説明

鳥害防止具

【課題】 飛来する鳥の大きさにかかわらず確実に鳥の留まりを阻止して、鳥害防止効果を発揮することができる鳥害防止具を提供する。
【解決手段】 電気絶縁性および可撓性を有する合成樹脂からなり、周方向および軸線方向に間隔をあけて、複数の突出針15と、各突出針15間に形成される複数の透孔16とを有する一対の半割状部分から成る略円筒状の防止具本体10a,10bの軸線方向一端部に第1嵌合部7を設け、防止具本体10a,10bの軸線方向他端部に他の鳥害防止具の第1嵌合部7が着脱可能な第2嵌合部8を設け、第1および第2嵌合部7,8のうち少なくとも一方の端面に軸線方向外方に向かって先細状に突出する端面側突部33,33bを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鳥害を防止するために、電線などの架空ケーブルに装着される鳥害防止具に関する。
【背景技術】
【0002】
電線などの架空ケーブルに多数の鳥が留まると、架空ケーブルの被覆の損壊や、鳥の糞が架空ケーブルの下に落下するなど鳥害が発生する。このような鳥害を防止する鳥害防止具の従来技術としては、たとえば特許文献1に記載される回転式の鳥害防止具を挙げることができる。この鳥害防止具は、一対の半割れ筒状体を、架空ケーブルを挟持した状態で合着させることにより筒状になる。そして各半割れ筒状体の軸線方向両端部には、円弧状リムが形成され、各円弧状リムの間には、複数の棒状部が周方向に間隔を空けて形成される。各棒状部は、円弧状リムの外周面より外方に延設されたステー部の先端に一体的に形成される。
【0003】
また前記鳥害防止具は、一方の円弧状リムに、雄型カップリングを一体に形成し、他方の円弧状リムに雌型カップリングを形成することにより、多数の鳥害防止具を連結することができるように構成されている。
【0004】
従来技術の鳥害防止具は、鳥が棒状部に留まると、棒状部にその鳥の体重によって、回転トルクが作用し、回転する。そうすると、鳥は、鳥害防止具に留まることができないので、安定して留まれる場所に移動する。従来技術の鳥害防止具は、このようにして、架空ケーブルへの鳥の留まりを阻止することによって、鳥害を防止するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−180818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、架空ケーブルは、電柱間を撓んだ状態で架け渡されて設けられている。そのため、架空ケーブルに複数の鳥害防止具を連結して設けると、各鳥害防止具は、水平ではなく、架空ケーブルに沿って、傾いた状態で連結されることになる。故に、互いに隣り合う各鳥害防止具の各端面は、互いに反力が作用した状態で、当接することになる。この状態で、一方の鳥害防止具に鳥が飛来して、回転トルクが発生すると、前記一方の鳥害防止具の端面には、隣り合う他方の鳥害防止具の端面から、大きな摩擦力が作用する。この摩擦力は、前記一方の鳥害防止具に、その回転方向とは逆向きの抵抗トルクとして作用する。したがって、回転トルクが摩擦による抵抗トルクよりも小さければ、鳥害防止具は、回転することができない。
【0007】
また前記従来技術に係る鳥害防止具は、棒状部に鳥が留まることにより回転し、その効力を発揮するものであるので、飛来する鳥の体重が小さい場合には、十分な回転トルクが得られず、回転することができない。そのため、従来技術の鳥害防止具では、飛来する鳥の大きさにかかわらず確実に、鳥害防止効果を発揮することができないという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、飛来する鳥の大きさにかかわらず確実に鳥の留まりを阻止して、鳥害防止効果を発揮することができる鳥害防止具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数本が互いに接続可能に構成される鳥害防止具であって、電気絶縁性および可撓性を有する合成樹脂からなり、周方向および軸線方向に間隔をあけて、半径方向外方に突出する複数の突出針と、各突出針間に形成される複数の透孔とを有し、一対の半割状部分から成る略円筒状の防止具本体と、
前記防止具本体の軸線方向一端部に設けられる第1嵌合部と、
前記防止具本体の軸線方向他端部に設けられ、他の鳥害防止具の第1嵌合部が着脱可能な第2嵌合部と、
前記第1および第2嵌合部のうち少なくとも一方の各端面から前記防止具本体の軸線方向外方に向かって先細状に突出する端面側突部と、を含むことを特徴とする鳥害防止具である。
【0010】
