食器洗い機
【目的】洗浄水の発泡やフィルターの目詰り等による、洗浄性能の低下を防ぎ、常に安定した洗浄性能を実現することのできる使い勝手の良い食器洗い機を提供する。
【構成】検出手段38は、噴出手段9が食器に対して噴出する水圧を検出する。制御手段28は、検出手段38が検出した水圧が、予め定めた一定圧力より低くなった場合、噴出手段9に一定周期で水の噴出の開始と停止を指示して、洗浄水を間欠噴出させ、これにより、水圧低下を解消する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食器洗い機に係り、更に詳細には、常に安定した洗浄,すすぎ性能を有する食器洗い機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の食器洗い機には、装置の洗浄性能を維持するために種々の提案がされている。
【0003】例えば特開平1−320037号公報によれば、残菜がポンプ内に入り込むことを防止するためのフィルタが、確実にセットされているかどうかを検出して、残菜がポンプに入り込むことを防止する食器洗い機が提案されている。
【0004】また、特開昭62−261327号公報には、接続されている電源周波数が50Hzであるか60Hzであるかを検知して、周波数に応じて洗浄時間を変える食器洗い機が記載されている。
【0005】さらに、特開昭64−37922号公報には、ポンプの負荷から、水位、フィルタ目づまり、洗浄水の発泡を検出して、異常報知する食器洗い機が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】食器に付着した汚れの種類(例えば卵等のたんぱく質)による発泡や、洗剤の誤使用(食器洗い機専用洗剤を使用すべき所を誤って、普通の台所洗剤を使用)による発泡や、洗浄水をろ過するフィルターの目詰りによって、ポンプ圧力が低下した場合に、上述の特開昭64−37922号公報では、異常をユーザに報知することが記載されているが、この異常の原因を取り除いて原因を解消することについては、なんら記載されておらず、ユーザまかせであった。そのため、ユーザは、異常が発生する度に、原因を取り除く必要がある。
【0007】本発明の目的は、これら従来技術の欠点を解消し、洗浄水の発泡やフィルターの目詰り等による、洗浄性能の低下を防ぎ、常に安定した洗浄性能を実現することのできる使い勝手の良い食器洗い機を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明によれば、食器を収容する収容槽と、前記食器に対して加圧した水を噴出するための噴出手段と、前記水を濾過するフィルタと、前記噴出手段から噴出される水の圧力を検出する検出手段と、前記噴出手段に噴出の開始と停止を指示する制御手段とを有する食器洗い機であって、前記制御手段は、前記噴出手段に連続噴出させるモードと、間欠噴出させるモードとを有し、前記連続噴出モードを指示している場合に、前記検出手段の検出結果が予め定めた一定圧力より低くなった場合、前記噴出手段への指示を間欠噴出モードに切り換えることを特徴とする食器洗い機が提供される。
【0009】
【作用】本発明の食器洗い機は、噴出手段が噴出する水の圧力を検出し、この圧力が予め定めた一定圧力より低下した場合に、洗浄水の発泡やフィルタの目づまりが発生したと判断し、これらを解消するための動作を行う。水の圧力が低下すると、食器に付着した汚れを剥離、分散する効率が低下し、汚れの洗い残しが生じる。本発明の食器洗い機では、洗浄水の発泡やフィルタの目づまりを、噴出手段に一定周期で水の噴出と停止を繰り返させること(間欠噴出)により、解消する。
【0010】洗浄水の発泡の原因は、食器に付着した汚れが生卵等のタンパク質や、洗剤の誤使用(食器洗い機専用洗剤を使用すべき所を誤って、発泡しやすい普通の台所洗剤を使用)にある。これらタンパク質または普通の台所洗剤が溶け込んだ水が噴出手段から噴出されると、噴出圧により発泡する。この発泡により圧力が著しく低下し、洗浄能力が低下する。この発泡現象は、水温が高くなると抑制され、消泡していく性質があるため、本発明の食器洗い機は、水を間欠で噴出しながら、圧力の回復状況を検出し、ヒータで加熱することにより、発泡を抑制する。
