説明

高純度液化炭酸ガス製造方法及び装置

【課題】容易にパーティクルを低減でき、高純度の液化二酸化炭素(液体CO2)を生成できる液化炭酸ガス製造方法及び装置を提供する。
【解決手段】液化炭酸ガス製造装置に、CO2の循環処理を行う循環系10と、循環系10に対してCO2を導入する導入手段20とを設ける。循環系10は、液体CO2を貯蔵する貯槽11と、CO2の気液界面が内部に形成された蒸発器16と、蒸発器16の気相側出口からのCO2を凝縮して液体CO2を生成する凝縮器18と、貯槽11内の液体CO2をユースポイント(供給先)30に供給する供給ラインと、供給ラインから分岐され、貯槽11内の液体CO2の一部または全部を蒸発器16に送る循環ラインと、凝縮器18で生成した液体CO2を貯槽11に送る戻りラインと、を少なくとも備える。循環ライン上あるいは蒸発器16の入口において、導入手段20から循環系10に対して液体CO2を導入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化二酸化炭素の製造方法及び装置に関し、半導体デバイス製造をはじめとする電子部品の製造工程などにおいて使用できる高純度の液化二酸化炭素を製造できる液化炭酸ガス製造方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素(炭酸ガス;CO2)は、気体状態で各種の用途に用いられるほか、液体状態あるいは超臨界状態で、例えば、洗浄や乾燥などの工程に使用される。近年では半導体デバイスの製造における洗浄工程においても液体CO2や超臨界CO2の使用が提案されている。半導体デバイス製造などにおいて液体CO2や超臨界CO2を使用する場合には、不純物量を極めて少なくし高純度に精製した液体CO2や超臨界CO2を供給する必要がある。例えば、特許文献1、2には、液体CO2を精留塔において気化させることにより精製し、精製された気体CO2を再度液化させることにより、より純度が高められた液体CO2を得ることを開示している。
【0003】
高純度の液体CO2を安定してユースポイントに供給するためには、液体CO2を精製し供給する装置を循環型の装置として構成することが好ましい。例えば特許文献3は、循環精製型の液化炭酸ガス供給システムを開示している。図4は、特許文献3の記載に基づいて構成された従来の循環精製型液化炭酸ガス製造装置の構成の一例を示している。
【0004】
図4に示す液化炭酸ガス製造装置では、高純度の液体CO2を一時的に貯える貯槽11と、貯槽11の出口に設けられて液体CO2を圧送するポンプ12と、ポンプ12の出口に設けられたフィルター13とが設けられている。フィルター13から流出した液体CO2の一部が分岐してユースポイント30に供給され、残りは、圧力調整弁14を介して冷却器15に送られる。圧力調整弁14は、ユースポイント30に供給される液体CO2の圧力を規定された圧力にするために設けられている。冷却器15に供給されて冷却された液体CO2は、次に、蒸発器16に供給されて気液分離がなされる。蒸発器16にはヒーターが組み込まれて蒸発器16内にCO2の気液界面が形成されるようになっている。蒸発器16に供給された液体状態のCO2は気化し、難揮発性のパーティクルは液相側に残ることとなる。そして、蒸発器16において気化することにより精製されたCO2ガスは、蒸発器16の気相側出口から、パーティクル類をさらに除去するためのフィルター17を介して凝縮器18に送られ、凝縮器18において冷却されることにより再度液化され、液体CO2として貯槽11に戻される。この構成では、貯槽11、ポンプ12、フィルター13、圧力調整弁14、冷却器15、蒸発器16、フィルター17及び凝縮器18によってCO2の循環系10が構成されており、ユースポイント30において使用されなかった液体CO2が循環処理されている。蒸発器16において液相に移行したパーティクルは、蒸発器16の液相側出口に設けられた弁21を開放することによって系外に排出(ブロー)される。
【0005】
