説明

LEDランプ

【課題】 より広い範囲を照らすことが可能なLEDランプを提供する。
【解決手段】 本発明によって提供されるLEDランプA1は、複数のLED2と、複数のLED2を搭載する支持部1と、支持部1上に形成され、複数のLED2と導通する配線パターンと、を備えており、支持部1は、複数の基板11,12,15を有しており、複数の基板11,12,15のうち互いに隣接する2つの基板11,12が、屈曲可能な1対の連結部材32a,32bにより連結されており、上記の隣接する2つの基板11,12が、互いの法線方向が異なるように設置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード(以下、LED)を光源として、白熱電球の代替として用いることができるLEDランプに関する。
【背景技術】
【0002】
図25は、従来のLEDランプの一例を斜視図で示している(たとえば特許文献1参照)。同図に示されたLEDランプXは、円盤状の基板91と、円盤状の基板91の上に搭載された複数のLED92と、基板91に接続された口金93と、を備えている。このLEDランプXは、たとえば白熱電球の口金がねじ込み式で装着される既設の電球用ソケットに口金93を装着すると複数のLED92が発光するように構成されている。
【0003】
しかしながら、LEDランプXでは、複数のLED92が1つの平坦な基板91上に配置されているため、狭い範囲しか照らすことができなかった。このため、LEDランプXを白熱電球のかわりに使用すると、部屋の隅などが暗くなることがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−052504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、より広い範囲を照らすことが可能なLEDランプを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供されるLEDランプは、複数の発光ダイオードと、上記複数の発光ダイオードを搭載する支持部と、上記支持部上に形成され、上記複数の発光ダイオードと導通する配線パターンと、を備えたLEDランプであって、上記支持部は、屈曲部を介して隣接する2つの搭載面を備えており、上記2つの搭載面の法線方向が互いに異なる方向を向いていることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、上記の隣接する2つの搭載面に搭載された複数の発光ダイオードは、異なる方向に向けて光を出射可能となっている。このため、上記LEDランプは、より広い範囲を照らすことが可能となっている。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、法線方向が互いに異なる複数の設置面を備えた土台部を具備しており、上記2つの搭載面がそれぞれ上記複数の設置面のいずれかと重なるように上記支持部は上記土台部に取り付けられている。
【0009】
好ましくは、上記複数の設置面は、上記2つの搭載面の一方と重なる中央設置面を含んでおり、上記土台部は、上記中央設置面の法線方向に突き出す形状であり、上記中央設置面の法線方向視において上記中央設置面を囲む側面を有しており、上記複数の設置面のうち、上記2つの搭載面の他方と重なる設置面は、上記側面に形成されている。
【0010】
より好ましくは、上記側面は、上記中央設置面の法線方向において、上記中央設置面から遠ざかるほど、上記中央設置面の法線方向と直交する方向において、上記中央設置面から遠ざかるように形成されている。
【0011】
より好ましくは、上記中央設置面は、矩形状であり、上記側面は、上記中央設置面の各辺に接する複数の周辺設置面により構成されている。
【0012】
より好ましくは、上記支持部は、互いに離間する複数の基板により構成されており、上記2つの搭載面は、上記複数の基板のうち互いに隣接する2つの基板の表面であり、上記屈曲部は、上記隣接する2つの基板を連結する屈曲可能な1対の連結部材であり、上記1対の連結部材は、上記2つの基板上に形成された上記配線パターン同士を導通させている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持部は、矩形状の中央基板と、上記中央基板と離間し、上記中央基板を囲むように設けられた複数の周辺基板とによって構成されており、上記2つの搭載面の一方は、上記中央基板の表面であり、上記2つの搭載面の他方が上記周辺基板の表面であり、上記屈曲部は、上記中央基板と、上記周辺基板とを連結する屈曲可能な1対の連結部材であり、上記1対の連結部材は、上記中央基板および上記周辺基板に形成された上記配線パターン同士を導通させており、上記中央基板は、上記中央設置面に設置され、上記複数の周辺基板は、上記複数の周辺設置面に設置されている。
【0014】
本発明の別の好ましい実施の形態においては、上記支持部は、フレキシブル配線基板であり、上記2つの搭載面は、上記フレキシブル配線基板の表面の一部であり、上記屈曲部は、上記フレキシブル配線基板を折り曲げることにより形成されている。
【0015】
本発明の別のより好ましい実施の形態においては、上記支持部は、上記2つの搭載面の一方である矩形状の中央搭載面と、上記2つの搭載面の他方であり、上記中央搭載面を囲むように設けられた複数の周辺搭載面と、を有するフレキシブル配線基板であり、上記屈曲部は、上記複数の周辺搭載面と上記中央搭載面との間を折り曲げることにより形成されており、上記中央搭載面が上記中央設置面に支持され、上記複数の周辺搭載面が上記複数の周辺設置面に支持されるように上記支持部は上記土台部に設置されている。
【0016】
本発明のさらに別の好ましい実施の形態においては、上記土台部は、上記中央設置面を頂面とする円錐台状に形成されており、上記支持部は、円盤状の中央搭載面と、上記中央搭載面を囲む側方搭載面と、を有するフレキシブル配線基板であり、上記屈曲部は、上記中央搭載面と上記側方搭載面との連結部分を折り曲げることにより形成されており、上記中央搭載面と上記中央設置面とが重なり、上記側方搭載面と上記側面とが重なっている。
【0017】
好ましくは、上記土台部は、上記中央設置面の法線方向における上記中央設置面の反対側に、上記複数の発光ダイオードに電力を供給するための口金を備えている。
【0018】
好ましくは、上記土台部は、上記複数の設置面を囲むように設けられた反射面を有している。
【0019】
より好ましくは、上記土台部は、上記複数の設置面と上記反射面との間に上記反射面と直交する方向に延びる柱部を有する。
【0020】
より好ましくは、開口部を有し、上記複数の発光ダイオードを収容するグローブをさらに備える。
【0021】
より好ましくは、上記グローブの内面は、上記開口部から離間するにつれて曲率半径が小さくなる部位を有する。
【0022】
より好ましくは、上記グローブは、筒部と、上記筒部につながるドーム部と、を含む。
【0023】
より好ましくは、上記筒部は、テーパー状である。
【0024】