また本発明は、前記防止具本体には、前記防止具本体の内周面から半径方向内方に突出する内周面側突部が形成されることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記防止具本体には、前記防止具本体の軸線方向一端部と軸線方向他端部との間の中間部に中間支持部が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、防止具本体を構成する第1半筒体および第2半筒体には、周方向および軸線方向に間隔をあけて、半径方向外方に突出する複数の突出針が形成される。これによって、鳥害防止具近傍に鳥が留まることを阻止することができる。したがって、回転しなくとも鳥が鳥害防止具に留まることを抑制することができる。
【0013】
また防止具本体には、前記突出針が形成されるので、鳥が飛来して鳥害防止具に留まろうとして、鳥の翼が突出針に接触したときには、鳥害防止具には回転トルクが作用し、鳥害防止具は回転する。そのため、鳥は予期しない突出針の接近または接触によって驚き、鳥害防止具への留まりを回避する。これによって、飛来する鳥の大きさにかかわらず確実に鳥の留まりを抑制することができる。
【0014】
また防止具本体の各突出針間には、複数の透孔が形成される。これによって、鳥害防止具は軽量化されるとともに、鳥害防止具が風の影響をうける面積は小さくなる。したがって、本発明の鳥害防止具は、容易に回転することができるとともに、鳥が飛来していない場合に、鳥害防止具が風によって回転し、架空ケーブルを損傷してしまうことを防ぐことができる。
【0015】
また防止具本体の軸線方向一端部には第1嵌合部が形成され、前記軸線方向他端部には、第1嵌合部が着脱可能な第2嵌合部が形成される。これによって、複数の鳥害防止具を連結することができるので、架空ケーブルの長さによらず、鳥害防止具を用いることができる。
【0016】
また第1および第2嵌合部のうち少なくとも一方の各端面には、防止具本体の軸線方向外方に向かって先細状に突出する端面側突部が形成される。これによって、複数の鳥害防止具を連結して設けた場合に、鳥害防止具の隣り合う鳥害防止具と接触する当接面の面積は小さくなる。したがって、鳥害防止具同士の摩擦による摩擦抵抗モーメントを可及的に小さくすることができるので、容易に回転することができる鳥害防止具を実現することができる。
【0017】
また本発明によれば、防止具本体には、防止具本体の内周面から半径方向内方に突出する内周面側突部が形成される。これによって、架空ケーブルと、防止具本体の内周面とが接触する面積を小さくすることができる。したがって、鳥害防止具の回転による摩擦によって架空ケーブルが損傷することを抑制することができる。
【0018】
また本発明によれば、防止具本体には、防止具本体の軸線方向一端部と軸線方向他端部との間の中間部に中間支持部が形成される。これによって、鳥害防止具の強度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態の鳥害防止具1を展開した状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す鳥害防止具1を第1嵌合部7側から見た側面図である。
【図3】図1に示す鳥害防止具1を第2嵌合部8側から見た側面図である。
【図4】第1および第2半筒体4,5を合着した状態を示す鳥害防止具1の斜視図である。
【図5】鳥害防止具1の正面図である。
【図6】鳥害防止具1の背面図である。
【図7】鳥害防止具1の左側面図である。
【図8】鳥害防止具1の右側面図である。
【図9】鳥害防止具1の平面図である。
【図10】鳥害防止具1の底面図である。
【図11】図5の切断面線A−Aから見た断面図である。
【図12】図5の切断面線B−Bから見た断面図である。
【図13】図1の切断面線C−Cから見た断面図である。
【図14】鳥害防止具1が連結された状態を示す図である。
【図15】鳥害防止具1が連結された状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を用いて本発明の実施形態である鳥害防止具について説明する。
図1は、本発明の一実施形態の鳥害防止具1を展開した状態を示す斜視図であり、図2は、図1に示す鳥害防止具1を第1嵌合部7側から見た側面図であり、図3は、図1に示す鳥害防止具1を第2嵌合部8側から見た側面図である。
【0021】
