説明

アデホビルジピボキシルの精製方法

本発明は、化学式1のアデホビルジピボキシルの新規な精製方法に関する。本発明による精製方法は、合成反応中に生成された副産物を含有する不純な状態のアデホビルジピボキシル、その塩またはその複合体を、水または水を含む混合溶媒に溶解させるステップと、アデホビルジピボキシル溶液を逆相カラムを通じて精製するステップ及び精製されたアデホビルジピボキシル溶液に塩基を添加し、有機溶媒で抽出するステップを含む。
また、本発明は、上記方法を用いて精製された化学式1で示される高純度のアデホビルジピボキシル溶液から溶媒を除去し、無定形アデホビルジピボキシルを製造する方法を含む。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ウイルス剤として有用なアデホビルジピボキシルの改善された精製方法に関する。アデホビルジピボキシルは、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンであり、米国特許第5,663,159号などに開示されている。
本発明は、合成により生成された副産物を含有する不純な状態の化学式1で示される9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニン(「アデホビルジピボキシル」)を少なくとも99%の高純度に精製する新規な方法に関する。
【0002】
また、本発明は、上記方法を用いて精製された化学式1で示される高純度のアデホビルジピボキシル溶液から溶媒を除去し、無定形アデホビルジピボキシルを製造する方法に関する。
【0003】
【化1】

【背景技術】
【0004】
アデホビルジピボキシルは、抗ウイルス治療剤として有用な薬物であり、ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤であって、特にB型肝炎ウイルスとHIVにインビボでの優れた治療効果を示し、ヘプセラ(Hepsera)という商品名で販売されている。
アデホビルジピボキシルの製造方法は、例えば、米国特許第5,663,159号、同第6,451,340号、大韓民国特許第618663号及び同第700087号に開示されている。当該文献には、化学式2のアデホビルを出発物質としてクロロメチルピバレートと反応させて、化学式1のアデホビルジピボキシルを合成する方法が開示されている。
【0005】
【化2】

