説明

4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン誘導体とそれらの製造方法及びそれらを有効成分とする殺菌剤

【課題】 優れた殺菌活性を有する新規な4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン誘導体及びそれらの製造方法、更にはこれらの誘導体を有効成分として含有する殺菌剤を提供する。
【解決手段】 一般式(1)


[式中、Rは一般式−OR1a又は−NHR1b(R1a又はR1bは置換していてもよいC〜Cのアルキル基を表す。)を表し、Rは少なくとも1つ以上のフッ素原子が置換したC〜Cのアルキル基、Rは置換していてもよいC〜C12のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、C〜C11のアラルキル基又はフェニル基、Xは水素原子、置換していてもよいC〜Cのアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アミノ基又はハロゲン原子、nは1〜5の整数。]で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン誘導体を有効成分として用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン誘導体、それらの製造方法及びそれらを有効成分として含有する殺菌剤に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン誘導体(1)と化学構造が類似のピリミジノン誘導体が報告されている(特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、特許文献1では、ピリミジノン環2位に1つ以上のフッ素原子が置換したC〜Cのアルキル基を有したピリミジノン誘導体の報告例はない。また、特許文献2では、ピリミジノン環5位にアルコキシカルボニル基やアルキルアミノカルボニル基を有したピリミジノン誘導体の報告例はなかった。
【0003】
【特許文献1】USP5,453,414
【特許文献2】特開平6−100544号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、優れた殺菌活性を有する新規な4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン誘導体及びそれらの製造方法、更にはこれらの誘導体を有効成分として含有する殺菌剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、有用な生物活性の発現が期待できる新規な4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン誘導体について鋭意検討を重ねた結果、本発明の一般式(1)で示されるピリミジノン誘導体の簡便で有効な製造方法を見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち本発明は、一般式(1)
【0007】
【化1】

[式中、Rは一般式−OR1a又は−NHR1b(R1a又はR1bは置換していてもよいC〜Cのアルキル基を表す。)を表し、Rは少なくとも1つ以上のフッ素原子が置換したC〜Cのアルキル基を表し、Rは置換していてもよいC〜C12のアルキル基、置換していてもよいC〜C12のアルケニル基、置換していてもよいC〜C12のアルキニル基、置換していてもよいC〜C11のアラルキル基又は置換していてもよいフェニル基を表す。Xは水素原子、置換していてもよいC〜Cのアルキル基、置換していてもよいC〜Cのアルコキシ基、置換していてもよいC〜Cのアルキルチオ基、置換していてもよいC〜Cのアルキルスルフィニル基、置換していてもよいC〜Cのアルキルスルホニル基、置換していてもよいアミノ基又はハロゲン原子を表す。nは1〜5の整数を表す。]で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体に関するものである。
【0008】
また本発明は、一般式(1a)
【0009】
【化2】

(式中、R1a、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体を、一般式(2)
【0010】
【化3】

(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類と反応させることを特徴とする、一般式(1b)
【0011】
【化4】

(式中R1b、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法に関するものである。
【0012】
また本発明は、一般式(3)
【0013】
【化5】

(式中、R1a、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミノ(置換フェニル)メチリデンマロン酸ジエステルを、トリフェニルホスフィン存在下、四塩化炭素溶媒中にて、一般式(4)
【0014】
【化6】

(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるカルボン酸類と反応させ、一般式(3a)
【0015】
【化7】

(式中、R1a、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示されるイミドイルクロリド誘導体とし、次いで一般式(5)
【0016】
【化8】

(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類と塩基の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(1a)
【0017】
【化9】

(式中、R1a、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体の製造方法に関するものである。
【0018】
さらに本発明は、一般式(3)
【0019】
【化10】

(式中、R1a、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミノ(置換フェニル)メチリデンマロン酸ジエステルを、トリフェニルホスフィン存在下、四塩化炭素溶媒中にて、一般式(4)
【0020】
【化11】

(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるカルボン酸類と反応させ、一般式(3a)
【0021】
【化12】