鳥害防止具1は、半割れ状の第1半筒体4と、半割れ状の第2半筒体5とを合着することにより、筒状に形成される。鳥害防止具1は、筒状の防止具本体2と、防止具本体2の長手方向一端部に設けられる第1嵌合部7と、前記長手方向他端部に設けられ、前記第1嵌合部7が着脱可能な第2嵌合部8とを含んで構成される。第1半筒体4と、第2半筒体5とは、複数(本実施形態では3)の蝶番部6a,6b,6cによって連結されている。鳥害防止具1は、電気絶縁性および可撓性を有する合成樹脂からなり、本実施形態では、不透明な熱可塑性合成樹脂、たとえば黒色、灰色などのポリエチレン樹脂から成るインジェクション成形物によって実現される。このような鳥害防止具1は、電線などの架空ケーブルに、複数本が相互に接続された状態で装着され、カラス、鳩、ムクドリなどの鳥類による糞害、営巣などの鳥害を防止するために用いられる。
【0022】
また本発明の他の実施形態として、鳥害防止具1をポリエチレン樹脂に滑剤を混ぜ合わせた合成樹脂から形成してもよい。これによって、鳥害防止具1の摩擦係数を低くすることができ、複数の鳥害防止具1を架空ケーブルに装着したとき、各鳥害防止具1の互いに対向する各端面同士の滑り性を良好にして、カラスや鳩に比べて体重が60g程度と小さいムクドリなどが鳥害防止具1に飛来しても、鳥害防止具1がムクドリの体重によって回動し、ムクドリが安定して鳥害防止具1に止まることができないようにし、確実に鳥類の停留を防止することができる。
【0023】
<第1半筒体4>
第1半筒体4は、軸直角断面が半円弧状の半割れ防止具本体10aと、防止具本体2の軸線と同軸に、半割れ防止具本体10aの長手方向一端部に設けられる第1半割れ嵌合部分11aと、前記長手方向他端部に設けられる第2半割れ嵌合部分12aと、半割れ防止具本体10aの前記長手方向一端部と長手方向他端部との間の位置である中間部に設けられる半割れ中間支持部分13aとを含んで構成される。
【0024】
半割れ防止具本体10aの外表面には、前記長手方向および周方向に間隔を空けて、半径方向外方に突出する複数の突出針15が形成される。また半割れ防止具本体10aの前記各突出針15間には、前記長手方向および周方向に間隔を空けて、複数の透孔16が形成される。
【0025】
また半割れ防止具本体10aの内周面の前記長手方向一端部には、第1半筒体4の半径方向内方に突出する内周面側突条60aが、間隔をあけて複数形成される。また前記長手方向他端部には、第1半筒体4の半径方向内方に突出する内周面側突条61aが、軸線方向に間隔をあけて複数形成される。
【0026】
このように半割れ防止具本体10aには、複数の透孔16が形成されるので、鳥害防止具1の軽量化を図ることができるとともに、風圧荷重の低減を図ることができる。また、前記複数の透孔16が形成されていることによって、雨水が鳥害防止具1内に溜まることがないので、鳥害防止具1は良好な排水性を有する。したがって、架空ケーブルが鋼撚り線であっても腐食しにくく、架空ケーブルの耐久性をも向上することができる。
【0027】
第1半割れ嵌合部分11aは、後述するもう1つの第1半割れ嵌合部分11bに嵌合することによって、第1嵌合部7を形成する部分である。第1半割れ嵌合部分11aは、半割れ連結部分21aと、半割れ凸状部分22aと、半割れ連結片部分23aと、差込み側係合部分24aと、ヒンジピン25aとを含んで構成される。
【0028】
半割れ連結部分21aは、半割れ防止具本体10aに一体に連なって形成され、半割れ防止具本体10aと、第1半割れ嵌合部分11aとを連結する。
【0029】
半割れ凸状部分22aは、半割れ連結部分21aに連なって形成され、半割れ連結部分21aよりも半径方向外方に凸に突出して形成される。これによって半割れ凸状部分22aには、凹状の内部空間90が形成される。半割れ凸状部分22aには、周方向に所定の間隔をあけて、複数の水抜き孔95が形成される。半割れ凸状部分22aの周方向一端部には、差込み側係合部分24aが形成され、周方向他端部には、ヒンジピン25aが形成される。半割れ連結片部分23aは、半割れ凸状部分22aの軸線方向一端部に連なって形成され、その先端部は、半径方向外方に屈曲して形成される。
【0030】
差込み側係合部分24aは、係合爪部分80aと押さえ部分81aとを有する。係合爪部分80aは、第2半筒体8に形成される係合孔部分80bに嵌まり込んで、受側係合部分24bと係合する。押さえ部分81aは、凸状部分22aの外周面の周方向一端部から、半径方向外方に隆起して形成され、係合爪部分80aに連なって形成される。ヒンジピン25aは、凸状部分22aの外周面の周方向他端部から、半径方向外方に隆起して形成され、凸状部分22aに一体に連なって形成される。
【0031】
第2半割れ嵌合部分12aは、もう一方の第2半割れ嵌合部分12bに嵌合することによって、第2嵌合部8を形成する部分である。第2半割れ嵌合部分12aは、半割れ連結部分31aと、半割れ凸状部分32aと、端面側突部分33aと、差込み側係合部分34aと、ヒンジピン35aとを含んで構成される。