より好ましくは、開口部を有し、上記複数の発光ダイオードを収容するグローブをさらに備え、上記土台部は、上記グローブにおける上記開口部と反対側に位置する頂面と、上記頂面を囲む1または複数の側面とを有する錐台状であり、上記グローブは、近接する上記1または複数の側面が上記頂面に対し傾く方向と同一の方向に傾く内面を有する。このような構成によれば、上記側面と上記グローブの内面とをより平行な状態に配置することができる。これにより、上記発光ダイオードが発光している状態で上記LEDランプを上記グローブの外面を見た場合に、上記発光ダイオードがそれぞれ点光源として点灯している状態として見えにくい。
【0025】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるLEDランプを示す分解斜視図である。
【図2】図1に示すLEDランプの要部正面図である。
【図3】図1に示すLEDランプの要部平面図である。
【図4】図1に示すLEDランプに取り付けられる支持部を示す展開図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかるLEDランプに取り付けられるフレキシブル配線基板を示す平面図である。
【図6】本発明の第3実施形態にかかるLEDランプを示す斜視図である。
【図7】図6に示すLEDランプに用いられるフレキシブル配線基板を示す展開図である。
【図8】図6に示すLEDランプに用いられる土台部を示す斜視図である。
【図9】第4実施形態にかかるLEDランプの正面図である。
【図10】第4実施形態にかかるLEDランプの分解斜視図である。
【図11】第4実施形態にかかるLEDランプの断面図である。
【図12】第4実施形態にかかるLEDランプの右側面図である。
【図13】第4実施形態にかかるLEDランプの左側面図である。
【図14】第4実施形態にかかるLEDランプの背面図である。
【図15】第4実施形態にかかるLEDランプの平面図である。
【図16】第4実施形態にかかるLEDランプの底面図である。
【図17】第4実施形態にかかるLEDランプの支持部の展開図である。
【図18】第4実施形態にかかるLEDランプの回路構成を示す図である。
【図19】図10に示したLEDランプの要部斜視図である。
【図20】第5実施形態にかかるLEDランプの斜視図である。
【図21】図20に示したLEDランプの要部正面図である。
【図22】図21の上方から見た要部平面図である。
【図23】第5実施形態にかかるLEDランプの支持部の展開図である。
【図24】第6実施形態にかかるLEDランプの支持部の展開図である。
【図25】従来のLEDランプの一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1実施形態にかかるLEDランプを示している。図1に示すLEDランプA1は、支持部1、支持部1上に搭載された60個のLEDモジュール2、4対の連結部材32a,32b,33a,33b,34a,34b,35a,35b、土台部4、口金5、2本の配線6、および、カバー7を備えている。図2には、土台部4の正面図を示している。さらに、図3には、図2における上方から見た土台部4の平面図を示している。図4には、土台部4に取り付けるまでの支持部1の平面図を示している。このLEDランプA1の口金5は、ねじ込み式の既設の電球用ソケットに装着可能となっており、LEDランプA1は、白熱電球の代替として用いることが可能となっている。
【0029】
支持部1は、互いに離間する中央基板11と4枚の周辺基板12,13,14,15からなり、図4に示すように表面に配線パターンが形成されている。さらに、支持部1には、この配線パターンを覆う白色保護層(図示略)が設けられている。支持部1を構成する中央基板11と4枚の周辺基板12,13,14,15は、たとえばガラスエポキシ製の1枚の板状の大基板から切り出されて形成されている。
【0030】
LEDモジュール2は、たとえばn型半導体層およびp型半導体層と、これらに挟まれた活性層とが積層された構造を有するLEDを内蔵しており、支持部1上の配線パターンに組み込まれて発光可能なように構成されている。
【0031】
中央基板11は、図4に示すように、平面視矩形状であり、8個の電極パッド112a,112b,113a,113b,114a,114b,115a,115bを備えている。電極パッド112aおよび電極パッド115b、電極パッド112bおよび電極パッド113a、電極パッド113bおよび電極パッド114a、電極パッド114bおよび電極パッド115aは、それぞれ導通している。また、中央基板11は、12個のLEDモジュール2を搭載している。中央基板11に形成された配線パターンは、電極パッド114bと、12個のLEDモジュール2と、電極パッド115bと、を繋ぐように形成されている。なお、この配線パターンは、2個ずつの並列なLEDモジュール2の組を6個直列に繋いでいる。
【0032】
周辺基板12は、図4に示すように、平面視台形状であり、3個の電極パッド12a,12b,12cを備えており、12個のLEDモジュール2を搭載している。電極パッド12a,12bは、中央基板11により近い辺に沿うように配置されている。電極パッド12cは、中央基板11からより遠い辺の一方の端に配置されている。この周辺基板12に形成された配線パターンは、電極パッド12cと、12個のLEDモジュール2と、電極パッド12bと、を繋ぐように形成されている。なお、この配線パターンは、2個ずつの並列なLEDモジュール2の組を6個直列に繋いでいる。また、電極パッド12aは、連結手段32aにより中央基板11の電極パッド112aに接続されている。一方、電極パッド12bは、連結手段32bにより中央基板11の電極パッド112bに導通接続されている。さらに、電極パッド12cには、配線6の一方が接続されている。
【0033】
周辺基板13は、図4に示すように、平面視台形状であり、2個の電極パッド13a,13bを備えており、12個のLEDモジュール2を搭載している。電極パッド13a,13bは、中央基板11により近い辺に沿うように配置されている。この周辺基板13に形成された配線パターンは、電極パッド13aと、12個のLEDモジュール2と、電極パッド13bと、を繋ぐように形成されている。なお、この配線パターンは、2個ずつの並列なLEDモジュール2の組を6個直列に繋いでいる。また、電極パッド13aは、連結手段33aにより中央基板11の電極パッド113aに導通接続されている。一方、電極パッド13bは、連結手段33bにより中央基板11の電極パッド113bに導通接続されている。
【0034】
周辺基板14は、図4に示すように、平面視台形状であり、2個の電極パッド14a,14bを備えており、12個のLEDモジュール2を搭載している。電極パッド14a,14bは、中央基板11により近い辺に沿うように配置されている。この周辺基板14に形成された配線パターンは、電極パッド14aと、12個のLEDモジュール2と、電極パッド14bと、を繋ぐように形成されている。なお、この配線パターンは、2個ずつの並列なLEDモジュール2の組を6個直列に繋いでいる。また、電極パッド14aは、連結手段34aにより中央基板11の電極パッド114aに導通接続されている。一方、電極パッド14bは、連結手段34bにより中央基板11の電極パッド114bに導通接続されている。
