説明

らくらくリフト

【課題】植木鉢を植木鉢カバーに出し入れ作業をする際に、植木鉢を持ち上げ、持ち運びできる園芸グッズを提供する。
【解決手段】ステンレスのような錆びにくい基材を用いて形成されたところの、植木鉢を載せ置く載置部と持ち手部から構成される園芸用リフトにおいて、載置部の幅はスライド式調節で自由に拡縮することができ、左右の持ち手部は、持ち上げ・持ち運び時には持ち易いように高く引き上げ、植木鉢カバーに植木鉢ごと収納している時は、植木鉢カバーの高さに低く押し下げ、スライド式に自由に高さ調節をして、見栄えを損なわないように工夫することもできるらくらくリフト。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植木鉢を植木鉢カバーへの出し入れ時に、楽に植木鉢を持ち上げ、持ち運びができる園芸グッズである。
【背景技術】
【0002】
従来、植木鉢を植木鉢カバーに入れたり出したりする時、入れる場合も最後はストンと落としたり、出す場合は手が入らず、植木を持って引き上げたり、横にしたりして、土がこぼれるなど、花屋さんでも家庭でも極めて不便で難儀した。植木鉢を取り出し易くした工夫としては、受皿を深く・開口部を拡開した鉢カバー(特許文献1参照)や、側面壁を蛇腹状に形成して、拡開したり窄めたりを少し融通利くようにした植木鉢カバー(特許文献2参照)
等の先行技術も知られている。また、鉢の持ち運びを簡単にするために、鉢の底や縁に爪を引っ掛ける「片手でホイ」(特許文献3参照)なども知られる。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】 登録実用新案第3092269号公報
【特許文献2】 特許公開平10−33338号公報
【特許文献3】 特許公開2003−204725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
植木鉢を、植木鉢カバーに入れる場合、植木鉢カバーにぴったりのサイズは出し入れが困難であった。特に植木鉢カバーの底に溜った水を捨てたり、植え替えの為に出し入れしたりする為に、植木鉢を植木鉢カバーから引き上げる様な場合、植物の根元を持って引き上げたり、横にして土がこぼれるなど極めて厄介であった。これらの問題に対処できる市販の製品は殆んど見当たらないため不自由を甘受する他なかった。
先行技術として、鉢カバーの開口部の拡開拡窄による鉢の取り出し易さの解決法や、持ち運びの便利さを企図したものはあるが、植木鉢を植木鉢カバーに出し入れする作業に付随する不便さと、持ち運びの不便さとを同時に解決し、且つ既存の種々の鉢のサイズに自由に対応できるものは殆んど知られていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
幅広面L字型の枠体外枠を形成し、縦枠を持ち手バー、水平枠を載置部外枠とする。載置部外枠は、2本の対向する載置部平行格子外枠と、格子接合後ろ枠及び格子接合先端枠とで構成される。持ち手バーと載置部外枠との二つの接合部を結ぶ格子接合後ろ枠からは、直交水平方向に餅焼き網状に複数本の平行格子が載置部平行格子外枠と平行に並んで先端を揃えて格子接合先端枠に接合する。載置部外枠から縦に直交的に立ち上がっている2本の持ち手バーの上部を橋渡しするように結合されている逆U字状の持ち手ハンドルは、持ち手バーの中を上下に自在にスライドし、高さ調節できるように形成されている。このように形成された幅広面L字型の枠体を二つ左右一対に用意し、載置部を平行交差させて組み合わせるのであるが、その際、左の格子接合先端枠は、右の格子接合先端枠の下側を通って載置部平行格子及び載置部平行外枠の上側に出る、という具合に左右互い違いに交差するように形成する。左右の格子接合先端枠の両端は、小さな緩めの輪状の結合部兼ストッパーになって、共にお互い他方の載置部平行格子外枠に巻きつく形で結合され、左右の載置部は重なり合う形で左右にスライドして自在に拡縮できる一つの載置部を形成し、且つ載置部は左右に最大限に拡げても結合部兼ストッパー同士がぶつかることによって、左右の重なり合った載置部がはずれて分離することはない。
こうして全体として、そこに載置される植木鉢のサイズに合わせて自由にスライド拡縮できるように形成された一つの載置部と、そこを両手で持ってリフトする左右の持ち手バー及び持ち手ハンドルとで構成されることを特徴とするらくらくリフトである。
【発明の効果】
【0006】
従来このような園芸に便利な製品は皆無であったが、本発明により可能にし、インテリアや、趣味に合わせ、サイズもぴったりで素敵な鉢カバーを使うことができ、出し入れが簡単で、力も半減でき、出し入れが非常に便利になった。又、底面に水が溜まることがよくあるが、本発明には底面がなく、格子状の載置部になっているため、根腐れの心配も殆んどない。また、大きな観葉植物などにも、サイズに合わせたらくらくリフトを使用すると、持ち運びも簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一部である幅広面L字型の枠体外枠を示す斜視図
