説明

LEDランプ

【課題】風道の構造の設計によってハウジングは他に風進入口または風排出口を設けることなく、構造の複雑性を有効に低く抑えるとともに、外観の統合性と美観性を高めることができる。
【解決手段】一個のハウジング1、一個のファンモジュール2および一個の発光ダイオード3を有する。ハウジング1の一端には一個の組立口11が設けられ、もう一端には一個の電気連接部12が設けられる。ハウジング2が組立口11に隣接する内側の周壁は一個の導風壁13からなる。ファンモジュール2はハウジング1の組立口11に結合され、ファンモジュール2とハウジング1の組立口11および導風壁13の間には少なくとも一個の風道4が形成され、ファンモジュール2には一個の導風口221aが設けられ、導風口221aはハウジング1の内部まで連通するように形成される。発光ダイオード3はファンモジュール2に結合されるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDランプに関するもので、特にファンモジュールを有するLEDランプに係わるものである。
【背景技術】
【0002】
従来の実施形態1のLEDランプとしては、図4に示す従来の中華民国公告第I316121号の「灯具」を参照すると、従来のLEDランプ8には一個のハウジング81が含まれ、ハウジング81は一個の第一ハウジング体811と一個の第二ハウジング体812により構成される。その内、第一ハウジング体811には一個の風排出部811aと一個の風進入部812aが設けられる。また、ハウジング81の内部には一個の放熱器82、一個の発光部材83と一個の放熱ファン84が設けられ、そして放熱器82は発光部材83と放熱ファン84の間に位置するように形成される。これにより、放熱ファン84が回転される時、外部の気流は風進入部812aを経由して吸入され、そして気流を導引して放熱器82を通過した後、風排出部811aから再び外部へ吹き出されることにより、発光部材83が作動時に生じられる熱エネルギーを低く抑えることができるようにしたものがある。
【0003】
また、従来の実施形態2のLEDランプとしては、例えば図5に示される中華民国公告第M346745号の「端向排熱式LED灯具」を参照すると、従来のLEDランプ9には一個のハウジング91、一個の放熱器92、一個のファン93および一個のLEDランプユニット94が含まれる。ハウジング91は一個の上ハウジング911と一個の下ハウジング912により構成される。上ハウジング91には複数個の通気孔911aが設けられ、下ハウジング92には一個の貫穿孔921aが設けられる。放熱器92はハウジング91内に位置するとともに、下ハウジング912の貫穿孔912aとの間に通気路95を有するように形成される。ファン93もハウジング91内に位置するとともに、放熱器92に結合される。LEDランプユニット94は放熱器92に結合される。これにより、ファン93が運転される時、外部の空気をそれぞれの通気孔911aを経由して吸入した後、通気路95から貫穿孔912aを経て再び外部へ排出することにより、LEDランプユニット94から生じる熱エネルギーを駆動して排出することができるようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中華民国公告第I316121号
【特許文献2】中華民国公告第M346745号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の図4に掲示されるような従来の形態1のLEDランプにおいては、一般的に次のような問題点を有している。従来のLEDランプ8を実際に使用すると、LEDランプ8のハウジング81が第一ハウジング体811と第二ハウジング体812によって組み合わせてなるものであるため、部材の数が増えてしまうだけでなく、全体的構造が相対的に複雑になるとともに、放熱器82、発光部材83および放熱ファン84がハウジング81内に被覆されるため、ハウジング81には他に複数個の孔からなる風排出部811aと風進入部812aを設けなければならず、そのために加工が不便になるとともに、製造コストが高くなるという問題点があった。
【0006】
