説明

DNA配列及びエンコードされた乳房に特異的な乳癌たんぱく質

【課題】精製されて単離されたDNA並列及びエンコードされた乳房に特異的なたんぱく質であるマンマグロビン、および、乳癌細胞によるマンマグロビンの過発現及び分泌に基づいた乳癌検出のための方法の提供。
【解決手段】特定ののアミノ酸配列を有するマンマグロビン エピトープからなる、単離されて精製されたたんぱく質。マンマグロビン又はマンマグロビンをエンコードするmRNAの存在を検出及び/又は定量することによる乳癌検出方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に乳癌の病因の分野、そして特に乳癌の検出と処置に使用するためのcDNA配列及びエンコードされた乳房に特異的なたんぱく質に関する。
【背景技術】
【0002】
乳癌は最も一般的で致死の可能性のある癌の一つである。初期の診断及び処置はその病気に関する罹病率及び死亡率の減少を可能にするが、マンモグラフィーの積極的な予測価はたった約25%であると評価されている(例として取り込まれる1992年のHall他のN Engl J Med 327巻:319−328頁)。そのため、癌がマンモグラフィー検出されるより早く癌を検出するための手段並びにマンモグラフィーの予測価を補い増加するような手段を提供することの可能な遺伝的若しくは生物化学的マーカーを持つことが望ましい(例として取り込まれる1994年のHayesのHematol
Oncol Clin N Am 8巻:485頁)。
【0003】
乳癌の発達は多くの遺伝的変化によって達成される(例として取り込まれる1994年Porter−JordanのHematol Oncol Clin N Am 8巻:73頁をレビューとして参照)。このような変化ははなはだしい染色体交代及び遺伝的なマーカーの損失を含む(例として取り込まれる1994年のDevilee他のBiochim
Biophys Acta 1198巻の113頁;1993年のCallahan他のJ Cel Biochem
Suppl 17巻の167頁)。乳房の腫瘍形成の進行はまた、成長因子及びそれらのレセプター(例として取り込まれる1988年のZajchowski他のCancer
Res 48巻の7041頁)、構造たんぱく質(例として取り込まれる1990年のTrask他のProc Natl Acad
Sci 87巻の2319頁)、セカンドメッセンジャーたんぱく質(例として取り込まれる1986年のOhuchi他のCancer Res
26巻の2511頁)及び転写因子(例として取り込まれる1992年のHarrisのAdv Cancer Res 59巻の69頁)をエンコードする既に同定された遺伝子の発現における質的及び量的変化をもたらすことが示されている。患者の生検試料中の乳房のカルチノーマの病原におけるこれらの遺伝子変化の正確なルールは良く理解されていないが、遺伝子の発現におけるこれらの変化は潜在的に乳癌の標識を開発するための基礎を形成しうる。
【0004】
病気の早期検出のための乳癌用の遺伝的若しくは生物化学的マーカーの提供に加え、予後の判定、治療の選択及び評価のための手段並びに治療の目標を決定するための手段を提供する腫瘍マーカーを持つこともまた望ましい。数多くの組織マーカーが検証されたが、診断又は一般的な固体群をスクリーニングするのに理想的に適合するために十分感受性が高く又は腫瘍特異的であるものは一つも無い。従って、患者の乳癌の発現と病原的な発展を特異的及び選択的に同定するのに使用されうるそれの発現されたたんぱく質に合わせた遺伝子のような乳癌マーカーに対する絶え間ない要求は残されたままである。
【0005】
乳房のカルチノーマから特異的に発現された配列の標識を単離するための改良された特異的な表示ポリメラーゼ連鎖反応技術を使用し、ノーマルな組織の制御に比較して腫瘍形成の乳房の上皮組織においてユニークに発現された幾つかの配列のフラグメントが単離された(例により取り込まれた1994年のWatson及びFlemingのCancer Res 54巻の4598−4602 頁)。DEST002として同定されたこれらの配列標識の一つの発見は新規な全長cDNA及びマンマグロビンとして例示されたエンコードされたたんぱく質の発見と単離とを導いた。cDNA及びたんぱく質は何れも新しい物である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、簡単に言えば、本発明は、その発現が乳癌中で増大される新規な遺伝子及びそれらの遺伝子のmRNAからcDNAを単離することに関する。よって、本願は新規なcDNA及びエンコードされた乳房に特異的な分泌たんぱく質であるマンマグロビンの発見に成功している。そのcDNAは精製され単離された形態においてSEQ ID NO:1として同定され、エンコードされたたんぱく質マンマグロビンは精製され単離された形態においてSEQ
ID NO:2として同定される。
【0007】
マンマグロビンは第I期の初期乳癌腫瘍の27%において過発現される。このことは、マンマグロビン遺伝子の調節障害が初期に度々乳癌中で起こることを示す。マンマグロビン及びそのcDNAの発見は、それ故に人及び他の哺乳動物の乳房の腫瘍形成疾病の検出および処置のための新規な方法と構成の開発のための基礎を提供する。
【0008】
そのため、本発明はまた、試料中の乳房の腫瘍形成細胞の存在を検出するための新規な方法に関する。一つの実施例において、マンマグロビンをエンコードするcDNA又は該cDNAの誘導体は試料中のマンマグロビンのmRNAの存在を検出するために使用される。その方法は:(a)SEQ ID NO:1又はその誘導体の配列を持つヌクレオチドの配列を含むポリヌクレオチドを提供する段階と、(b)その配列が乳房の腫瘍形成細胞からのmRNAと一緒にハイブリッド化することのできる条件下で試料と共にそのヌクレオチドの配列を培養する段階と、(c)DNA−RNAのハイブリダイゼーション複合体の存在を検出する段階とからなる。
【0009】
本発明の別の特徴は試料中の乳房の腫瘍形成細胞の存在を検出するためのキットを提供することである。そのキットは、コンテナにパッケージされたSEQ ID NO:1又はその誘導体の配列を持つヌクレオチドの配列を含むポリヌクレオチドからなる。
【0010】
本発明の別の実施例において、マンマグロビン又はその誘導体は試料中のマンマグロビンのmRNAから逆転写されるcDNAの存在を検出するために用いられる。その方法は、(a)患者から得られた試料中での逆転写法を使用してmRNAからcDNAを生産する段階と、(b)ポリメラーゼ連鎖反応法のためのプライマーでありマンマグロビンをエンコードするcDNA内で側面に立ち又は横になっている二つのオリゴマーを提供する段階と、(c)ポリメラーゼ連鎖反応法によってマンマグロビンをエンコードするcDNAを増幅する段階とからなる。その二つのオリゴマーはSEQ ID NO:3とSEQ ID NO:4とからなる。
【0011】
本発明の別の実施例は、試料中の乳房の腫瘍形成細胞の存在の検出のためのキットを提供する。そのキットはポリメラーゼ連鎖反応法のためのプライマーでありコンテナ中にパッケージされたマンマグロビンをエンコードするcDNA内で側面に立ち又は横になっている二つのオリゴマーからなる。その二つのオリゴマーはSEQ ID NO:3とSEQ ID NO:4とからなる。
