説明

髪ケア装置

【課題】スチーム温度を調整できる髪ケア装置の提供を図る。
【解決手段】髪ケア装置1は、スチーム用ヒータ8と、内部に液体を貯留し且つスチーム用ヒータ8の加熱によって内部で蒸発するスチームを吹き出すスチーム発生部9と、スチーム発生部9で発生するスチームの温度を検出する温度センサと21、温度センサ21の検出値に基づいてスチーム用ヒータ8の発熱量を制御する制御部23と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、髪ケア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示される従来の髪ケア装置としてのヘアドライヤーは、吹出口を有するブラシ面を備えるハウジングと、ハウジング内に配置された送風用ファンと、ハウジングな内に配置された温風用ヒータと、ハウジング内に配置されブラシ面からスチームを発生させるスチーム発生機構と、スチーム発生機構によるスチーム発生量を制御する水分センサと、を備えて構成されている。
【0003】
この特許文献1のヘアドライヤーによれば、水分センサによって、毛髪の水分量を検出し、毛髪が湿っているときにはスチーム発生機構のヒータをOFFしてスチームを発生させないことで毛髪の乾燥を促進し、毛髪が乾いているときにはスチーム発生機構のヒータをONしてスチームを発生させて、毛髪が乾きすぎることを防止できるようになっている。
【特許文献1】特開平3−195508公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の髪ケア装置にあっては、水分量に応じてスチーム発生機構のヒータをON・OFFしているため、スチームの温度を調整できず、スチーム温度が高すぎたり低すぎたりする虞がある。また、水分センサは構造が複雑で大型化しやすい欠点がある。
【0005】
本発明は、このような従来技術をもとに為されたものであって、スチーム温度を調整できる髪ケア装置の提供も目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、髪ケア装置であって、スチーム用ヒータと、内部に液体を貯留し且つ前記スチーム用ヒータの加熱によって内部で蒸発するスチームを吹き出すスチーム発生部と、前記スチーム発生部で発生するスチームの温度を検出する温度センサと、前記温度センサの検出値に基づいて前記スチーム用ヒータの発熱量を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の髪ケア装置であって、前記温度センサは、前記スチーム発生部外において前記スチーム噴霧口の近傍に配置されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の髪ケア装置であって、前記スチーム発生部は、前記液体を貯留し且つ前記スチーム用ヒータの発熱を受熱可能な液体貯留部と、フィルタで覆われた連通部を通じて前記液体貯留部と連通するスチーム室と、前記スチーム室に開口するスチーム噴霧口と、を備えて構成され、前記温度センサが前記スチーム室内に配置されていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の髪ケア装置は、吸込口および吹出口を有するハウジングと、前記ハウジング内に配置されたファンと、を備えるヘアドライヤーであり、前記スチーム発生部が前記ハウジングの内または外に配置されていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の髪ケア装置であって、前記ハウジング内に配置された温風用ヒータをさらに備え、前記スチーム発生部が前記ハウジングの外に配置されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の髪ケア装置は、
