説明

魚釣用スピニングリール

【課題】ロータの逆回転時に発生する振動に起因する諸問題を解決することができると共に、スプール往復動装置の耐久性、並びにロータ逆回転時におけるフリー性に優れた魚釣用スピニングリールを提供する。
【解決手段】ハンドル軸5の回転操作に応じて回転しスプール4に釣糸を案内する釣糸案内部3dを有するロータ3と、先端にスプール4が取り付けられたスプール軸12と、ハンドル軸5の回転操作運動をスプール軸12の前後往復動に変換するスプール往復動装置13と、を備え、スプール往復動装置13は、釣糸をスプール4から引き出すロータ3の回転時にスプール軸12を前後往復動させないことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣用スピニングリールに関し、特に、ハンドルの回転操作運動を、スプールの前後往復動に変換するスプール往復動装置をリール本体内に設けた魚釣用スピニングリールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、魚釣用スピニングリールは、ハンドルの回転操作で釣糸案内部を有するロータを回転させると共に、ハンドルの回転運動をリール本体内部に設けたスプール往復動装置により前後動方向に変換することで前後往復動するスプールに、ロータの釣糸案内部を介して釣糸が巻回される構成を有している。
【0003】
従来、このような魚釣用スピニングリールにおいて、リール本体に上方に向けて牽引可能に取り付けられた操作レバーの牽引操作や、リール本体の後部に設けた操作具の回転操作により、魚のヒットに伴う釣糸の繰り出しによって逆回転するロータに制動力を付与するロータ制動装置を備え、ロータの逆回転をフリーに行わせる一方、操作者の回転操作等により魚とのやり取りを可能とするものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
また、ハンドル軸と駆動歯車とを、カム円板及び駆動爪を含む動力分離機構を介して連結し、当該動力分離機構によりハンドル軸と駆動歯車との連結状態を切り替える魚釣用スピニングリールも知られている(例えば、特許文献3参照)。かかる魚釣用スピニングリールにおいては、ハンドル軸の巻き取り方向の回転に応じてハンドル軸と駆動歯車とを連結し、ピニオンを介してロータを巻き取り方向に回転させる。一方、釣糸の繰り出しでロータが逆回転すると、駆動歯車とハンドル軸との連結状態を解除して駆動歯車を空転させることでロータのみを逆回転させる。このとき、ハンドル軸が摩擦力で回転しようとするが、逆転防止機構でその逆転が制限されるため、動力は後往復動機構に伝達されず、スプール軸は前後動しないように構成されている。
【特許文献1】実公平1−20858号公報
【特許文献2】実公平1−39194号公報
【特許文献3】実開昭57−164573号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載されるような魚釣用スピニングリールにおいては、ロータの逆回転に連動してスプールが高速で前後往復動することとなる。このため、この前後往復動に応じて発生する振動が、操作者に不快感を与えると共に、釣糸を介して魚に違和感を与えて魚を暴れさせ、魚を取り逃がしたり釣糸を切断したりする原因となり、また、リール本体のネジ締結部に伝わってネジの緩みの原因となるという問題がある。
【0006】
また、ロータの逆回転に連動してスプールが高速で前後往復動するので、スプール往復動装置における変換係合部(例えば、ウォームシャフトとピン係合部や、係合突起と係合溝)の磨耗や、前後往復動の方向転換時の抵抗発生によるロータ逆回転時のフリー性の劣化を引き起こす原因となるという問題がある。
【0007】
なお、特許文献3に記載されるような魚釣用スピニングリールにおいては、釣糸の繰り出しに伴うロータの逆回転後に、ハンドル軸を操作して釣糸を巻き取る際、ハンドル軸と駆動歯車とが連結されるまでにタイムラグが生じるため、魚とのやり取りを行う際における機敏性に劣るという問題がある。
【0008】
さらに、ハンドル軸を回転操作して急に停止させると、ハンドル軸に対する駆動歯車の連結状態が解除され、ロータだけが巻き取り方向に空転してしまう事態が発生し、操作者の意図に反して釣糸を余分に巻き取ってしまう事態が発生し得る。この場合には、仕掛けが竿先に当たって竿先を折損したり、釣糸を切断してしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、上記した問題に鑑みて為されたものであり、ロータの逆回転時に発生する振動に起因する諸問題を解決することができると共に、スプール往復動装置の耐久性、並びにロータ逆回転時におけるフリー性に優れた魚釣用スピニングリールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した目的を達成するために、本発明に係る魚釣用スピニングリールは、ハンドル軸の回転操作に応じて回転しスプールに釣糸を案内する釣糸案内部を有するロータと、先端にスプールが取り付けられたスプール軸と、前記ハンドル軸の回転操作運動を前記スプール軸の前後往復動に変換するスプール往復動機構と、を備え、前記スプール往復動機構は、釣糸をスプールから引き出す前記ロータの回転時に前記スプール軸を前後往復動させないことを特徴とする。