本発明の別の実施例においては、腫瘍細胞によって発現されたマンマグロビンの存在が、そのたんぱく質マグログロビンに対して特異的な抗体を使用して試料中で検出される。その特異的な抗体はポリクローナル又はモノクローナル抗体でありうる。
【0012】
従って、本発明によって達成されることが見出された幾つかの利点の中で、乳癌細胞のためのマーカーとして配する事の可能なヌクレオチド配列及びアミノ酸配列の提供;乳房の腫瘍形成細胞の存在の早期検出のための方法の提供;マンモグラフィーを補い予測価を増大することの可能な乳癌検出のための手段の提供;及び予後の判定を提供することの可能な方法の提供;及び治療の目標を定めることを可能にするマーカーの提供が記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の一つの特徴は、SEQ ID NO:2(図2)によって同定される、乳房に特異的な分泌たんぱく質であるマンマグロビンをエンコードするSEQ
ID NO:1として同定されるcDNAの同定と配列決定に基づいている。以下で記載するように、全長マンマグロビンcDNAは初めに逆転写され、PCRに技術を用いて増幅されて発現ベクター中にサブクローニングされた腫瘍細胞のmRNAから始まって、単離された。更に、cDNAによってエンコードされた、そのたんぱく質、マンマグロビンは同定され特徴が記載された。
【0014】
先にDEST002と命名された何の特徴もない配列標識を使用し、今までは未知であったがここでマンマグロビンとして同定された対応する遺伝子生成物は乳癌の腫瘍細胞系列MDA−MB−45中で特に豊富である。全長マンマグロビンのcDNAを単離するために、mRNAがこの細胞系列から逆転写され、RACE PCR技術(ここで例として取り込まれる1991年のEdward他のNucleic Acids Research 19巻の5227−32頁)を使用してクローニングされた。この技術は一本鎖のcDNAの3’末端への一本鎖のオリゴデオキシリボヌクレオチドの配位の計画に基づいている。マンマグロビンcDNAが単離される方法は図1中に図式的に表される。全長503bp(塩基対)cDNA配列(SEQ
ID NO:1)は、我々の前の研究(上記のWatson及びFleming)(図2)中の対応するDEST配列(SEQ ID NO:6であるDEST002)から既に得られている配列情報と一緒に、この技術により単離された403bpフラグメント(SEQ
ID NO:5)(図2)から得られた配列情報から演繹された。全長マンマグロビンcDNA及びエンコードされたポリペプチドは図2中に示される。503bp内でcDNAは、93アミノ酸のポリプチドをエンコードし、10.5kDの分子量を予測する279bpのオープンリーディングフレームである(図2)。このオープンリーディングフレームの最初の19残基は、また疎水性ペプチド信号配列を予測する。オープンリー
ディングフレームの初期のメチオニンはほぼ完全なKozakコンセンサス配列を含む(例として取り込まれるKozakのCell 22巻の7−8頁)。この配列の60bp(塩基対)より上流はフレーム中に他のメチオニン又は翻訳停止を含まない。3’のcDNAの非置換配列は163bpを構成し、ポリアデニレーション信号であるAATAAAをオリジナルDEST002配列の最初の部位の12bp上流に含む。これらのデータは全長マンマグロビンcDNAが単離されていることを示す。
【0015】
芽細胞(BLAST)のアルゴリズムを使用した遺伝子バンク (Genbank)中のマンマグロビンcDNA配列と同様のDNA配列に探索(例として取り込まれる1993年のBenson他のNucl Acid Res21巻の2963−2965頁、1990年のAltschul他のJ Mol Biol 215巻の403−410頁)は、明確なDNA配列の相同性を同定しな
かった。そのため、マンマグロビンcDNAは新規であり、これまでに未知のDNA配列であると解される。
【0016】
マンマグロビンに関連した配列のための他のポリペプチドの探索は、マンマグロビンと他のポリペプチドの間のアミノ酸配列の相同性を示した。マンマグロビンは、ラット前立腺ステロイド結合たんぱく質(prostatein:プロスタテイン)のサブユニットC3(rPSC3)(図3)(SEQ ID NO:3)と42%のアミノ酸同一性(58%は保存的置換を含む)を示した。ラット前立腺ステロイド結合たんぱく質は、2つの異なる二量体サブユ
ニット;C3/C1及びC3/C2から構成される4量体たんぱく質からなるラットの腹側前立腺中の主要な分泌たんぱく質である(例として取り込まれるParker他のAnn
N Y Acad Sci 438巻の115−124頁、Parker他のJ Steroid
Biochem 20巻の67−71頁)。C1,C2及びC3遺伝子は全ておよそ6kDの分泌たんぱく質をエン コードし、遺伝子の重複から生じたと考えられが、しかしC1及びC2遺伝子は強い相同性を互いに示し、それらはC3遺伝子とはそれ程類似しない。従って、マンマグロビンはC1若しくはC2たんぱく質と配列の相同性は示さない。
【0017】
上記したように、前立腺ステロイド結合たんぱく質(prostatein:プロスタテイン)はラットの腹側前立腺における主要な分泌たんぱく質であり、その発現はアンドロゲンのステロイドによって調節される(例として取り込まれるParker他のAnn N Y Acad Sci 438巻の115−124頁、Parker他のJ
Steroid Biochem 20巻の67−71頁)。別のたんぱく質であるヒトのエストラムスチン−結合たんぱく質(hEMBP)はヒトの前立腺、ヒトの乳癌及びヒトの悪性黒色腫において発現されることが報告されている(例として取り込まれる1982年のBjork他のCancer
Res 42巻の1935−1942頁;1991年のBjork他のAnticancer Res 11巻の1173−1182頁)。ヒトのエストラムスチン−結合たんぱく質はラットのエストラムスチン−結合たんぱく質と免疫化学的に同様であり、それはラットのステロイド結合たんぱく質であるプロスタテインと同一であるとして示されていたものである。上記したように、マンマグロビンのアミノ酸配列は42%のアミノ酸同一性とプロスタテインのC3ユニットとの保存置換を含む58%の相同性を示す。そのため、マンマグロビンはある方法でhEMBPに関係付けられることが可能である。しかし、プロスタテインとhEMBPは両方とも摂護線中で検出され、マンマグロビンmRNAはこの組織中に全く存在しない。そのため、マンマグロビンは同じたんぱく質とhEMBPのサブユニットの何れでもなく、更に、hEMBPのサブユニットのあるフラグメントとマンマグロビンの類似性さえあるか否か知られてはいないため、hEMBPの配列は決定されていない。
【0018】