【0035】
周辺基板15は、図4に示すように、平面視台形状であり、3個の電極パッド15a,15b,15cを備えており、12個のLEDモジュール2を搭載している。電極パッド15a,15bは、中央基板11により近い辺に沿うように配置されている。電極パッド15cは、中央基板11からより遠い辺の一方の端に配置されている。この周辺基板15に形成された配線パターンは、電極パッド15bと、12個のLEDモジュール2と、電極パッド15cと、を繋ぐように形成されている。なお、この配線パターンは、2個ずつの並列なLEDモジュール2の組を6個直列に繋いでいる。また、電極パッド15aは、連結手段35aにより中央基板11の電極パッド115aに接続されている。一方、電極パッド15bは、連結手段35bにより中央基板11の電極パッド115bに導通接続されている。さらに、電極パッド15cには、配線6の他方が接続されている。
【0036】
連結手段32a,32b,33a,33b,34a,34b,35a,35bは、たとえばSn,AgおよびCuを主成分とするハンダにより屈曲可能に形成されている。1対の連結手段32a,32bは、中央基板11と周辺基板12とを連結している。1対の連結手段33a,33bは、中央基板11と周辺基板13とを連結している。1対の連結手段34a,34bは、中央基板11と周辺基板14とを連結している。1対の連結手段35a,35bは、中央基板11と周辺基板15とを連結している。
【0037】
土台部4は、たとえばAl製であり、中央設置面41、周辺設置面42,43,44,45、角柱部46、反射面47、および外装部48を備えている。この土台部4の下端には、口金5が取り付けられている。また、反射面47および外装部48には、2本の配線6を口金5まで導くためのスルーホール49が形成されている。
【0038】
中央設置面41は、図1および図3に示すように、矩形状であり、土台部4の上端に形成されている。この中央設置面41の法線方向は、図1および図2における真上方向となっている。周辺設置面42,43,44,45は、図1および図2に示すように、いずれも中央設置面41に対して傾斜する面である。周辺設置面42,43,44,45は、図3に示すように、中央設置面41の4辺に接し、これを囲むように形成されている。周辺設置面42,43,44,45は、上辺が短辺であり、下辺が長辺である台形状に形成されている。また、周辺設置面42,43,44,45のうち隣接するもの同士の側辺は共通となっている。このような周辺設置面42,43,44,45の法線方向は、いずれも真上方向に対して傾斜しており、かつ、互いに異なる方向を向いている。また、周辺設置面42,44は、下方にいくほど互いにより離間しており、周辺設置面43,45も、下方にいくほど互いにより離間している。
【0039】
中央設置面41には、たとえば両面テープを用いて中央基板11が設置される。同様に両面テープを用い、周辺設置面42,43,44,45には周辺基板12,13,14,15が設置される。中央設置面41および周辺設置面42,43,44,45の法線方向は互いに異なるため、設置される中央基板11および周辺基板12,13,14,15の法線方向も互いに異なるものとなっている。また、周辺設置面42,43,44,45の傾斜により周辺基板12,13,14,15に搭載されたLEDモジュール2から出る光は、上下方向において下方よりは上方により多く出射される。
【0040】
角柱部46は、周辺設置面42,43,44,45の下辺と反射面47とを繋ぐように形成されている。反射面47は、図3に示すように平面視円形に形成されている。この反射面47は、LEDモジュール2からの光を上方へ反射するためのものである。
【0041】
外装部48は、外面が白色に塗装されており、カバー7を取り付けることにより、既存の白色電球を模した外観となるように形成されている。
【0042】
口金5に接続された配線6の一方は、まず、電極パッド12cに接続されている。周辺基板12上の配線パターンは、電極パッド12cと電極パッド12bとを繋ぐように形成されている。電極パッド12bは、電極パッド112b,113aおよび2本の連結手段32b,33aを介して電極パッド13aと導通している。周辺基板13上の配線パターンは、電極パッド13aと電極パッド13bとを繋ぐように形成されている。電極パッド13bは、電極パッド113b,114aおよび2本の連結手段33b,34aを介して電極パッド14aと導通している。周辺基板14上の配線パターンは、電極パッド14aと電極パッド14bとを繋ぐように形成されている。電極パッド14bは、連結手段34bを介して電極パッド114bと導通している。中央基板11上の配線パターンは、電極パッド114bと電極パッド115bとを繋ぐように形成されている。電極パッド115bは、連結手段35bを介して電極パッド15bと導通している。周辺基板15上の配線パターンは、電極パッド15bと電極パッド15cとを繋ぐように形成されている。電極パッド15cは、口金5に接続された配線6の他方に接続されている。以上のことから、LEDランプA1では、一方と他方の配線6との間に、並列な2個のLEDモジュール2の組が30組直列に並んでいる。従って、口金5を電球用ソケットに装着することにより、60個のLEDモジュール2を全て点灯させることが可能である。
【0043】
次に、LEDランプA1の作用について説明する。
【0044】
本実施形態によれば、中央基板11および周辺基板12,13,14,15の法線方向が互いに異なっているため、中央基板11および周辺基板12,13,14,15に設置されるLEDモジュール2から出る光の方向はそれぞれ異なっている。このため、LEDランプA1は、より広い範囲を照らすことが可能となっている。
【0045】
また、本実施形態によれば、従来の白熱灯における40W相当の明るさを8Wの消費電力で実現可能である。さらに、LEDランプA1は、既設の電球用ソケットに装着可能であり、白熱灯の代替として速やかに利用可能である。白熱灯をLEDランプA1に置き換えると、大幅な省エネ化を実現することができる。
【0046】
さらに、本実施形態によれば、支持部1を土台部4に取り付ける前に、電極パッド12c,15cに試験用の電極を接触させることにより、60個のLEDモジュール2が正しく点灯するかどうかの確認を容易に行うことが可能である。このため、支持部1内の接続不良を、支持部1を土台部4に取り付ける前に察知可能であり、製造工程における無駄を省くことが可能である。従って、LEDランプA1は、製造コスト削減を図りやすくなっている。
【0047】
またさらに、本実施形態においては、中央基板11および周辺基板12,13,14,15に搭載されたLEDモジュール2は、主に上方に向けて光を出射する。このため、外装部48に遮断されてしまい外部へ出射されない光が生じにくくなっており、LEDランプ2の光量を増加させる上で好ましい。
【0048】
またさらに、本実施形態においては、LEDモジュール2から出射した光のうち下方へ進んだ光の一部が反射面47により、上方に反射される。このことは、LEDランプA1の明るさを向上させる上で好ましい。