【0032】
半割れ連結部分31aは、半割れ防止具本体10aに一体に連なって形成され、半割れ防止具本体10aと、第2半割れ嵌合部分12aとを連結する。
【0033】
半割れ凸状部分32aは、半割れ連結部分31aに連なって形成され、半割れ連結部分31aよりも半径方向外方に凸に突出して形成される。これによって半割れ凸状部分32aには、凹状の内部空間91が形成される。半割れ凸状部分32aには、周方向に所定の間隔をあけて、複数の水抜き孔96が形成される。半割れ凸状部分32aの周方向一端部には、差込み側係合部分34aが形成され、周方向他端部には、ヒンジピン35aが形成される。
【0034】
端面側突部分33aは、半割れ凸状部分32aの他端部に連なって形成される。端面側突部分33aは、半割れ凸状部分32aから第1半筒体4の軸線方向他方に突出して形成される先細状の突部である。本実施形態において端面側突部分33aは、軸線直角断面が半円状に形成されている。このような、端面側突部分33aの軸線直角断面は、半円状に限られるものではなく、たとえば、台形状や三角形状に形成されていてもよい。
【0035】
差込み側係合部分34aは、係合爪部分82aと押さえ部分83aとを有する。係合爪部分82は、第2半筒体8に形成される係合孔部分82bに嵌まり込んで、受側係合部分34bと係合する。押え部分83aは、凸状部分32aの外周面の周方向一端部から、半径方向外方に隆起して形成され、差込み側係合部分34aに連なって形成される。ヒンジピン35aは、凸状部分32aの外周面の周方向他端部から、半径方向外方に隆起して形成され、凸状部分32aに一体に連なって形成される。
【0036】
半割れ中間支持部分13aは、半割れ中間支持部分13bに嵌合することによって、中間支持部9を形成する部分である。半割れ中間支持部分13aは、防止具本体10aの軸線方向一端部と軸線方向他端部との間の中間位置に形成される。半割れ中間支持部分13aは、半割れ筒部分41a,42aと、半割れ筒部分41a,42aに連なる半割れ凸状部分43aと、差込み側係合部分44aと、ヒンジピン45aとを含んで構成される。半割れ筒部分41a,42aの内周面には、内周面側突条62a,63aがそれぞれ形成される。
【0037】
半割れ凸状部分43aは、軸線方向一方側が、半割れ筒部分41aに連なって形成され、軸線方向他方側が、半割れ筒部分42aに連なって形成される。半割れ凸状部分43aは、半割れ筒部分41a,42aよりも半径方向外方に凸に突出して形成される。これによって半割れ凸状部分43aには、凹状の内部空間が形成される。半割れ凸状部分43aには、周方向に所定の間隔をあけて、複数の水抜き孔97が形成される。半割れ凸状部分43aの周方向一端部には、差込み側係合部分44aが形成され、周方向他端部には、ヒンジピン45aが形成される。
【0038】
差込み側係合部分44aは、係合爪部分84aと押さえ部分85aとを有する。係合爪部分84aは、第2半筒体8に形成される係合孔部分84bに嵌まり込んで、受側係合部分44bに係合する。押さえ部分85aは、凸状部分43aの外周面の周方向一端部から、半径方向外方に隆起して形成され、差込み側係合部分44aに連なって形成される。ヒンジピン45aは、半割れ凸状部分43aの外周面の周方向他端部から、半径方向外方に隆起して形成され、半割れ凸状部分43aに一体に連なって形成される。
【0039】
<第2半筒体5>
第2半筒体5は、第1半筒体4と類似の構成を有する。そのため、以下においては、第2半筒体5の構成のうち、第1半筒体4と共通する部分には、第1半筒体4の説明で用いた符号番号に、添え字「b」を付すこととし、説明は省略する場合がある。
【0040】
第2半筒体5は、半円弧状の半割れ防止具本体10bと、防止具本体2の軸線と平行な第2半筒体5の長手方向一端部に設けられる第1半割れ嵌合部分11bと、前記長手方向他端部に設けられる第2半割れ嵌合部分12bと、前記長手方向一端部と長手方向他端部との間の中間部に設けられる半割れ中間支持部分13bとを含んで構成される。
【0041】
半割れ防止具本体10bには、前記長手方向および周方向に間隔を空けて、半径方向外方に突出する複数の突出針15が形成される。また半割れ防止具本体10bの前記各突出針15間には、前記長手方向および周方向に間隔を空けて、複数の透孔16が形成される。
【0042】
また半割れ防止具本体10bの内周面の前記長手方向一端部には、半径方向内方に突出する内周面側突条60bが、間隔をあけて複数形成される。また前記長手方向他端部には、半径方向内方に突出する内周面側突条61bが、軸線方向に間隔をあけて複数形成される。
【0043】