しかし、上記先行技術の合成過程では、大韓民国特許624214号に開示されたように、下記のような副産物1〜5が生成される。
【0006】
【化3】

【0007】
【化4】

【0008】
【化5】

【0009】
【化6】

【0010】
【化7】

したがって、アデホビルジピボキシルを合成した後、これら副産物を除去する精製過程が必要である。
【0011】
また、アデホビルジピボキシルは、無定形または結晶形の固体で製造可能であるが、一般的に無定形の固体は、結晶形の固体より溶解速度が高く生物学的利用度が高い。これは、無定形の固体が結晶形の固体よりさらに可溶性が高いからである。アデホビルジピボキシルの可溶性が増大すると、様々な剤形化がより簡単になるため、効果的な無定形固体の開発が求められる。
【0012】
アデホビルジピボキシルの精製方法に関する先行技術である米国特許第5,663,159号には、停止相としてシリカゲルを使用し、移動相としてジクロロメタンとメタノール混合溶媒を使用した正相カラム方法で精製し、化学式1で示される無定形アデホビルジピボキシルを製造する方法が記載されている。しかし、上記方法は、アデホビルジピボキシルの精製容量が大きくなるほど、拡散効果によって精製効果が低下し、カラム時に時間が経過するほど不純物の生成が多くなり、大量生産には適していない。また、上記理由により医薬品として使用するのに適した高純度アデホビルジピボキシルの製造は不可能である。
【0013】
これを改良した精製方法として大韓民国特許第618663号には、化学式1で示されるアデホビルジピボキシルを結晶化溶媒と接触させて精製する方法が開示されている。当該方法は、大量生産に適し、また、精製効果に優れているが、結晶化時にn−ブチルエーテルなどの高価な結晶化溶媒を大量に使用し、反応後にトリエチルアミン塩酸塩を除去するための追加濾過工程を要する。また、結晶化時の複雑な作業工程に起因し、生産時に製品純度の差異が生じる可能性が高い。更に、上記方法では、結晶形アデホビルジピボキシルが最終産物として得られる為、無定形アデホビルジピボキシルを製造するためには、有機溶媒に結晶形アデホビルジピボキシルを溶解させる工程がさらに必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、大量生産が容易であり、且つ高価な有機溶媒の大量使用と追加濾過工程が不要であり、高純度の一定の品質の製品を生産する事が可能なアデホビルジピボキシルの新規な精製方法を提供することにある。本発明によれば、逆相カラムを通じて精製することによって、99%以上の高純度のアデホビルジピボキシルを提供することができる。さらに、有機溶媒に溶解させる追加工程が必要な従来方法とは異なって、このような追加工程を必要としない無定形アデホビルジピボキシルの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によるアデホビルジピボキシルの精製方法は、合成により生成された副産物を含有する不純な状態の化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、その塩または複合体を、水または水を含む混合溶媒に溶解させるステップと、アデホビルジピボキシル溶液を逆相カラムを通じて精製するステップと、精製されたアデホビルジピボキシル溶液に塩基を添加し、有機溶媒で抽出するステップとを含む。
【0016】
また、本発明は、上記方法により得られた化学式1で示される高純度のアデホビルジピボキシル溶液から溶媒を除去し、高純度の無定形アデホビルジピボキシルを製造する方法を含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明の方法によって精製されたアデホビルジピボキシルは、副産物をほとんど含まず、HLPC分析の結果、少なくとも約99%の高純度を有する。
【0018】
また、本発明は、逆相カラムを利用することによって、精製効率が高く、高純度のアデホビルジピボキシルの大量生産が可能であり、従来技術のような高価な結晶化溶媒や追加の濾過工程を必要とせず、比較的簡単な精製工程を通じて約99%以上の高純度の無定形アデホビルジピボキシルを得られる精製方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例8で逆相カラムを通じて精製された無定形アデホビルジピボキシルのHPLCデータであって、当該データは、得られた無定形アデホビルジピボキシルの純度が約99.8%であることを示す。
【図2】本発明の実施例9で逆相カラムを通じて精製された無定形アデホビルジピボキシルのHPLCデータであって、当該データは、得られた無定形アデホビルジピボキシルの純度が約99.7%であることを示す。
【図3】本発明の実施例10で逆相カラムを通じて精製された無定形アデホビルジピボキシルのHPLCデータであって、当該データは、得られた無定形アデホビルジピボキシルの純度が99.7%であることを示す。
【図4】本発明の比較例2で正相カラムを通じて精製された無定形アデホビルジピボキシルのHPLCデータであって、当該データは、得られた無定形アデホビルジピボキシルの純度が72.8%であることを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明による精製方法について詳しく説明する。
【0021】
本発明による精製方法において、合成により生成された不純な状態の化学式1で示されるアデホビルジピボキシルを高純度のアデホビルジピボキシルに精製する工程を、反応式1に示すことができる。
【0022】
【化8】

【0023】
本発明は、合成反応中に生成された副産物を含有する化学式1のアデホビルジピボキシル、その塩またはその複合体を水または水を含む混合溶媒に溶解させるステップと、生成された溶液を逆相カラムを通じて精製するステップとを含む、化学式1のアデホビルジピボキシルの精製方法に関する。
【0024】
【化9】

【0025】
本発明による精製方法により精製されたアデホビルジピボキシルの純度は95%以上であることを特徴とし、さらに好ましくは、99%以上である。
【0026】
本発明による精製方法において、上記水または水を含む混合溶媒に酸を添加することによって、水または水を含む混合溶媒のpHを0.1〜5、好ましくは1.0〜3に調節する。この時、添加される酸は、無機酸または有機酸のいずれも使用可能であり、例えば、塩酸、硫酸、硝酸またはメタンスルホン酸を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0027】
本発明による精製方法において、逆相カラムの移動相のpHは、0.1〜5であることが好ましく、さらに好ましくは、1.0〜3.5である。
【0028】
本発明による精製方法は、上記精製されたアデホビルジピボキシル溶液に塩基を添加し、有機溶媒で抽出するステップをさらに含むことができる。
【0029】
上記有機溶媒は、好ましくは、ジクロロメタンまたはイソプロピルアセテートが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記塩基の添加によってアデホビルジピボキシル水溶液のpHは2.5〜10に調節される。
【0030】
本発明の精製に使用される逆相カラムの充填物質は、C〜C18アルキルが好ましく、さらに特に好ましくは、炭素数18のオクタデシルである。
【0031】
本発明による精製方法で除去される副産物は、下記の通りであるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
【化10】

