説明

「開閉式ディスポーザブル三角コーナー」

【課題】従来の三角コーナーは,
イ. その形状が固定的であったため,不使用時にもシンク内スペースを大きく占領していた。
ロ. その形状が固定的であったため,開口部から害虫の出入りが容易であった。
ハ. その形状が固定的であったため,不使用時にも生ゴミの視認性が高く不快であった。
ニ. 生ゴミの水分除去が困難で長時間を要した。
ホ. 内容物である生ゴミだけを取り出し廃棄し,三角コーナーは反復利用していたことから,三角コーナー側面および底部にヌメリが発生し清掃が必要で不快かつ不衛生であった。
【解決手段】三角コーナーを開閉可能な紙製にし,着脱可能な吸盤でシンク内面に設置することで
イ. 不使用時のシンク内スペースの有効利用
ロ. 不使用時に三角コーナーへの害虫の出入防止
ハ. 不使用時に生ゴミの視認性を抑制
ニ. 生ゴミ水分の搾り出し
ホ. 三角コーナー諸共生ゴミの廃棄
を可能とし,これまで不快かつ不衛生であった三角コーナーの清掃の手間を省く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,台所の水場に設置する三角コーナーの材質,形状,設置方法および使用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の三角コーナーは,ステンレス製,樹脂製,銅製などが一般的であり,台所の水場に据え置きされることで,使用時のみならず不使用時においてもシンクスペースを狭くするとともに,溜まった中身の生ゴミだけを廃棄して三角コーナーそのものは反復使用していたことからヌメリが発生し不衛生な状態となっていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の三角コーナーには次のような欠点があった。
イ. 従来の三角コーナーは溜まった生ゴミを廃棄する際に三角コーナーから中身だけを取り出さなくてはならず面倒であると共に不快かつ不衛生であった。
ロ. 従来の三角コーナーは生ゴミなどによるヌメリが発生し,三角コーナーそのものを掃除をしなければならず面倒であると共に不快かつ不衛生であった。
ハ. 従来の三角コーナーはその形状が固定的であるため使用時はもとより不使用時においてもシンク内スペースの一角を占領し不快であると同時に作業効率を低下させていた。
ニ. 従来の三角コーナーは開口部から容易に虫が出入りする形状で不衛生であった。
ホ. 従来の三角コーナーは生ゴミの水切りに長時間を必要としたことから,生ゴミ廃棄時には大量の汚液ダレを招き不衛生であった。
ヘ. 従来の三角コーナーは使い捨てタイプのものでもゴミ受け袋の着脱が困難であったり,上記ハ.ニ.ホ.に掲げる欠点を同時に改善するものではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するために三角コーナーを紙製で開閉可能なものとし,シンク内面に吸盤により設置するものとする。即ち、本発明の三角コーナーは紙製であり、開閉が可能であり、シンクの内壁を利用して安定的に設置することができることを要旨とする。
【0005】
三角コーナーをシンク内面に設置する場合において三角コーナーを支持する器材が吸盤以外の磁石などの着脱が容易な物の場合は磁石などで支持する。
【発明の効果】
【0006】
この発明の効果は以下のとおり。
イ. 三角コーナーを紙製にすることで,生ゴミが溜まると紙製の三角コーナー諸共燃えるゴミとして廃棄可能となる。
ロ. 三角コーナーを紙製として使い捨てすることにより,三角コーナーの掃除の手間が省ける。
ハ. 三角コーナーを紙製にし,開閉可能なものとすることにより不使用時の占領スペースを小さくできる。
ニ. 三角コーナーを紙製にし,開閉可能なものとすることにより不使用時の害虫の出入を困難にする。
ホ. 三角コーナーを紙製にし,開閉可能なものとすることで閉口時に外側カバーにより生ゴミの視認性を低下させることに加え,外側カバーの上から生ゴミに直接触れること無く圧力をかけ水分を搾ることが可能となる。
ヘ. 紙製三角コーナーに支持用の穴を開けシンク内面に着脱可能な吸盤により設置することで三角コーナーを安定させると共に使用後の廃棄を容易にする。
ト. また,上記ヘ.により三角コーナー廃棄時も吸盤がシンク内面に残置されることから,三角コーナーを交換する場合に新しい三角コーナーを従来と同じ位置に容易に再設置できる。
【発明の構成】
【0007】
この発明の構成を[図1]に示す。
【0008】
耐水性あるいは撥水性の加工を表面に施した紙あるいは再生紙で三角コーナー外側カバーを構成し,内部に水切りに適した紙から成るゴミ受け袋を取り付け全体を構成する。
【0009】
また,三角コーナー内部のゴミ受け袋が水切りに適した布または網である場合はこれにより生ゴミを受ける。
【0010】
三角コーナーを紙あるいは再生紙製とすることにより生ゴミ出入口の開閉が容易になると共に,生ゴミを三角コーナー諸共廃棄できるよう工夫している。
【0011】
三角コーナーの外側カバーには三角コーナー本体をシンク内壁に吸盤により支持する為の穴(支持点)を設け簡単かつ安定的に設置できるよう工夫している。
【0012】
また,ゴミが溜まった時に設置用の吸盤から三角コーナーを離脱して三角コーナーのみを廃棄することから,吸盤はシンク内壁に残置され一度吸盤の位置を決めてしまえば,次回以降新しい三角コーナーを設置する際も従来と同じ位置に容易に設置できる。
【0013】
三角コーナー外側カバーを備えることにより側面からの生ゴミの視認性を抑えると共に,廃棄時に直接生ゴミに触れること無く水分を絞ることができるよう工夫している。
【0014】
本発明の三角コーナーはリサイクル資材で全ての構成が可能のため,環境資源を有効に利用することができる。
【0015】
また,構造が簡易なため大量生産が可能で安価で提供することができ,台所の水場作業の不快を軽減すると共に衛生面を向上させ,かつ環境に優しいリサイクル製品として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の構成を表す斜視図。
【図面の簡単な説明】
【0017】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙でできた使い捨てのできることを特徴とする三角コーナー。
【請求項2】
耐水または撥水加工を施した紙でできた外側カバーと水切りに適した紙製のゴミ受け袋から構成される三角コーナー。
【請求項3】
三角コーナーの三つの面のうち,二つの面を外側カバーで覆い,この二つの面を吸盤等でシンク内面に固定させる生ゴミ入れ。
【請求項4】
必要に応じて三角コーナーを二つ折して,シンク内面に接する二面を吸盤で支持することでゴミ出入口を開閉可能とした生ゴミ入れ。
【請求項5】
吸盤と三角コーナーの着脱を容易にし,生ゴミを三角コーナー諸共廃棄することを容易にした生ゴミ入れ。
【請求項6】
防水性または撥水性の外側カバーを備えることで,側面からの生ゴミの視認性を低めると同時に生ゴミに直接触れること無く水分を搾ることが可能な三角コーナー。