このような循環系10に対してCO2を供給する導入手段20は、液化炭酸ガスボンベなどの液体CO2源23と、液体CO2源23からの液体CO2を気化させる蒸発器(気化器)24と、蒸発器24で気化したCO2ガス中のパーティクルを除去するフィルター25とを備えている。フィルター25を通ったCO2ガスを凝縮器18に導入することによって、循環系10に対してCO2が供給される。
【0006】
ところで、一般的に得られるCO2源からのCO2は、それが気体状態であるか液体状態であるかによらず、少なくない量のパーティクルを含んでいる。工業用のものとして一般的に流通している液体CO2は、特に多くのパーティクルを含んでいる。そのような液体CO2源を使用するので、上記の導入手段20では、液体CO2源23からの液体CO2を蒸発器24で気化させ、フィルター25を通すことによって、パーティクルを除去するようにしている。このとき蒸発器24の内面には、パーティクルが付着・堆積する。しかしながら、蒸発器24及びフィルター25だけでは確実にパーティクルを除去できるとは言えず、CO2とともにパーティクルも導入手段20から循環系10に混入するおそれがある。循環系10では、導入手段20では除去できなかったパーティクルとポンプ12や配管において発生したパーティクルとが、蒸発器16及びフィルター13,17によって除去される。
【0007】
図4に示す液化炭酸ガス製造装置では、形式こそ異なるものの、循環系10における気液分離用の蒸発器16と導入手段20における気化用の蒸発器24との2つの蒸発器が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−347842号公報
【特許文献2】特開2006−347843号公報
【特許文献3】特開2006−326429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図4に示した従来の循環精製型の液化炭酸ガス製造装置では、導入手段20から循環系10に対して気体状態でCO2が供給されるので、この導入手段20からのCO2ガスは、循環系10において凝縮器18に対して導入される。その結果、導入手段20のフィルター25では取り切れなかったパーティクルが貯槽11、ポンプ12、フィルター13を経てそのままユースポイントに送られてしまう可能性がある。
【0010】
本発明の目的は、容易にパーティクルを低減でき、高純度の液化二酸化炭素を生成できる液化炭酸ガス製造方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の液化炭酸ガス製造装置は、液体状態の二酸化炭素を供給先に供給する液化炭酸ガス製造装置であって、二酸化炭素を液体状態で貯蔵する貯槽と、二酸化炭素の気液界面が内部に形成された蒸発器と、蒸発器の気相側出口から流出する気体状態の二酸化炭素を凝縮して液体状態の二酸化炭素を生成する凝縮器と、貯槽内の液体状態の二酸化炭素を供給先に供給する供給ラインと、供給ラインから分岐され、貯槽内の液体状態の二酸化炭素の一部または全部を蒸発器に送る循環ラインと、凝縮器で生成した液体状態の二酸化炭素を貯槽に送る戻りラインと、を少なくとも備える循環系と、循環ライン上あるいは蒸発器の入口において、循環系に液体状態または気液混相状態で二酸化炭素を導入する導入手段と、を有する。
【0012】
本発明の液化炭酸ガス製造方法は、二酸化炭素の循環処理を行って液体状態の二酸化炭素を供給先に供給する液化炭酸ガス製造方法であって、循環処理を行う循環系内において、蒸発器の気相側出口から流れ出る気体状態の二酸化炭素を凝縮して液体状態の二酸化炭素として貯槽に貯える工程と、供給先に対して液体状態の二酸化炭素を供給するために貯槽に接続された供給ラインから分岐する循環ラインを介して、貯槽から液体状態の二酸化炭素を蒸発器に供給する工程と、蒸発器内に気液界面が形成されるようにして、蒸発器内において供給された液体状態の二酸化炭素を気化させ、液体状態の二酸化炭素に含まれるパーティクルを液相側に移行させる工程と、循環ライン上あるいは蒸発器の入口において、循環系に対して液体状態または気液混相状態で二酸化炭素を導入する工程と、を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、蒸発器の気相側出口から流出する気体状態の二酸化炭素におけるパーティクルの量が減少し、ユースポイントなどに供給されることとなる液体二酸化炭素へのパーティクルの混入を防ぐことができる。また、循環系内のフィルター等の負荷を軽減できるとともに、運転開始時に液体二酸化炭素中の不純物量が一定値以下となるまでの立ち上がり時間も短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の一形態の液化炭酸ガス製造装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の別の実施形態の液化炭酸ガス製造装置の構成を示す図である。