(式中、R1a、R、Xおよびnはと同じ意味を表す。)で示されるイミドイルクロリド誘導体とし、次いで一般式(5)
【0022】
【化13】

(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類と塩基の存在下に反応させ、一般式(1a)
【0023】
【化14】

(式中、R1a、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体とし、次いで一般式(2)
【0024】
【化15】

(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類と反応させることを特徴とする、一般式(1b)
【0025】
【化16】

(式中R1b、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法に関するものである。
【0026】
本発明に係る化合物において、R〜RならびにXで表される置換基の定義を例示を挙げて以下に説明する。
【0027】
に含まれる−OR1a又は−NHR1bで表される置換していてもよいC〜Cのアルキル基としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチルブチル基、4−メチルペンチル基等のC〜Cのアルキル基を例示することができる。これらのアルキル基はハロゲン原子、C〜Cのアルキルチオ基、C〜Cのアルコキシ基等で一個以上置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、ジフルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−メチルチオエチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−クロロエトキシメチル基等を例示することができる。
【0028】
で表される少なくとも1つ以上のフッ素原子が置換したC〜Cのアルキル基としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれであってもよく、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,1,1−トリフルオロイソプロピル基、2−フルオロイソプロピル基、6,6,6−トリフルオロヘキシル基等を例示することができる。
【0029】
で表される置換していてもよいC〜C12のアルキル基としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチルブチル基、4−メチルペンチル基、ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等のC〜C12のアルキル基を例示することができる。これらのアルキル基はハロゲン原子、C〜Cのシクロアルキル基、シアノ基、C〜Cのアルキルチオ基、C〜Cのアルコキシ基等で一個以上置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、ジフルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、2−メチルチオエチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−クロロエトキシメチル基等を例示することができる。
【0030】
で表される置換していてもよいC〜C12のアルケニル基としては、直鎖状もしくは分枝状あるいは環状のいずれであってもよく、1−プロペニル基、アリル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、1−シクロペンテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、1−シクロヘキセニル基、2−ヘプテニル基、1−シクロオクテニル基等のC〜Cのアルケニル基を例示することができる。また、これらのアルケニル基はハロゲン原子等で置換されていてもよく、例えば、2−クロロ−2−プロペニル基、3−クロロプロペニル基、4−クロロ−2−ブテニル基等を例示することができる。
【0031】
で表される置換していてもよいC〜C12のアルキニル基としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれであってもよく、プロパルギル基、1−ブチン−3−イル基、3−メチル−1−ブチン−3−イル基、2−ブチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基等のC〜Cのアルキニル基を例示することができる。また、これらのアルキニル基はハロゲン原子等で置換されていてもよく、例えば、3−フルオロ−2−プロピニル基、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基、4−ブロモ−2−ブチニル基、4−ブロモ−3−ブチニル基等を例示することができる。
【0032】
で表される置換していてもよいC〜C11のアラルキル基としては、ベンジル基、4−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、2−フルオロベンジル基、4−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、2−クロロベンジル基、4−ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、2−ブロモベンジル基、4−トリフルオロメチルベンジル基、3−トリフルオロメチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、4−トリフルオロメトキシベンジル基、4−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、2−メチルベンジル基、4−tert−ブチルベンジル基、2,3−ジクロロベンジル基、2,4−ジクロロベンジル基、2,6−ジクロロベンジル基、3,4−ジクロロベンジル基、2,4−ジフルオロベンジル基、3,4−ジフルオロベンジル基、3,5−ジフルオロベンジル基、α−フェネチル基、β−フェネチル基等を例示することができる。Rで表される置換していてもよいフェニル基のベンゼン環上の置換基としては、ハロゲン原子、C〜C12のアルキル基、C〜Cのハロアルキル基、C〜Cのアシル基、C〜Cのアルコキシイミノ基で置換されたC〜C12のアルキル基、C〜Cのアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、シアノ基、C〜Cのアルコキシ基、C〜Cのアルキルチオ基、C〜Cのアルキルスルフィニル基、C〜Cのアルキルスルホニル基、C〜Cのハロアルキルチオ基、C〜Cのハロアルキルスルホニル基、ニトロ基等を例示することができ、さらに具体的には、2−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−フルオロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル基、2,4,5−トリクロロフェニル基、2,4−ジクロロ−3−メチルフェニル基、2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル基、2,4−ジクロロ−5−イソプロピルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−メトキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−イソプロピルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−シクロペンチルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−プロパルギルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−(1−ブチン−3−イルオキシ)フェニル基、2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