最近の報告はSV40 T 抗原と融合されたrPSC3プロ モーターが遺伝導入マウス内で前立腺と乳房の両方のカルチノーマを生産することを示したが(例として取り込まれる1994年のMaroulaukou他のProc Nat Acad Sci U.S. 94巻の11236−11240頁;1994年のSandmoller他のOncogene 9巻の2805−2815頁)、このたんぱく質の実際の生物学的機能は知られていない。更に、ラットの前立腺ステロイド結合たんぱく質のヒトEBMPとの仮定された関係にも関わらず、rPSC3に対応するヒトのポリペプチド又はひとの遺伝子は同定されていない。そのため、マンマグロビン及びマンマグロビンをエンコードするcDNAはこれまで未知の新規な配列を表している。
【0019】
マンマグロビン及びrPSC3たんぱく質配列の両方とともに重要でない芽細胞(BLAST)スコアーを持った他の配列と共に手動配列を使用して、我々はヒトクラーラ細胞10kDたんぱく質 (hCC10)(SEQ ID NO:8)(例として取り込まれる1993年のPeri他のJ
Clin Invest 92巻の2099−2109頁)(図3)、そして更にウサギ及びマウスのウテログロビンたんぱく質(例として取り込まれる1987年のMiele他のEndocrine Rev 8巻の474−9
0頁;Cato及び1985年のBeatoのAnticancer Res 5巻の65−72頁;1994年のMiele他のEndocrinol
Invest 17巻の679−692頁)を伴い他の相同を同定した。これらの相同は、種に依存して26%の同一性又は40%の含有する保存置換をであった。特に、アミノ酸の数は完全に、ウテログロビン サブユニット間のジスルフィド結合の形成に役割を果たすことが知られるCys−3及びCys−69を含む全てのたんぱく質の中に保存された(以下を参照)。これらの相同は、マグノグロビンは上皮細胞によって分泌されるたんぱく質の小さな系統の新規なメンバーである(上記の1994年のMiele他)。
【0020】
hCC10遺伝子はウサギ及びマウスのウテログロビン遺伝子のヒトの相同体である(例として取り込まれる1993年のPeri他のJ Clin Invest 92巻の2099−2109 頁)。ウテログロビンはウサギの子宮にある分泌たんぱく質として元々は特徴付けられたが、以来、肺、乳房及び前立腺を含む他の上皮器官内で見出された。ラットのプロスタテインと異なり、ウテログロビンは保存された残基Cys−2及びCys−69で二つのジスルフィド結合によって結合されたホモ二量化たんぱく質である。(上記の1994年のMiele他)。ウテログロビン遺伝子の転写はステロイド ホルモンによって調節されるが、プロゲステロン又は他のステロイド ホルモンと結合するためのそのたんぱく質自身の能力は疑わしく、また、このたんぱく質の真の生物学的機能は知られていない(上記の1994年のMiele他)。
【0021】
マンマグロビン発現は乳腺に限定される。このことは、rPSC3がラットの腹側前立腺中(1984年のParker他のAnn N Y Acad Sci 438巻の115−1124頁)、及び肺、子宮、前立腺、及び乳房を含む多数の組織中のhCC10/ウテログロビンの発現(上記の1987年のMiele他;上記のCato及びBeato;上記の1994年のMiele他)の中に発現されるという観察と対照的である。マンマグロビンとこれらのたんぱく質の間の配列相同性のため、我々は組織特異的な発現のパターンを決定した。500bpマンマグロビンのメッセージは腫瘍検体2410(このオリジナル配列標識が単離された組織)中及びずっと少ない程度で正常なヒトの乳房の組織中で簡単に検出された。マンマグロビンのメッセージは不死化された乳房の上皮細胞系列のB5−589中で検出することは出来なかった。マンマグロビンの発現もまた、ウテログロビン発現の二つの部位である、ヒトの子宮及び肺中で検出できなかった。
【0022】
RT/PCRを使用する増幅は腫瘍2410と正常な乳房の組織の両方の中にマンマグロビンmRNAを検出したが、rPSC3及びウテログロビン(肺、子宮、前立腺)を正常に発現する組織、ホルモンに応答する及びステロイド産生の組織(卵巣、精巣、胎盤)、及び他の分泌上皮器官(結腸)を含む、15の他の組織中には観察されなかった(図4B)。そのため、マンマグロビンmRNAの発現は、乳房の組織に対して比較的に特異的である。
【0023】
この報告の研究に基づくと、マンマグロビンは比較的に乳房に特異的なたんぱく質である。乳房のカルチノーマ中で過発現されることが知られているの二つの遺伝子はerb−B及びサイクリンDである(例として取り込まれる1994年のJardines他のPathobiology 61巻の268−282頁;1993年のKeyomars及びPardeeのProc Nat Acad
Sci U.S. 90巻の1112−1116頁)。erb−B及びサイクリンDと異なり、マンマグロビンの過発現は通常の増加された成長ポテンシャル又は有糸分裂の速度に比べ、乳房の上皮細胞の特異的な変化をより反映する。そのように、マンマグロビン遺伝子の調節障害の出現は腫瘍の治療的な危険度及び臨床的なコースに対するより特異的な意味を持つ。
【0024】
マンマグロビン発現は、単一段階のRT/PCR分析により提供される感受性のレベルで、通常のリンパ節又は末梢リンパ球中では検出されえなかった。このことは、末梢リンパ節中のマンマグロビン転写の分析は、他の上皮特異的な遺伝子に対して提案されてきたように潜伏乳癌の転移に対して有用であることを示す(例として取り込まれるSchoenfeld他のCancer Res 54巻の2986−90頁)。
【0025】
マンマグロビンcDNAが翻訳可能なたんぱく質をエンコードしたことを示すために、cDNAクローンが生体外の翻訳分析中で使用された。図5は、マンマグロビンcDNAを伴ってプログラムされたウサギの網状赤血球の溶解産物からのたんぱく質生成物を示す。およそ6kDのたんぱく質がマンマグロビンcDNAを用いて生産される。明確な分子量はオープンリーディングフレーム の概念上の翻訳から予測されたものより小さいが、この発見はウサギ及びヒトのウテログロビン翻訳生成物でもまた通常観察される。
【0026】
我々は一つの腫瘍検体(即ち2410)中のマンマグロビンRNAの過発現を検出したが、この過発現が他の乳房のカルチノーマ中に見られる振動数では明確でなかった。我々はそのため、マンマグロビンcDNAプローブを伴うノーザンブロットハイブリダイゼーションによる異なる組織のタイプの第I期の初期の乳房のカルチノーマの15のパネルを試験した。環境的な影響(例えば、患者のホルモン状態)による発現中の潜在的な変異性のために、我々はまた、これは多くのケースにおいては不可能であるが、患者一致の正常の乳房の組織試料と直接に腫瘍検体を比較しようとした。図6に示されるように、500bpマンマグロビンmRNAは正常の乳房の組織及び所要2410中に再び検出された。マンマグロビンはまた、3種の他の腫瘍中で検出されたが、その内の2種は患者一致の正常の組織内で少しの又は全く無い発現しか示さなかった。すべてにおいて、試験された15の腫瘍中の4種(27%)はマンマグロビンmRNAを過発現した。これらのデータはマンマグロビンの過発現は単一の腫瘍検体に対して特異ではなく、実際初期の乳房の腫瘍牽制で比較的頻繁にあることを示す。そのため、試験された全ての腫瘍が第I期であった事実は、この調節障害が乳房の腫瘍形成の進行において比較低初期に起きることを示す。
【0027】