【0049】
またさらに、本実施形態においては、角柱部46により中央設置面41および周辺設置面42,43,44,45が反射面47および口金5から離間している。このため、LEDモジュール2から出た光の一部が、反射面47の外側を通りLEDランプA1の下方に進行しやすくなっている。このことは、LEDランプA1の照明範囲を拡大させる上で好ましい。
【0050】
またさらに、本実施形態においては、支持部1は1枚の大基板から切り出されており、LEDランプA1の生産性の向上を図る上で好ましい。
【0051】
次に、本発明の第2実施形態にかかるLEDランプについて説明を行う。このLEDランプは、LEDランプA1における支持部1のかわりに図5に示すフレキシブル配線基板8を用いたものであり、その他の構成は全て同じであり、図および説明を省略する。図5に示すフレキシブル配線基板8は、中央搭載面81と4つの周辺搭載面82,83,84,85を有しており、60個のLEDモジュール2を搭載している。図5に示すように、フレキシブル配線基板8上の配線パターンは、電極パッド82aから電極パッド82bの間に並列な2個のLEDモジュール2の組が30組直列に並ぶように形成されている。このフレキシブル配線基板8は、中央搭載面81と周辺搭載面82,83,84,85との間の屈曲部9において折り曲げることにより、土台部4に好ましく取り付けることが可能となっている。なお、このとき、中央搭載面81は中央設置面41に取り付けられ、周辺搭載面82,83,84,85は周辺設置面42,43,44,45に取り付けられる。
【0052】
このようなフレキシブル配線基板8を用いても、支持部1を用いた場合と同様に、より広い範囲を照らすことが可能なLEDランプを得ることが可能である。また、このようなフレキシブル配線基板8は、支持部1のように連結部材を用いる必要がないため、製造の簡略化を図ることが可能である。
【0053】
次に、本発明の第3実施形態にかかるLEDランプについて、図6〜図8を参照して説明を行う。図6に示すLEDランプA2は、LEDランプA1における支持部1のかわりに図6に示すフレキシブル配線基板8を用い、土台部4として図8に示すものを用いたものであり、その他の構成はLEDランプA1と同じである。図6〜図8では、LEDランプA1と類似の構成については同じ符号を付しており、適宜説明を省略する。図8に示す土台部4は、角柱部46のかわりに円柱部46aを備えており、この円柱部46a上に円錐台が載せられた形状を有している。さらに土台部4は、円錐台の頂面41aと円錐台の側面42aとを備えている。
【0054】
本実施形態におけるフレキシブル配線基板8は、図7に示すように中央搭載面86、側方搭載面87および配線パターン88を備えている。このフレキシブル配線基板8は、中央搭載面86が頂面41aと重なり、側方搭載面87が側面42aと重なるように土台部4に取り付けられる。この際、中央搭載面86と側方搭載面87との連結部分が折り曲げられて屈曲部となる。配線パターン88は、複数のLEDモジュール2を導通させるように形成されている。なお、図6では、配線パターン88およびLEDモジュール2の一部を省略している。
【0055】
このようなフレキシブル配線基板8を用いた場合にも、支持部1を用いた場合と同様に、LEDランプA2はより広い範囲を照らすことができる。さらに、このようなフレキシブル配線基板8は、支持部1のように連結部材を用いる必要がないため、製造の簡略化を図ることが可能である。
【0056】
図9〜図19を用いて、本発明の第4実施形態について説明する。図9は、本実施形態にかかるLEDランプの正面図である。図10は、本実施形態にかかるLEDランプの分解斜視図である。図11は、本実施形態にかかるLEDランプの断面図である。図12は、本実施形態にかかるLEDランプの右側面図である。図13は、本実施形態にかかるLEDランプの左側面図である。図14は、本実施形態にかかるLEDランプの背面図である。図15は、本実施形態にかかるLEDランプの平面図である。図16は、本実施形態にかかるLEDランプの底面図である。
【0057】
これらの図に示すLEDランプA4は、LEDモジュール100と、支持部200と、土台部300と、基体400と、口金500と、配線610,620と、グローブ700と、電源部800とを備える。LEDランプA4の口金500は、ねじ込み式の既設の電球用ソケットに装着可能であり、LEDランプA4は、白熱電球の代替として用いることが可能である。
【0058】
LEDモジュール100は、たとえば、n型半導体層とp型半導体層とこれらの半導体層に挟まれた活性層とが積層された構造を有するLED素子を内蔵している。
【0059】
図17は、支持部200の展開図である。同図においては、理解の便宜上、配置されたLEDモジュール100の個数は図10におけるLEDモジュール100の個数より少なく、また、構成の具体的な配置も多少異なる。支持部200は、本実施形態においては、フレキシブル配線基板である。支持部200は、頂面基板210と、側面基板220と、電極パッド230a,230bと、配線パターン230cとを備える。頂面基板210は、円形状であり、表面210aと、裏面210bとを有する。表面210aには、複数のLEDモジュール100が搭載されている。側面基板220は、円錐台における側面形状であり、表面220aと、裏面220bとを有する。表面220aには、複数のLEDモジュール100が搭載されている。電極パッド230a,230bは、側面基板220の表面220aに形成されている。配線パターン230cは、頂面基板210の表面210aと、側面基板220の表面220aとに形成されている。
【0060】
図18は、本実施形態にかかるLEDランプの回路構成を示す図である。図17、図18に示すように、配線パターン230cは、LEDモジュール100どうしを電気的に接続している。また配線パターン230cは、2つのLEDモジュール100と電極パッド230aとを電気的に接続している。電極パッド230aと電気的に接続しているこれらのLEDモジュール100を、これらの図においてLEDモジュール100aとしている。また配線パターン230cは、2つのLEDモジュール100と電極パッド230bとを電気的に接続している。電極パッド230bと電気的に接続しているこれらのLEDモジュール100を、これらの図においてLEDモジュール100bとしている。図18によく表れているように、LEDランプA4において、2個ずつ並列に接続されたLEDモジュール100の組が複数個、電極パッド230aから電極パッド230bまで直列に接続されている。
【0061】