、互いに回転自在に装着されて狭持自在に設けられた一対のハウジングと、前記一対のハウジングの狭持面において毛髪を挟み込んで加熱する一対のアイロン板と、を備えたヘアアイロンであり、前記一対のハウジングの少なくとも一方に前記スチーム発生部が配置され、当該一方のハウジングのアイロン板またはアイロン板の近傍に前記スチーム発生部のスチーム噴霧口からのスチームを吹き出すスチーム吹出口を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の髪ケア装置は、ハウジングと、前記ハウジングに固定されたブリスルを有するブラシ部と、を備えたヘアブラシであり、前記ハウジング内に前記スチーム発生部が配置され、前記ブラシ部または前記ブラシ部の近傍に前記スチーム発生部のスチーム噴霧口からのスチームを吹き出すスチーム吹出口を備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、温度センサの検出値に基づいてスチーム用ヒータの発熱量を制御するため、スチーム温度を理想の温度に保つことができる。また、水分センサを用いる場合に比べて、構造が簡素で、コンパクト化および軽量化を図ることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、温度センサがスチーム発生部のスチーム噴霧口の近傍に配置されているため、スチーム温度を正確に検出することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、温度センサがスチーム発生部のスチーム室内に配置されているため、温度センサがスチーム発生部の外に配置される場合に比べ、スチーム発生部の外部の影響(例えば送風の影響など)を受けずに、スチーム温度をより正確に検出することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の髪ケア装置を、ヘアドライヤーとして具現化できる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、ハウジング内に温風用ヒータを備えるヘアドライヤーにおいて、スチーム発生部をハウジング外に設けたことで、温風用ヒータの影響を受けずに、正確にスチーム温度を検出できる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の髪ケア装置を、ヘアアイロンとして具現化できる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の髪ケア装置を、ヘアブラシとして具現化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態にかかる髪ケア装置を示すものである。図1は第1実施形態の髪ケア装置としてのヘヤドライヤーの断面図である。
【0022】
(構成)
本実施形態にかかる髪ケア装置としてのドライヤー1は、送風ユニット2と、当該送風ユニット2に固定的または回転自在に取り付けられたグリップ部4と、を備えて構成されている。
【0023】
送風ユニット2は、ハウジング3内に、ファン5およびスチーム発生部9が配置されて構成されている。ハウジング3は、略円筒形状に形成されることで、内部に送風路としての風洞が形成されるとともに、一端開口部が吸込口3bとして構成され且つ他端開口部が吹出口3cとして構成されている。
【0024】
このハウジング3の吸込口3bの近傍には、送風手段としてのファン5が設けられており、このファン5は、ハウジング3内の嵌合された略円筒状のファンケース5cと、ファンケース5cの内周側から突設された図示せぬ支持部を介してファンケース5cに固定されたファンモータ5mと、ファンモータ5mの出力軸に取り付けられて回転駆動するファンブレード5fと、を備えて構成されている。
【0025】
ファン5の下流側には、ファンケース5cと略同径のインナーケース6が当該ファンケース5cに接続されている。インナーケース6内には、略径方向中央部にスチーム発生部9が配置されており、このスチーム発生部9はリブなどの図示せぬ支持部を介してインナーケース6に支持されている。
【0026】
スチーム発生部9は、内部に、液体を貯留可能な液体貯留部11と、スチーム室12と、を備えて構成されており、これら液体貯留部11とスチーム室12とが連通部14を通じて連通している。スチーム発生部9のスチーム室12に対応する位置には、スチーム発生部9の外部に開放するスチーム噴霧口13が開口しており、内部で発生したスチームを当該スチーム噴霧口13から噴霧することができるようになっている。
【0027】
連通部14およびスチーム噴霧口13は、いずれもフィルタで覆われており、液体の通過を抑制するとともにスチームを通過を許容するようになっている。フィルタとしては、例えば布や網などの素材であれば、液体の流通を抑制できるが、特に、液体を通過させず加湿空気を通過させる素材(透湿防水シート)であると、確実に流体の流通を防止できて、好ましい。
