説明

アミジン化合物を含有する混合除草剤組成物および除草方法

【課題】単剤で用いるよりも、少ない薬量でより安全に、より優れた除草効果を得ることができる混合除草剤組成物、及び除草方法を提供する。
【解決手段】式(1)


(例えば、Gは置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環基を表し、Qはシアノ基等を表し、Aは置換基を有していてもよい芳香族基を表す。)で示されるアミジン化合物又はその塩の少なくとも一種、及び、その他の除草活性成分の少なくとも一種(例えば、メトラクロール、アトラジン、イソキサフルトール及びメソトリオン)を含有する混合除草剤組成物、並びに、該混合除草剤組成物を用いる除草方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミジン化合物又はその塩の少なくとも一種、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を含有する混合除草剤組成物、並びに、アミジン化合物又はその塩の少なくとも一種、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を用いる除草方法に関する。
【背景技術】
【0002】
農園芸作物の栽培にあたり、多大の労力を必要としてきた雑草防除に多くの除草剤が使用されるようになってきた。しかし、除草剤を用いると、作物に薬害を生じたり、環境に残留し、環境を汚染したりする場合がある。よって、より低薬量で効果が確実でしかも安全に使用できる薬剤の開発が望まれており、各所で種々の試みがなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、除草剤として有効なアミジン化合物、及びこの化合物を有効成分として含有する除草剤が提案されている。
【特許文献1】WO2007/015533号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかる従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、より少ない薬量で、より安全に、より優れた除草効果を得ることができる、アミジン化合物又はその塩の少なくとも一種、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を含有する混合除草剤組成物、並びに、アミジン化合物又はその塩の少なくとも一種、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を用いる除草方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、下記式(1)で示されるアミジン化合物、及びその他の除草活性成分を組み合わせて用いると、各単剤で用いる場合に比して、格段に優れた除草効果が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
かくして本発明の第1によれば、式(1)
【0006】
【化1】

【0007】
〔式中、Gは、式(2)
【0008】
【化2】

【0009】
で表される、置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環基を表す。
Qは、シアノ基、置換基を有していてもよいイミノアルキル基、置換基を有していてもよいアミド基、置換基を有していてもよいチオアミド基、または、式(3)
【0010】
【化3】

【0011】
(式中、点線は炭素原子と窒素原子とを結ぶ単結合または二重結合を表す。)
で表される、置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環基を表す。
Aは、置換基を有していてもよい芳香族基を表す。〕
で示されるアミジン化合物又はその塩の少なくとも一種、及び、その他の除草活性成分の少なくとも一種を含有することを特徴とする混合除草剤組成物が提供される。
【0012】
本発明の混合除草剤組成物においては、前記式(1)中、Gが、3〜8員環で、飽和または不飽和の、置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環基であるのが好ましく、置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、または置換基を有していてもよいピロリジン−1−イル基であるのがより好ましい。
【0013】
本発明の混合除草剤組成物においては、前記式(1)中、Aが、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であるのが好ましい。
本発明の混合除草剤組成物においては、前記式(1)中、Aが、式(4)
【0014】
【化4】

【0015】
{式中、Xは、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキルチオカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルチオカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルチオカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールチオカルボニル基、シアノ基、X11で表される置換基、置換基を有していてもよいアミノ基、ニトロ基、水酸基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいヘテロイルオキシ基、メルカプト基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルチオ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいヘテロイルチオ基、置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有していてもよいアリールスルホニル基、または、置換基を有していてもよいヘテロ環基を表す。
また、結合可能な位置関係にある置換基同士は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
【0016】
ここで、前記置換基を有していてもよい(炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が2〜6のアルケニル基、炭素数が2〜6のアルキニル基、炭素数が1〜6のアルキルカルボニル基、炭素数が2〜6のアルケニルカルボニル基、炭素数が2〜6のアルキニルカルボニル基、炭素数が1〜6のアルキルチオカルボニル基、炭素数が2〜6のアルケニルチオカルボニル基、炭素数が2〜6のアルキニルチオカルボニル基、炭素数が1〜6のアルコキシ基、炭素数が2〜6のアルケニルオキシ基、炭素数が2〜6のアルキニルオキシ基、炭素数が1〜6のアルキルチオ基、炭素数が2〜6のアルケニルチオ基、炭素数が2〜6のアルキニルチオ基)の炭素数は、置換基を含まない、(アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルカルボニル基、アルケニルカルボニル基、アルキニルカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、アルケニルチオカルボニル基、アルキニルチオカルボニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アルキニルチオ基)の炭素数である。以下にて同じである。
nは0〜5の整数を示す。nが2以上のとき、X同士は、同一であっても相異なっていてもよい。
11は、式(5)
【0017】
【化5】