このように第2半筒体5には、複数の透孔16が形成されるので、鳥害防止具1の軽量化を図ることができるとともに、風圧荷重の低減を図ることができる。また、前記複数の透孔16が形成されていることによって、雨水が鳥害防止具1内に溜まることがないので、鳥害防止具1は良好な排水性を有する。したがって、架空ケーブルが鋼撚り線であっても腐食しにくく、架空ケーブルの耐久性をも向上することができる。
【0044】
第1半割れ嵌合部分11bは、第1半割れ嵌合部分11aに嵌合することによって、第1嵌合部7を形成する部分である。第1半割れ嵌合部分11bは、半割れ連結部分21bと、半割れ凸状部分22bと、半割れ連結片部分23bと、受側係合部分24bと、ヒンジ片25bとを含んで構成される。
【0045】
半割れ凸状部分22bの周方向一端部には、受側係合部分24bが形成される。また半割れ凸状部分22bの周方向他端部には、ヒンジ片25bが形成される。受側係合部分24bは、係合孔部分80bと、押さえ部分81bと、つまみ部分87とを有する。係合孔部分80bは、係合爪部分80aが嵌まり込む孔である。係合孔部分80bに、係合爪部分80aが嵌合することによって、第1半割れ嵌合部分11aと第1半割れ嵌合部分11bとは嵌合し、これによって第1嵌合部7が形成される。つまみ部分87は、係合孔部分に連なって形成され、半径方向外方に突出する板状の部分である。つまみ部分87は、作業者が係合爪部分80aと係合孔部分80bとの嵌合状態を、解除する際にかかりとして用いられる。ヒンジ片25bは、前記ヒンジピン25aに嵌合し、蝶番部6aを構成する部分である。ヒンジ片25bは、ヒンジピン25aと嵌合することによって、第1半筒体4を第2半筒体5に対して回動自在に連結する。
【0046】
第2半割れ嵌合部分12bは、第2半割れ嵌合部分12aに嵌合することによって、第2嵌合部8を形成する部分である。第2半割れ嵌合部分12bは、半割れ連結部分31bと、半割れ凸状部分32bと、端面側突部分33bと、受側係合部分34bと、ヒンジ片35bとを含んで構成される。第2半割れ嵌合部分12bのうち、半割れ連結部分31b、半割れ凸状部分32bおよび端面側突部分33bは、第1半筒体4と同一に形成されるので、説明は省略する。
【0047】
受側係合部分34bは、係合孔部分82bと、押さえ部分83bと、つまみ部分88とを有する。係合孔部分82bは、係合爪部分82aが嵌まり込む孔である。係合孔部分82bに、係合爪部分82aが嵌合することによって、第2半割れ嵌合部分12aと第2半割れ嵌合部分12bとは嵌合し、これによって第2嵌合部8が形成される。つまみ部分88は、係合孔部分82bに連なって形成され、半径方向外方に突出する板状の部分である。つまみ部分88は、作業者が係合爪部分82aと係合孔部分82bとの嵌合状態を、解除する際にかかりとして用いられる。ヒンジ片35bは、前記ヒンジピン35aに嵌合し、蝶番部6bを構成する部分である。ヒンジ片35bは、ヒンジピン35aと嵌合することによって、第1半筒体4を第2半筒体5に対して回動自在に連結する。
【0048】
半割れ中間支持部分13bは、半割れ中間支持部分13aに嵌合することによって、中間支持部9を形成する部分である。半割れ中間支持部分13bは、防止具本体10bの軸線方向一端部と軸線方向他端部との間の中間位置に形成される。半割れ中間支持部分13bは、半割れ筒部分41b,42bと、半割れ筒部分41b,42bに連なる半割れ凸状部分43bと、受側係合部分44bと、ヒンジ片45bとを含んで構成される。半割れ筒部分41b,42bの内周面には、内周側突部分62b,63bがそれぞれ形成される。半割れ中間支持部分13bのうち、半割れ筒部分41b,42b、半割れ凸状部分43bは、第1半筒体4の半割れ筒部分41a,42a、および半割れ凸状部分43aと同一に形成されるので、説明は省略する。
【0049】
受側係合部分44bは、係合孔部分84bと、押さえ部分85bと、つまみ部分89とを有する。係合孔部分84bは、係合爪部分84aが嵌まり込む孔である。係合孔部分84bに、係合爪部分84aが嵌合することによって、半割れ中間支持部分13aと半割れ中間支持部分13bとは嵌合し、これによって中間支持部9が形成される。つまみ部分88は、係合孔部分82bに連なって形成され、半径方向外方に突出する板状の部分である。つまみ部分88は、作業者が係合爪部分82aと係合孔部分82bとの嵌合状態を、解除する際にかかりとして用いられる。ヒンジ片35bは、前記ヒンジピン35aに嵌合し、蝶番部6cを構成する部分である。ヒンジ片35bは、ヒンジピン35aと嵌合することによって、第1半筒体4を第2半筒体5に対して回動自在に連結する。
【0050】