【0028】
液体貯留部11の外壁にはスチーム用ヒータ8が固定されており、スチーム用ヒータ8の熱を当該液体貯留部11で直接受熱するようになっている。液体貯留部11内の液体が加熱されて沸騰すると、スチームが液体貯留室11およびスチーム室12に充満して、スチーム噴霧口13から外部に噴霧されることとなる。
【0029】
なお、ハウジング3に取り付けられた注水タンク16は、スチーム発生部9の液体貯留部11と、注水管15を介して連通接続されており、ハウジング3外に露出する栓17を開いて注水タンク16内に液体を補充することで、スチーム発生部9に液体を補充することができるようになっている。
【0030】
(スチーム温度制御)
そして、本実施形態では、スチーム発生部9のスチーム噴霧口13の近傍に配置された温度センサ21と、この温度センサ21の検出値に基づいてスチーム用ヒータ8の発熱量を制御する制御部23と、を備えることを特徴としている。具体的には、制御部23は、スチームの温度が所定の下限値(この例では90℃)以下となるとスチーム用ヒータ8をONし、スチームの温度が所定の上限値(この例では130℃)以上になるとスチーム用ヒータ8をOFFする。これにより、スチームを発生させるのに必要十分な温度にスチーム用ヒータ8の発熱量を制御でき、また、スチーム発生部9から吹き出されるスチームを理想的な温度に維持することができる。
【0031】
(作用)
次に、本実施形態のヘアドライヤー1の操作方法を説明する。
【0032】
乾燥した送風を吹き出す場合には、図示せぬ送風スイッチをONしてファン5を作動させると、吹出口3cから乾燥した空気が吹き出され、毛髪に吹き付けられる。
【0033】
また、加湿された加湿空気を吹き出す場合には、図示せぬ送風スイッチとともに図示せぬスチームスイッチをONしてファン5ならびにスチーム用ヒータ8を作動させると、吹出口3cから加湿空気が吹き出される。
【0034】
このとき、スチーム発生部9から吹き出されるスチームの温度が、上限値(この例では130℃)以上になると制御部23がスチーム用ヒータ8をOFFするため、スチーム発生部9がスチームを発生させるために十分に加熱されているにも関わらず、さらに無駄にスチーム発生部9を加熱してしまうことを防止できる。また、スチームの温度が下限値(この例では90℃)以下となると制御部23がスチーム用ヒータ8をONするため、スチーム発生部9をスチームを発生させるために十分な温度に常に維持しておくことができる。
【0035】
なお、図1中の符号25はハウジング3の吹出口3cに着脱自在に取り付けられ当該ハウジング3の吹出口3cから吹き出される送風の風向を規制するノズルである。
【0036】
(効果)
このような本実施形態のヘアドライヤー1によれば、以下のような効果が得られる。
【0037】
(1)本実施形態のヘアドライヤー1によれば、必要に応じてスチームを発生させて加湿空気を吹き出すことができるため、毛髪に適度な水分を与えることで整髪を容易にするとともに、毛髪を乾燥させすぎてしまうことを防止できる。
【0038】
(2)本実施形態のヘアドライヤー1によれば、スチーム発生部9で発生するスチームの温度を検出する温度センサ21と、温度センサ21の検出値に基づいてスチーム用ヒータ8の発熱量を制御する制御部23と、を備える。そのため、スチーム発生部9で発生するスチーム温度を理想的な温度に維持することができる。また、水分センサを用いる場合に比べて、構造が簡素で、コンパクト化および軽量化を図ることができる。
【0039】
(3)また本実施形態の制御部23は、スチームの温度が上限値(この例では130℃)以上になるとスチーム用ヒータ8をOFFするため、スチーム発生部9がスチームを発生させるために十分に加熱されているにも関わらず、さらに無駄にスチーム発生部9を加熱してしまうことを防止できる。また、スチーム発生部9を過剰に加熱してしまうことを防止できるため、スチーム発生部9の耐久年数を延ばすことができる。
【0040】
(4)また本実施形態の制御部23は、スチームの温度が下限値(この例では90℃)以下となるとスチーム用ヒータ8をONするため、スチーム発生部9をスチームを発生させるために十分な温度に常に維持しておくことができる。
【0041】
(5)なお、本実施形態では下限値が90℃で上限値が130℃であるが、下限値が100℃で上限値が110℃であると好ましい。この場合、スチームを発生させるのに必要十分な温度にスチーム用ヒータ8の発熱量を制御でき、よりエネルギー効率に優れる利点がある。
