説明

Reが添加されたNi3(Si,Ti)金属間化合物合金及びその製造方法

【課題】機械的特性が向上したニッケル系金属間化合物を提供する。
【解決手段】本発明によれば、7.5〜12.5原子%のSi、4.5〜10.5原子%のTi、0.1〜5.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有するNi3(Si,Ti)系金属間化合物が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Reが添加されたニッケル系金属間化合物に関し、特に、Ni3(Si,Ti)を基本組成とする金属間化合物(以下,「Ni3(Si,Ti)系金属間化合物」と呼ぶ。)に関する。
【背景技術】
【0002】
ニッケル系金属間化合物であるNi3Si金属間化合物は、高温強度、耐食性、耐酸化性などに優れた特性を有している。しかし、Ni3Si金属間化合物は、粒界割れを起こしやすいため、常温で、より塑性加工が容易な金属間化合物が求められている。そこで、このNi3Si金属間化合物を改良する研究開発が進められている。例えば、加工性、特に、常温延性を有する金属間化合物として、ニッケル系金属間化合物であるNi3(Si,Ti)系金属間化合物が知られている(例えば、非特許文献1及び2参照)。
【0003】
このようなNi3(Si,Ti)系金属間化合物には、例えば、0.3〜2.5重量%のTi,0.5〜4.5重量%のCuの1種又は2種を含有する、Ni及びSiからなる合金が知られている(例えば、特許文献1参照)。この合金は、60%を超える高濃度の硫酸に対して優れた耐食性を示すとともに延性も有するとされている。
また、耐食性に優れるとともに構造材として十分に満足できる延性、加工性をも兼備したNi3(Si,Ti)基合金材料として、Ni、Si、Ti、Cu、Ta及びBを含有する金属間化合物が知られている(例えば、特許文献2参照)。この金属間化合物は、TaとCuを複合添加されることにより、良好な延性が確保され、硫酸精製装置等の構造材料として有用とされている。
【0004】
また、Ni3(Si,Ti)系金属間化合物ではないが、高温特性の優れた材料として、Ni基超合金が知られている。このNi基超合金は、母相であるγ相(Ni固溶体相)と、この母相中に分散析出したγ’相とを有し、γ’相がNi3Alを基本組成とする金属間化合物(L12相)であり、構成相中の約60〜70vol%がγ’相で構成される。例えば、実用面において高温強度と高温における耐酸化性の両面においてバランスの取れたNi基単結晶超合金として、Al,Ta,W,Re,Cr及びRuを主添加元素とするNi基単結晶超合金が知られている(特許文献3参照)。この合金は、母相(γ相)の格子定数と析出相(γ’相)の格子定数とを最適な値に制御して優れた高温強度(クリープ強度)を実現する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−253532号公報
【特許文献2】特開平5−320794号公報
【特許文献3】特開2010−31299号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】T. Takasugi et al., Journal of Materials Science 26, pp.1173-1178 (1991)
【非特許文献2】:T. Nakamura et al., Materials Science and Engineering A383(2004)259-270
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のニッケル系金属間化合物が構造材料として用いられる場合、さらに機械的特性を向上することが望まれる。例えば、延性を保持しつつも高強度化されたニッケル系金属間化合物が望まれている。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、機械的特性が向上したニッケル系金属間化合物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明によれば、7.5〜12.5原子%のSi、4.5〜10.5原子%のTi、0.1〜5.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有するNi3(Si,Ti)系金属間化合物が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の発明者らは、鋭意研究をした結果、Ni3(Si,Ti)を基本組成とする金属間化合物において、Ni又はTiの一部(例えば、2原子%)とReを置換することにより、機械的特性が向上することを見出し、本発明の完成に到った。
本発明によれば、機械的特性が向上したニッケル系金属間化合物が提供される。例えば、延性を保持しつつも高強度化されたニッケル系金属間化合物が提供される。
【0011】
以下、この発明の種々の実施形態を例示する。以下の記述中で示す構成は、例示であって、この発明の範囲は、以下の記述中で示すものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の効果実証実験における、各試料のSEM写真(SEI:二次電子像)である。