図4は、鳥害防止具1の斜視図であり、図5は、鳥害防止具1の正面図であり、図6は、鳥害防止具1の背面図であり、図7は、鳥害防止具1の左側面図であり、図8は、鳥害防止具1の右側面図であり、図9は、鳥害防止具1の平面図であり、図10は、鳥害防止具1の底面図である。また図11は、鳥害防止具1が連結された状態を示す図であり、図12は、鳥害防止具1が連結された状態を示す断面図である。
【0051】
鳥害防止具1は、第1半筒体4を周方向に回動させ、各係合爪部分80a,82a,84aを、各係合孔部分80b,82b,84bに嵌合させて合着することによって、筒状に形成される。このとき、半割れ防止具本体10aと半割れ防止具本体10bとによって、防止具本体2が形成される。防止具本体2の長手方向一端部には、第1半割れ嵌合部分11a,11bによって、第1嵌合部7が形成される。また長手方向他端部には、第2半割れ嵌合部分12a,12bによって、第2嵌合部8が形成される。さらに前記長手方向一端部と長手方向他端部との間の中間位置には、半割れ中間支持部分13a,13bによって、中間支持部9が形成される。
【0052】
防止具本体2には、前記長手方向および周方向に間隔を空けて、半径方向外方に突出する複数の突出針15が形成される。図4に示すように、突出針15は、防止具本体2の長手方向にそって、所定の間隔をあけて列を成して形成されている。また各突出針15によって形成される列は、図7に示すように、周方向に45°の角度を空けた位置に形成されている。したがって、突出針15は、鳥害防止具1の軸線から、8方向に向かって発散して形成されている。各突出針15の基端部から先端部までの長さLは、特に限定されるものではないが、防止具本体2の直径よりも長いことが好ましい。本実施形態では、防止具本体2の直径が33mmであり、突出針15の長さLは50mmに選ばれている。
【0053】
また防止具本体2の前記各突出針15間には、前記長手方向および周方向に間隔を空けて、複数の透孔16が形成される。これによって、防止具本体は軽量化されるとともに、防止具本体が風の影響をうける面積は小さくなる。したがって、本発明の鳥害防止具は、容易に回転することができるとともに、鳥が飛来していない場合に、鳥害防止具が風によって回転し、架空ケーブルを損傷してしまうことを防ぐことができる。
【0054】
第1嵌合部7は、防止具本体2に連なる連結部21と、連結部21に連なって形成される凸状部22と、凸状部22に連なって形成され、互いに隣り合う鳥害防止具の凸状部22に嵌まり込む連結片23と、ヒンジピン25aとヒンジ片25bとからなる蝶番部6aと、差込み側係合部分24aと、受側係合部分24bとからなる係合部24とを含んで構成される。
【0055】
連結部21は、第1半割れ連結部分21a,21bから構成される筒状の部分である。連結部21の内周面には、内周面側突条60a,60bによって形成される、円環状の内周面側突部60が形成される。内周面側突部60は、半径方向内方に突出し、架空ケーブルと当接する。凸状部22は、半割れ凸状部分22a,22bとからなり、連結部21よりも半径方向外方に凸に突出して形成される。凸状部22の内部には、半径方向外方に突出する凸状の内部空間90が形成される。
【0056】
連結片23は、凸状部22に連なって形成される。連結片23は、互いに隣り合う鳥害防止具1の第2嵌合部8に形成される凸状部32の内部空間91に嵌まり込むことによって、第1嵌合部7と第2嵌合部8とを連結する。連結片23は、凸状部22に連なる基部70と、基部70に連なって形成され、半径方向外方に屈曲する係合片71とを有する。係合片71は、第2嵌合部8の内部空間91に収容され、第1嵌合部7と第2嵌合部8とを係止する。また凸状部22には、周方向に間隔をあけて水抜き孔95が形成される。これによって、凸状部22内に雨水が溜まることを防ぐことができる。
【0057】
蝶番部6aは、凸状部22の外表面に設けられ、第1半筒体4と第2半筒体5とを回動自在に連結する。係合部24は、第1半筒体4と第2半筒体5とを係合する。
【0058】
第2嵌合部8は、防止具本体2に連なる連結部31と、連結部31に連なって形成される凸状部32と、凸状部32に連なって形成され、軸線方向他方に突出する端面側突部33と、ヒンジピン35aとヒンジ片35bとからなる蝶番部6bと、差込み側係合部分34aと、受側係合部分34bとからなる係合部34とを含んで構成される。
【0059】
連結部31は、第2半割れ嵌合部分31a,31bから構成される筒状の部分である。連結部31の内周面には、内周面側突条61a,61bによって円環状の内周面側突部61が形成される。内周面側突部61は、半径方向内方に突出し、架空ケーブルと当接する。
【0060】