本出願はマンマグロビンが分泌たんぱく質と同様であると解するため、その存在は、その腫瘍がこの遺伝子生成物を過発現する患者からの血清中で検出可能であると推定される。そのように、マンマグロビンは、前立腺特異的な抗原(PSA)及び乳癌をもつ患者を処理するための他の固体腫瘍標識と同様に臨床的に有用なようである(例として取り込まれる1990年のClin Lab Med 10巻の1−250頁の診断病理学における腫瘍標識)。
【0028】
我々は、幾つかの初期の乳房のカルチノーマにおいてマンマグロビンの発現を試験することにより乳癌腫瘍の通常の群における腫瘍標識としてのマンマグロビンの罹患率を決定した。この研究において試験された検体の数は小さいが、試験された腫瘍の27%がマンマグロビンmRNAを過発現した。このパーセンテージはerb−Bの増幅及びp53の突然変異等の他の遺伝的変質の罹患率と比較できる(例として取り込まれる1989年のSlamon他のSci 244巻の707−712頁;1992年のThor他のJ Nat’l Cancer Inst 84巻の845−855 頁)。更に、我々は我々の分析を第I期の腫瘍に限定したため、マンマグロビンの過発現は、腫瘍のこのサブグループにおいて報告された他のいずれかの遺伝的な変質に比べ、実質的により頻繁に起
こっている(例として取り込まれる1993年のAlllerd 他のJ Nat’l Cancer Inst 85巻の200−206頁)。
【0029】
乳癌標識としてのマンマグロビンの同定は、患者における乳癌の存在を検出するための方法を含む本発明の別の特徴のための基礎を提供する。ここで乳房の腫瘍形成病の検出の文脈において使用されるよう”検出”の語は、患者における乳癌の存在の決定、乳癌の他の病気からの区別、病気の予想される結果と回復の見込みの面からの予後の判断、病気の状態若しくは病気の再発のモニターリング、患者に対する望ましい治療の養生法の決定及び抗腫瘍治療の目標決定の構成相であることが意図される。
【0030】
乳癌の検出のための方法はポリヌクレオチドを乳房の腫瘍形成細胞からのmRNAにハイブリダイズすることからなる。そのポリヌクレオチドはSEQ ID NO:1又はSEQ ID NO:1の誘導体からなる。ヌクレオチド配列から誘導されることにより、誘導ヌクレオチド配列は、それが誘導される配列が乳房の腫瘍形成細胞からのmRNAにハイブリダイズするのと同じ厳密な条件の下で、乳房の腫瘍形成細胞からのmRNAにハイブリダイズするために、誘導されたヌクレオチド配列がそれが誘導された配列に対して補足的な十分な配列を持つ場合に、それが誘導される配列と実質的に同じであると意味される。
【0031】
誘導されたヌクレオチド配列は必ずしもそのヌクレオチド配列から物理的に誘導されず、例えば、化学合成若しくはDNAレプリケーション若しくは逆転写若しくは転写を含むいずれかの方法で生産されうる。
【0032】
乳癌に対する検出システム中のマンマグロビンをエンコードするmRNAの存在を検出するために、試料は患者から得られる。その試料は組織の生検試料又は血液サンプル、血漿、血清等でありうる。その試料はそれらに含有された核酸を抽出するために処理されうる。その試料から得られた核酸はゲル電気泳動又は他のサイズ分離技術を受ける。
【0033】
検出は、核酸そして特に試料のmRNAを、ハイブリッド二重鎖を形成するためのプローブとして供給するDNA配列と接触させることを含む。”プローブ”の語は、目標範囲内の配列とプローブ配列と相補的であるために、目標配列とのハイブリット構造を形成するポリペプチドからなる構造のことを言う。
【0034】
得られた二重鎖の検出は通常はラベルされたプローブの使用によりなされる。別の場合、プローブはラベルされないが、直接に又は直接ではなくラベルされた配位子と特異的に結合することにより検出可能となる。適当なラベル並びにプローブ及び配位子をラベルする方法はこの分野で公知であり、例えば、公知の方法により結合されうる放射能活性ラベル(例えばニック翻訳又はキナージング(kinasing)),ビオチン、蛍光基、化学発光基(例えば、ジオキセタン類で、特にトリガーされたジオキセタン)、酵素、抗体等を含む。
【0035】
マンマグロビンをエンコードするcDNA又はその誘導体をプ ローブとして使用する場合、高い厳密さの条件が擬陽性を防止するために使用されうる。マンマグロビンから誘導された配列を使用する場合、あまり厳密でない条件が使用されうる。ハイブリダイゼーションの厳密さは、温度、イオン強度、時間の長さ及びホルムアミドの濃度を含む、ハイブリダイゼーションの間及び洗浄工程の間の多くの要因によって決定される。これらの要因は例えば、Sambrook他により概説される(モレキュラー
クローニング:A Laboratory Manual,第二版、1989年)。
【0036】
マンマグロビンをエンコードするmRNAの試料における検出の感受性を増大するために、逆転写/高分子化連鎖反応(RT/PCR)の技術がマンマグロビンをエンコードするmRNAから転写されたcDNAを増幅するために使用されうる。RT/PCRの方法は、この分野で良く知られている(例えば、上記のWatson及びFlemingのものを参照)。
【0037】
RT/PCR法は、以下の用に実施されうる。全細胞性RNAは例えば標準グアニジニウム イソチオシアネート法により単離され、全RNAは逆転写される。その逆転写法は逆転写酵素及び3’末端プライマーを使用するRNAのテンプレート上でのDNAの合成を含む。一般に、プライマーはオリゴ(dT)配列を含む。このように生産されたcDNAは、その後PCR法とマンマグロビン特異的なプライマーを使用して増幅される(例として取り込まれる1989年のBelyavsky他のNucl Acid Res 17巻の2919−2932頁;1987年のKrug及びBergerのAcademic Press, N.Y.の152巻316−325頁のメソッド イン エンザイモロジー)。
【0038】
ポリメラーゼ連鎖反応は、増幅されるためのDNAセグメントの二つの側面を接する領域に対し相補的である二つのオリゴヌクレオチドプライマーを使用して行なわれる。上流及び下流のプライマーは一般に長さが20から30塩基対でありヌクレオチド配列の複製のための二つの側面を接する領域にハイブリダイズする。高分子化は二本鎖DNA分子を生産するために、デオキシヌクレオチド トリホスフェートまたはヌクレオチド類似体の存在下で、DNA−ポリメラーゼにより触媒される。二本鎖はその後、物理的な、化学的な又は酵素によるものを含む何れかの変性方法によって分離される。通常、物理的な変性方法は、一般に約1から10分の時間の間、約80°Cから105°Cの温度まで核酸を加熱することを含んで使用される。その方法は望みの回数のサイクルが繰り返される。
【0039】
プライマーは増幅されるcDNAの鎖と実質的に相補的であるように選択される。そのため、プライマーはテンプレートの正確な配列を反映する必要はないが、増幅される鎖と選択的にハイブリダイズするために十分に相補的でなければならない。
【0040】
増幅に従い、PCR生成物はその後、エチディウム ブロマイド染色により検出される(上記の1989年のSambrook他)。 本発明の別の実施例においては、マンマグロビンcDNA配列又はその誘導体は、乳癌患者の検体におけるマンマグロビン遺伝子の変質を特徴付けるのに使用されうる(例えば、遺伝子再配置、遺伝子増幅、又は遺伝子削除)。このことは、損なわれていないmRNAを含まない患者の検体又は試料が遺伝子構造における変化を更に試験されうる方法を提供する。
