説明

AV装置

【課題】サポートしていないポータブルAVプレイヤについての処置の判断を支援する「AV装置」を提供する。
【解決手段】接続されたポータブルAVプレイヤ20のモデルが、搭載しているファームウエアのバージョンの如何に関わらず、AV装置1が対応できないモデルであれば、接続されたポータブルAVプレイヤ20がAV装置1が対応していないモデルであることを通知するメッセージを表示し(a)、搭載しているファームウエアのバージョンが古いためにAV装置1が対応できないモデルであれば、ファームウエアのバージョンが古いために利用できない旨と、ファームウエアのバージョンアップの勧告とを表示する(b)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録したオーディオファイルやビデオファイルを再生出力するポータブルAVプレイヤを接続可能なAV装置において、ユーザのポータブルAVプレイヤの利用を支援する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
記録したオーディオファイルやビデオファイルを再生出力するポータブルAVプレイヤを接続可能なAV装置において、ユーザのポータブルAVプレイヤの利用を支援する技術としては、AV装置が備えるポータブルAVプレイヤの制御プログラムが、接続されたポータブルAVプレイヤをサポートする制御プログラムでない場合に、接続されたポータブルAVプレイヤをサポート可能な制御プログラムをサーバ装置から入手して、AV装置の制御プログラムを更新する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-3826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、ポータブルAVプレイヤを接続可能なAV装置に、当該AV装置がサポートしていないモデルのポータブルAVプレイヤや、当該AV装置がサポートしていないバージョンのファームウエアに従って動作するポータブルAVプレイヤが接続された場合、AV装置においてポータブルAVプレイヤを利用することはできない。一方で、このような場合、ユーザは、AV装置においてポータブルAVプレイヤがなぜ利用できないのかや、どのようにすれば利用できるようになるのかを直ちには把握することができないために、ポータブルAVプレイヤをいかように処置すれば良いのか、その対応に苦慮することになる。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザが、AV装置がサポートしていないポータブルAVプレイヤについて、その処置を容易に判断することができるように支援することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題達成のために、本発明は、オーディオもしくはビデオの少なくとも一方であるコンテンツを記憶し、記憶したコンテンツの再生を行うポータブルAVプレイヤを接続可能であって、接続されたポータブルAVプレイヤに記憶されているコンテンツの出力を行うAV装置に、ポータブルAVプレイヤに搭載されるファームウエアのバージョン毎に、当該バージョンのファームウエアを搭載したポータブルAVプレイヤに対する当該AV装置のサポート状況を登録した管理テーブルと、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤから、当該ポータブルAVプレイヤのファームウエアのバージョンを取得するプレイヤ情報取得手段と、前記プレイヤ情報取得手段が取得したファームウエアのバージョンと、前記管理テーブルに基づいて、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが、当該AV装置がサポートしていないバージョンのファームウエアを搭載しており、かつ、当該AV装置がサポートできるバージョンのファームウエアが存在するポータブルAVプレイヤであるところの要アップデートポータブルAVプレイヤであるか否かを判定し、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが前記要アップデートポータブルAVプレイヤであると判定した場合に、接続されたポータブルAVプレイヤをファームウエアのバージョンが古いために当該AV装置がサポートできない旨と、接続されたポータブルAVプレイヤに搭載されたファームウエアのアップデートの勧告とを表すメッセージを出力するメッセージ出力手段とを備えたものである。
【0007】