また、装飾上における全体的な美観の需要性に応じて、従来のLEDランプ8を装飾板の内部、例えば天井板などの場所に嵌入して内蔵させる場合、従来のLEDランプ8における風排出部811aと風進入部812aはハウジング81に設けられるため、風排出部811aと風進入部812aもまた装飾板の内部、いわゆる天井板の上方に埋め込まれ、そして発光部材83だけが天井板の表面から露出することになる。しかし、天井板の上方と建物そのもののセメントの間の空間は一般的に密閉された空間に形成されており、外部の空気との循環は難くなり、そして空気の流通が悪くなるため、放熱効果に悪影響を及ぼし、さらに熱が溜まってしまうため、従来のLEDランプ8の使用寿命に悪影響を与えてしまうという問題点があった。
【0007】
また、上記の図5に掲示されるような従来の形態2のLEDランプにおいては、一般的に次のような問題点を有している。従来のLEDランプ9のハウジング91は上ハウジング911と下ハウジング912により構成されるため、従来の形態1と同様に部材の数が増えてしまうばかりか、全体の構造は相対的に複雑になるという問題点があった。また、従来のLEDランプ9の放熱器92と貫穿孔912aの間には通気路95を有するように形成されるが、依然として上ハウジング911に複数個の通気孔911aを設けなければならず、そのために従来のLEDランプ9の構造においても同様に加工が不便になるとともに、製造コストが高くなるという問題点があった。さらに、従来のLEDランプ9の構造においては、LEDランプ9を天井板に嵌入して隠して設置しなければならない場合、通気路95は天井板の表面から露出しているが、それぞれの通気孔911aは依然として天井板の上方に埋め込まれるため、空気の流通と放熱の効果が悪くなり、さらに熱が溜まってLEDランプの使用寿命に悪影響を及ぼしてしまうという問題点があった。このように、上記のような従来のLEDランプの構造をさらに改良しなければならない。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みて発明されたものであって、その主な目的とするところは、ハウジングにおいて他にいかなる風進入口または風排出口も設ける必要性がなく、それにより、構造の複雑性を有効に低く抑えることができ、さらに加工、製造が便利になるLEDランプを提供することである。
【0009】
本発明の第二の目的は、ハウジングにおいて他にいかなる風進入口または風排出口を設ける必要性がないため、その外観の統合性と美観性を維持することができるLEDランプを提供することにある。
【0010】
本発明の第三の目的は、嵌入内蔵式または埋め込み式で取り付けを行う場合、外部の空気がLEDランプ内にスムースに進入することを確保することにより、全体の放熱効果を高めるとともに、正常な作動を確保することができるLEDランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明によるLEDランプは、一個のハウジング、一個のファンモジュールおよび一個の発光ダイオードを有する。ハウジングの一端には一個の組立口が設けられ、他端には一個の電気連接部が設けられる。ハウジングが組立口に隣接する内側の周壁は一個の導風壁からなる。ファンモジュールはハウジングの組立口に結合され、ファンモジュールとハウジングの組立口および導風壁の間には少なくとも一個の風道が形成される。ファンモジュールには一個の導風口が設けられ、導風口はハウジングの内部まで連通するように形成される。発光ダイオードはファンモジュールに結合される。風道は径方向風進入口または径方向風排出口からなり、導風口は風道に対応するように径方向風排出口または径方向風進入口からなるように形成される。
【0012】
また、ファンモジュールには一個の放熱器と一個の放熱ファンが含まれ、放熱ファンは放熱器に結合されることもできる。また、ファンモジュールには一個の軸方向基準線が定義され、ファンモジュールの放熱ファンには一個のファンフレームが含まれ、ファンフレームの内部には一個のファンホイールが設けられ、ファンフレームの底端縁には一個の径方向延伸部が形成され、風道は径方向延伸部とハウジングの組立口および導風壁の間に形成され、径方向延伸部と放熱器の間には導風口が形成されることもできる。また、径方向延伸部はファンモジュールの軸方向基準線の径方向に向かって延伸するように形成されることもできる。また、LEDランプには他に一個の透光カバーが設けられ、透光カバーはファンモジュールに結合され、発光ダイオードは透光カバーの内部に収容されることもできる。また、透光カバーはファンモジュールに結合され、ハウジングの組立口および導風壁の間と共同で風道を形成することもできる。
【0013】