【0042】
(6)また本実施形態のヘアドライヤー1によれば、温度センサ21がスチーム噴霧口13の近傍に配置されているため、温度センサ21がスチーム発生部9外に配置される場合でもスチーム温度を正確に検出することができる。
【0043】
(7)また本実施形態のヘアドライヤー1によれば、スチーム発生部9が、液体を貯留する液体貯留部11とスチーム室12とに区画され、液体貯留部11とスチーム室12とを連通する連通部14が、液体を通過を抑制しつつスチームを通過を許容するフィルタで覆われているため、液体貯留部11からスチーム室12へ液体が流出してしまうことを抑制できる。これにより、スチーム噴霧口13が液体で塞がれて、スチーム噴霧口13からスチームを噴霧しにくくなることを防止できる。
【0044】
(8)また、フィルタは、液体を通さず加湿空気を通過させる素材(透湿防水シート)であることが更に好ましく、この場合、より確実にスチーム噴霧口13が液体で塞がれてしまうことを防止できる利点がある。
【0045】
なお、本実施形態の制御部23は、スチーム温度が所定の上限値を超えるとスチーム用ヒータ8をOFFし、所定の下限値を下まわるとスチーム用ヒータ8をONしているが、本発明では、スチーム用ヒータ8への通電量を除々に変化させるなど、その他の制御方法を採用してもよい。
【0046】
次に、他の実施形態について説明する。なお、以下の説明において既に説明した構成については同一符号を付して、重複する説明を省略する。
【0047】
(第2実施形態)
図2は第2実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーを示す。
【0048】
第2実施形態のヘアドライヤー1は、温度センサ21がスチーム発生部9のスチーム室12内に配置されている点で、温度センサ21がスチーム発生部9の外に配置される第1実施形態と異なっており、その他の構成は第1実施形態とほぼ同様である。
【0049】
この第2実施形態のヘアドライヤー1によれば、第1実施形態の効果に加え、温度センサ21がスチーム室12内に配置されているため、温度センサ21がスチーム発生部9の外に配置される場合に比べ、スチーム発生部9の外部の影響(例えば送風の影響など)を受けずに、スチーム温度をより正確に検出することができる効果がある。
【0050】
(第3実施形態)
図3は第3実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーを示す。
【0051】
第3実施形態のヘアドライヤー1は、温風用ヒータ7を備える点で温風用ヒータを備えない第1、第2実施形態とは異なり、また、スチーム発生部9がハウジング3の外側に取り付けられている点で、ハウジング3内に取り付けられている第1、第2実施形態と異なっている。
【0052】
ハウジング3の外側にはカバー31が取り付けられ、このカバー31内に、スチーム発生部9と、スチーム用ヒータ8と、注水タンク16と、温度センサ21と、制御部23と、が配置されている。
【0053】
注水タンク16の栓17はカバー31の外部に露出しており、また、スチーム発生部9のスチーム噴霧口13もカバー31に開口するスチーム吹出口33を通じて外部に露出している。そして、温度センサ21は、第2実施形態と同様にスチーム発生部9のスチーム室12内に配置され、制御部23と電気接続されている。
【0054】
このような第3実施形態のヘアドライヤー1によれば、第1実施形態と同様の効果に加え以下の効果を奏する。
【0055】
第3実施形態のヘアドライヤー1によれば、ハウジング3内に温風用ヒータ7を備えるため、図示せぬスイッチによって温風を吹き出したり冷風を吹き出したりすることができる。
【0056】
また第3実施形態のヘアドライヤー1によれば、ハウジング3内にスチーム発生部9を配置しないため、風洞内の風の乱れが減り且つ風洞内の通路抵抗を低くでき、ヘアドライヤー1の送風性能を高く維持できる。
【0057】
また第3実施形態のヘアドライヤー1によれば、ハウジング3の吹出口3cから乾いた温風を吹き出とともに、ハウジング3の吹出口3cとは別の位置からスチームを噴霧することができる。
【0058】
また第3実施形態のヘアドライヤー1によれば、このようにハウジング3内部に温風用ヒータ7を備えるヘアドライヤーにおいて、温風用ヒータ7の影響を受けずに、正確にスチーム温度を検出できる。
【0059】
