説明

高速重合性樹脂組成物およびレンズ

【構成】 芳香族ポリイソシアネート化合物と、1分子中に少なくとも3個のメルカプト基を有し、硫黄含有量が40重量%以上のポリチオールとの混合物70重量部以上、90重量部未満と、1分子中に少なくとも1個の水酸基またはメルカプト基のいずれかの官能基と、少なくとも1個のオレフィン基を具備する化合物10重量部以上、30重量部未満とを含有する組成物であって、それから得られる樹脂の屈折率が1.59以上である高速重合性樹脂組成物、およびそれから得られるレンズ。
【効果】 極めて短時間で重合でき、しかも、光学的不均質(脈理)のない高屈折率プラスチックレンズを得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速重合性を有する樹脂組成物、および、それから得られるプラスチックレンズに関するものである。本願の組成物から得られるレンズは、屈折率(nd )が1.59以上の高い屈折率を有するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは、無機ガラス製レンズに比べ、軽量で割れ難く、近年、眼鏡レンズ、カメラレンズや光学素子として普及している。現在、これらの目的に広く用いられている樹脂としては、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(以下、CR−39と称す)をラジカル重合させたものがある。この樹脂は耐衝撃性に優れていること、軽量であること、染色性に優れていること、切削性および研磨性等の加工性が良好であること等、種々の特徴を有している。しかしながら、屈折率が、無機ガラスの1.52に比べ、1.50と小さく、ガラスレンズと同等の光学特性を得るためには、レンズの屈折率を小さくする必要があり、レンズの中心厚またはコバ厚が大きくなり、全体的に肉厚になることが避けられない。このため、より屈折率の高いレンズ用樹脂が望まれている。
【0003】このため、本発明者等は、先に、ポリイソシアネートとポリチオールとを重合させて得られる含硫ウレタン樹脂からなるプラスチックレンズを提案した(特公平4−15249)。この樹脂は、屈折率(nd )が1.57以上の高屈折率を有し、かつ、CR−39のもつ種々の長所をも具備するものであり、現在広く用いられている。しかし、この樹脂は、重合時間が長く、これを短時間で行おうとするとレンズ内に光学的不均質(脈理)を生じやすいという欠点があった。また、本発明者等は、熱変形温度の改良を目的に、前記の含硫ウレタン樹脂に、水酸基またはメルカプト基を有するアクリレート、メタクリレートやスチレン類を添加する組成物を提案した(特開平1−96208)。しかし、この組成物を用いて樹脂を作製した場合、熱変形温度は改良されるものの、高速で重合させた場合、光学的不均質(脈理)を生じ、かつ、必ずしも十分な屈折率は得られなかった。さらにまた、同様の方法でプラスチックレンズの熱変形温度と表面硬度を向上させる組成物が提案されている(特開平5−25240号)。しかしながら、この組成物はトリレンジイソシアネートを使用するため、比較的高い屈折率を有しているが、太陽光中の紫外線により経時的に黄変する欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高速重合性を有し、しかも、屈折率(nd )が1.59以上と高く、経時的に黄変する現象を起こさない含硫ウレタン樹脂を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の問題を解決する方法、即ち、トリレンジイソシアネートを使用することなく、1.59以上の屈折率(nd )を有し、かつ、高速重合性をも有する樹脂組成物について鋭意検討した。その結果、3個以上のメルカプト基を有するポリチオールを使用することにより、重合後の樹脂に、プラスチックレンズとして研磨時や染色時の熱に耐えうるに十分な耐熱性を付与しうること、硫黄含有量が40重量%以上のポリチオールを使用することにより、得られる樹脂の屈折率(nd )を1.59以上に維持しうることを見出し、さらに、高速で重合させても、プラスチックレンズとして致命的な光学的不均質(脈理)を生じ難く、経時的に黄変する現象を起こさない含硫ウレタン樹脂組成物を見出し、本発明を完成するに到った。
【0006】すなわち、本発明は、a)i)一般式(I)(化2)で表される芳香族ポリイソシアネート化合物と、ii) 1分子中に少なくとも3個のメルカプト基を有し、硫黄含有量が40重量%以上のポリチオールとの混合物70重量部以上、90重量部未満と、b)1分子中に少なくとも1個の水酸基またはメルカプト基のいずれかの官能基と、少なくとも1個のアクリル基、メタクリル基またはスチリル基のいずれかの官能基とを具備する化合物10重量部以上、30重量部未満、とを含有する組成物であって、組成物中のイソシアネート基とメルカプト基及び水酸基の割合が、−NCO基/(−SH基+−OH基)の当量比で、0.50〜1.50の割合である、得られる樹脂の屈折率(nd )が1.59以上である高速重合性樹脂組成物に関するものである。また、本発明は、上記の組成物を、加熱重合させて得られる高屈折率プラスチックレンズに関するものである。
【0007】
【化2】