【図2】本発明の効果実証実験における、各試料のSEM写真(BEI:反射電子像)である。
【図3】本発明の効果実証実験での室温ビッカース硬さ試験の結果を示すグラフである。
【図4】本発明の効果実証実験での室温引張試験の結果を示すグラフである。
【図5】本発明の効果実証実験における引張試験後の各試料(No.2及びNo.3)の破面のSEM写真である。(1)及び(2)が低倍率SEM写真であり、(3)及び(4)が高倍率SEM写真である。
【図6】本発明の効果実証実験における引張試験後の各試料(No.4及びNo.5)の破面のSEM写真である。(1)及び(2)が低倍率SEM写真であり、(3)及び(4)が高倍率SEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係るNi3(Si,Ti)系金属間化合物は、7.5〜12.5原子%のSi、4.5〜10.5原子%のTi、0.1〜5.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有する。
また、本発明の実施形態において、好ましくは、10.0〜12.0原子%のSi、5.5〜10.5原子%のTi、0.5〜4.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有する。
さらに、本発明の実施形態において、より好ましくは、L12相と、前記L12相に分散し、Ni及びReを含有する第2相とで構成される。ここで、第2相は、Ni及びReの両者を少なくとも含有すればよく、Ni及びReに加えて、例えば、SiやTiも含んでいてもよい。
【0014】
本発明は、上記で説明したように、Ni又はTiの一部とReを置換しているので、(1)NiをReで置換する実施形態と、(2)TiをReで置換する実施形態と、(3)Ni及びTiの両方をReで置換する実施形態がある。
【0015】
各元素の含有量を置換による実施形態で説明すると、(1)のNi置換の実施形態において、7.5〜12.5原子%のSi、8.5〜10.5原子%のTi、0.1〜5.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有する。また、好ましくは、10.0〜12.0原子%のSi、8.5〜10.5原子%のTi、0.5〜4.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有する。
【0016】
また、(2)のTi置換の実施形態において、7.5〜12.5原子%のSi、4.5〜9.4原子%のTi、0.1〜5.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有する。また、好ましくは、10.0〜12.0原子%のSi、5.5〜9.0原子%のTi、0.5〜4.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有する。
【0017】
また、(3)のNi及びTiの両方を置換する実施形態において、7.5〜12.5原子%のSi、4.5〜10.5原子%のTi、0.1〜5.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有する。また、好ましくは、10.0〜12.0原子%のSi、5.5〜10.5原子%のTi、0.5〜4.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有する。
【0018】
(1)のNi置換の実施形態、(2)のTi置換の実施形態、及び(3)のNi及びTi置換の実施形態、いずれの形態においても、機械的特性が向上したNi3(Si,Ti)系金属間化合物が提供される。例えば、延性を保持しつつも高強度化される。
【0019】
次に、これらの実施形態の各元素について詳述する。なお、この明細書において「〜」の記載は、特に記載がない限り、数値範囲の両端を含む。
【0020】
Niの含有量は、例えば,74.5〜81.0原子%であり、好ましくは,75.5〜80.5原子%である。より詳細には、(1)のNi置換の実施形態の場合、Niの含有量が74.5〜79.4原子%であり。好ましくは、75.5〜79.0原子%である。また(2)のTi置換の実施形態の場合、Niの含有量が78.5〜81.0原子%であり、好ましくは、78.5〜80.5原子%である。また、(3)のNi及びTi置換の実施形態の場合、Niの含有量が74.5〜81.0原子%であり、好ましくは,75.5〜80.5原子%である。
Niの具体的な含有量は、例えば,74.5、75.0,75.5,76.0,76.5,77.0,78.0,78.5,79.0,79.5,80.0,80.5又は81.0原子%である。Niの含有量の範囲は、ここで例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
【0021】
