ICタグを利用した死亡推定方法
【目的】本発明は、ICタグを利用して鶏の死亡率を推定する死亡推定方法に関し、ICタグを餌に配合して鶏に給餌して排泄されたICタグを読み取り、ケージ内でまとめて飼育する多数の鶏数あるいは個別飼育する鶏の死亡を自動的に推定し、危険死亡率を越えたときに警報を精度良好かつ簡易に発生することを目的とする。
【構成】 餌に配合されたICタグあるいは配合する前のICタグの情報をリーダで読み取って記憶するステップと、ICタグの配合された餌を鶏に与えて排泄された排泄物中からICタグの情報を読み取って記憶するステップと、記憶した餌に配合されたICタグの情報と、記憶した排泄物中から読み取ったICタグの情報とをもとに死亡数を推定するステップとを有する。
【構成】 餌に配合されたICタグあるいは配合する前のICタグの情報をリーダで読み取って記憶するステップと、ICタグの配合された餌を鶏に与えて排泄された排泄物中からICタグの情報を読み取って記憶するステップと、記憶した餌に配合されたICタグの情報と、記憶した排泄物中から読み取ったICタグの情報とをもとに死亡数を推定するステップとを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICタグを利用して鶏の死亡率を推定する死亡推定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、養鶏場は小規模でも1000羽以上、中規模では数万羽単位で管理を行っている。毎日全ケージをチェックして死亡した鶏を確認(カウント)し、鶏インフェルエンザなどの重大な伝染病の発生の疑いがあるなどをチェックすることは大変で事実上困難であった。
【0003】
このため、赤外線カメラでケージを撮影して当該ケージ内の鶏などの温度が高いことをもとに当該画像上で温度の高い部分の数をカウントあるいは総面積を算出したりして鶏などの数を日毎に推定し(特許文献1参照)、推定した鶏などの数が危険死亡率を超えているかチェックしていた。
【0004】
また、日々出荷する採卵した卵の数を計数して産卵鶏の数を日々推定し、推定した産卵鶏の数をもとに危険死亡率を超えているかチェックすることも考えられる(特許文献2参照)。
【特許文献1】特願2004−236134号
【特許文献2】特願2004−236840号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した前者の技術で、赤外線カメラでケージを撮影してその画像上で温度の高い部分の数をカウントあるいは総面積を算出したりし、鶏の数を推定したのでは、重なって見えない鶏が計数モレしたり、複数の鶏がまとまって撮影されたたりして正確性に欠けるという問題があった。
【0006】
また、上述した後者の技術では、鶏が産卵している期間のみしか適用できず、鶏が産卵を行なわない換羽期間中には産卵鶏の数を推定できないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、これらの問題を解決するため、ICタグを餌に配合して鶏に給餌し当該鶏が排泄したときにリーダでICタグの数および書き込んでおいた情報(ID、日時)を読み取って鶏数あるいは鶏の死亡を推定し、危険死亡率を超えたときに警報を発するようにしている。
【0008】
従って、ICタグを餌に配合して鶏に給餌して排泄されたICタグを読み取ることにより、ケージ内でまとめて飼育する多数の鶏数あるいは個別飼育する鶏の死亡を自動的に推定し、危険死亡率を越えたときに警報を精度良好かつ簡易に発生することが可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、ICタグを餌に配合して鶏に給餌して排泄されたICタグを読み取ることにより、ケージ内でまとめて飼育する多数の鶏数あるいは個別飼育する鶏の死亡を自動的に推定し、危険死亡率を越えたときに警報を精度良好かつ簡易に発生することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、ICタグを餌に配合して鶏に給餌し当該鶏が排泄したときにリーダでICタグの数および書き込んでおいた情報(ID、日時)を読み取って鶏数あるいは鶏の死亡を推定し、危険死亡率を超えたときに警報を発することを実現した。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明のシステム構成図を示す。図1は、ケージ内に多数の鶏を飼育し、ICタグを配合した餌を当該ケージ内の多数の鶏に一斉に給餌する場合のシステム構成図を示す。
【0012】
図1の(a)は、ICタグに当該ICタグを識別するID情報のみを書き込むあるいは設定する場合のシステム構成図を示す。
【0013】
図1の(a)において、ICタグ1は、鶏に給餌する餌に配合するICタグであって、微小サイズで無線でデータを読み出しあるいはデータの読み出しとデータの書き込みができるもの(例えば0.4mm角の薄いICタグを鶏が食べて排泄しても破損されないように被覆したもの)である。
【0014】
ICリーダ・ライタ2は、ICタグ1から無線でデータの読み出し、あるいはデータの読み出しとデータの書き込みができるものである。
【0015】
処理装置3は、プログラムに従い各種処理を実行するものであって、ここでは、IDアクセス手段4、排出IDアクセス手段5、ID日時管理テーブル6、危険死亡率判定手段7、週齢別死亡率テーブル8、警告手段9、警告表示10などから構成されるものである。
【0016】
IDアクセス手段4は、ICリーダ・ライタ2を制御し、餌に配合されたICタグ1(あるいは餌に配合するICタグ1)から当該ICタグ1を一意に識別するIDを読み取る(あるいは書き込む)ものである。
【0017】
排出IDアクセス手段5は、ICリーダ・ライタ2を制御し、鶏から排出(排泄)された排泄物中のICタグ1からIDを読み取るものである。
【0018】
ID日時管理テーブル6は、ICタグ1の一意のIDと、鶏に餌を与えた日時あるいは配合した日時とを対応づけて登録(記憶)して管理するものである(図10の(a)参照)。
【0019】
危険死亡率判定手段7は、鶏に与えた餌中のICタグ1の数と、鶏が排泄した排泄物中のICタグ1の数とをもとに鶏の死亡数を推定し、当該推定した死亡数の全体の鶏数に対する割合である死亡率が予め実験で求めた週齢の死亡率を超えたときに危険死亡率と判定などするものである(図3から図12を用いて後述する)。
【0020】
週齢別死亡率テーブル8は、鶏の週齢別の予め実験で求めた死亡率を設定したテーブルである(図11の(d)参照)。
【0021】
警告手段9は、危険死亡率判定手段7が現在の鶏の死亡率が危険死亡率となったと判定したときに、警告を発したり、表示したりするものであって、ここでは、警告表示10するものである(図12参照)。
【0022】
警告表示10は、鶏の死亡率が危険死亡率となったと判明したときに表示された警告であって、表示装置上に警告を表示したものである(図12参照)。
【0023】
次に、図1の(b)は、ICタグに当該ICタグを識別するID情報および給餌(配合)の日時情報を書き込むあるいは予め設定する場合のシステム構成図を示す。ここで、ICタグ1、ICリーダ・ライタ2、ID日時管理テーブル6、危険死亡率判定手段7、週齢別死亡率テーブル8、警告手段9、警告表示10は、既述した図1の(a)と同一であるので、説明を省略する。
【0024】
図1の(b)において、ID・日時アクセス手段41は、ICリーダ・ライタ2を制御し、餌に配合されたICタグ1(あるいは餌に配合するICタグ1)から当該ICタグ1を一意に識別するID、ICタグ1を餌に配合あるいはICタグ1を配合した餌を給餌する日時情報を読み取るあるいは書き込むものである。
【0025】
排出ID・日時アクセス手段51は、ICリーダ・ライタ2を制御し、鶏から排出(排泄)された排泄物中のICタグ1からID、日時情報を読み取るものである。
【0026】
図2は、本発明のシステム構成図を示す。図2は、ケージ毎に鶏(例えば肉用の鶏)を飼育し、ICタグを配合した餌を当該ケージ内の鶏に給餌する場合のシステム構成図を示す。
【0027】
図2の(c)は、ICタグに当該ICタグを識別するID情報のみを書き込むあるいは設定する場合のシステム構成図を示す。ここで、ICタグ1、ICリーダ・ライタ2、危険死亡率判定手段7、週齢別死亡率テーブル8、警告手段9、警告表示10は、既述した図1の(a)と同一であるので、説明を省略する。
【0028】
図2の(c)において、IDアクセス手段42は、ICリーダ・ライタ2を制御し、餌に配合したICタグ1を一意に識別するID(あるいはICタグ1を餌に配合する一意に識別するID)を読み取ったり、書き込んだりするものである。
【0029】
排出IDアクセス手段52は、ICリーダ・ライタ2を制御し、鶏から排出(排泄)された排泄物中のICタグ1からIDを読み取るものである。
【0030】
個体ID管理テーブル11は、IDアクセス手段42および排出ICアクセス手段52で読み取ったあるいは書き込んだ情報を設定して管理するものである(図10の(c)参照)。
【0031】
次に、図2の(d)は、ICタグに当該ICタグを識別する個体識別番号、ID情報、日時情報を書き込むあるいは設定する場合のシステム構成図を示す。ここで、ICタグ1、ICリーダ・ライタ2、危険死亡率判定手段7、週齢別死亡率テーブル8、警告手段9、警告表示10、個体ID管理テーブル11は、既述した図2の(a)と同一であるので、説明を省略する。
【0032】
図2の(d)において、個体識別番号・ID・日時アクセス手段43は、ICリーダ・ライタ2を制御し、餌に配合したICタグ1を一意に識別するID(あるいはICタグ1を餌に配合する一意に識別するID)、個体識別番号、日時を読み取ったり、書き込んだりするものである。
【0033】
排出個体識別番号・ID・日時アクセス手段53は、ICリーダ・ライタ2を制御し、鶏から排出(排泄)された排泄物中のICタグ1から個体識別番号、ID,日時を読み取るものである。
【0034】
死亡位置判定手段12は、鶏が死亡した位置を判定するものである(図8、図12参照)。
【0035】
個体管理/位置テーブル13は、個体(鶏)の位置などを設定して管理するものである(図11の(e)参照)。
【0036】
図3は、本発明の説明図を示す。
図3の(a)は、多数飼育の例を示す。図示の多数飼育は、1つのケージ内に多数の鶏(例えば産卵鶏)を飼育し、自動給餌機21で当該ケージ内の多数の鶏に一斉にICタグ1を配合した餌を給餌する。餌を食べた鶏が排泄して排泄コンベアで排泄物が搬送されて鶏糞採集箱に入る前にICリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からID(あるいはIDと日時情報)などを読み取るときの構成を模式的に示したものである。
【0037】
図3の(b)は、個別飼育の例を示す。図示の個別飼育は、1つのケージ内に1匹の鶏(例えば肉用鶏)を飼育し、図示外の自動給餌機で各ケージ内の餌箱にICタグ1を配合した餌を給餌する。この給餌の際に、ケージ毎(あるいは複数のケージ毎)に配置されたICリーダ・ライタ2で餌に配合されたICタグ1からIDを読み取ったり、ID、日時(給餌日時)、個体識別番号(鶏の識別番号)を書き込んだりする。そして、餌を食べた鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る前に図示外のICリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からID(あるいはID、個体識別番号、日時情報)などを読み取るときの構成を模式的に示したものである。
【0038】
図4は、本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/給餌時)を示す。
図4の(a)は、図1の(a)に示すシステムの動作例として、ICタグ1の一意のIDを利用する場合の例を示す。
【0039】
図4の(a)において、S1は、餌に配合するICタグ1のIDを読み込む。これは、ICリーダ・ライタ2を用い、IDアクセス手段4が、鶏に与える餌に配合するICタグ1から一意のID(例えばICタグ1に付与されているID)を読み込む。尚、ICタグ1から一意のIDを読み取るのではなく、一意のIDを書き込むようにしてもよく、この場合には、以降、読み込んだIDが書き込んだIDとなる。
【0040】
S2は、読み込んだIDと日時を紐付ける。これは、IDアクセス手段4が、S1で読み込んだICタグ1の一意のIDと現在の日時を対応づけ、後述する図10の(a)のID日時管理テーブル6に登録して管理する。