図19は、図10に示したLEDランプA4のうち、土台部300、基体400、および口金500のみを示す要部斜視図である。図10、図11、図18に示すように、土台部300は、円錐台部310と、底板部320とを有する。土台部300は、たとえばアルミニウムなどの放熱性に優れた材料よりなる。円錐台部310の内部は空洞になっている。円錐台部310は、頂面310aと、側面310bとを有する。頂面310aには、支持部200の頂面基板210が配置されている。より具体的には、頂面310aと頂面基板210の裏面210bとが、たとえば接着剤などにより接着されている。側面310bには、支持部200の側面基板220が配置されている。より具体的には、側面310bと側面基板220の裏面220bとが、たとえば接着剤などにより接着されている。円錐台部310に配置された状態の支持部200において、頂面基板210と側面基板220との境界は折り曲げられ、屈曲部290となっている。底板部320は、円錐台部310の底縁とつながる、つば状の部材である。円錐台部310と底板部320との境界には、矩形状の孔330が形成されている。
【0062】
配線610は、電極パッド230aと電気的に接続している。配線610は、孔330を通り、円錐台部310の内部に引き込まれている。配線620は、電極パッド230bと電気的に接続している。配線620は、孔330を通り、円錐台部310の内部に引き込まれている。
【0063】
基体400は、土台部300を支持し、これにより、LEDモジュール100を支持する。基体400は、たとえばアルミニウムからなる。基体400の内部は空洞になっている。基体400の外面400aは、放熱のためのフィンが形成されていない程度の平滑な面である。外面400aには、シボ加工によって微細凹凸形状が形成されていてもよい。微細凹凸形状が形成された場合の外面400aにおける微細凹凸の高低差は、たとえば1〜20μmである。基体400は、図11の上寄りの部位が、図11の上側に向かうにつれて細くなるテーパー状になっている。
【0064】
図11に示すように、グローブ700は、基体400と底板部320とに挟まれた隙間にはめ込まれている。グローブ700は、複数のLEDモジュール100から発せられた光を内面700aから外面700bに透過させる。本実施形態においてグローブ700は、複数のLEDモジュール100を収容している。グローブ700は、たとえば半透明の材料からなる。このような半透明の材料としては、たとえばポリカーボネートが挙げられる。内面700aまたは外面700bに、もしくは、内面700aおよび外面700bのいずれにも、シボ加工によって微細凹凸形状が形成されていてもよい。微細凹凸形状が形成された場合の微細凹凸の高低差は、たとえば1〜20μmである。
【0065】
グローブ700は、円筒部710とドーム部720とを有する。円筒部710は、図11の上側に向かうにつれて細くなるテーパー状になっている。円筒部710がテーパー状になっていることにより、グローブ700の外面700bが、基体400の外面400aと面一につながっている。ドーム部720は、円筒部710につながる。また、内面700aは、曲率が同図の上側に向かうにつれ大きくなる部位を有する(すなわち、内面700aは、曲率半径が同図の上側に向かうにつれ小さくなる部位を有する)。本実施形態では、円筒部710における略平面状の内面700aと、ドーム部720における略球面状の内面700aとの境界を境に、内面700aの曲率が変化している。
【0066】
なお、本発明は、円筒部710がテーパー状でなく、且つ、グローブ700の外面700bと基体400の外面400aとが面一につながっているものも含む。
【0067】
図11に示すように、電源部800は、基体400の内部に収容されている。電源部800は、AC/DC変換部を有する。電源部800には、口金500を介して、LEDランプA4の外部から電力が供給される。また電源部800は、配線610,620を介して、複数のLEDモジュール100に電力を供給する。これにより、各LEDモジュール100から光が発せられる。
【0068】
次に、LEDランプA4の作用について説明する。
【0069】
LEDランプA4においては、円錐台部310の頂面310aに頂面基板210が配置されている。また側面310bに側面基板220が配置されている。さらに頂面基板210の表面210aと、側面基板220の表面220aと、のいずれにもLEDモジュール100が搭載されている。円錐台部310の頂面310aと側面310bとは互いに異なる方向を向いているため、表面210aに搭載されたLEDモジュール100から発せられる光の方向と、表面220aに搭載されたLEDモジュール100から発せされる光の方向と、は異なることとなる。したがって、LEDランプA4は、より広い範囲を照らすことが可能である。
【0070】
LEDランプA4においては、LEDモジュール100が、頂面基板210に搭載されているだけでなく、側面基板220にも搭載されている。そのため、従来のLEDランプXのように平坦な基板91にLED92を搭載する場合と比べ、LEDランプA4は、LEDモジュール100を搭載可能な領域を大きくすることができる。これにより、LEDランプA4に搭載できるLEDモジュール100の数を増加することができ、LEDランプA4から照射される光の照度を保つ場合でも、一つのLEDモジュール100に流す電流値を小さくすることができる。一つのLEDモジュール100に流す電流値が小さくなると、LED素子の特性から、一つのLEDモジュール100から生じる熱量は、電流値が小さくなる割合以上に、小さくなる。そのため、複数のLEDモジュール100から生じる熱量の総量を小さくすることができる。したがって、LEDランプA4は、発熱を抑制するのに好適である。なお、LEDランプA4において一つのLEDモジュール100に流す電流値は、たとえば25〜30mA程度である。このような電流値は、定格電流の値の41〜50%である。
【0071】
LEDランプA4においては、電極パッド230aと電極パッド230bとの間に電流を流すことにより、複数のLEDモジュール100に点灯しないものが含まれているか否かを、容易に確認することができる。支持部200を土台部300に配置する前にこのような確認を行うことで、支持部200を土台部300に配置する前に、支持部200における接続不良の有無を察知できる。そのため、LEDランプA4によると、点灯しないLEDモジュール100が搭載された支持部200を、土台部300に配置してしまうおそれが少ない。このような構成は、LEDランプA4の製造工程の無駄を省くのに好適である。
【0072】
LEDランプA4においては、グローブ700の内面700aは、図11の上側に向かうにつれ、曲率が大きくなる部位を有する。そのため、内面700aのうち、基体400に近接する部位は、比較的、曲率が小さい。このような構成によれば、たとえば内面700aが完全な球面である場合と比べ、LEDモジュール100と内面700aとの距離を大きく確保することができる。LEDモジュール100と内面700aとの距離が小さければ、LEDモジュール100を点灯させた時にグローブ700の外面700b側からLEDランプA4を見た場合、外面700bの部位に依り明るさが不均一になる。だがLEDランプA4においては、LEDモジュール100とグローブ700の内面700aとの距離を大きく確保できるため、外面700bの部位に依り明るさが不均一になるといった事態が生じにくい。
【0073】