−フルオロ−3−フェノキシフェニル基、2−フルオロ−5−ニトロフェニル基、2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−アセチルフェニル基、4−アセチルフェニル基、4−イソバレリルフェニル基、2−メトキシカルボニルフェニル基、2−エトキシカルボニルフェニル基、3−メトキシカルボニルフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、2−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、4−イソプロピルオキシフェニル基、4−t−ブチルオキシフェニル基、3−トリフルオロメトキシフェニル基、4−トリフルオロメトキシフェニル基、2−メチルチオフェニル基、4−メチルチオフェニル基、2−メチルスルホニルフェニル基、4−メチルスルホニルフェニル基、4−(トリフルオロメチル)チオフェニル基、4−(トリフルオロメチル)スルフィニルフェニル基、4−(トリフルオロメチル)スルホニルフェニル基、2−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等を例示することができる。
【0033】
Xで表される置換していてもよいC〜Cのアルキル基としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチルブチル基、4−メチルペンチル基等のC〜Cのアルキル基を例示することができる。これらのアルキル基はハロゲン原子、C〜Cのシクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、C〜Cのアルキルチオ基、C〜Cのアルコキシ基等で一個以上置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、ジフルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、2−メチルチオエチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−クロロエトキシメチル基等を例示することができる。
【0034】
Xで表される置換していてもよいC〜Cのアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、イソアミルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、2−ペンチルオキシ基、3−ペンチルオキシ基、2−メチルブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基等を例示することができる。これらのアルキコキシ基はハロゲン原子、C〜Cのシクロアルキル基、C〜Cのアルキルチオ基等で一個以上置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロエチルオキシ基、3−クロロプロピルオキシ基、ジフルオロメトキシ基、3−フルオロプロピルオキシ基、シクロプロピルメトキシ基、シクロペンチルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基、2−メチルチオエトキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−クロロエトキシメトキシ基等を例示することができる。
【0035】
Xで表される置換していてもよいC〜Cのアルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソアミルチオ基、ネオペンチルチオ基、2−ペンチルチオ基、3−ペンチルチオ基、2−メチルブチルチオ基、ヘキシルチオ基、イソヘキシルチオ基、3−メチルペンチルチオ基、4−メチルペンチルチオ基等を例示することができる。これらのアルキルチオ基はハロゲン原子、C〜Cのシクロアルキル基等で一個以上置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロエチルチオ基、3−クロロプロピルチオ基、ジフルオロメチルチオ基、3−フルオロプロピルチオ基、シクロプロピルメチルチオ基、シクロペンチルメチルチオ基、シクロヘキシルメチルチオ基等を例示することができる。
【0036】
Xで表される置換していてもよいC〜Cのアルキルスルフィニル基としては、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、イソブチルスルフィニル基、sec−ブチルスルフィニル基、ペンチルスルフィニル基、イソアミルスルフィニル基、ネオペンチルスルフィニル基、2−ペンチルスルフィニル基、3−ペンチルスルフィニル基、2−メチルブチルスルフィニル基、ヘキシルスルフィニル基、イソヘキシルスルフィニル基、3−メチルペンチルスルフィニル基、4−メチルペンチルスルフィニル基等を例示することができる。これらのアルキルスルフィニル基はハロゲン原子、C〜Cのシクロアルキル基等で一個以上置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロエチルスルフィニル基、3−クロロプロピルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、3−フルオロプロピルスルフィニル基、シクロプロピルメチルスルフィニル基、シクロペンチルメチルスルフィニル基、シクロヘキシルメチルスルフィニル基等を例示することができる。Xで表される置換していてもよいC〜Cのアルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、イソアミルスルホニル基、ネオペンチルスルホニル基、2−ペンチルスルホニル基、3−ペンチルスルホニル基、2−メチルブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、イソヘキシルスルホニル基、3−メチルペンチルスルホニル基、4−メチルペンチルスルホニル基等を例示することができる。これらのアルキルスルホニル基はハロゲン原子、C〜Cのシクロアルキル基等で一個以上置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロエチルスルホニル基、3−クロロプロピルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、3−フルオロプロピルスルホニル基、シクロプロピルメチルスルホニル基、シクロペンチルメチルスルホニル基、シクロヘキシルメチルスルホニル基等を例示することができる。
【0037】
Xで表されるジ置換アミノ基としては、N,N−ジメチルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−エチル−N−イソプロピルアミノ基等を例示することができる。
【0038】
Xで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示することができる。
【0039】
次に本発明の化合物の製造方法についてさらに詳細に説明する。
【0040】
製造原料となるアミノ(置換フェニル)メチリデンマロン酸ジエステル類は文献既知の方法[Tetrahedron Letters,Vol.26,No.22,2603〜2606(1985)]によって製造することができ、例えば、四塩化スズ存在下にて、マロン酸ジエチルとベンゾニトリルとの反応によってアミノ(フェニル)メチリデンマロン酸ジエチルを合成することができる。
【0041】
製造方法―1(工程―1〜3)は、アミノ(置換フェニル)メチリデンマロン酸ジエステル誘導体(3)から、イミドイルクロリド誘導体(3a)を経て、本発明の4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(1a)を製造し、さらに4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1b)を製造する方法である(式中、R1a、R、R、X及びnは前記と同じ意味を表す。)。
【0042】
[製造方法−1]
【0043】
【化17】