凸状部32は、半割れ凸状部分32a,32bとからなり、連結部31よりも半径方向外方に凸に突出して形成される。凸状部32の内部には、半径方向外方に突出する凸状の内部空間91が形成される。この凸状の内部空間91には、隣り合う鳥害防止具1の連結片23の係合片71が収容される。また凸状部32には、周方向に間隔をあけて水抜き孔96が形成される。これによって、凸状部32内に雨水が溜まることを防ぐことができる。
【0061】
端面側突部33は、端面側突部分33a,33bとからなり、凸状部32から、軸線方向他方に突出する先細状の突部である。図12に示すように、端面側突部33は、隣り合う鳥害防止具1の第1嵌合部7の凸状部22を構成する側壁72の外表面に当接する。したがって、先細状の端面側突部33を設けると、鳥害防止具1と隣り合う鳥害防止具1とが接触する面積を小さくすることができる。これによって、鳥害防止具1同士の摩擦による抵抗トルクを可及的に小さくすることができる。本実施形態において、端面側突部33は、軸直角断面が半円状に形成されているが、この形態に限られるものではなく、少なくとも先細状であれば良い。他の例としては、たとえば台形状や三角形状に形成することが考えられる。
【0062】
蝶番部6bは、凸状部32の外表面に設けられ、第1半筒体4と第2半筒体5とを回動自在に連結する。係合部34は、第1半筒体4と第2半筒体5とを係合する。
【0063】
中間支持部9は、半割れ中間支持部分13a,13bとからなり、防止具本体2を補強する。中間支持部9は、筒部41,42と、凸状部43と、ヒンジピン45aとヒンジ片45bとからなる蝶番部6cと、差込み側係合部分44aと、受側係合部分44bとからなる係合部44とを含んで構成される。
【0064】
筒部41は、半割れ筒部分41a,41bから構成される筒状の部分である。筒部41の内周面には、内周面側突条62a,62bによって形成される、円環状の内周面側突部62が形成される。筒部42は、半割れ筒部分42a,42bから構成される筒状の部分である。筒部42の内周面には、内周面側突条63a,63bによって円環状の内周面側突部63が形成される。各内周面側突部62,63は、半径方向内方に突出し、架空ケーブルと当接する。
【0065】
本実施の形態では、内周面側突部60〜63は、防止具本体2の内周面の4箇所に形成されているが、この形態に限られず、たとえば防止具本体2の内周面の各透孔16と干渉しない位置に、さらに追加して内周面側突部を形成してもよい。これによって、防止具本体2の強度を向上することができる。
【0066】
凸状部43は、半割れ凸状部分43a,43bとからなり、各筒部41,42よりも半径方向外方に凸に突出して形成される。凸状部43の内部には、半径方向外方に突出する凸状の内部空間92が形成される。蝶番部6cは、凸状部43の外表面に設けられ、第1半筒体4と第2半筒体5とを回動自在に連結する。係合部44は、第1半筒体4と第2半筒体5とを係合する。
【0067】
次に、鳥害防止具1の取り付けについて説明する。先ず、第1嵌合部7、第2嵌合部8および中間支持部9の係合を解除した状態(以下、「解除状態」という場合がある。)で、鳥害防止具1内に架空ケーブルを案内する。次に第1嵌合部7、第2嵌合部8および中間支持部9の各係合爪部分80a,82a,84aを各係合孔部分80b,82b,84bに案内する。次に、押さえ部分81aと81bを把持し、押さえ部分81aと81bを互いに近づく方向に押圧して、係合爪部分80aを係合孔部分80bに係合させる。そして各係合爪部分82a,84aも同様にして、各係合孔部分82b,84bに係合させる。以上のようにして、鳥害防止具1を架空ケーブルに取り付けることができる。
【0068】
鳥害防止具1を連結して取り付ける場合には、解除状態の鳥害防止具1の第2嵌合部8を、先に架空ケーブルに装着した隣り合う鳥害防止具1の第1嵌合部7に対抗するように配置し、凸状部32の内部空間91に、隣り合う鳥害防止具1の第1嵌合部7の連結片23が内包されるように配置し、第1嵌合部7、第2嵌合部8および中間支持部9を係合させ、第2嵌合部8の凸状部32の内部空間91内に、隣り合う鳥害防止具1の第1嵌合部7の連結片23が位置するようにして、架空ケーブルに鳥害防止具1を取り付ければよい。このようにすることで、いずれの長さの架空ケーブルにも鳥害防止具1を用いることができる。
【0069】
以上のように本実施形態の鳥害防止具1によれば、鳥害防止具1を構成する第1半筒体4および第2半筒体5には、周方向および軸線方向に間隔をあけて、半径方向外方に突出する複数の突出針15が形成される。これによって、鳥害防止具1に鳥が留まることを阻止することができる。したがって、回転しなくとも鳥の留まりを防ぐことができる。