【0033】
【化11】

【0034】
【化12】

【0035】
【化13】

【0036】
【化14】

【0037】
また、本発明は、本発明の上記の精製方法によって精製された化学式1のアデホビルジピボキシル溶液から有機溶媒を除去するステップを含む、化学式1の無定形のアデホビルジピボキシルの製造方法に関する。
【0038】
上記方法において、有機溶媒の除去は、減圧濃縮によって行われることを特徴とする。
上記方法において、有機溶媒の除去は、炭素数が5〜12の炭化水素に、濃縮された上記化学式1のアデホビルジピボキシル溶液を滴加して無定形の固体を形成し、これを濾過することによって行われることを特徴とする。
【0039】
以下、本発明のアデホビルジピボキシルの精製方法及び製造方法について詳しく説明する。
【0040】
合成反応により生成された副産物を含有する不純な状態のアデホビルジピボキシルを有機溶媒に添加し、水で洗浄する。本発明による精製方法は、一般的なアデホビルジピボキシルの精製に使用できるが、副産物1〜5を含むアデホビルジピボキシルの精製に特に効果的である。
【0041】
ここで使用される有機溶媒の例として、ジクロロメタン、イソプロピルアセテート、トルエンまたはエチルアセテートなどが挙げられ、好ましくは、ジクロロメタンまたはイソプロピルアセテートである。
【0042】
分離した有機溶媒に水または水を含む混合溶媒を添加し、その後、酸を添加し、水層で抽出する。本発明において使用される水を含む混合溶媒は、少なくとも水が20重量%以上溶解されている有機溶媒をいい、好適な有機溶媒の例として、炭素数1〜4のアルコール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどを含むが、これらに限定されない。
【0043】
酸の添加によって有機溶媒中で副産物を含んだアデホビルジピボキシルは、その塩または複合体状態となり、水または水を含む混合溶媒によって溶解することができる。本発明においてアデホビルジピボキシル塩または複合体は、アデホビルジピボキシルに無機酸または有機酸を添加して形成される化合物を意味する。
【0044】
ここで使用される酸としては、有機酸、無機酸のいずれも可能であり、アデホビルジピボキシル塩または複合体の形成を考慮し、塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸などを使用することが好ましい。
【0045】
また、抽出した水溶液のpHは、0.1〜5.0であり、好ましくは1.0〜3.0である。
【0046】
分離した水溶液を逆相カラムに通過させ、得られた液を回収する。その後、必要によってpH0.1〜5.0、好ましくは1.0〜3.5の水溶液(移動相)をさらに逆相カラムに通過させて回収することができる。
【0047】
ここで使用される逆相カラムの充填物質(停止相)として、C〜C18アルキルまたはHPOなどのような水に混和しない高分子物質が挙げられ、好ましくは、炭素数18のオクタデシルである。
【0048】
回収した水溶液に有機溶媒を添加し、塩基物質を添加して水溶液のpHを2.5〜10に調整する。その後、有機溶媒を分離する。
【0049】
ここで使用される有機溶媒として、ジクロロメタン、イソプロピルアセテート、トルエン、エチルアセテートなどが挙げられ、好ましくは、ジクロロメタン、イソプロピルアセテートである。
【0050】
また、使用される塩基物質は、無機塩基及び有機塩基のいずれも可能であり、関連化合物(不純物)の生成などを考慮すれば、塩基物質が添加された水溶液の好ましいpHは、2.5〜6.5である。
【0051】
その後、回収した有機溶媒を除去し、精製された高純度の無定形アデホビルジピボキシル固体を得る。
【0052】
ここで有機溶媒を除去する方法として、減圧濃縮方法が挙げられ、濃縮時の内部温度は、30℃〜90℃が好ましい。
【0053】
また、有機溶媒の除去方法として、減圧濃縮方法以外に、n−ペンタン、n−ヘキサンまたはn−ヘプタンまたはシクロヘキサンなどのような炭素数が5〜12の炭化水素に、濃縮された化学式1で示されるアデホビルジピボキシルが溶解している有機溶液を滴加して無定形固体を形成し、これを濾過して有機溶媒を除去する方法がある。
【0054】
本発明によって精製されたアデホビルジピボキシルの純度は、95%以上、好ましくは、99%以上である。
【0055】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0056】
実施例1:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{ピバロイルオキシ}−メトキシ]ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの製造方法
反応器に100gの9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]アデニン(「アデホビル」)と400gのジメチルスルホキシドを投入した。次いで、140mgのトリエチルアミンと250gのクロロメチルピバレートを投入した後、反応温度を40℃に昇温して5時間撹拌した。
反応温度を10℃〜20℃に冷却した後、ジクロロメタン500mLと精製水1000mLを投入し、5分間撹拌した後、有機層を分離した。
【0057】
実施例2:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{ピバロイルオキシ}−メトキシ]ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの製造方法
反応器に100gの9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]アデニン(「アデホビル」)と400mLのN−メチル−2−ピロリジノンを投入した。次いで、185gのトリエチルアミンと275gのクロロメチルピバレートを投入した後、反応温度を45℃に昇温して12時間撹拌した。反応温度を10℃〜20℃に冷却した後、イソプロピルアセテート1372mLを添加し撹拌した。副産物を濾過して除去し、457mLのイソプロピルアセテートで洗浄した。360mLの精製水を投入し、5分間撹拌した後、有機層を分離した。分離した有機層を360mLの精製水で2回洗浄し、洗浄に利用した精製水を混合して360mLのイソプロピルアセテートで逆抽出した。
