説明

α線を利用してイオンを生成する眼鏡

【課題】α線を放射する天然放射鉱石を塗料やインクとして眼鏡表面等にコートすることにより、電離作用を起こして負イオンを多量に生成させ、目の健康ホルミシス効果を発生させる。
【解決手段】有機塗料および無機塗料に、放射線レベル・370Bg/g以下であり、且つ粒径0.01μ〜50μを有する、天然放射性鉱石微粉末を配合した、α線放出の表面処理剤(塗料)によるイオン生成コート塗料(6)と、そして被塗装物表面の表面抵抗値(Ω)を下げる導電性材料を配合した、導電材含有コート塗料(7)とを、眼鏡フレーム(5)等全体に、これを2層構造膜(14)に、形成して塗布する。また被塗装物表面の表面抵抗値(Ω)を下げる、導電材含有コート塗料(7)と、α線放出の表面処理剤(塗料)によるイオン生成コート塗料(6)とを配合したものを、1層複合膜として、塗布する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、あらゆる眼鏡等に天然のα線を応用してαイオンを大量に生成する、塗料を塗布加工して、積極的に目に対するホルミシス効果を、生み出す技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の社会的環境の変化は著しく、特にストレス社会と云われるように政治経済から始まり、メデア社会、産業構造全般、病院の体勢や薬害、学校、教育、宗教、家庭に至るまで、またコンピュータ、パソコンのインターネットやメール検索配信作業等、何か目に見えない悪玉ストレスを人々は、様々の形で受けている。また急速に、高齢化社会が進んでおり、普通に生活することにも多くの難題が増えている。それに負けないためには、一人一人の肉体的精神的健康を保つしかない。そのような中、身近な大勢の人々に愛用されている眼鏡に、工夫技術を取り入れて人体の目等に直接的に少しでも、健康促進を図ろうと開発したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在、このような先端技術に特化した健康製品としては、本発明者が開発したものがあるが、これは特許登録・4172964号の、合成樹脂塗料に粒径0.01μ〜50μを有するマイナスイオン発生粉体組成物と分散剤を配合した塗料であって、マイナスイオン発生粉体組成物が、トルマリン粉末と電融安定化酸化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物粉末、或いは電融安定化酸化ジルコニウム粉末を、特定量配合されてなるものであることを特徴とするマイナスイオン発生塗料である。この塗料を眼鏡等に塗布加工したものである。この眼鏡等はマイナスイオンを目元から顔全体に発生させることで、直接皮膚細胞を活性化させ健康効果向上を目的としたものである。しかし最近では眼鏡ではないが、特開2007−130164「放射性シート」のごとく、低レベルの放射線を放出するラジウムを有するシートであって、この上に身体を寝かせて、放射線効果を体験するものとか、また、特開2004−10547「鉱物組成物の粉末とラジウム鉱石の粉末をいれて、樹脂やゴム材等に含有させたシート基材」が開示されている。しかしながらこれらの従来技術では、β線、γ線の放出は確認されるが、一番重要なるα線の放出(イオン化)がほとんど見られなかった。しかし、微量放射線の健康効果はますます注目されており、α放射線によるホルミシス効果は、人体に対する抗酸化作用を促す重要な効果があり、マイナスイオン効果を含めて、さらなる向上効果が広く期待されている。そこでα線の放出がより多く的確に放射できるように、苦心して開発研究を進め本発明はなされたのである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、かかる課題を達成するためには眼鏡のフレーム材(樹脂・ABS・アクリルPP・アセテート等)に、α線を放射するコート塗料で、表面塗装を施すことにある。つまり有機塗料(1)および無機塗料(2)に、放射線レベル・370Bg/g以下であり、且つ粒径0.01μ〜50μを有する、ウラン系、トリウム系の天然放射性鉱石微粉末(3)を配合したものを塗布し、また、眼鏡フレームの材質により、特に樹脂類は表面抵抗値(Ω)が高いので、さらに被塗装物表面の表面抵抗値(Ω)を下げる、導電性材料(4)を配合した塗料を使い、眼鏡フレーム(5)等全体に2層構造膜(14)に塗布する。つまり導電材含有コート塗料(7)を素地の、下膜にして塗り、α線放出のイオン生成コート塗料をその上膜として重ね塗りをする。またα線を放出するイオン生成コート塗料と表面抵抗値(表は下膜抵抗値で示す)を調整する導電材含有コート塗料を含有配合した、1層複合膜に塗布する方法もある。
本発明は以上のような構成よりなる、α線を利用してイオンを生成する眼鏡である。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、眼鏡をかけるだけで、使用者の身体との接触もしくは接近空間で、370ベクレル以下で適度な天然放射線のα線、β線、γ線で満たされ、特にα線のイオン化作用により、細胞活動が活性化され、新陳代謝が高まり、血流を安定させ、抗酸化酵素を増加させ、目の疲労等を取り去るホルミシス効果が得られるとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
