説明

かつら用止着具およびこれを用いたかつら

【課題】十分な挟持力を有して、かつらを確実に固定できるかつら用止着具およびそれを用いたかつらを提供する
【解決手段】かつらを固定するためのかつら用止着具であって、第1の枠体と、第2枠体と、該第1の枠体の一部と該第2の枠体の一部とが重なった部分を接合した接合部とを有するストッパー枠体と、一端が前記第1の枠体に固定され、該一端から前記第1の枠体の内側に向かって延在し、他端が自由端である第1の櫛歯と、一端が前記第2の枠体に固定され、該一端から前記第1の枠体の内側に向かって延在し、他端が自由端である第2の櫛歯と、を含み、前記ストッパー枠体が、その上面側に突出するように湾曲した第1状態とその下面側に突出した第2状態との2つの状態を任意に選択でき、前記第1の櫛歯の前記他端と前記第2の櫛歯の前記他端とが前記第2状態において前記ストッパー枠体に接触または接近することを特徴とするかつら用止着具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はかつらを頭部に固定するためのかつら用止着具およびこれを用いたかつらに関する。
【背景技術】
【0002】
かつらは、装着中にずれることがないように装着者の頭部に固定する必要がある。かつらを固定する方法として、例えば、毛髪を植設してあるかつらベースの裏面、すなわちかつら装着者の頭部と接触するかつらベースの面の一部に接着剤を塗布して装着者の頭部に固定する方法が広く知られている。
【0003】
しかし、この方法では、装着者の頭部に接着剤が接触するため、装着者が、頭皮が引っ張られている感覚等の違和感を感ずる場合がある。
【0004】
そこで、接着剤を用いずにかつらを頭部に固定する方法として、かつらベースの裏面に配置した「かつら用止着具」が装着者の自毛を挟持することでかつらを固定する方法が用いられている。
【0005】
図7は、特許文献1が開示するこのようなかつら用止着具(「かつら用ストッパー」とも言う)の上面図である。特許文献1のかつら用止着具は、上面側が凸部となるように、および下面側が凸部となるように湾曲可能な枠体(湾曲反転部材)7と、基端側が枠体7の1辺に固定され、そこから、自由端である先端に向けて枠体7の別の1辺を超えて延在する櫛歯(突片)3とを有する
【0006】
そして、枠体7の中央部を押圧して、枠体7の湾曲方向を上面が凸部となるようにすることで、櫛歯3の先端部が枠体7から離れる方向に動く。そして、かつら装着者の自毛を櫛歯3と枠体7の間に挿入する。この後、枠体7の中央部を反対方向に押圧することで、枠体7の湾曲方向を凸部が下面側に変わる、所謂湾曲反転を行うことで、櫛歯3の先端部を枠体に接近(場合により接触)させ、枠体7と櫛歯3とによりかつら装着者の自毛を挟持する。
これにより、かつらを装着者の頭部に固定できる。
【0007】
特許文献2は、湾曲反転可能な略矩形の枠体を用い、当該略矩形上の枠体の2つの短辺それぞれに、枠体の長手方向に沿って枠体の略中央部まで延在する櫛歯を配置した止着具を開示している。
【0008】
特許文献3は、その1辺に基端部が固定され、自由端である先端に向けてその長手方向にそって延在する1本の爪片を有する湾曲反転可能な枠体を2つ用い、この2つの枠体をそれぞれの一部が重なるように配置した後、その重なった部分の外周を取り囲むゴム管の締め付け力によりこの2つの枠体を連結して形成した止着具を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実公昭56−23294号公報
【特許文献2】特開昭56−165006号公報
【特許文献3】実開昭58−78926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、上述した止着具を含む多くのかつら用止着具は、枠体と櫛歯または爪片との間に生ずる挟持力が十分でない場合がある。この結果、かつら使用中に、枠体と櫛歯または爪班との間に挟持した装着者の自毛が滑って十分に挟持されない状態となってしまい、かつらをしっかりと固定できない場合があるという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、十分な挟持力を有して、かつらを確実に固定できるかつら用止着具およびそれを用いたかつらを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明の態様1は、かつらを固定するためのかつら用止着具であって、第1の枠体と、第2枠体と、該第1の枠体の一部と該第2の枠体の一部とが重なった部分を接合した接合部とを有するストッパー枠体と、一端が前記第1の枠体に固定され、該一端から前記第1の枠体の内側に向かって延在し、他端が自由端である第1の櫛歯と、一端が前記第2の枠体に固定され、該一端から前記第1の枠体の内側に向かって延在し、他端が自由端である第2の櫛歯と、を含み、前記ストッパー枠体が、その上面側に突出するように湾曲した第1状態とその下面側に突出した第2状態との2つの状態を任意に選択でき、前記第1の櫛歯の前記他端と前記第2の櫛歯の前記他端とが前記第2状態において前記ストッパー枠体に接触または接近することを特徴とするかつら用止着具である。
