説明

CO2削減メディアシステム及びCO2削減支援方法

【課題】CO2削減の目標達成をサポートするためのビジュアルな監視画像を生成するCO2削減メディアシステムを提供すること。
【解決手段】本CO2削減メディアシステムは、エネルギー使用量を特定可能なエネルギー使用量データを取得して、取得したエネルギー使用量データを、取得日時情報に関連づけて記憶部に記憶させるエネルギー使用量取得部120と、エネルギー使用量の監視画像を生成する監視画像生成部130を含み、監視画像生成部130は、記憶部に記憶されているエネルギー使用量データに基づき所与の期間のCO2排出量と、CO2排出量の目標値を演算するデータ演算部132と、所与の期間のCO2排出量とCO2排出量の目標値をグラフ化したグラフ画像を生成するグラフ画像生成部133と、を含み、グラフ画像を含む監視画像を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CO2削減メディアシステム及びCO2削減支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、国及び地方公共団体から特定事業者に対するCO2削減規制の動きが活発化しているが、多くの企業ではその対処方法がほとんど準備されていない状態である。各企業においてCO2削減をはかるためには、企業の施設のエネルギー使用状況を把握し、企業内におけるエネルギー需要の管理、抑制を図ることが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−71973号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
施設のエネルギー使用状況を把握するシステムとしては、BEMS(ビルディングエネルギーマネジメントシステム)等が知られている。BEMSは施設のエネルギー使用状況を把握し、分位別エネルギー消費量の動向分析、最適化を図ることができる。
【0005】
しかし、CO2排出量の予測や国内排出量取引のためのクレジットの売買量及び予算化の予測を行うことはできない。
【0006】
本発明は、このような点に着目してなされたものである。本発明のいくつかの態様によれば「見える化」により企業等のCO2削減の目標達成をサポートするためのCO2削減メディアシステム及び及びCO2削減支援方法を提供し、企業毎に課せられるCO2削減目標の達成を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、CO2排出量の削減を支援するCO2削減メディアシステムであって、エネルギー使用量を特定可能なエネルギー使用量データを取得して、取得したエネルギー使用量データを、取得日時情報に関連づけて記憶部に記憶させるエネルギー使用量取得手段と、エネルギー使用量の監視画像を生成する監視画像生成手段を含み、前記監視画像生成手段は、前記記憶部に記憶されているエネルギー使用量データに基づき所与の期間のCO2排出量と、CO2排出量の目標値を演算するデータ演算手段と、所与の期間のCO2排出量とCO2排出量の目標値をグラフ化したグラフ画像を生成するグラフ画像生成手段と、を含み、グラフ画像を含む監視画像を生成する。
【0008】
本発明によれば、削減目標に対する実施途中の排出状況をモニタ等に表示された監視画像でリアルタイムに確認することができるので、CO2排出量の削減状況の直近の予想とその対策の準備を行うことができる。
【0009】
(2)このCO2削減メディアシステムは、前記データ演算手段が、前記記憶部に記憶されているエネルギー使用量に基づき予想CO2排出量を演算し、前記グラフ画像生成手段は、 所与の期間の予想CO2使用量をグラフ化したグラフ画像を生成してもよい。
【0010】
このようにすれば、予想CO2排出量によって、目標達成の可能性の判断や最終的なCO2排出量に応じて必要なクレジット売買のための予算化等を計画的に準備することができる。
【0011】
(3)このCO2削減メディアシステムは、前記グラフ画像生成手段が、CO2排出量とCO2排出量の目標値の乖離状態がグラフ上で可視化表示されたグラフ画像を生成してもよい。
【0012】
このようにすれば、現在のCO2排出量と目標値との乖離がビジュアルの把握可能なので、CO2排出量削減の強い動機付けを与えることができる。
【0013】
(4)このCO2削減メディアシステムは、データ演算に用いるパラメータを受け付けて記憶部に記憶させるパラメータ受付手段を含み、前記パラメータ受付手段が、エネルギー使用量からCO2排出量を演算する際に使用する第1のパラメータを受け付け、前記データ演算手段が、前記記憶部に記憶されているエネルギー使用量及び第1のパラメータに基づき予想CO2排出量を演算してもよい。
【0014】
(5)このCO2削減メディアシステムは、前記パラメータ受付手段が、過去のエネルギー使用量から目標値を演算する際に使用する第2のパラメータを受け付け、前記データ演算手段が、過去のCO2排出量及び第2のパラメータに基づいて所与の期間のCO2排出量の目標値を演算してもよい。
【0015】
(6)このCO2削減メディアシステムは、前記パラメータ受付手段が、CO2排出量の目標値の演算に使用する過去のエネルギー使用量データを抽出するための第3のパラメータを受け付け、前記データ演算手段が、第3のパラメータに基づき記憶部に記憶されているエネルギー使用量を抽出して、抽出したエネルギー使用量に基づき所与の期間のCO2排出量の目標値を演算してもよい。
【0016】
(7)このCO2削減メディアシステムは、前記データ演算手段が、CO2排出量、CO2排出量の目標値、予想CO2排出量の少なくとも一つについて所与の期間の累計値を演算し、前記監視画像生成手段が、CO2排出量、CO2排出量の目標値、予想CO2排出量の少なくとも一つについての所与の期間の累計値が表示された監視画像を生成してもよい。
【0017】
(8)このCO2削減メディアシステムは、前記データ演算手段が、CO2排出量の通過換算値を演算し、前記監視画像生成手段が、前記通過換算値が表示された監視画像を生成してもよい。
【0018】
(9)このCO2削減メディアシステムは、前記監視画像生成手段が、CO2排出量及びCO2排出量の目標値の比較結果に基づいてメッセージ画像を生成するメッセージ画像生成手段を含み、前記メッセージ画像を含む監視画像を生成してもよい。
【0019】
(10)このCO2削減メディアシステムは、前記データ演算手段が、CO2排出量及びCO2排出量の目標値の比較結果に基づいて警告画像を生成する警告画像生成手段を含み、前記警告画像を含む監視画像を生成してもよい。
【0020】
(11)このCO2削減メディアシステムは、前記エネルギー使用量取得手段が、取得したエネルギー使用量データを、取得地点を特定する取得地点特定情報に関連づけて記憶部に記憶させ、前記エネルギー使用量データの取得地点情報によってエネルギー使用量データをグループ分けするグループ設定手段を含み、前記データ演算手段が、所与の期間に取得したエネルギー使用量データに基づきグループ単位でCO2排出量、CO2排出量の目標値、予想CO2排出量の少なくとも1つを演算し、前記グラフ画像生成手段が、前記グループ単位でグラフ画像を生成してもよい。
【0021】
(12)このCO2削減メディアシステムは、前記グラフ画像生成手段が、所定のモードが設定されている場合には、複数のグループのグラフ画像が一覧表示された監視画像を生成してもよい。
【0022】
(13)本発明は、CO2排出量の削減を支援するCO2排出量削減支援方法であって、エネルギー使用量を特定可能なエネルギー使用量データを取得して、取得したエネルギー使用量データを、取得日時情報に関連づけて記憶部に記憶させるエネルギー使用量取得ステップと、エネルギー使用量の監視画像を生成する監視画像生成ステップを含み、前記監視画像生成ステップは、前記記憶部に記憶されているエネルギー使用量データに基づき所与の期間のCO2排出量と、CO2排出量の目標値を演算するデータ演算ステップと、
所与の期間のCO2排出量とCO2排出量の目標値をグラフ化したグラフ画像を生成するグラフ画像生成ステップと、を含み、グラフ画像を含む監視画像を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施の形態のCO2削減メディアシステムについて説明するための図。
【図2】本実施の形態のCO2削減メディアシステムの機能ブロック図の一例。
【図3】サーバ装置と複数のユーザコンピュータがネットワークを介して接続され、CO2削減メディアシステム1をWeb上で実施する構成を説明するための図。
【図4】データ記憶装置に記憶されているエネルギー使用量データについて説明する図。
【図5】CO2排出量監視画像(1日)の一例。
【図6】CO2排出量監視画像(1月)の一例。
【図7】CO2排出量監視画像(1年)の一例。
【図8】CO2排出量監視画像(1年)の他の一例。
【図9】CO2排出量監視画像(1年)の他の一例。
【図10】CO2排出量監視画像(1年)の他の一例。
【図11】警告画像の出力例を示す図。
【図12】警告画像の他の出力例を示す図。
【図13】グループ単位のグラフ画像の一覧表示について説明するための図。
【図14】グループ設定テーブルの一例。
【図15】グループ別のCO2排出量監視画像(1日)の一例。
