説明

BWRジェットポンプ支持システムのための方法および装置

【課題】沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプ拘束具アセンブリのディフューザまたは入口ミキサに横方向拘束力を与えて、ディフューザまたは入口ミキサを上昇管の中心線側に引くための方法および装置を提供すること。
【解決手段】横方向拘束力を、ディフューザのみ、入口ミキサのみ、または両方に与えることができる。クランプがディフューザまたは入口ミキサ、あるいは上昇管に取り付けられる。ドローボルトがクランプに接続されて、必要な拘束力を与える。横方向拘束力は、従来のジェットポンプ拘束具アセンブリに対する損傷および修理を軽減し、あるいはジェットポンプ拘束具アセンブリの代わりに使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的実施形態は一般に原子炉に関し、より詳細には、入口ミキサ、ディフューザ、および上昇管の振動を軽減する、沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプ支持システムのための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
沸騰水型原子炉(BWR)の原子炉圧力容器(RPV)は、一般に、概して円筒形であり、両端部(例えば、底部ヘッドおよび取り外し可能な上部ヘッドにより)が閉じられている。上部格子板は、一般に、RPV内で炉心板上方に離間して設けられる。炉心シュラウドまたはシュラウドは、一般に炉心を囲み、シュラウド支持構造により支持される。特に、シュラウドは一般に円筒形で、炉心板および上部格子板を囲む。円筒形原子炉圧力容器と円筒形シュラウドとの間に空間または環がある。
【0003】
BWRでは、シュラウド環内に位置決めされた中空の管状ジェットポンプが、必要な炉心水流を提供する。入口ミキサとして知られるジェットポンプの上部は、横方向に位置決めされ、従来のジェットポンプ拘束具アセンブリにより支持されることがある。従来のジェットポンプ拘束具ブラケットは、入口ミキサ、ディフューザ、および上昇管の振動を軽減するシステム剛性をもたらすことができるが、拘束具ブラケットには、費用のかかる修理やジェットポンプアセンブリの休止時間が必要となる場合がある。すなわち、従来の拘束具ブラケット、拘束具ブラケットの主ウェッジ、およびガイドロッド間に止めねじ間隙が形成され摩耗するため、ジェットポンプアセンブリの稼働寿命を通してこれらの部品の加工および/または交換が必要となる。
【0004】
さらに、入口ミキサとディフューザとの間の漏れ流れにより、入口ミキサがディフューザに対して移動するおそれがある。この作用は、一般に、すべり継手流動励起振動と呼ばれる。すべり継手流動励起振動が生じるのは、振動圧力が、入口ミキサおよびディフューザを拘束する力よりも大きいときである。この振動を防止する方法として、漏れ流れをなくすこと、入口ミキサおよびディフューザを十分に拘束すること、または漏れ流れを減らすことと入口ミキサおよびディフューザを拘束することとの組み合わせがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的実施形態は、ジェットポンプ拘束具アセンブリディフューザおよび/またはディフューザおよび入口ミキサに横方向拘束力(すなわち、付加サイドローディング)を与えて、沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプアセンブリシステムの剛性を高めるための方法および装置を提供する。横方向拘束力は、ディフューザおよび入口ミキサを上昇管の中心線側に押圧することにより、すべり継手流動励起振動を防止し、止めねじ間隙の形成を減らし、従来の拘束具アセンブリブラケット、ウェッジ、およびガイドロッドに対する損傷を軽減することができる。横方向拘束力は容易に導入することができ、従来のジェットポンプ拘束具アセンブリとともに、あるいは従来のジェットポンプ拘束具アセンブリの代わりに使用することができる。
【0006】
従来の主ウェッジを使用する代わりに本開示により提供される付加的な横方向拘束を使用することができるため、本明細書に記載の例示的実施形態を実施しながら、(従来の拘束具ブラケットから主ウェッジを完全に取り外さずに)動作からウェッジを除くことが有利になる場合がある。ゼネラル・エレクトリック日立の出願「BWRジェットポンプ主ウェッジクランプのための方法および装置」、代理人整理番号24NS243873(HDP#8564−000208/US)に記載されているように、動作からの主ウェッジを除くことは、ジェットポンプ主ウェッジクランプを使用して行うことができる。
【0007】