【0011】
上記した構成の魚釣用スピニングリールによれば、スプール往復動機構が、釣糸をスプールから引き出すロータの回転時にスプール軸を前後往復動させないことから、スプールの前後往復動に応じて発生していた振動を防止することができるので、振動に伴う操作者における不快感を除去すると共に、魚へ与える影響を低減することを通じて釣果を向上させることが可能となる。
【0012】
また、釣糸をスプールから引き出すロータの回転時にスプール軸の前後往復動が防止されることから、スプール往復動機構の前後往復動に変換する部材の磨耗を回避することができるので、スプール往復動装置の耐久性に優れたリールを提供することができる。また、スプールの前後往復動の方向転換時の抵抗発生によりロータの逆回転時におけるフリー性が劣化する事態を回避することができるので、ロータ逆回転時におけるフリー性に優れたリールを提供することができる。
【0013】
上記した目的を達成するために、本発明に係る魚釣用スピニングリールは、ハンドル軸の回転操作に応じて回転しスプールに釣糸を案内する釣糸案内部を有するロータと、先端にスプールが取り付けられたスプール軸と、前記ハンドル軸の回転操作運動を前記スプール軸の前後往復動に変換するスプール往復動機構と、を備え、前記スプール往復動機構は、釣糸をスプールに巻回するロータ正回転時に前記スプール軸を前後往復動させる一方、釣糸をスプールから引き出すロータ逆回転時に前記スプール軸を前後往復動させないように動力伝達を行う一方向クラッチを備えることを特徴とする。
【0014】
上記した構成の魚釣用スピニングリールによれば、スプール往復動機構の一方向クラッチが、釣糸をスプールから引き出すロータ逆回転時にスプール軸を前後往復動させないように動力伝達を行うことから、スプールの前後往復動に応じて発生していた振動を防止することができるので、振動に伴う操作者における不快感を除去すると共に、魚へ与える影響を低減することを通じて釣果を向上させることが可能となる。
【0015】
また、釣糸をスプールから引き出すロータの回転時にスプール軸の前後往復動が防止されることから、スプール往復動機構の前後往復動に変換する部材の磨耗を回避することができるので、スプール往復動装置の耐久性に優れたリールを提供することができる。また、スプールの前後往復動の方向転換時の抵抗発生によりロータの逆回転時におけるフリー性が劣化する事態を回避することができるので、ロータ逆回転時におけるフリー性に優れたリールを提供することができる。
【0016】
上述の構成において、スプール往復動機構は、例えば、ハンドル軸の回転操作に応じて回転しその周面に螺旋溝が形成されたウォームシャフトと、スプール軸の一端に固定され螺旋溝に係合する係合ピンを備える摺動子と、ハンドル軸の回転をウォームシャフトに伝達するギヤと、を備え、一方向クラッチをハンドル軸とウォームシャフトとの動力伝達経路上、例えば、ウォームシャフトとギヤとの連結部分に配設することで上述の効果を得ることが可能である。
【0017】
この場合、スプール往復動機構に、一方向クラッチによる動力伝達が許容される回転方向へのウォームシャフトの空回りを防止する部材を備えることで、操作者が意図しないウォームシャフトの回転を防止し、スプールの不必要な移動を防止することが可能となる。空回りを防止する部材として、例えば、ウォームシャフトとギヤとの間にフリクションを発生させる部材を備えることで、操作者が意図しないウォームシャフトの回転を防止することが可能となる。また、スプール往復動機構に、ウォームシャフトにおける一方向クラッチとの連結部分に補強部材を備えることで、ウォームシャフトの重量の増加を最小限に抑えつつ、一方向クラッチとの連結部分の強度を得ることが可能となる。
【0018】
また、上述の構成において、スプール往復動機構は、例えば、ハンドル軸の回転操作に応じて回転する駆動ギヤと、係合突起を備え駆動ギヤに連動回転する制御体と、スプール軸の一端に固定され係合突起が係合する係合溝が形成された摺動子と、を備え、一方向クラッチをハンドル軸と制御体との動力伝達経路上に配設することで上述の効果を得ることが可能である。
【0019】
この場合、スプール往復動機構に、一方向クラッチによる動力伝達が許容される回転方向への制御体の空回りを防止する部材を備えることで、操作者が意図しない制御体の回転を防止し、スプールの不必要な移動を防止することが可能となる。空回りを防止する部材として、例えば、制御体と従動ギヤとの間にフリクションを発生させる部材を備えることで、操作者が意図しない制御体の回転を防止することが可能となる。
【0020】