【0041】
S3は、当日給餌分の飼料にICタグ1をMコ配合(混入)する。これは、当日の鶏に給餌する飼料にICタグ1をMコ配合する。
【0042】
S4は、給餌機で飼料を配布する。これは、既述した図3の(a)の多数飼育の場合に、餌にMコのICタグ1を配合した後、自動給餌機21で多数の鶏に行き渡るように配布し、これらICタグ1の配合した餌を多数の鶏に食べさせる。
【0043】
以上によって、餌に配合したMコのICタグ1についてその一意のID(ICタグ1から読み込んだID,あるいは書き込んだID)と配合(あるいは給餌)した日時を図10の(a)のID日時管理テーブル6に対応づけて登録すると共に、自動給餌機でICタグ1をMコ配合した飼料をN匹の鶏に食べさせることが可能となる。これにより、1匹の鶏が、平均M/N個のICタグ1を食べたこととなる。
【0044】
図4の(b)は、図1の(b)に示すシステムの動作例として、ICタグ1の一意のIDおよび当該ICタグ1に書き込んだ日時(配合日時、給餌日時などの日時)を利用する場合の例を示す。
【0045】
図4の(b)において、S11は、餌に配合するICタグ1に当日の日時を書き込む。これは、ICリーダ・ライタ2を用い、ID・日時アクセス手段41が、鶏に与える餌に配合するICタグ1の一意のID(例えばICタグ1に予め付与されている一意のIDあるいは書き込んだ一意のID)に加えて、日時(配合する日時あるいは給餌する日時)を書き込む。
【0046】
S12は、当日給餌分の飼料にICタグ1をMコ配合(混入)する。これは、当日の鶏に給餌する飼料にICタグ1をMコ配合する。
【0047】
S13は、給餌機で飼料を配布する。これは、既述した図3の(a)の多数飼育の場合に、餌にMコのICタグ1を配合した後、自動給餌機21で多数の鶏に行き渡るように配布し、これらICタグ1の配合した餌を多数の鶏に食べさせる。
【0048】
以上によって、餌に配合したMコのICタグ1についてその一意のID(ICタグ1から読み込んだID,あるいは書き込んだID)と配合(あるいは給餌)した日時をICタグ1に記憶させると共に、自動給餌機でICタグ1をMコ配合した飼料をN匹の鶏に食べさせることが可能となる。これにより、1匹の鶏が、平均M/N個のICタグ1を食べたこととなる。
【0049】
図5は、図1の(a)に示すシステムの動作例として、本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/排泄時)を示す。
【0050】
図5の(a)は、既述した図4の(a)でICタグ1を配合した餌を多数の鶏に食べさせ、当該鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からIDを読み取って、死亡数、死亡率、危険アラームなどを算出、判定するときのフローチャートを示す。
【0051】
図5の(a)において、S21は、リーダを通過したICタグ1のIDを読み取る。これは、既述した図3の(a)で多数の鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る手前に配置したICタグリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からIDを読み取る。
【0052】
S22は、ID日時管理テーブル6を参照し、IDの日時を読み取る。これは、S21で排泄物中のICタグ1から読み取ったIDについて、排出IDアクセス手段5が、図10の(a)のID日時管理テーブル6を参照し、当該IDに対応づけて登録されている日時(ICタグ1を餌に配合(あるいは給餌)した日時)を読み取る。
【0053】
S23は、ID読込日時管理テーブル21に読み込んだ日時を書き込む。これにより、排泄物中に排泄されたICタグ1のIDと、読み込んだ日時とを図10の(b)のID読込日時管理テーブル21に示すように書き込んで記憶する。
【0054】
S24は、現時刻≧処理開始時間か判別する。これは、危険死亡率判定手段7が、現在の時刻(現時刻)が、処理開始時間(=配合時間+最大消化時間)か判別する。ここで、処理開始時間は、危険率を判断するための処理を開始する時間であって,即ち、ICタグ1を餌に配合(給餌)した時間に、健康な鶏が餌を消化して排泄するまでに要する時間と食餌時間等を加算考慮した時間である。この処理開始時間を越えても排泄されないICタグ1は、死亡や体調不良などの理由により餌が鶏から排泄されずに体内に滞留している状態にあると推測することができる。S24のYESの場合には、現時間が処理開始時間を経過したので、S25以降の処理を実行する。S24のNOの場合には、現時刻が未だ処理開始時間を経過していないので、S21以降を繰り返す。
【0055】
S25は、S24のYESで現時間が処理開始時間を経過したと判明したので、ID読込日時管理テーブル21より同一日時のIDの数をカウントする。これは、危険死亡率判定手段7が、S23で排泄物中のICタグ1から読み取った当該ICタグ1のIDを全て記憶した図10の(b)のID読込日時管理テーブル21を参照し、同一日時のIDの総数M’をカウントする。
【0056】
S26は、死亡もしくは、体調不良によりICタグ1を排泄しない鶏の数(DS)は、
DS=(M−M’)÷(M/N)=N(M−M’)/M・・・・・・(式1)
と算出できる。ここで、(M−M’)は未回収のICタグ1の数であり、(M/N)は1羽当りのICタグ1を食べた数である。
【0057】
M:所定期間あたりの餌に配合したICタグ1の総数
M’:所定期間あたりの排泄物中のICタグ1のIDの総数(読み取った総数)
S27は、DS≧DHか判別する。ここで、DHは危険死亡数であって、鶏の現在の週齢(7日当り)の死亡率(図11の(d)参照)をgs(%)とすると、1日当りの危険死亡数DHは、
DH=N×gs÷100÷7 ・・・・・・・・(式2)
となる。
【0058】
従って、S27は、S26で算出した現在日の死亡数DSが、図11の(d)の週齢別死亡率テーブルをもとに算出した1日当りの危険死亡率DHを超えたか判別する。YESの場合には、DSがDHを超えたと判明したので、S28で危険アラーム(鶏の死亡率が危険死亡率を超えた旨の危険アラーム)を発信し、管理者に知らせる。一方、S27のNOの場合には、DSがDHを超えない、すなわち異常な状態ではないと判明したので、終了する。この際に、処理装置3は、異常な状態ではない旨の出力を行っても構わない。
【0059】
以上によって、多数の鶏が排泄した排泄物中のICタグ1のIDを読み取って当該IDと読込日時を対応づけて図10の(b)のID読込日時管理テーブル21に書き込んで記憶し、現時刻が処理開始時間を経過したときに当該ID読込日時管理テーブル21を参照して同一日時のIDの総数M’をカウントし、上述した(式1)によって死亡数DSを算出し、図11の(d)の週齢別死亡テーブルをもとに算出した1日当りの死亡数DHとを比較し、DSがDHを超えたときに危険アラームを自動発信して管理者に知らせることが可能となる。一方、DSがDHを越えないときは正常と判定し、危険アラームを発しない。
【0060】
図6は、図1の(b)に示すシステムの動作例として、本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/排泄時)を示す。
【0061】
図6の(b)は、既述した図4の(b)でICタグ1を配合した餌を多数の鶏に食べさせ、当該鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からIDと日時(配合あるいは給餌した日時)を読み取って、死亡数、死亡率、危険アラームなどを算出、判定するときのフローチャートを示す。
【0062】
図6の(b)において、S31は、リーダを通過したICタグ1のIDと日時を読み取る。これは、既述した図3の(a)で多数の鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る手前に配置したICタグリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からIDと日時を読み取る。
【0063】
S32は、IDと日時と読込日時とをID読込日時管理テーブル21に書き込む。これにより、排出ID・日時サクセス手段51が、排泄物中に排泄されたICタグ1のIDと日時(配合あるいは給餌の日時)と、読込日時とを図10の(b)のID読込日時管理テーブル21に示すように書き込んで記憶する。
【0064】
S33は、現時刻≧処理開始時間か判別する。これは、危険死亡率判定手段7が、現在の時刻(現時刻)が、処理開始時間(=配合時間+最大消化時間)か判別する。ここで、処理開始時間は、危険率を判断するための処理を開始する時間であって,即ち、ICタグ1を餌に配合(給餌)した時間に、健康な鶏が餌を消化して排泄するまでに要する時間と食餌時間等を加算考慮した時間である。S33のYESの場合には、現時間が処理開始時間を経過したので、S34以降の処理を実行する。S33のNOの場合には、現時刻が未だ処理開始時間を経過していないので、S31以降を繰り返す。
【0065】
S34は、S33のYESで現時間が処理開始時間を経過したと判明したので、ID読込日時管理テーブル21より同一日時のIDの数をカウントする。これは、危険死亡率判定手段7が、S32で排泄物中のICタグ1から読み取った当該ICタグ1のIDと日時と読込日時とを全て記憶した図10の(b)のID読込日時管理テーブル21を参照し、同一日時(配合日時)のIDの総数M’をカウントする。
【0066】
S35は、死亡もしくは、体調不良によりICタグ1を排泄しない鶏の数(DS)は、
DS=(M−M’)÷(M/N)=N(M−M’)/M・・・・・・(式1)
と算出できる。ここで、(M−M’)は未回収のICタグ1の数であり、(M/N)は1羽当りのICタグ1を食べた数である。
【0067】
M:所定期間あたりの餌に配合したICタグ1の総数
M’:所定期間あたりの排泄物中のICタグ1のIDの総数(読み取った総数)
S36は、DS≧DHか判別する。ここで、DHは危険死亡数であって、鶏の現在の週齢(7日当り)の死亡率(図11の(d)参照)をgs(%)とすると、1日当りの危険死亡数DHは、
DH=N×gs÷100÷7 ・・・・・・・・(式2)
となる。
【0068】
従って、S36は、S35で算出した現在日の死亡数DSが、図11の(d)の週齢別死亡率テーブルをもとに算出した1日当りの危険死亡率DHを超えたか判別する。YESの場合には、DSがDHを超えたと判明したので、S37で危険アラーム(鶏の死亡率が危険死亡率を超えた旨の危険アラーム)を発信し、管理者に知らせる。一方、S36のNOの場合には、DSがDHを超えない、すなわち異常な状態ではないと判明したので、終了する。この際に、処理装置3は、異常な状態ではない旨の出力を行っても構わない。
【0069】
以上によって、多数の鶏が排泄した排泄物中のICタグ1のIDと日時(配合あるいは給餌の日時)読み取って当該IDと日時と、読込日時を対応づけて図10の(b)のID読込日時管理テーブル21に書き込んで記憶し、現時刻が処理開始時間を経過したときに当該ID読込日時管理テーブル21を参照して同一日時のIDの総数M’をカウントし、上述した(式1)によって死亡数DSを算出し、図11の(d)の週齢別死亡テーブルをもとに算出した1日当りの死亡数DHとを比較し、DSがDHを超えたときに危険アラームを自動発信して管理者に知らせることが可能となる。一方、DSがDHを越えないときは正常と判定し、危険アラームを発しない。
【0070】
図7は、本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/給餌時)を示す。
図7の(a)は、図2の(c)に示すシステムの動作例として、ICタグ1の一意のIDを利用する場合の例を示す。
【0071】
図7の(a)において、S41は、給餌分の飼料にICタグ1を配合(混入)する。
S42は、個体識別番号と餌に配合するICタグ1のIDを読み込む。これは、ICリーダ・ライタ2を用い、IDアクセス手段42が、ケージ毎に飼育する1羽の鶏について、当該鶏の個体識別番号(例えば1羽の鶏を入れたケージあるいは鶏の足などに装着したICタグ1から当該鶏の個体識別番号)と、餌に配合するICタグ1のIDとを読み込む。
【0072】