本実施形態においては、グローブ700は、円筒部710とドーム部720とを備える。このような構成は、LEDモジュール100と内面700aとの距離を大きく確保するのに適する。したがってLEDランプA4は、外面700bの部位に依り明るさが不均一になるといった事態を回避するのに適する。
【0074】
さらに、本実施形態においては、LEDモジュール100はグローブ700に収容されているため、各LEDモジュール100と内面700aとの距離を、より均一にすることができる。これは、外面700bの部位に依り明るさが不均一になるといった状態を回避するのに適する。
【0075】
なお、グローブ700の内面700aの曲率がある境界部分を境に変化する構成を採用せず、図11の上側に向かうにつれ内面700aの曲率が徐々に大きくなる構成を採用してもよい。
【0076】
図20〜図23は、本発明の第5実施形態を示している。なお、これらの図において、第4実施形態と同一または類似の要素には、第4実施形態と同一の符号を付している。
【0077】
図20は、本実施形態にかかるLEDランプの斜視図である。同図に示すLEDランプA5は、LEDモジュール100と、支持部200と、土台部300と、基体400と、口金500と、配線610,620と、8本の連結部材63a,63b,64a,64b,65a,65b,66a,66bと、グローブ700と、図示しない電源部とを備える。LEDランプA5は、LEDモジュール100の配置状態と、支持部200がガラスエポキシ製の板状の複数の基板からなる点と、土台部300が四角錐状である点と、においてLEDランプA4と主に異なる。LEDランプA5における基体400、口金500、グローブ700、および電源部の具体的構成は、LEDランプA4における構成と同一であるから、説明を省略する。図21は、図20に示したLEDランプA5のうち、土台部300、基体400、および口金500のみを示す要部正面図である。図22は、図21の上方から見た要部平面図である。図23は、支持部200の展開図である。
【0078】
図20、図23に示すように、支持部200は、中央基板240と、周辺基板250,260,270,280と、8個の電極パッド242a,242b,243a,243b,244a,244b,245a,245bと、3つの電極パッド252a,252b,252cと、2つの電極パッド262a,262bと、2つの電極パッド272a,272bと、3つの電極パッド282a,282b,282cと、配線パターン230cとを備える。
【0079】
中央基板240は、矩形状であり、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる。中央基板240は、表面240aと裏面240bとを有する。表面240aには、12個のLEDモジュール100が搭載されている。8個の電極パッド242a,242b,243a,243b,244a,244b,245a,245bと、配線パターン230cとは、表面240aに形成されている。配線パターン230cは、電極パッド242aおよび電極パッド245b、電極パッド242bおよび電極パッド243a、電極パッド243bおよび電極パッド244a、電極パッド244bおよび電極パッド245aを、それぞれ電気的に接続している。中央基板240における配線パターン230cは、電流が、電極パッド244bから、12個のLEDモジュール100を経由し電極パッド245bに流れるように、形成されている。なお、中央基板240における配線パターン230cは、2個ずつの並列に接続されたLEDモジュール100の組を6個直列に接続している。
【0080】
周辺基板250は、台形状であり、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる。周辺基板250は、表面250aと裏面250bとを有する。表面250aには、12個のLEDモジュール100が搭載されている。3個の電極パッド252a,252b,252cと、配線パターン230cとは、表面250aに形成されている。より具体的には、電極パッド252a,252bは、表面250aにおける中央基板240に近接する部位に形成されている。電極パッド252cは、表面250aにおける中央基板240からより遠い辺の一端に形成されている。周辺基板250における配線パターン230cは、電流が、電極パッド252cから、12個のLEDモジュール100を経由し電極パッド252bに流れるように、形成されている。なお、周辺基板250における配線パターン230cは、2個ずつの並列に接続されたLEDモジュール100の組を6個直列に接続している。
【0081】
周辺基板260は、台形状であり、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる。周辺基板260は、表面260aと裏面260bとを有する。表面260aには、12個のLEDモジュール100が搭載されている。2個の電極パッド262a,262bと、配線パターン230cとは、表面260aに形成されている。より具体的には、電極パッド262a,262bは、表面260aにおける中央基板240に近接する部位に形成されている。周辺基板260における配線パターン230cは、電流が、電極パッド262aから、12個のLEDモジュール100を経由し電極パッド262bに流れるように、形成されている。なお、周辺基板260における配線パターン230cは、2個ずつの並列に接続されたLEDモジュール100の組を6個直列に接続している。
【0082】
周辺基板270は、台形状であり、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる。周辺基板270は、表面270aと裏面270bとを有する。表面270aには、12個のLEDモジュール100が搭載されている。2個の電極パッド272a,272bと、配線パターン230cとは、表面270aに形成されている。より具体的には、電極パッド272a,272bは、表面270aにおける中央基板240に近接する部位に形成されている。周辺基板270における配線パターン230cは、電流が、電極パッド272aから、12個のLEDモジュール100を経由し電極パッド272bに流れるように、形成されている。なお、周辺基板270における配線パターン230cは、2個ずつの並列に接続されたLEDモジュール100の組を6個直列に接続している。
【0083】
周辺基板280は、台形状であり、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる。周辺基板280は、表面280aと裏面280bとを有する。表面280aには、12個のLEDモジュール100が搭載されている。3個の電極パッド282a,282b,282cと、配線パターン230cとは、表面280aに形成されている。より具体的には、電極パッド282a,282bは、表面280aにおける中央基板240に近接する部位に形成されている。電極パッド282cは、表面280aにおける中央基板240からより遠い辺の一端に形成されている。周辺基板280における配線パターン230cは、電流が、電極パッド282bから、12個のLEDモジュール100を経由し電極パッド282cに流れるように、形成されている。なお、周辺基板280における配線パターン230cは、2個ずつの並列に接続されたLEDモジュール100の組を6個直列に接続している。