Siの含有量は、7.5〜12.5原子%であり、好ましくは、10.0〜12.0原子%である。Siの具体的な含有量は、例えば,7.5,8.0,8.5,9.0,9.5,10.0,10.5,11.0,11.5,12.0又は12.5原子%である。Siの含有量の範囲は、ここで例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
【0022】
Tiの含有量は、4.5〜10.5原子%であり、好ましくは、5.5〜10.5原子%である。より詳細には、(1)のNi置換の実施形態の場合、Tiの含有量が8.5〜10.5原子%である。また(2)のTi置換の実施形態の場合、Tiの含有量が4.5〜9.4原子%であり、好ましくは、5.5〜9.0原子%である。また(3)のNi及びTi置換の実施形態の場合、Tiの含有量が4.5〜10.5原子%であり、好ましくは、5.5〜10.5原子%である。
Tiの具体的な含有量は、例えば、4.5,5.0,5.5,6.0,6.5,7.0,7.5,8.0,8.5,9.0,9.5,10.0又は10.5原子%である。Tiの含有量の範囲は、ここで例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
【0023】
Reの含有量は、0.1〜5.0原子%であり、好ましくは、0.5〜4.0原子%である。Reの具体的な含有量は、例えば,0.1,0.25,0.5,0.75,1.0,1.5,2.0,2.5,3.0,3.5,4.0,4.5又は5.0原子%である。Reの含有量の範囲は、ここで例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
【0024】
ここで、(1)のNi置換の実施形態の場合、Ni及びReの含有量は合計で78.5〜81.0原子%であり、好ましくは、78.5〜80.5原子%である。また、(2)のTi置換の実施形態の場合、Ti及びReの含有量は合計で、例えば、8.5〜10.5原子%である。また(3)のNi及びTi置換の実施形態の場合、Ni及びReの含有量が合計で78.5〜81.0原子%であり、かつTi及びReの含有量が合計で、例えば、8.5〜10.5原子%である。好ましくは、Ni及びReの含有量が78.5〜80.5原子%である。
【0025】
上記各元素の含有量は、Ni,Si,Ti及びReの含有量の合計が100原子%になるように適宜調整される。
【0026】
Bの含有量は、25〜500重量ppm,好ましくは,25〜100重量ppmである。Bの具体的な含有量は、例えば,25,40,50,60,75,100,150,200,300,400又は500重量ppmである。Bの含有量の範囲は、ここで例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
【0027】
なお、この実施形態に係るNi3(Si,Ti)系金属間化合物は、実質的にNi、Si、Ti、B及びReの元素からなってもよく、これ以外の不純物元素を含んでいてもよい。例えば、上記不純物元素は不可避的不純物であり、実質的にNi、Si、Ti、B及びReの元素のみからなるNi3(Si,Ti)系金属間化合物であってもよい。
【0028】
本発明の実施形態に係るNi3(Si,Ti)系金属間化合物は、各元素が上記で説明した割合となるように金属地金を秤量し、これを加熱して溶解し、この溶湯を冷却することにより凝固することで得られる。なお、凝固により得られたNi3(Si,Ti)系金属間化合物に均質化熱処理を行ってもよい。この処理により、元素の偏析をなくし、組織を均一にすることができる。
【0029】
(効果実証実験1)
次に、効果実証実験1について説明する。以下の実験では、均質化熱処理を施した鋳造材を作製し作製された合金について、SEM組織観察、硬さ測定、室温引張試験を行い、その特性を調べた。
【0030】
(金属間化合物の作製)
(合金の作製)
まず、表1のNo.1〜No.5に示す割合のNi,Si,Ti,Re,Cuの地金(それぞれ純度99.9重量%)及びBをアーク溶解炉内の鋳型中で溶解、凝固することによって鋳造材(30〜50mmφの小型ボタン状の合金)を作製した。
【0031】
上記アーク溶解炉の雰囲気は、溶解室内を真空排気し、その後不活性ガス(アルゴンガス)に置換した。電極は、非消耗タングステン電極を用い、鋳型には水冷式銅ハースを使用した。
【0032】
【表1】

【0033】
ここで、表1において、No.2及びNo.3の試料が実施例であり、No.1及びNo.4及びNo.5が比較例である。
なお、表1におけるBの割合は、Ni,Si,Ti,Re,Cuを含む合計100原子%の組成に対する数値である。
【0034】
次いで、上記鋳塊を均質化するために、真空中で48時間、1050℃で保持する均質化熱処理を行った。以上により、試料を作製した。
【0035】
(1)組織観察
まず、上記のようにして作製した実施例試料について、SEM組織観察を行った。図1及び図2にその写真を示す。図1は、本発明の効果実証実験における、各試料のSEM写真(SEI:二次電子像)であり、図2は、本発明の効果実証実験における、各試料のSEM写真(BEI:反射電子像)である。図1において、(1)BaseがNo.1試料、(2)2Re(⇔Ti)がNo.2試料、(3)2Re(⇔Ni)がNo.3試料、(4)2Cu(⇔Ti)がNo.4試料、(5)2Cu(⇔Ni)がNo.5試料である。また、数値は室温ビッカース硬さの値を示している。図1において、室温ビッカース硬さはそれぞれ(1)が395、(2)が376、(3)が433、(4)が344、(5)が418である。