【図16】パラメータ設定画面の一例。
【図17】パラメータ設定処理の流れについて説明するためのフローチャート。
【図18】1日分の監視画像生成処理の流れについて説明するためのフローチャート。
【図19】1月分の監視画像生成処理の流れについて説明するためのフローチャート。
【図20】1年分の監視画像生成処理の流れについて説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
1.構成
図1は、本実施の形態のCO2削減メディアシステムについて説明するための図である。
【0025】
本実施の形態のCO2削減メディアシステムは、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ10とデータ記憶装置20を含む。
【0026】
データ記憶装置20は、ガスメータ(図示せず)や分電盤50や動力盤52等に設置されエネルギー使用量を計測するエネルギー使用量測定機器30からのエネルギー使用量データを受けとり記憶する。エネルギー使用量データは使用したエネルギー量の累計値で表されたデータでもよい。エネルギー使用量測定機器30として、ビル等に設置されている複数の分電盤50や動力盤52に使用された電力量を測定するための電力ロガー等を設置してもよい。電力ロガーは各分電盤50や各動力盤52毎に設置してもよい。電力ロガー等のエネルギー使用量測定機器30はデータ記憶装置20に接続され、データ記憶装置20は、各エネルギー使用量測定機器30単位で電力データ(エネルギー使用量の一例)を記憶するようにしてもよい。
【0027】
図2は、本実施の形態のCO2削減メディアシステム100の機能ブロック図の一例である。なお、本実施形態のCO2削減メディアシステム100は、図1の構成要素(各部)を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0028】
操作部160は、ユーザの操作等をデータとして入力するためのものであり、その機能は、例えばキーボードやマウスやポインティングデバイス等のハードウェアにより実現できる。
【0029】
記憶部170は、処理部110や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAMなどのハードウェアにより実現できる。
【0030】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD等)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。
【0031】
情報記憶媒体180は、データ記憶装置として機能し、電力ロガー等のエネルギー使用量測定機器から受け取ったエネルギー使用量データ182が測定機器別IDに関連づけて記憶されている。
【0032】
処理部110は、この情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)や情報記憶媒体180から読み出されたデータなどに基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0033】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRTディスプレイ、LCD(液晶ディスプレイ)、OELD有機ELディスプレイ、PDP(プラズマディスプレイパネル)、タッチパネル型ディスプレイなどのハードウェアにより実現できる。表示部に本実施の形態で生成された監視画像が表示される。
【0034】
音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどのハードウェアにより実現できる。
【0035】
処理部110(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、データ処理や画像生成処理や生成した画像の表示制御などを行う。この処理部110は記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。処理部110の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、アプリケーションプログラム、OS(例えば汎用OS等)により実現できる。
【0036】
処理部110は、エネルギー使用量取得部120、監視画像生成部130、パラメータ受付部140を含む。
【0037】
監視画像生成部130は、データ演算部132、グラフ画像生成部133,メッセージ画像生成部134、警告画像生成部135、グループ特定部136を含む。
【0038】
エネルギー使用量取得部120は、エネルギー使用量を特定可能なエネルギー使用量データを取得して、取得したエネルギー使用量データ182を、取得日時情報に関連づけて記憶部(ここでは情報記憶媒体180)に記憶させる。監視画像生成部130は、エネルギー使用量の監視画像を生成する。監視画像生成部130は、記憶部(ここでは情報記憶媒体180)に記憶されているエネルギー使用量データ182に基づき所与の期間のCO2排出量と、CO2排出量の目標値を演算するデータ演算部132と、 所与の期間のCO2排出量とCO2排出量の目標値をグラフ化したグラフ画像を生成するグラフ画像生成部133を含む。
【0039】
所与の期間とは、たとえば1日、1月、1年でもよいし、それ以外の長さの期間でもよい。また所与の期間は現時点を含む期間でもよい。例えば現時点を含む1日のグラフとは本日のグラフであり、現時点を含む1月のグラフとは当月のグラフであり、現時点を含む1日のグラフとは本年のグラフである。
【0040】
エネルギー使用量取得部120は、電気、ガス、水道、重油、軽油等の使用量をエネルギー使用量として取得してもよい。例えば電気の動力盤や分電盤等に電力ロガー等の電力量計測装置を設置して電力使用量をもとめてもよい。取得したデータは、例えばサーバ等の記憶部に蓄積してもよい。電力量計測装置とサーバをLAN等のネットワークを介して接続して電力量計測装置の計測値を自動的にサーバに蓄積するようにしてもよい。
【0041】
CO2排出量とCO2排出量の目標値のグラフ画像は、例えばCO2排出量の累計値と目標値の累計値の折れ線グラフでもよいし、CO2排出量と目標値を単位期間毎に棒グラフとしたものでもよい。
【0042】
CO2排出量の目標値は過去数年間のエネルギー使用実績に基づき求めてもよい。例えば月単位や日単位の目標値の場合は過去の同じ月や同じ日、又はその日や月付近のエネルギー使用実績に基づき決定してもよい。このようにすると季節特性を反映することができる。
【0043】
データ演算部132は、記憶部(ここでは情報記憶媒体180)に記憶されているエネルギー使用量182に基づき予想CO2排出量を演算し、グラフ画像生成部133は、所与の期間の予想CO2使用量をグラフ化したグラフ画像を生成する。
【0044】
予想CO2排出量は、例えば所与の期間の開示点から現在までのCO2排出量に基づき、所与の期間の現時点から所与の期間の終点までの予想CO2排出量を求めてもよい。この場合、所与の期間の開示点から現在までのCO2排出量に基づき、CO2排出量のグラフの傾きを求め、求めた傾きと同じ傾きで、所与の期間の現時点から所与の期間の終点までの予想CO2排出量が推移するとして予想CO2排出量を求めてもよい。また過去の対応する期間(例えば日、月、年等)のCO2排出量の実績値又はその平均値に基づき予想CO2排出量を演算してもよい。このようにすると季節特性を反映することができる。
【0045】
グラフ画像生成部133は、CO2排出量とCO2排出量の目標値の乖離状態がグラフ上で可視化表示されたグラフ画像を生成してもよい。
【0046】
データ演算部132は、所与の期間の予想CO2排出量と所与の期間のCO2排出量の目標値に基づき所与の期間の目標達成率を演算し、監視画像生成部130は、目標達成率が表示された監視画像を生成してもよい。
【0047】
パラメータ受付部140は、データ演算に用いるパラメータを受け付けて記憶部170に記憶させてもよい。パラメータ受付部140は、エネルギー使用量からCO2排出量を演算する際に使用する第1のパラメータを受け付け、データ演算部132は、記憶部に記憶されているエネルギー使用量及び第1のパラメータに基づき予想CO2排出量を演算してもよい。
【0048】
第1のパラメータは、例えば排出係数でもよい。データ演算部132は、例えばCO2排出量=エネルギー使用量×排出係数の演算を行って、CO2排出量を求めるようにしてもよい。
【0049】
前記パラメータ受付部140は、過去のエネルギー使用量から目標値を演算する際に使用する第2のパラメータを受け付け、前記データ演算部132は、過去のCO2排出量及び第2のパラメータに基づいて所与の期間のCO2排出量の目標値を演算してもよい。
【0050】
第2のパラメータは、例えば削減目標率(割合)でもよいし、削減目標値でもよい。データ演算手段は、例えばCO2排出量の目標値=所与の期間に対応する過去の期間のCO2排出量×目標削減率の演算を行って、CO2排出量の目標値を求めるようにしてもよい。
【0051】
パラメータ受付部140は、CO2排出量の目標値の演算に使用する過去のエネルギー使用量データを抽出するための第3のパラメータを受け付け、データ演算部132は、第3のパラメータに基づき記憶部に記憶されているエネルギー使用量を抽出して、抽出したエネルギー使用量に基づき所与の期間のCO2排出量の目標値を演算してもよい。