S43は、読み込んだ個体識別番号とIDと日時を紐付ける。これは、IDアクセス手段42が、S42で読み込んだ個体識別番号と、当該鶏に給餌した餌中に配合されたICタグ1のIDと、日時(配合日時あるいは給餌日時)とを、図10の(c)の個体ID管理テーブル11に対応づけて書き込んで記憶する。そして、鶏がICタグ1の配合された餌をそれぞれ食べる。
【0073】
以上によって、ケージ毎に飼育する鶏の餌に配合したICタグ1のIDと、鶏の個体識別番号と、配合(給餌)した日時とを図10の(c)の個体ID管理テーブル11に書き込んで記憶することが可能となる。これにより、ケージ内の1匹の鶏がそれぞれ餌中のICタグ1を食べることとなる。
【0074】
図7の(b)は、図2の(d)に示すシステムの動作例として、ICタグ1の一意のIDおよび当該ICタグ1に書き込んだ日時(配合日時、給餌日時などの日時)を利用する場合の例を示す。
【0075】
図7の(b)において、S51は、給餌分の飼料にICタグ1を配合(混入)する。
S52は、個体識別番号と餌に配合するICタグ1のIDを読み込むと同時に、そのICタグ1に個体識別番号と配合日時を書き込む。これは、ICリーダ・ライタ2を用い、個体識別番号・ID・日時アクセス手段43が、ケージ毎に飼育する1羽の鶏について、当該鶏の個体識別番号(例えば1羽の鶏を入れたケージあるいは鶏の足などに装着したICタグ1から当該鶏の個体識別番号)と、餌に配合するICタグ1のIDとを読み込むと同時に、そのICタグ1に個体識別番号と日時(配合あるいは給餌の日時)を書き込む。
【0076】
S53は、読み込んだ個体識別番号とIDと日時を紐付ける。これは、個体識別番号・ID・日時アクセス手段43が、S52で読み込んだ個体識別番号と、当該鶏に給餌した餌中に配合されたICタグ1のIDと、日時(配合日時あるいは給餌日時)とを、図10の(c)の個体ID管理テーブル11に対応づけて書き込んで記憶する。そして、鶏がICタグ1の配合された餌をそれぞれ食べる。
【0077】
以上によって、ケージ毎に飼育する鶏の餌に配合したICタグ1のIDと、鶏の個体識別番号と、配合(給餌)した日時とを図10の(c)の個体ID管理テーブル11に書き込んで記憶すると共に、ICタグ1にIDと個体識別番号と配合日時とを記憶させることが可能となる。これにより、ケージ内の1匹の鶏がそれぞれ餌中のICタグ1を食べることとなる。
【0078】
図8は、図2の(c)に示すシステムの動作例として、本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/排泄時)を示す。
【0079】
図8の(a)は、既述した図7の(a)でICタグ1を配合した餌をケージ内の1羽の鶏に食べさせ、当該鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からIDを読み取って、死亡数、死亡率、危険アラームなどを算出、判定するときのフローチャートを示す。
【0080】
図8の(a)において、S61は、リーダを通過したICタグ1のIDを読み取る。これは、既述した図3の(b)でケージ内の1羽の鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る手前に配置した図示外のICタグリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からIDを読み取る。
【0081】
S62は、個体ID管理テーブル11に(IDをキーとして)、読み込んだ日時(読込日時)を書き込む。これは、S61で排泄物中のICタグ1から読み取ったIDについて、排出IDアクセス手段52が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11についてIDをキーとして該当するレコードを検索し、当該IDのレコードの読込日時欄に読込日時を書き込み、記憶する。
【0082】
S63は、現時刻≧処理開始時間か判別する。これは、危険死亡率判定手段7が、現在の時刻(現時刻)が、処理開始時間(=配合時間+最大消化時間)か判別する。ここで、処理開始時間は、危険率を判断するための処理を開始する時間であって,即ち、ICタグ1を餌に配合(給餌)した時間に、健康な鶏が餌を消化して排泄するまでに要する時間と食餌時間等を加算考慮した時間である。S63のYESの場合には、現時間が処理開始時間を経過したので、S64以降の処理を実行する。S63のNOの場合には、現時刻が未だ処理開始時間を経過していないので、S61以降を繰り返す。
【0083】
S64は、S63のYESで現時間が処理開始時間を経過したと判明したので、個体ID管理テーブル11に配合日時が入っているが、読込日時が入っていない個体(個体識別番号)をチェックする。これは、危険死亡率判定手段7が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11を参照して、配合日時が入っているが、読込日時が入っていない個体(個体識別番号)をチェックする。
【0084】
S65は、読込日時なしか判別する。YESの場合には、図10の(c)の個体ID管理テーブル11のエントリについて、配合日時が入っているが、読取日時が入っていないものが見つかったので、S66で餌箱に残っているICタグ1の数をチェックし、S67に進む。一方、S65のNOの場合には、終了する。
【0085】
S67は、数が減少か判別する。これは、S66でチェックした餌箱に残っているICタグ1の数が給餌当初のICタグ1の数よりも減少している、すなわち、鶏が餌を食べたか判別する。YESの場合には、数が減少し鶏が餌を少しは食べたと判明したので、S68で配合日時に(最大消化時間÷2)を加算した死亡時刻として個体ID管理テーブル11に書き込み、S70に進む。なおここでは、仮に、給餌時刻から最大消化時間の1/2の時間経過後に鶏が死亡したものとしているが、仮の死亡時刻の算出は他の方法によるものでも構わない。一方、NOの場合には、数が減少していない、すなわち、鶏は少しも餌を食べていないので給餌時刻には既に死亡していたと推測できるので、S69で配合日時を死亡推定時刻として個体ID管理テーブル11に書き込み、S70に進む。
【0086】
S70は、危険死亡率判定手段7が、個体ID管理テーブル11を読み込み、1日の死亡総数DSをカウントする。
【0087】
S71は、DS≧DHか判別する。ここで、DHは危険死亡数であって、鶏の現在の週齢(7日当り)の死亡率(図11の(d)参照)をgs(%)とすると、1日当りの危険死亡数DHは、
DH=N×gs÷100÷7 ・・・・・・・・(式2)
となる。
【0088】
従って、S71は、S70で算出した現在日の死亡数DSが、図11の(d)の週齢別死亡率テーブルをもとに算出した1日当りの危険死亡率DHを超えたか判別する。YESの場合には、DSがDHを超えたと判明したので、S72で危険アラーム(鶏の死亡率が危険死亡率を超えた旨の危険アラーム)を発信し、管理者に知らせる。一方、S71のNOの場合には、DSがDHを超えない、すなわち異常な状態ではないと判明したので、終了する。この際に、処理装置3は、異常な状態ではない旨の出力を行っても構わない。
【0089】
以上によって、ケージ毎に飼育する鶏が排泄した排泄物中のICタグ1のIDを読み取って当該IDをキーとして図10の(c)の個体ID管理テーブル11を検索して該当エントリに読取日時を書き込んで記憶し、現時刻が処理開始時間を経過したときに当該個体ID管理テーブル11を参照して配合日時があるが読取日時がない個体(個体識別番号)をチェックし、更に、餌箱に残っているICタグ1が減少していないときは配合日時に死亡と推定し、餌箱に残っているICタグ1が減少しているときは(最大消化時間÷2)の時間を配合日時に加算した日時に死亡したと推定して個体ID管理テーブル11に推定死亡日時(時刻)を書き込んだ後、1日に死亡した総数DSをカウントし、図11の(d)の週齢別死亡テーブルをもとに算出した1日当りの死亡数DHとを比較し、DSがDHを超えたときに危険アラームを自動発信して管理者に知らせることが可能となる。一方、DSがDHを越えないときは正常と判定し、危険アラームを発しない。
【0090】
図9は、図2の(d)に示すシステムの動作例として、本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/排泄時)を示す。
【0091】
図9の(b)は、既述した図7の(b)でICタグ1を配合した餌をケージ内の1羽の鶏に食べさせ、当該鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からIDと個体識別番号とを読み取って、死亡数、死亡率、危険アラームなどを算出、判定するときのフローチャートを示す。
【0092】
図9の(b)において、S81は、リーダを通過したICタグ1のIDおよび個体識別番号を読み取る。これは、既述した図3の(b)でケージ内の1羽の鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る手前に配置した図示外のICタグリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からIDおよび個体識別番号を読み取る。
【0093】
S82は、個体ID管理テーブル11に(個体識別番号をキーとして)、読み込んだ日時(読込日時)を書き込む。これは、S81で排泄物中のICタグ1から読み取ったIDおよび個体識別番号について、排出個体識別番号・ID・日時アクセス手段53が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11について個体識別番号をキーとして該当するレコードを検索し、当該個体識別番号のレコードの読込日時欄に読込日時を書き込み、記憶する。
【0094】
S83は、現時刻≧処理開始時間か判別する。これは、危険死亡率判定手段7が、現在の時刻(現時刻)が、処理開始時間(=配合時間+最大消化時間)か判別する。ここで、処理開始時間は、危険率を判断するための処理を開始する時間であって,即ち、ICタグ1を餌に配合(給餌)した時間に、健康な鶏が餌を消化して排泄するまでに要する時間と食餌時間等を加算考慮した時間である。S83のYESの場合には、現時間が処理開始時間を経過したので、S84以降の処理を実行する。S83のNOの場合には、現時刻が未だ処理開始時間を経過していないので、S81以降を繰り返す。
【0095】
S84は、S83のYESで現時間が処理開始時間を経過したと判明したので、個体ID管理テーブル11に配合日時が入っているが、読込日時が入っていない個体(個体識別番号)をチェックする。これは、危険死亡率判定手段7が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11を参照して、配合日時が入っているが、読込日時が入っていない個体(個体識別番号)をチェックする。
【0096】
S85は、読込日時なしか判別する。YESの場合には、図10の(c)の個体ID管理テーブル11のエントリについて、配合日時が入っているが、読取日時が入っていないものが見つかったので、S86で餌箱に残っているICタグ1の数をチェックし、S87に進む。一方、S85のNOの場合には、終了する。
【0097】
S87は、数が減少か判別する。これは、S86でチェックした餌箱に残っているICタグ1の数が給餌当初のICタグ1の数よりも減少している、すなわち、鶏が餌を食べたか判別する。YESの場合には、数が減少し鶏が餌を少しは食べたと判明したので、S88で配合日時に(最大消化時間÷2)を加算した死亡時刻として個体ID管理テーブル11に書き込み、S90に進む。なおここでは、仮に、給餌時刻から最大消化時間の1/2の時間経過後に鶏が死亡したものとしているが、仮の死亡時刻の算出は他の方法によるものでも構わない。一方、NOの場合には、数が減少していない、すなわち、鶏は少しも餌を食べていないので給餌時刻には既に死亡していたと推測できるので、S89で配合日時を死亡推定時刻として個体ID管理テーブル11に書き込み、S90に進む。
【0098】
S90は、危険死亡率判定手段7が、個体ID管理テーブル11を読み込み、1日の死亡総数DSをカウントする。
【0099】
S91は、DS≧DHか判別する。ここで、DHは危険死亡数であって、鶏の現在の週齢(7日当り)の死亡率(図11の(d)参照)をgs(%)とすると、1日当りの危険死亡数DHは、
DH=N×gs÷100÷7 ・・・・・・・・(式2)
となる。
【0100】