【0011】また、フィルタ目づまりの原因は、わかめなどのように、面積が大きく、フィルタに貼り付きやすい残菜が食器に付着していた場合に、これら残菜がフィルタをふさぐことによって水の流れを妨げ圧力を低下させる。通常のフィルタには、これらの残菜を集めて、収容する篭状部分が設けられている。本発明の食器洗い機では、間欠噴出により、一時的に圧力を0にすることにより、フィルタから残菜を浮き上がらせる。水圧0で浮き上がった残菜は、次の噴出の圧力で、水圧の低い篭状部分の方へ移動する。間欠噴出でこれが繰り返されることにより、残菜は少しずつ移動し、最終的に、フィルタの篭状部分に流れ込む。フィルタの篭状部に入った残菜は、水流を妨げる面積が小さく、これにより、フィルタ目づまりは解消され、圧力は復帰する。
【0012】このように、本発明の食器洗い機は、発泡やフィルタ目づまりを検出し、さらにこれを解消するものである。よって、ユーザの手をわずらわせることなく、水の噴出圧力を高く維持することができ、常に高い洗浄能力を提供する。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面により説明する。
【0014】図1に於て、符号1は食器洗い機を総称しており、食器洗い機1は、箱形の外枠2を有している。
【0015】外枠2内には、図2のように食器収納槽3が配置されており、その前面開口部にドア4が設けられている。
【0016】次に、図2に示すように食器収納槽3の側壁下部には、段部3aが設けられており、この段部3aに、食器収納用下かご5が着脱自在に配置されている。 食器収納槽3の側壁上部には、前後に可動するレール6が取り付けられており、レール6に食器収納用上かご7をはめ込むことにより、この食器収納用上かご7を自由に出し入れすることができる。
【0017】食器収納槽3の下方には、洗浄ポンプ8が配置されている。洗浄ポンプ8は、ポンプモータ9に接続されている。洗浄ポンプ8内には、回転して水を送り出す洗浄用ランナ20が配置されている。
【0018】食器収納用下かご5の真下には、中央部を支点として回動する下アームノズル10が配置されている。下アームノズル10の上面には、複数個の小孔10aが設けられている。
【0019】洗浄ポンプ8の上方吐出口22の側壁には、この吐出口22と連通する圧力検知孔8aが形成され、これに気密を保った形で圧力チュ−ブ8bが連結され、更に圧力センサー8cに連結されている。
【0020】食器収納槽3の下方には、水溜め部21が設けられている。水溜め部21の上部には、水温を検出する温度センサ201が配置されている。洗浄ポンプ8の吸水口22aは、水溜め部21の側壁に取り付けられている。水溜め部21内には、洗浄水を濾過するフィルタ21a、21bが配置されている。フィルタ21a、21bの形状を図8に示す。フィルタ21bは、ステンレス製の網を長方形の枠に取り付けた平面状のフィルタであって、中央部よりややずれた位置に開口部が設けられている。フィルタ21bの開口部には、ステンレス製の網で構成された篭状のフィルタ21aが取り付けられている。フィルタ21a、21bの枠には、それぞれ、取っ手21c、21dが取り付けられている。フィルタ21aの側面を構成する網は、水流に平行に配置されているので、フィルタ21aの側面の網に加わる圧力は、水流に垂直に配置されているフィルタ21bの網に加わる圧力より小さい。食器から剥離された残菜は、まずフィルタ21bにひっかかった後、水圧に押されて、フィルタ21aに流れ込む。ユーザは、食器洗い器1のすべての工程が終了した後に、取っ手21cをつかんで、フィルタ21aを取外して、残菜を廃棄する。
【0021】食器収納用下かご5には、洗浄ポンプ8によって給水された洗浄水を上アームノズル11に送るベンチュリー管11bが配置されている。
【0022】そして、食器収納用上かご7の真下には、これまた中央部を支点として回動する上アームノズル11が配置されている。上アームノズル11の上面には、複数個の小孔11aが設けられている。
【0023】食器収納槽3の下方には、前記洗浄ポンプ8以外に、図3に示すように、ヒータ12が配置されており、食器収納槽3の背面にも、ヒータ12が配置されていて、ヒータ12を包むようにヒータカバー13が配置されている。
【0024】食器収納槽3の背面には、前記ヒータ12以外に、給水電磁弁14が配置されている。