ベストモードとしての本発明を、説明すれば、眼鏡のフレーム全体に、低レベル放射線のα線を放射するイオン生成コート塗料(6)で、表面塗装を施すことにある。本発明に使用される合成樹脂塗料としては、ニトロセルロースラッカー、フタル酸樹脂塗料、アミノアルキド酸樹脂塗料エポキシ樹脂塗料、ビニル樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、ケイ素樹脂塗料、フェノール樹脂塗料等を列挙できる。これら塗料に、天然放射性鉱石微粉末(3)を配合するには、塗料を製造する原材料中に配合し、その後塗料を製造するようにしてもよいし、製造された塗料に配合するようにしてもよい。つまりかかる選別された有機塗料(1)および無機塗料(2)に、放射線レベル370Bg/g以下であり、且つ粒径0.01μ〜50μを有するウラン系、トリウム系の天然放射性鉱石微粉末(3)を配合して、イオン生成コート塗料(6)を製造する。さらに、眼鏡フレームの材質(ABS・PPアクリル)により表面の抵抗値(Ω)が高く、例えば、プラスチック製の眼鏡フレーム等は表面抵抗値が1012〜1018Ωと非常に大きく、静電気を帯びているので、さらに被塗装物表面の、表面抵抗値(Ω)を下げる導電性材料(4)を配合した導電材含有コート塗料も発明のノウハウとして形成する。該フレーム材質は最近、セルライトが多い。
【0007】
そのような導電性材料としては、導電性酸化チタン粉末(酸化チタン表面をSn−Sb系化合物で処理したもの)、また導電性カーボン粉末(伝化学工業社製・デンカブラック、HS−100)、および銀、ニッケル、アルミニウム、ステンレス、鉄等の金属からなる粉末、金属細片または金属短繊維、有機繊維もしくは、無機繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末の表面を金属または金属酸化物等で被覆したものが使用できる。なお透明性を有する塗料とする場合に配合される導電性材料は、透明性の導電材料であることが必要である。例えば、透明導電材(石原産業製・SN、FSシリーズ)白色導電性酸化チタン(石原産業製・ET、FTシリーズ)を挙げることができる。つまりこのように配合されたコート塗料を使い、眼鏡フレーム(5)等全体に塗布する。その塗布方法は、フレーム等には下地として導電性材料を配合したコート塗料を先に塗布して、その下地の上から該天然放射性鉱石微粉末を配合したコート塗料を塗布する方法がベストである。つまり該、2層構造膜(14)を形成する。
【0008】
次に本発明によれば、塗布した該コート塗料により放射線ホルミシスによる効果を眼鏡により体験できる。これらを説明すれば本発明の放射線は運動エネルギーをもって空間を高速で動きまわる素粒子の粒子線(電子、陽子、中性子、原子核等で粒子の性質を持つ)つまりラドンガスより放射されるα線のことをいいます。その特徴は物質を透過し、その物質への電離作用をもち放射線を放射する。自然界にはウランやトリウムのような非常に不安定な、元素があり放射線を発しながら崩壊(壊変)してゆく。ラジウムもウランやトリウムの崩壊途中の元素で、放射線を発しながらラドンやトロンに変わり、さらにラドンやトロンも放射線を発しながらポロニュウム、そして最後は鉛へと形を変えて行く。ラドンやトロンの崩壊速度は、ウラン等に比べて、極めて速くラドン222の半減期は、3.82日、トロンのそれはわずか55.4秒である。このように放射性物質が崩壊する過程で発する放射線が、人体などに反応するのである。この放射線のレベルを適性値にコントロールしたものが、低レベル放射線ホルミシス効果をもたらす事になるのである。
【0009】
特にα線の放射線ホルミシス効果、つまり生体に及ぼす作用のうち、とくに重要なのは、活性酸素の抑制効果である。細胞内に運ばれた酸素から発生する活性酸素は、細胞や組織を傷つけるため、近年ではさまざまな病気や老化の原因となるということが明らかになっている。この諸悪の根源ともいえる活性酸素を抑制するのが、低レベルの放射線(ここではα線を主に、β線、γ線)である。つまり、この低レベル放射線により細胞内に、活性酸素を抑制する酵素であるSOD(スーパーオキシド・ジムスターゼ)が飛躍的に増加し、細胞の新陳代謝を向上させる細胞膜流動性の増大、細胞膜透過性を妨げる過酸化脂質の減少により、細胞が若返る効果がある。近年、東京大学先端科学技術研究センターでも実証されている。
【0010】
本発明に於いて、低レベル放射線について説明すれば、天然放射性鉱石微粉末(3)の元素は前記のごとく崩壊(壊変)を繰り返し、その度に放射線のα線、β線、γ線を放射する。この中でとくに、α線(ヘリウムの原子核)による電離作用はγ・β線より20倍以上高いと言われており、細胞間の浸透性を柔軟にし、有害なる活性酸素を除去する。つまりこれを効果的に生かすことが、放射線ホルミシスにとって、最も大切であり、放出される低レベル放射線のα線、β線、γ線の中で特に、粒子放射線であるα線を直接、体に取り込む事が重要な点である。このα線によるイオン化作用でエネルギーが伝達され、細胞に特別な効果をもたらす。そのような効果を生み出すためには、前記のごとく配合したコート塗料を使い、眼鏡フレーム(5)等全体に塗布することにある。
【0011】
ここで、α線(ヘリウムの原子核)による電離作用は、イオン化作用であり、多量のマイナスイオンが発生する。これは天然放射性鉱石微粉末(3)を配合したコート塗料より、発生するα線を活用して多量にイオンを生成するする技術である。しかしながら天然鉱石の放射線物質のα線、β線、γ線のエネルギーの中で、α線を利用してイオン生成を計る場合に、プラスチック、ゴム、合成紙、樹脂フイルム等は表面抵抗値(Ω)が高く、それは1012〜1018と非常に大きく、静電気を帯びやすい。したがってコート塗料(6)に配合された天然放射性鉱石微粉末(3)から放射する、α線の電離作用によるイオン化作用が、この静電気により相殺されてしまう。このため本発明では一定の表面抵抗値を調整する事により、安定したα線による電離作用により、多量のイオン数を生成する。もちろん季節や場所の温度、湿度により生成量の数値も変わります。
【0012】
以下、本発明の天然放射性鉱石微粉末(10%・25%重量配合)のコート塗料と、導電性材料配合の、表面抵抗値(Ω)調整用のコート塗料を施した、B5サイズの硬質塩化ビニール樹脂板(13)および眼鏡フレーム(5)全体から発生するα線による、マイナスイオン生成数(個/CC)の測定実証結果を、表1、表2に示す。またそれらの測定方法を図7にて示す。
【0013】
【表1】