また、同じ技術思想に基づいて、本発明によるLEDランプは、一個のハウジング、一個のファンモジュールおよび一個の発光ダイオードを有する。ハウジングの一端には一個の組立口が設けられ、他端には一個の電気連接部が設けられる。ハウジングが組立口に隣接する内側の周壁は一個の導風壁からなる。ファンモジュールはハウジングの組立口に結合され、ファンモジュールとハウジングの組立口および導風壁の間には少なくとも一個の風道が形成される。ファンモジュールには一個の導風口が設けられ、導風口はハウジングの内部まで連通するように形成される。発光ダイオードはファンモジュールに結合される。風道は径方向風進入口または径方向風排出口からなり、導風口は風道に対応するように軸方向風排出口または軸方向風進入口からなるように形成される。
【0014】
さらに、ファンモジュールには一個の放熱器と一個の放熱ファンが含まれ、放熱ファンは放熱器に結合されることもできる。また、ファンモジュールには一個の軸方向基準線が定義され、ファンモジュールの放熱ファンには一個のファンフレームが含まれ、ファンフレームの内部には一個のファンホイールが設けられ、ファンフレームの底端縁には一個の径方向延伸部が形成され、風道は径方向延伸部とハウジングの組立口および導風壁の間に形成され、ファンフレームの内周面と放熱器の間には導風口が形成されることもできる。また、径方向延伸部はファンモジュールの軸方向基準線の径方向に向かって延伸するように形成されることもできる。また、LEDランプには他に一個の透光カバーが設けられ、透光カバーはファンモジュールに結合され、発光ダイオードは透光カバーの内部に収容されることもできる。また、透光カバーはファンモジュールに結合され、ハウジングの組立口および導風壁の間と共同で風道を形成することもできる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のLEDランプによれば、ハウジングにおいて他にいかなる風進入口または風排出口も設ける必要がないため、構造の複雑性を有効に低く抑えることができ、さらに加工、製造が便利になるという利点がある。
【0016】
本発明のLEDランプによれば、ハウジングにおいて他にいかなる風進入口または風排出口も設ける必要がないため、その外観の統合性と美観性を維持することができるという利点がある。
【0017】
本発明のLEDランプによれば、嵌入内蔵式または埋め込み式で取り付けを行う場合、外部の空気がLEDランプにスムースに進入することを確保することにより、全体の放熱効果を高めるとともに、正常な作動を確保することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明のLEDランプの「径方向風進入と径方向風排出」の実施形態の分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明のLEDランプの「径方向風進入と径方向風排出」の実施形態の組み立てられた状態の断面図である。
【図3】図3は、本発明のLEDランプの「軸方向風進入と径方向風排出(または径方向風進入と軸方向風排出)」の実施形態の組み立てられた状態の断面図である。
【図4】図4は、従来の実施形態1のLEDランプの組み立てられた状態の断面図である。
【図5】図5は、従来の実施形態2のLEDランプの組み立てられた状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態について、以下、図面を参照して説明する。
【0020】
図1は本発明のLEDランプの「径方向風進入と径方向風排出」の実施形態の分解斜視図で、図2は本発明のLEDランプの「径方向風進入と径方向風排出」の実施形態の組み立てられた状態の断面図である。図1、2を参照すると、本発明のLEDランプには少なくとも一個のハウジング1、一個のファンモジュール2および一個の発光ダイオード3が含まれる。ハウジング1はファンモジュール2を結合するのに用いられ、ファンモジュール2はハウジング1の内部に収容される。発光ダイオード3はファンモジュール2に結合される。
【0021】
ハウジング1は一個の中空の円錐台形状のハウジング体からなり、ハウジング1の一端には一個の組立口11が設けられ、他端には一個の電気連接部12が設けられる。組立口11はハウジング1の内部と連通するように形成されることにより、ファンモジュール2をスムースにハウジング1の内部に組み立てることができ、さらにハウジング1が組立口11に隣接する内側の周壁は一個の導風壁13からなる。そして電気連接部12は各種の外部電源と電気的に接続することができる構造設計からなるため、本発明のLEDランプの主な電源とすることができる。