【0041】
この方法の一つの応用において、マンマグロビンcDNA配列又はその誘導体は、患者の腫瘍、正常組織、又はリンパ球から単離され一若しくはそれ以上の制限エンドヌクレアーゼに浸された患者のゲノミックDNAにハイブリダイズされる。この分野で良く知られたサザンブロットプロトコルを使用して、この分析は患者又は患者の乳房の腫瘍が、消失、再配置又は増幅されたマンマグロビン遺伝子を持っているかどうかを決定する。これらの変化の検出はその後、予後の予測及び患者の処置に対して有用な重要な情報を提供する。
【0042】
この技術の第二の応用において、マンマグロビンcDNA配列又はその誘導体に基づく一若しくはそれ以上のオリゴヌクレオチドのプライマーが患者の試料からのマンマグロビン遺伝子のセグメントを増幅するためのポリメラーゼ連鎖反応において使用されえた。得られたPCR生成物の分析はマンマグロビン遺伝子の特別なセグメントが消失又は再配置されているか同化を示す。そのような情報は予後及び患者の処置に対して有用である。
【0043】
本発明はさらに患者から得られた試料中でポリペプチドであるマンマグロビンの存在を検出する方法を提供する。たんぱく質を検出するためにこの分野で知られた何れの方法も使用されうる。そのような方法は、限定されるものではないが、免疫拡散法、免疫電気泳動法、免疫化学的方法、バインダー配位子分析、免疫組織化学の技術、凝集及び補体分析を含む(例えば、例として取り込まれる1991年のSites及びTerr編集のベイシック アンド クリニカル イムノロジー、217−262頁、Appleton&Lange,Norwalk,Connを参照)。抗体をマンマグロビンの一つのエピトープ又は複数のエピトープと反応させ、ラベルされたマンマグロビンたんぱく質又はその誘導体を競争的に置換することを含むバインダー配位子免疫分析法が好ましい。
【0044】
ここで使用されたように、マンマグロビンの誘導体は、ポリペプチド誘導体がマンマグロビンと交さ反応するアミノ酸又は改良されたアミノ酸を含むポリペプチドのことを意味することが意図される。交さ反応によって、抗体は、その形成を誘導した物とは異なる抗原と反応することが意味される。
【0045】
数多くの競争的な及び非競争的なたんぱく質結合免疫分析がこの分野で良く知られている。かかる分析において使用される抗体は、例えば凝集試験において用いられるようにラベルされておらず、又は分析方法の広い多様性での使用のためにラベルされる。使用可能なラベル物質は、放射性免疫分析(RIA)、例えば酵素結合免疫吸着分析(ELISA)である酵素免疫分析、蛍光免疫分析等における使用のための、放射性核種、酵素、蛍光体、化学発光体、酵素気質若しくは補助因子、酵素抑制剤、粒子、色素等を含む。
【0046】
マンマグロビン又はそれのエピトープに対するポリクローナル又はモノクローナル抗体この分野で知られた数多くの方法の何れかによって免疫分析中の使用のために作られうる。エピトープによって、ポリペプチドの抗原的な決定の例が作られる。一つのエピトープは、そのエピトープに特異的な特別の配置にある3のアミノ酸から構成されえた。一般に、一つのエピトープは少なくとも5つのそのようなアミノ酸からなる。アミノ酸の特別な配置を決める方法はこの分野で良く知られ、例えばX線結晶解析及び2次元核磁気共鳴を含む。
【0047】
たんぱく質に対する抗体を調製するための一つのアプローチは、化学的に配列を合成して通常はウサギかマウスである適当な動物にそれを注入する、たんぱく質の全体又は一部のアミノ酸配列の選択と調製である。
【0048】
マンマグロビン又はそのエピトープの調製方法は、限定はされないが、化学合成、再結合DNA技術又は生物学的試料からの単離を含む。ペプチドの化学合成は、例えば、固体相ペプチド合成の古典的なメリーフェルド法(例として取り込まれる1963年のMerrifeldのJ Am Chem Soc 85巻の2149 頁)又はラピッド オートメーテッド マルチプル ペプチド シンセシス システム(DuPont Company、ウィルミントン、DE)上のFMOC計画(例として取り込まれる1972年のCaprino及びHanのJ Org Chem 37巻の3404頁)によって実施されうる。
【0049】
ポリクローナル抗体は、抗原の腹腔内の注入による2週間の間隔後のその後の追加により追従された、ひかがみのリンパ節への抗原注入によって免疫化ウサギによって調製されうる。動物は血を採られて、精製されたマンマグロビンたんぱく質に対して通常はELISAにより血清の分析がされる。モノクローナル抗体は、免疫化されたマウスからのスプレノサイトを骨髄腫又はリンパ腫細胞等の連続的に複製する腫瘍細胞と融合することによるMilstein及びKohlerの方法の後に調製されうる。(例として取り込まれる1975年のMilstein及びKohlerのNature 256巻の495−497頁;1981年のGulfre及びMilsteinのメソッド イン エンザイモロジー:Immunochemical Techniques 73巻の1−46
頁)。そうして形成された雑種細胞は、その後限界希釈方法によりクローニングされ、上澄みはELISA又はRIAにより抗体生成の分析がされる。
【0050】
腫瘍細胞によって発現された目標抗原を認識して特異的に結合するための抗体の特異な能力は、癌処理のためのアプローチを提供する(例示のために、例として取り込まれる1992年のLoBuglio及びSalehのAm J Med Sci 304巻の214−224頁;1993年のBagshaweのAdv Pharmacol 24巻の99−121頁を参照)。そのため、本発明の別の面では、乳癌細胞によって過発現去れることが発見されていたマンマグロビンに対する抗体の使用に基づく動物中での発症の防止と乳癌の処置のための方法を提供する。ポリクローナル又はモノクローナルの何れかであるマンマグロビンに対する特別な抗体は、この分野で知られた何れの方法によっても生産されうる。例えば、ネズミ又はヒトのモノクローナル抗体は雑種細胞技術によって生産されうる。更に、マンマグロビン、若しくはそれの免疫学的に活性なフラグメント、若しくは抗イディオタイプ抗体、若しくはそれのフラグメントは、マンマグロビン発現細胞を認識することのできる抗体の生成を引き出すために動物に対し投与されうる。
【0051】
そのように生成された抗体またはそのフラグメントは、放射性核種、毒又は細胞毒等の一若しくはそれ以上の腫瘍細胞を崩壊することの出来る物質でラベルされ、乳癌を持つ疑いのある患者に投与される。ラベルされた抗体の乳癌細胞によって過発現されているマンマグロビンに対する結合は癌細胞の死を引き起こす。
【0052】
この分野で知られた多様な腫瘍細胞を崩壊することの出来る物質の何れもが、そのようなラベルされた抗体の生成のために使用されうる。例えば、免疫毒は植物毒とバクテリア毒を抗体の結合することにより作られうる。その様な毒は、例えば、リシン、ジフテリア毒及びプスードモナス エキソトキシンAを含む。薬物−抗体複合体はまた化学療法剤が抗体に結合されて作られうる。かかる用途に適した化学療法剤は例えば、トモキシフェン、ドクソルビシン、メソトレキサート、クロロアンブシル、ビンカ アルカロイド、及びミトミシンを含む。更に、ラジオ免疫複合体は放射性核種が安定に抗体と結合されて作られうる。ラジオ免疫複合体の形成に適した放射性核種は、例えば、131