(第4実施形態)
図4〜6は第4実施形態の髪ケア装置を示す図である。
【0060】
本実施形態の髪ケア装置はヘアアイロン100である点で、第1実施形態のヘアドライヤー1と異なる。
【0061】
本実施形態のヘアアイロン100は、図4、5に示すように、ピボット部109を介して互いに回転自在に装着されて狭持自在に設けられた一対のハウジング101、103と、前記一対のハウジング101、103の狭持面において髪を挟み込んで加熱する一対のアイロン板101b、103bと、備えて構成されている。一方のハウジング101の内部には、図6に示すように、スチーム発生部9と、スチーム用ヒータ8と、温度センサ21と、制御部23と、アイロン板101bを加熱するための図示せぬアイロン用ヒータと、が配置されている。スチーム発生部9は、第1実施形態と同様の構造であり、スチーム用ヒータ8によって加熱されるとスチーム噴霧口13からスチームが吹き出される。スチーム噴霧口13から吹き出されたスチームは、アイロン板101bの近傍において外部に開放するスチーム吹出口105からハウジング101外に吹き出されるようになっている。
【0062】
このような第3実施形態のヘアアイロンの作用を説明する。
【0063】
ハウジング101の側面に設けられたスイッチ107により、アイロン用ヒータをONするととともにスチーム用ヒータ8をOFFすると、アイロン板101bが加熱される。
【0064】
一方、ハウジング101の側面に設けられたスイッチ107により、アイロン用ヒータをONするとともにスチーム用ヒータ8をONすると、アイロン板101bが加熱されるととにスチームがスチーム吹出口105から吹き出される。
【0065】
そのため、このようなヘアアイロン100によれば、一対のハウジング101、103に巻き取った髪に対して、必要に応じてスチームを吹き出すことができ、髪を加湿しながらウエーブをかけたり癖毛を直したりできるため、整髪が容易となる。
【0066】
このとき本実施形態においても制御部23が、第1実施形態と同様に、温度センサ21の検出値に基づいてスチーム用ヒータ8の発熱量を制御するようになっている。そのため、本実施形態のヘアアイロン100においても、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0067】
(第5実施形態)
図7は第5実施形態の髪ケア装置を示す図である。
【0068】
本実施形態の髪ケア装置はヘアブラシ200である点で、第1実施形態のヘアドライヤー1と異なる。本実施形態のヘアブラシ200は、使用者が把持可能なハウジング201と、ハウジング201に固定され複数のブリッスル部202を有するブラシ部203と、を備えて構成されている。ハウジング201内には、スチーム発生部9と、スチーム用ヒータ8と、温度センサ21と、制御部23と、注水タンク16と、が配置されている。注水タンク16は、栓17がハウジング201外に露出した状態で、ハウジング201内に配置されている。また、スチーム発生部9のスチーム噴霧口13は、ブラシ部203の中央部に形成されたスチーム吹出口207を通じてハウジング201外に露出している。
【0069】
ハウジング201の側面にはスイッチ209が設けられており、スイッチ209をONすると、スチーム用ヒータ8によってスチーム発生部9が加熱され、スチーム発生部9のスチーム噴霧口13からスチームが吹き出される。このようなヘアブラシ200によれば、毛髪にブラッシングをかけながらスチームを吹き出すことができるため、整髪が容易となる。
【0070】
このとき本実施形態においても制御部23が、第1実施形態と同様に、温度センサ21の検出値に基づいてスチーム用ヒータ8の発熱量を制御するようになっている。そのため、本実施形態のヘアブラシ200においても、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0071】
なお本発明の髪ケア装置は上述の実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限定解釈されるべきではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を採用することができる。例えば、ヘアドライヤー、ヘアアイロン、ヘアブラシに限られることなく、その他の髪ケア装置にあっても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】図1は本発明の第1実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーを示す断面図。