本開示により提供される付加的な横方向拘束およびサイドローディングによっても、従来の拘束具ブラケットの止めねじに過度の緊張が与えられる。したがって、本明細書に記載の例示的実施形態を実施しながら、入口ミキサを二重に堅く支持する(本発明により与えられる、入口ミキサに加わる力に対向する)ことが有利となり得る。ゼネラル・エレクトリック日立の出願「BWRジェットポンプ入口ミキサ支持体のための方法および装置」、代理人整理番号24NS243875(HDP#8564−000209/US)に記載されているもののように、入口ミキサ支持体を使用することにより、入口ミキサを二重に堅く支持することができる。
【0008】
例示的実施形態の上記その他の特徴および利点は、添付図面を参照しながら例示的実施形態を詳細に説明することにより明らかになるだろう。添付図面は、例示的実施形態を示すものであり、意図した特許請求の範囲を限定するものと解釈すべきではない。明示のない限り、添付図面は縮尺通りには描かれていないものとみなすべきである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】従来の沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプアセンブリの斜視図である。
【図1B】従来のBWRジェットポンプ拘束具アセンブリの詳細図である。
【図2】例示的実施形態によるBWRジェットポンプ支持システムの詳細図である。
【図3】例示的実施形態による、BWRジェットポンプ支持システムをジェットポンプアセンブリで使用している状態を示す斜視図である。
【図4】例示的実施形態による、任意の接触支持体を有するBWRジェットポンプ支持システムの詳細図である。
【図5】例示的実施形態による、任意の接触支持体を有するBWRジェットポンプ支持システムをジェットポンプアセンブリで使用している状態を示す斜視図である。
【図6】例示的実施形態による簡易化されたBWRジェットポンプ支持システムの詳細図である。
【図7】例示的実施形態による、ジェットポンプアセンブリで使用される簡易化されたBWRジェットポンプ支持システムの斜視図である。
【図8】例示的実施形態による任意の入口ミキサ支持システムの詳細図である。
【図9】例示的実施形態による、ジェットポンプアセンブリで使用される任意の入口ミキサ支持システムの斜視図である。
【図10】例示的実施形態による、ジェットポンプアセンブリで使用されるBWRジェットポンプ支持システムおよび任意の入口ミキサ支持システムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な例示的実施形態について本明細書に開示する。ただし、本明細書に開示された特定の構造および機能の詳細は、例示的実施形態を説明するための代表的なものにすぎない。例示的実施形態は、多くの代替形態で具現化することができ、本明細書に記載された実施形態のみに限定されるものと解釈すべきではない。
【0011】
したがって、例示的実施形態は種々の修正および代替形態が可能であり、これらの実施形態について図面で例として示し、本明細書で詳細に説明する。しかし、例示的実施形態を開示された特定の形態に限定する意図はなく、逆に、例示的実施形態は、例示的実施形態の範囲内のすべての修正、等価物、代替形態を含むものと理解すべきである。図面の説明全体を通して、同一の番号は同一の要素を示す。
【0012】
本明細書で、第1の、第2の等の用語を使用して種々の要素を説明するが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するために使用されているにすぎない。例えば、例示的実施形態の範囲を逸脱しない限り、第1の要素を第2の要素と呼んでもよく、同様に第2の要素を第1の要素と呼んでもよい。本明細書で使用されているように、「および/または」という用語は、列挙した関連する事項の1つまたは複数のいずれかおよびすべての組み合わせを含む。
【0013】
ある要素を別の要素に「接続する(connected)」あるいは「結合する(coupled)」と言及するときは、その要素が直接他の要素に接続あるいは結合され得るか、または介在する要素が存在してもよいことを理解されたい。一方、ある要素を別の要素に「直接接続する(directly connected)」あるいは「直接結合する(directly coupled)」と言及するときは、介在する構成要素は存在しない。要素間の関係を説明するために使用されるその他の用語も同様に解釈すべきである(例えば、「〜の間に」と「直接〜の間に」、「隣接して」と「直接隣接して」等)。
【0014】