ここで、このようなAV装置は、前記メッセージ出力手段において、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが、当該AV装置が部分的にサポートしていないバージョンのファームウエアを搭載しており、かつ、搭載されているファームウエアを当該AV装置がより広範囲にサポートできるバージョンのファームウエアにアップデートできるポータブルAVプレイヤである場合にも、当該ポータブルAVプレイヤを要アップデートポータブルAVプレイヤであると判定するように構成してもよい。また、前記メッセージ出力手段において、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが、当該AV装置が部分的にサポートしていないバージョンのファームウエアを搭載していると判定される場合に、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤの利用が制限される旨のメッセージを出力するように構成してもよい。
【0008】
このようなAV装置によれば、AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが、当該ポータブルAVプレイヤに搭載されたファームウエアが古いために、AV装置において利用できないものである場合には、接続されたポータブルAVプレイヤをファームウエアのバージョンが古いために当該AV装置がサポートできない旨と、接続されたポータブルAVプレイヤに搭載されたファームウエアのアップデートの勧告とを表すメッセージが出力される。よって、ユーザは、このような場合に、ポータブルAVプレイヤをAV装置に接続して利用するための処置として、ポータブルAVプレイヤのファームウエアをアップデートすべきであることを直ちに判断することができる。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、ユーザが、AV装置がサポートしていないポータブルAVプレイヤについて、その処置を容易に判断することができるように支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係るAV装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るAV装置が備えるテーブルを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るプレイヤ組み込み処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態に係るAV装置の表示画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1に、本実施形態に係るAV装置の構成を示す。
AV装置1は、たとえば、自動車に搭載されるものであり、図示するように、複数のキーを備えた入力装置11、制御部12、ビデオ処理部13、オーディオ処理部14、メモリ15、表示制御部16、LCDなどである表示装置17、スピーカ18、ポータブルAVプレイヤ20が選択的に接続されるプレイヤインタフェース19とを備えている。
【0012】
但し、以上のAV装置1またはその一部は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたコンピュータを用いて構成しても良く、この場合、以上に示したAV装置の制御部12やビデオ処理部13やオーディオ処理部14や表示制御部16などは、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現されるものであって良い。
【0013】
次に、ポータブルAVプレイヤ20は、内蔵したHDDや半導体メモリに楽曲のオーディオデータやビデオデータを記録している携帯型の装置である。また、ポータブルAVプレイヤ20は、搭載されているファームウエアを実行することにより、各種機能が実現される機能であり、当該ファームウエアによって実現される機能によって、記録したオーディオデータやビデオデータを再生出力する。
【0014】
そして、このような構成において、AV装置1の制御部12は、表示制御部16を介して各種メニュー画面を表示装置17に表示すると共に、入力装置11を介して、ユーザの各種操作を受け付けてAV装置1の各部と、プレイヤインタフェース19に接続されたポータブルAVプレイヤ20とを制御する。
【0015】
ここで、制御部12が行うプレイヤインタフェース19に接続されたポータブルAVプレイヤ20の制御としては、ポータブルAVプレイヤ20からポータブルAVプレイヤ20に記録されているオーディオデータやビデオデータの情報を取得したり、ポータブルAVプレイヤ20からポータブルAVプレイヤ20に記録されているオーディオデータやビデオデータ(もしくは、これらをポータブルAVプレイヤ20で再生したオーディオ信号やビデオ信号)を取得する制御等がある。
【0016】