工程―1は、アミノ(置換フェニル)メチリデンマロン酸ジエステル誘導体(3)を第3級ホスフィン存在下、四塩化炭素溶媒中にて、少なくとも1つ以上のフッ素原子が置換したC〜Cのアルキルカルボン酸(4)類で処理することによって、イミドイルクロリド誘導体(3a)を調製する工程である。
【0044】
本反応で用いられる少なくとも1つ以上のフッ素原子が置換したC〜Cのアルキルカルボン酸(4)としては、モノフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピオン酸、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸、4,4,4−トリフルオロブタン酸、4,4,4−トリフルオロ−3−(トリフルオロメチル)ブタン酸等を用いることができ、好ましくは反応基質に対して等量以上用いて反応を実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。
【0045】
また、本反応は第3級ホスフィン存在下、四塩化炭素溶媒中にて行うことが好ましく、第3級ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン等を用いることができ、反応基質に対して2等量以上用いて反応を実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。さらに本反応では、四塩化炭素は反応基質に対して2等量以上必要とし、好ましくは反応溶媒として適切な量を用いて実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。反応温度については0℃から溶媒還流温度の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、後処理操作や精製操作を行うことなく、得られたイミドイルクロリド誘導体(3a)を工程−2の原料として用いることができる。
【0046】
工程―2は、イミドイルクロリド誘導体(3a)とアミン類(5)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明の4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(1a)を製造する工程である。
【0047】
本反応は塩基存在下に行うことが好ましく、塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩基、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジメチルアニリン等の有機アミン類を用いることができる。塩基の使用量は特に制限はないが、反応基質に対して等量以上用いて反応を実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ジメチルスルホキシドあるいはこれらの混合溶媒等を用いることができる。反応温度は、0℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0048】
工程―3は、4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(1a)と一級アミン類(2)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明の4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1b)を製造する方法である。本反応は、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアニリン、N−メチルモルホリン、ピリジン等の有機アミン塩基の存在下に実施することが収率の良い点で好ましいが、塩基の使用量は特に限定されるものではい。
【0049】
反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、メタノール、エタノール、t−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ジメチルスルホキシドあるいはこれらの混合溶媒等を用いることができる。反応温度は、0℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【発明の効果】
【0050】
本発明の方法に従って合成したピリミジノン誘導体は500ppm濃度にてイネいもち病菌等の農園芸病害に対して卓効を示す等、殺菌剤として用いることができる。
【実施例】
【0051】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】
実施例1
【0053】
【化18】

トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(2.4mL,17.2mmol)を四塩化炭素(20mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で4時間、次いで加熱還流下3時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、プロピルアミン(5mL,58.4mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、沈殿物をろ別し、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製することによって、6(1H)−オキソ−4−フェニル−1−プロピル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの黄色液体(1.69g,41.8%)を得た。
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.00(t,J=7.5Hz,3H),1.20(t,J=7.5Hz,3H),1.79(tt,J=7.5 and 7.5Hz,2H),4.06(t,J=7.5Hz,2H),4.30(t,J=7.5Hz,2H),7.44〜7.48(m,3H),7.70〜7.77(m,2H).
実施例2
【0054】
【化19】

アルゴン雰囲気下、トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(1.59mL,11.4mmol)を四塩化炭素(30mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で3時間、次いで加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、シクロプロピルアミン(1.6ml,34mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=5:1)で精製することによって、1−シクロプロピル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチル−5−カルボン酸エチルの白色固体(543mg,14%)を得た。
mp:102〜103℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.00〜1.11(m,2H),1.21(t,J=7.3Hz,3H),1.28〜1.40(m,2H), 3.05〜3.18(m,1H),4.28(q,J=7.3Hz,2H),7.35〜7.55(m,3H),7.67〜7.81(m,2H).
実施例3
【0055】
【化20】

トリフェニルホスフィン(15.0g,57.0mmol)とトリエチルアミン(3.2mL,22.8mmol)を四塩化炭素(60mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(1.74ml,22.8mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(6.0g,22.8mmol)を加え、室温で3時間、次いで加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、ブチルアミン(10.0mL,101mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。有機層を水(300mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製することによって、1−ブチル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの無色液体(3.87g,46.1%)を得た。
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.96(t,J=7.5Hz,3H),1.20(t,J=7.5Hz,3H),1.30〜1.62(m,2H),1.70〜1.95(m,2H),4.10(t,J=7.5Hz,2H),4.30(t,J=7.5Hz,2H),7.44〜7.48(m,3H),7.72〜7.76(m,2H).
実施例4
【0056】
【化21】

アルゴン雰囲気下、トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(1.59mL,11.4mmol)を四塩化炭素(30mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で3時間、次いで加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、sec−ブチルブチルアミン(5.5ml,55mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製することによって、1−(1−メチルプロピル)−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(685mg,17%)を得た。
mp:77〜78℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.91(t,J=7.5Hz,3H),1.18(t,J=7.5Hz,3H),1.67(d,J=5.0Hz,3H),1.80〜2.18(m,1H),2.21〜2.43(m,1H),4.21〜4.41(m,1H),4.28(q,J=7.5Hz,2H),7.36〜7.55(m,3H),7.67〜7.80(m,2H).
実施例5
【0057】
【化22】

トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(1.59mL,11.4mmol)を四塩化炭素(30mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で3時間、次いで加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、アリルアミン(2mL,26.6mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製することによって、1−アリル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの無色液体(1.52g,37.8%)を得た。
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.19(t,J=7.5Hz,3H),4.30(q,J=7.5Hz,2H),4.79(d,J=6.0Hz,2H),5.31〜5.35(m,2H),5.90〜6.05(m,1H),7.46〜7.48(m,3H), 7.73〜7.77(m,2H).
実施例6
【0058】
【化23】

トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(1.59mL,11.4mmol)を四塩化炭素(30mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で3時間、次いで加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、プロパルギルアミン(2.35mL,38.0mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製することによって、6(1H)−オキソ−4−フェニル−1−プロパルギル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの赤褐色固体(1.16g,29.0%)を得た。
mp:94〜95℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.20(t,J=7.5Hz,3H),2.35(t,J=2.5Hz,1H),4.31(t,J=7.5Hz,2H),4.91(d,J=2.5Hz,2H),7.44〜7.49(m,3H),7.72〜7.74(m,2H).
実施例7
【0059】
【化24】

アルゴン雰囲気下、トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(1.59mL,11.4mmol)を四塩化炭素(30mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で3時間、次いで加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、2−メトキシアミン(4.3g,55mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラム(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製することによって、1−(2−メトキシエチル)−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの淡黄色液体(378mg,9%)を得た。
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.19(t,J=7.0Hz,3H),3.38(s,3H),3.72(t,J=5.0Hz,2H),4.29(q,J=7.0Hz,2H),4.36(t,J=5.0Hz,2H),7.39〜7.55(m,3H),7.70〜7.80(m,2H).
実施例8
【0060】
【化25】

アルゴン雰囲気下、トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(1.59mL,11.4mmol)を四塩化炭素(30mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で3時間、次いで加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、2−クロロベンジルアミン(6.5g,46mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製することによって、1−(2−クロロベンジル)−4(3H)−オキソ−6−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの茶褐色油状物質(602mg,13%)を得た。
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.20(t,J=7.3Hz,3H),4.31(q,J=7.3Hz,2H),5.48(s,2H),6.72〜6.83(m,1H),7.18〜7.32(m,2H),7.35〜7.59(m,4H),7.72〜7.85(m,2H).
実施例9
【0061】
【化26】

トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(1.59mL,11.4mmol)を四塩化炭素(30mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で3時間、次いで加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、3−クロロアニリン(1.45g,11.4mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製することによって、1−(3−クロロフェニル)−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(1.16g,29.0%)を得た。
mp:130〜131℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.21(t,J=7.5Hz,3H),4.31(q,J=7.5Hz,2H),7.18〜7.28(m,1H),7.35(brs,1H),7.40〜7.60(m,5H),7.85〜7.83(m,2H).
実施例10
【0062】
【化27】

アルゴン雰囲気下、トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(1.59mL,11.4mmol)を四塩化炭素(30mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、そのままの温度で1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(フェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で3時間、加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、4−クロロアミン(1.46g,11.4mmo)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=9:1)で精製することによって、1−(4−クロロフェニル)−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(335mg,7%)を得た。
mp:179〜180℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.21(t,J=7.3Hz,3H),4.30(q,J=7.3Hz,2H),7.24(d,J=7.0Hz,2H),7.40〜7.60(m,5H),7.81(d,J=7.0Hz,2H).
実施例11
【0063】
【化28】

アルゴン雰囲気下、トリフェニルホスフィン(7.48g,28.5mmol)とトリエチルアミン(1.59mL,11.4mmol)を四塩化炭素(30mL)に加え氷冷した後、トリフルオロ酢酸(0.87ml,11.4mmol)を加え、1時間撹拌した。次いで、2−[(アミノ)(3−クロロフェニル)メチレン]マロン酸ジエチル(3.0g,11.4mmol)を加え、室温で3時間、次いで加熱還流下2時間撹拌した。次に、反応液を0℃まで冷却した後、プロピルアミン(5mL,58.4mmol)をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温し、室温で14時間撹拌した。反応終了後、1M−塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機層を水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製することによって、4−(3−クロロフェニル)−6(1H)−オキソ−1−プロピル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの淡黄色固体(560mg,13%)を得た。
mp:62〜63℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.04(t,J=7.5Hz,3H),1.25(t,J=7.5Hz,3H),1.81(tq,J=7.5Hz,7.8Hz,2H),4.06(t,J=7.8Hz,2H),4.32(q,J=7.5Hz,2H),7.41(dd,J=8.0Hz,8.0Hz,1H),7.48(dd,J=2.0Hz,8.0Hz,1H),7.61(dd,J=2.0Hz,8.0Hz,1H),7.74(dd,J=2.0Hz and 2.0Hz,1H).
実施例12
【0064】
【化29】