さらに、上述の構成に加えて、釣糸をスプールから引き出すロータの回転に制動力を付与するロータ制動機構を備える場合には、ロータの逆回転時に発生していた振動が除去されるので、ロータ制動機構に対する操作に集中することが可能となり、魚とのやり取りをより一層楽しみながら魚釣りを行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ロータの逆回転時に発生する振動に起因する諸問題を解決することができると共に、スプール往復動装置の耐久性、並びにロータ逆回転時におけるフリー性に優れた魚釣用スピニングリールが得られるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリールの全体的な構成を示している。
【0024】
図1に示すように、本発明に係る魚釣用スピニングリールのリール本体1には、釣竿に装着されるリール脚2が一体形成されており、その前方には回転可能に支持されたロータ3と、ロータ3の回転運動と同期して前後動可能に支持されたスプール4が配設されている。
【0025】
ロータ3は、スプール4の周囲を回転する一対の腕部3aを備えており、各腕部3aの夫々の前端部には、ベール3bの基端部を取り付けたベール支持部材3cが釣糸巻取り位置と釣糸放出位置との間で回動自在に支持されている。なお、ベール3bの一方の基端部は、ベール支持部材3cに一体的に設けられた釣糸案内部3dに取り付けられている。
【0026】
リール本体1内には、ハンドル軸5が回転可能に支持されており、その突出端部には、ハンドル6が取り付けられている。また、ハンドル軸5には、巻取り駆動機構が係合しており、この巻取り駆動機構は、ハンドル軸5に一体回転可能に装着された駆動ギヤ(フェースギヤ)7と、この駆動ギヤ7に噛合すると共にハンドル軸5と直交する方向に延出し、内部に軸方向に延出する空洞部が形成されたピニオン8とを備えている。
【0027】
ピニオン8は、一対の前後に配置した軸受け9を介してリール本体1内に回転可能に支持されている。また、スプール4側に向けて延出しており、その先端部において、ロータ3が取り付けられている。ピニオン8には、その中間部分に一方向クラッチ10が取り付けられており、リール本体1の外部に設けられたレバー11を回動操作することで一方向クラッチ10を作動させ、ハンドル6(ロータ3)の釣糸繰出し方向の逆回転を防止する公知の逆転防止装置を構成するようになっている。
【0028】
ピニオン8の内部に形成された空洞部には、ハンドル軸5と直交する方向に延出し、先端側にスプール4を装着したスプール軸(メインシャフト)12が軸方向に移動可能に挿通されている。また、ピニオン8には、スプール4(スプール軸12)を前後往復動させるためのスプール往復動装置13が係合している。
【0029】
スプール往復動装置13は、リール本体1内に回転可能に支持され、スプール軸12と平行に延出するウォームシャフト14と、スプール軸12の基端部に抜け止め固定された摺動子15と、ウォームシャフト14の端部に取り付けられ、ピニオン8と噛合するギヤ16とを備えている。ウォームシャフト14とギヤ16との間には、ハンドル6の釣糸巻取り方向の回転における回転駆動力のみをウォームシャフト14に伝達すべく、後述する一方向クラッチ17が配設されている。
【0030】
摺動子15は、スプール軸12に対して、ビス等によって回り止め固定される本体15aを備えており、この本体15aにはウォームシャフト14の外周面に形成された螺旋溝14aと係合する係合ピン15bが保持されている。ウォームシャフト14が回転駆動されると、摺動子15は、係合ピン15bを介して前後方向に往復駆動される。
【0031】
このような構成を有する魚釣用スピニングリールにおいて、ハンドル6により巻取り操作を行うと、ロータ3が巻取り駆動機構を介して回転駆動される共に、スプール4がスプール往復動装置13を介して前後往復動されるので、釣糸は、釣糸案内部3dを介してスプール4の巻回胴部4aに均等に巻回されるようになっている。
【0032】
次に、上記したスプール往復動装置13のギヤ16内に配設した一方向クラッチ17の構成及び作用について説明する。図2は、スプール往復動装置13のギヤ16周辺の拡大図であり、図3は、図2に示すA−A線に沿った断面図である。なお、以下の説明では、図2の左方側からみた状態で時計回り方向の回転を正転と呼び、反時計回り方向の回転を逆転と呼ぶものとする。
【0033】
操作者がハンドル6を釣糸巻取り方向に回転させると、これに応じて駆動ギヤ7が図2に示す矢印B方向に回転駆動し、ピニオン8を介してギヤ16は逆転駆動される。一方、魚による釣糸の繰り出しによりロータ3が逆転駆動されると、これに応じてピニオン8を介してギヤ16は正転駆動される。
【0034】
図3に示すように、一方向クラッチ17は、ギヤ16の内側に回り止めされた状態で収容される外輪21と、この外輪21とウォームギヤ14との間に配置される転がり部材22と、この転がり部材22に一定方向の付勢力を付与するバネ23と、このバネ23の付勢力による転がり部材22の移動を規制する保持部材24とから構成される。外輪21には、各転がり部材22の大きさに応じて楔領域とフリースペースが設けられ、ギヤ16の回転方向に応じて転がり部材22が両者間を移動するように構成されている。
【0035】