【0025】食器収納槽3の上方には排気ダクト15が配置されており、排気ダクト15は排気口16に連結されている。
【0026】食器収納槽3の下方には、前記した給水ポンプ8およびヒータ12以外に、さらに、図3に示す排水ポンプ18、および、図3に示す送風ユニット19が配置されている。
【0027】ドア4の上方には、コントロールパネル17が配置されている。コントロールパネル17上には、図1のように操作スイッチ17a、洗い/すすぎなどの工程や異常の有無を表示するLED17b、異常を知らせる警告ブザー17cが配置されている。表示部17bコントロールパネル17の内側には、制御基板26が配置されている。
【0028】図5は、制御基板26上の配置された本食器洗い機の制御回路ブロック図である。マイクロコンピュータ(以下マイコンと言う。)28は、制御系全体の指令を司どるもので、これに各種の入力回路からの情報が入力され、負荷駆動回路29を通して、各負荷部品へ出力を行い、食器洗い機としての動作を行う。本実施例の場合、負荷部品として、給水弁14、ポンプモータ9、ヒータ12、排水モータ18、送風モータ19、洗剤投入器34(図1、2、3には不図示)、仕上げ剤投入器35(図1、2、3には不図示)が接続されている。
【0029】また、制御基板26には、入力回路として、操作パネル17上に設けられた操作スイッチ17aの操作を電気信号に変換する操作スイッチ入力回路30、温度センサ201の信号から温度を検知する温度検知回路33、図示しない水位センサから信号から給水の水位および排水水位を検知する水位検知回路32、圧力センサー8cの信号を受けてこれを電気的な圧力換算値に変換する圧力検知回路38、時間を計測する時間計測回路39、電源に接続された電源回路36、マイコン28を初期化するためのリセット回路37が配置されている。また、制御基板26には、マイコン28の指示を受けて、LED17bに洗い/すすぎ/乾燥等の行程および異常の有無を表示させるLED表示回路31が配置されている。
【0030】マイコン28の構成を図6に示す。マイコン28は、CPU28aと記憶素子(ROM)28bとを備えている。記憶素子28b内には、図7にフローチャートで示した運転プログラムと、運転プログラムで使用する数値データ(P0,A1,B1,θA,θB,tA,tB)を記憶している。CPU28aは、運転プログラムを読み込んで動作を制御する。
【0031】ここで、本実施例の食器洗い機1の洗浄,すすぎ,乾燥動作について図7を用いて説明する。運転プログラムは、図7に示すように、50Hz電源用の運転条件、60Hz電源用の運転条件により構成されている。
【0032】まず、ステップ100において、給水電磁弁14に通電し、食器収納槽3に洗浄水を給水する。水位センサからの信号により一定の水位まで達したことを水位検知回路32が検知したら、給水電磁源14への通電を停止し、ヒータ12に通電する。この状態で、ポンプモータ9に通電する。これにより運転がスタートする。
【0033】ポンプモータ9は、通電により回転し、ポンプモータ9に連結された洗浄用ランナー20は、回転して、食器収納槽3の底部に配置されている水溜め部21よりフィルター21a、21bを通して水を吸い込み、ポンプ吐出口22より下アームノズル10内、およびベンチュリー管11bに圧力水を供給し、ベンチュリー管11bから上アームノズル11内に給水する。下アームノズル10の小孔10aからは、食器収納用下かご5内の食器にむかって、圧力水が直接噴射される。また上アームノズル11の小孔11aからは、食器収納用上かご7内の食器に向かって、圧力水が直接噴射される。これにより、これら食器に付着している汚れを剥離・分散させる。フィルタ21a、21bの網目より大きな残菜は、フィルタ21a、21bによって回収される。なお、このとき、下アームノズル10、および上アームノズル11は、小孔10a、11aから水を斜方に吹き出すことにより、水圧で自転する。これにより、下アームノズル10,上アームノズル11からの圧力水が食器収納槽3内の全域にわたって噴射される。
【0034】また、マイコン28は、温度検知回路33からの信号が、水温が規定の水温に到達したことを示す場合、洗剤投入器34を動作させて洗剤を投入する。