【0013】
本願発明の態様2は、前記第2状態において、前記第1の櫛歯の前記他端と前記第2の櫛歯の前記他端とが、前記第1の枠体の一部と前記第2の枠体の一部とが重なった前記部分に接触していることを特徴とする態様1に記載のかつら用止着具である。
【0014】
本願発明の態様3は、前記第1の枠体および前記第2の枠体は、それぞれ平面視した形状が略矩形であり、前記第1の枠体の前記略矩形形状の1つの短辺と前記第2の枠体の前記略矩形形状の1つの短辺とが互いに重なり合って前記接合部を形成していることを特徴とする態様1または2に記載のかつら用止着具である。
【0015】
本願発明の態様4は、前記第1の枠体の前記略矩形形状の2つの短辺のうち前記接合部を有しない方の短辺に前記第1の櫛歯の前記一端が固定され、かつ前記第2の枠体の前記略矩形形状の2つの短辺のうち前記接合部を有しない方の短辺に前記第2の櫛歯の前記一端が固定されていることを特徴とする態様3に記載のかつら用止着具である。
【0016】
本願発明の態様5は、前記第1の枠体の内部に形成されている開孔の幅が、前記第1の枠体の前記矩形形状の2つの短辺のうち前記接合部を有しない方の短辺側の方が前記接合部を有する短辺側より狭くなっており、かつ、前記第2の枠体の内部に形成されている開孔の幅が、前記第2の枠体の前記矩形形状の2つの短辺のうち前記接合部を有しない方の短辺側の方が前記接合部を有する短辺側より狭くなっていることを特徴とする態様3または4に記載のかつら用止着具である。
【0017】
本願発明の態様6は、前記接合部が、該第1の枠体の一部と該第2の枠体の一部とが重なった部分をかしめた、かしめ部であることを特徴とする態様1〜5のいずれかに記載のかつら用止着具である。
【0018】
本願発明の態様7は、前記第1の枠体は、金属片の一端と他端とをかしめた金属片よりなり、前記第2の枠体は、金属片の一端と他端とをかしめた金属片よりなり、上から順に、前記第2の枠体の前記金属片の前記一端、前記第1の枠体の前記金属片の前記一端、前記第2の枠体の前記金属片の前記他端、前記第1の枠体の前記金属片の前記他端を重ねた部分をかしめた、かしめ部が前記接合部であることを特徴とする態様6に記載のかつら用止着具である。
【0019】
本願発明の態様8は、前記接合部を含む前記第1の枠体の少なくとも一部と、前記第2の枠体の少なくとも一部とを覆う管状の筒体を有することを特徴とする態様1〜7のいずれかに記載のかつらよう止着具である。
【0020】
本願発明の態様9は、前記ストッパー枠体が、該ストッパー枠体をかつらに固定するための糸が通る貫通孔を有することを特徴とする態様1〜8のいずれかに記載のかつら用止着具である。
【0021】
本願発明の態様10は、上面が前記ストッパー枠体の下面に接触して固定され、下面が接着剤を介してかつらに固定可能な、樹脂より成るシートを有することを特徴とする態様1〜8のいずれかに記載のかつら用止着具である。
【0022】
本願発明の態様11は、態様1〜10のいずれかに記載のかつら用止着具を含むかつらである。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るかつら用止着具(ストッパー)は高い挟持力を有して、かつら装着者の自毛を挟持できる。従って、本発明に係るかつら用の止着具を用いたかつらは、かつら装着者の頭部に確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本願発明に係るかつら用止着具100を示す斜視図であり、毛髪を挟持する前の状態(所謂「開いた状態」)を示す。
【図2】本願発明に係るかつら用止着具100を示す斜視図であり、毛髪を挟持している時の状態(所謂「閉じた状態」)を示す。
【図3】閉じた状態の止着具100の断面図である。
【図4】本願発明の変形例に係るかつら用止着具200の斜視図である。
【図5】本願発明にかかるかつら用止着具100を有するかつら500の上面図である。
【図6】第1の枠体11および第2の枠体21をそれぞれ製造するのに用いる金属片11Aを示す斜視図である。
【図7】特許文献1が開示するこのようなかつら用止着具の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。
【0026】
図1は、本願発明に係るかつら用止着具(以下、単に「止着具」という場合がある。「かつら用ストッパー」とも呼ばれる。)100を示す斜視図であり、毛髪(かつら装着者の自毛)を挟持する前の状態(所謂「開いた状態」)を示す。図2は、本願発明に係るかつら用止着具100を示す斜視図であり、毛髪を挟持している時の状態(所謂「閉じた状態」)を示す。
【0027】
止着具100は、詳細は後述するが、第1の枠体11の一部と第2の枠体21とを重ねて形成した枠体重ね部14において、枠体11と枠体21とを接合して形成したストッパー枠体31と、一端(基端)がストッパー枠体31に固定され他端(先端)が自由端である櫛歯36(第1の櫛歯16および第2の櫛歯26)を有する。
そして、ストッパー枠体31は、弾性変形可能な材料からなり、図1に例示するように、その上面側(図1の+Z方向)に突出するように(上面側に凸部を形成するように)湾曲した状態と、図2に例示するように、その下面側(図2の−Z方向)に突出するように(下面側に凸部を形成するように)湾曲した状態との2つの状態の間を行き来できる。
【0028】
図1に示すように、ストッパー枠体31が上面側に突出するように湾曲している時は、櫛歯36の先端がストッパー枠体31から離れた状態となり、かつら装着者の自毛(以下、単に「自毛」という場合がある)を櫛歯36とストッパー枠体31との間に容易に挿入することができる。この状態の止着具100を「開いた状態」と呼ぶ場合がある。
【0029】
図2に示すように、ストッパー枠体31が下面側に突出するように湾曲している時は、櫛歯36の先端がストッパー枠体31に接近、より好ましくは最接近(接触する場合を含む)した状態となり、上述の開いた状態において、櫛歯36とストッパー枠体31との間に挿入した自毛を櫛歯36とストッパー枠体31とにより挟持することができる。この状態の止着具100を「閉じた状態」と呼ぶ場合がある。止着具100を閉じた状態にすることで、この止着具100を備えたかつらを装着者の頭部に固定することが可能となる。
なお、このようにストッパー枠体31の湾曲方向を上面または下面の一方に突出した状態から他方に突出した状態に変えることを「湾曲反転」という場合がある。
【0030】
止着具100は、2つの枠体11と21とを接合して、より長いストッパー枠体31を形成する。詳細は後述するが、さらにストッパー枠体31は、第1の枠体11と第2の枠体21とが重なった部分である枠体重ね部14を有することから、高い挟持力を有するとともに比較的弱い力で湾曲反転を行うことができるという利点を有する。
以下に止着具100の各要素の詳細を説明する。
【0031】
(1)ストッパー枠体
止着具100は、上述のように第1の枠体11と第2の枠体21とを接合して形成したストッパー枠体31を有する。第1の枠体11の一部と第2の枠体21の一部とは互いに重なり、枠体重ね部14を形成している(図1では、第1の枠体11の1つの短辺と第2の枠体21の1つの短辺が重なり、枠体重ね部14を形成している)。
【0032】
そして、枠体重ね部14において第1の枠体11と第2の枠体21とが接合されている。接合は、第1の枠体21と第2の枠体とが、その周辺にゴム管等の拘束治具等を配置しなくても一体となるように行う必要がある。
【0033】
これは、例えば、特許文献3のかつら用止着具の場合のように、2つの枠体が接触しているだけで接合されることなく、取り囲むゴム等の締め付け力のような拘束治具により外部から拘束して2つの枠体を接触させて一見一体とも思える構造を採用しても本願発明の効果が得られないからである。より具体的には、湾曲反転の際にゴム等の拘束治具が変形してしまい、第1の枠体と第2の枠体との間にずれが生ずる等により、例えば2つの枠体の一方しか湾曲反転しない等、十分な挟持力を得ることができないという問題を生ずることがある。
【0034】
すなわち、本願発明でいう第1の枠体11を第2枠体の接合とは、両者を接合する接合力を発揮する部位が、第1の枠体11と第2の枠体21とが重なっている枠体重ね部14の内部に存在する状態をいう。
このような、枠体重ね部14の内部での接合は、第1の枠体11と第2の枠体21とが接合され、湾曲反転時に両者が分離または相対的に移動してずれる等の問題を生じない限りは任意の方法でおこなってよい。このような接合方法として、かしめ、溶接、ろう付け、圧着、溶着および接着剤による接着等を例示できる。
【0035】
これらのなかでも以下の理由から、かしめは好ましい実施形態の1つである。
図3は、閉じた状態の止着具100の断面図である。
第1の枠体11および第2の枠体21は、かしめ加工を受けて、枠体重ね部14の内部にかしめ部(接合部)33を形成している(図2参照)。図3に示す実施形態では、枠体重ね部14を貫通するように、かしめ部33を形成することにより、第1の枠体11と第2の枠体21とが接合されてストッパー枠体31を形成している。
【0036】
図1〜図3に示す実施形態では、かしめ部33は、枠体11および枠体21を形成するという機能およびストッパー枠体31を湾曲反転可能にする機能も有する。
これら機能について、ストッパー枠体31の製造方法の説明と併せて以下に詳細に説明する。
【0037】
・ストッパー枠体の製造方法
以下に、湾曲反転可能なストッパー枠体31の製造方法を例示する。以下に示す製造方法は、あくまで一例として示すものであり、製造方法を限定することを意図するものではない。
【0038】
図6は、第1の枠体11および第2の枠体21をそれぞれ製造するのに用いる金属片11Aを示す斜視図である。
上述のようにストッパー枠体31は、湾曲反転を行うことができる。すなわち、上面側および下面側が突出するように湾曲できる。このように、ストッパー枠体31が湾曲できるようにするための1つの方法は、第1の枠体11および第2の枠体21を金属片11Aより形成することである。
金属片11Aは、例えば、平面状の金属板を打ち抜くことにより形成することができ、この状態では金属片11Aは平面状(図6のXY平面に平行)である。
【0039】
枠体11および枠体21は、上方(図1および図2のZ方向)から平面視した形状が略矩形となっている。このため、金属片11Aも上方(図6のZ方向)から平面視した形状が略矩形であるが、略矩形形状の2つの短辺のうち、枠体重ね部14となる方の短辺は不連続部(外周の一部が欠落した部分)18を有している。そして、この不連続部18を無くすように不連続部18の両端に位置する端部17Aと端部17Bのうち少なくとも一方を移動して(図6のY方向沿って移動して)、端部17Aと端部17Bとを接触させることにより平面状の金属片11から湾曲反転可能な第1に枠体11および第2の枠体21を得ることができる。
【0040】
より具体的な方法を例示する。端部17Aには貫通孔19Aが設けられ、端部17Bには貫通孔19Bが設けられている。
そして、貫通孔19Aと貫通孔19Bとが整列するように(例えば、その軸が一致して整列するように)、端部17Aと端部17Bとを重ねて貫通孔19Aと貫通孔19Bとをかしめる。これにより金属片11Aの外周は連続して繋がるとともに、湾曲した状態(上面側に突出した湾曲状態と下面側に突出した湾曲状態の2つを行き来可能な状態)となり、湾曲反転可能な第1の枠体11および第2の枠体を得ることができる。
【0041】
図1〜3に示す実施形態では、第1の枠体11を形成するために第1の枠体11用の金属片11Aの貫通孔19Aおよび19Bを整列させて(例えば、その軸が一致するように整列させて)かしめる工程と、第2の枠体21を形成されるために第2の枠体21用の金属片11Aの貫通孔19Aおよび19Bを整列させて(例えば、その軸が一致するように整列させて)かしめる工程と、第1の枠体11と第2の枠体21とを接合する工程とを枠体重ね部14の1箇所をかしめ加工して、かしめ部33を形成することにより同時に行っている。
すなわち、図3から判るように、かしめ部33では、上から順に第2の枠体21用の金属片11Aの一端17A(貫通孔19A)、第1の枠体11用の金属片11Aの一端17A(貫通孔19A)、第2の枠体21用の金属片11Aの他端17B(貫通孔19B)、第1の枠体11用の金属片11Aの他端17B(貫通孔19B)をそれぞれの貫通孔19Aまたは19Bが整列するように重ねて配置し、これら4枚の金属板、すなわち、2つの金属片11Aのそれぞれの2つの端部17Aと17Bとを併せて4枚の金属板が、かしめ加工を受けて、かしめ部33を形成することにより接合されている。
このように、一度に4枚の金属板をかしめて、かしめ部33を形成することで、同時に、所望の形状に湾曲した第1の枠体11および第2の枠体21を形成し、かつこれらを接合してストッパー枠体31を得ることができるため、極めて高い生産性でストッパー枠体31を形成できる。
【0042】
また、このように、第1の枠体11用の金属片11Aの端部と第2の枠体21用の金属片11Aの端部とを交互に積み重ねてから接合することで、第1の枠体11と第2の枠体21とをより強固に接合させることができる。
【0043】
なお、ストッパー枠体31は、図1〜3に示す実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の4枚の金属板を積層する順序について、第1の枠体11用の金属片11Aの端部と第2の枠体21用の金属片11Aの端部とを交互に積層することに代えて、上から順に第1の枠体11または第2の枠体21の一方の端部17Aおよび17Bを重ね、その下に第1の枠体11または第2の枠体21の他方の端部17Aおよび17Bを重ねてから、かしめ部33を形成してもよい。
【0044】
さらに、例えば、第1の枠体11および第2の枠体21の平面視した形状は、略矩形に限定されるものではなく、円、楕円および台形ならびにこれら形状の一部を含む形状等を含む任意の形状であってよい。
【0045】
また、第1の枠体11または第2の枠体21を湾曲させるために金属片の2つ端部を繋げる部分は、枠体重ね部14に限定されるものではなく、任意の場所で行ってよい。換言すれば、第1の枠体11および/または第2の枠体21を湾曲させるために金属片の2つ端部を繋げる部分と、第1の枠体11の一部と第2の枠体21の一部とを重ねて、枠体重ね部14を形成して、第1の枠体11と第2の枠体22とを接合する接合部33とは、異なる部位であってよい。
【0046】
第1の枠体11と第2の枠体21とは、同じ形状であってもよいし、異なる形状であってもよいが、好ましくは同じ形状である。ストッパー枠体31が枠体重ね部14を中心に対象に湾曲し、第1の枠体11側と第2の枠体21側が等しい挟持力を有するように構成できるからである。
【0047】
第1の枠体11および第2の枠体21を平面視した形状が矩形のように長手方向と短手方向を有する場合、短手方向同士を重ねて枠体重ね部14を形成し、第1の枠体11と第2の枠体21の長手方向が整列(図1のX方向に整列)するように配置してストッパー枠体31を形成するのが好ましい。ストッパー枠体31が細長い形状となり、比較的弱い力で湾曲反転を行えるとともに、より高い挟持力を得ることができるからである。
【0048】
第1の枠体11の内部に形成される開孔(枠体内孔部)12(すなわち、第1の枠体11により取り囲まれて形成される開孔12)および第2の枠体21の内部に形成される開孔(枠体内孔部)22(すなわち、第2の枠体21により取り囲まれて形成される開孔22)は、それぞれ、その幅(図1のy方向の長さ)が枠体重ね部14側(内側)よりも枠体重ね部14に対向する側(外側)の方が狭くなっていることが好ましい。すなわち、第1の枠体11および第2の枠体21が図1に示すような矩形状の場合、枠体内孔部12の幅および枠体内孔部22は、かしめ部(接合部)33を形成している短辺側の幅よりも他方の短辺側(かしめ部33を形成していない短辺側)の幅の方が狭いことが好ましい。
これにより、ストッパー枠体31の湾曲した形状の安定性、とりわけ止着具100が閉じた状態の時のストッパー枠体31の湾曲した形状の安定性がより向上し、より安定した挟持力を得ることが可能となる。
【0049】
(2)櫛歯
次に第1の櫛歯16と第2の櫛歯26について説明する。
第1の櫛歯16は、基端が第1の枠体11に固定され、図1〜3に示すように第1の枠体11の内側に向かって延在している。より詳細には、止着具100が開いた状態の時は、図1に示すように、第1の櫛歯16は、第1の枠体11の内側方向(図1のX軸に平行な方向)およびかつストッパー枠体31の上面から離れる方向(図1のZ方向)に延在している。一方、止着具100が閉じた状態の時は、図2および図3に示すように、第1の櫛歯16は、第1の枠体11の内側方向でかつストッパー枠体31の上面に概ね平行な方向に延在している。
【0050】
第1の櫛歯16の先端は自由端となっている。多くの場合、第1の櫛歯16は、第1の枠体11の一片を基端として、ストッパー枠体31の長手方向(図1および図2のX軸に平行な方向)に概ね沿って延在している(高さ方向(図1のZ軸方向)について、ストッパー枠体31から離れる方向に延在している場合も含む)。好ましくは、止着具100が閉じた状態の場合、第1の櫛歯16の先端は、第1の枠体11の基端が固定されている辺と対向する辺に接触する。これにより高い挟持力を得ることができるからである。
例えば、図2のような第1の枠体11が略矩形形状を有する場合、第1の櫛歯16の基端は矩形形状の枠体11の2つ短辺のうち、かしめ部(接合部)33が形成されていない方の短辺に固定され、かしめ部33が設けられている短辺(すなわち枠体重ね部14)に向かって延在している。そして、止着具100が閉じた状態の時、好ましくは、第1の櫛歯16の先端は枠体重ね部14と接触している。
【0051】
第2の櫛歯26も同様である。
第2の櫛歯26は、基端が第2の枠体21に固定され、図1〜3に示すように第2の枠体21の内側に向かって延在している。より詳細には、止着具100が開いた状態の時は、図1に示すように、第2の櫛歯26は、第2の枠体21の内側方向およびストッパー枠体31の上面から離れる方向(図1のZ方向)に延在している。一方、止着具100が閉じた状態の時は、図2および図3に示すように、第2の櫛歯26は、第2の枠体21の内側方向でかつストッパー枠体31の上面に概ね平行な方向に延在している。
【0052】
第2の櫛歯26の先端は自由端となっている。多くの場合、第2の櫛歯26は、第2の枠体21の一片を基端として、ストッパー枠体31の長手方向に沿って延在している(高さ方向(図1のZ軸方向)について、ストッパー枠体31から離れる方向に延在している場合も含む)。好ましくは、止着具100が閉じた状態の場合、先端は、第2の枠体21の基端が固定されている辺と対向する辺に接触する。これにより高い挟持力を得ることができるからである。
例えば、図2のような第2の枠体21が略矩形形状を有する場合、第2の櫛歯26の基端は矩形形状の枠体21の2つ短辺のうち、かしめ部(接合部)33が形成されていない方の短辺に固定され、かしめ部33が設けられている短辺(すなわち枠体重ね部14)に向かって延在している。そして、止着具100が閉じた状態の時、好ましくは、第2の櫛歯26の先端は、枠体重ね部14と接触している。
【0053】
好ましくは、第1の櫛歯16および第2の櫛歯26は、それぞれ、複数配置されている。より確実に自毛を挟持できるからである。
また、この場合、より好ましくは、複数の第1の櫛歯16は、平行に配置されるのではなく、図2に示すように、放射状に広がるように配置される。同様に、より好ましくは、複数の第2の櫛歯26は、平行に配置されるのではなく、図2に示すように、放射状に広がるように配置される。
このように複数の第1の櫛歯16および/または複数の第2の櫛歯26を放射状に配置することで自毛をより安定して挟持できる。
【0054】
また、好ましくは第1の櫛歯16の先端および/または第2の櫛歯26の先端に球状部が設けられている。先端部が自毛を傷付けることを確実に防止できるからである。
【0055】
以上に説明した、櫛歯36(第1の櫛歯16および第2の櫛歯26)とストッパー枠体31(第1の枠体11および第2の枠体21)は、可撓性のある材料により構成されている。可撓性のある材料として好ましいのは、金属材料であり、より好ましいのは、ステンレス鋼であり、その中でもさらに好ましいのは、SUS304等のようなオーステナイト系ステンレス鋼である。ステンレス鋼、特にオーステナイト系ステンレス鋼は、耐食性に優れるとともに、疲労強度が高いため、止着具100の湾曲反転(閉じた状態および開いた状態の一方から他方へ変化させること)を繰り返しても疲労破壊が起こるのを抑制できるからである。
しかし、これらの材料に限定されるわけではなく、例えば、樹脂のような金属以外の可撓性を有する材料を用いてもよい。
【0056】
また、櫛歯36(第1の櫛歯16および第2の櫛歯26)とストッパー枠体31(第1の枠体11および第2の枠体21)は、同じ材料により形成されてもよく、また異なる材料により形成されてもよい。
【0057】
第1の櫛歯16の基端を第1の枠体11に固定する方法は、溶接、ろう付け、圧着、溶着および接着剤を用いた接着等を含む任意の方法を用いてよい。第1の櫛歯16および第1の枠体11が、例えばオーステナイト系ステンレス鋼のような金属から成る場合、溶接、とりわけ電気溶接により、第1の櫛歯16の基端を第1の枠体11に固定するのが好ましい。高い精度で所定の位置に固定できるとともに、高い接合強度を得ることができるからである。
【0058】
第2の櫛歯26の基端を第2の枠体21に固定する方法も、第1の櫛歯16の基端を第1の枠体11に固定する方法と同じ方法を用いることができる。
【0059】
本願発明者らは、以上説明した構成を有し、ストッパー枠体31と櫛歯36とを含む止着具100は、ストッパー枠体31と櫛歯36との間に、自毛をより強い力で挟持できることを見出した。従って、止着具100を用いることで、かつらを装着者の頭部により確実に固定できる。
【0060】
このように止着具100が強い挟持力を有する理由は、ストッパー枠体31の外周(枠体重ね部14を除く部分)に比べ、枠体重ね部14の厚さが厚いことに起因すると考えられる。すなわち、ストッパー枠体外周部は厚さが比較的薄いため十分に可撓性を有し、これにより、ストッパー枠体31は、湾曲反転可能となる。一方、枠体重ね部14は、外周部と比べて厚いことから、ストッパー枠体31の剛性を向上させ、この結果、止着具100が閉じた状態にある時に、下面側に突出しているストッパー枠体31の湾曲の半径が大きくなり自毛を挟持する力が弱くなるのを抑制できる。
さらに枠体重ね部14がストッパー枠体31の中心に位置することで、枠体重ね部14を基点としてストッパー枠体31が容易に湾曲反転できるとともに、湾曲反転した状態を保持し易くなる。
【0061】
従って、図1〜図3に示した実施形態以外にも、このようなメカニズムを満足する実施形態は本願発明の技術的範囲となる。
例えば、図1〜図3に示す実施形態では第1の枠体11の外周のうち枠体重ね部14を除いた部分と第2の枠体21の外周のうち枠体重ね部14を除いた部分との間には段差を有しているがしかし、第1の枠体の外周から枠体重ね部を除いた部分と第2の枠体の外周から枠体重ね部を除いた部分を一体的に(段差無しに)形成し、この一体的に形成した外周部(ストッパー枠体の外周部)の中央部付近に、これよりも厚さの厚い枠体重ね部に相当する部分を設けた構成も本願発明の技術的範囲に含まれる。
【0062】
本願発明に係る止着具100は、上述のように強い力で自毛を挟持できる。これに加えて、比較的弱い力で湾曲反転を行うことができるという利点を有する。
従来のかつら用止着具では、枠体(例えば図7の枠体7)をより大きく湾曲させることにより、より強い力で自毛を強く挟持する方法が用いられていた。これに対して、本願発明に係る止着具100では、2つの枠体を接合することで、枠体の長さを確保するとともに、上述のように、中央部付近に他の部分より厚さの厚い枠体重ね部14を設けることから、枠体重ね部14とストッパー枠体31のこれ以外の部分(例えば矩形状の第1の枠体11の2つの短辺図1でY軸に略平行な片)のうち、かしめ部33を設けていない方の短辺および矩形状の第2の枠体21の2つの短辺(図1でY軸に略平行な片)のうち、かしめ部33を設けていない方の短辺)とをそれぞれ反対方向に押すことにより比較的弱い力で湾曲反転を行うことができる。
【0063】
止着具100は、好ましくは、ストッパー枠体31の外側の一部、より詳細には、枠体重ね部14と、枠体内孔部12および枠体内孔部22の少なくとも一部(好ましくは、枠体内孔部12および枠体内孔部22のそれぞれの上方から(図1の−Z方向から)平面視した面積の50%以上)を覆うように、例えば樹脂製の管から成る筒体41を有する。
【0064】
このように、筒体41を設けるとことで、枠体内孔部12および22においても、櫛歯36と筒体41との間に自毛を挟持することができ、より確実にかつらを固定できる。筒体41は、樹脂より成ることが好ましく、とりわけシリコーン樹脂より成ることが好ましい。
【0065】
また、ストッパー枠体31は、好ましくは、かつら固定用縫着穴43を有している。かつら固定用縫着穴43に糸を通すことにより、止着具100を容易にかつらに縫いつけて固定することができるからである。
止着具100は、かつら固定用縫着穴43を好ましくは2つ以上、より好ましくは4つ以上有している。複数のかつら固定用縫着穴43を有することでより確実にかつらに固定できるからである。図1および図2に示す実施形態では、ストッパー枠体31の4つのコーナー部それぞれにかつら固定用縫着穴43が設けられている。
【0066】
図5は、本願発明にかかるかつら用止着具100を有するかつら500の上面図である。
かつら500は、好ましくは複数のかつら用止着具100を有する。より確実にかつら500を自毛に固定できるからである。
図5に示す実施形態では、かつら500は、人工毛髪または天然毛髪が植設された、かつらベース510を有する。かつらベース510に植設された人工毛髪または天然毛髪は、かつらベースの表面側に向けて延在している。そして、図5の実施形態ではかつらベース510の裏面に4つの止着具100が固定されている。従って、図5は、かつらベース510の裏面側を上にして見た状態の上面図である。
【0067】
止着具100は、任意の方法によりかつらベース510に取り付けられてよい。図5の実施形態では、かつら固定用縫着穴43を貫通する糸により、止着具100をかつらベース510の裏面に縫いつけている。
【0068】
かつら500は、まず全ての止着具100を開いた状態にして、櫛歯36とストッパー筐体31との間に自毛を挿入する。次いで、全ての止着具100について、順に、湾曲反転して、閉じた状態とすることで、それぞれの止着具100が、櫛歯36とストッパー筐体31との間に自毛を挟持する。
これにより、かつら500が、かつら装着者の頭部に固定される。
【0069】
(3)変形例
図4は、本願発明の変形例に係るかつら用止着具200の斜視図である。
かつら止着具200は、固定用シート45を有する点を除けば、かつら用止着具100と同じである。従って同じである部分の記載は省略する。
【0070】
固定用シート45は、例えばシリコーン樹脂等の樹脂から成り、その上面がストッパー枠体31の下面に接触して固定されている。
固定用シート45の下面に接着剤を塗布した後、当該下面をかつらベース510の裏面に接触させることで、かつら用止着具200をかつらベース510に固定できる。
このように接着剤を用いてかつら用止着具を固定できることから、かつら用止着具を固定する際にかつらベース510に縫い目を形成する必要がない。
このことは、かつら装着時に、かつら用止着具を固定するために形成した縫い目を第三者が視認する可能性が全くないことを意味し、これによりかつらを装着していることを第三者が認識する可能性をより低くすることができる。
【0071】
固定用シート45の長さ(図4のX軸方向の長さ)は、好ましくは図4に示すように、ストッパー枠体31の長さより長い。より確実にかつら用止着具200をかつらベースに固定できるからである。
【0072】
上述のように、固定用シート45は、ストッパー枠体31の下面に固定されている。固定用シート45をストッパー枠31の下面に固定する方法は、接着剤を用いる等の任意の方法を用いてよい。また、図4に示すように、筒体41が配置されている場合には、筒体41の中に固定用シート45の少なくとも一部を挿入し、固定用シートストッパー枠体31と筒体41とにより挟持することで、固定用シート45をストッパー枠体31の下面に固定してもよい。
【符号の説明】
【0073】
11 第1の枠体
11A 金属片
12 第1の枠体の枠体内孔部
14 枠体重ね部
16 第1の櫛歯
17A 金属片の一端
17B 金属片の他端
19A、19B
21 第2の枠体
22 第2の枠体の枠体内孔部
26 第2の櫛歯
31 ストッパー枠体
33 接合部
36 櫛歯
41 筒体
43 かつら固定用縫着穴
45 固定用シート
100、200 かつら用止着具
500 かつら
510 かつらベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
かつらを固定するためのかつら用止着具であって、
第1の枠体と、第2枠体と、該第1の枠体の一部と該第2の枠体の一部とが重なった部分を接合した接合部とを有するストッパー枠体と、
一端が前記第1の枠体に固定され、該一端から前記第1の枠体の内側に向かって延在し、他端が自由端である第1の櫛歯と、
一端が前記第2の枠体に固定され、該一端から前記第1の枠体の内側に向かって延在し、他端が自由端である第2の櫛歯と、
を含み、
前記ストッパー枠体が、その上面側に突出するように湾曲した第1状態とその下面側に突出した第2状態との2つの状態を任意に選択でき、前記第1の櫛歯の前記他端と前記第2の櫛歯の前記他端とが前記第2状態において前記ストッパー枠体に接触または接近することを特徴とするかつら用止着具。
【請求項2】
前記第2状態において、前記第1の櫛歯の前記他端と前記第2の櫛歯の前記他端とが、前記第1の枠体の一部と前記第2の枠体の一部とが重なった前記部分に接触していることを特徴とする請求項1に記載のかつら用止着具。
【請求項3】
前記第1の枠体および前記第2の枠体は、それぞれ平面視した形状が略矩形であり、前記第1の枠体の前記略矩形形状の1つの短辺と前記第2の枠体の前記略矩形形状の1つの短辺とが互いに重なり合って前記接合部を形成していることを特徴とする請求項1または2に記載のかつら用止着具。
【請求項4】
前記第1の枠体の前記略矩形形状の2つの短辺のうち前記接合部を有しない方の短辺に前記第1の櫛歯の前記一端が固定され、かつ前記第2の枠体の前記略矩形形状の2つの短辺のうち前記接合部を有しない方の短辺に前記第2の櫛歯の前記一端が固定されていることを特徴とする請求項3に記載のかつら用止着具。
【請求項5】
前記第1の枠体の内部に形成されている開孔の幅が、前記第1の枠体の前記矩形形状の2つの短辺のうち前記接合部を有しない方の短辺側の方が前記接合部を有する短辺側より狭くなっており、かつ、
前記第2の枠体の内部に形成されている開孔の幅が、前記第2の枠体の前記矩形形状の2つの短辺のうち前記接合部を有しない方の短辺側の方が前記接合部を有する短辺側より狭くなっていることを特徴とする請求項3または4に記載のかつら用止着具。
【請求項6】
前記接合部が、該第1の枠体の一部と該第2の枠体の一部とが重なった部分をかしめた、かしめ部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のかつら用止着具。
【請求項7】
前記第1の枠体は、金属片の一端と他端とをかしめた金属片よりなり、
前記第2の枠体は、金属片の一端と他端とをかしめた金属片よりなり、
上から順に、前記第2の枠体の前記金属片の前記一端、前記第1の枠体の前記金属片の前記一端、前記第2の枠体の前記金属片の前記他端、前記第1の枠体の前記金属片の前記他端を重ねた部分をかしめた、かしめ部が前記接合部であることを特徴とする請求項6に記載のかつら用止着具。
【請求項8】
前記接合部を含む前記第1の枠体の少なくとも一部と、前記第2の枠体の少なくとも一部とを覆う管状の筒体を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のかつら用止着具。
【請求項9】
前記ストッパー枠体が、該ストッパー枠体をかつらに固定するための糸が通る貫通孔を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のかつら用止着具。
【請求項10】
上面が前記ストッパー枠体の下面に接触して固定され、下面が接着剤を介してかつらに固定可能な、樹脂より成るシートを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のかつら用止着具。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のかつら用止着具を含むかつら。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−40430(P2013−40430A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179669(P2011−179669)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(000126676)株式会社アデランス (49)