【0058】
実施例3:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例1で得た有機層に精製水3000mLを投入した。1N塩酸水溶液を加えて精製水のpHを1.8に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層をC18逆相カラム(サイズ:40x15cm、充填物質:KP−C18−HSTM35〜70um、90Å C18−bonded silica、製造元:Biotage)に通過させた。
18逆相カラムを通過させた水溶液を回収し、C18逆相カラムは、メタノールとpH2.0の塩酸水溶液を使用して連続して洗浄した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを5.7〜5.8に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:42g(23.4%)、含量:99.6%、純度:99.8%)
【0059】
実施例4:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例1で得た有機層に精製水3000mLを投入した。1N塩酸水溶液を加えて精製水のpHを1.8に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層をC18逆相カラム(大きさ:40x15cm、充填物質:KP−C18−HSTM35〜70um、9Å C18−bonded silica、製造元:Biotage)に通過させた。
18逆相カラムを通過させた水溶液を回収し、C18逆相カラムをメタノールとpH2.0の塩酸水溶液を使用して連続して洗浄した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを5.5〜5.6に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮した。生成された固体にn−ヘキサン500mLを添加し、撹拌、濾過し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:43g(23.9%)、含量:99.7%、純度:99.8%)
【0060】
実施例5:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例1で得た有機層に精製水3000mLを投入した。メタンスルホン酸を添加して精製水のpHを2.2に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層をC18逆相カラム(大きさ:40x15cm、充填物質:KP−C18−HSTM35〜70um、90Å C18−bonded silica、製造元:Biotage)に通過させた。
18逆相カラムを通過させた水溶液を回収し、C18逆相カラムは、メタノールとpH2.3の塩酸水溶液を使用して連続して洗浄した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.2〜3.3に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:45g(25.1%)、含量:99.7%、純度:99.8%)
【0061】
実施例6:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例1で得た有機層に精製水3000mLを投入した。メタンスルホン酸を添加して精製水をpHを2.0に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層をC18逆相カラム(大きさ:40x15cm、充填物質:KP−C18−HSTM35〜70um、90Å C18−bonded silica、製造元:Biotage)に通過させた。
18逆相カラムを通過させた水溶液を回収し、C18逆相カラムは、メタノールとpH2.3の塩酸水溶液を使用して連続して洗浄した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.5〜3.6に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:44g(24.5%)、含量:99.5%、純度:99.7%)
【0062】
実施例7:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例1で得た有機層に精製水3000mLを投入した。メタンスルホン酸を添加して精製水のpHを2.1に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層をC18逆相カラム(大きさ:40x15cm、充填物質:KP−C18−HSTM35〜70um、90Å C18−bonded silica、製造元:Biotage)に通過させた。その後、pH2.3の塩酸水溶液1000mLを同一のカラムに通過させて、先程の通過液と混合した。
18逆相カラムを通過させた水溶液を回収し、C18逆相カラムは、メタノールとpH2.3の塩酸水溶液を使用して順次に洗浄した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、その後、pH2.3の塩酸水溶液1000mLを同一のカラムに通過させて、混合した。
回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを4.8〜5.0に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:47g(26.2%)、含量:99.4%、純度:99.5%)
【0063】
実施例8:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例2で得た有機層に精製水3000mLを投入した。1N塩酸水溶液を加えて精製水のpHを1.8に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層をC18逆相カラム(大きさ:40x15cm、充填物質:KP−C18−HSTM35〜70um、90Å C18−bonded silica、製造元:Biotage)に通過させた。