ただし、AV装置1の制御部12は、プレイヤインタフェース19に接続される可能性のある全てのポータブルAVプレイヤ20について上述した制御の全てが行えるものではなく、ポータブルAVプレイヤ20のモデルやファームウエアのバージョンに応じて、ポータブルAVプレイヤ20に対して行える制御に制限が生じる。
【0017】
また、制御部12は、以上のようなポータブルAVプレイヤ20の制御を行いつつ、プレイヤインタフェース19に接続されたポータブルAVプレイヤ20に記録されているオーディオデータやビデオデータの情報の一覧を表示装置17に表示したり、一覧上でユーザから入力装置11を介して再生を指示されたオーディオデータのオーディオ信号をオーディオ処理部14にスピーカ18へ出力させたり、一覧上でユーザから入力装置11を介して再生を指示されたビデオデータのビデオ信号をビデオ処理部13に表示制御部16を介して表示装置17へ表示させる制御も行う。
【0018】
そして、ポータブルAVプレイヤ20は、上述したファームウエアの実行により実現される機能として、AV装置1に接続されている状態において、AV装置1からの要求に応えて、記録しているオーディオデータやビデオデータの情報や、記録しているオーディオデータやビデオデータ(もしくは、これらをポータブルAVプレイヤ20で再生したオーディオ信号やビデオ信号)をAV装置1に出力する機能や、AV装置1に接続されている状態において、自身のモデルの識別や自身のファームウエアのバージョンをAV装置1に出力する機能等を備えている。
【0019】
さて、このような構成において、AV装置1のメモリ15には、対応機能管理テーブルが予め記録されている。
対応機能管理テーブルには、図2に示すように、プレイヤインタフェース19に接続されることのあるポータブルAVプレイヤ20の各モデルと、当該モデルの搭載される可能性のある各ファームウエアのバージョンとの組み合わせが登録されている。また、ポータブルAVプレイヤ20のモデルとファームウエアのバージョンとの各組み合わせに対して、AV装置1のビデオ機能とオーディオ機能とが、各々対応しているか否かが登録されている。
【0020】
すなわち、あるバージョンのファームウエアを搭載した、あるモデルのポータブルAVプレイヤ20について、AV装置1の制御部12が、上述のようにポータブルAVプレイヤ20からオーディオデータの情報を取得して一覧を表示したり、ポータブルAVプレイヤ20からポータブルAVプレイヤ20に記録されているオーディオデータ(もしくは、オーディオデータをポータブルAVプレイヤ20で再生したオーディオ信号)を取得してオーディ処理部によってスピーカ18に出力できる場合には、当該モデルとファームウエアバージョンとの組み合わせに対してオーディオ機能が対応している旨が登録され、そうでない場合にはオーディオ機能が非対応である旨が登録される。また、同様に、あるバージョンのファームウエアを搭載した、あるモデルのポータブルAVプレイヤ20について、AV装置1の制御部12が、上述のようにポータブルAVプレイヤ20からビデオデータの情報を取得して一覧を表示したり、ポータブルAVプレイヤ20からポータブルAVプレイヤ20に記録されているビデオデータ(もしくは、ビデオデータをポータブルAVプレイヤ20で再生したビデオ信号)を取得してビデオ処理部13によって表示装置17に表示できる場合には、当該モデルとファームウエアバージョンとの組み合わせに対してビデオ機能が対応している旨が登録され、そうでない場合にはビデオ機能が非対応である旨が登録される。
【0021】
ここで、このような対応機能管理テーブルは、その内容が適時に更新されるものであり、この更新は、AV装置1に通信機能を備え、対応機能管理テーブルの最新の内容を提供するサーバから、当該最新の内容をダウンロードして行うようにしたり、対応機能管理テーブルの最新の内容を記録したリムーバブルな記憶媒体から、当該最新の内容を読み込んで行うようにしてもよい。また、AV装置1にナビゲーション装置の機能を備えている場合には、ナビゲーション装置が用いる地図データの更新用のデータと共に、対応機能管理テーブルの最新の内容をAV装置1に提供して、対応機能管理テーブルの更新を行うようにしてもよい。
【0022】
さて、このような構成においてAV装置1の制御部12は、図3に示すプレイヤ組み込み処理を行う。
図示するように、この処理では、プレイヤインタフェース19のポータブルAVプレイヤ20が接続されたならば(ステップ300)、接続されたポータブルAVプレイヤ20から、当該ポータブルAVプレイヤ20のモデルの識別と当該ポータブルAVプレイヤ20に搭載されているファームウエアのバージョンを取得する(ステップ302)。
【0023】