【図2】図2は第2実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーを示す断面図。
【図3】図3は第3実施形態の髪ケア装置としてのヘアドライヤーを示す断面図。
【図4】図4は第4実施形態の髪ケア装置としてのヘアアイロンを示す斜視図。
【図5】図5は図4のヘアアイロンの側面図。
【図6】図6は図5中のX−X断面図。
【図7】図7は第5実施形態の髪ケア装置としてのヘアブラシを示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図。
【符号の説明】
【0073】
1…ヘアドライヤー(髪ケア装置)
3…ハウジング
3b…吸込口
3c…吹出口
5…ファン
7…温風用ヒータ
8…スチーム用ヒータ
9…スチーム発生部
13…スチーム噴霧口
21 温度センサ
23 制御部
100…ヘアアイロン(髪ケア装置)
101…ハウジング
101b…アイロン板
103…ハウジング
103b…アイロン板
109…ピボット部
113…スチーム吹出口
200…ヘアブラシ(髪ケア装置)
201…ハウジング
202…ブリッスル部
203…ブラシ部
207…スチーム吹出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチーム用ヒータと、内部に液体を貯留し且つ前記スチーム用ヒータの加熱によって内部で蒸発するスチームを吹き出すスチーム発生部と、前記スチーム発生部で発生するスチームの温度を検出する温度センサと、前記温度センサの検出値に基づいて前記スチーム用ヒータの発熱量を制御する制御部と、を備えることを特徴とする髪ケア装置。
【請求項2】
請求項1に記載の髪ケア装置であって、
前記温度センサは、前記スチーム発生部外において前記スチーム噴霧口の近傍に配置されていることを特徴とする髪ケア装置。
【請求項3】
請求項1に記載の髪ケア装置であって、
前記スチーム発生部は、前記液体を貯留し且つ前記スチーム用ヒータの発熱を受熱可能な液体貯留部と、フィルタで覆われた連通部を通じて前記液体貯留部と連通するスチーム室と、前記スチーム室に開口するスチーム噴霧口と、を備えて構成され、
前記温度センサが前記スチーム室内に配置されていることを特徴とする髪ケア装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の髪ケア装置であって、
前記髪ケア装置は、吸込口および吹出口を有するハウジングと、前記ハウジング内に配置されたファンと、を備えるヘアドライヤーであり、
前記スチーム発生部が前記ハウジングの内または外に配置されていることを特徴とする髪ケア装置。
【請求項5】
請求項4に記載の髪ケア装置であって、
前記ハウジング内に配置された温風ヒータをさらに備え、
前記スチーム発生部が前記ハウジングの外側に配置されていることを特徴とする髪ケア装置。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の髪ケア装置であって、
前記髪ケア装置は、互いに回転自在に装着されて狭持自在に設けられた一対のハウジングと、前記一対のハウジングの狭持面において毛髪を挟み込んで加熱する一対のアイロン板と、を備えたヘアアイロンであり、
前記一対のハウジングの少なくとも一方に前記スチーム発生部が配置され、当該一方のハウジングのアイロン板またはアイロン板の近傍に前記スチーム発生部のスチーム噴霧口からのスチームを吹き出すスチーム吹出口を備えることを特徴とする髪ケア装置。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の髪ケア装置であって、
前記髪ケア装置は、ハウジングと、前記ハウジングに固定されたブリスルを有するブラシ部と、を備えたヘアブラシであり、
前記ハウジング内に前記スチーム発生部が配置され、前記ブラシ部または前記ブラシ部の近傍に前記スチーム発生部のスチーム噴霧口からのスチームを吹き出すスチーム吹出口を備えることを特徴とする髪ケア装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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