1−プロピル−6(1H)−オキソ−4−(3−クロロフェニル)−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(100mg,0.28mmol)に40%メチルアミンメタノール溶液(5ml)を加え、室温下にて6時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧除去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製することにより、N−メチル−1−プロピル−6(1H)−オキソ−4−(3−クロロフェニル)−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(30mg,30%)を得た。
mp:124〜125℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.90(t,J=7.5Hz,3H),1.55(tq,J=7.5 and 7.5Hz,2H),3.34(q,J=7.5Hz,2H),3.71(s,3H),6.89(br s,1H),7.30〜7.48(m,2H),7.62(dd,J=9.3 and 1.3Hz,1H),7.73(dd,J=1.5 and 1.3Hz,1H).
実施例13
【0065】
【化30】

1−シクロプロピル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(100mg,0.28mmol)に40%メチルアミンメタノール溶液(5ml)を加え、室温下にて6時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧除去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製することにより、N−メチル−1−シクロプロピル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(83mg,89%)を得た。
mp:160〜161℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.41〜0.50(m,2H),0.75〜0.90(m,2H),2.78〜2.90(m,1H),3.69(s,3H),6.73(br s,1H),7.38〜7.53(m,3H),7.68〜7.80(m,2H).
実施例14
【0066】
【化31】

1−ブチル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(500mg,1.36mmol)に40%メチルアミンメタノール溶液(5ml)を加え、室温下にて3日間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧除去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製することにより、N‐メチル‐1−ブチル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(90mg,18%)を得た。
mp:163〜164℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.27(tq,J=7.5 and 7.5Hz,2H),1.30(tt,J=7.5 and 7.5Hz,2H),3.36(q,J=7.5Hz,2H),3.71(d,J=2.5Hz,3H),6.60(br s,1H),7.35〜7.48(m,3H), 7.75〜7.79(m,2H).
実施例15
【0067】
【化32】

1−(1−メチルプロピル)−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(200mg,0.54mmol)にメチルアミンメタノール溶液(5ml)を加え、室温下にて3時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧除去しヘキサンで洗浄した。その後乾燥させることにより、N−メチル−1−(1−メチルプロピル)−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(140mg,74%)を得た。
mp:77〜78℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.11(d,J=6.5Hz,3H),1.46(dq,J=7.0 and 7.5Hz,2H),3.70(d,J=1.5Hz,3H),4.04(tq,J=6.5 and 7.0Hz,1H),6.30(br q,J=1.5Hz,1H), 7.38〜7.51(m,3H),7.70〜7.80(m,2H).
実施例16
【0068】
【化33】

1−アリル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(100mg,0.28mmol)に40%メチルアミンメタノール溶液(5ml)を加え、室温下にて6時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧除去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製することにより、N−メチル−1−アリル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(32mg,36%)を得た。
mp:144〜145℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ3.71(d,J=2.5Hz,3H),3.97〜4.03(m,2H),5.12(dd,J=1.3 and 10Hz,1H),5.18(dd,J=1.3 and 17.7Hz,1H),5.74〜5.89(m,1H),6.82(br s,1H),7.43〜7.48(m,3H),7.74〜7.78(m,2H).
実施例17
【0069】
【化34】

1−アリル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(100mg,0.28mmol)に40%エチルアミンメタノール溶液(5ml)を加え、室温下にて6時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧除去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製することにより、N−エチル−1−アリル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(33mg,32%)を得た。
mp:141〜142℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.43(t,J=7.5Hz,3H),3.98〜4.03(m,2H),4.22(q,J=7.8Hz,2H),5.13(dd,J=1.3 and 10Hz,1H),5.19(dd,J=1.3 and 17.0Hz,1H),5.77〜5.88(m,1H),6.88(br s,1H),7.40〜7.48(m,3H),7.74〜7.78(m,2H).
実施例18
【0070】
【化35】