【図1】における三角コーナー外側カバーa1,b1,a2,b2は耐水加工または撥水加工を施した紙製であり、内部に浸透性の高い紙製のゴミ受け袋を取り付け三角コーナー全体を構成する。
【0018】
【図1】における外側カバーa1,b1,a2,b2は辺o,pを中心に二つ折りとなり、辺o,pを軸として開閉可能となる。
【0019】
【図1】における外側カバーについて辺n1,n2は切断線,辺m1,m2は折線を表す。これにより外側カバーの一部が可動となり,ゴミ受け袋内部の生ゴミを安定させると共に,生ゴミの水分を搾る際に圧力を加えることを容易にする。
【0020】
【図1】におけるA1,A2はシンク内面に三角コーナーを安定的に設置する為の支持穴であり,支持穴周辺には切り込みを入れることで吸盤に対する着脱を容易にする。
【本発明の一実施形態】
【0021】
本発明の一実施形態の鳥瞰図を[図2]および[図3]に示す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図2】はシンク内部に本発明の三角コーナーを開口して設置した状態。三角コーナーは吸盤A1,A2で支持され、円弧a1,a2はゴミ受け袋が開口した状態を表す。
【0023】
【図3】はシンク内部で本発明の三角コーナーが閉口した状態。三角コーナーは吸盤A2のみで支持され閉口している。辺b1,cは生ゴミの圧力により外側カバーが押し広げられている状態を表す。
【0024】
【図3】において押し広げられた外側カバーに必要に応じて圧力を加えることでゴミ受け袋内部の生ゴミの水分が搾られる。
【本発明の一実施形態】
【0025】
本発明の三角コーナーをシンク内面に支持する為の穴の一形態の正面図を[図4]に示す。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図4】に示す内円は吸盤先端を挿入する穴であり,外円と内円を結ぶ複数の直線は三角コーナーと吸盤の着脱を容易にする為の切り込みを表す。
【本発明の一実施形態】
【0027】
本発明の三角コーナーをシンク内面に安定的に設置する為の吸盤の一形態の斜視図を[図5]に示す。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図5】において最下底部が吸盤の接着面を表し,上部球体が[図4]に示す支持用穴に挿入される部分を表す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
[図1][図2][図3][図4][図5]の夫々に示された発明品の外側カバー・ゴミ受け袋・吸盤および支持穴の寸法の縮尺比例関係については必ずしも相関性を示すものでは無い。
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−143703(P2008−143703A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−357177(P2006−357177)
【出願日】平成18年12月11日(2006.12.11)
【出願人】(507011806)
【Fターム(参考)】