【0022】
ファンモジュール2はハウジング1の組立口11を経由してハウジング1の内部に結合され、ファンモジュール2とハウジング1の導風壁13の間には少なくとも一個の風道4が形成され、少なくとも一個の風道4を風進入口または風排出口として用いることができる。ファンモジュール2とハウジング1の結合方法としては例えば螺接、係止、粘着または熔接などを採用することができる。
【0023】
より詳しく言うと、ファンモジュール2には一個の放熱器21と一個の放熱ファン22が含まれる。放熱器21は伝熱可能な材質により製造される。放熱ファン22は放熱器21に結合される。放熱ファン22は選択的に軸流式ファンまたは遠心式ファンからなることができ、好ましくは一個の軸流式ファンからなる。これにより、放熱ファン22は放熱器21と合わせて予定される放熱の効果を提供することができる。また、上述したファンモジュール2とハウジング1の導風壁13の間に少なくとも一個の風道4を形成する技術思想に基づいて、ファンモジュール2においては選択的に放熱器21または放熱ファン22の外周面と導風壁13の間を利用して風道4を形成することができる。
【0024】
発光ダイオード3はファンモジュール2に結合され、ファンモジュール2によって発光ダイオード3が実際に作動する時の温度を低く下げることにより、よりよい放熱効果を獲得することができる。また、発光ダイオード3はハウジング1の電気連接部12に電気的に接続されることにより、作動時の主要電源を供給することができる。
【0025】
本発明のLEDランプを実際に使用する時、例えば壁、天井板またはその他の照明を行おうとする場所に随意に取り付けることができる。例を挙げてみると、LEDランプのハウジング1を天井板の装飾板の上方に埋め込み、そしてハウジング1の組立口11と発光ダイオード3だけを天井板の表面に露出させる。他に、組立口11の導風壁13とファンモジュール2が隣接する間には風道4が形成され、風道4も相対的に天井板の表面に露出されることにより、ファンモジュール2の放熱ファン22が回動される時、風道4を利用して空気を導入したりまたは導出したりするため、発光ダイオード3から生じられる熱エネルギーを吹き散らすことができる。また、ハウジング1の電気連接部12は一般的な電力供給システムと電気的に接続することができるため、発光ダイオード3まで電源を提供することにより、発光ダイオード3は通電されて発光することができる。
【0026】
上述した構造的特徴によれば、本発明のLEDランプの主な特徴は、LEDランプのハウジング1において直接組立口11とファンモジュール2の両者間の構造の空間を利用して風道4として設計させることにより、本発明のLEDランプのハウジング1にはいかなる風進入口または風排出口も設ける必要性がなく、全体的な構造の複雑性を有効に低く抑えることができ、さらに加工の利便性を高め、製造コストを低く抑えることができるとともに、外観の統合性と全体的な美観性を維持することができる。また、仮に本発明のLEDランプを例えば嵌入内蔵式で天井板の装飾板などの場所に取り付ける時、風道4も合わせて天井板の表面に露出するように形成される。このように、ファンモジュール2によって空気をスムースに導入したり導出したりすることができるため、LEDランプ全体の放熱効果を高めることができるとともに、本発明のLEDランプの使用寿命を有効に高めることができる。
【0027】
上述した本発明のLEDランプの構造の設計思想に基づいて、本発明のLEDランプのハウジング1とファンモジュール2の間には風道4の設計に合わせるように、さらに進んで「径方向風進入と径方向風排出」、「軸方向風進入と径方向風排出(または径方向風進入と軸方向風排出)」などの複数の実施形態を設計することができる。
【0028】