【図3】実施例1での液化炭酸ガス製造装置の構成を示す図である。
【図4】従来の循環精製型の液化炭酸ガス製造装置の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施の一形態の液化炭酸ガス製造装置の構成を示している。図1に示す液化炭酸ガス製造装置は、図4に示した液化炭酸ガス製造装置と同様に、ユースポイント30に対して液体CO2(二酸化炭素)を供給するものであって、大別すると、循環系10と導入手段20とを備えている。
【0016】
循環系10は、導入手段20からCO2が供給される位置が異なることと冷却器が設けられていないことの他は、図4に示したものと同じ構成である。すなわち循環系10は、高純度液体CO2を一時的に貯える貯槽11と、貯槽11の出口に設けられたポンプ12と、ポンプ12の出口に設けられたフィルター13と、ユースポイント30に供給される液体CO2の圧力を調整するための圧力調整弁14と、圧力調整弁14から流れ出た液体CO2の気液分離を行う蒸発器16と、蒸発器16で気相側出口に接続したフィルター17と、フィルターから17から流れ出た気体CO2を凝縮する凝縮器18と、を備えており、凝縮器18で液化したCO2が貯槽11に戻されるようになっている。ユースポイント30へは、フィルター13の出口からの液体CO2が循環系10から分岐するように供給され、ユースポイント30で使用されなかった残りの液体CO2が圧力調整弁14に送られるようになっている。貯槽11には、不純物成分として混入している他の気体成分などを外部に強制的に排出(ブロー)するための弁22も設けられている。
【0017】
図1に示した構成では、貯槽11からポンプ12及びフィルター13を経てユースポイント30に至るラインが、液体CO2のユースポイント30への供給ラインであり、供給ラインから分岐し圧力調整弁14を介して蒸発器16の入口に至るラインが液体CO2の循環ラインである。また、凝縮器18から貯槽11に向かうラインが液体CO2についての戻りラインとなる。
【0018】
この循環系においても蒸発器16内にCO2の気液界面が形成されている。圧力調整弁14は、ユースポイント30に供給される液体CO2の圧力を、ユースポイント30において規定されている圧力に維持するために設けられているが、ユースポイント30が必要とする圧力の範囲などによっては必ずしも設ける必要はない。
【0019】
図1に示した液化炭酸ガス製造装置では、循環系10に対し、導入手段20から液体状態でCO2が供給される。循環系10における液体CO2の供給位置は、圧力調整弁14の出口から蒸発器16の入口まで管路、あるいは蒸発器16の入口である。すなわち、圧力調整弁14からの液体CO2と導入手段20からの液体CO2とが蒸発器16に供給される。液体状態でCO2を循環系10に供給するので、導入手段20では蒸発器を設ける必要はなく、したがって、導入手段20は、液体CO2源23と、液体CO2源23からの液体CO2中のパーティクルを除去するフィルター25とからなり、フィルター25から流出する液体CO2が循環系10に供給される。ただし、導入手段20における配管長や周囲温度等によっては、循環系10への導入位置において導入手段20から循環系10に供給されるCO2の一部または全部が気化していてもよい。
【0020】