具体的には、釣糸巻取り操作に応じてギヤ16が逆転駆動(図3で反時計回り方向)されると、その駆動力は、一方向クラッチ17に伝達される。このとき、一方向クラッチ17の転がり部材22はバネ23の付勢力により楔領域に移行するため、ギヤ16の駆動力を一方向クラッチ17を介してウォームシャフト14に伝達する(なお、ウォームシャフト14は逆転駆動される)。一方、魚による釣糸の繰り出しに応じてギヤ16が正転駆動(図3で時計回り方向)されると、その駆動力は、一方向クラッチ17に伝達される。このとき、一方向クラッチ17の転がり部材22は、バネ23の付勢力に抗して外輪21のフリースペースに移行するため、ギヤ16の駆動力をウォームシャフト14に伝達することはない。
【0036】
このように、ピニオン8と噛合するギヤ16とウォームシャフト14との間に一方向クラッチ17を介在させ、釣糸をスプール4から引き出す方向のロータ3の逆転時における回転駆動力をウォームシャフト14に伝達しないようにしているので、魚により釣糸が繰り出された場合でもウォームシャフト14が回転することはない。このため、スプール4が前後往復動することもないので、従来、このスプール4の前後往復動に応じて発生していた振動を防止することが可能となる。この結果、この振動に起因して発生していた諸問題を全て解決することが可能となる。
【0037】
すなわち、スプール4の前後往復動に応じて発生していた振動による操作者における不快感を除去することができるので、快適なロータ3の逆転による釣糸の繰り出し操作を行うことが可能となる。また、当該振動により釣糸を介して魚に違和感を与えるのを防止することができるので、この違和感により魚を暴れさせ、魚を取り逃がしたり釣糸を切断したりする事態を回避することができる。この結果、魚への影響を極力小さくすることができるので、釣果を向上させることが可能となる。さらに、当該振動によりリール本体1に締結されたネジが緩む事態を回避することができるので、リール本体1のメンテナンス等に要するコストや時間を低減することが可能となる。
【0038】
また、ロータ3が逆回転した場合でもウォームシャフト14が回転しないため、スプール往復動装置13における螺旋溝14aと係合ピン15bとが、従来のようにスプール4の前後往復動に応じて磨耗する事態を回避することができるので、当該スプール往復動装置13の耐久性を向上させることが可能となる。さらに、ロータ3が逆回転した場合でもウォームシャフト14が回転しないため、スプール4の前後往復動の方向転換時の抵抗発生によりロータ3の逆回転時におけるフリー性が劣化する事態を回避することができるので、快適に釣糸の繰り出し操作を行うことが可能となる。
【0039】
なお、本実施の形態では、一般的なオープンフェース型の魚釣用スピニングリールについて説明しているが、本発明は、ロータ3の逆転時にスプール4を前後往復動させないようにする必要があるリールであれば、クローズドフェース型のリールにも適用することが可能であり、上述した優れた効果を得ることが可能となる。
【0040】
特に、魚による釣糸の繰り出しに応じて逆回転するロータ3に制動力を付与するロータ制動装置を備え、意図的にロータ3の逆回転をフリーに行わせる一方、操作者のロータ制動装置に対する操作により魚とのやり取りを可能とする、上述した従来技術の特許文献1(実公平1−20858号公報)に開示された所謂レバーブレーキリールにおいては、上述した優れた効果に加え、更に顕著な効果を得ることが可能となる。
【0041】
図8は、本実施の形態に係る魚釣用スピニングリールをレバーブレーキリールに適用した場合の全体的な構成を示している。なお、図8において、第1の実施形態と同様な構成要素については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0042】
図8においては、ロータ3の逆回転に制動力を付与するロータ制動装置と、ロータ3の逆回転を防止する逆回転防止機構とを備える点で第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリールと相違する。なお、これらの機構は、支軸40を介してリール脚2に回動可能に取り付けられた操作レバー41によって操作可能となっている。操作レバー41の先端部には、操作者が指を引っ掛けることが可能な操作部41aが形成されており、リール本体1内の前部に位置する操作レバー41の基端部には、ロータ3の円筒部の内部に延出する押圧プレート42が取り付けられている。押圧プレート42の先端は、制動体43(図示しない公知の一方向クラッチを介してロータ3の逆回転時のみ、ロータ3と一体的に回転するように構成されている)と対向配置され、操作者による操作レバー41の操作に応じて、制動体43を内側から前方側に向けて押圧する。
【0043】
このようなレバーブレーキリールにおいては、釣糸を繰り出す量は操作者のロータ制動装置に対する操作に依存することとなるが、本発明を適用することでロータ3の逆転時に発生していた振動が除去されるので、ロータ制動装置に対する操作に集中することが可能となり、魚とのやり取りをより一層楽しみながら魚釣りを行うことが可能となる。