従って、S91は、S90で算出した現在日の死亡数DSが、図11の(d)の週齢別死亡率テーブルをもとに算出した1日当りの危険死亡率DHを超えたか判別する。YESの場合には、DSがDHを超えたと判明したので、S92に進む。一方、S91のNOの場合には、DSがDHを超えない、すなわち異常な状態ではないと判明したので、終了する。この際に、処理装置3は、異常な状態ではない旨の出力を行っても構わない。
【0101】
S92は、個体ID管理テーブル11を読み込み、同時(同一日)の死亡の個体識別番号を取得する。これは、死亡位置判定手段12が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11中の同一日の死亡推定時刻が設定されているエントリ(死亡のエントリ)の個体識別番号を取得する。
【0102】
S93は、個体管理/位置テーブル13より死亡鶏の位置を読み込み、画面に死亡位置を表示する。これは、死亡位置判定手段12が、S92で死亡鶏の個体識別番号を図10の(c)の個体ID管理テーブル11から取り出し、当該取り出した死亡鶏の個体識別番号をもとに、図11の(e)の予め設定した個体管理/位置テーブル13から当該個体識別番号の位置(鶏舎番号ケージ位置)を取り出し、図12の(b)に示すように、画面表示する。
【0103】
S94は、危険アラームを発信する。これは、S91のYESで、DSがDHを超えたと判明しているので、警告手段9がS95で、警告表示10として図12の(a)に示す警告イメージ画面を表示し、管理者に鶏が危険死亡率を超えた旨を知らせる。
【0104】
以上によって、ケージ毎に飼育する鶏が排泄した排泄物中のICタグ1のIDと個体識別番号を読み取って当該個体識別番号をキーとして図10の(c)の個体ID管理テーブル11を検索して該当エントリに読取日時を書き込んで記憶し、現時刻が処理開始時間を経過したときに当該個体ID管理テーブル11を参照して配合日時があるが読取日時がない個体(個体識別番号)をチェックし、更に、餌箱に残っているICタグ1が減少していないときは配合日時に死亡と推定し、餌箱に残っているICタグ1が減少しているときは(最大消化時間÷2)の時間を配合日時に加算した日時に死亡したと推定して個体ID管理テーブル11に推定死亡日時(時刻)を書き込んだ後、1日に死亡した総数DSをカウントし、図11の(d)の週齢別死亡テーブルをもとに算出した1日当りの死亡数DHとを比較し、DSがDHを超えたときに危険アラームを自動発信して管理者に知らせると共に、死亡した個体識別番号をもとに図11の(e)の個体管理/位置テーブル13を参照して死亡した鶏の位置(鶏舎番号ケージ位置)を画面上に表示していずれの鶏舎のいずれのケージで鶏が死亡したかを警告することが可能となる。
【0105】
図10および図11は、本発明のテーブル例を示す。
図10の(a)は、ID日時管理テーブル例を示す。図示のID日時管理テーブル6は、図示の下記の情報を対応づけて記憶するものである。
【0106】
・ID:
・配合日時:
・その他:
ここで、IDは、餌に配合(混入)するICタグ1を識別する一意のIDであって、当該ICタグ1に予め一意に付与されているIDあるいは一意のIDをICリーダ・ライタ2で書き込んだものである。配合日時は、ICタグ1を鶏の餌に配合した日時であって、鶏が餌を何時食べたかを識別する日時であり、餌を鶏に給餌した日時でもよい。ここでは、その利用法を右側に記載したように、
・2004/10/10の午後1時10分にA***1からA**10000の1万個のICタグ1を配合
・2004/10/10の午後5時00分にA***10001からA**20000の1万個のICタグ1を配合
という意味を示す情報を記憶して管理する。
【0107】
図10の(b)は、ID読込日時管理テーブル例を示す。図示のID読込日時管理テーブル21は、図示の下記の情報を対応づけて記憶するものである。
【0108】
・項番:
・読込日時:
・ID:
・配合日時:
・その他:
ここで、項番はエントリに付与したシーケンシャルな番号である。読込日時は、鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からID、配合日時を読み取った読取日時を書き込んで記憶したものである。
【0109】
図10の(c)は、個体ID管理テーブル例を示す。図示の個体ID管理テーブル11は、図示の下記の情報を対応づけて記憶するものである。
【0110】
・項番:
・個体識別番号:
・ID:
・配合日時:
・読込日時:
・死亡推定時刻:
・その他:
ここで、項番はエントリに付与したシーケンシャルな番号である。個体識別番号は鶏(個体)を一意に識別する番号である。IDはICタグ1を一意に識別するIDである。配合日時はICタグ1を餌に配合した日時(あるいはICタグ1を餌に配合して給餌した日時)である。読込日時は、鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からID、配合日時を読み取った読取日時を書き込んで記憶したものである。死亡推定時刻は、鶏(個体識別番号で決まる鶏)の死亡推定時刻を書き込んで記憶するものである(図8のS68、S69など参照)。
【0111】
図11の(d)は、週齢別死亡率テーブル(疾病発生なしの場合の最大値)の例を示す。図示の週齢別死亡率テーブルは、鶏の週単位の疾病発生なしの場合の最大の死亡率を実験で予め測定して求めて設定したものである。例えば週齢が60週の場合には、1週間当り0.92%の死亡率となっている。
【0112】
図11の(e)は、個体管理/位置テーブル例を示す。図示の個体管理/位置テーブル13は、図示の下記の情報を対応づけて登録して管理するものである。
【0113】
・項番:
・個体識別番号:
・鶏舎番号ケージ位置:
・死亡時刻:
・その他:
ここで、項番はエントリに付与したシーケンシャルな番号である。個体識別番号は、ケージ毎に飼育する鶏を一意に識別する個体識別番号である。鶏舎番号ケージ位置は、個体識別番号で一意に識別する鶏を飼育する鶏舎番号、ケージ位置である。死亡時刻は、個体識別番号の鶏が死亡したと推定される死亡時刻を設定する欄である。
【0114】
図12は、警告表示10として出力される本発明の画面例を示す。
図12の(a)は、警告イメージ画面例を示す。これは、鶏の死亡率が危険死亡率を超えたときに表示し、管理者に注意を促す画面の例である(図5のS28、図6の37などで表示する画面である)。
【0115】
図12の(b)は、死亡鶏位置イメージ画面例を示す。図示の死亡鶏位置イメージ画面は、既述した図9の」S93、S95で表示する画面例であって、死亡した鶏の個体識別番号をもとに、図11の(e)の個体管理/位置テーブル13を参照して死亡した鶏の鶏舎番号ケージ位置をもとに、該当するレイアウト上の位置、例えば斜線の位置の鶏が死亡した旨を表示し、管理者にいずれの鶏舎のいずれのケージの位置の鶏が死亡、更に、死亡時刻を一目で分かるように表示すると共に、いずれの場所の鶏が多く死亡したかを認識できるようにしたものである。特に、死亡時刻の表示により、死亡時刻の推移、すなわち感染拡大の様子が把握できるようにしたものである。
【0116】
(付記1)
ICタグを利用して鶏の死亡率を推定する死亡推定方法において、
餌に配合されたICタグあるいは配合する前のICタグの情報をリーダで読み取って記憶するステップと、
前記ICタグの配合された餌を鶏に与えて排泄された排泄物中からICタグの情報を読み取って記憶するステップと、
前記記憶した餌に配合されたICタグの情報と、前記記憶した排泄物中から読み取ったICタグの情報とをもとに死亡数を推定するステップと
を有するICタグを利用した死亡推定方法。
【0117】
(付記2)
多数の鶏をまとめて飼育するケージ毎に餌に配合されたICタグの情報と、当該ケージ毎に排泄された排泄部中のICタグの情報とをもとに前記死亡数を推定することを特徴とする付記1記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0118】
(付記3)
1羽の鶏を飼育するケージ毎に餌に配合されたICタグの情報と、当該ケージ毎に排泄された排泄物中あるいは多数のケージをまとめた排泄物中のICタグの情報とをもとに前記死亡数を推定することを特徴とする付記1記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0119】
(付記4)
前記ICタグに当該ICタグを一意に識別するIDおよび給餌する日時情報を書き込みあるいは予め設定しておき、前記排泄物中のICタグから読み取った当該IDおよび日時情報をもとに前記死亡数を推定することを特徴とする付記1から付記3のいずれかに記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0120】
(付記5)
全体の数に対する前記死亡数の割合を死亡率として算出し、当該算出した死亡率が予め設定した鶏の飼育期間に対応する死亡率を超えたときに警告を発するステップを有することを特徴とする付記1から付記4のいずれかに記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0121】
(付記6)
前記ケージ毎に設けたリーダあるいはリーダ・ライタで、給餌するICタグからIDあるいはIDと給餌日時情報を読み取るあるいは書き込むことを特徴とする付記1から付記5のいずれかに記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0122】
(付記7)
前記ケージ毎あるいは複数のケージ毎の排泄物中のICタグからIDあるいはIDと給餌日時情報を読み取ることを特徴とする付記1から付記6のいずれかに記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本発明は、ICタグを餌に配合して鶏に給餌して排泄されたICタグを読み取ることにより、ケージ内でまとめて飼育する多数の鶏数あるいは個別飼育する鶏の死亡を自動的に推定し、危険死亡率を越えたときに警報を精度良好かつ簡易に発生することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明のシステム構成図(多数飼育)である。
【図2】本発明のシステム構成図(個別飼育)である。
【図3】本発明の説明図である。
【図4】本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/給餌時)である。
【図5】本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/排泄時)である。
【図6】本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/排泄時)である。
【図7】本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/給餌時)である。
【図8】本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/排泄時)である。
【図9】本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/排泄時)である。
【図10】本発明のテーブル例(その1)である。
【図11】本発明のテーブル例(その2)である。
【図12】本発明の画面例である。
【符号の説明】
【0125】
1:ICタグ
2:ICリーダ・ライタ
3:処理装置
4,42:IDアクセス手段
41:ID日時アクセス手段
43:個体識別番号・ID・日時アクセス手段
5、52:排出IDアクセス手段
51:排出ID・日時アクセス手段
53:排出個体識別番号・ID・日時アクセス手段
6:ID日時管理テーブル
7:危険死亡率判定手段
8:週齢別死亡率テーブル
9:警告手段
10:警告表示
11:個体ID管理テーブル
12:死亡位置判定手段
13:個体管理/位置テーブル
21:ID読込日時管理テーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICタグを利用して鶏の死亡率を推定する死亡推定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、養鶏場は小規模でも1000羽以上、中規模では数万羽単位で管理を行っている。毎日全ケージをチェックして死亡した鶏を確認(カウント)し、鶏インフェルエンザなどの重大な伝染病の発生の疑いがあるなどをチェックすることは大変で事実上困難であった。
【0003】