【0035】給水電磁弁14により給水された規定水量の水は、前記洗浄ポンプ8から上方へ一定の圧力で循環吐出するが、上方の圧力検知孔8aから圧力チューブ8bを通して、この圧力が圧力センサー8cに供給される。このため、この圧力に比例した圧力信号は、圧力センサー8cから、コントロールパネル17内に設けられた制御基板26内の圧力検知回路32に送られる。圧力検知回路32は、圧力信号を電気的な信号に換算して、マイコン28に出力する。マイコン28は、この信号から圧力の大小,変化を監視する。マイコン28は、圧力センサ8cが計測した圧力がP0より大きい場合は、供給電源が60Hzであると判断してステップ102へ進み、圧力がP0より小さい場合には、供給電源が50Hzであると判断してステップ122へ進む(ステップ101)。
【0036】60Hz運転の洗浄工程は、運転スタート時から水温がθA℃に到達するまでの間と到達してから10分間に渡って継続して、ポンプモータ9に通電するプログラムである。
【0037】ステップ100で運転を開始した後、マイコン28は、ステップ102で、圧力検知回路38を介して圧力センサ8cの検出する圧力を一定周期で監視する。食器に「生卵」等の液体のタンパク質が付着しているとき、洗浄水が発泡することがあり、これにより圧力が低下する。また、フィルタ21aに「わかめ」等の大きな残菜がひっかかり、フィルタ21aに移動しない場合にも、圧力が低下する。マイコン28は、圧力がA1以下に低下した場合には、ステップ106に進み、圧力を復帰させるための対策を行なう。圧力がA1より大きい場合には、ステップ105に進む(ステップ102)。ステップ105では、温度検知回路33の情報により、水温がθA℃に達したかどうかを調べる。水温がθA℃に達していなければ、ステップ102に戻り、圧力を監視しながら、ヒータ12への通電を続ける。ステップ103で、水温がθA℃に達していれば、ステップ104に進み、時間計測回路39をスタートさせ、10分間計測させる。10分間が経過するまで、ステップ102で圧力を監視しながら、洗浄を行なう。
【0038】ステップ104で、10分間経過したとの信号を時間計測回路39から受け取ったならば、ステップ105に進む。ステップ105では、ポンプモータ9およびヒータ12の通電を停止して洗浄動作を終了させ、排水ポンプ18に通電して、水位検知回路32の検知する水位が一定値以下になるまで、食器収納槽3内の洗浄水を機外に排出させる。排水が完了したならば、すすぎ工程を行なう。図7では、省略しているが、ステップ105では上述のステップ102からステップ104までを、3回繰返し行なう。なお、このとき、ヒータ12への通電は、3回目の動作時のみおこなわれ、1回目2回目の動作時にはおこなわない。また、マイコン28は、最後の3回目のすすぎのときに、仕上げ剤投入器35を動作させて乾燥仕上げ剤を投入する。
【0039】ステップ105が終了したら、ステップ113に進み、乾燥動作を行なう。乾燥動作は、送風モータ19に通電して、送風ファン23を回転させ、食器収納槽3の下方に配置されているヒータカバー13を介して食器収納槽3内に送風する。なお、このとき、ヒータ12に、一定時間通電をON,OFFして、送風を温風に変える。この温風により、食器収納槽3内に付着している水滴、および残水、さらには食器収納用下かご5や食器収納用上かご7内に収納されている食器に付着している水滴が蒸気に変わり、排気ダクト,排気口16を介して機外に排出される。そして一定時間乾燥動作がおこなわれたならば、食器洗い機1の運転が終了する。
【0040】一方、ステップ102で、圧力がA1以下に低下した場合には、ステップ106に進む。マイコン28は、ステップ106では、水温検知回路32より、温度情報を得る。もし、水温がθA℃に達していない場合には、水圧を復帰させたのち、食器をきれいに洗浄することができると判断して、ステップ107に進み、ポンプモータ9を、予め定めた間隔で、ON/OFFして間欠運転する。この時、時間計測回路39に、この間欠運転の実施時間を計測させる。ヒータ12への通電は、継続されている。これにより、水温は上昇し、発泡が抑圧される。また、フィルタ21bに大きな残菜がひっかかったために圧力が低下した場合にも、圧力が一瞬0になることで浮き上がり、次に、圧力が加わった時に、圧力の低いフィルタ21aに移動する。フィルタ21aは、水流に平行に配置されているので、フィルタ21aに移動した残菜は、水流を妨げず、圧力が復帰する。