【0044】
また、第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリールにおいては、図9に示すように、ピニオン8に噛合するギヤ16とウォームシャフト14との間に一方向クラッチ17を配設し、ハンドル6の釣糸巻取り方向の回転における回転駆動力のみをウォームシャフト14に伝達するようにしている。しかし、ハンドル6の釣糸巻取り方向の回転における回転駆動力のみをウォームシャフト14に伝達することができれば、一方向クラッチ17が配設される構成要素及び位置については適宜変更が可能である。例えば、ハンドル6による回転駆動力をウォームシャフト14に伝達する動力伝達経路上であれば、いかなる位置に一方向クラッチ17を配設するようにしても良い。
【0045】
図10は、一方向クラッチ17の配設位置を変更した場合における、一方向クラッチ周辺の構成を説明するための模式図である。図10においては、ピニオン8とギヤ16との間に一方向クラッチ17で動力伝達制御される中間ギヤ50が配設されている。中間ギヤ50は、リール本体1に回転自在に支持される支軸50cを有する連動ギヤ50aと、支軸50cに一方向クラッチ17を介して動力伝達されるクラッチギヤ50bとで構成されている。このように変更した場合においても、一方向クラッチ17の作用により、ハンドル6の釣糸巻取り方向の回転における回転駆動力のみをウォームシャフト14に伝達することができるので、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0046】
また、本実施の形態においては、ロータ3の逆転時における回転駆動力をウォームシャフト14に伝達しない構成としているが、かかる構成を維持しつつ、更なる優れた効果を得るために適宜、新たな部材をスプール往復動装置13に追加することが可能である。例えば、一方向クラッチ17の作用により許容される回転方向へのウォームシャフト14の空回りを防止する部材を追加するようにしても良い。
【0047】
すなわち、上記構成においては、ウォームシャフト14とギヤ16との間に一方向クラッチ17を配設することで、釣糸の繰り出しによるロータ3の逆転時の回転方向へのウォームシャフト14の回転を防止する。しかし、ロータ3の正転時の回転方向への、摺動子15内の係合ピン15bが係合する図3においてウォームシャフト14の回転(反時計方向の回転)は規制されることがないため、例えば、釣竿を水平状態から引き起こした場合にスプール4の自重によりウォームシャフト14が当該回転方向に空回りする事態が発生し得る。
【0048】
このようなウォームシャフト14の空回りを防止する部材を追加することは、操作者が意図しないウォームシャフト14の回転を防止し、スプール4の不必要な移動を防止することができるため、実施の形態として好ましい。ウォームシャフト14の空回りを防止するには、例えば、ウォームシャフト14とギヤ16との間にフリクションを発生させる部材(以下、「フリクション発生部材」という)を配設することで実現することが可能である。
【0049】
図4は、フリクション発生部材を追加した場合におけるスプール往復動装置13のギヤ16周辺の拡大図である。同図においては、ウォームシャフト14とギヤ16との間にフリクション発生部材としてOリング25(弾性ゴムリング)を取り付けた場合について示している。なお、フリクション発生部材は、ウォームシャフト14の空回りを防止するフリクションを発生させることができれば良く、Oリング25に限らず、リーフスプリングやコイルスプリングなどの部材で構成しても良い。
【0050】
このように、ウォームシャフト14とギヤ16との間にフリクション発生部材を配置し、ウォームシャフト14の空回りを防止するようにした場合には、操作者が意図しないウォームシャフト14の回転を防止し、スプール4の不必要な移動を防止することができる。この結果、スプール4の巻回胴部4aにおける糸巻き状態が悪化する事態を防止することが可能となる。
【0051】
また、上述の構成を維持しつつ、更なる優れた効果を得るための部材として、例えば、ウォームシャフト14における一方向クラッチ17の連結部分を補強する部材を追加するようにしても良い。
【0052】
すなわち、上記構成においては、ロータ3の逆転時の回転方向へのウォームシャフト14の回転を防止すべく、ウォームシャフト14とギヤ16との間に一方向クラッチ17を配設している。一方向クラッチ17との連結部分は、釣糸巻取り時の駆動力伝達の役目上、ある程度の強度が要求されるため、例えば、ウォームシャフト14をステンレス(SUS)や炭素工具鋼(SK)などの高強度の材料で構成する必要がある。しかし、このような材料でウォームシャフト14を構成した場合にはウォームシャフト14自体の重量が大幅に増加する事態が発生し得る。
【0053】