このため、赤外線カメラでケージを撮影して当該ケージ内の鶏などの温度が高いことをもとに当該画像上で温度の高い部分の数をカウントあるいは総面積を算出したりして鶏などの数を日毎に推定し(特許文献1参照)、推定した鶏などの数が危険死亡率を超えているかチェックしていた。
【0004】
また、日々出荷する採卵した卵の数を計数して産卵鶏の数を日々推定し、推定した産卵鶏の数をもとに危険死亡率を超えているかチェックすることも考えられる(特許文献2参照)。
【特許文献1】特願2004−236134号
【特許文献2】特願2004−236840号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した前者の技術で、赤外線カメラでケージを撮影してその画像上で温度の高い部分の数をカウントあるいは総面積を算出したりし、鶏の数を推定したのでは、重なって見えない鶏が計数モレしたり、複数の鶏がまとまって撮影されたたりして正確性に欠けるという問題があった。
【0006】
また、上述した後者の技術では、鶏が産卵している期間のみしか適用できず、鶏が産卵を行なわない換羽期間中には産卵鶏の数を推定できないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、これらの問題を解決するため、ICタグを餌に配合して鶏に給餌し当該鶏が排泄したときにリーダでICタグの数および書き込んでおいた情報(ID、日時)を読み取って鶏数あるいは鶏の死亡を推定し、危険死亡率を超えたときに警報を発するようにしている。
【0008】
従って、ICタグを餌に配合して鶏に給餌して排泄されたICタグを読み取ることにより、ケージ内でまとめて飼育する多数の鶏数あるいは個別飼育する鶏の死亡を自動的に推定し、危険死亡率を越えたときに警報を精度良好かつ簡易に発生することが可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、ICタグを餌に配合して鶏に給餌して排泄されたICタグを読み取ることにより、ケージ内でまとめて飼育する多数の鶏数あるいは個別飼育する鶏の死亡を自動的に推定し、危険死亡率を越えたときに警報を精度良好かつ簡易に発生することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、ICタグを餌に配合して鶏に給餌し当該鶏が排泄したときにリーダでICタグの数および書き込んでおいた情報(ID、日時)を読み取って鶏数あるいは鶏の死亡を推定し、危険死亡率を超えたときに警報を発することを実現した。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明のシステム構成図を示す。図1は、ケージ内に多数の鶏を飼育し、ICタグを配合した餌を当該ケージ内の多数の鶏に一斉に給餌する場合のシステム構成図を示す。
【0012】
図1の(a)は、ICタグに当該ICタグを識別するID情報のみを書き込むあるいは設定する場合のシステム構成図を示す。
【0013】
図1の(a)において、ICタグ1は、鶏に給餌する餌に配合するICタグであって、微小サイズで無線でデータを読み出しあるいはデータの読み出しとデータの書き込みができるもの(例えば0.4mm角の薄いICタグを鶏が食べて排泄しても破損されないように被覆したもの)である。
【0014】
ICリーダ・ライタ2は、ICタグ1から無線でデータの読み出し、あるいはデータの読み出しとデータの書き込みができるものである。
【0015】
処理装置3は、プログラムに従い各種処理を実行するものであって、ここでは、IDアクセス手段4、排出IDアクセス手段5、ID日時管理テーブル6、危険死亡率判定手段7、週齢別死亡率テーブル8、警告手段9、警告表示10などから構成されるものである。
【0016】
IDアクセス手段4は、ICリーダ・ライタ2を制御し、餌に配合されたICタグ1(あるいは餌に配合するICタグ1)から当該ICタグ1を一意に識別するIDを読み取る(あるいは書き込む)ものである。
【0017】
排出IDアクセス手段5は、ICリーダ・ライタ2を制御し、鶏から排出(排泄)された排泄物中のICタグ1からIDを読み取るものである。
【0018】
ID日時管理テーブル6は、ICタグ1の一意のIDと、鶏に餌を与えた日時あるいは配合した日時とを対応づけて登録(記憶)して管理するものである(図10の(a)参照)。
【0019】
危険死亡率判定手段7は、鶏に与えた餌中のICタグ1の数と、鶏が排泄した排泄物中のICタグ1の数とをもとに鶏の死亡数を推定し、当該推定した死亡数の全体の鶏数に対する割合である死亡率が予め実験で求めた週齢の死亡率を超えたときに危険死亡率と判定などするものである(図3から図12を用いて後述する)。
【0020】
週齢別死亡率テーブル8は、鶏の週齢別の予め実験で求めた死亡率を設定したテーブルである(図11の(d)参照)。
【0021】
警告手段9は、危険死亡率判定手段7が現在の鶏の死亡率が危険死亡率となったと判定したときに、警告を発したり、表示したりするものであって、ここでは、警告表示10するものである(図12参照)。
【0022】
警告表示10は、鶏の死亡率が危険死亡率となったと判明したときに表示された警告であって、表示装置上に警告を表示したものである(図12参照)。
【0023】
次に、図1の(b)は、ICタグに当該ICタグを識別するID情報および給餌(配合)の日時情報を書き込むあるいは予め設定する場合のシステム構成図を示す。ここで、ICタグ1、ICリーダ・ライタ2、ID日時管理テーブル6、危険死亡率判定手段7、週齢別死亡率テーブル8、警告手段9、警告表示10は、既述した図1の(a)と同一であるので、説明を省略する。
【0024】
図1の(b)において、ID・日時アクセス手段41は、ICリーダ・ライタ2を制御し、餌に配合されたICタグ1(あるいは餌に配合するICタグ1)から当該ICタグ1を一意に識別するID、ICタグ1を餌に配合あるいはICタグ1を配合した餌を給餌する日時情報を読み取るあるいは書き込むものである。
【0025】
排出ID・日時アクセス手段51は、ICリーダ・ライタ2を制御し、鶏から排出(排泄)された排泄物中のICタグ1からID、日時情報を読み取るものである。
【0026】
図2は、本発明のシステム構成図を示す。図2は、ケージ毎に鶏(例えば肉用の鶏)を飼育し、ICタグを配合した餌を当該ケージ内の鶏に給餌する場合のシステム構成図を示す。
【0027】
図2の(c)は、ICタグに当該ICタグを識別するID情報のみを書き込むあるいは設定する場合のシステム構成図を示す。ここで、ICタグ1、ICリーダ・ライタ2、危険死亡率判定手段7、週齢別死亡率テーブル8、警告手段9、警告表示10は、既述した図1の(a)と同一であるので、説明を省略する。
【0028】
図2の(c)において、IDアクセス手段42は、ICリーダ・ライタ2を制御し、餌に配合したICタグ1を一意に識別するID(あるいはICタグ1を餌に配合する一意に識別するID)を読み取ったり、書き込んだりするものである。
【0029】
排出IDアクセス手段52は、ICリーダ・ライタ2を制御し、鶏から排出(排泄)された排泄物中のICタグ1からIDを読み取るものである。
【0030】
個体ID管理テーブル11は、IDアクセス手段42および排出ICアクセス手段52で読み取ったあるいは書き込んだ情報を設定して管理するものである(図10の(c)参照)。
【0031】
次に、図2の(d)は、ICタグに当該ICタグを識別する個体識別番号、ID情報、日時情報を書き込むあるいは設定する場合のシステム構成図を示す。ここで、ICタグ1、ICリーダ・ライタ2、危険死亡率判定手段7、週齢別死亡率テーブル8、警告手段9、警告表示10、個体ID管理テーブル11は、既述した図2の(a)と同一であるので、説明を省略する。
【0032】
図2の(d)において、個体識別番号・ID・日時アクセス手段43は、ICリーダ・ライタ2を制御し、餌に配合したICタグ1を一意に識別するID(あるいはICタグ1を餌に配合する一意に識別するID)、個体識別番号、日時を読み取ったり、書き込んだりするものである。
【0033】
排出個体識別番号・ID・日時アクセス手段53は、ICリーダ・ライタ2を制御し、鶏から排出(排泄)された排泄物中のICタグ1から個体識別番号、ID,日時を読み取るものである。
【0034】
死亡位置判定手段12は、鶏が死亡した位置を判定するものである(図8、図12参照)。
【0035】
個体管理/位置テーブル13は、個体(鶏)の位置などを設定して管理するものである(図11の(e)参照)。
【0036】
図3は、本発明の説明図を示す。
図3の(a)は、多数飼育の例を示す。図示の多数飼育は、1つのケージ内に多数の鶏(例えば産卵鶏)を飼育し、自動給餌機21で当該ケージ内の多数の鶏に一斉にICタグ1を配合した餌を給餌する。餌を食べた鶏が排泄して排泄コンベアで排泄物が搬送されて鶏糞採集箱に入る前にICリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からID(あるいはIDと日時情報)などを読み取るときの構成を模式的に示したものである。
【0037】
図3の(b)は、個別飼育の例を示す。図示の個別飼育は、1つのケージ内に1匹の鶏(例えば肉用鶏)を飼育し、図示外の自動給餌機で各ケージ内の餌箱にICタグ1を配合した餌を給餌する。この給餌の際に、ケージ毎(あるいは複数のケージ毎)に配置されたICリーダ・ライタ2で餌に配合されたICタグ1からIDを読み取ったり、ID、日時(給餌日時)、個体識別番号(鶏の識別番号)を書き込んだりする。そして、餌を食べた鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る前に図示外のICリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からID(あるいはID、個体識別番号、日時情報)などを読み取るときの構成を模式的に示したものである。
【0038】
図4は、本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/給餌時)を示す。
図4の(a)は、図1の(a)に示すシステムの動作例として、ICタグ1の一意のIDを利用する場合の例を示す。
【0039】
図4の(a)において、S1は、餌に配合するICタグ1のIDを読み込む。これは、ICリーダ・ライタ2を用い、IDアクセス手段4が、鶏に与える餌に配合するICタグ1から一意のID(例えばICタグ1に付与されているID)を読み込む。尚、ICタグ1から一意のIDを読み取るのではなく、一意のIDを書き込むようにしてもよく、この場合には、以降、読み込んだIDが書き込んだIDとなる。
【0040】
S2は、読み込んだIDと日時を紐付ける。これは、IDアクセス手段4が、S1で読み込んだICタグ1の一意のIDと現在の日時を対応づけ、後述する図10の(a)のID日時管理テーブル6に登録して管理する。
【0041】
S3は、当日給餌分の飼料にICタグ1をMコ配合(混入)する。これは、当日の鶏に給餌する飼料にICタグ1をMコ配合する。
【0042】
S4は、給餌機で飼料を配布する。これは、既述した図3の(a)の多数飼育の場合に、餌にMコのICタグ1を配合した後、自動給餌機21で多数の鶏に行き渡るように配布し、これらICタグ1の配合した餌を多数の鶏に食べさせる。
【0043】
以上によって、餌に配合したMコのICタグ1についてその一意のID(ICタグ1から読み込んだID,あるいは書き込んだID)と配合(あるいは給餌)した日時を図10の(a)のID日時管理テーブル6に対応づけて登録すると共に、自動給餌機でICタグ1をMコ配合した飼料をN匹の鶏に食べさせることが可能となる。これにより、1匹の鶏が、平均M/N個のICタグ1を食べたこととなる。
【0044】
図4の(b)は、図1の(b)に示すシステムの動作例として、ICタグ1の一意のIDおよび当該ICタグ1に書き込んだ日時(配合日時、給餌日時などの日時)を利用する場合の例を示す。
【0045】
図4の(b)において、S11は、餌に配合するICタグ1に当日の日時を書き込む。これは、ICリーダ・ライタ2を用い、ID・日時アクセス手段41が、鶏に与える餌に配合するICタグ1の一意のID(例えばICタグ1に予め付与されている一意のIDあるいは書き込んだ一意のID)に加えて、日時(配合する日時あるいは給餌する日時)を書き込む。
【0046】
S12は、当日給餌分の飼料にICタグ1をMコ配合(混入)する。これは、当日の鶏に給餌する飼料にICタグ1をMコ配合する。
【0047】
S13は、給餌機で飼料を配布する。これは、既述した図3の(a)の多数飼育の場合に、餌にMコのICタグ1を配合した後、自動給餌機21で多数の鶏に行き渡るように配布し、これらICタグ1の配合した餌を多数の鶏に食べさせる。