【図2】本発明を一対的に構成する一方の幅広面L字型の枠体を示す斜視図
【図3】本発明の斜視図
【図4】本発明の使用状態の一例を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)幅広面L字型の枠体外枠(10)を形成し、縦枠を持ち手バー(1)、水平枠を載置部平行格子外枠(2)とする。
(ロ)載置部外枠は、2本の対向する載置部平行格子外枠(2)と、格子接合後ろ枠(3)及び格子接合先端枠(4)とで構成される。
(ハ)持ち手バー(1)と載置部外枠との二つの接合部を結ぶ格子接合後ろ枠(3)からは、直交水平方向に餅焼き網状に複数本の平行格子(7)が載置部平行格子外枠(2)と平行に並んで先端を揃えて格子接合先端枠(4)に接合する。
(ニ)載置部外枠から縦に直交的に立ち上がっている2本の持ち手バー(1)の上部を橋渡しするように結合されている逆U字状の持ち手ハンドル(5)は、持ち手バー(1)の中を上下に自在にスライドし、高さ調節できるように形成されている。
(ホ)このように形成された幅広面L字型の枠体(11)を二つ左右一対に用意し、載置部を平行交差させて組み合わせるのであるが、その際、左の格子接合先端枠(4)は、右の格子接合先端枠(4)の下側を通って平行格子(7)及び載置部平行格子外枠(2)の上側に出る、という具合に左右互い違いに交差するように形成する。
(ヘ)左右の格子接合先端枠(4)の両端は、小さな緩めの輪状の結合部兼ストッパー(6)になって、共にお互い他方の載置部平行格子外枠(2)に巻きつく形で結合され、左右の載置部は重なり合う形で左右にスライドして自在に拡縮できる一つの載置部を形成し、且つ載置部は左右に最大限に拡げても結合部兼ストッパー(6)同士がぶつかることによって、左右の重なり合った載置部がはずれて分離することはない。
本発明は以上のような構造である。
本発明を使用する時は、載置部に植木鉢(9)を載せ、両脇の持ち手ハンドル(5)を持ち、植木鉢(9)を持ち上げ、植木鉢カバー(8)に納め、持ち手ハンドル(5)部分は見た目に邪魔にならないように押し下げて植木鉢カバー(8)の高さに短くしておく。植木鉢カバー(8)から取り出す時は持ち手ハンドル(5)を上に引き上げて手に持ち、簡単に持ち上げ楽に持ち運ぶ事が出来る。
【符号の説明】
【0009】
1 持ち手バー、2 載置部平行格子外枠、3 格子接合後ろ枠、4 格子接合先端枠、5 持ち手ハンドル、6 結合部兼ストッパー、7 平行格子、8 植木鉢カバー、9 植木鉢、10 幅広面L字型の枠体外枠、11 幅広面L字型の枠体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅広面L字型の枠体外枠を形成し、縦枠を持ち手バー、水平枠を載置部外枠とし、載置部外枠は、2本の対向する載置部平行格子外枠と、格子接合後ろ枠及び格子接合先端枠とで構成され、持ち手バーと載置部外枠との二つの接合部を結ぶ格子接合後ろ枠からは、直交水平方向に餅焼き網状に複数本の平行格子が載置部平行格子外枠と平行に並んで先端を揃えて格子接合先端枠に接合し、載置部外枠から縦に直交的に立ち上がっている2本の持ち手バーの上部を橋渡しするように結合されている逆U字状の持ち手ハンドルは、持ち手バーの中を上下に自在にスライドし、高さ調節できるように形成されており、このように形成された幅広面L字型の枠体を二つ左右一対に用意し、載置部を平行交差させて組み合わせるのであるが、その際、左の格子接合先端枠は、右の格子接合先端枠の下側を通って平行格子及び載置部平行外枠の上側に出る、という具合に左右互い違いに交差するように形成し、左右の格子接合先端枠の両端は小さな緩めの輪状の結合部兼ストッパーになって、共にお互い他方の載置部平行格子外枠に巻きつく形で結合され、左右の載置部は重なり合う形で左右にスライドして自在に拡縮できる一つの載置部を形成し、且つ載置部は左右に最大限に拡げてもストッパー同士がぶつかることによって、左右の重なり合った載置部が外れて分離することはなく、こうして全体として、そこに載置される植木鉢のサイズに合わせて自由にスライド拡縮できるように形成された一つの載置部と、そこを両手で持ってリフトする左右の持ち手バー及びハンドルとで構成されることを特徴とするらくらくリフト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−157344(P2012−157344A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31377(P2011−31377)
【出願日】平成23年1月30日(2011.1.30)
【出願人】(510136323)
【Fターム(参考)】