18逆相カラムを通過させた水溶液を回収し、C18逆相カラムは、メタノールとpH2.0の塩酸水溶液を使用して連続して洗浄した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.2〜3.3に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:38g(21.2%)、含量:99.4%、純度:99.8%)
【0064】
実施例9:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例2で得た有機層に精製水3000mLを投入した。1N塩酸水溶液を加えて精製水のpHを1.8に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層をC18逆相カラム(大きさ:40x15cm、充填物質:KP−C18−HSTM35〜70um、90Å C18−bonded silica、製造元:Biotage)に通過させた。
18逆相カラムを通過させた水溶液を回収し、C18逆相カラムは、メタノールとpH2.0の塩酸水溶液を使用して連続して洗浄した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.2〜3.3に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、体積100mLに濃縮した。他の反応器にn−ヘキサン1700mLを−50℃以下に冷却した後、濃縮したジクロロメタン100mLを10分間滴加した後、−50℃以下で濾過した。濾過物を回収した後、30℃で12時間減圧乾燥し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:39g(21.2%)、含量:99.4%、純度:99.7%)
【0065】
実施例10:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例2で得た有機層に精製水3000mLを投入した。メタンスルホン酸を加えて精製水のpHを2.0に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層をC18逆相カラム(大きさ:40x15cm、充填物質:KP−C18−HSTM35〜70um、90Å C18−bonded silica、製造元:Biotage)に通過させた。
18逆相カラムを通過させた水溶液を回収し、C18逆相カラムは、メタノールとpH2.0の塩酸水溶液を使用して連続して洗浄した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.2〜3.3に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、体積100mLに濃縮した。他の反応器にシクロヘキサン2000mLを−60℃以下の温度に冷却した後、濃縮したジクロロメタン100mLを10分間滴加し、−50℃以下で濾過した。濾過物を回収した後、30℃で12時間減圧乾燥し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:46g(25.6%)、含量:99.5%、純度:99.7%)
【0066】
実施例11:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{(ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例2で得た有機層に精製水3000mLを投入した。メタンスルホン酸を加えて精製水のpHを2.0に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層をC18逆相カラム(大きさ:40x15cm、充填物質:KP−C18−HSTM35〜70um、90Å C18−bonded silica、製造元:Biotage)に通過させた。
18逆相カラムを通過させた水溶液を回収し、C18逆相カラムは、メタノールとpH2.0の塩酸水溶液を使用して連続して洗浄した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.2〜3.3に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、体積100mLに濃縮した。他の反応器にn−ヘプタン1800mLを−50℃以下に冷却した後、濃縮したジクロロメタン100mLを10分間滴加し、−50℃以下で濾過した。濾過物を回収した後、30℃で12時間減圧乾燥し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:45g(25.1%)、含量:99.4%、純度:99.5%)
【0067】
実施例12:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例1で得た有機層に精製水3000mLを投入した。メタンスルホン酸を加えて精製水のpHを2.0に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層にC18球形充填粒子100g(販売元:梨樹化学、製品名:ODS−W)を投入し、30分間20〜25℃で撹拌した後、濾過した。
濾過した水溶液にさらに150gのC18球形充填粒子100g(販売元:梨樹化学、製品名:ODS−W)を投入し、30分間20〜25℃で撹拌した後、濾過を2回繰り返した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.2〜3.3に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、体積100mLに濃縮した。他の反応器にシクロヘキサン2000mLを投入し、−60℃以下に冷却した後、濃縮したジクロロメタン100mLを10分間滴加した後、−50℃以下で濾過した。濾過物を回収した後、30℃で12時間減圧乾燥し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:48g(26.7%)、含量:99.1%、純度:99.2%)
【0068】
実施例13:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例2で得た有機層に精製水3000mLを投入した。メタンスルホン酸を加えて精製水のpHを2.0に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層にC18球形充填粒子100g(販売元:梨樹化学、製品名:ODS−W)を投入し、30分間20〜25℃で撹拌した後、濾過した。