図2は本発明のLEDランプの「径方向風進入と径方向風排出」における実施形態の組み立てられた状態の断面図である。図2を参照すると、本実施形態においてファンモジュール2には一個の軸方向基準線L(図示の方向)が定義される。ファンモジュール2の放熱ファン22には一個のファンフレーム221が含まれ、ファンフレーム221の内部には一個のファンホイール222が設けられる。ファンホイール222は一個のモーターによって回動するように駆動され、ファンフレーム221の底端縁には一個の径方向延伸部223が形成される。径方向延伸部223はファンモジュール2の軸方向基準線Lに関する径方向(径方向とは軸方向基準線Lと垂直になる方向を指す)に向かって延伸するように形成される。これにより、風道4は径方向延伸部223とハウジング1の組立口11および導風壁13の間に形成され、そして径方向延伸部223と放熱器22の間には一個の導風口221aが形成される。導風口221aはファンフレーム221を通じてハウジング1の内部まで連通するように形成される。
【0029】
上述した「径方向風進入と径方向風排出」の実施形態に基づいて、ファンモジュール2の軸方向基準線Lの径方向において、風道4は径方向風進入口または径方向風排出口として形成され、そしてファンフレーム221の導風口221aは風道4に対応するように径方向風排出口または径方向風進入口として形成される。例えば、風道4が径方向風進入口として形成される時、導風口221aは径方向風排出口として形成される。一方、風道4が径方向風排出口として形成される時、導風口221aは径方向風進入口として形成される。さらに詳しく言えば、図2に示すように、ファンモジュール2のファンホイール222が回動する過程において、外部の空気を風道4(径方向風進入口として)を経由してハウジング1とファンフレーム221の内部まで導入し、それからさらに気流を導風口221a(径方向風排出口として)から導出し、そして放熱器21を通過させることによって発光ダイオード3から生じられる高温を低く下げることができる。
【0030】
図3は本発明のLEDランプの「軸方向風進入と径方向風排出(または径方向風進入と軸方向風排出)」の実施形態の組み立てられた状態の断面図である。図3を参照すると、本実施形態においても同様にファンモジュール2に一個の軸方向基準線L(図示の方向)が定義される。ファンモジュール2の放熱ファン22には一個のファンフレーム221が含まれ、ファンフレーム221の内部には一個のファンホイール222が設けられる。ファンホイール222は一個のモーターによって回動するように駆動され、ファンフレーム221の底端縁には一個の径方向延伸部223が形成される。径方向延伸部223はファンモジュール2の軸方向基準線Lの径方向(径方向とは軸方向基準線Lと垂直になる方向を指す)に向かって延伸するように形成される。これにより、風道4は径方向延伸部223とハウジング1の組立口11および導風壁13の間に形成され、またファンフレーム221の内周面と放熱器21の間には一個の導風口221aが形成される。導風口221aはファンフレーム221を通じてハウジング1の内部まで連通するように形成される。
【0031】
上述した「軸方向風進入と径方向風排出(または径方向風進入と軸方向風排出)」の実施形態に基づいて、ファンモジュール2の軸方向基準線Lの径方向において、風道4は径方向風進入口または径方向風排出口として形成され、そしてファンモジュール2の軸方向基準線Lの軸方向において、ファンフレーム221の導風口221aは風道4に対応するように軸方向風排出口または軸方向風進入口として形成される。例えば、風道4が径方向風進入口として形成される時、導風口221aは軸方向風排出口として形成される。一方、風道4が径方向風排出口として形成される時、導風口221aは軸方向風進入口として形成される。さらに詳しく言えば、図3に示すように、ファンモジュール2のファンホイール222が回動する過程において、外部の空気を風道4(径方向風進入口として)を経由してハウジング1とファンフレーム221の内部まで導入し、それからさらに気流を導風口221a(軸方向風排出口として)から導出し、そして放熱器21を通過することによって発光ダイオード3から生じられる高温を低く下げることができる。また、ファンホイール222の回動の方向が反対になると、外部の空気を導風口221a(軸方向風進入口として)を経由してファンフレーム221とハウジング1の内部まで導入し、それからさらに気流を風道4(径方向風排出口として)から導出することにより、同様に発光ダイオード3から生じられる高温を低く下げることができる。
【0032】
本発明のLEDランプの風道4も選択的に軸方向風進入口または軸方向風排出口として変えることができ、そして導風口221aも同様に風道4に対応するように軸方向風排出口または軸方向風進入口(図示せず)として変えることができる。しかし、「軸方向風進入と軸方向風排出」の実施形態では、風進入と風排出の過程において乱流の現象が生じ易いため、本発明のLEDランプでは依然として上述した「径方向風進入と径方向風排出」、「軸方向風進入と径方向風排出(または径方向風進入と軸方向風排出)」などの実施形態を好ましい実施形態とする。