(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
本発明の樹脂組成物は、従来のポリイソシアネートとポリチオールのみで加熱重合させる場合に比べて、重合時間を大幅に短縮しても、得られるレンズ内に光学的不均質(脈理)部分を生ぜしめないものであり、経時的に黄変現象を起こさず、また、得られる樹脂の表面硬度を向上させるものである。
【0008】本発明における一般式(I)で表されるポリイソシアネートは、具体的には、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン、1,4−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン等の化合物である。これらは単独でも、あるいは混合して用いてもよい。また、1分子中に少なくとも3個のメルカプト基を有し、硫黄含有量が40重量%以上の化合物としては、1,2−ビス(メルカプトエチル)トリチオグリセリン、ペンタエリスリチオール、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン等のポリチオール化合物が挙げられる。
【0009】1分子中に少なくとも1個の水酸基またはメルカプト基のいずれかの官能基と、少なくとも1個のアクリル基、メタクリル基またはスチリル基のいずれかの官能基を具備する化合物としては、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等のエポキシ基またはチイラン基をアクリル酸またはメタクリル酸で開環させた化合物類、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルアクリレートまたはメタクリレート等のフェニルグリシジルエーテルのアクリル酸またはメタクリル酸開環物、2,4−ジブロモフェニルグリシジルエーテルのアクリル酸またはメタクリル酸開環物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのアクリル酸またはメタクリル酸開環物、あるいは、1,3−ビス(アクリロイル)グリセリン、1,3−ビス(メタクリロイル)グリセリン、1−アクリロイル−2−メタクリロイルグリセリン、ヒドロキシメチルスチレン、メルカプトメチルスチレン等の化合物が挙げられる。これらの化合物はいずれも、その一部のものは市販されており、比較的容易に入手できる。
【0010】本発明の高屈折率レンズ用の高速重合性樹脂組成物では、a)i)一般式(I)で表される芳香族ポリイソシアネート化合物と、ii) 1分子中に少なくとも3個のメルカプト基を有し、硫黄含有量が40重量%以上のポリチオールとの混合物70重量部以上、90重量部未満と、b)1分子中に少なくとも1個の水酸基またはメルカプト基のいずれかの官能基と、少なくとも1個のアクリル基、メタクリル基またはスチリル基のいずれかの官能基とを具備する化合物10重量部以上、30重量部未満、とを組み合わせて用いる。成分b)が10重量部未満の場合は表面硬度の向上が不十分となり易く、30重量部を越えると屈折率が低下する傾向がある。また、本発明の組成物では、組成物中の−SH基と−OH基の当量と、−NCO基の当量の比が、NCO基/(SH基+OH基)で0.50〜1.50の範囲、好ましくは0.75〜1.25の範囲である。0.50未満、または1.50を越える場合には、樹脂の剛性が得られ難くなる傾向がある。
【0011】本発明の樹脂組成物を用いて、プラスチックレンズを得るためには、該樹脂組成物を加熱重合させる。その際、ポリイソシアネートとポリチオールのウレタン化重合反応を促進するために、ジブチルチンジラウレートやジメチルチンジクロライドなどのスズ化合物、モルフォリン、ジメチルアミノベンゼンなどの重合触媒を、組成物の全量に対して0.001〜1.0重量%加え、また、アクリル基、メタクリル基、スチリル基の重合反応を促進するために、過酸化ベンゾイル、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのパーオキサイドを組成物の全量に対して0.01〜3.0重量%加えてもよい。
【0012】また、本発明の高速重合性樹脂組成物を注型重合などにより重合する際、鋳型から容易に離型するように、予め、鋳型表面をワックス、シリコンまたはフッ素系の外部離型剤等で処理しておくか、あるいは、本発明の組成物に、シリコン系またはフッ素系のノニオン界面活性剤、もしくは、酸性燐酸エステルなどのアニオン界面活性剤等を内部添加型の離型剤として加えておくことが望ましい。内部添加型の離型剤を用いる場合には、その添加量は、組成物に対して10〜20,000ppmが望ましい。さらに、本発明の組成物には、重合して得られる樹脂の耐候性を改良するために、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色防止剤、蛍光染料などの添加剤を、必要に応じて適宜加えてもよい。また、本発明の組成物には、重合して得られる樹脂の分散染料浴における染色性を向上させるために、本発明の効果を損なわない範囲で、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(β−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(チオグリコレート)またはトリメチロールプロパントリス(β−メルカプトプロピオネート)のうち少なくとも一種を添加してもよい。この場合、高屈折率を維持するために、添加量は組成物中において、20重量部未満とすることが好ましい。
【0013】本発明の高速重合性樹脂組成物について、眼鏡レンズ、カメラレンズや光学素子のように、特殊な鋳型の中で加熱重合させて樹脂を得る場合には、以下のように行う例が挙げられる。即ち、本発明の組成物、または、予め予備重合を行った組成物に、必要に応じて、重合触媒、内部添加型離型剤、紫外線吸収剤等を加えて均一液にした後、この液を、エチレン−酢酸ビニルコポリマーやポリ塩化ビニルなどで造られたスペーサーをもつガラス製または金属製の鋳型の中に注入した後、加熱重合炉の中に入れ、加熱重合を行ったのち、冷却して、所望の型の成形物を得ることができる。注型重合の際の所要時間は、成形物の大きさによっても異なるが、同一強度の眼鏡レンズを作製する場合、通常の含硫ウレタンレンズを重合させて光学的不均質(脈理)の無いレンズを得る際の所要時間に対して、1/5〜1/2である。本発明の組成物を硬化させて得られたレンズは、本発明の組成物のうち、ポリイソシアネートとポリチオールのみを用いて重合させた樹脂に比べて、その表面硬度が向上する。
【0014】
【実施例】以下、実施例により、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれによりなんら制限されるものではない。なお、実施例中の部は重量部を示す。また、得られたレンズの性能試験のうち、屈折率、アッベ数、比重、加工性、光学歪み及び鉛筆硬度は以下の試験法により測定した。
・屈折率、アッベ数:プルリッヒ屈折計を用いて20℃で測定した。
・比重:アルキメデス法にて測定した。
・加工性:眼鏡レンズ加工用の球摺り機で研削し、研削面が良好なものを良(○)とした。
・光学歪み:光学歪計を用い、目視で歪みの無いものを(○)、歪みのあるものを(×)とした。
・鉛筆硬度:JIS K−5400法によって行った。
・耐候性:サンシャインカーボンアークランプを装備したウェザオメーターにレンズ樹脂をセットし、48時間経たところで、レンズを取り出し、試験前後のレンズ樹脂の色相を比較した。評価法は、変化なし(○)、黄変(×)とした。
【0015】実施例1m−キシリレンジイソシアネート188重量部(1.0モル)、1,2−ビス(メルカプトエチル)トリチオグリセリン130重量部(0.5モル)、および1,3−ビス(メタクリロイル)グリセリン114重量部(0.5モル)を10℃に冷却しながら混合した後、混合物全体に対して、ジブチルスズジクロライドを50ppm、ジ−t−ブチルパーオキサイドを1000ppm、ジオクチル酸性リン酸エステルを3000ppm加え、さらに混合し、均一とした後、ガラスモールドとガスケットよりなる、−4ジオプター用の眼鏡レンズ作製用の鋳型の中に注入した。次いで、45℃から130℃まで、3時間かけて昇温加熱重合させた後、130℃で1時間加熱した後、冷却し、離型してレンズを得た。レンズは、屈折率1.595、アッベ数38、比重1.33であり、研削性は良好で、光学歪みがなく、かつ、鉛筆硬度は3Hであった。
実施例2〜5実施例1と同様にして、表−1(表1)に記載の組成で、レンズ化を行った。得られたレンズについての評価結果を表−2(表2)に示した。
【0016】
【表1】