濾過した水溶液にさらにC18球形充填粒子100g(販売元:梨樹化学、製品名:ODS−W)を投入し、30分間20〜25℃で撹拌した後、濾過を2回繰り返した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.2〜3.3に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、体積100mLに濃縮する。他の反応器にシクロヘキサン2000mLを投入し−60℃以下に冷却した後、濃縮したジクロロメタン100mLを10分間滴加し、−50℃以下で濾過する。濾過物を回収した後、30℃で12時間減圧乾燥し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:45g(25.0%)、含量:99.0%、純度:99.1%)
【0069】
実施例14:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例1で得た有機層に精製水3000mLを投入した。その後、メタンスルホン酸を加えて精製水のpHを2.0に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層にC18球形充填粒子130g(販売元:梨樹化学、製品名:ODS−W)を投入し、30分間20〜25℃で撹拌した後、濾過した。
濾過した水溶液にさらにC18球形充填粒子100g(販売元:梨樹化学、製品名:ODS−W)を投入し、30分間20〜25℃で撹拌した後、濾過を2回繰り返した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.2〜3.3に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、体積100mLに濃縮した。他の反応器にシクロヘキサン2000mLを投入し、−60℃以下に冷却した後、濃縮したジクロロメタン100mLを10分間滴加し、−50℃以下で濾過する。濾過物を回収した後、30℃で12時間減圧乾燥し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:38g(21.1%)、含量:99.2%、純度:99.3%)
【0070】
実施例15:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法
実施例1で得た有機層に精製水3000mLを投入した。塩酸を加えて精製水のpHを2.1に調整した後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、水層を分離した。分離した水層にC18球形充填粒子100g(販売元:梨樹化学、製品名:ODS−W)を投入し、30分間20〜25℃で撹拌した後、濾過した。
濾過した水溶液にさらにC18球形充填粒子130g(販売元:梨樹化学、製品名:ODS−W)を投入し、30分間20〜25℃で撹拌した後、濾過を2回繰り返した。
回収した水溶液をC18逆相カラムにさらに通過させて回収し、回収した水溶液にジクロロメタン500mLを追加した。反応物を撹拌しながら5%重炭酸ナトリウム水溶液を滴加し、回収した水溶液のpHを3.2〜3.3に調節した。
撹拌を停止した後、ジクロロメタンを分離し、硫酸ナトリウムを使用して脱水、濾過した。
濾過したジクロロメタンを減圧濃縮し、体積100mLに濃縮した。他の反応器にシクロヘキサン2000mLを入れ、−60℃以下に冷却した後、濃縮したジクロロメタン100mLを10分間滴加し、−50℃以下で濾過する。濾過物を回収した後、30℃で12時間減圧乾燥し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:36g(20.0%)、含量:99.0%、純度:99.2%)
【0071】
比較例1:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法(正相カラム)
実施例1で得た有機層に精製水3000mLを投入した。その後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、有機層を分離した。その後、精製水1000mLを投入し、20〜25℃で10分間撹拌後、有機層を分離した。分離した有機層に硫酸ナトリウムを添加して脱水した後、濾過した。濾過した有機層を減圧濃縮した後、シリカゲルを停止相として使用し、移動相としてメタノール:ジクロロメタン=5%:95%(体積比)を使用して正相カラムを行った。正相カラムを通じて分画した有機溶媒層を硫酸ナトリウムで脱水した後、濾過し、減圧濃縮し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:41g(22.7%)、含量:58.1%、純度:59.3%)
【0072】
比較例2:化学式1で示されるアデホビルジピボキシル、9−[2−[[ビス{ピバロイルオキシ)−メトキシ}ホスフィニル]メトキシ]エチル]アデニンの精製方法(正相カラム)
実施例2で得た有機層に精製水3000mLを投入した。その後、20〜25℃で10分間撹拌した。撹拌を停止した後、有機層を分離した。その後、精製水1000mLを投入し、20〜25℃で10分間撹拌後、有機層を分離した、分離した有機層に硫酸ナトリウムを添加して脱水した後、濾過した。濾過した有機層を減圧濃縮した後、シリカゲルを停止相として使用し、移動相としてメタノール:ジクロロメタン=5%:95%(体積比)を使用して正相カラムを行った。正相カラムを通じて分画した有機溶媒層を硫酸ナトリウムを用いて脱水した後、濾過し、減圧濃縮し、化学式1で示される無定形の高純度アデホビルジピボキシルを得た。(収率:41g(22.7%)、含量:72.2%、純度:72.8%)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
副産物が含まれた化学式1のアデホビルジピボキシル、その塩またはその複合体を水または水を含む混合溶媒に溶解させるステップと、
生成された溶液を逆相カラムを通じて精製するステップと、
を含む、化学式1のアデホビルジピボキシルの精製方法。
【化1】