このようなウォームシャフト14の重量の増加を回避すべく、ウォームシャフト14における一方向クラッチ17の連結部分を補強する部材を追加することは、ウォームシャフト14の重量の増加を最小限に抑えつつ、一方向クラッチ17との連結部分の強度を得ることが可能となるため、実施の形態として好ましい。ウォームシャフト14における一方向クラッチ17の連結部分を補強するには、例えば、当該連結部分に高強度の補強部材を圧入することで実現することが可能である。
【0054】
図5は、ウォームシャフト14に高強度の補強部材を圧入した場合におけるスプール往復動装置13のギヤ16周辺の拡大図である。同図においては、ウォームシャフト14における一方向クラッチ17の連結部分に補強部材としてカラー26を圧入した場合について示している。このようなカラー26としては、例えば、ステンレス(SUS)や炭素工具鋼(SK)などの高強度の材料で設けることが好ましい。
【0055】
このように、ウォームシャフト14に高強度の補強部材を圧入し、一方向クラッチ17との連結部分を補強した場合には、ウォームシャフト14における当該連結部分以外の部分をアルミニウム(Al)やチタンなどの軽量の材料で構成することが可能となる。この結果、ウォームシャフト14の重量の増加を最小限に抑えつつ、一方向クラッチ17との連結部分の強度を得ることが可能となる。
【0056】
以上、本発明に係る魚釣用スピニングリールの実施系形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々変形することが可能である。上記した実施形態においては、ウォームシャフト14を使用したスプール往復動装置13について示しているが、例えば、組み付けられるスピニングリールの構成に応じて、スプール往復動装置13の構成については、適宜変形することが可能である。例えば、所謂ギヤオシレート方式のスプール往復動装置に適用することが可能である。
【0057】
以下、図6及び図7を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。なお、これらの図において、図6は、第2の実施形態に係る魚釣用スピニングリールの全体的な構成を示す図であり、図7は、図6に示すA−A線に沿った断面図である。また、以下に説明する実施形態では、上記した第1の実施形態と同様な構成要素については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0058】
図6に示すリール本体1には、スプール4(スプール軸12)を前後動するスプール往復動装置30が組み込まれており、このスプール往復動装置30は、ハンドル軸5に一体回転可能に設けられた駆動ギヤ31(ハンドル軸5に一体形成されているのが好ましい)と、リール本体1に回転可能に支持され、駆動ギヤ31に噛合する従動ギヤ32とを有している。
【0059】
この従動ギヤ32に対向する位置に、リール本体1に回転可能に支持される制御体33が取り付けられている。制御体33には、中心より偏芯した端部表面に係合突起33aが形成されており、この係合突起33aは、スプール軸12の後端部にビス止めされた摺動子34に形成された係合溝35内に係合されている。この結果、ハンドル6の巻取り操作によって駆動ギヤ31を介して従動ギヤ32及び制御体33が回転駆動されると、係合突起33aは、所定の回転軌跡を移動しながら係合溝35内を案内され、これに伴ってスプール軸12(スプール4)を前後往復動に変換させる。
【0060】
図7に示すように、制御体33は、リール本体1から突出形成された突出軸1aに対して回転自在に取り付けられ、この突出軸1aが形成される壁面との間に従動ギヤ32を挟んだ状態で取り付けられている。突出軸1aに取り付けられた制御体33と従動ギヤ32の支持部との間には、後述する一方向クラッチ36が配設されている。この一方向クラッチ36は、実施の形態1に係る一方向クラッチ17と同様の構成を有し、ハンドル6の釣糸巻取り方向の回転における回転駆動力のみを制御体33に伝達するものであり、その詳細な説明は省略する。
【0061】
このような構成を有する魚釣用スピニングリールにおいて、ハンドル6により巻取り操作を行うと、ロータ3が巻取り駆動機構を介して回転駆動される共に、スプール4がスプール往復動装置30を介して前後往復動されるので、釣糸は、釣糸案内部3dを介してスプール4の巻回胴部4aに均等に巻回されるようになっている。
【0062】
次に、上記したスプール往復動装置30の一方向クラッチ36の作用について説明する。なお、以下の説明では、図6の手前側からみた状態(図7の左方側からみた状態)で時計回り方向の回転を正転と呼び、反時計回り方向の回転を逆転と呼ぶものとする。
【0063】
操作者がハンドル6を釣糸巻取り方向に回転させると、これに応じて駆動ギヤ31が逆転駆動される。駆動ギヤ31が逆転駆動されると、これに応じて従動ギヤ32が正転駆動され、その駆動力は、一方向クラッチ36に伝達される。このとき、一方向クラッチ36の転がり部材は楔領域に移行する構成を採るため、駆動力を制御体33に伝達する(なお、制御体33は正転駆動される)。制御体33が正転駆動されることで、係合突起33aが係合溝35内を所定の回転軌跡を移動しながら案内され、これに伴ってスプール軸12(スプール4)が前後往復動を行う。
【0064】