1,3-DMIMB:1,3-ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼンPEMP:ペンタエリスリトールテトラキス(β−メルカプトプロピオネート)
オールまたはチオール:水酸基またはメルカプト基と、アクリル基、メタクリル基またはスチリル基とを具備する化合物
【0017】比較例1実施例1と同様にして、m−キシリレンジイソシアネート188重量部(1.0モル)と、1,2−ビス(メルカプトエチル)トリチオグリセリン172部(0.66モル)を、10℃に冷却しながら混合した後、混合物全体に対して、ジブチルスズジクロライドを50ppm及びジオクチル酸性リン酸エステルを3000pm加え、さらに混合し、均一とした後、ガラスモールドとガスケットよりなる、−4ジオプター用の眼鏡レンズ作製用の鋳型の中に注入した。以後の操作を、実施例1と同様にしてレンズを得た。このレンズについて、その物性を表−2に示した。
【0018】比較例2実施例1と同様にして、m−キシリレンジイソシアネート188重量部(1.0モル)と、ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)244部(0.5モル)を、10℃に冷却しながら混合した後、混合物全体に対して、ジブチルスズジクロライドを50ppm及びジオクチル酸性リン酸エステルを3000pm加え、さらに混合し、均一とした後、ガラスモールドとガスケットよりなる、−4ジオプター用の眼鏡レンズ作製用の鋳型の中に注入した。以後の操作を、実施例1と同様にしてレンズを得た。このレンズについて、その物性を表−2に示した。
【0019】比較例3実施例1において、m−キシリレンジイソシアネート188重量部(1.0モル)と、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)195重量部(0.4モル)およびヒドロキシエチルメタクリレート52重量部(0.4モル)を用いた以外は、実施例1と同様にしてレンズを得た。このレンズについての物性を表−2に示した。
比較例4実施例1において、m−キシリレンジイソシアネート188重量部(1.0モル)と、1,3−キシリレンジチオール136重量部(0.80モル)およびビスフェノールAジグリシジルエーテルのメタクリル酸開環物102重量部(0.20モル)を用いた以外は、実施例1と同様にしてレンズを得た。このレンズについての物性を表−2に示した。
【0020】
【表2】