そして、取得したモデルのポータブルAVプレイヤ20が、搭載されているファームウエアのバージョンの如何に関わらず、AV装置1のビデオ機能とオーディオ機能の双方が対応していないものであるかどうかを、対応機能管理テーブルを参照して判定し(ステップ304)、AV装置1のビデオ機能とオーディオ機能の双方が対応していない場合には、たとえば、図4aに示すような、接続されたポータブルAVプレイヤ20がAV装置1が対応していないモデルであることを通知するメッセージを表した非対応モデル通知画面を表示制御部16を介して表示装置17に表示し(ステップ322)、ステップ300に戻って、次のポータブルAVプレイヤ20の接続の発生を待つ。
【0024】
一方、取得したモデルのポータブルAVプレイヤ20が、搭載されているファームウエアのバージョンの如何に関わらず、AV装置1のビデオ機能とオーディオ機能の双方が対応していないものでなければ、接続されたポータブルAVプレイヤ20のモデルとファームウエアのバージョンの組み合わせが、AV装置1の全機能(ビデオ機能とオーディオ機能の双方)が対応している組み合わせであるかどうかを調べ(ステップ306)、ビデオ機能とオーディオ機能の双方が対応していれば、通常再生モードを設定し(ステップ326)、再生制御処理を起動し(ステップ320)、ステップ300に戻って、次のポータブルAVプレイヤ20の接続の発生を待つ。ここで、このステップ320で起動する再生制御処理の内容については後述する。
【0025】
一方、接続されたポータブルAVプレイヤ20のモデルとファームウエアのバージョンの組み合わせが、AV装置1のビデオ機能とオーディオ機能の双方が対応している組み合わせでなければ、当該組み合わせが、AV装置1のビデオ機能とオーディオ機能の一方に対応しているかどうかを調べ(ステップ308)、いずれにも対応していない場合には、図4bに示すような、接続されたポータブルAVプレイヤ20がファームウエアのバージョンが古いために利用できない旨と、ファームウエアのバージョンアップの勧告とを表した再生不能及びファームウエアバージョンアップ勧告画面を表示し(ステップ324)、ステップ300に戻って、次のポータブルAVプレイヤ20の接続の発生を待つ。
【0026】
一方、接続されたポータブルAVプレイヤ20のモデルとファームウエアのバージョンの組み合わせが、AV装置1のビデオ機能とオーディオ機能の一方に対応している場合には(ステップ308)、接続されたポータブルAVプレイヤ20のファームウエアのバージョンをバージョンアップすることにより、ポータブルAVプレイヤ20のモデルとファームウエアのバージョンの組み合わせが、AV装置1のビデオ機能とオーディオ機能の双方に対応するようになるかどうかを調べ(ステップ310)、対応するようにならない場合には、そのままステップ312に進み、対応するようになる場合には、図4cに示すような、ファームウエアのバージョンアップの勧告を表したファームウエアバージョンアップ勧告画面を数秒表示し(ステップ328)、その後ステップ312に進む。
【0027】
そして、ステップ312に進んだならば、図4dに示すような、機能の一部を制限した形態でしかポータブルAVプレイヤ20を利用できない旨を表した機能制限再生画面を表示し、当該機能制限再生画面に設けた「はい」/「いいえ」ボタン401/402で、再生開始/再生中止の指示をユーザから受け付ける(ステップ314、316)。
【0028】
そして、再生中止の指示を受け付けた場合には(ステップ314)、ステップ300に戻って、次のポータブルAVプレイヤ20の接続の発生を待つ。
一方、再生開始の指示をユーザから受け付けた場合には、(ステップ316)、機能制限再生モードを設定した上で(ステップ318)、再生制御処理を起動し(ステップ320)、ステップ300に戻って、次のポータブルAVプレイヤ20の接続の発生を待つ。
以上、制御部12が行うプレイヤ組み込み処理について説明した。
以下、このプレイヤ組み込み処理のステップ320で起動される再生制御処理について説明する。
再生制御処理は、プレイヤ組み込み処理のステップ326で、通常再生モードが設定されているときには、ポータブルAVプレイヤ20に記憶されているオーディオデータ再生用のメニューと、ポータブルAVプレイヤ20に記憶されているビデオデータ再生用のメニューとを表示し、メニューの操作に応じて、前述のように、プレイヤインタフェース19に接続されたポータブルAVプレイヤ20に記録されているオーディオデータやビデオデータの情報の一覧を表示したり、一覧上でユーザから入力装置11を介して再生を指示されたオーディオデータのオーディオ信号をオーディオ処理部14にスピーカ18へ出力させたり、一覧上でユーザから入力装置11を介して再生を指示されたビデオデータのビデオ信号をビデオ処理部13による表示制御部16を介して表示装置17へ表示させる制御を行う。
【0029】