1−アリル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(100mg, 0.28mmol)をメタノール(2mL)に溶かし、プロピルアミン(1ml)を加え、室温下にて18時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧除去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製することにより、N−プロピル−1−アリル−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(12mg,12%)を得た。
mp:153〜154℃;δ1.04(t,J=7.5Hz,3H),1.73〜1.98(m,2H),3.98〜4.10(m,4H),5.12(dd,J=1.3 and 10Hz,1H),5.18(dd,J=1.3 and 17.0Hz,1H),5.73〜5.88(m,1H),6.98(br s,1H),7.40〜7.48(m,3H),7.74〜7.77(m,2H).
実施例19
【0071】
【化36】

1−(4−クロロフェニル)−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(200mg,0.47mmol)に40%エチルアミンメタノール溶液(5ml)を加え、室温下にて3時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧除去しヘキサンで洗浄した。その後乾燥させることにより、N−エチル−1−(4−クロロフェニル)−6(1H)−オキソ−4−フェニル−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(80mg, 40%)を得た。
mp:179〜180℃;H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.46(t,J=7.5Hz,3H),4.27(q,J=7.5Hz,2H),7.28(d,J=8.0Hz,2H),7.35〜7.60(m,5H),7.72(d,J=8.0Hz,2H),9.68(br s,1H).

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】

[式中、Rは一般式−OR1a又は−NHR1b(R1a又はR1bは置換していてもよいC〜Cのアルキル基を表す。)を表し、Rは少なくとも1つ以上のフッ素原子が置換したC〜Cのアルキル基を表し、Rは置換していてもよいC〜C12のアルキル基、置換していてもよいC〜C12のアルケニル基、置換していてもよいC〜C12のアルキニル基、置換していてもよいC〜C11のアラルキル基又は置換していてもよいフェニル基を表す。Xは水素原子、置換していてもよいC〜Cのアルキル基、置換していてもよいC〜Cのアルコキシ基、置換していてもよいC〜Cのアルキルチオ基、置換していてもよいC〜Cのアルキルスルフィニル基、置換していてもよいC〜Cのアルキルスルホニル基、置換していてもよいアミノ基又はハロゲン原子を表す。nは1〜5の整数を表す。]で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体。
【請求項2】
一般式(1a)
【化2】

(式中、R1a、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体を、一般式(2)
【化3】

(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類と反応させることを特徴とする、一般式(1b)
【化4】

(式中R1b、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法。
【請求項3】
一般式(3)
【化5】

(式中、R1a、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミノ(置換フェニル)メチリデンマロン酸ジエステルを、トリフェニルホスフィン存在下、四塩化炭素溶媒中にて、一般式(4)
【化6】

(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるカルボン酸類と反応させ、一般式(3a)
【化7】

(式中、R1a、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示されるイミドイルクロリド誘導体とし、次いで一般式(5)
【化8】

(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類と塩基の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(1a)
【化9】

(式中、R1a、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体の製造方法。
【請求項4】
一般式(3)
【化10】

(式中、R1a、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミノ(置換フェニル)メチリデンマロン酸ジエステルを、トリフェニルホスフィン存在下、四塩化炭素溶媒中にて、一般式(4)
【化11】

(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるカルボン酸類と反応させ、一般式(3a)
【化12】

(式中、R1a、R、Xおよびnはと同じ意味を表す。)で示されるイミドイルクロリド誘導体とし、次いで一般式(5)
【化13】

(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類と塩基の存在下に反応させ、一般式(1a)
【化14】

(式中、R1a、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体とし、次いで一般式(2)
【化15】

(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類と反応させることを特徴とする、一般式(1b)
【化16】

(式中R1b、R、R、Xおよびnは前記と同じ意味を表す。)で示される4−置換フェニル−6(1H)−オキソピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法。

【公開番号】特開2006−213623(P2006−213623A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−26726(P2005−26726)
【出願日】平成17年2月2日(2005.2.2)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【出願人】(000173762)財団法人相模中央化学研究所 (151)