【0052】
第3のパラメータは、例えば過去何年分のエネルギー使用量データをCO2排出量の目標値の演算に使用するかを指定するためのパラメータであり、例えば昨年のデータを使うとか、過去3年分のデータの平均値を使うとかを指定できるようにしてもよい。なお過去のエネルギー使用量データの入力設定は自由に選択(例えば手入力、又はデータベースから自動入力の選択)できるようにしてもよい。データ演算手段は、第3のパラメータに基づき記憶部に記憶されているエネルギー使用量を抽出して、抽出したエネルギー使用量に基づき所与の期間のCO2排出量の遷移のモデルパターンを演算し、演算したCO2排出量の遷移のモデルパターンと削減目標率や削減目標値に基づいてCO2排出量の目標値を演算してもよい。
【0053】
データ演算部132は、CO2排出量、CO2排出量の目標値、予想CO2排出量の少なくとも一つについて所与の期間の累計値を演算し、監視画像生成部130は、CO2排出量、CO2排出量の目標値、予想CO2排出量の少なくとも一つについての所与の期間の累計値が表示された監視画像を生成してもよい。
【0054】
データ演算部132は、CO2排出量の通過換算値を演算し、監視画像生成部130は、通過換算値が表示された監視画像を生成してもよい。
【0055】
監視画像生成部130は、CO2排出量及びCO2排出量の目標値の比較結果に基づいてメッセージ画像を生成するメッセージ画像生成手段を含み、メッセージ画像を含む監視画像を生成してもよい。
【0056】
データ演算部132は、CO2排出量及びCO2排出量の目標値の比較結果に基づいて警告画像を生成する警告画像生成部135を含み、警告画像を含む監視画像を生成するようにしてもよい。
【0057】
警告画像は、例えば警告用の表示物の画像でもよいし、監視画像の背景色が変更された画像でもよいし、グラフ画像のグラフの色が変更された画像でもよい。なお警告用の音声やブザーを生成、出力するようにしてもよい。
【0058】
エネルギー使用量取得部120は、取得したエネルギー使用量データを、取得地点を特定する取得地点特定情報に関連づけて記憶部に記憶させ、エネルギー使用量データの取得地点情報によってエネルギー使用量データをグループ分けするグループ設定部136を含み、データ演算部132は、所与の期間に取得したエネルギー使用量データに基づきグループ単位でCO2排出量、CO2排出量の目標値、予想CO2排出量の少なくとも1つを演算し、グラフ画像生成部133は、グループ単位でグラフ画像を生成するようにしてもよい。
【0059】
グループは1つ又は複数のエネルギー使用量測定機器で構成することができる。グループを構成するエネルギー使用量測定機器は、例えばグループ設定テーブル等に記憶させ、適宜変更できるようにしてもよい。
【0060】
グラフ画像生成部133は、所定のモードが設定されている場合には、複数のグループのグラフ画像が一覧表示された監視画像を生成してもよい。
【0061】
図3は、サーバ装置230と複数のユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・がネットワークを介して接続され、CO2削減メディアシステム1をWeb上で実施する構成を説明するための図である。
【0062】
本実施の形態のCO2削減メディアシステム1は、ユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・とサーバ装置230を含む。ユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・は、インターネット等のネットワーク210を介して本実施の形態のサーバ230に接続可能に構成されている。
【0063】
ユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・は、例えば企業の本社や支店や営業所や工場に設けられ、サーバ装置230は本社等に設けられてもよい。そして本社や支店や営業所や工場の家屋のエネルギー使用量(電気やガス等)を収集し、収集したエネルギー使用量をサーバ装置230に送信するようにしてもよい。
【0064】
本実施の形態のサーバ装置230は、インターネット回線等に接続されてデータの送受信を行う通信装置232、ワークステーション等のホストコンピュータ234、データベース236を含み、Webサーバとしての機能も備えており、インターネット上でワールド・ワイド・ウェブ(WWW)に対応したホームページ(監視画像表示等のホームページ)を開設している。
【0065】
通信装置232は、モデム、ターミナルアダプタ、あるいはルーター等によって構成され、電話回線、ISDN回線、あるいは専用線等の通信回線を介して、他のサーバ装置や端末との間でデータの送受信を行う。
【0066】
データベース236には、複数のユーザコンピュータから送られてきたエネルギー使用量データが記憶されている。
【0067】
サーバ装置230は例えば本社に設けられ、本社、支店、営業所等の設置されたユーザコンピュータ220−1、220−2、・・で収集されたエネルギー使用量を受け取る。
【0068】
すなわち本社や支店や営業所等の複数の家屋に分散して設置されたユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・及びサーバ装置230は、エネルギー使用量を特定可能なエネルギー使用量データを取得して、取得したエネルギー使用量データを、取得時刻情報に関連づけて記憶部に記憶させるエネルギー使用量取得手段として機能するようにしてもよい。
【0069】
サーバ装置230のホストコンピュータ234は、データベースに記憶されているエネルギー使用量データを読み出して監視画像を生成する。監視画像は、Web上でユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・から閲覧可能にすることができる。
【0070】
この様にサーバ装置230は、エネルギー使用量の監視画像を生成する監視画像生成手段として機能する。
【0071】
ネットワーク210の伝送路は、無線の伝送路を含んでいてもよいし、有線の伝送路で接続されていてもよい。また一般回線を使用する場合でもよいし専用回線を使用する場合でもよい。
【0072】
ユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・は、例えばユーザが所有するPC(パーソナルコンピュータ)や携帯電話やPDA等の情報通信端末であり、入力部、制御部、表示部、通信部などを備え、WWWブラウザがインストールされ、インターネットに接続され、Webページの閲覧が可能なクライアント端末としての機能を有している。
【0073】
ユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・は、ユーザコンピュータ220−1、220−2、・・に接続されたエネルギー使用量測定機器からのデータを収集したエネルギー使用量データを、所定期間毎にサーバ装置230に、ネットワーク210を介して送信するように構成してもよい。
【0074】
ユーザコンピュータ220−1、220−2、・・でサーバ装置230が開設しているCO2削減メディアシステムのWebページのURL(Uniform Resource Locator)を指定すると、ユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・のWebブラウザは本サイトが提供するWebページ(監視画像)をダウンロードして表示部に表示するようにしてもよい。
【0075】
Webページ(監視画像)には、ユーザコンピュータ220−1、220−2、・・・が送ったエネルギー使用量データに基づき生成されたグラフ画像が表示される。
【0076】
2.エネルギー使用量を特定可能なデータ
図4はデータ記憶装置に記憶されているエネルギー使用量データについて説明する図である。エネルギー使用量データは、エネルギー使用量測定機器(例えば電力ロガー)によって測定されたデータでもよい。エネルギー使用量データはエネルギー使用量測定機器(例えば電力ロガー)毎に収集され、エネルギー使用量測定機器毎に、測定機器識別情報(測定機器ID250)に関連づけて、所定時間毎にエネルギー使用量蓄積サーバに記憶される。例えば1秒毎に記憶されてもよいし、5秒毎に記憶されてもよいし、1分毎に記憶されてもよいし、1時間毎に記憶されてもよい。図4では、1日分のエネルギー使用量データが、エネルギー使用量測定機器毎に、1分おきに蓄積されている例について示している。記憶される値は、測定開始時やリセット時からのエネルギー使用量の累計値でもよい。
【0077】
252は測定機器IDが「A010101」のエネルギー使用量データであり、254は測定機器IDが「A010102」のエネルギー使用量データであり、256は測定機器IDが「A010201」のエネルギー使用量データであり、258は測定機器IDが「B010101」のエネルギー使用量データである。ここでは測定機器IDは例えば先頭のアルファベットが事業所区分を示し、次の2桁の数字が家屋区分を示し、次の2桁の数字が階を示し、次の2桁の数字が各階毎に振られた連番を示している。例えばエネルギー使用量データ252とエネルギー使用量データ254は同じ事業所の同じ家屋の同じ階に設置された測定機器のデータである。またエネルギー使用量データ252とエネルギー使用量データ256は同じ事業所の同じ家屋の異なる階に設置された測定機器のデータである。またエネルギー使用量データ252とエネルギー使用量データ258は異なる事業所に設置された測定機器のデータである。