【0033】
また、上述した「径方向風進入と径方向風排出」、「軸方向風進入と径方向風排出(または径方向風進入と軸方向風排出)」などの実施形態においては、好ましくは他に一個の透光カバー5が設けられる。図2の実施形態を例に説明すると、透光カバー5はファンモジュール2の放熱器21に結合される。透光カバー5はファンモジュール2と結合することによってハウジング1の組立口11と導風壁13の間と共同で風道4を形成することができる。その他に、透光カバー5には一個の開口部51が含まれ、発光ダイオード3は開口部51を通じて透光カバー5の内部に収容される。これにより、発光ダイオード3は透光カバー5を通じて光を投射することができ、また透光カバー5は使用上の要求に応じて異なる色または種類のカバーを選択することにより、異なる光の効果を獲得することができる。他に、透光カバー5によって発光ダイオード3を保護することができる。全体から言えば、上述した技術的特徴によって光の投射の効果を高めることができるとともに、発光ダイオード3を保護することができる。
【0034】
上述のように、本発明のLEDランプによれば、ハウジング1において他にいかなる風進入口または風排出口も設ける必要性がなく、直接ハウジング1とファンモジュール2の間の風道4の構造の設計を利用して風進入または風排出を提供することができるため、全体的な構造の複雑性を有効に低く抑えることができ、さらに加工の便利性を高め、製造コストを低く抑えることができるとともに、外観の統合性と全体の美観性を維持することができる。また、本発明のLEDランプを嵌入内蔵式で取り付けを行う場合、風道4の設計を利用し、ファンモジュール2によって気流を導引して放熱を行うのを確保することができるため、LEDランプの使用寿命を有効に高めることができる。
【0035】
本発明は、その精神及び必須の特徴事項から逸脱することなく他のやり方で実施することができる。従って、本明細書に記載した好ましい実施例は例示のなものであり、限定を意図するものではない。
【符号の説明】
【0036】
1 ハウジング
11 組立口
12 電気連接部
13 導風壁
2 ファンモジュール
21 放熱器
22 放熱ファン
221 ファンフレーム
221a 導風口
222 ファンホイール
223 径方向延伸部
3 発光ダイオード
4 風道
5 透光カバー
51 開口部
8 LEDランプ
81 ハウジング
811 第一ハウジング体
81 ハウジング
811 第一ハウジング体
811a 風排出部
812 第二ハウジング体
812a 風進入部
82 放熱器
83 発光部材
84 放熱ファン
9 LEDランプ
91 ハウジング
911 上ハウジング
911a 通気孔
912 下ハウジング
912a 貫穿孔
92 放熱器
93 ファン
94 LEDランプユニット
95 通気路
L 軸方向基準線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一個のハウジング(1)、一個のファンモジュール(2)および一個の発光ダイオード(3)を有するLEDランプにおいて、ハウジング(1)の一端には一個の組立口(11)が設けられ、他端には一個の電気連接部(12)が設けられ、ハウジング(2)が組立口(11)に隣接する内側の周壁は一個の導風壁(13)からなり、ファンモジュール(2)はハウジング(1)の組立口(11)に結合され、ファンモジュール(2)とハウジング(1)の組立口(11)と導風壁(13)の間には少なくとも一個の風道(4)が形成され、ファンモジュール(2)には一個の導風口(221a)が設けられ、導風口(221a)はハウジング(1)の内部まで連通するように形成され、発光ダイオード(3)はファンモジュール(2)に結合され、風道(4)は径方向風進入口または径方向風排出口からなり、導風口(221a)は風道(4)に対応するように設けられた径方向風排出口または径方向風進入口からなるように形成されることを特徴とするLEDランプ。
【請求項2】
ファンモジュール(2)には一個の放熱器(21)と一個の放熱ファン(22)が含まれ、放熱ファン(22)は放熱器(21)に結合されることを特徴とする請求項1に記載のLEDランプ。
【請求項3】