【0048】
以上によって、餌に配合したMコのICタグ1についてその一意のID(ICタグ1から読み込んだID,あるいは書き込んだID)と配合(あるいは給餌)した日時をICタグ1に記憶させると共に、自動給餌機でICタグ1をMコ配合した飼料をN匹の鶏に食べさせることが可能となる。これにより、1匹の鶏が、平均M/N個のICタグ1を食べたこととなる。
【0049】
図5は、図1の(a)に示すシステムの動作例として、本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/排泄時)を示す。
【0050】
図5の(a)は、既述した図4の(a)でICタグ1を配合した餌を多数の鶏に食べさせ、当該鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からIDを読み取って、死亡数、死亡率、危険アラームなどを算出、判定するときのフローチャートを示す。
【0051】
図5の(a)において、S21は、リーダを通過したICタグ1のIDを読み取る。これは、既述した図3の(a)で多数の鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る手前に配置したICタグリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からIDを読み取る。
【0052】
S22は、ID日時管理テーブル6を参照し、IDの日時を読み取る。これは、S21で排泄物中のICタグ1から読み取ったIDについて、排出IDアクセス手段5が、図10の(a)のID日時管理テーブル6を参照し、当該IDに対応づけて登録されている日時(ICタグ1を餌に配合(あるいは給餌)した日時)を読み取る。
【0053】
S23は、ID読込日時管理テーブル21に読み込んだ日時を書き込む。これにより、排泄物中に排泄されたICタグ1のIDと、読み込んだ日時とを図10の(b)のID読込日時管理テーブル21に示すように書き込んで記憶する。
【0054】
S24は、現時刻≧処理開始時間か判別する。これは、危険死亡率判定手段7が、現在の時刻(現時刻)が、処理開始時間(=配合時間+最大消化時間)か判別する。ここで、処理開始時間は、危険率を判断するための処理を開始する時間であって,即ち、ICタグ1を餌に配合(給餌)した時間に、健康な鶏が餌を消化して排泄するまでに要する時間と食餌時間等を加算考慮した時間である。この処理開始時間を越えても排泄されないICタグ1は、死亡や体調不良などの理由により餌が鶏から排泄されずに体内に滞留している状態にあると推測することができる。S24のYESの場合には、現時間が処理開始時間を経過したので、S25以降の処理を実行する。S24のNOの場合には、現時刻が未だ処理開始時間を経過していないので、S21以降を繰り返す。
【0055】
S25は、S24のYESで現時間が処理開始時間を経過したと判明したので、ID読込日時管理テーブル21より同一日時のIDの数をカウントする。これは、危険死亡率判定手段7が、S23で排泄物中のICタグ1から読み取った当該ICタグ1のIDを全て記憶した図10の(b)のID読込日時管理テーブル21を参照し、同一日時のIDの総数M’をカウントする。
【0056】
S26は、死亡もしくは、体調不良によりICタグ1を排泄しない鶏の数(DS)は、
DS=(M−M’)÷(M/N)=N(M−M’)/M・・・・・・(式1)
と算出できる。ここで、(M−M’)は未回収のICタグ1の数であり、(M/N)は1羽当りのICタグ1を食べた数である。
【0057】
M:所定期間あたりの餌に配合したICタグ1の総数
M’:所定期間あたりの排泄物中のICタグ1のIDの総数(読み取った総数)
S27は、DS≧DHか判別する。ここで、DHは危険死亡数であって、鶏の現在の週齢(7日当り)の死亡率(図11の(d)参照)をgs(%)とすると、1日当りの危険死亡数DHは、
DH=N×gs÷100÷7 ・・・・・・・・(式2)
となる。
【0058】
従って、S27は、S26で算出した現在日の死亡数DSが、図11の(d)の週齢別死亡率テーブルをもとに算出した1日当りの危険死亡率DHを超えたか判別する。YESの場合には、DSがDHを超えたと判明したので、S28で危険アラーム(鶏の死亡率が危険死亡率を超えた旨の危険アラーム)を発信し、管理者に知らせる。一方、S27のNOの場合には、DSがDHを超えない、すなわち異常な状態ではないと判明したので、終了する。この際に、処理装置3は、異常な状態ではない旨の出力を行っても構わない。
【0059】
以上によって、多数の鶏が排泄した排泄物中のICタグ1のIDを読み取って当該IDと読込日時を対応づけて図10の(b)のID読込日時管理テーブル21に書き込んで記憶し、現時刻が処理開始時間を経過したときに当該ID読込日時管理テーブル21を参照して同一日時のIDの総数M’をカウントし、上述した(式1)によって死亡数DSを算出し、図11の(d)の週齢別死亡テーブルをもとに算出した1日当りの死亡数DHとを比較し、DSがDHを超えたときに危険アラームを自動発信して管理者に知らせることが可能となる。一方、DSがDHを越えないときは正常と判定し、危険アラームを発しない。
【0060】
図6は、図1の(b)に示すシステムの動作例として、本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/排泄時)を示す。
【0061】
図6の(b)は、既述した図4の(b)でICタグ1を配合した餌を多数の鶏に食べさせ、当該鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からIDと日時(配合あるいは給餌した日時)を読み取って、死亡数、死亡率、危険アラームなどを算出、判定するときのフローチャートを示す。
【0062】
図6の(b)において、S31は、リーダを通過したICタグ1のIDと日時を読み取る。これは、既述した図3の(a)で多数の鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る手前に配置したICタグリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からIDと日時を読み取る。
【0063】
S32は、IDと日時と読込日時とをID読込日時管理テーブル21に書き込む。これにより、排出ID・日時サクセス手段51が、排泄物中に排泄されたICタグ1のIDと日時(配合あるいは給餌の日時)と、読込日時とを図10の(b)のID読込日時管理テーブル21に示すように書き込んで記憶する。
【0064】
S33は、現時刻≧処理開始時間か判別する。これは、危険死亡率判定手段7が、現在の時刻(現時刻)が、処理開始時間(=配合時間+最大消化時間)か判別する。ここで、処理開始時間は、危険率を判断するための処理を開始する時間であって,即ち、ICタグ1を餌に配合(給餌)した時間に、健康な鶏が餌を消化して排泄するまでに要する時間と食餌時間等を加算考慮した時間である。S33のYESの場合には、現時間が処理開始時間を経過したので、S34以降の処理を実行する。S33のNOの場合には、現時刻が未だ処理開始時間を経過していないので、S31以降を繰り返す。
【0065】
S34は、S33のYESで現時間が処理開始時間を経過したと判明したので、ID読込日時管理テーブル21より同一日時のIDの数をカウントする。これは、危険死亡率判定手段7が、S32で排泄物中のICタグ1から読み取った当該ICタグ1のIDと日時と読込日時とを全て記憶した図10の(b)のID読込日時管理テーブル21を参照し、同一日時(配合日時)のIDの総数M’をカウントする。
【0066】
S35は、死亡もしくは、体調不良によりICタグ1を排泄しない鶏の数(DS)は、
DS=(M−M’)÷(M/N)=N(M−M’)/M・・・・・・(式1)
と算出できる。ここで、(M−M’)は未回収のICタグ1の数であり、(M/N)は1羽当りのICタグ1を食べた数である。
【0067】
M:所定期間あたりの餌に配合したICタグ1の総数
M’:所定期間あたりの排泄物中のICタグ1のIDの総数(読み取った総数)
S36は、DS≧DHか判別する。ここで、DHは危険死亡数であって、鶏の現在の週齢(7日当り)の死亡率(図11の(d)参照)をgs(%)とすると、1日当りの危険死亡数DHは、
DH=N×gs÷100÷7 ・・・・・・・・(式2)
となる。
【0068】
従って、S36は、S35で算出した現在日の死亡数DSが、図11の(d)の週齢別死亡率テーブルをもとに算出した1日当りの危険死亡率DHを超えたか判別する。YESの場合には、DSがDHを超えたと判明したので、S37で危険アラーム(鶏の死亡率が危険死亡率を超えた旨の危険アラーム)を発信し、管理者に知らせる。一方、S36のNOの場合には、DSがDHを超えない、すなわち異常な状態ではないと判明したので、終了する。この際に、処理装置3は、異常な状態ではない旨の出力を行っても構わない。
【0069】
以上によって、多数の鶏が排泄した排泄物中のICタグ1のIDと日時(配合あるいは給餌の日時)読み取って当該IDと日時と、読込日時を対応づけて図10の(b)のID読込日時管理テーブル21に書き込んで記憶し、現時刻が処理開始時間を経過したときに当該ID読込日時管理テーブル21を参照して同一日時のIDの総数M’をカウントし、上述した(式1)によって死亡数DSを算出し、図11の(d)の週齢別死亡テーブルをもとに算出した1日当りの死亡数DHとを比較し、DSがDHを超えたときに危険アラームを自動発信して管理者に知らせることが可能となる。一方、DSがDHを越えないときは正常と判定し、危険アラームを発しない。
【0070】
図7は、本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/給餌時)を示す。
図7の(a)は、図2の(c)に示すシステムの動作例として、ICタグ1の一意のIDを利用する場合の例を示す。
【0071】
図7の(a)において、S41は、給餌分の飼料にICタグ1を配合(混入)する。
S42は、個体識別番号と餌に配合するICタグ1のIDを読み込む。これは、ICリーダ・ライタ2を用い、IDアクセス手段42が、ケージ毎に飼育する1羽の鶏について、当該鶏の個体識別番号(例えば1羽の鶏を入れたケージあるいは鶏の足などに装着したICタグ1から当該鶏の個体識別番号)と、餌に配合するICタグ1のIDとを読み込む。
【0072】
S43は、読み込んだ個体識別番号とIDと日時を紐付ける。これは、IDアクセス手段42が、S42で読み込んだ個体識別番号と、当該鶏に給餌した餌中に配合されたICタグ1のIDと、日時(配合日時あるいは給餌日時)とを、図10の(c)の個体ID管理テーブル11に対応づけて書き込んで記憶する。そして、鶏がICタグ1の配合された餌をそれぞれ食べる。
【0073】
以上によって、ケージ毎に飼育する鶏の餌に配合したICタグ1のIDと、鶏の個体識別番号と、配合(給餌)した日時とを図10の(c)の個体ID管理テーブル11に書き込んで記憶することが可能となる。これにより、ケージ内の1匹の鶏がそれぞれ餌中のICタグ1を食べることとなる。
【0074】
図7の(b)は、図2の(d)に示すシステムの動作例として、ICタグ1の一意のIDおよび当該ICタグ1に書き込んだ日時(配合日時、給餌日時などの日時)を利用する場合の例を示す。
【0075】
図7の(b)において、S51は、給餌分の飼料にICタグ1を配合(混入)する。
S52は、個体識別番号と餌に配合するICタグ1のIDを読み込むと同時に、そのICタグ1に個体識別番号と配合日時を書き込む。これは、ICリーダ・ライタ2を用い、個体識別番号・ID・日時アクセス手段43が、ケージ毎に飼育する1羽の鶏について、当該鶏の個体識別番号(例えば1羽の鶏を入れたケージあるいは鶏の足などに装着したICタグ1から当該鶏の個体識別番号)と、餌に配合するICタグ1のIDとを読み込むと同時に、そのICタグ1に個体識別番号と日時(配合あるいは給餌の日時)を書き込む。
【0076】
S53は、読み込んだ個体識別番号とIDと日時を紐付ける。これは、個体識別番号・ID・日時アクセス手段43が、S52で読み込んだ個体識別番号と、当該鶏に給餌した餌中に配合されたICタグ1のIDと、日時(配合日時あるいは給餌日時)とを、図10の(c)の個体ID管理テーブル11に対応づけて書き込んで記憶する。そして、鶏がICタグ1の配合された餌をそれぞれ食べる。