【0078】
取得日時260は、’yymmddhhss’で管理され、yyが年、mmが月、ddは日、hhが時間、ssが分を示すようにしてもよい。図4では、エネルギー使用量データが測定機器ID250と取得日時260でマトリックス状に管理されるデータ構造なっている例を示したが、エネルギー使用量データが測定機器ID250や取得日時260をインデックスとしてエネルギー使用量にアクセス可能な構造であれば、どのようなデータ構造でもよい。
【0079】
3.監視画像の生成処理
図5は、CO2排出量監視画像(1日)の一例である。横軸は時間軸(1日分)であり、縦軸はCO2は排出量(単位はt−CO2)である。
【0080】
310は、CO2排出量の累積値の遷移(1日分)を示す折れ線グラフである。1日分のグラフ画像では本日(又は過去の所与の日でもよい)のCO2排出量の遷移が時間軸(24時間分)に従って表示される。CO2排出量の遷移は、310に示すように、本日のCO2排出量の累計値の遷移として表示してもよい。なお1日分のグラフにおいて累計値の遷移をグラフ化する場合には、毎日基準時(0:00時)にリセットされ、基準時からのCO2排出量の累計値が表示される。CO2排出量310は、エネルギー使用量蓄積サーバに記憶されているエネルギー使用量データに基づき、基準時から横軸に示す時刻までエネルギー使用量(累計値)をCO2排出量に換算した値である。なおグラフの更新は所定時間単位(例えば5秒、1分、1時間等)でリアルタイムに行うことができる。
【0081】
すなわちデータ演算部132は、所定期間毎にエネルギー使用量蓄積サーバに記憶されているエネルギー使用量データを読み出して、CO2排出量を演算して、グラフの更新を行ってもよい。
【0082】
320は、本日のCO2排出量の目標値の遷移を示す折れ線グラフである。1日分のグラフ画像では本日(又は過去の所与の日の分でもよい)のCO2排出量の目標値の遷移が時間軸(24時間分)に従って表示される。CO2排出量の目標値の遷移は、320に示すように、本日の目標値の累計値の遷移として表示してもよい。なお1日分のグラフにおいてCO2排出量の目標値の累計値の遷移をグラフ化する場合には、毎日基準時(0:00時)にリセットされ、基準時からのCO2排出量の目標値の累計値が表示される。CO2排出量の目標値320は、エネルギー使用量蓄積サーバに記憶されている過去エネルギー使用量データに基づき、基準時から横軸に示す時刻までエネルギー使用量の目標値を求め、当該エネルギー使用量の目標値をCO2排出量に換算した値である。
【0083】
データ演算部132は、エネルギー使用量蓄積サーバに記憶されている過去の対応期間のエネルギー使用量データを読み出して、CO2排出量の目標値を演算して、グラフの更新を行ってもよい。過去の対応期間とは、1日分のデータの場合には、過去の同じ日付のデータ又は過去数年分の同じ日付のデータの平均値でもよい。また過去の同じ月又は過去数年分の同じ月のデータでもよい。この場合同じ月のデータから平均をとってその月の1日分の目標値を求める。過去の対応期間をどのように設定するかは、後述するように入力等よる外部からの設定で変更できるようにしてもよい。
【0084】
またCO2排出量の目標値320は過去のエネルギー使用量データと、削減率に基づき演算してもよい。削減率は、後述するように入力等よる外部からの設定で変更できるようにしてもよい。
【0085】
所与の日(本日でもよいし、過去の所与の日でもよい)のCO2排出量の目標値の演算に必要なデータ(過去のエネルギー使用量と削減目標等)には、リアルタイムな変動要因はないので、1日分のCO2排出量の目標値のグラフ320を予め表示しておくことができる。
【0086】
ここで1つのグラフ画像におけるCO2排出量310を算出する際に使用するエネルギー使用量は、1つのエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量でもよいし、複数のエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量の合計値でもよい。あるいは手入力で(任意に)指定されたエネルギー使用量でもよい。なお、CO2排出量310の演算に1つのエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量を用いる場合には、CO2排出量の目標値320についても対応する1つのエネルギー使用測定機器で取得されたエネルギー使用量を用いて算出し、CO2排出量310の演算に複数のエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量の合計値を用いる場合には、CO2排出量の目標値320についても対応する複数のエネルギー使用測定機器で取得されたエネルギー使用量を用いて算出してもよい。
【0087】
330と332は、CO2排出量310とCO2排出量の目標値320の乖離状態がグラフ上で可視化表示されている例である。同図に示すように、CO2排出量310と、CO2排出量の目標値320の折れ線グラフで囲まれた領域を例えば背景色と異なる色で表示することで、CO2排出量310とCO2排出量の目標値320の乖離状態をグラフ上で可視化表示してもよい。
【0088】
330は実際のCO2排出量310がCO2排出量の目標値320を下回っている状態を示しており、332は実際のCO2排出量310が目標値320を上回っている状態を示している。330と332とを異なる色で表示するようにしてもよい。
【0089】
360は、本日のCO2排出量のトータルの目標値である。なお過去の所与の日付のグラフ画像を表示する場合には、過去の所与の日のCO2排出量のトータルの目標値を表示してもよい。
【0090】
370は、本日の基準時から現時刻までのCO2排出量の目標値である。380は、本日の基準時から現時刻までのCO2排出量である。現時刻とは直近のエネルギー使用量データを所得した時刻であるため、多少のタイムラグはあってもよい。
【0091】
390は、本日の基準時から現時刻までのCO2排出クレジット(現時刻までのCO2排出量の目標値370と実際のCO2排出量380との差を表す値)である。現時刻までのCO2排出量の目標値370<と実際のCO2排出量380の時に’−や’他の記号をつけるようにしてもよいし、現時刻までのCO2排出量の目標値370>実際のCO2排出量380の時に’−や’他の記号をつけるようにしてもよい。
【0092】
図5では日単位で目標値との比較を行った場合の値を表示している例を示したが、月単位や年単位で目標値との比較を行った場合の値を表示してもよい。また本年のスタート時から年度末までのCO2排出クレジット予想量と年度末までのCO2排出量の目標値と差の値を表示してもよい。
【0093】
図6は、CO2排出量監視画像(1月)の一例である。横軸は時間軸(1月分)であり、縦軸はCO2は排出量(単位はt−CO2)である。
【0094】
410は、CO2排出量の累積値の遷移(1月分)を示す折れ線グラフである。1月分のグラフ画像では当月(又は過去の所与の月でもよい)のCO2排出量の遷移が時間軸(28〜31日分)に従って表示される。CO2排出量の遷移は、410に示すように、当月のCO2排出量の累計値の遷移として表示してもよい。なお1月分のグラフにおいて累計値の遷移をグラフ化する場合には、毎月基準時(1日の0:00時)にリセットされ、基準時からのCO2排出量の累計値が表示される。CO2排出量410は、エネルギー使用量蓄積サーバに記憶されているエネルギー使用量データに基づき、基準時から横軸に示す時刻までエネルギー使用量(累計値)をCO2排出量に換算した値である。なおグラフの更新は所定時間単位(例えば1日等)で行うことができる。
【0095】
すなわちデータ演算部132は、所定期間毎にエネルギー使用量蓄積サーバに記憶されているエネルギー使用量データを1日毎に読み出して、CO2排出量を演算して、グラフの更新を行ってもよい。
【0096】
420は、当月のCO2排出量の目標値の遷移を示す折れ線グラフである。1月分のグラフ画像では当月(又は過去の所与の月の分でもよい)のCO2排出量の目標値の遷移が時間軸(28〜31日分)に従って表示される。CO2排出量の目標値の遷移は、420に示すように、当月の目標値の累計値の遷移として表示してもよい。なお1月分のグラフにおいてCO2排出量の目標値の累計値の遷移をグラフ化する場合には、毎月基準時(1日の0:00時)にリセットされ、基準時からのCO2排出量の目標値の累計値が表示される。CO2排出量の目標値410は、エネルギー使用量蓄積サーバに記憶されている過去エネルギー使用量データに基づき、基準時から横軸に示す時刻までエネルギー使用量の目標値を求め、当該エネルギー使用量の目標値をCO2排出量に換算した値である。
【0097】