【0084】
連結部材63a,63b,64a,64b,65a,65b,66a,66bは、たとえばSn,Ag,およびCuを主成分とするハンダにより屈曲可能に形成されている。連結部材63aは、電極パッド242aと電極パッド252aとを電気的に接続している。連結部材63bは、電極パッド242bと電極パッド252bとを電気的に接続している。一対の連結部材63a,63bは、中央基板240と周辺基板250とを連結している。なお、電極パッド242aと電極パッド252aとが電気的に接続されている必要はない。だが、電極パッド242aと電極パッド252aとを連結部材63aがつなぐことにより、中央基板240と周辺基板250とをより強固に連結できる。
【0085】
連結部材64aは、電極パッド243aと電極パッド262aとを電気的に接続している。連結部材64bは、電極パッド243bと電極パッド262bとを電気的に接続している。一対の連結部材64a,64bは、中央基板240と周辺基板260とを連結している。
【0086】
連結部材65aは、電極パッド244aと電極パッド272aとを電気的に接続している。連結部材65bは、電極パッド244bと電極パッド272bとを電気的に接続している。一対の連結部材65a,65bは、中央基板240と周辺基板270とを連結している。
【0087】
連結部材66aは、電極パッド245aと電極パッド282aとを電気的に接続している。連結部材66bは、電極パッド245bと電極パッド282bとを電気的に接続している。一対の連結部材66a,66bは、中央基板240と周辺基板280とを連結している。なお、電極パッド245aと電極パッド282aとが電気的に接続されている必要はない。だが、電極パッド245aと電極パッド282aとを連結部材66aがつなぐことにより、中央基板240と周辺基板280とをより強固に連結できる。
【0088】
LEDランプA5において電流が流れる経路は以下のとおりである。まず、電流は、電極パッド252cから12個のLEDモジュール100を経由し、電極パッド252bに流れる。次に電流は、電極パッド252bから連結部材63bと、電極パッド242bと、配線パターン230cと、電極パッド243aと、連結部材64aと、を経由し、電極パッド262aに流れる。次に電流は、電極パッド262aから12個のLEDモジュール100を経由し、電極パッド262bに流れる。次に電流は、電極パッド262bから連結部材64bと、電極パッド243bと、配線パターン230cと、電極パッド244aと、連結部材65aと、を経由し、電極パッド272aに流れる。次に電流は、電極パッド272aから12個のLEDモジュール100を経由し、電極パッド272bに流れる。次に電流は、電極パッド272bから連結部材65bと、電極パッド244bと、配線パターン230cを経由し、電極パッド245aに流れる。次に電流は、電極パッド245aから12個のLEDモジュール100を経由し、電極パッド245bに流れる。次に電流は、電極パッド245bから連結部材66bを経由し、電極パッド282bに流れる。次に電流は、電極パッド282bから12個のLEDモジュール100を経由し、電極パッド282cに流れる。
【0089】
このようにLEDランプA5においても、LEDランプA4と同様に、並列な2つのLEDモジュール100の組が複数個、直列に接続している。
【0090】
図20〜図22に示すように、土台部300は、四角錐台部350と、底板部320とを備える。土台部300は、たとえばアルミニウムなどの放熱性に優れた材料よりなる。四角錐台部350の内部は空洞になっている。四角錐台部350は、頂面350aと、4つの側面350b,350c,350d,350eとを有する。頂面310aには、支持部200の中央基板240が配置されている。より具体的には、頂面310aと中央基板240の裏面240bとが、たとえば両面テープなどにより接着されている。側面350bには、支持部200の周辺基板250が配置されている。より具体的には、側面350bと周辺基板250の裏面250bとが、たとえば両面テープなどにより接着されている。同様に、側面350cには、支持部200の周辺基板260が配置されている。側面350dには、支持部200の周辺基板270が配置されている。側面350eには、支持部200の周辺基板280が配置されている。
【0091】
本実施形態において、配線610は、電極パッド252cに接続されている。配線620は、電極パッド282cに接続されている。
【0092】
LEDランプA5は、LEDランプA4と同様に、LEDランプA5の外部から口金500を介し、LEDモジュール100に電力を供給することにより、光を照射可能である。
【0093】
このようなLEDランプA5によっても、LEDランプA4に関して上述したのと同様の理由から、より広い範囲を照らすことが可能である。また、LEDランプA5も、LEDランプA4と同様に、発熱を抑制するのに好適である。
【0094】
さらに、支持部200を一枚の大きな基板から切り出すことにより形成できる。これは、LEDランプA5の生産性の向上を図る上で好ましい。
【0095】
図24は、本発明の第6実施形態を示している。同図において第5実施形態と同一または類似の要素には、第5実施形態と同一の符号を付している。
【0096】
同図に示されたLEDランプは、支持部200としてフレキシブル基板を用いた点において、第5実施形態にかかるLEDランプA5と異なる。本実施形態においては、支持部200としてフレキシブル基板を用いているため、中央基板240と周辺基板250〜280のそれぞれとを連結部材により連結する必要がなく、中央基板240と周辺基板250,260,270,280のそれぞれとが直接つながっている。図20に示した土台部300に支持部200が配置された状態において、中央基板240と周辺基板250〜280のそれぞれとの境界が、折れ曲がり、屈曲部290となる。
【0097】
このような構成によっても、LEDランプA4に関して上述したのと同様の利点を有する。
【0098】
本発明の範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0099】
A1,A2,A4,A5 LEDランプ
1 支持部
2 LEDモジュール
4 土台部
5 口金
6 配線
7 カバー
8 フレキシブル配線基板
9 屈曲部
11 中央基板
12,13,14,15 周辺基板
32a,32b 連結手段
33a,33b 連結手段
34a,34b 連結手段
35a,35b 連結手段
41 中央設置面
41a 頂面
42,43,44,45 周辺設置面
42a 側面
46 角柱部
46a 円柱部
47 反射面
48 外装部
49 スルーホール
81 中央搭載面
82,83,84,85 周辺搭載面
86 中央搭載面
87 側方搭載面
100 LEDモジュール
200 支持部
210 頂面基板
210a 表面
210b 裏面
220 側面基板
220a 表面
220b 裏面
230a,230b 電極パッド
230c 配線パターン