I,188 Re,186 Re,67Cu,90Y及び47Sc等のβ−放射体;211 At,212 Bi及び212 Pb等のα−放射体;125 I及び77Br等のオージエ電子放射体;並びに10B等の核分裂性の核種を含む。
【0053】
本発明の好ましい実施例は以下の例中に記載される。ここの請求の範囲内の他の実施例は、本明細な記載の考察又はここに記載された発明の実施から当業者にとって明らかである。例と共に、本明細な記載は、例に続く請求の範囲によって示される発明の範囲と精神を伴って、例証するのみと解されることが意図される。
【0054】
以下の例において、細胞系列はアメリカン タイプ カルチャー コレクションから得られ、10%の牛胎児血清の追加されたDulbeccoの最小限の必要な媒体中で成長した。組織の生検材料はヒューマン コーポレイティブ ティッシュウ ネットワーク から得られた(例として取り込まれる1993年のLiVolsi他のCancer 71巻の1391−1394頁)。
【実施例】
【0055】
例1
この例はマンマグロビンcDNAの単離を示す。
【0056】
細胞系列MDA−MB415からの全細胞性RNAは標準グアニジニウム イソチオシアネート法を使用して単離された(上記のBelyavsky他)。このRNAはアンプリファインダー キット(Clonetech)を使用し、生産者のプロトコルに従いRASE
PCR製法において使用された。
【0057】
一次の鎖のcDNAの合成は、反応体積20μl中で、1μgのRNA、10μMの特別なマンマグロビン プライマー D2R (5’−ATA AGA AAG AGA
AGG TGT GG−3’)’SEQ ID NO:4)、4μlの5X RT 緩衝剤(pH8.3の250mMのTrisCl,375mMのKcl,15mMのMgCl2
),2μlの100mMのDTT,1μlの10mMのdNTPs及び200ユニットのSuperscriptTMII逆転写酵素(Gibco/BRL)を含む標準反応の中で行なわれた。反応は45°Cで1時間の間進められ、5分間の間95°Cで培養することにより停止された。RNAは30分間の間65°Cで400μMのNaOHで加水分解され、400μMの酢酸で中和された。反応はその後3体積の6MのNaIと10μlの処理されたガラスビーズが加えられた。ビーズは80%のEtOHで3回洗浄され、核酸がそのビーズから45μlの水中に溶離された。核酸はその後、沈殿され、10μlの水中に再懸濁された。生成された一次の鎖のcDNAは、20時間の間27°CでT4
RNAリガーゼを使用して、生産者の供給したアンカー オリゴヌクレオチド(SEQ ID NO:9、5’−CAC GAA
TTC ACT ATC GAT TCT GGA ACC TTC
AGA GG−3’)に結紮された。結紮反応の十分の一は、1μMの生産者のアンカー プライマー(SEQ ID NO:10、5’−CTG
GTT CGG CCC ACC TCT GAA GGT TCC
AGA ATC GAT AG−3’),1μMのマンマグロビン特異性プライマーD2Rb(SEQ ID
NO:11、5’−AAT CCG TAG TTG GTT TCT CAC C−3’)、200μMのdNTRs,5ユニットのVentTMDNAポリメラーゼ、及び1X
ポリメラーゼ緩衝剤(10mMのKcl,20mMのTrisCl,10mMの(NH4 )2 SO4 ,2mMのMgSO4 ,0.1%のTriton X−100)を含む50μlの反応中でPCR増幅のために使用された。反応は2分間94°及びその後45秒間94°、1分間50°、そして90秒間72°で合計40回の間に培養された。
【0058】
二つの下流のマンマグロビン−特異的にはめ込まれたオリゴヌクレオチドはD2R(SEQ ID NO:4)及びD2Rb(SEQ ID NO:11)であった。上流のマンマグロビン−特異性制御オリゴヌクレオチドはまた、生産者の推薦によるように、D2F(5’−CTT TCT GCA AGA CCT TTG GC−3’)(SEQ
ID NO:12)が使用された。全てのPCR増幅はVent DNAポリメラーゼ(New england Biolabs)を用いて行なわれた。増幅されたRACE生成物はEcoRIに浸され、プラスシドベクターpGEM7Z(Proemga)のEcoRI及びSmaI部位中に結紮された。
【0059】
全ての配列決定は、生産者のプロトコル(Proemga)によるように、Tag DNAポリメラーゼの熱循環配列決定キットを使用して行なわれた。簡単には、用いられた製造方法は以下に示す通りである。
【0060】
10pmolの配列特異的なオリゴヌクレオチドが、37°Cで30分間の間10μlの反応の中でT4ポリヌクレオチド キナーゼを使用して、10pmolの32P−γ ATP(3,000 Ci/mol及び10mCi/ml)で末端ラベルされた。100ngのプラスミド テンプレート、1.5pmolのラベルされた配列決定プライマー、及び5ユニットの配列決定グレードのTagポリメラーゼを含む高分子化反応が、17μlの生産者の提供した配列決定緩衝剤の中に作りだされた。この反応は、生産者の提供したデオキシ核酸とジデオキシ−A,C,G,若しくはTの何れかとの混合物を含む4つの反応チューブの組に等分された。4つのチューブの組は、2分間95°C及びその後、45秒間94°、30秒間45°C、そして1分間72°で30回の間に培養された。反応が完了した後、3μlの80%ホルムアミド/ブロムフェノール青色色素が各チューブに加えられた。試料は2分間の間70°Cで加熱され、6%のアクリルアミド/7.5M尿素の配列決定ゲル上に負荷され、2−4時間60Wの一定電力で流された。そのゲルは乾燥されその後2から24時間の間Kodak
XAR5 X線フィルムに晒された。
【0061】
こうして得られた配列は、図2中の一様な線に示されるように403bp(塩基対)フラグメント(SEQ ID NO:5)で あった。以前の検討でDEST002 Tag配列が単離された
(上記のWatson及びFleming)。この配列は図2中の中空の線に示されるように206bpフラグメント(SEQ ID NO:6)であった。これら二つの配列からの情報の結合は、マンマグロビンの全長503bpのcDNAが演繹されることを許容する。(図2)。
【0062】
例2
この例は、マンマグロビンの発現が乳腺腫瘍細胞及びより少ない程度で正常な乳腺細胞に制限されることを示す。
【0063】
全細胞性RNA試料は標準グアニジニウム イソチオシアネート法を使用して単離され、RNaseを持たないDNase(Promega)で処理された。RT/PCR分析のために、示された全RNAの1μgが、生産者のプロトコルに従いオリゴ
dT21(SEQ ID NO:13)及びSuperscript II逆転写酵素(Gibco/BRL)を用いて逆転写された。
【0064】