一方、魚による釣糸の繰り出しによりロータ3が釣糸繰出し方向に回転すると、ピニオン8を介して駆動ギヤ7及び駆動ギヤ31が正転駆動される。駆動ギヤ31が正転駆動されると、これに応じて従動ギヤ32が逆転駆動され、その駆動力は、一方向クラッチ36に伝達される。このとき、一方向クラッチ36の転がり部材は、フリースペースに移行する構成を採るため、駆動力を制御体33に伝達することはない。このため、係合突起33aが移動することもないため、スプール軸12(スプール4)が前後往復動を行うこともない。
【0065】
このように、制御体33に摺動子34に形成された係合溝35内に係合する係合突起33aを設けると共に、従動ギヤ32と制御体33との間に一方向クラッチ36を介在させ、ロータ3の逆転時における回転駆動力を制御体33に伝達しないようにしているので、魚により釣糸が繰り出された場合でも制御体33が回転することはない。このため、スプール4が前後往復動することもないので、従来、このスプール4の前後往復動に応じて発生していた振動を防止することが可能となる。この結果、従来、この振動に起因して発生していた諸問題を全て解決することができ、実施の形態1と同様の効果を得ることが可能となる。
【0066】
なお、実施の形態2においては、制御体33と従動ギヤ32の支持部との間に、一方向クラッチ36を配設し、ハンドル6の釣糸巻取り方向の回転における回転駆動力のみを制御体33に伝達するようにしている。しかし、ハンドル6の釣糸巻取り方向の回転における回転駆動力のみを制御体33に伝達することができれば、一方向クラッチ36が配設される構成要素及び位置については適宜変更が可能である。例えば、ハンドル6による回転駆動力を制御体33に伝達する動力伝達経路上であれば、いかなる位置に一方向クラッチ36を配設するようにしても良い。なお、以下においては、魚釣用スピニングリールが従動ギヤ32を備える場合について示すが、一方向クラッチ36の配設位置によっては、必ずしも従動ギヤ32は必要とされる構成要素ではない。
【0067】
図11及び図12は、一方向クラッチ36の配設位置を変更した場合における、一方向クラッチ36周辺の構成を説明するための図である。なお、図11及び図12において、第2の実施形態と同様な構成要素については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0068】
図11においては、ハンドル軸5と駆動ギヤ31との間に一方向クラッチ36を介在させた場合について示しており、図12においては、駆動ギヤ31と制御体33(係合突起33aを有する従動ギヤ)との間に、上記図10で説明した中間ギヤ50と基本的に同一構成の中間ギヤ51を配設し、当該中間ギヤ51に一方向クラッチ36を取り付けた場合について示している。このように変更した場合においても、一方向クラッチ36の作用により、ハンドル6の釣糸巻取り方向の回転における回転駆動力のみを制御体33に伝達することができるので、上記第2の実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0069】
また、実施の形態2においても、ロータ3の逆転時における回転駆動力を制御体33に伝達しない構成を維持しつつ、更なる優れた効果を得るために適宜、新たな部材をスプール往復動装置30に追加することが可能である。例えば、上述のように、一方向クラッチ36の作用により許容される回転方向への制御体33の空回りを防止する部材を追加するようにしても良い。
【0070】
スプール往復動装置30に対して、一方向クラッチ36の作用により許容される回転方向への制御体33の空回りを防止する部材を追加する場合には、上記実施形態と同様に、一方向クラッチ36が介在されて動力伝達が遮断される部分に形成される空間にフリクション発生部材(例えば、弾性Oリング37)を配設することで実現することが可能である。
【0071】
このように、一方向クラッチ36で動力伝達が遮断される部分に形成される空間にフリクション発生部材を配置した場合には、操作者が意図しない駆動ギヤ31や中間ギヤ51の回転を防止し、スプール4の不必要な移動を防止することができる。この結果、スプール4の巻回胴部4aにおける糸巻き状態が悪化する事態を防止すること可能となる。
【0072】
なお、スプール往復動装置13(30)に配設される一方向クラッチ17(36)は、上記実施形態に限定されることなく、他の構成を有する一方向クラッチを適用することが可能である。例えば、ラチェットと爪とを組み合わせて一方向クラッチを構成しても良いし、又、巻バネの締付力を利用して構成するようにしてもよい。このように変更した場合においても、上述した本実施の形態と同様の効果を得ることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、ロータの逆回転時に発生する振動に起因する諸問題を解決することができると共に、スプール往復動装置の耐久性、並びにロータ逆回転時におけるフリー性に優れた魚釣用スピニングリールを提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリールの全体的な構成を示す図。