このような構成では、導入手段20から循環系10に供給されるCO2中にパーティクルが含まれていたとしても、蒸発器16及びフィルター17などによって除去されることとなり、それらのパーティクルがユースポイント30に送られることが防止される。例えば、難揮発性または蒸気圧が低く、液体CO2に分散したり溶け込みやすいパーティクルは、蒸発器16において液相側に移行し、CO2から除去される。蒸発器16において液相側に移行したパーティクルは、蒸発器16の液相側出口に設けられている弁21を開放することにより、循環系10の外に排出(パージ)することができる。特にこの構成では、循環系10内でCO2を循環させる運転を行っているときであっても、適切なタイミングにより弁21を開放することによってパーティクルを系外に排出でき、これにより、循環系10の全体や後段のフィルター13,17等への負荷を低減することができ、高品質の液体CO2を安定して得られるようになり、液化炭酸ガス製造装置全体のメンテナンス頻度を低減することが可能になる。気相中に残ったパーティクルは、蒸発器16の気相側の出口に接続されたフィルター17によって除去することができる。フィルター17は、気体状態のCO2に対してフィルター処理を行うので、高い分離除去効率を発揮する。
【0021】
ところで、図1に示した液化炭酸ガス製造装置において、蒸発器16の内部圧力よりも液体CO2源23からの液体CO2の圧力が十分に高くない場合には、導入手段20から循環系10への液体CO2の導入が適切に行えないことがある。そのような場合には、例えば、液体CO2源23とフィルター25との間に、液体CO2の圧送を行うポンプを配置すればよい。循環系10内にあるパーティクルが蒸発器16において液相側に移行するためには、CO2が完全に液体状態で蒸発器16に供給されることが好ましい。運転条件などによっては圧力調整弁14の出口から流れ出るCO2の一部が気化していることがあるので、そのような場合には、液体状態でCO2が蒸発器16に供給されることを確実とするために、圧力調整弁14と蒸発器16の入口との間を流れるCO2を冷却する冷却器を設け、冷却器の出口と蒸発器16の入口との間で導入手段20から液体CO2が導入されるようにすればよい。また、導入手段20からのCO2も完全に液体状態で蒸発器16に供給されることが好ましく、冷却器15の手前で循環系にCO2を導入してもよい。ユースポイント30に対して超臨界CO2を供給したい場合には、圧力調整弁14に設定される圧力をCO2の臨界圧力以上とするとともに、ポンプ12からユースポイント30までの間にヒーターを設置してCO2の温度をCO2の臨界温度以上にまで上昇させるようにすればよい。
【0022】
図2に示す液化炭酸ガス製造装置は、図1に示す液化炭酸ガス製造装置に対し、圧力調整弁14と蒸発器16の入口との間に冷却器15を設け、ユースポイント30に対して超臨界CO2を供給するためにフィルター13の出口にヒーター19を設け、導入手段20において液体CO2の圧力を高めるために液体CO2源23とフィルター25との間にポンプ26を設けたものを示している。これらの冷却器15、ヒーター19及びポンプ26は、それぞれ独立に必要に応じて設けることができるものである。
【実施例】
【0023】
次に、本発明の液化炭酸ガス製造装置について、実施例に基づいてさらに詳しく説明する。
【0024】
図3に示す構成の液化炭酸ガス製造装置を組み立てた。図3に示す液化炭酸ガス製造装置は、図1に示したものにおいて液体CO2源として、二酸化炭素ボンベ27を用いるようにしたものである。そして、CO2の気液界面が存在する蒸発器16の前後で、CO2のパーティクル数(微粒子数)計測を行い、蒸発器16によるパーティクル数減少の効果を評価した。サンプリング箇所は3箇所S1〜S3とした。S1は、導入手段20のフィルター25の出口の位置であり、S2は、蒸発器16の気相側出口の位置であり、S3は、蒸発器16の液相側出口の位置である。微粒子数計測には、TSI社製CPC3772を用い、液化炭酸ガス製造装置の運転が定常状態に達した後、サンプリング箇所からCO2を取り出し、それを所定の圧力に減圧した後に計測を行った。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】

【0026】