ファンモジュール(2)には一個の軸方向基準線(L)が定義され、ファンモジュール(2)の放熱ファン(22)には一個のファンフレーム(221)が含まれ、ファンフレーム(221)の内部には一個のファンホイール(222)が設けられ、ファンフレーム(221)の底端縁には一個の径方向延伸部(223)が形成され、風道(4)は径方向延伸部(223)とハウジング(1)の組立口(11)および導風壁(13)の間に形成され、径方向延伸部(223)と放熱器(21)の間には導風口(221a)が形成されることを特徴とする請求項2に記載のLEDランプ。
【請求項4】
径方向延伸部(223)はファンモジュール(2)の軸方向基準線(L)の径方向に向かって延伸するように形成されることを特徴とする請求項3に記載のLEDランプ。
【請求項5】
LEDランプには他に一個の透光カバー(5)が設けられ、透光カバー(5)はファンモジュール(2)に結合され、発光ダイオード(3)は透光カバー(5)の内部に収容されることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載のLEDランプ。
【請求項6】
透光カバー(5)はファンモジュール(2)に結合され、ハウジング(1)の組立口(11)および導風壁(13)の間と共同して風道(4)を形成することを特徴とする請求項5に記載のLEDランプ。
【請求項7】
一個のハウジング(1)、一個のファンモジュール(2)および一個の発光ダイオード(3)を有するLEDランプにおいて、ハウジング(1)の一端には一個の組立口(11)が設けられ、他端には一個の電気連接部(12)が設けられ、ハウジング(2)が組立口(11)に隣接する内側の周壁は一個の導風壁(13)からなり、ファンモジュール(2)はハウジング(1)の組立口(11)に結合され、ファンモジュール(2)とハウジング(1)の組立口(11)および導風壁(13)の間には少なくとも一個の風道(4)が形成され、ファンモジュール(2)には一個の導風口(221a)が設けられ、導風口(221a)はハウジング(1)の内部まで連通するように形成され、発光ダイオード(3)はファンモジュール(2)に結合され、風道(4)は径方向風進入口または径方向風排出口からなり、導風口(221a)は風道(4)に対応するように軸方向風排出口または軸方向風進入口からなるように形成されることを特徴とするLEDランプ。
【請求項8】
ファンモジュール(2)には一個の放熱器(21)と一個の放熱ファン(22)が含まれ、放熱ファン(22)は放熱器(21)に結合されることを特徴とする請求項7に記載のLEDランプ。
【請求項9】
ファンモジュール(2)には一個の軸方向基準線(L)が定義され、ファンモジュール(2)の放熱ファン(22)には一個のファンフレーム(221)が含まれ、ファンフレーム(221)の内部には一個のファンホイール(222)が設けられ、ファンフレーム(221)の底端縁には一個の径方向延伸部(223)が形成され、風道(4)は径方向延伸部(223)とハウジング(1)の組立口(11)および導風壁(13)の間に形成され、ファンフレーム(221)の内周面と放熱器(21)の間には導風口(221a)が形成されることを特徴とする請求項8に記載のLEDランプ。
【請求項10】
径方向延伸部(223)はファンモジュール(2)の軸方向基準線(L)の径方向に向かって延伸するように形成されることを特徴とする請求項9に記載のLEDランプ。
【請求項11】
LEDランプには他に一個の透光カバー(5)が設けられ、透光カバー(5)はファンモジュール(2)に結合され、発光ダイオード(3)は透光カバー(5)の内部に収容されることを特徴とする請求項7、8、9または10に記載のLEDランプ。
【請求項12】
透光カバー(5)はファンモジュール(2)に結合され、ハウジング(1)の組立口(11)および導風壁(13)の間と共同で風道(4)を形成することを特徴とする請求項11に記載のLEDランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−243752(P2012−243752A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153482(P2011−153482)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(597149629)建準電機工業股▲分▼有限公司 (53)
【Fターム(参考)】