【0021】比較例5〜9比較例1において、加熱重合の際の45℃から130℃までの昇温加熱時間を変える以外は、比較例1と同様にして、レンズを作製した。得られたレンズの光学歪みの状況を観察した結果を表−3(表3)に示した。
【0022】
【表3】


【0023】実施例7実施例1の組成物にチバガイギー社製紫外線吸収剤チヌビンPSを500ppm添加する以外は、実施例1と同様にして、レンズを得た。このレンズの耐候性試験前後の色相変化を比較したところ、変化なし(○)であった。また、光学歪みも無かった。
【0024】比較例10実施例1のm−キシリレンジイソシアネート188重量部(1.0モル)の代わりに、m−キシリレンジイソシアネート94重量部(0.5モル)と2,4−トリレンジイソシアネート87重量部(0.5モル)の混合物を使用し、チバガイギー社製紫外線吸収剤チヌビンPSを500ppm添加したのち、実施例1と同様に処理したところ、発熱反応が起こり、混合物の増粘が激しく、レンズの製造は困難であった。そこで新たに、液温が−5℃以下になるように冷却しつつ、混合を行う以外は、実施例1と同様にしてレンズを得た。このレンズの耐候性試験前後の色相変化を比較したところ、著しく黄色に着色(×)していた。また、レンズの光学歪みも目立っていた。
【0025】
【発明の効果】本発明の組成物から得られる含硫ウレタン樹脂は、従来の樹脂に比べて、短時間で重合を行っても、光学的不均一(脈理) の発生が起りにくく、しかも、鉛筆硬度が高いため、眼鏡レンズ、カメラレンズや光学素子用の樹脂として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 a)i)一般式(I)(化1)で表される芳香族ポリイソシアネート化合物と、
【化1】


(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
ii)1分子中に少なくとも3個のメルカプト基を有し、硫黄含有量が40重量%以上のポリチオールとの混合物70重量部以上、90重量部未満と、b)1分子中に少なくとも1個の水酸基またはメルカプト基のいずれかの官能基と、少なくとも1個のアクリル基、メタクリル基またはスチリル基のいずれかの官能基とを具備する化合物10重量部以上、30重量部未満、とを含有する組成物であって、組成物中のイソシアネート基とメルカプト基及び水酸基の割合が、−NCO基/(−SH基+−OH基)の当量比で、0.50〜1.50の割合である、得られる樹脂の屈折率(nd )が1.59以上である高速重合性樹脂組成物。
【請求項2】 一般式(I)で表される芳香族ポリイソシアネート化合物が、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン、1,4−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼンからなる群から選択される少なくとも一種である請求項1記載の高速重合性樹脂組成物。
【請求項3】 1分子中に少なくとも3個のメルカプト基を有し、硫黄含有量が40重量%以上のポリチオールが、1,2−ビス(メルカプトエチル)トリチオグリセリン、ペンタエリスリチオール、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼンからなる群から選択される少なくとも一種である請求項1または2記載の高速重合性樹脂組成物。
【請求項4】 ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(β−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(チオグリコレート)またはトリメチロールプロパントリス(β−メルカプトプロピオネート)のうち少なくとも一種を、20重量部未満含有する請求項1〜3のいずれかに記載の高速重合性樹脂組成物。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の組成物を、加熱重合させて得られる高屈折率プラスチックレンズ。