【0041】また、図7に示していないが、ステップ107で、運転スタート(ステップ100)から、時間tAが経過した場合、または、水温がθA℃に達した場合は、ステップ112に進み異常処理を行なう。
【0042】ステップ108で、圧力がA1より大きくなって復帰したことを検知した場合には、ステップ109に進み、ポンプモータ9のON/OFF運転を停止し、ステップ115に進む。ステップ115では、ポンプモータ9に継続的に通電して継続運転にする。そして、ステップ116に進み、温度検知回路33の情報により、水温がθA℃に達したかどうかを調べる。水温がθA℃に達していなければ、ステップ115に戻り、ポンプモータ9を運転しがら、ヒータ12への通電を続ける。ステップ116で、水温がθA℃に達していれば、ステップ109に進み、時間計測回路39をスタートさせ、10分間計測させる。10分間が経過するまで、洗浄を行なう。ステップ109で10分間が経過したらステップ117に進み、時間計測回路39から、ステップ107で行った間欠運転の実施時間の情報を得て、さらに間欠運転の実施した時間分の連続運転を追加する。
【0043】このように、10分間継続運転に間欠運転の時間分の運転の追加を行なうことで、食器への洗浄噴射時間の不足による洗浄不足を解消し、十分に洗浄することができる。そして、ステップ117で間欠運転による補正時間分の運転が完了した場合には、ステップ110に進む。
【0044】ステップ110では、ステップ105と同様に、ポンプモータ9およびヒータ12の通電を停止して洗浄動作を終了させ、排水ポンプ18に通電して、水位検知回路32の検知する水位が一定値以下になるまで、食器収納槽3内の洗浄水を機外に排出させる。排水が完了したならば、すすぎ工程を行なう。図7では、省略しているが、ステップ110では上述のステップ102からステップ104までを、4回繰返し行なう。なお、このとき、ヒータ12への通電は、4回目の動作時のみおこなわれ、1回目2回目3回目の動作時にはおこなわない。洗浄工程で、先の発泡や目詰まりを対策する間欠運転を行った場合には、すすぎの回数を増やすことにより、洗浄水の発泡や、フィルター21aの目詰りによるすすぎ不足を解消することができる。
【0045】ステップ110ですすぎの動作が終了したらステップ113に進み、乾燥動作を行なう。
【0046】ステップ106で、既に水温がθA達していたならば、ステップ111に進む。ステップ111では、ステップ100で運転をスタートしてからの経過時間を、時間計測回路39から得て、経過時間がtAを経過していたら、ステップ112に進む。このような場合は、圧力が復帰する見込みがないか、または、圧力が復帰しても食器をきれいに洗浄できる見込がないとして、ステップ112では、運転を中断し、異常の旨をコントロールパネル17のLED17bに表示し、同時に警告ブザー17cを鳴らして、ユーザに知らせる。また、ステップ111で、運転をスタートしてからの経過時間がtAを経過していない場合には、ステップ107に進み、間欠運転で圧力を復帰させる。
【0047】次に、ステップ101で、圧力がP0以下であり、電源が50Hzであると判断された場合の運転動作について説明する。電源が50Hzである場合の動作フローは、ステップ102から113のフローと同様である。従って、詳細な説明は、および図7での図示を省略する。ただし、ポンプモータ9の回転速度が遅くなるので、各ステップの定数は、60Hzの場合とは異なるものにする。電源が50Hzの場合と60Hzの場合の定数を図4にしめす。これらの定数の具体的な数値は、食器洗い器の大きさや推量やモータの能力等で最適値が異なるので、機種ごとに予め実験を行なって、最適な値を求めて、マイコン28内のROM28bに格納しておく。
【0048】以上述べてきたように、本実施例の食器洗い機では、洗剤の誤使用やタンパク質による洗浄水の発泡や、残菜によるフィルターの目詰り等による水圧の低下を検知して、間欠運転を行なうことによって、これら原因を取り除くことができる。よって、水圧低下による洗浄/すすぎ能力の低下を未然に防止し、常に高い洗浄度で食器を洗いあげることができる。また、発泡や残菜による異常発生の場合には、運転を停止してユーザに放置および表示して知らせるため、能力が低下した状態で、洗浄/すすぎを継続することがなく、時間と電力の浪費を防ぐことができる。