本明細書で使用する専門用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、例示的実施形態を限定するものではない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈から明らかにそうでないことが示されていなければ、複数形を含むものとする。さらに、「comprises」、「comprising」、「includes」、および/または「including」という用語は、本明細書で使用されるとき、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を妨げるものではない。
【0015】
一部の代替実施において、機能/動作は図に示す順序で行われなくてもよいことに留意されたい。例えば、連続して示す2つの図は、実際には、関連する機能/動作に応じてほぼ同時に行われるか、または逆の順序で行われることがあってもよい。
【0016】
図1Aは、従来の沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプアセンブリの斜視図である。ジェットポンプアセンブリは、上昇管1に取り付けられた従来のジェットポンプ拘束具アセンブリ10を備える。ジェットポンプ拘束具アセンブリ10は、ジェットポンプアセンブリの使用中に、入口ミキサ2の上昇管1に対する移動を安定させる。
【0017】
図1Bは、従来のBWRジェットポンプ拘束具アセンブリ10の詳細図である。各拘束具アセンブリ10は、3つの接点(2つの止めねじ11および1つの主ウェッジ16)を有する拘束具ブラケット13を備えて、入口ミキサ2の振動を安定させる。主ウェッジ16は、ウェッジロッド15上に乗る重力ウェッジであり、このウェッジロッド15は、入口ミキサ2を上昇管の中心線側に、かつ2組の止めねじ11に対して上方に押圧して、BWRジェットポンプアセンブリの動作時に入口ミキサ2の移動を減少させる。従来、動作中に止めねじ間隙が形成され(望ましくない間隔が入口ミキサ2と止めねじ11との間に形成され)、入口ミキサ2と止めねじ11との間の振動および損傷を生じる。さらに、ジェットポンプアセンブリの振動により、ウェッジロッド15が破損または摩耗して、拘束具ブラケット13とウェッジロッド15との間にも摩耗が生じる可能性がある。このような摩耗が生じると、費用のかかる修理やジェットポンプアセンブリの休止時間が必要となり得る。
【0018】
図2は、例示的実施形態によるBWRジェットポンプ支持システム30の詳細図である。支持システム30は、BWRジェットポンプアセンブリの上昇管1に装着することができる上昇管クランプ20を備えてもよい。支持システム30は、ジェットポンプアセンブリのディフューザ4に装着することができるディフューザクランプ22をさらに備えてもよい。クランプ20、22は、クランプ20、22をジェットポンプアセンブリの上昇管1およびディフューザ4に取り付けるためのボルト24およびナット26を備えることができる。クランプは、クランプ20、22の各カフの貫通点であるアイレット28を備え、ボルト24、ナット26を使用してクランプをジェットポンプアセンブリに容易に取り付けるための手段を提供することができる。
【0019】
支持システム30に実際に横方向拘束力を与えるためにドローボルト32を設けることができる。ドローボルト32は支持システム30の前後両方に設けることができる。ドローボルト32は、ディフューザクランプ22および上昇管クランプ20の両方に取り付けることができる1本の長ボルトを備えることができる。あるいは、上昇管クランプ20とディフューザクランプ22の1つとに取り付けられる、より小さいドローボルト32を設け、上昇管クランプ20および他方のディフューザクランプ22に取り付けられる別のドローボルト32を設けてもよい。クランプのクランプアイレット28に貫通させてドローボルトナット33を介して固定することにより、ドローボルト32をディフューザクランプ22および上昇管クランプ20に取り付けることができる。ドローボルト32は、ねじ切りアイレット接続部28に嵌合するねじ切りボルトとすることができる。あるいは、ドローボルト32を、溶接、スポット溶接、フック、クランプ装置等の他の手段を介して上昇管クランプ20およびディフューザクランプ22に取り付けて、ドローボルト32をクランプ20、22に固定することができる。
【0020】
図2〜10に示す実施形態のすべてについて、ドローボルトの代わりにワイヤ、耐久性コード、高張力ばね、または、ディフューザおよび/または入口ミキサを上昇管1の中心線側に引くのに十分な張力と支持を与えることのできるその他の弾性材料を使用することができる。図2〜10に示す実施形態すべてについて、2本のドローボルトの代わりに1本のドローボルトをクランプアセンブリに取り付けることができる(すなわち、単一のドローボルトをジェットポンプアセンブリの前面、後面、中央面のいずれかにおいて使用することができる)。あるいは、3本以上のドローボルトをクランプアセンブリに取り付けて、横方向の支持および安定性をさらに与えてもよい。