データ演算部132は、エネルギー使用量蓄積サーバに記憶されている過去の対応期間のエネルギー使用量データを読み出して、CO2排出量の目標値を演算して、グラフの更新を行ってもよい。過去の対応期間とは、1月分のデータの場合には、過去の同じ月のデータ又は過去数年分の同じ月のデータの平均値でもよい。過去の対応期間をどのように設定するかは、後述するように入力等よる外部からの設定で変更できるようにしてもよい。
【0098】
またCO2排出量の目標値は過去のエネルギー使用量データと、削減率に基づき演算してもよい。削減率は、後述するように入力等よる外部からの設定で変更できるようにしてもよい。
【0099】
所与の月(当月でもよいし、過去の所与の月でもよい)の目標値の演算に必要なデータ(過去のエネルギー使用量と削減目標等)には、リアルタイムな変動要因はないので、1月分の目標値のグラフ420を予め表示しておくことができる。
【0100】
ここで1つのグラフ画像におけるCO2排出量410を算出する際に使用するエネルギー使用量は、1つのエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量でもよいし、複数のエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量の合計値でもよい。あるいは手入力で(任意に)指定されたエネルギー使用量でもよい。なお、CO2排出量410の演算に1つのエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量を用いる場合には、CO2排出量の目標値420についても対応する1つのエネルギー使用測定機器で取得されたエネルギー使用量を用いて算出し、CO2排出量410の演算に複数のエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量の合計値を用いる場合には、目標値420についても対応する複数のエネルギー使用測定機器で取得されたエネルギー使用量を用いて算出してもよい。
【0101】
430は、CO2排出量410とCO2排出量の目標値420の乖離状態がグラフ上で可視化表示されている例である。同図に示すように、CO2排出量410と、CO2排出量の目標値420の折れ線グラフで囲まれた領域を例えば背景色と異なる色で表示することで、CO2排出量410とCO2排出量の目標値420の乖離状態をグラフ上で可視化表示してもよい。
【0102】
430は実際のCO2排出量410がCO2排出量の目標値420を下回っている状態を示している。
【0103】
460は、当月のCO2排出量のトータルの目標値である。なお過去の所与の月のグラフ画像を表示する場合には、過去の所与の月のCO2排出量のトータルの目標値を表示してもよい。
【0104】
470は、当月の基準時から本日までのCO2排出量の目標値である。480は、当月の基準時から本日までのCO2排出量である。
【0105】
490は、当月の基準時から本日までのCO2排出クレジット(本日までのCO2排出量の目標値470と実際のCO2排出量480との差を表す値)である。本日までのCO2排出量の目標値470<と実際のCO2排出量480の時に’−や’他の記号をつけるようにしてもよいし、本日までのCO2排出量の目標値470>実際のCO2排出量480の時に’−や’他の記号をつけるようにしてもよい。
【0106】
図7は、CO2排出量監視画像(1年)の一例である。横軸は時間軸(1年分)であり、縦軸はCO2は排出量(単位はt−CO2)である。
【0107】
510は、CO2排出量の累積値の遷移(4月から翌3月までの1年分)を示す折れ線グラフである。1年分のグラフ画像では本年(又は過去の所与の年でもよい)のCO2排出量の遷移が時間軸(12月分)に従って表示される。CO2排出量の遷移は、510に示すように、本年のCO2排出量の累計値の遷移として表示してもよい。なお1年分のグラフにおいて累計値の遷移をグラフ化する場合には、毎年基準時(4月1日の0:00時)にリセットされ、基準時からのCO2排出量の累計値が表示される。CO2排出量510は、エネルギー使用量蓄積サーバに記憶されているエネルギー使用量データに基づき、基準時から横軸に示す時刻までエネルギー使用量(累計値)をCO2排出量に換算した値である。なおグラフの更新は所定時間単位(例えば1月等)で行うことができる。
【0108】
すなわちデータ演算部132は、所定期間毎にエネルギー使用量蓄積サーバに記憶されているエネルギー使用量データ1日又は1月毎に読み出して、CO2排出量を演算して、グラフの更新を行ってもよい。
【0109】
520は、本年のCO2排出量の目標値の遷移を示す折れ線グラフである。1年分のグラフ画像では本年(又は過去の所与の年の分でもよい)のCO2排出量の目標値の遷移が時間軸(12月分)に従って表示される。CO2排出量の目標値の遷移は、520に示すように、本年のCO2排出量の目標値の累計値の遷移として表示してもよい。なお1年分のグラフにおいてCO2排出量の目標値の累計値の遷移をグラフ化する場合には、毎年基準時(4月1日の0:00時)にリセットされ、基準時からのCO2排出量の目標値の累計値が表示される。CO2排出量の目標値520は、エネルギー使用量蓄積サーバに記憶されている過去エネルギー使用量データに基づき、基準時から横軸に示す時刻までエネルギー使用量の目標値を求め、当該エネルギー使用量の目標値をCO2排出量に換算した値である。
【0110】
データ演算部132は、エネルギー使用量蓄積サーバに記憶されている過去の対応期間のエネルギー使用量データを読み出して、CO2排出量の目標値を演算して、グラフの更新を行ってもよい。過去の対応期間とは、1年分のデータの場合には、過去の所与の年のデータ又は過去数年分のデータの平均値でもよい。過去の対応期間をどのように設定するかは、後述するように入力等よる外部からの設定で変更できるようにしてもよい。
【0111】
またCO2排出量の目標値は過去のエネルギー使用量データと、削減率に基づき演算してもよい。削減率は、後述するように入力等よる外部からの設定で変更できるようにしてもよい。
【0112】
所与の年(本年でもよいし、過去の所与の年でもよい)のCO2排出量の目標値の演算に必要なデータ(過去のエネルギー使用量と削減目標等)には、リアルタイムな変動要因はないので、1月分の目標値のグラフ520を予め表示しておくことができる。
【0113】
ここで1つのグラフ画像におけるCO2排出量510を算出する際に使用するエネルギー使用量は、1つのエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量でもよいし、複数のエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量の合計値でもよい。あるいは手入力で(任意に)指定されたエネルギー使用量でもよい。なお、CO2排出量510の演算に1つのエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量を用いる場合には、CO2排出量の目標値520についても対応する1つのエネルギー使用測定機器で取得されたエネルギー使用量を用いて算出し、CO2排出量510の演算に複数のエネルギー使用量測定機器で取得されたエネルギー使用量の合計値を用いる場合には、CO2排出量の目標値520についても対応する複数のエネルギー使用測定機器で取得されたエネルギー使用量を用いて算出してもよい。
【0114】
530は、CO2排出量510と目標値520の乖離状態がグラフ上で可視化表示されている例である。同図に示すように、CO2排出量510と、CO2排出量の目標値520の折れ線グラフで囲まれた領域を例えば背景色と異なる色で表示することで、CO2排出量510と目標値520の乖離状態をグラフ上で可視化表示してもよい。
【0115】
530は実際のCO2排出510がCO2排出量の目標値520を下回っている状態を示している。532は実際のCO2排出510がCO2排出量の目標値520を上回っている状態を示している。
【0116】
560は、本年のCO2排出のトータルの目標値である。なお過去の所与の年のグラフ画像を表示する場合には、過去の所与の年のCO2排出量のトータルの目標値を表示してもよい。
【0117】
570は、本年の基準時から本日までのCO2排出量の目標値である。580は、本年の基準時から本日までのCO2排出量である。
【0118】
590は、本日の基準時から本日までのCO2排出クレジット(本日までのCO2排出量の目標値570と実際のCO2排出量580との差を表す値)である。本日までのCO2排出量の目標値570<と実際のCO2排出量580の時に’−や’他の記号をつけるようにしてもよいし、本日までのCO2排出量の目標値570>実際のCO2排出量580の時に’−や’他の記号をつけるようにしてもよい。
【0119】
592はCO2排出クレジット590の通過換算値(ここでは円に換算)である。換算レートは入力による随時設定する構成にしてもよい。また為替レートをリアルタイムに又は所定の間隔で取得して換算レートを設定するようにしてもよい。
【0120】
600は、メッセージ表示である。メッセージは、CO2排出量510及び目標値520の比較結果に基づいて生成される。ここでは本日時点(610参照、6月某日)のCO2排出量510及び目標値520の比較結果に基づいたメッセージが出力されている。本日時点(610参照、6月某日)でCO2排出量510が、目標値520をxだけ上回っているので(590参照)、「排出量が目標値を上回っています」(警告メッセージ1)及び「あとxの削減が必要です」(警告メッセージ2)が表示されている。なおいずれか一方のみが表示される構成でもよいし、表現が異なるメッセージでもよい。