【0049】また、50Hzまたは60Hzいずれの電源に対しても、同一構成で対応することができる。したがって、従来の食器洗い機で必要とされていた、洗浄ポンプのランナーの50,60Hz用取付誤りを修理する費用や、周波数の異なる地域へ転居する際の部品交換費用も不要となるため、無駄な費用の発生も防止できる。加えて、50Hzまたは60Hzの電源に対して、それぞれ専用機種を用意する必要がないので、機種の共用化を図ることができる。これにより、製品の製造,販売等に関連する費用も削減でき、安価なコストで製品を供給することもできる。
【0050】また、本実施例では、洗浄ポンプ8の上部吐出孔22の水圧を圧力センサ8cで検出することにより、水圧を検出しているが、ポンプモータ9の負荷や、洗浄ポンプ8の流量を検出することにより水圧を検出することもできる。
【0051】
【効果】このように本発明によれば、水圧の低下を防ぎ、常に高い清浄度に食器を洗いあげることのできる食器洗い機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の食器洗い機の全体的外観を示す斜視図。
【図2】図1の食器洗い機の洗浄系を示す縦断面図。
【図3】図1の食器洗い機の送風系を示す縦断面図。
【図4】図1の食器洗い機の洗浄条件を示す説明図。
【図5】図1の食器洗い機の制御系の構成を示すブロック図。
【図6】図5の制御系のマイクロコンピュータの構成を示すブロック図。
【図7】図1の食器洗い機の動作を示すフローチャート。
【図8】図1の食器洗い機のフィルタの形状を示す斜視図。
【符号の説明】
1…食器洗い機、3…食器収納槽、8…洗浄ポンプ、8a…圧力検出孔、8b…圧力チューブ、8c…圧力センサ、9…ポンプモータ、10…下アームノズル、11…上アームノズル、12…ヒータ、14…給水電磁弁、17…コントロールパネル、18…排水ポンプ、19…送風ユニット、21a、21b…フィルタ、23…送風ファン、26…制御基板。
【特許請求の範囲】
【請求項1】食器を収容する収容槽と、前記食器に対して加圧した水を噴出するための噴出手段と、前記水を濾過するフィルタと、前記噴出手段から噴出される水の圧力を検出する検出手段と、前記噴出手段に噴出の開始と停止を指示する制御手段とを有する食器洗い機であって、前記制御手段は、前記噴出手段に連続噴出させるモードと、間欠噴出させるモードとを有し、前記連続噴出モードを指示している場合に、前記検出手段の検出結果が予め定めた一定圧力より低くなった場合、前記噴出手段への指示を間欠噴出モードに切り換えることを特徴とする食器洗い機。
【請求項2】請求項1において、前記制御手段は、前記間欠噴出モードを指示している時に、前記検出手段の検出結果が、再び予め定めた一定圧力以上になった場合に、前記噴出手段への指示を連続噴出モードに切り換えることを特徴とする食器洗い機。
【請求項3】請求項2において、前記噴出手段が間欠噴出している時間を計測する間欠噴出時間計測手段をさらに有し、前記制御手段は、前記間欠噴出時間計測手段の計測した時間が予め定めた一定時間に達した場合、前記噴出手段に停止を指示することを特徴とする食器洗い機。
【請求項4】請求項1において、前記水の温度を測定する水温測定手段をさらに有し、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果が、予め定めた一定圧力より低く、かつ、前記水温測定手段の検出結果が予め定めた一定温度以上に高い場合に、前記噴出手段に停止を指示することを特徴とする食器洗い機。
【請求項5】請求項4において、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果が、予め定めた一定圧力より低く、かつ、前記水温測定手段の検出結果が予め定めた一定温度より低い場合に、前記噴出手段への指示を間欠噴出モードに切り換えることを特徴とする食器洗い機。
