説明

鳥威嚇装置

【課題】 鳥が慣れてしまうことがなく、鳥を脅して追い散らす効果が長続きする鳥威嚇装置を提供する。
【解決手段】 数十分乃至数時間、略一定速度でゆっくりと燃焼し続ける連続燃焼体3と、その連続燃焼体3に対し適宜な間隔で導火線5を接続してそれら導火線5の位置まで連続燃焼体3が燃焼することにより着火して上空へ打ち上げられる複数のロケット花火4とを具えたことを特徴とする。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、例えば稲田の稲の穂を啄むスズメ等を脅して追い散らす場合などに使用する鳥威嚇装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、爆発音によって鳥を追い散らす鳥威嚇装置が公知であるが、鳥が音に慣れてしまい、又、無害であることを学習してしまうので、時間が経つと効果がなくなるという問題があった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、鳥が慣れてしまうことがなく、鳥を脅して追い散らす効果が長続きする鳥威嚇装置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本考案によって、すなわち、数十分乃至数時間、略一定速度でゆっくりと燃焼し続ける連続燃焼体3と、その連続燃焼体3に対し適宜な間隔で導火線5を接続してそれら導火線5の位置まで連続燃焼体3が燃焼することにより着火して上空へ打ち上げられる複数のロケット花火4とを具えたことを特徴とする鳥威嚇装置によって達成することができる。
【0005】
なお、上記の鳥威嚇装置をコンパクト化するために、連続燃焼体3を蚊取線香の如く渦巻状に成形するのが好ましい。
【0006】
また、威嚇効果を高めるために、上記の鳥威嚇装置のロケット花火4に、光を反射散乱させてキラキラ光るテープ6と、打ち上がるときに風を吸入して鳴る笛7とを取付けることが好ましい。
【0007】
【実施例】
図は本考案の一実施例を示したものである。まず、符号1が基台であり、この基台1はその中心位置に取付板2を、又、その周囲の複数箇所に任意に角度を調整可能な発射棒8をそれぞれ立設している。次に、符号3が連続燃焼体である。
この連続燃焼体3は蚊取線香の如く渦巻状に成形され、略一定速度で数十分乃至数時間、ゆっくりと燃焼し続けることができるものである。この連続燃焼体3はその中心端部に設けた切り込みに上記の取付板2の上端部を挿入することによって基台1に対し略平行な姿勢で支持されることになる。なお、連続燃焼体3は直線棒状等の渦巻形でなくとも構わないが、渦巻状にすればコンパクトになるという利点がある。次に、符号4はロケット花火である。このロケット花火4は内部に火薬(図示せず)を充填し、その尾端に導火線5と、光を反射散乱させてキラキラ光る材質のテープ6を取付け、又、打ち上がる時に風を吸入して鳴る笛7を側面部に付設した構成になっている。このロケット花火4は、その笛7の尾端部に発射棒8の上端部を挿入して、且つ、その導火線5を連続燃焼体3に接続してセットされる。なお、ロケット花火4は複数個がセットされ、それぞれの導火線5は連続燃焼体3に対し適宜な間隔で接続される。
【0008】
渦巻状の連続燃焼体3における最も外側の端部に着火すると、中心方向へ向かって略一定速度でゆっくりと燃焼し続ける。ロケット花火4の導火線5を接続した位置まで燃焼すると、その導火線5に着火してロケット花火4が打ち上げられる。ロケット花火4は、打ち上がるときに笛7が口笛のように鳴って鳥を脅し、又、飛び散った鳥を追跡するようにテープ6をキラキラさせながら飛んで行くことによっても鳥を脅し、さらに上空で爆発音を発することにより鳥に決定的なショックを与える。ロケット花火4が発射した後、更に連続燃焼体3は燃焼を続けて、次の導火線5の位置まで燃焼して再び上記のようにロケット花火4を打ち上げる。このように時間を置いて間欠的に繰り返しロケット花火4が打ち上げられるので、鳥が常に警戒心を持つようになり、最後には近寄らなくなる。
【0009】
【考案の効果】
本考案の鳥威嚇装置は上記の通りであり、ロケット花火4が間欠的に繰り返し打ち上げられて鳥を追跡するように飛んで行くので、従来例のように単に爆発音を発するだけのものに比べて鳥に与えるショックが大きく、又、鳥が慣れてしまうことがなく、鳥にとって常に脅威となるので、鳥を追い散らす効果が長続きする。
また、請求項2記載のように、連続燃焼体3を蚊取線香の如く渦巻状に成形すればコンパクトになるという利点がある。
また、請求項3記載のように、ロケット花火4に光を反射散乱させてキラキラ光るテープ6と、打ち上がるときに風を吸入して鳴る笛7とを取付ければ、鳥に対する威嚇効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】斜視図である。
【符号の説明】
1 基台
2 取付板
3 連続燃焼体
4 ロケット花火
5 導火線
6 テープ
7 笛
8 発射棒

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 数十分乃至数時間、略一定速度でゆっくりと燃焼し続ける連続燃焼体3と、その連続燃焼体3に対し適宜な間隔で導火線5を接続してそれら導火線5の位置まで連続燃焼体3が燃焼することにより着火して上空へ打ち上げられる複数のロケット花火4とを具えたことを特徴とする鳥威嚇装置。
【請求項2】 連続燃焼体3を蚊取線香の如く渦巻状に成形した請求項1記載の鳥威嚇装置。
【請求項3】 ロケット花火4に光を反射散乱させてキラキラ光るテープ6と、打ち上がるときに風を吸入して鳴る笛7とを取付けた請求項1又は請求項2記載の鳥威嚇装置。

【図1】
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【登録番号】第3036407号
【登録日】平成9年(1997)1月29日
【発行日】平成9年(1997)4月22日
【考案の名称】鳥威嚇装置
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平8−10773
【出願日】平成8年(1996)10月2日
【出願人】(592156851)有限会社金野縫製 (13)