【0014】
【表2】

【0015】
【表3】

【0016】
近年、眼鏡フレームの材質は、樹脂系の多種類に変わって来ている。その理由としてはこの材質に油脂分を含質させて、物質性の向上を目的に、曲げ修正性や破損防止性などその他を考えての研究による。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 本発明の加工図である。
【図2】 本発明の実施説明図である。
【図3】 本発明のイオン生成測定検証図である。
【図4】 本発明のB5サイズの硬質塩化ビニール樹脂板でのイオン生成測定検証図である。
【図5】 本発明の2層構造膜で形成した塗布構成図である。
【図6】 本発明の1層複合膜に形成した塗布構成図である。
【図7】 本発明の表1の塗膜状態説明図である。
【符号の説明】
【0018】
1 有機塗料
2 無機塗料
3 天然放射性鉱石微粉末
4 導電性材料
5 眼鏡フレーム
6 イオン生成コート塗料
7 導電材含有コート塗料
8 マイナスイオン
9 イオン測定器(IC−1000)
10 イオン測定吸入口
11 アルミ測定カバー
12 塗布加工
13 B5サイズの硬質塩化ビニール樹脂板(1mm)
14 2層構造膜
15 1層複合膜
16 複合コート塗料(放射線物質+導電材物質)
17 バインダー(アクリル樹脂塗料)
18 最近の材質(アセテートおよびオプチル)
19 素地にイオンコート塗料を施したもの
20 下地に抵抗値調整コート塗料を施したもの
21 B4サイズの金属板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機塗料(1)および無機塗料(2)に、天然放射線鉱石(放射性同位元素)の放射線レベル・370Bg/g以下であり、且つ粒径0.01μ〜50μを有する、天然放射性鉱石微粉末(3)を配合した、α線放出の表面処理剤(塗料およびインク)を上膜として形成する、イオン生成コート塗料(6)と、そして被塗装物表面の表面抵抗値(Ω)を下げる導電性材料(4)を含有配合したものを下膜として形成する、導電材含有コート塗料(7)とを、眼鏡フレーム(5)に塗布して、ここを2層構造膜(14)に、つまり上膜と下膜に形成して塗布したことを特徴とする、α線を利用してイオンを生成する眼鏡。
【請求項2】
α線放出の表面処理剤(塗料およびインク)によるイオン生成コート塗料(6)と、被塗装物表面の表面抵抗値(Ω)を下げる、導電性材料(4)を含有した導電材含有コート塗料(7)とを含有配合したものを、一つの膜にして、1層複合膜(15)として形成して、塗布したことを特徴とする、請求項1記載のα線を利用してイオンを生成する眼鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−250248(P2010−250248A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−117010(P2009−117010)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(598028051)株式会社 日本ハネック (16)
【出願人】(509133562)株式会社ディセンター (1)