また、図2において、(1)2Re(⇔Ti)がNo.2試料、(2)2Re(⇔Ni)がNo.3試料、(3)2Cu(⇔Ti)がNo.4試料、(4)2Cu(⇔Ni)がNo.5試料である。
【0036】
図1及び図2を参照すると、No.1試料が単相であるのに対し、No.2試料〜No.5試料は、マトリックスと、マトリックスと組成が異なる第2相とで構成されていることがわかる。No.1試料がL12相で構成されることが従来から知られていることからすると、No.2試料〜No.5試料には、L12マトリックスに第2相が分散していることがわかる。
【0037】
(2)ビッカース硬さ試験
次に、各試料についてビッカース硬さ試験を行った。ビッカース硬さ試験は、室温で、各試料に正4角錐のダイヤモンド製圧子を押し込むことによって行った。この試験では、荷重は1000g(1kg)を主として用い、保持時間は20秒とした。表2及び図3にその結果を示す。表2は、本発明の効果実証実験での室温ビッカース硬さ試験の結果を示す表である。また、図3は、本発明の効果実証実験での室温ビッカース硬さ試験の結果を示すグラフである。図3において、「1.Base」がNo.1試料、「2.2Re(⇔Ti)」がNo.2試料、「3.2Re(⇔Ni)」がNo.3試料、「4.2Cu(⇔Ti)」がNo.4試料、「5.2Cu(⇔Ni)」がNo.5試料である。
【0038】
【表2】

【0039】
表2及び図3を参照すると、No.2試料及びNo.3試料は、No.1試料と同程度かやや高いビッカース硬さを示し、さほど硬化していないことがわかる。これにより、後述する延性が確保されていると考えられる。
【0040】
(3)室温引張試験
次に、各試料について引張試験を行った。引張試験は、ゲージ部が10×2×1mm3の試験片を用いて、室温、真空中、歪み速度1.66×10-4-1の条件で行った。その結果を表3及び図4に示す。表3は、各試料の引張強度、0.2%耐力及び伸びを示す表である。また図4は、本発明の効果実証実験での室温引張試験の結果を示すグラフであり、応力ーひずみ曲線である。
【0041】
【表3】

【0042】
表3及び図4を参照すると、No.2試料及びNo.3試料は、No.4試料及びNo.5と同等の伸びを示すことがわかる。また、No.2試料及びNo.3試料は、このような伸びを示すにもかかわらず、引張強度がNo.4試料及びNo.5試料よりも約400MPaも上昇し、0.2%耐力も上昇していることがわかる。
【0043】
次に、上記引張試験後、各試料について、その破断面を観察した。図5及び図6にその結果を示す。図5は、本発明の効果実証実験における引張試験後の各試料(No.2及びNo.3)の破面のSEM写真である。また、図6は、本発明の効果実証実験における引張試験後の各試料(No.4及びNo.5)の破面のSEM写真である。図5及び図6において、(1)及び(2)が低倍率SEM写真であり、(3)及び(4)が高倍率SEM写真である。
【0044】
図5及び図6を参照すると、No.4試料及びNo.5試料がディンプル状の延性破面を呈しているのに対し、No.2試料及びNo.3試料がディンプル状の破壊形態であるものの、一部領域には粒界破壊あるいは層間剥離と考えられる破面箇所も観察される。この観察から、Ni3(Si,Ti)合金にReを含有させると、破壊形態が変化し、伸びが維持された状態で引張強度が向上することがわかった。これは第2相の影響と考えられる。
【0045】
以上の効果実証実験から、Ni3(Si,Ti)にReを含有させると、延性が保持され、かつ高強度化されることがわかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
7.5〜12.5原子%のSi、4.5〜10.5原子%のTi、0.1〜5.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有するNi3(Si,Ti)系金属間化合物。
【請求項2】
10.0〜12.0原子%のSi、5.5〜10.5原子%のTi、0.5〜4.0原子%のRe、残部が不純物を除きNiからなる合計100原子%の組成を有する金属間化合物の重量に対して25以上500以下重量ppmのBを含有するNi3(Si,Ti)系金属間化合物。
【請求項3】
L12相と、前記L12相に分散し、Ni及びReを含有する第2相とで構成される請求項1又は2に記載のNi3(Si,Ti)系金属間化合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−201892(P2012−201892A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64660(P2011−64660)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(505127721)公立大学法人大阪府立大学 (688)