ここで、図4eは、通常再生モードが設定されているときに再生制御処理が起動直後に表示するメニューの一例を示したものであり、図示した例では、ポータブルAVプレイヤ20に記憶されているオーディオデータの一覧を、プレイリスト、ジャンル、アルバム、アーティストなどの各種分類のいずれの分類に従って表示するかを受け付けるボタン410と、表示メニューを、ポータブルAVプレイヤ20に記憶されているビデオデータの再生操作を受け付けるためのメニューに切り替えるためのビデオボタン411とが表示されている。
【0030】
次に、再生制御処理は、プレイヤ組み込み処理のステップ318で、機能制限再生モードが設定されているときには、プレイヤインタフェース19に接続されているポータブルAVプレイヤ20のモデルとファームウエアのバージョンに対して対応している機能のみを用いた再生制御を行う。すなわち、オーディオ機能にのみ対応している場合には、ポータブルAVプレイヤ20に記憶されているオーディオデータ再生用のメニューのみを表示し、メニューの操作に応じて、前述のように、プレイヤインタフェース19に接続されたポータブルAVプレイヤ20に記録されているオーディオデータの情報の一覧を表示したり、一覧上でユーザから入力装置11を介して再生を指示されたオーディオデータのオーディオ信号をオーディオ処理部14にスピーカ18へ出力させる制御を行う。
【0031】
一方、ビデオ機能にのみ対応している場合には、ポータブルAVプレイヤ20に記憶されているビデオデータ再生用のメニューのみを表示し、メニューの操作に応じて、前述のように、プレイヤインタフェース19に接続されたポータブルAVプレイヤ20に記録されているビデオデータの情報の一覧を表示したり、一覧上でユーザから入力装置11を介して再生を指示されたビデオデータのビデオ信号をビデオ処理部13に表示装置17に出力させる制御を行う。
【0032】
ここで、図4fは、機能制限再生モードが設定されており、ポータブルAVプレイヤ20のモデルとファームウエアのバージョンに対してオーディオ機能にのみ対応している場合に、再生制御処理が起動直後に表示するメニューの一例を示したものであり、図示した例では、図4eと同様に、ポータブルAVプレイヤ20に記憶されているオーディオデータの一覧を、プレイリスト、ジャンル、アルバム、アーティストなどの各種分類のいずれの分類に従って表示するかを受け付けるボタン410が表示されているが、ビデオ機能に対応していないため、図4eにおいて表示していた、表示メニューを、ポータブルAVプレイヤ20に記憶されているビデオデータの再生操作を受け付けるためのメニューに切り替えるためのビデオボタン411は表示されない。
【0033】
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、以上の実施形態では、ポータブルAVプレイヤ20のオーディオデータをAV装置1において再生出力するためのオーディオ機能と、ポータブルAVプレイヤ20のビデオデータをAV装置1において再生出力するためのビデオ機能とについて説明したが、AV装置1においてポータブルAVプレイヤ20を利用するためのその他の機能についても、オーディオ機能やビデオ機能と同様に取り扱うようにしてもよい。
【0034】
このように本実施形態によれば、AV装置1がサポートしていない、または、部分的にサポートしていないポータブルAVプレイヤ20がAV装置1に接続されたときに、当該ポータブルAVプレイヤ20がサポートされない理由が、ポータブルAVプレイヤ20のモデルによるものなのか、ファームウエアのバージョンによるものかを、図4a-dに示すように表示するので、ユーザは、当該表示より、ポータブルAVプレイヤ20の処置を直ちに判断することができる。すなわち、ユーザは、サポートされない理由がポータブルAVプレイヤ20のモデルによるものと知り得た場合には、ポータブルAVプレイヤ20の接続を疑義無く断念できるし、サポートされない理由がポータブルAVプレイヤ20のファームウエアのバージョンによるものと知り得た場合には、ポータブルAVプレイヤ20のファームウエアをアップデートすべきことを直ちに判断することができる。
【符号の説明】
【0035】
1…AV装置、11…入力装置、12…制御部、13…ビデオ処理部、14…オーディオ処理部、15…メモリ、16…表示制御部、17…表示装置、18…スピーカ、19…プレイヤインタフェース、20…ポータブルAVプレイヤ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオもしくはビデオの少なくとも一方であるコンテンツを記憶し、記憶したコンテンツの再生を行うポータブルAVプレイヤを接続可能であって、接続されたポータブルAVプレイヤに記憶されているコンテンツの出力を行うAV装置であって、
ポータブルAVプレイヤに搭載されるファームウエアのバージョン毎に、当該バージョンのファームウエアを搭載したポータブルAVプレイヤに対する当該AV装置のサポート状況を登録した管理テーブルと、