【図2】スプール往復動装置のギヤ周辺の拡大図。
【図3】図2に示すA−A線に沿った断面図。
【図4】フリクション発生部材を追加した場合におけるスプール往復動装置のギヤ周辺の拡大図。
【図5】ウォームシャフトに高強度の補強部材を圧入した場合におけるスプール往復動装置のギヤ周辺の拡大図。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る魚釣用スピニングリールの全体的な構成を示す図。
【図7】図6に示すA−A線に沿った断面図。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリールをレバーブレーキリールに適用した場合の全体的な構成を示す図。
【図9】第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリールにおいて、ピニオンとウォームシャフトとの関係を説明するための模式図。
【図10】一方向クラッチの配設位置を変更した場合の一方向クラッチ周辺の構成を説明するための模式図。
【図11】第2の実施形態に係る魚釣用スピニングリールにおいて、一方向クラッチの配設位置を変更した場合の一方向クラッチ周辺の構成を説明するための図。
【図12】第2の実施形態に係る魚釣用スピニングリールにおいて、一方向クラッチの配設位置を変更した場合の一方向クラッチ周辺の構成を説明するための図。
【符号の説明】
【0075】
1 リール本体
3 ロータ
4 スプール
5 ハンドル軸
7 駆動ギヤ
12 スプール軸
13 スプール往復動装置
14 ウォームシャフト
15 摺動子
16 ギヤ
17 一方向クラッチ
25 フリクション発生部材(Oリング)
26 補強部材(カラー)
30 スプール往復動装置
31 駆動ギヤ
32 従動ギヤ
33 制御体
33a 係合突起
34 摺動子
35 係合溝
36 一方向クラッチ
41 操作レバー
50,51 中間ギヤ
50a 連動ギヤ
50b クラッチギヤ
50c 支軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドル軸の回転操作に応じて回転しスプールに釣糸を案内する釣糸案内部を有するロータと、先端にスプールが取り付けられたスプール軸と、前記ハンドル軸の回転操作運動を前記スプール軸の前後往復動に変換するスプール往復動機構と、を備え、前記スプール往復動機構は、釣糸をスプールから引き出す前記ロータの回転時に前記スプール軸を前後往復動させないことを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項2】
ハンドル軸の回転操作に応じて回転しスプールに釣糸を案内する釣糸案内部を有するロータと、先端にスプールが取り付けられたスプール軸と、前記ハンドル軸の回転操作運動を前記スプール軸の前後往復動に変換するスプール往復動機構と、を備え、前記スプール往復動機構は、釣糸をスプールに巻回するロータ正回転時に前記スプール軸を前後往復動させる一方、釣糸をスプールから引き出すロータ逆回転時に前記スプール軸を前後往復動させないように動力伝達を行う一方向クラッチを備えることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項3】
前記スプール往復動機構は、ハンドル軸の回転操作に応じて回転しその周面に螺旋溝が形成されたウォームシャフトと、前記スプール軸の一端に固定され前記螺旋溝に係合する係合ピンを備える摺動子と、前記ハンドル軸の回転を前記ウォームシャフトに伝達するギヤと、を備え、前記一方向クラッチを、前記ハンドル軸と前記ウォームシャフトとの動力伝達経路上に配設したことを特徴とする請求項2に記載の魚釣用スピニングリール。
【請求項4】
前記一方向クラッチを前記ウォームシャフトと前記ギヤとの連結部分に配設したことを特徴とする請求項3に記載の魚釣用スピニングリール。
【請求項5】
前記スプール往復動機構は、ハンドル軸の回転操作に応じて回転する駆動ギヤと、係合突起を備え前記駆動ギヤに連動回転する制御体と、前記スプール軸の一端に固定され前記係合突起が係合する係合溝が形成された摺動子と、を備え、前記一方向クラッチを前記ハンドル軸と前記制御体との動力伝達経路上に配設したことを特徴とする請求項2に記載の魚釣用スピニングリール。
【請求項6】
釣糸をスプールから引き出す前記ロータの回転に制動力を付与するロータ制動機構を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の魚釣用スピニングリール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−296416(P2006−296416A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−379071(P2005−379071)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】