【0070】
また鳥害防止具1には、前記突出針15が形成されるので、鳥が飛来して鳥害防止具1に留まろうとすると、鳥の翼が突出針15に接触する。この接触によって、鳥害防止具1には回転トルクが発生し、これによって鳥害防止具1は回転することができる。したがって、鳥害防止具1は、鳥と突出針15との接触を利用して回転することができる。
【0071】
また鳥害防止具1の各突出針15間には、複数の透孔16が形成される。これによって、鳥害防止具1は軽量化されるとともに、鳥害防止具1が風の影響をうける面積は小さくなる。したがって、鳥害防止具1は、容易に回転することができるとともに、鳥が飛来していない場合に、鳥害防止具1が風によって回転し、架空ケーブルを損傷してしまうことを防ぐことができる。
【0072】
また防止具本体2の軸線方向一端部には第1嵌合部7が形成され、前記軸線方向他端部には、第1嵌合部7が着脱可能な第2嵌合部8が形成される。これによって、複数の鳥害防止具1を連結することができるので、架空ケーブルの長さによらず、鳥害防止具1を用いることができる。
【0073】
また第2嵌合部8の端面には、防止具本体2の軸線方向外方に向かって先細状に突出する端面側突部33が形成される。これによって、複数の鳥害防止具1を連結して設けた場合に、鳥害防止具1と隣り合う鳥害防止具1とが接触する面積は小さくなる。したがって、鳥害防止具1同士の摩擦による抵抗トルクを可及的に小さくすることができるので、わずかな力で容易に回転することができる鳥害防止具1を実現することができる。
【0074】
また本実施形態の鳥害防止具1によれば、鳥害防止具1には、鳥害防止具1の内周面から半径方向内方に突出する内周面側突部60〜63が形成される。これによって、架空ケーブルと、鳥害防止具1の内周面とが接触する面積を小さくすることができる。したがって、鳥害防止具1が回転することによる架空ケーブルの損傷を低減することができる。
【0075】
また本実施形態の鳥害防止具1によれば、防止具本体2には、防止具本体の軸線方向一端部と軸線方向他端部との間の中間部に中間支持部9が形成される。これによって、鳥害防止具1の強度を向上することができる。
【符号の説明】
【0076】
1 鳥害防止具
4 第1半筒体
5 第2半筒体
6a,6b,6c 蝶番部
7 第1嵌合部
8 第2嵌合部
9 中間支持部
10a,10b 半割れ防止具本体
11a,11b 第1半割れ嵌合部分
12a,12b 第2半割れ嵌合部分
13a,13b 半割れ中間支持部分
15 突出針
16 透孔
21,31,41 連結部
22,32,42 凸状部
23,33,43 連結片
24,34,44 係合部
25a,35a,45a ヒンジピン
25b,35b,45b ヒンジ片
60,61,62,63 内周側突部
80a,82a,84a 係合爪
80b,82b,84b 係合孔
81a,81b,83a,83b,85a,85b 押さえ部分
87,88,89 つまみ部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本が互いに接続可能に構成される鳥害防止具であって、電気絶縁性および可撓性を有する合成樹脂からなり、周方向および軸線方向に間隔をあけて、半径方向外方に突出する複数の突出針と、各突出針間に形成される複数の透孔とを有し、一対の半割状部分から成る略円筒状の防止具本体と、
前記防止具本体の軸線方向一端部に設けられる第1嵌合部と、
前記防止具本体の軸線方向他端部に設けられ、他の鳥害防止具の第1嵌合部が着脱可能な第2嵌合部と、
前記第1および第2嵌合部のうち少なくとも一方の各端面から前記防止具本体の軸線方向外方に向かって先細状に突出する端面側突部と、を含むことを特徴とする鳥害防止具。
【請求項2】
前記防止具本体には、前記防止具本体の内周面から半径方向内方に突出する内周面側突部が形成されることを特徴とする請求項1記載の鳥害防止具。
【請求項3】
前記防止具本体には、前記防止具本体の軸線方向一端部と軸線方向他端部との間の中間部に中間支持部が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の鳥害防止具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−24469(P2011−24469A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−172581(P2009−172581)
【出願日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(000115382)ヨツギ株式会社 (20)
【Fターム(参考)】