【請求項6】請求項4において、前記噴出手段が噴出を開始してからの時間を計測する噴出時間計測手段をさらに有し、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果が、予め定めた一定圧力より低く、かつ、前記水温測定手段の検出結果が予め定めた一定温度以上に高く、さらに、前記噴出時間計測手段の計測結果が予め定めた一定時間に達していない場合に、前記噴出手段への指示を間欠噴出モードに切り換えることを特徴とする食器洗い機。
【請求項7】請求項6において、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果が、予め定めた一定圧力より低く、かつ、前記水温測定手段の検出結果が予め定めた一定温度以上に高く、さらに、前記噴出時間計測手段の計測結果が予め定めた一定時間に達していた場合に、前記噴出手段に停止を指示することを特徴とする食器洗い機。
【請求項8】請求項3、5、または、7において、異常を知らせるための警告手段をさらに有し、前記制御手段は、前記噴出手段に停止を指示すると共に、前記表示手段に異常を知らせるよう指示することを特徴とする食器洗い機。
【請求項9】食器を収容する収容槽と、前記食器に対して加圧した水を噴出するための噴出手段と、前記水を濾過するフィルタと、前記水の圧力を検出する検出手段とを有する食器洗い機の運転方法であって、前記噴出手段に連続して水を噴出させ、前記噴出手段が水を噴出している時に、前記検出手段の検出結果が予め定めた一定圧力より低くなった場合に、前記噴出手段に間欠噴出させることを特徴とする食器洗い機の運転方法。
【請求項10】請求項9において、前記噴出手段に間欠噴出させているときに、前記検出手段の検出結果が、再び予め定めた一定圧力より、高くなった場合、前記噴出手段に連続して水を噴出させることを特徴とする食器洗い機の運転方法。
【請求項11】請求項10において、前記間欠噴出を行わなかった場合には、前記噴出手段の噴出の開始から、予め定めた一定時間が経過したら、前記噴出手段に噴出を終了させ、前記間欠噴出を行った場合には、前記噴出手段に、前記噴出手段の噴出の開始から、予め定めた一定時間と前記間欠噴出を行った時間とを合わせた時間が経過したら、前記噴出手段に噴出を終了させることを特徴とする食器洗い機の運転方法。
【請求項12】食器を収容する収容槽と、前記食器に対して加圧した水を噴出するための噴出手段と、前記水を濾過するフィルタと、前記噴出手段から噴出される水の圧力を検出する検出手段と、前記収容槽中に水を給排水する給排水手段と、前記噴出手段および前記給排水手段に対して動作を指示する制御手段とを有する食器洗い機であって、前記制御手段は、前記給排水手段および前記噴出手段に対して、給水/水の噴出/排水を順に指示する洗いモードと、給水/水の噴出/排水を予め定めた回数繰り返し指示するすすぎモードとを有し、前記制御手段は、さらに、前記洗いモードの水の噴出時に、前記噴出手段に連続噴出させるモードと、間欠噴出させるモードとを有し、前記制御手段は、前記連続噴出モードを指示している場合に、前記検出手段の検出結果が予め定めた一定圧力より低くなった場合、前記噴出手段への指示を間欠噴出モードに切り換えることを特徴とする食器洗い機。
【請求項13】請求項12において、前記制御手段は、前記間欠噴出モードを指示している時に、前記検出手段の検出結果が、再び予め定めた一定圧力以上になった場合に、前記噴出手段への指示を連続噴出モードに切り換えることを特徴とする食器洗い機。
【請求項14】請求項12において、前記制御手段は、前記噴出手段への指示を間欠噴出モードに切り換えた場合には、前記すすぎモードの前記回数にさらに予め定めた回数を加えることを特徴とする食器洗い機。
【図1】
【図2】
【図8】
【図3】
【図4】
【図6】
【図5】
【図7】
【公開番号】特開平6−189887
【公開日】平成6年(1994)7月12日
【国際特許分類】
生活必需品 | 家具 | 家庭の洗浄または清浄 | 家庭用物品またはそれに類似するものの清掃またはつや出し | 細部 | 洗浄の異った態様を自動制御するための装置
生活必需品 | 家具 | 家庭の洗浄または清浄 | 家庭用物品またはそれに類似するものの清掃またはつや出し | 細部
【出願番号】特願平4−349025
【出願日】平成4年(1992)12月28日
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所
[ Back to top ]