【0121】
図8は、CO2排出量監視画像(1年)の他の一例である。図7と同じ要素については同じ番号を付しており説明を省略する。
【0122】
620は、本年の予想CO2排出量の遷移を示す折れ線グラフである。1年分のグラフ画像では本年(又は過去の所与の年の分でもよい)の予想CO2排出量620の遷移が時間軸(12月分)に従って表示される。予想CO2排出量の遷移は、620に示すように、本年の予想CO2排出量の累計値の遷移として表示してもよい。なお1年分のグラフにおいて予想CO2排出量の累計値の遷移をグラフ化する場合には、毎年基準時(4月1日の0:00時)にリセットされ、基準時から現時点(610参照)までの予想CO2排出量の累計値が表示される。基準時から現時点(610参照)までのCO2排出量510の累計値の時間軸に対する傾きを求め、今後も当該傾きで遷移すると仮定して、これを予想CO2排出量620のグラフの傾きとしてもよい。また求めた傾きを、過去のデータ遷移が示す季節特性(夏や冬はエネルギー使用量が増える)や時間特性(日中は夜間に比べエネルギー使用量が増える)を加味して修正した傾きを使用してもよい。
【0123】
594は、年間クレジット予測値である。本年度の目標排出量560と本年度末(3月末)における予想CO2排出量(622参照)との差を示す値である。
【0124】
596は、年間クレジット予測値594の通過換算値(ここでは円に換算)である。換算レートは入力による随時設定する構成にしてもよい。また為替レートをリアルタイムに又は所定の間隔で取得して換算レートを設定するようにしてもよい。
【0125】
598は目標達成率である。目標達成率598は、今年度の目標達成量560÷(今年度の目標排出量560−年間クレジット予測値594)で求めてもよい。
【0126】
図9、図10は、CO2排出量監視画像(1年)の他の一例である。図7、図8と同じ要素については同じ番号を付しており説明を省略する。
【0127】
図9、図10は、図7、図8におけるグラフより月日が経過して、更新され、現時点が1月某日のグラフである。図9、図10ではCO2排出量510が1月某日まで更新されている。また図10の予想CO2排出量620は、基準時から現時点(630参照)までのCO2排出量510に基づきグラフの傾きを求め、今後も当該傾きで遷移すると仮定して設定したものである。演算に使用するデータ(月毎)や開始地点(現時点)が図8の場合と異なるので、図8の時点の予想CO2排出量620とは異なったグラフとなる。またそれに伴い年度末の予想CO2排出量622も異なってくるので、年間クレジット予測値594や、目標達成率598も図8の時点とは異なってくる。
【0128】
図11は、警告画像の出力例を示す図である。図11では、警告画像として、グラフ画像の背景領域650背景色が変更された例を示している。
【0129】
警告画像はCO2排出量510とCO2排出量の目標値520の比較結果が所定に条件を満たした場合に出力してもよい。例えばCO2排出量510とCO2排出量の目標値520の比較結果が所定の基準以上になった場合に警告画像又は警告報を出力するようにしてもよい。また例えばCO2排出量510とCO2排出量の目標値520の比較結果が所定の基準以上となる期間が所定期間継続した場合に警告画像を出力するようにしてもよい。
【0130】
なお警告画像としてグラフ画像の背景色を変更する場合には、CO2排出量510とCO2排出量の目標値520の差に応じて、段階的に又は連続的に背景色を変化させていくようにしてもよい。例えばCO2排出量510とCO2排出量の目標値520の差が大きくなるにつれ背景色が濃い色(例えば赤)になるようにしてもよい。
【0131】
データ演算部132は、CO2排出量510と目標値520の比較結果が所定の条件を満たすか否か判断し、満たすと判断した場合には、グラフ画像生成部133が、警告画像が表示された監視画像を生成するようにしてもよい。
【0132】
図12は、警告画像の他の出力例を示す図である。図12では、警告画像として、グラフ画像の一部に警告用の表示物660が表示されている例を示している。ここでは警告用の表示660として、怒ったキャラクタの画像を出力しているが、これに限られず、種々の警告用の表示物660を表示してもよい。なお出力する警告用の表示物660はユーザが登録できるようにしてもよい。例えばユーザの企業の社長等の画像を警告用の表示物として登録しておいてもよい。
【0133】
図13は、グループ単位のグラフ画像の一覧表示について説明するための図である。
【0134】
本実施の形態では、複数のエネルギー使用量測定機器を複数のグループに分け、グループ単位でグラフ画像を生成することができる。グループは例えば家屋単位に設定してもよいし、1つの建物のフロア単位に設定してもよいし、会社の組織(例えば事業所や部署単位)に関連づけて設定してもよい。
【0135】
グループ単位で生成されたグラフ画像は図5〜図10に示すように、1つの監視画像(原則的に1つの表示部に表示される画像であるが、1つの表示部に画面分割されて複数の画像が表示される場合には分割された各画面の監視画像)に1つのグラフ画像として表示してもよいし、図13に示すように、1つの監視画像で、複数のグループのグラフ画像を一覧できるようなグループ単位のグラフ画像の一覧表示をおこなってもよい。図13では、1年分のCO2排出量監視画像の一覧表示を行う場合を示しているが、1月分のCO2排出量監視画像の一覧表示を行う場合でもよいし、1日分のCO2排出量監視画像の一覧表示を行う場合でもよい。
【0136】
なお、表示モードとして通常表示モードと一覧表示モードを設け、通常表示モードの場合には、図5〜図10に示すように1つの監視画像に1つのグループのグラフ画像を表示し、一覧表示モードの場合には、図13に示すように1つの監視画像に複数のグループのグラフ画像を表示してもよい。
【0137】
一覧表示モードにすると各グループのCO2排出量とCO2排出量の目標値との乖離等が1目で比較できるので、各グループの削減状況が他グループとの比較しやすくなり、各グループにCO2排出量削減への強い動機づけを与えることができる。
【0138】
エネルギー使用量測定機器とグループの対応付けは予め設定して、テーブルデータとして記憶させておいてもよい。
【0139】
図14は、グループ設定テーブルの一例である。同図に示すように、測定機器IDに対応づけて属するグループを記憶させてもよい。ここではグループ定義1(720)、グループ定義2(730)の複数の異なるグループ定義が記憶されているテーブル例を示す。グループ定義1(720)は、家屋のフロア単位でグループを設定している例である。グループ定義1(720)では、同じ家屋の同じフロアに設置されているエネルギー使用量測定機器712、714は同じグループ「G1」に属している。グループ定義2(730)は、家屋単位でグループを設定している例である。グループ定義2(730)では、同じ家屋に設置されているエネルギー使用量測定機器712、714、716は同じグループ「G1」に属している。
【0140】
ユーザは、入力により、グループ定義(エネルギー使用量測定機器とグループの対応付けの指定)を行うようにしてもよい。そして複数のグループ定義を行った場合には、どのグループ定義に従ってグループ分けするかを選択により、切り替えることができるようにしてもよい。
【0141】
データ演算部132は、当該グループ設定テーブルを参照してエネルギー使用量測定機器に対応するグループを特定して、グループ単位のデータ演算を行うことができる。
【0142】
図15は、グループ別のCO2排出量監視画像(1日)の一例である。同図は、昨日の各グループ毎(ここではフロア毎)のCO2排出量(実績)810とCO2排出量の目標値820の棒グラフである。同図によれば、昨日の各グループの実績が一覧で把握できるので、各グループの目標達成状況を比較しやすくなる。また監視画像からグループ毎の目標達成状況の差が把握可能なので、CO2使用量削減の注意喚起効果が高くなる。
【0143】
図15に示すように、CO2詳細データとして各階毎の目標値と排出量の比較値830〜839を表示してもよい。ここで目標のCO2排出量>実際のCO2排出量である比較値830、832、834、835、838、839と、目標のCO2排出量<実際のCO2排出量である比較値831、833、836、837とは異なる色や表示態様(例えばブリンクの有無)で表示してもよい。例えば目標のCO2排出量>実際のCO2排出量である比較値830、832、834、835、838、839は青で、目標のCO2排出量<実際のCO2排出量である比較値831、833、836、837は赤(注意を促す色)で表示してもよい。
【0144】
また併せて全部の階のトータルの排出量とトータル目標値との比較値を表示してもよい。
【0145】
4.パラメータの設定
本実施の形態では、パラメータ設定画面を表示して、当該画面からグラフ画像の生成に使用するパラメータを入力することができる。パラメータ設定画面から入力されたパラメータは内部パラメータテーブルに記憶され、データ演算に使用される。