当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤから、当該ポータブルAVプレイヤのファームウエアのバージョンを取得するプレイヤ情報取得手段と、
前記プレイヤ情報取得手段が取得したファームウエアのバージョンと、前記管理テーブルに基づいて、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが、当該AV装置がサポートしていないバージョンのファームウエアを搭載しており、かつ、当該AV装置がサポートできるバージョンのファームウエアが存在するポータブルAVプレイヤであるところの要アップデートポータブルAVプレイヤであるか否かを判定し、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが前記要アップデートポータブルAVプレイヤであると判定した場合に、接続されたポータブルAVプレイヤをファームウエアのバージョンが古いために当該AV装置がサポートできない旨と、接続されたポータブルAVプレイヤに搭載されたファームウエアのアップデートの勧告とを表すメッセージを出力するメッセージ出力手段とを有することを特徴とするAV装置。
【請求項2】
請求項1記載のAV装置であって、
前記メッセージ出力手段は、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが、当該AV装置が部分的にサポートしていないバージョンのファームウエアを搭載しており、かつ、搭載されているファームウエアを当該AV装置がより広範囲にサポートできるバージョンのファームウエアにアップデートできるポータブルAVプレイヤである場合にも、当該ポータブルAVプレイヤを要アップデートポータブルAVプレイヤであると判定することを特徴とするAV装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のAV装置であって、
前記メッセージ出力手段は、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが、当該AV装置が部分的にサポートしていないバージョンのファームウエアを搭載していると判定される場合に、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤの利用が制限される旨のメッセージを出力することを特徴とするAV装置。
【請求項4】
コンピュータによって読みとられ実行されるコンピュータプログラムであって、
当該コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、オーディオもしくはビデオの少なくとも一方であるコンテンツを記憶し、記憶したコンテンツの再生を行うポータブルAVプレイヤを接続可能であって、接続されたポータブルAVプレイヤに記憶されているコンテンツの出力を行うAV装置として機能させ、
前記AV装置は、
ポータブルAVプレイヤに搭載されるファームウエアのバージョン毎に、当該バージョンのファームウエアを搭載したポータブルAVプレイヤに対する当該AV装置のサポート状況を登録した管理テーブルと、
当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤから、当該ポータブルAVプレイヤのファームウエアのバージョンを取得するプレイヤ情報取得手段と、
前記プレイヤ情報取得手段が取得したファームウエアのバージョンと、前記管理テーブルに基づいて、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが、当該AV装置がサポートしていないバージョンのファームウエアを搭載しており、かつ、当該AV装置がサポートできるバージョンのファームウエアが存在するポータブルAVプレイヤであるところの要アップデートポータブルAVプレイヤであるか否かを判定し、当該AV装置に接続されたポータブルAVプレイヤが前記要アップデートポータブルAVプレイヤであると判定した場合に、接続されたポータブルAVプレイヤをファームウエアのバージョンが古いために当該AV装置がサポートできない旨と、接続されたポータブルAVプレイヤに搭載されたファームウエアのアップデートの勧告とを表すメッセージを出力するメッセージ出力手段とを有することを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−166465(P2010−166465A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−8476(P2009−8476)
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】