200ngのオリゴ dT21(SEQ ID NO:13)及び1μgの全RNAは10μlの体積の中で5分間65°Cで培養された。試料は氷の上で冷やされ、4μlの5X
RT 緩衝剤(pH8.3の250mMのTrisCl,375mMのKcl,15mMのMgCl2 ),2μlの100mMのDTT,1μlの10mMのdNTPs及び200ユニットのSuperscript
TMII逆転写酵素(Gibco/BRL)でからなるものに加えられた。反応は45°Cで1時間の間進められ、5分間の間95°Cで培養することにより停止された。
【0065】
各RT反応の十分の一がマンマグロビン特異的なプライマーD2R(5’−ATA AGA AAG AGA AGG TGT GG−3’)(SEQ
ID NO:4)及びd2102(5’−CAG CGG CTT CCT TGA TCC
TTG−3’)(SEQ ID NO:3)及び94°x30秒/55°x1分/72°x1分の40サイクルによる標準反応条件を使用するPCR分析を受けた。
【0066】
ノーザン分析のために、20μgの全RNAが、前に記載したように(上記のWatson及びFleming)全長マンマグロビンcDNAのプローブを使用して分析された。完全な状態及び各RNA試料の等量負荷はエチディウム ブロマイド着色によって評価された。
【0067】
図4A中に示されるように、500bpマンマグロビンのメッ セージは腫瘍検体2410(このオリジナルDESTがそこから単離された組織)中、及びずっと少ない程度で正常なヒトの乳房の組織で簡単に検出されたが、不死化された乳房の上皮細胞系列B5−589中、又は人の肺、胎盤、子宮及び卵巣中では検出されなかった(図4A)。RT/PCR分析を使用した増幅に続いて、マンマグロビン発現はまだ検査された15組織中で検出されなかった(図4B)。発現の不存在が示されたこれらの反応中のグリセルアルデヒド
3−ホスフェート デヒドロゲナーゼ(GAPDH)メッ セージ(図4B)及びEGFレセプターメッセージ(データは示されない)の検出は、劣化したRNA又は他の取るに足らない説明によらない。そのため、マンマグロビンmRNAの発現は乳房の組織に対し相対的に特異的である。
【0068】
例3
この例は、マンマグロビンcDNAは適当に予測された分子量のたんぱく質生成物をもたらす翻訳可能なヌクレオチド配列をエン コードする。生体外の翻訳は、生産者のプロトコルに従いT7 RNAポリメラーゼ(Promega)及び35S−メチオニン(>1000Ci/mmol;10mCi/ml,Amersham)を用いてTNTTMウサギ
レチクロサイト 翻訳キットを使用して行なわれた。
【0069】
25μlのTNTTMウサギ
レチクロサイト溶解産物に、2μlの生産者が調製した反応緩衝剤、T7 RNAポリメラーゼ、20μMのメチオニンを含まないアミノ酸混合物、40μCi35S−メチオニン(1000Ci/mmol及び10mCi/ml)、40ユニットのリボヌクレアーゼ禁止剤、1μgのマンマグロビン/pGEM7 プラスミド、及び50μlの最終体積を形成するのに十分な水処理されたDEPCが加えられた。この反応は60分間3
0°Cで培養された。5μlのこの反応が20μlのSDSゲル緩衝剤中に移され、2分間沸騰され、そして17.5%のSDS−ポリアクリルアミド ゲル上に負荷された。
【0070】
マンマグロビンcDNAでプログラムされたウサギ レチクロサイト溶解産物は6kDのたんぱく質を生産したが、一方cDNAでプログラムされないものは、全くたんぱく質生成物を生産しなかった。
【0071】
例4
この例は初期の乳房のカルチノーマにおけるマンマグロビンの過発現の罹患率を示す。
【0072】
乳房のカルチノーマにおけるマンマグロビン過発現の頻度を決定するために、我々は、マンマグロビンcDNAプローブを用いるノーザンブロットハイブリダイゼーションを使用して異なる組織タイプの第I期の初期の乳房のカルチノーマである15のパネルを試験した。患者一致の正常の乳房の組織試料はまた3人の患者からの組織内で比較された(図6)。500bpのマンマグロビンmRNAが正常の乳房の組織及び腫瘍2410の中並びに、そのうちの2つは試験されたときに患者一致の正常組織内で殆ど又は全く発現を示さない3つの他の腫瘍中で検出された(B015v.B016;B022v.B023)(図6)。全てのなかで、15の試験された腫瘍のうち4(27%)がマンマグロビンmRNAを発現した。これらのデータは、マンマグロビンの過発現は単一の腫瘍検体に対し特異的ではなく、実際に初期の乳房の腫瘍の中で比較的頻繁である。更に、試験された全ての腫瘍は第I期であったという事実はこの調節障害が乳房の腫瘍形成の進行における比較的初期に起こることを示す。
【0073】
例5
以下の例はポリクローナル抗体を使用するマンマグロビンたんぱく質の検出を示す。
【0074】
ポリクローナル抗体は、マンマグロビンcDNAから予測された16C−末端アミノ酸(Glu−Val−Phe−Met−Gln−Leu−Ile−Tyr−Asp−Ser−Ser−Leu−Cys−Asp−Leu−Phe,SEQ ID NO:14)をキーホール リンフェト ヘマトシアニンに結合し、Freundのアジュバンドを伴ってウサギの中に注入することにより調製される。植えつけられたウサギは3週間のインターバルで追加抗原投与がされ、第12週に、そのウサギは血を採られ、そしてその血清が、マンマグロビンを検出するための能力の分析がされる。血清の無い状態にされた培地は乳房の腫瘍細胞系列のMDA−MB−415及びMCF−7から収穫された(24時間の収穫)。MDA−MB−415は、マンマグロビンのメッセージを過発現する細胞系列として既に同定され、MCF−7は検出可能なマンマグロビンを生成しない細胞系列として既に同定されている。調整された培地は還元条件下で12%のSDSアクリルアミドゲル上で分解され、ナイトラン(Nytran)フィルター上にブロットされ、そしてこの分析における第一の抗体である、C−末端ペプチドに対する記載された抗体を使用して標準ウエスタン ブロット プロトコルにより分析された。初期抗体結合の後、ブロットは洗浄され、第二の抗体
(山羊の抗−ウサギ)が加えられた。マンマグロビン−抗体錯体は、酵素結合された化学発光(ECL Western Blotting Detecting Reagent,Amersham,アリントン ハイト、IL)により可視下された。MDA−MB−415細胞系列のために調整された培地は20kdの明確な分子量のマンマグロビンの帯を示し、この帯はMCF−7細胞系列の調整培地中には検出されなかった。このように、MDA−MB−415細胞はマンマグロビンたんぱく質を分泌するが、MCF−7細胞はしない。
【0075】
このたんぱく質の特異性を更に説明するため、調整培地及びMDA−MB−415細胞系列の細胞溶解産物は、C−末端ペプチドに対する抗体を伴い、抗体を生産するために使用された競争ペプチドの存在及び不存在の下で、ウエスタン ブロット分析により分析された。マンマグロビン−抗体錯体の可視化は上記のようになされた。図7中に見られたように、競争ペプチドの不存在の下(−)では、調整培地(S)はマンマグロビンたんぱく質の表象である20kdの帯を持つ。細胞溶解産物(C)は14kd,20kd及びより高い分子量に幾つかの帯を示した。その14kdの帯は未処理の形態にあるマンマグロビンを表すようである。マンマグロビンに対するcDNAは一致のN−グリコシレイション部位を持ち、観測された、分泌された20kdの形態は幾つかのたんぱく質の処理された形態を示すようである。ウエスタン ブロットが競争ペプチドの存在下(+)行われる場合、これらのたんぱく質がその抗体が合成されたペプチドを含むことを示して、分泌された形態及びマンマグロビンの細胞内の形態は見ることが出来ない。