【0077】
以上によって、ケージ毎に飼育する鶏の餌に配合したICタグ1のIDと、鶏の個体識別番号と、配合(給餌)した日時とを図10の(c)の個体ID管理テーブル11に書き込んで記憶すると共に、ICタグ1にIDと個体識別番号と配合日時とを記憶させることが可能となる。これにより、ケージ内の1匹の鶏がそれぞれ餌中のICタグ1を食べることとなる。
【0078】
図8は、図2の(c)に示すシステムの動作例として、本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/排泄時)を示す。
【0079】
図8の(a)は、既述した図7の(a)でICタグ1を配合した餌をケージ内の1羽の鶏に食べさせ、当該鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からIDを読み取って、死亡数、死亡率、危険アラームなどを算出、判定するときのフローチャートを示す。
【0080】
図8の(a)において、S61は、リーダを通過したICタグ1のIDを読み取る。これは、既述した図3の(b)でケージ内の1羽の鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る手前に配置した図示外のICタグリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からIDを読み取る。
【0081】
S62は、個体ID管理テーブル11に(IDをキーとして)、読み込んだ日時(読込日時)を書き込む。これは、S61で排泄物中のICタグ1から読み取ったIDについて、排出IDアクセス手段52が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11についてIDをキーとして該当するレコードを検索し、当該IDのレコードの読込日時欄に読込日時を書き込み、記憶する。
【0082】
S63は、現時刻≧処理開始時間か判別する。これは、危険死亡率判定手段7が、現在の時刻(現時刻)が、処理開始時間(=配合時間+最大消化時間)か判別する。ここで、処理開始時間は、危険率を判断するための処理を開始する時間であって,即ち、ICタグ1を餌に配合(給餌)した時間に、健康な鶏が餌を消化して排泄するまでに要する時間と食餌時間等を加算考慮した時間である。S63のYESの場合には、現時間が処理開始時間を経過したので、S64以降の処理を実行する。S63のNOの場合には、現時刻が未だ処理開始時間を経過していないので、S61以降を繰り返す。
【0083】
S64は、S63のYESで現時間が処理開始時間を経過したと判明したので、個体ID管理テーブル11に配合日時が入っているが、読込日時が入っていない個体(個体識別番号)をチェックする。これは、危険死亡率判定手段7が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11を参照して、配合日時が入っているが、読込日時が入っていない個体(個体識別番号)をチェックする。
【0084】
S65は、読込日時なしか判別する。YESの場合には、図10の(c)の個体ID管理テーブル11のエントリについて、配合日時が入っているが、読取日時が入っていないものが見つかったので、S66で餌箱に残っているICタグ1の数をチェックし、S67に進む。一方、S65のNOの場合には、終了する。
【0085】
S67は、数が減少か判別する。これは、S66でチェックした餌箱に残っているICタグ1の数が給餌当初のICタグ1の数よりも減少している、すなわち、鶏が餌を食べたか判別する。YESの場合には、数が減少し鶏が餌を少しは食べたと判明したので、S68で配合日時に(最大消化時間÷2)を加算した死亡時刻として個体ID管理テーブル11に書き込み、S70に進む。なおここでは、仮に、給餌時刻から最大消化時間の1/2の時間経過後に鶏が死亡したものとしているが、仮の死亡時刻の算出は他の方法によるものでも構わない。一方、NOの場合には、数が減少していない、すなわち、鶏は少しも餌を食べていないので給餌時刻には既に死亡していたと推測できるので、S69で配合日時を死亡推定時刻として個体ID管理テーブル11に書き込み、S70に進む。
【0086】
S70は、危険死亡率判定手段7が、個体ID管理テーブル11を読み込み、1日の死亡総数DSをカウントする。
【0087】
S71は、DS≧DHか判別する。ここで、DHは危険死亡数であって、鶏の現在の週齢(7日当り)の死亡率(図11の(d)参照)をgs(%)とすると、1日当りの危険死亡数DHは、
DH=N×gs÷100÷7 ・・・・・・・・(式2)
となる。
【0088】
従って、S71は、S70で算出した現在日の死亡数DSが、図11の(d)の週齢別死亡率テーブルをもとに算出した1日当りの危険死亡率DHを超えたか判別する。YESの場合には、DSがDHを超えたと判明したので、S72で危険アラーム(鶏の死亡率が危険死亡率を超えた旨の危険アラーム)を発信し、管理者に知らせる。一方、S71のNOの場合には、DSがDHを超えない、すなわち異常な状態ではないと判明したので、終了する。この際に、処理装置3は、異常な状態ではない旨の出力を行っても構わない。
【0089】
以上によって、ケージ毎に飼育する鶏が排泄した排泄物中のICタグ1のIDを読み取って当該IDをキーとして図10の(c)の個体ID管理テーブル11を検索して該当エントリに読取日時を書き込んで記憶し、現時刻が処理開始時間を経過したときに当該個体ID管理テーブル11を参照して配合日時があるが読取日時がない個体(個体識別番号)をチェックし、更に、餌箱に残っているICタグ1が減少していないときは配合日時に死亡と推定し、餌箱に残っているICタグ1が減少しているときは(最大消化時間÷2)の時間を配合日時に加算した日時に死亡したと推定して個体ID管理テーブル11に推定死亡日時(時刻)を書き込んだ後、1日に死亡した総数DSをカウントし、図11の(d)の週齢別死亡テーブルをもとに算出した1日当りの死亡数DHとを比較し、DSがDHを超えたときに危険アラームを自動発信して管理者に知らせることが可能となる。一方、DSがDHを越えないときは正常と判定し、危険アラームを発しない。
【0090】
図9は、図2の(d)に示すシステムの動作例として、本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/排泄時)を示す。
【0091】
図9の(b)は、既述した図7の(b)でICタグ1を配合した餌をケージ内の1羽の鶏に食べさせ、当該鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からIDと個体識別番号とを読み取って、死亡数、死亡率、危険アラームなどを算出、判定するときのフローチャートを示す。
【0092】
図9の(b)において、S81は、リーダを通過したICタグ1のIDおよび個体識別番号を読み取る。これは、既述した図3の(b)でケージ内の1羽の鶏が排泄した排泄物をコンベアで搬送して鶏糞採集箱に入る手前に配置した図示外のICタグリーダ・ライタ2で当該排泄物中のICタグ1からIDおよび個体識別番号を読み取る。
【0093】
S82は、個体ID管理テーブル11に(個体識別番号をキーとして)、読み込んだ日時(読込日時)を書き込む。これは、S81で排泄物中のICタグ1から読み取ったIDおよび個体識別番号について、排出個体識別番号・ID・日時アクセス手段53が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11について個体識別番号をキーとして該当するレコードを検索し、当該個体識別番号のレコードの読込日時欄に読込日時を書き込み、記憶する。
【0094】
S83は、現時刻≧処理開始時間か判別する。これは、危険死亡率判定手段7が、現在の時刻(現時刻)が、処理開始時間(=配合時間+最大消化時間)か判別する。ここで、処理開始時間は、危険率を判断するための処理を開始する時間であって,即ち、ICタグ1を餌に配合(給餌)した時間に、健康な鶏が餌を消化して排泄するまでに要する時間と食餌時間等を加算考慮した時間である。S83のYESの場合には、現時間が処理開始時間を経過したので、S84以降の処理を実行する。S83のNOの場合には、現時刻が未だ処理開始時間を経過していないので、S81以降を繰り返す。
【0095】
S84は、S83のYESで現時間が処理開始時間を経過したと判明したので、個体ID管理テーブル11に配合日時が入っているが、読込日時が入っていない個体(個体識別番号)をチェックする。これは、危険死亡率判定手段7が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11を参照して、配合日時が入っているが、読込日時が入っていない個体(個体識別番号)をチェックする。
【0096】
S85は、読込日時なしか判別する。YESの場合には、図10の(c)の個体ID管理テーブル11のエントリについて、配合日時が入っているが、読取日時が入っていないものが見つかったので、S86で餌箱に残っているICタグ1の数をチェックし、S87に進む。一方、S85のNOの場合には、終了する。
【0097】
S87は、数が減少か判別する。これは、S86でチェックした餌箱に残っているICタグ1の数が給餌当初のICタグ1の数よりも減少している、すなわち、鶏が餌を食べたか判別する。YESの場合には、数が減少し鶏が餌を少しは食べたと判明したので、S88で配合日時に(最大消化時間÷2)を加算した死亡時刻として個体ID管理テーブル11に書き込み、S90に進む。なおここでは、仮に、給餌時刻から最大消化時間の1/2の時間経過後に鶏が死亡したものとしているが、仮の死亡時刻の算出は他の方法によるものでも構わない。一方、NOの場合には、数が減少していない、すなわち、鶏は少しも餌を食べていないので給餌時刻には既に死亡していたと推測できるので、S89で配合日時を死亡推定時刻として個体ID管理テーブル11に書き込み、S90に進む。
【0098】
S90は、危険死亡率判定手段7が、個体ID管理テーブル11を読み込み、1日の死亡総数DSをカウントする。
【0099】
S91は、DS≧DHか判別する。ここで、DHは危険死亡数であって、鶏の現在の週齢(7日当り)の死亡率(図11の(d)参照)をgs(%)とすると、1日当りの危険死亡数DHは、
DH=N×gs÷100÷7 ・・・・・・・・(式2)
となる。
【0100】
従って、S91は、S90で算出した現在日の死亡数DSが、図11の(d)の週齢別死亡率テーブルをもとに算出した1日当りの危険死亡率DHを超えたか判別する。YESの場合には、DSがDHを超えたと判明したので、S92に進む。一方、S91のNOの場合には、DSがDHを超えない、すなわち異常な状態ではないと判明したので、終了する。この際に、処理装置3は、異常な状態ではない旨の出力を行っても構わない。
【0101】
S92は、個体ID管理テーブル11を読み込み、同時(同一日)の死亡の個体識別番号を取得する。これは、死亡位置判定手段12が、図10の(c)の個体ID管理テーブル11中の同一日の死亡推定時刻が設定されているエントリ(死亡のエントリ)の個体識別番号を取得する。
【0102】
S93は、個体管理/位置テーブル13より死亡鶏の位置を読み込み、画面に死亡位置を表示する。これは、死亡位置判定手段12が、S92で死亡鶏の個体識別番号を図10の(c)の個体ID管理テーブル11から取り出し、当該取り出した死亡鶏の個体識別番号をもとに、図11の(e)の予め設定した個体管理/位置テーブル13から当該個体識別番号の位置(鶏舎番号ケージ位置)を取り出し、図12の(b)に示すように、画面表示する。
【0103】
S94は、危険アラームを発信する。これは、S91のYESで、DSがDHを超えたと判明しているので、警告手段9がS95で、警告表示10として図12の(a)に示す警告イメージ画面を表示し、管理者に鶏が危険死亡率を超えた旨を知らせる。
【0104】
以上によって、ケージ毎に飼育する鶏が排泄した排泄物中のICタグ1のIDと個体識別番号を読み取って当該個体識別番号をキーとして図10の(c)の個体ID管理テーブル11を検索して該当エントリに読取日時を書き込んで記憶し、現時刻が処理開始時間を経過したときに当該個体ID管理テーブル11を参照して配合日時があるが読取日時がない個体(個体識別番号)をチェックし、更に、餌箱に残っているICタグ1が減少していないときは配合日時に死亡と推定し、餌箱に残っているICタグ1が減少しているときは(最大消化時間÷2)の時間を配合日時に加算した日時に死亡したと推定して個体ID管理テーブル11に推定死亡日時(時刻)を書き込んだ後、1日に死亡した総数DSをカウントし、図11の(d)の週齢別死亡テーブルをもとに算出した1日当りの死亡数DHとを比較し、DSがDHを超えたときに危険アラームを自動発信して管理者に知らせると共に、死亡した個体識別番号をもとに図11の(e)の個体管理/位置テーブル13を参照して死亡した鶏の位置(鶏舎番号ケージ位置)を画面上に表示していずれの鶏舎のいずれのケージで鶏が死亡したかを警告することが可能となる。