【請求項2】
精製されたアデホビルジピボキシルの純度が95%以上であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
精製されたアデホビルジピボキシルの純度が99%以上であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
上記水または水を含む混合溶媒に酸を添加することによって、水または水を含む混合溶媒のpHが0.1〜5であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
上記酸が塩酸、硫酸、硝酸またはメタンスルホン酸であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
上記逆相カラムの移動相のpHが0.1〜5であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
上記精製されたアデホビルジピボキシル溶液に塩基を添加し、有機溶媒で抽出するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
上記有機溶媒がジクロロメタンまたはイソプロピルアセテートであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
上記塩基の添加によってアデホビルジピボキシル水溶液のpHが2.5〜10に調節されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
上記逆相カラムの充填物質がC〜C18アルキルであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
逆相カラムの充填物質が炭素数18のオクタデシルであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
上記副産物が、
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

よりなる群から1つ以上選択されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
請求項7に記載の方法によって精製された化学式1のアデホビルジピボキシル溶液から有機溶媒を除去し、無定形アデホビルジピボキシルを生成するステップを含む、無定形の化学式1のアデホビルジピボキシルの製造方法。
【化7】

【請求項14】
有機溶媒の除去が減圧濃縮によって行われることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
有機溶媒の除去が、炭素数が5〜12の炭化水素に、濃縮された上記化学式1のアデホビルジピボキシル溶液を滴加して無定形の固体を形成し、これを濾過することによって行われることを特徴とする請求項13に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2012−512137(P2012−512137A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526814(P2011−526814)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際出願番号】PCT/KR2009/005150
【国際公開番号】WO2010/030132
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(507406611)シージェイ チェルジェダン コーポレイション (6)
【Fターム(参考)】