【0076】
C−末端ペプチドに対するこの抗体はまた、初期の乳房の腫瘍検体からの細胞溶解産物中に同様の帯を検出した(図8)。更に、その抗体は、患者の検体から得られた乳癌のパラフィン固定された切片標本の免疫組織化学的着色により乳房の腫瘍細胞への反応性を示した(図9)。免疫組織化学的着色はマンマグロビンペプチドに対する抗体及びホルセラディッシュ ペルオキシダーゼで標識された山羊 抗−ウサギ抗体及び気質としての3,3’−ジアミノベンゼン テトラハイドロクロライド(DAB)を使用して行なわれた。マンマグロビンたんぱく質を発現する細胞は茶着色を示した。
【0077】
これらの結果から、我々はマンマグロビンは分泌たんぱく質であり、マンマグロビンたんぱく質は前駆たんぱく質として合成されて翻訳後改良は分泌に先立って必要なその外見上の分子量を増大し;そしてマンマグロンビンたんぱく質はヒトの乳房の腫瘍検体中に検出可能であると考察する。マンマグロビンたんぱく質の検出は、乳房の腫瘍の標識としてマンマグロビンたんぱく質を使用する癌診断において、乳房の腫瘍の再発の評価において、腫瘍細胞を混入するための自家骨髄/幹細胞移植のモニタリングにおいて、乳房の腫瘍のワクチンにおいて、そして抗体−媒介錯体を経る治療的関与のための乳房の腫瘍細胞の目標決定において応用できる。
【0078】
上記を考慮して、本発明の幾つかの利点が達成され、他の有利な結果がなし遂げられたことが分かった。
【0079】
本発明の範囲から外れること無く多様な変化が上記の方法及び構成において成されうるため、上記記載中に含まれ、そして添付された図面中に示された全ての事柄は、例証であって限定する意味では無いことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】cDNA末端の速い増幅(RASE)のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を使用し、引き続いてベクターpGEM72及びpCEV27中にサブクローニングする全長マンマグロビンcDNAを単離するのに使用された計画を示す図である。
【図2】一様な棒がRASE PCR法によって単離された403bp(塩基対)フラグメント(SEQ ID NO:5)を示し、中空の棒が206bp(塩基対)DEST002配列(SEQ ID NO:6)を示している、SEQ ID NO:1(上記で番号付けられたヌクレオチド)のヒトcDNA配列及びエンコードされた乳房に特異的なたんぱく質であるマンマグロビン(SEQ ID NO:2)(以下で番号付けられるアミノ酸)のアミノ酸配列を示す図である。
【図3】強調された文字及び二重線により印付けられた同一性及び一本の線によって印付けられた構造的に類似するアミノ酸を用い、ラットの前立腺ステロイド結合たんぱく質のサブユニットC3(rPSC3)(SEQ ID NO:7)及びヒトクラーラ細胞10kDたんぱく質(hCC10)(SEQ ID NO:8)と比較した、乳房に特異的なたんぱく質であるマンマグロビン(hMA M)のアミノ酸配列を示す図である。
【図4】(A)乳房の腫瘍形成、正常の乳房及び他の成人組織からの組織によって発現されたmRNAに対する乳房特異的なたんぱく質であるマンマグロビン(hMAM)をエンコードするヒトcDNAの配列のハイブリダイゼーションのノーザンブロット分析と、(B)乳房の腫瘍形成、正常の乳房及び他の成人組織からの組織のRT/PCR増幅された試料の分析を示す図である。
【図5】生体外でのウサギの網状赤血球溶解産物系における乳房に特異的なcDNA配列の翻訳を示す図である。
【図6】腫瘍2410中、8人の他の患者の内の3人からの腫瘍中(強調して示される)、及びより低い程度であるが、腫瘍組織及び患者一致の正常組織中でのマンマグロビン発現である二つのケースで比較する正常の乳房組織(イタリック体で示される)中の、mRNAを検出するマンマグロビンをエンコードするcDNAとのノーザンブロットハイブリダイゼーションを示す図である。
【図7】ポリクローナル抗体を生産するために使用されたペプチドの不存在(−)及び存在(+)の下、良好な状態にされた媒体(S)及びMDA−MB−415乳房腫瘍細胞からの細胞溶解産物からの16C−ターミナルのアミノ酸(SEQ ID NO:14)に対するポリクローナル抗体を使用するウエスタンブロット分析を示す図である。
【図8】16C−ターミナルのアミノ酸(SEQ ID NO:14)に対するポリクローナル抗体と酵素結合された化学発光によって可視化されたヤギの抗−ウサギ抗体を使用して、マンマグロビンたんぱく質の検出を示す、人の乳房の腫瘍細胞からの細胞溶解産物のウエスタンブロット分析を示す図である。
【図9】16C−ターミナルのアミノ酸(SEQ ID NO:14)に対するポリクローナル抗体及びホースラディッシュ ペルオキシダーゼで標識されたヤギの抗−ウサギ抗体及びマンマグロビンたんぱく質を発現する細胞の茶色に色付けを示す基質としてのDABを使用して、免疫組織化学的に色付けされた患者の検体からの乳癌細胞のパラフィン固定された切片標本をカラー色で示す図である。
【図9A】16C−ターミナルのアミノ酸(SEQ ID NO:14)に対するポリクローナル抗体及びホースラディッシュ ペルオキシダーゼで標識されたヤギの抗−ウサギ抗体及びマンマグロビンたんぱく質を発現する細胞の茶色に色付けを示す基質としてのDABを使用して、免疫組織化学的に色付けされた患者の検体からの乳癌細胞のパラフィン固定された切片標本を白黒色で示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
SEQ ID NO:14のアミノ酸配列を有するマンマグロビン エピトープからなる、単離されて精製された、たんぱく質。
【請求項2】
前記マンマグロビン エピトープは担体たんぱく質に結合することを特徴とする請求項1記載のたんぱく質。
【請求項3】
前記担体たんぱく質は、キーホール リンフェト ヘマトシアニンであることを特徴とする請求項2に記載のたんぱく質。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図9A】
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【公開番号】特開2007−145855(P2007−145855A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−21666(P2007−21666)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【分割の表示】特願平8−536734の分割
【原出願日】平成8年5月31日(1996.5.31)
【出願人】(500204278)ワシントン ユニヴァーシティー (14)
【Fターム(参考)】