【0105】
図10および図11は、本発明のテーブル例を示す。
図10の(a)は、ID日時管理テーブル例を示す。図示のID日時管理テーブル6は、図示の下記の情報を対応づけて記憶するものである。
【0106】
・ID:
・配合日時:
・その他:
ここで、IDは、餌に配合(混入)するICタグ1を識別する一意のIDであって、当該ICタグ1に予め一意に付与されているIDあるいは一意のIDをICリーダ・ライタ2で書き込んだものである。配合日時は、ICタグ1を鶏の餌に配合した日時であって、鶏が餌を何時食べたかを識別する日時であり、餌を鶏に給餌した日時でもよい。ここでは、その利用法を右側に記載したように、
・2004/10/10の午後1時10分にA***1からA**10000の1万個のICタグ1を配合
・2004/10/10の午後5時00分にA***10001からA**20000の1万個のICタグ1を配合
という意味を示す情報を記憶して管理する。
【0107】
図10の(b)は、ID読込日時管理テーブル例を示す。図示のID読込日時管理テーブル21は、図示の下記の情報を対応づけて記憶するものである。
【0108】
・項番:
・読込日時:
・ID:
・配合日時:
・その他:
ここで、項番はエントリに付与したシーケンシャルな番号である。読込日時は、鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からID、配合日時を読み取った読取日時を書き込んで記憶したものである。
【0109】
図10の(c)は、個体ID管理テーブル例を示す。図示の個体ID管理テーブル11は、図示の下記の情報を対応づけて記憶するものである。
【0110】
・項番:
・個体識別番号:
・ID:
・配合日時:
・読込日時:
・死亡推定時刻:
・その他:
ここで、項番はエントリに付与したシーケンシャルな番号である。個体識別番号は鶏(個体)を一意に識別する番号である。IDはICタグ1を一意に識別するIDである。配合日時はICタグ1を餌に配合した日時(あるいはICタグ1を餌に配合して給餌した日時)である。読込日時は、鶏から排泄された排泄物中のICタグ1からID、配合日時を読み取った読取日時を書き込んで記憶したものである。死亡推定時刻は、鶏(個体識別番号で決まる鶏)の死亡推定時刻を書き込んで記憶するものである(図8のS68、S69など参照)。
【0111】
図11の(d)は、週齢別死亡率テーブル(疾病発生なしの場合の最大値)の例を示す。図示の週齢別死亡率テーブルは、鶏の週単位の疾病発生なしの場合の最大の死亡率を実験で予め測定して求めて設定したものである。例えば週齢が60週の場合には、1週間当り0.92%の死亡率となっている。
【0112】
図11の(e)は、個体管理/位置テーブル例を示す。図示の個体管理/位置テーブル13は、図示の下記の情報を対応づけて登録して管理するものである。
【0113】
・項番:
・個体識別番号:
・鶏舎番号ケージ位置:
・死亡時刻:
・その他:
ここで、項番はエントリに付与したシーケンシャルな番号である。個体識別番号は、ケージ毎に飼育する鶏を一意に識別する個体識別番号である。鶏舎番号ケージ位置は、個体識別番号で一意に識別する鶏を飼育する鶏舎番号、ケージ位置である。死亡時刻は、個体識別番号の鶏が死亡したと推定される死亡時刻を設定する欄である。
【0114】
図12は、警告表示10として出力される本発明の画面例を示す。
図12の(a)は、警告イメージ画面例を示す。これは、鶏の死亡率が危険死亡率を超えたときに表示し、管理者に注意を促す画面の例である(図5のS28、図6の37などで表示する画面である)。
【0115】
図12の(b)は、死亡鶏位置イメージ画面例を示す。図示の死亡鶏位置イメージ画面は、既述した図9の」S93、S95で表示する画面例であって、死亡した鶏の個体識別番号をもとに、図11の(e)の個体管理/位置テーブル13を参照して死亡した鶏の鶏舎番号ケージ位置をもとに、該当するレイアウト上の位置、例えば斜線の位置の鶏が死亡した旨を表示し、管理者にいずれの鶏舎のいずれのケージの位置の鶏が死亡、更に、死亡時刻を一目で分かるように表示すると共に、いずれの場所の鶏が多く死亡したかを認識できるようにしたものである。特に、死亡時刻の表示により、死亡時刻の推移、すなわち感染拡大の様子が把握できるようにしたものである。
【0116】
(付記1)
ICタグを利用して鶏の死亡率を推定する死亡推定方法において、
餌に配合されたICタグあるいは配合する前のICタグの情報をリーダで読み取って記憶するステップと、
前記ICタグの配合された餌を鶏に与えて排泄された排泄物中からICタグの情報を読み取って記憶するステップと、
前記記憶した餌に配合されたICタグの情報と、前記記憶した排泄物中から読み取ったICタグの情報とをもとに死亡数を推定するステップと
を有するICタグを利用した死亡推定方法。
【0117】
(付記2)
多数の鶏をまとめて飼育するケージ毎に餌に配合されたICタグの情報と、当該ケージ毎に排泄された排泄部中のICタグの情報とをもとに前記死亡数を推定することを特徴とする付記1記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0118】
(付記3)
1羽の鶏を飼育するケージ毎に餌に配合されたICタグの情報と、当該ケージ毎に排泄された排泄物中あるいは多数のケージをまとめた排泄物中のICタグの情報とをもとに前記死亡数を推定することを特徴とする付記1記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0119】
(付記4)
前記ICタグに当該ICタグを一意に識別するIDおよび給餌する日時情報を書き込みあるいは予め設定しておき、前記排泄物中のICタグから読み取った当該IDおよび日時情報をもとに前記死亡数を推定することを特徴とする付記1から付記3のいずれかに記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0120】
(付記5)
全体の数に対する前記死亡数の割合を死亡率として算出し、当該算出した死亡率が予め設定した鶏の飼育期間に対応する死亡率を超えたときに警告を発するステップを有することを特徴とする付記1から付記4のいずれかに記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0121】
(付記6)
前記ケージ毎に設けたリーダあるいはリーダ・ライタで、給餌するICタグからIDあるいはIDと給餌日時情報を読み取るあるいは書き込むことを特徴とする付記1から付記5のいずれかに記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【0122】
(付記7)
前記ケージ毎あるいは複数のケージ毎の排泄物中のICタグからIDあるいはIDと給餌日時情報を読み取ることを特徴とする付記1から付記6のいずれかに記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本発明は、ICタグを餌に配合して鶏に給餌して排泄されたICタグを読み取ることにより、ケージ内でまとめて飼育する多数の鶏数あるいは個別飼育する鶏の死亡を自動的に推定し、危険死亡率を越えたときに警報を精度良好かつ簡易に発生することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明のシステム構成図(多数飼育)である。
【図2】本発明のシステム構成図(個別飼育)である。
【図3】本発明の説明図である。
【図4】本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/給餌時)である。
【図5】本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/排泄時)である。
【図6】本発明の動作説明フローチャート(多数飼育/排泄時)である。
【図7】本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/給餌時)である。
【図8】本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/排泄時)である。
【図9】本発明の動作説明フローチャート(個別飼育/排泄時)である。
【図10】本発明のテーブル例(その1)である。
【図11】本発明のテーブル例(その2)である。
【図12】本発明の画面例である。
【符号の説明】
【0125】
1:ICタグ
2:ICリーダ・ライタ
3:処理装置
4,42:IDアクセス手段
41:ID日時アクセス手段
43:個体識別番号・ID・日時アクセス手段
5、52:排出IDアクセス手段
51:排出ID・日時アクセス手段
53:排出個体識別番号・ID・日時アクセス手段
6:ID日時管理テーブル
7:危険死亡率判定手段
8:週齢別死亡率テーブル
9:警告手段
10:警告表示
11:個体ID管理テーブル
12:死亡位置判定手段
13:個体管理/位置テーブル
21:ID読込日時管理テーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICタグを利用して鶏の死亡率を推定する死亡推定方法において、
餌に配合されたICタグあるいは配合する前のICタグの情報をリーダで読み取って記憶するステップと、
前記ICタグの配合された餌を鶏に与えて排泄された排泄物中からICタグの情報を読み取って記憶するステップと、
前記記憶した餌に配合されたICタグの情報と、前記記憶した排泄物中から読み取ったICタグの情報とをもとに死亡数を推定するステップと
を有するICタグを利用した死亡推定方法。
【請求項2】
多数の鶏をまとめて飼育するケージ毎に餌に配合されたICタグの情報と、当該ケージ毎に排泄された排泄部中のICタグの情報とをもとに前記死亡数を推定することを特徴とする請求項1記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【請求項3】
1羽の鶏を飼育するケージ毎に餌に配合されたICタグの情報と、当該ケージ毎に排泄された排泄物中あるいは多数のケージをまとめた排泄物中のICタグの情報とをもとに前記死亡数を推定することを特徴とする請求項1記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【請求項1】
ICタグを利用して鶏の死亡率を推定する死亡推定方法において、
餌に配合されたICタグあるいは配合する前のICタグの情報をリーダで読み取って記憶するステップと、
前記ICタグの配合された餌を鶏に与えて排泄された排泄物中からICタグの情報を読み取って記憶するステップと、
前記記憶した餌に配合されたICタグの情報と、前記記憶した排泄物中から読み取ったICタグの情報とをもとに死亡数を推定するステップと
を有するICタグを利用した死亡推定方法。
【請求項2】
多数の鶏をまとめて飼育するケージ毎に餌に配合されたICタグの情報と、当該ケージ毎に排泄された排泄部中のICタグの情報とをもとに前記死亡数を推定することを特徴とする請求項1記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【請求項3】
1羽の鶏を飼育するケージ毎に餌に配合されたICタグの情報と、当該ケージ毎に排泄された排泄物中あるいは多数のケージをまとめた排泄物中のICタグの情報とをもとに前記死亡数を推定することを特徴とする請求項1記載のICタグを利用した死亡推定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−149253(P2006−149253A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−342979(P2004−342979)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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