【0021】
支持システムのすべての部品を、核環境で許容されるものとして公知の材料から作ることができる。例えば、ステンレス鋼(304、316、XM−19、または等価物)あるいはニッケル基合金(Iconel、X−750、X−718、または等価物)を使用することができる。
【0022】
図3は、例示的実施形態による、BWRジェットポンプ支持システムをジェットポンプアセンブリで使用している状態を示す斜視図である。ジェットポンプ支持システム30はジェットポンプアセンブリに形成され、ディフューザクランプ22がディフューザ4に締結され、ディフューザ4間の領域で上昇管クランプ20が上昇管1に締結されるようになっている。ジェットポンプアセンブリの前後のドローボルト32は、入口ミキサ2、ディフューザ4、および上昇管1の振動を安定させるのを助ける。図3、5、7,9および10のそれぞれに示す実施形態のすべてについて、ドローボルト32は、ディフューザ4および/または入口ミキサ2を上昇管の中心線側に引くのに十分な張力をクランプに与えるか、または単に定位置に堅く支持して、システムの振動を軽減し、かつ/またはジェットポンプ拘束具アセンブリ10内で入口ミキサが止めねじに対して確実に押圧されたままになるようにすべきである(例えば、図1Bに示す止めねじ11を参照)。
【0023】
図4は、例示的実施形態による、任意の接触支持体を有するBWRジェットポンプ支持システム30aの詳細図である。図4は図2と同一であるが、任意の接触支持体34、36を含む。接触支持体は、調節可能な硬質止め34を備え、この硬質止め34を使用してディフューザ4および支持システム30が上昇管の中心線の周りを回転したり、原子炉容器に接触したりするのを防止することができる。硬質止め34はねじ切り接続部を有する板であってもよく、調節ボルトをねじ切り接続部に位置決めできるようにして物理的に止める。あるいは、硬質止め34は単なる板または突出部品であってもよく、ディフューザ4および支持システム30が上昇管の中心線の周りを回転したり原子炉容器に接触したりするのを防ぐことができる。接触支持部は、高張力ばねである柔軟止め36を備えていてもよく、この柔軟止め36を使用して、ディフューザ4および支持システム30がBWRの原子炉心を囲む炉心シュラウドに接触しないようにすることができる。
【0024】
図5は、例示的実施形態による、任意の接触支持体を有するBWRジェットポンプ支持システム30aをジェットポンプで使用している状態を示す斜視図である。支持システム30aは、図3に示す支持システム30と同様にディフューザ4および上昇管1に対して形成されるが、さらに接触支持体34/36を備える。任意の硬質止め34がジェットポンプシステムの背面に設けられ、硬質止め34が原子炉容器壁に面するようになっている。ジェットポンプアセンブリの動作前に硬質止め34を原子炉容器壁に接触するように調節して、ジェットポンプの動作中に硬質止め34と容器壁との間の振動を軽減することに留意されたい。任意の柔軟止め36がジェットポンプシステムの前面に設けられ、動作中に柔軟止め36が炉心シュラウド壁に面するようになっている。
【0025】
図6は、例示的実施形態による簡易化されたBWRジェットポンプ支持システム46の詳細図である。簡易化された支持体46はディフューザクランプ40を備え、このディフューザクランプ40は、各ディフューザ4の側面に装着できる大きさの2つのハーフカラーであり得る。2本のドローボルト42が2つのディフューザクランプ40を取り付けることができる。あるいは、3本以上のドローボルト42を使用してもよい。ドローボルト42は、ドローボルト42が貫通できるアイレットと、ドローボルト42を定位置に固定するナット44とを設けることにより、ディフューザクランプ40に取り付けられる。図2に示すように、溶接、スポット溶接、接着剤、フック、クランプ装置等の、ドローボルト42をディフューザクランプ40に固定する他の手段を使用してもよい。
【0026】
図7は、例示的実施形態による、ジェットポンプアセンブリで使用される簡易化されたBWRジェットポンプ支持システム46の斜視図である。ディフューザクランプ40は、ディフューザ4の側面周囲に装着されるよう形成され、ドローボルト42を使用してディフューザ4に横方向拘束力を与え、ディフューザ4を上昇管1の中心線側に引く。
【0027】
図8は、例示的実施形態による任意の入口ミキサ支持システム60の詳細図である。支持システム60は入口ミキサクランプ50を備えることができ、この入口ミキサクランプ50は、他の実施形態に示すクランプと同様の、ボルトおよびナット56によりともに保持される2つのハーフカラーであってもよい。ドローボルト52を再び使用して、他の実施形態と同様に2組の入口ミキサクランプ50を互いに接続できる。