【0146】
図16は、パラメータ設定画面の一例である。
【0147】
パラメータ設定画面において、目標値のベースラインを設定するためのベースライン設定パラメータ910を指定できるようにしてもよい。ベースライン設定パラメータとは、CO2排出量の目標値を設定する際に、目標値算出に用いる過去のエネルギー使用量としてどの年度のデータを使用するかを特定するためのパラメータである。例えばベースラインを設定する際に、近々3年間のCO2排出量の平均値を使用する場合(パターン1)、予め指定された単年度のCO2排出量を使用する場合(パターン2)、複数年を自由に入力して、入力された複数年度のCO2排出量を使用する場合(パターン3)の3パターンを用意してもよい。パラメータ設定画面において912が指定された場合にはベースライン設定パラメータに’1’を設定し、パラメータ設定画面において914が指定された場合にはベースライン設定パラメータに’2’を設定し、パラメータ設定画面において916が指定された場合にはベースライン設定パラメータに’3’を設定する。
【0148】
ベースライン設定パラメータが’1’の場合には近々3年間のエネルギー使用量データをデータベースから読み出してCO2排出量に換算してその平均値をベースラインとする。ベースライン設定パラメータが’2’の場合には予め指定された単年度のエネルギー使用量データをデータベースから読み出してCO2排出量に換算してそれをベースラインとする。ベースライン設定パラメータが’3’の場合には、自由に入力された過去の複数年のエネルギー使用量データをデータベースから読み出してCO2排出量に換算してその平均値がベースラインとなる。
【0149】
パラメータ設定画面において、目標値を設定する際に使用するベースラインに対する削減率920を指定できるようにしてもよい。グラフ画像に表示される目標値はベースラインのCO2排出量×削減率で算出することができる。
【0150】
パラメータ設定画面において、エネルギー使用量からCO2排出量を演算する際に使用する排出係数930を指定できるようにしてもよい。グラフ画像に表示されるCO2排出量はエネルギー使用量×排出係数で算出することができる。
【0151】
なお排出係数の値を直接入力する場合に限られず、排出係数の代わりに使用するエネルギーの種類を指定する形式でもよい。例えば「電力」「都市ガス」「LPG」「A重油」「軽油」「灯油」「ガソリン」等のエネルギーの種類を表す項目をプルダウンメニュー等で表示して選択できるようにしてもよい。
【0152】
排出係数は使用するエネルギーにより特定できるので、システム内部で使用するエネルギーの種類と排出係数を対応づけておいて(例えばエネルギーの種類と、対応する排出係数のテーブルを用意する)、入力されたエネルギーの種類から排出係数を求めるようにしてもよい。
【0153】
5.本実施の形態の処理
図17は、本実施の形態のパラメータ設定処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
【0154】
パラメータ設定画面が選択されると(ステップS10)、例えば図16に示すようなパラメータ設定画面を表示して、パラメータの設定入力を受け付ける(ステップS20)。そして受け付けたパラメータをパラメータテーブルに記憶させる(ステップS30)。パラメータ設定テーブルには、ベースライン設定パラメータや削減率や排出係数等のパラメータを記憶させるようにしてもよい。パラメータ設定テーブルに、初期値としてこれらのデフォルト値を記憶させておいてもよい。
【0155】
図18は、本実施の形態の1日分の監視画像生成処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
【0156】
ベースライン設定パラメータに基づき過去の対応する月のエネルギー使用量データをデータベースから読みだして、排出係数パラメータに基づいてCO2排出量に換算し、過去の対応する月の平均のCO2排出量に基づき本日の目標値を演算するとともに、1日分のCO2排出量の遷移のモデルパターンを演算し、1日分のCO2排出量の遷移のモデルパターンと削減率パラメータに基づき1日分の目標値の折れ線グラフを生成する(ステップS110)。
【0157】
1日分のCO2排出量は例えば日中は多くて夜間は少ない等の時刻に応じた時刻特性を有するので、過去の1日分の遷移状態に基づき時刻特性を考慮した平均的な遷移をモデルパターンとして、このモデルパターンに従って遷移するような目標値を設定してもよい。このようにすると、1日分の目標値の遷移は、例えば図5の目標値320に示すように日中が夜間よりCO2排出量の増加の程度が大きい(グラフの傾きが大きい)グラフとなる。また1日分の目標値のグラフはリアルタイムな変動要因はないので、1回生成したグラフ画像を記憶部に保持しておいて、2回目以降は記憶部に保持された画像を読み出して表示させてもよい。
【0158】
本日分の基準時から現時点までのエネルギー使用量データをデータベースから読み出して、排出係数パラメータに基づいてCO2排出量に換算し現時刻までのCO2排出量を求めるとともに、現時点までのCO2排出量の折れ線グラフを更新する(ステップS120)。
【0159】
更新する際には、1回生成したグラフ画像を記憶部に保持しておいて、前回の更新分までのグラフ画像については(今回も同じなので)記憶部に保持された画像を読み出して表示し、前回から今回までの更新部分についてのグラフ画像を追加で生成して表示してもよい。
【0160】
現時刻までのCO2排出量と現時刻までの目標値に基づきCO2排出クレジットを求める(ステップS130)。
【0161】
グラフ画像においてCO2排出量と目標値の乖離状態を表すエリアを乖離状態に応じて指定色で表示する制御を行う(ステップS140)。
【0162】
CO2排出量及び目標値の比較結果に基づいてメッセージ画像又は、警告画像を表示する制御を行う(ステップS150)。
【0163】
図19は、本実施の形態の1月分の監視画像生成処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
【0164】
ベースライン設定パラメータに基づき過去の対応する月のエネルギー使用量データをデータベースから読みだして排出係数パラメータに基づいてCO2排出量に換算し、過去の対応する月の平均のCO2排出量に基づき当月の目標値を演算するとともに、1月分の目標値の遷移のモデルパターンを演算し、1月分のCO2排出量の遷移と削減率パラメータに基づき1月分の目標値の折れ線グラフを生成する(ステップS210)。
【0165】
1月分のCO2排出量は季節に応じて変動するので、過去の対応する月や過去の複数年の対応する月の平均値をとり、1日あたりの排出総量は、同じと仮定して、モデルパターンを設定してもよい。この様にすると、1月分の目標値の遷移は例えば図6の目標値420に示すように単純増加を示す直線のグラフとなる。
【0166】
また1月分の目標値のグラフはリアルタイムな変動要因はないので、1回生成したグラフ画像を記憶部に保持しておいて、2回目以降は記憶部に保持された画像を読み出して表示させてもよい。
【0167】
当月分の基準時から本日までのエネルギー使用量データをデータベースから読み出して、排出係数パラメータに基づいてCO2排出量に換算し本日までのCO2排出量を求めるとともに、本日までのCO2排出量の折れ線グラフを更新する(ステップS220)。
【0168】
更新する際には、1回生成したグラフ画像を記憶部に保持しておいて、前回の更新分までのグラフ画像については(今回も同じなので)記憶部に保持された画像を読み出して表示し、前回から今回までの更新部分についてのグラフ画像を追加で生成して表示してもよい。
【0169】
本日までのCO2排出量と本日までの目標値に基づきCO2排出クレジットを求める(ステップS230)。
【0170】
グラフ画像においてCO2排出量と目標値の乖離状態を表すエリアを乖離状態に応じて指定色で表示する制御を行う(ステップS240)。
【0171】
CO2排出量及び目標値の比較結果に基づいてメッセージ画像又は、警告画像を表示する制御を行う(ステップS250)。
【0172】
図20は、本実施の形態の1年分の監視画像生成処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
【0173】
ベースライン設定パラメータに基づき過去の対応する年のエネルギー使用量データをデータベースから読みだして排出係数パラメータに基づいてCO2排出量に換算し、過去の年の平均のCO2排出量に基づき本年の目標値を演算するとともに、1年分のCO2排出量の遷移のモデルパターン(1年の季節特性を考慮した遷移パターン)を演算し、1年分のCO2排出量の遷移のモデルパターンと削減率パラメータに基づき1年分の目標値の折れ線グラフを生成する(ステップS310)。
【0174】
1年分のCO2排出量は過去の単年(例えば前年)又は過去の複数年の平均値をとり、各月あたりの排出総量は、同じと仮定して、モデルパターンを設定してもよい。この様にすると、1年分の目標値の遷移は例えば図7の目標値520に示すように単純増加を示す直線のグラフとなる。
【0175】
また1年分の目標値のグラフはリアルタイムな変動要因はないので、1回生成したグラフ画像を記憶部に保持しておいて、2回目以降は記憶部に保持された画像を読み出して表示させてもよい。
【0176】
本年分の基準時から本日までのエネルギー使用量データをデータベースから読み出して、排出係数パラメータに基づいてCO2排出量に換算し本日までのCO2排出量を求めるとともに、本日までのCO2排出量の折れ線グラフを更新する(ステップS320)。
【0177】
更新する際には、1回生成したグラフ画像を記憶部に保持しておいて、前回の更新分までのグラフ画像については(今回も同じなので)記憶部に保持された画像を読み出して表示し、前回から今回までの更新部分についてのグラフ画像を追加で生成して表示してもよい。
【0178】
本日までのCO2排出量と本日までの目標値に基づきCO2排出クレジットを求める(ステップS330)。
【0179】
グラフ画像においてCO2排出量と目標値の乖離状態を表すエリアを乖離状態に応じて指定色で表示する制御を行う(ステップS340)。
【0180】
CO2排出量及び目標値の比較結果に基づいてメッセージ画像又は、警告画像又は、警告報を表示する制御を行う(ステップS350)。
【0181】
本実施の形態によれば、CO2排出状況をリアルタイムにチェックすることができるので、実際のCO2排出量と目標値との際を把握しながら、クレジットの購入の有無や購入のための予算の設定や修正を用意に行うことができる。また1〜2年先のクレジット売買量の予測も可能なので、事前に必要量のクレジットの調達を行うことも可能となる。
【0182】
なお監視画像の表示はモニタ画面全面を使用して行ってもよいし、モニタ画面を画面分割してその一部を使用して行ってもよい。
【0183】
以上本発明を適用した好適な実施の形態について説明してきたが、本発明の適用は上述した実施例に限定されない。
【0184】
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【符号の説明】
【0185】
10 コンピュータ、20 データ記憶装置、30 エネルギー使用量測定機器、100CO2削減メディアシステム、110 処理部、120 エネルギー使用量取得部、130 監視画像生成部、132 データ演算部、133 グラフ画像生成部、134 メッセージ画像生成部、135 警告画像生成部、136 グループ設定部、140 パラメータ設定部、160 操作部、170 記憶部、180 情報記憶媒体、182 エネルギー使用量データ、190 表示部、192 音出力部、196 通信部、210 ネットワーク、220−1、220−2、220−3 ユーザコンピュータ、230 サーバ装置、232 通信装置、234 ホストコンピュータ、236 データベース、310 CO2排出量、320 CO2排出量の目標値、600 メッセージ画像、620 予想CO2排出量、660 警告画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CO2排出量の削減を支援するCO2削減メディアシステムであって、
エネルギー使用量を特定可能なエネルギー使用量データを取得して、取得したエネルギー使用量データを、取得日時情報に関連づけて記憶部に記憶させるエネルギー使用量取得手段と、
エネルギー使用量の監視画像を生成する監視画像生成手段を含み、
前記監視画像生成手段は、
前記記憶部に記憶されているエネルギー使用量データに基づき所与の期間のCO2排出量と、CO2排出量の目標値を演算するデータ演算手段と、
所与の期間のCO2排出量とCO2排出量の目標値をグラフ化したグラフ画像を生成するグラフ画像生成手段と、を含み、
グラフ画像を含む監視画像を生成するCO2削減メディアシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記データ演算手段は、
前記記憶部に記憶されているエネルギー使用量に基づき予想CO2排出量を演算し、
前記グラフ画像生成手段は、
所与の期間の予想CO2使用量をグラフ化したグラフ画像を生成するCO2削減メディアシステム。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれかにおいて、
前記グラフ画像生成手段は、
CO2排出量とCO2排出量の目標値の乖離状態がグラフ上で可視化表示されたグラフ画像を生成するCO2削減メディアシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
データ演算に用いるパラメータを受け付けて記憶部に記憶させるパラメータ受付手段を含み、
前記パラメータ受付手段は、
エネルギー使用量からCO2排出量を演算する際に使用する第1のパラメータを受け付け、
前記データ演算手段は、
前記記憶部に記憶されているエネルギー使用量及び第1のパラメータに基づき予想CO2排出量を演算するCO2削減メディアシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記パラメータ受付手段は、
過去のエネルギー使用量から目標値を演算する際に使用する第2のパラメータを受け付け、
前記データ演算手段は、
過去のCO2排出量及び第2のパラメータに基づいて所与の期間のCO2排出量の目標値を演算するCO2削減メディアシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記パラメータ受付手段は、
CO2排出量の目標値の演算に使用する過去のエネルギー使用量データを抽出するための第3のパラメータを受け付け、
前記データ演算手段は、
第3のパラメータに基づき記憶部に記憶されているエネルギー使用量を抽出して、抽出したエネルギー使用量に基づき所与の期間のCO2排出量の目標値を演算するCO2削減メディアシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記データ演算手段は、
CO2排出量、CO2排出量の目標値、予想CO2排出量の少なくとも一つについて所与の期間の累計値を演算し、
前記監視画像生成手段は、
CO2排出量、CO2排出量の目標値、予想CO2排出量の少なくとも一つについての所与の期間の累計値が表示された監視画像を生成するCO2削減メディアシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記データ演算手段は、
CO2排出量の通過換算値を演算し、
前記監視画像生成手段は、
前記通過換算値が表示された監視画像を生成するCO2削減メディアシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記監視画像生成手段は、
CO2排出量及びCO2排出量の目標値の比較結果に基づいてメッセージ画像を生成するメッセージ画像生成手段を含み、
前記メッセージ画像を含む監視画像を生成するCO2削減メディアシステム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記データ演算手段は、
CO2排出量及びCO2排出量の目標値の比較結果に基づいて警告画像又は警告報を生成する警告画像生成手段を含み、
前記警告画像を含む監視画像を生成することを特徴とするCO2削減メディアシステム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかにおいて、
前記エネルギー使用量取得手段は、
取得したエネルギー使用量データを、取得地点を特定する取得地点特定情報に関連づけて記憶部に記憶させ、
前記エネルギー使用量データの取得地点情報によってエネルギー使用量データをグループ分けするグループ設定手段を含み、
前記データ演算手段は、
所与の期間に取得したエネルギー使用量データに基づきグループ単位でCO2排出量、CO2排出量の目標値、予想CO2排出量の少なくとも1つを演算し、
前記グラフ画像生成手段は、
前記グループ単位でグラフ画像を生成するCO2削減メディアシステム。
【請求項12】
請求項11において、
前記グラフ画像生成手段は、
所定のモードが設定されている場合には、複数のグループのグラフ画像が一覧表示された監視画像を生成することを特徴とするCO2削減メディアシステム。
【請求項13】
CO2排出量の削減を支援するCO2排出量削減支援方法であって、
エネルギー使用量を特定可能なエネルギー使用量データを取得して、取得したエネルギー使用量データを、取得日時情報に関連づけて記憶部に記憶させるエネルギー使用量取得ステップと、
エネルギー使用量の監視画像を生成する監視画像生成ステップを含み、
前記監視画像生成ステップは、
前記記憶部に記憶されているエネルギー使用量データに基づき所与の期間のCO2排出量と、CO2排出量の目標値を演算するデータ演算ステップと、
所与の期間のCO2排出量とCO2排出量の目標値をグラフ化したグラフ画像を生成するグラフ画像生成ステップと、を含み、
グラフ画像を含む監視画像を生成するCO2削減支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−34205(P2011−34205A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−177918(P2009−177918)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(000166432)戸田建設株式会社 (328)