240 中央基板
240a 表面
240b 裏面
242a,242b,243a,243b,244a,244b,245a,245b 電極パッド
250,260,270,280 周辺基板
250a,260a,270a,280a 表面
250b,260b,270b,280b 裏面
252a,252b,252c,262a,262b,272a,272b,282a,282b,282c 電極パッド
290 屈曲部
300 土台部
310 円錐台部
310a 頂面
310b 側面
320 底板部
330 孔
350 四角錐台部
350a 頂面
350b,350c,350d,350e 側面
400 基体
500 口金
610,620 配線
63a,63b,64a,64b,65a,65b,66a,66b 連結部材
700 グローブ
700a 外面
700b 内面
710 円筒部
720 ドーム部
800 電源部




【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光ダイオードと、
上記複数の発光ダイオードを搭載する支持部と、
上記支持部上に形成され、上記複数の発光ダイオードと導通する配線パターンと、
を備えたLEDランプであって、
上記支持部は、屈曲部を介して隣接する2つの搭載面を備えており、
上記2つの搭載面の法線方向が互いに異なる方向を向いていることを特徴とする、LEDランプ。
【請求項2】
法線方向が互いに異なる複数の設置面を備えた土台部を具備しており、
上記2つの搭載面がそれぞれ上記複数の設置面のいずれかと重なるように上記支持部は上記土台部に取り付けられている、請求項1に記載のLEDランプ。
【請求項3】
上記複数の設置面は、上記2つの搭載面の一方と重なる中央設置面を含んでおり、
上記土台部は、上記中央設置面の法線方向に突き出す形状であり、上記中央設置面の法線方向視において上記中央設置面を囲む側面を有しており、
上記複数の設置面のうち、上記2つの搭載面の他方と重なる設置面は、上記側面に形成されている、請求項2に記載のLEDランプ。
【請求項4】
上記側面は、上記中央設置面の法線方向において、上記中央設置面から遠ざかるほど、上記中央設置面の法線方向と直交する方向において、上記中央設置面から遠ざかるように形成されている、請求項3に記載のLEDランプ。
【請求項5】
上記中央設置面は、矩形状であり、
上記側面は、上記中央設置面の各辺に接する複数の周辺設置面により構成されている、請求項3または4に記載のLEDランプ。
【請求項6】
上記支持部は、互いに離間する複数の基板により構成されており、
上記2つの搭載面は、上記複数の基板のうち互いに隣接する2つの基板の表面であり、
上記屈曲部は、上記隣接する2つの基板を連結する屈曲可能な1対の連結部材であり、
上記1対の連結部材は、上記2つの基板上に形成された上記配線パターン同士を導通させている、請求項1ないし5のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項7】
上記支持部は、矩形状の中央基板と、上記中央基板と離間し、上記中央基板を囲むように設けられた複数の周辺基板とによって構成されており、
上記2つの搭載面の一方は、上記中央基板の表面であり、
上記2つの搭載面の他方が上記周辺基板の表面であり、
上記屈曲部は、上記中央基板と、上記周辺基板とを連結する屈曲可能な1対の連結部材であり、
上記1対の連結部材は、上記中央基板および上記周辺基板に形成された上記配線パターン同士を導通させており、
上記中央基板は、上記中央設置面に設置され、
上記複数の周辺基板は、上記複数の周辺設置面に設置されている、請求項5に記載のLEDランプ。
【請求項8】
上記支持部は、フレキシブル配線基板であり、
上記2つの搭載面は、上記フレキシブル配線基板の表面の一部であり、
上記屈曲部は、上記フレキシブル配線基板を折り曲げることにより形成されている、請求項1ないし5のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項9】
上記支持部は、上記2つの搭載面の一方である矩形状の中央搭載面と、上記2つの搭載面の他方であり、上記中央搭載面を囲むように設けられた複数の周辺搭載面と、を有するフレキシブル配線基板であり、
上記屈曲部は、上記複数の周辺搭載面と上記中央搭載面との間を折り曲げることにより形成されており、
上記中央搭載面が上記中央設置面に支持され、上記複数の周辺搭載面が上記複数の周辺設置面に支持されるように上記支持部は上記土台部に設置されている、請求項5に記載のLEDランプ。
【請求項10】
上記土台部は、上記中央設置面を頂面とする円錐台状に形成されており、
上記支持部は、円盤状の中央搭載面と、上記中央搭載面を囲む側方搭載面と、を有するフレキシブル配線基板であり、
上記屈曲部は、上記中央搭載面と上記側方搭載面との連結部分を折り曲げることにより形成されており、
上記中央搭載面と上記中央設置面とが重なり、上記側方搭載面と上記側面とが重なっている、請求項4に記載のLEDランプ。
【請求項11】
上記土台部は、上記中央設置面の法線方向における上記中央設置面の反対側に、上記複数の発光ダイオードに電力を供給するための口金を備えている、請求項3ないし10に記載のLEDランプ。
【請求項12】
上記土台部は、上記複数の設置面を囲むように設けられた反射面を有している、請求項2ないし11のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項13】
上記土台部は、上記複数の設置面と上記反射面との間に上記反射面と直交する方向に延びる柱部を有する、請求項12に記載のLEDランプ。
【請求項14】
開口部を有し、上記複数の発光ダイオードを収容するグローブをさらに備える、請求項1ないし13のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項15】
上記グローブの内面は、上記開口部から離間するにつれて曲率半径が小さくなる部位を有する、請求項14に記載のLEDランプ。
【請求項16】
上記グローブは、筒部と、上記筒部につながるドーム部と、を含む、請求項15に記載のLEDランプ。
【請求項17】
上記筒部は、テーパー状である、請求項16に記載のLEDランプ。
【請求項18】
開口部を有し、上記複数の発光ダイオードを収容するグローブをさらに備え、
上記土台部は、上記グローブにおける上記開口部と反対側に位置する頂面と、上記頂面を囲む1または複数の側面とを有する錐台状であり、
上記グローブは、近接する上記1または複数の側面が上記頂面に対し傾く方向と同一の方向に傾く内面を有する、請求項2ないし5のいずれかに記載のLEDランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2010−135308(P2010−135308A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−240893(P2009−240893)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】