二酸化炭素ボンベ27から循環系10に供給されたCO2に対し、気液界面を有する蒸発器1によって処理を行うことによって、蒸発器16の気相側出口(S2)から流れ出るCO2、すなわち循環系10内を循環するCO2中のパーティクル数が低減されることが分かる。また、蒸発器16の液相側出口(S3)で検出されたパーティクル数は、循環系10に導入される直前の導入手段(S1)でのパーティクル数や蒸発器16の気相側出口(S2)でのパーティクル数と比較して、かなり多くなっている。これは、CO2中に含まれていたパーティクルが、気液界面を介して共存するCO2の気相と液相に関し、液相側により分散または溶け込みやすいためであると考えられる。これにより、蒸発器16における液相側のCO2を適宜ブローすることにより、循環系10内のパーティクルが系外に排出され、循環系の全体や後段のフィルター等への負荷を低減できることになる。
【符号の説明】
【0027】
10 循環系
11 貯槽
12,26 ポンプ
13,17,25 フィルター
14 圧力調整弁
15 冷却器
16,24 蒸発器
18 凝縮器
19 ヒーター
20 導入手段
21,22 弁
23 液体CO2
27 二酸化炭素ボンベ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体状態の二酸化炭素を供給先に供給する液化炭酸ガス製造装置であって、
二酸化炭素を液体状態で貯蔵する貯槽と、二酸化炭素の気液界面が内部に形成された蒸発器と、前記蒸発器の気相側出口から流出する気体状態の二酸化炭素を凝縮して液体状態の二酸化炭素を生成する凝縮器と、前記貯槽内の液体状態の二酸化炭素を供給先に供給する供給ラインと、前記供給ラインから分岐され、前記貯槽内の液体状態の二酸化炭素の一部または全部を前記蒸発器に送る循環ラインと、前記凝縮器で生成した液体状態の二酸化炭素を前記貯槽に送る戻りラインと、を少なくとも備える循環系と、
前記循環ライン上あるいは前記蒸発器の入口において、前記循環系に液体状態または気液混相状態で二酸化炭素を導入する導入手段と、
を有する、液化炭酸ガス製造装置。
【請求項2】
前記蒸発器の気相側出口と前記凝縮器との間に配置されて前記気体状態の二酸化炭素に対してフィルター処理を行うフィルターをさらに有する、請求項1に記載の液化炭酸ガス製造装置。
【請求項3】
前記循環ラインを流れる二酸化炭素を冷却する冷却器を有する、請求項1または2に記載の液化炭酸ガス製造装置。
【請求項4】
二酸化炭素の循環処理を行って液体状態の二酸化炭素を供給先に供給する液化炭酸ガス製造方法であって、
前記循環処理を行う循環系内において、蒸発器の気相側出口から流れ出る気体状態の二酸化炭素を凝縮して液体状態の二酸化炭素として貯槽に貯える工程と、
前記供給先に対して前記液体状態の二酸化炭素を供給するために前記貯槽に接続された供給ラインから分岐する循環ラインを介して、前記貯槽から前記液体状態の二酸化炭素を前記蒸発器に供給する工程と、
前記蒸発器内に気液界面が形成されるようにして、前記蒸発器内において供給された前記液体状態の二酸化炭素を気化させ、前記液体状態の二酸化炭素に含まれるパーティクルを液相側に移行させる工程と、
前記循環ライン上あるいは前記蒸発器の入口において、前記循環系に対して液体状態または気液混相状態で二酸化炭素を導入する工程と、
を有する液化炭酸ガス製造方法。
【請求項5】
前記蒸発器の気相側出口から前記凝縮器に向けて流れる気体状態の二酸化炭素に対してフィルター処理を行う工程を有する、請求項4に記載の液化炭酸ガス製造方法。
【請求項6】
前記循環ラインを流れる二酸化炭素を冷却する工程をさらに有する、請求項4または5に記載の液化炭酸ガス製造方法。
【請求項7】
前記蒸発器の液相分を排出することにより、前記液相分に移行した前記パーティクルを前記循環系から取り除く工程をさらに有する、請求項4乃至6のいずれか1項に記載の液化炭酸ガス製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−240876(P2012−240876A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111321(P2011−111321)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000004400)オルガノ株式会社 (606)
【Fターム(参考)】