【0028】
図9は、例示的実施形態による、ジェットポンプアセンブリで使用される任意の入口ミキサ支持システム60の斜視図である。支持システム60を、ディフューザ4ではなく入口ミキサ1自体で使用できることに留意されたい。また、支持システム60を、ジェットポンプ拘束具アセンブリ10上方で、上昇管ブレース3の上または下に配置できることに留意されたい(図9は、支持体60が上昇管ブレース3のすぐ下にある状態を示す)。
【0029】
図10は、例示的実施形態によるジェットポンプアセンブリで使用されるBWRジェットポンプ支持システム46aおよび任意の入口ミキサ支持システム60aの斜視図である。本実施形態では、入口ミキサクランプ60を、(ジェットポンプ拘束具アセンブリ10と上昇管ブレース3との間で)ディフューザ4に取り付けられたジェット支持システム46aの別の簡易化された実施形態とともに使用する。あるいは、入口ミキサ支持システム60のみを使用し、ジェット支持システム46aを使用しなくてもよい。ジェット支持システム46aは、図2のディフューザクランプ22と同様の2つのハーフカフからなるディフューザクランプ40aを使用する。しかし、この簡易化されたジェット支持システム46aでは、ドローボルト42aが各ディフューザクランプ40aに直接取り付けられるだけであるため、上昇管クランプを使用しない。
【0030】
例示的実施形態について説明したが、例示的実施形態を様々に変更できることは明らかである。このような変更は、例示的実施形態の意図した精神および範囲を逸脱したものとみなすべきではなく、このような修正はすべて、下記の特許請求の範囲に含まれるものであることが当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0031】
1 上昇管
2 入口ミキサ
3 上昇管ブレース
4 ディフューザ
10 ジェットポンプ拘束具アセンブリ
11 止めねじ
13 拘束具ブラケット
15 ウェッジロッド
16 主ウェッジ
20 上昇管クランプ
22 ディフューザクランプ
24 ボルト
26 ナット
28 アイレット
30 支持システム
30a BWRジェットポンプ支持システム
32 ドローボルト
33 ドローボルトナット
34 接触支持体
36 接触支持体
40 ディフューザクランプ
40a ディフューザクランプ
42 ドローボルト
42a ドローボルト
44 ナット
46 BWRジェットポンプ支持システム
46a BWRジェットポンプ支持システム
50 入口ミキサクランプ
52 ドローボルト
54 ナット
56 ナット
60 入口ミキサ支持システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプアセンブリのためのジェットポンプ支持システム(30)(30a)(46)(46a)(60)であって、
第1のクランプアセンブリ(22)(40)(40a)(50)と、
第2のクランプアセンブリ(22)(40)(40a)(50)と、
前記クランプアセンブリを接続する少なくとも第1のドローボルト(32)(42)(42a)(52)とを備えるジェットポンプ支持システム。
【請求項2】
前記第1および第2のクランプアセンブリのそれぞれが、第1の端部および第2の端部を有するハーフカフ(22)(40a)(50)である、請求項1記載のジェットポンプ支持システム。
【請求項3】
前記第1および第2のクランプアセンブリの前記第2の端部を互いに接続する第2のドローボルト(32)(42)(42a)(52)をさらに備え、前記第1のドローボルトが前記第1および第2のクランプアセンブリの前記第1の端部を互いに接続し、
前記第1および第2のクランプアセンブリがねじ切り接続部を有するアイレット(28)を備え、前記第1および第2のドローボルトが前記アイレットに嵌合するねじ切り接続部を有し、前記第1および第2のドローボルトが前記第1および第2のクランプアセンブリにナット(33)(44)(54)(56)で固定される、請求項2記載のジェットポンプ支持システム。
【請求項4】
前記第1および第2のクランプアセンブリ間に位置し、2つの対向するハーフカフを備える第3のクランプアセンブリ(32)と、
前記第2のクランプアセンブリを前記第3のクランプアセンブリに接続することにより、前記第1のクランプアセンブリと前記第2のクランプアセンブリとを互いに間接的に接続する第2のドローボルト(24)とをさらに備え、
前記第1のドローボルトが、前記第1のクランプアセンブリを前記第3のクランプアセンブリに接続する、請求項1記載のジェットポンプ支持システム。
【請求項5】
沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプアセンブリに横方向拘束力を与える方法であって、
第1のクランプアセンブリ(22)(40)(40a)(50)を前記ジェットポンプアセンブリの第1のディフューザ(4)または第1の入口ミキサ(2)に固定するステップと、
第2のクランプアセンブリ(22)(40)(40a)(50)を前記ジェットポンプアセンブリの第2のディフューザ(4)または第2の入口ミキサ(2)に固定するステップと、
少なくとも第1のドローボルト(32)(42)(42a)(52)を前記第1のクランプアセンブリおよび前記第2のクランプアセンブリに取り付けて、前記第1および第2のディフューザまたは前記第1および第2の入口ミキサを上昇管(1)の中心線側に引くステップとを含む方法。
【請求項6】
前記第1および第2のクランプアセンブリが、第1および第2の端部を有するハーフカフ(22)(40a)(50)であり、
前記取り付けステップが、前記第1のドローボルトを使用して前記第1および第2のクランプアセンブリの前記第1の端部を互いに接続するステップと、第2のドローボルト(32)(42)(42a)(52)を使用して前記第1および第2のクランプアセンブリの前記第2の端部を互いに接続するステップとをさらに含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記第1および第2のクランプアセンブリがそれぞれ2つの対向するハーフカフ(22)(40a)(50)を備え、前記取り付けステップが、前記対向するハーフカフをクランプボルト(26)およびナットによりともに保持するステップをさらに含む、請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記第1のクランプアセンブリを固定するステップが、前記第1のクランプアセンブリを前記第1のディフューザに固定するステップを含み、前記第2のクランプアセンブリを固定するステップが、前記第2のクランプアセンブリを前記第2のディフューザに固定するステップを含み、前記方法が、
第3のクランプアセンブリ(22)(40)(40a)(50)を前記第1の入口ミキサに固定するステップと、
第4のクランプアセンブリ(22)(40)(40a)(50)を前記第2の入口ミキサに固定するステップと、
第2のドローボルト(32)(42)(42a)(52)を前記第3のクランプアセンブリおよび前記第4のクランプアセンブリに取り付けて、前記第1および第2の入口ミキサを上昇管の中心線側に引くステップとをさらに含み、
前記第3のクランプアセンブリおよび前記第4のクランプアセンブリを固定するステップが、前記第3および第4のクランプアセンブリを、ジェットポンプ拘束具アセンブリ(10)と上昇管ブレース(3)との間の位置で前記入口ミキサに固定するステップを含む、請求項5記載の方法。
【請求項9】
前記取り付けステップが、前記入口ミキサがジェットポンプ拘束具ブラケット内の1対の止めねじ(11)に対して押圧されるのに十分な張力を、前記第1のドローボルトが前記ディフューザに与えるステップを含む、請求項5記載の方法。
【請求項10】
沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプアセンブリに横方向拘束力を与える方法であって、
第1のクランプアセンブリ(22)を前記ジェットポンプアセンブリの第1のディフューザ(4)または第1の入口ミキサ(2)に固定するステップと、
第2のクランプアセンブリ(22)を前記ジェットポンプアセンブリの第2のディフューザ(4)または第2の入口ミキサ(2)に固定するステップと、
2つの対向するハーフカフを備える第3のクランプアセンブリ(20)を上昇管(1)に固定するステップと、
少なくとも第1のドローボルト(32)を前記第1のクランプアセンブリおよび前記第2のクランプアセンブリに取り付けて、前記第1および第2のディフューザまたは前記第1および第2の入口ミキサを上昇管の中心線側に引くステップとを含む方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−37517(P2012−37517A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170152(P2011−170152)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(508177046)ジーイー−ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー (101)
【氏名又は名称原語表記】GE−HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC