説明

つくねたんぽ及びその製造方法

【課題】本発明は、半つぶし状態の米飯につみれ生地を加えて練り込み、この混練物を棒串にたんぽ状に巻いて焼いたつくねたんぽを提供する。
【解決手段】本発明のつくねたんぽは、精米に水又はスープを加え、炊飯器等で炊飯して米飯を得る。この米飯をすり鉢に入れすりこぎ棒により半つぶし状態に押しつぶして、この半ごろし状の米飯に更につみれ生地を加えて両者を混練する。この混練物を木製又は金属製の棒串にたんぽ状に巻き、この串付きたんぽを炭火、バーナー又はヒーターにより焼き上げた後、木製又は金属製の棒串を抜き出して「つくねたんぽ」を完成させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半つぶし状態の米飯につみれ生地を練り込んだつくねたんぽ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半つぶし状態の米飯を杉串にたんぽ状に巻き、表面を焼いたきりたんぽが知られており、このきりたんぽを鶏肉やきのこ類と一緒に鍋に煮込んだ「きりたんぽ鍋」が秋田県の郷土料理として一般に知られている。
この様な鍋料理の具材として使用するのではなく、半つぶし状態の米飯を杉串に巻いて表面を焼き、この焼いたきりたんぽの表面に味噌等のタレを付けて直接食することも行われている。
この他に特許出願されているきりたんぽ食品として、味付けご飯に予め甘辛く調味した挽肉とトンブリを加え軽く混合し、串に刺してきりたんぽを成形するものが出願されている(特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2006−280350号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、半つぶし状態の米飯につみれ生地を加えて練り込み、この混練物を棒串にたんぽ状に巻いて焼いたつくねたんぽを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のつくねたんぽは、半つぶし状態の米飯につみれ生地を加えて練り込み、この混練物を棒串にたんぽ状に巻いて焼いたものである。
本発明のつくねたんぽは、精米に水又はスープを加え、炊飯器等で炊飯して米飯を得、この米飯をすり鉢に入れすりこぎ棒により半つぶし状態に押しつぶして、この半ごろし状の米飯に更につみれ生地を加えて両者を混練し、この混練物を木製又は金属製の棒串にたんぽ状に巻き、この串付きたんぽを炭火、バーナー又はヒーターにより焼き上げた後、木製又は金属製の棒串を抜き出して完成させたものである。
本発明のつくねたんぽは、精米に水又はスープを加え、さらにつみれ生地を加え、炊飯器等で炊飯して途中で沸騰して来たら米飯とつみれ生地が均一に混ざるようにかき混ぜて再度炊き、炊き上がり後、全体を混ぜ合わせてからキリタンポ製造機に入れて半つぶし状態に押しつぶし、この半ごろし状の混練物を木製又は金属製の棒串にたんぽ状に巻き、この串付きたんぽを炭火、バーナー又はヒーターにより表面を焼き上げた後、木製又は金属製の棒串を抜き出して完成させたものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明のつくねたんぽは、半つぶし状態の米飯につみれ生地を加えて混練し、この混練物を棒串にたんぽ状に巻いて焼き上げたものであるため、つみれ生地の旨味汁が米飯に浸み込み串焼きのきりたんぽとして付タレ等の調味料無しでそのままで食することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明のつくねたんぽを製造するための一実施例を以下に説明する。
精米に水又はスープを加え、炊飯器等で炊飯して米飯を得る。この米飯をすり鉢に入れすりこぎ棒により半つぶし状態に押しつぶして、この半ごろし状の米飯に更につみれ生地を加えて両者を混練する。この混練物を木製又は金属製の棒串にたんぽ状に巻き、この串付きたんぽを炭火、バーナー又はヒーターにより焼き上げた後、木製又は金属製の棒串を抜き出して「つくねたんぽ」を完成させる。
【実施例1】
【0007】
あきたこまち米2合に水又は鶏がらスープ400mlを加え、電気炊飯器で炊飯して米飯を得る。この米飯をすり鉢に入れすりこぎ棒により半つぶし状態に押しつぶして、この半つぶし状の米飯に更に鶏肉のつみれ生地600gを加えて両者を混練する。
例えば、前記鶏肉のつみれ生地は、比内地鶏、親モモ正肉、若どり胸、首皮を4:2:2:1で挽肉機により小穴一度挽きで挽肉460gを形成し、この挽肉に脱粉12g、澱粉24g、ほんだし3g、がらスープ3g、黒こしょう0・5g、塩0.5g、玉ねぎ100gを混合してつみれ生地600gを得る。
【0008】
米飯と鶏肉のつみれ生地との混練物を木製又は金属製の棒串にたんぽ状に巻き、この串付きたんぽを炭火、バーナー又はヒーターにより焼き上げた後、木製又は金属製の棒串を抜き出して「つくねたんぽ」を完成させる。
【0009】
半ごろし状の米飯に加えるつみれ生地は、比内地鶏等の鶏肉のつみれ生地に限らず、その他の食肉類、魚貝類、魚卵、海藻、野菜、きのこ、山菜、果物等を使用することができる。
また、つくねたんぽの形状は、長さ、太さや丸、三角等に形状を自由に変形・変更することができる。
【0010】
本発明のつくねたんぽを製造するためのその他の実施例を以下に説明する。
精米に水又はスープを加え、さらにつみれ生地を加え、炊き込みご飯の要領で炊飯器等で炊飯して途中で沸騰して来たら米飯とつみれ生地が均一に混ざるようにかき混ぜて再度炊き、炊き上がり後、全体を混ぜ合わせてからキリタンポ製造機に入れて半つぶし状態に押しつぶし、この半ごろし状の混練物を木製又は金属製の棒串にたんぽ状に巻き、この串付きたんぽを炭火、バーナー又はヒーターにより表面を焼き上げた後、木製又は金属製の棒串を抜き出して「つくねたんぽ」を完成させる。
【実施例2】
【0011】
あきたこまち米2合を研ぎ400mlの水加減とし、炊き込みご飯の要領で、この炊飯前の炊飯器につみれ生地600gを一緒に入れる。静置2時間後に炊飯し、沸騰してきたら途中で米飯とつみれ生地が全体に均一に混ざるようにかき混ぜてから、再度炊く。炊き上がり後、全体を混ぜ合わせてからキリタンポ製造機(株式会社トーヨー製)に入れて半つぶし状態に押しつぶして混練物を形成し、この混練物を木製又は金属製の棒串にたんぽ状に巻く。この串付きたんぽを炭火、バーナー又はヒーターにより表面を焼き上げた後、木製又は金属製の棒串を抜き出して「つくねたんぽ」を完成させることができる。
【0012】
本発明は、きりたんぽ(秋田県の郷土なべ料理)をテーマにした食品であり、半つぶし状態の米飯に比内地鶏肉のつみれ生地を加えて練り込み、更にその食材を棒串にたんぽ状に巻き付けて焼き上げ、比内地鶏肉の風味を有したきりたんぽ風食品「つくねたんぽ」とした。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半つぶし状態の米飯につみれ生地を加えて練り込み、この混練物を棒串にたんぽ状に巻いて焼いたことを特徴とするつくねたんぽ。
【請求項2】
精米に水又はスープを加え、炊飯器等で炊飯して米飯を得、この米飯をすり鉢に入れすりこぎ棒により半つぶし状態に押しつぶして、この半ごろし状の米飯に更につみれ生地を加えて両者を混練し、この混練物を木製又は金属製の棒串にたんぽ状に巻き、この串付きたんぽを炭火、バーナー又はヒーターにより焼き上げた後、木製又は金属製の棒串を抜き出して完成させたことを特徴とするつくねたんぽの製造方法。
【請求項3】
精米に水又はスープを加え、さらにつみれ生地を加え、炊飯器等で炊飯して途中で沸騰して来たら米飯とつみれ生地が均一に混ざるようにかき混ぜて再度炊き、炊き上がり後、全体を混ぜ合わせてからキリタンポ製造機に入れて半つぶし状態に押しつぶし、この半ごろし状の混練物を木製又は金属製の棒串にたんぽ状に巻き、この串付きたんぽを炭火、バーナー又はヒーターにより表面を焼き上げた後、木製又は金属製の棒串を抜き出して完成させたことを特徴とするつくねたんぽの製造方法。

【公開番号】特開2008−295426(P2008−295426A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−148113(P2007−148113)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(507182944)
【Fターム(参考)】