【0018】
〔式中、mは0〜3の整数を表す。
は、炭素原子、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれた原子を表し、化学的に許容される範囲で酸化されていてもよく、置換基を有していてもよい。
が2以上のとき、A同士は同一であっても相異なっていてもよく、A同士の組合せは化学的に許容される範囲であり、A同士は化学的に許容される範囲の多重度で結合してもよい。
が炭素原子であって、2つ以上の置換基により、1つ以上のAが置換されているとき、結合可能な位置関係にある置換基は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
【0019】
は、−OR11で表される基、または−NR1213で表される基を表す。
11は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、またはX12で表される基を表す。
【0020】
12、R13は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、X12で表される基、水酸基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有していてもよいアリールスルホニル基、または置換基を有していてもよいアミノ基を表す。
また、これらの基は共有結合しているか、化学的に許容される範囲でイオン結合していてもよい。
また、R12、R13は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
12は、式(6)
【0021】
【化6】

【0022】
〔式中、mは1〜3の整数を表す。
は、置換基を有していてもよい炭素原子を表し、化学的に許容される範囲で置換基を有していてもよい。
が2以上のとき、A2同士は化学的に許容される範囲の多重度で結合してもよい。
2つ以上の置換基により、1つ以上のAが置換されているとき、結合可能な位置関係にある置換基は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
Yは、酸素原子または置換基を有していてもよい窒素原子を表す。
【0023】
は、Yが酸素原子のとき、−OR21で表される基、または−NR2223で表される基を表し、Yが窒素原子のとき、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基を表す。
21は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、またはX13で表される基を表す。
【0024】
22、R23は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、X13で表される基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、または置換基を有していてもよいアリールスルホニル基を表す。
また、これらの基は共有結合しているか、化学的に許容される範囲でイオン結合していてもよい。
また、R22とR23は一緒になって結合して環を形成していてもよい。
13は、式(7)
【0025】
【化7】

【0026】
(式中、mは1〜3の整数を表す。
は、置換基を有していてもよい炭素原子を表し、化学的に許容される範囲で置換基を有していてもよい。
が2以上のとき、A同士は化学的に許容される範囲の多重度で結合してもよい。
2つ以上の置換基により、1つ以上のAが置換されているとき、結合可能な位置関係にある置換基は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
【0027】
は、−OR31で表される基、または−NR3233で表される基を表す。
31は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよいヘテロ環基を表す。
【0028】
32、R33は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、または置換基を有していてもよいアリールスルホニル基を表す。
また、これらの基は共有結合しているか、化学的に許容される範囲でイオン結合していてもよい。
また、R32とR33は一緒になって結合して環を形成していてもよい。)
で表される置換基を表す。〕
で表される置換基を表す。〕
で表される置換基を表す。}
で表される基であるのがより好ましい。
【0029】
本発明の第2によれば、前記第1の発明で用いるアミジン化合物またはその塩の少なくとも一種、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を用いることを特徴とする除草方法が提供される。
【発明の効果】
【0030】
本発明の混合除草剤組成物は、アミジン化合物又はその塩の少なくとも一種、又はその他の除草活性成分の少なくとも一種を単剤で用いる場合に比して、格段に優れた除草効果を発現する。
本発明の除草方法によれば、より少ない薬量でより安全に、より優れた除草効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明を詳細に説明する。
1)混合除草剤組成物
本発明の第1は、前記式(1)で示されるアミジン化合物又はその塩の少なくとも一種、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を含有することを特徴とする混合除草剤組成物である。
【0032】
(1)式(1)で示されるアミジン化合物又はその塩
前記式(1)で示されるアミジン化合物(以下、「化合物(1)」ということがある。)において、式(1)中、Gは、前記式(2)で示される基(以下、「含窒素ヘテロ環基(2)」ということがある。)である。
前記含窒素ヘテロ環基(2)の含窒素ヘテロ環は、環内に1以上の窒素原子を有する、飽和または不飽和のヘテロ環である。該含窒素ヘテロ環は、窒素原子のほかに酸素原子および/または硫黄原子を含んでいてもよく、単環のものであっても、縮合環構造を有するものであっても、架橋構造を有するものであってもよい。
【0033】
前記含窒素ヘテロ環を構成する窒素原子、酸素原子および硫黄原子の合計数は、通常1〜4、好ましくは1〜3である。
また、前記含窒素ヘテロ環基(2)の含窒素ヘテロ環を構成する炭素数は10以下であるのが好ましく、1〜8であるのがより好ましい。
【0034】
前記含窒素ヘテロ環基(2)として、具体的には、下記第1表に掲げるものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。なお、窒素原子上及び環を構成する原子上の置換基は省略し、基本的な骨格のみを記載してある。
【0035】
【表1】

【0036】
含窒素ヘテロ環基(2)の置換基は、特に制限されない。
例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基等の置換基を有していてもよい炭素数1〜6アルキル基;アリル基、3−クロロアリル基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基;プロパルギル基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニル基;フェニル基、4−メチルフェニル基等の置換基を有していてもよいアリール基;ホルミル基;
【0037】
アセチル基、トリフルオロアセチル基等の置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキルカルボニル基;シンナミル基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニルカルボニル基;プロパルギルカルボニル基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニルカルボニル基;ベンゾイル基、4−クロロベンゾイル基等の置換基を有していてもよいアリールカルボニル基;チオアセチル基等の置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキルチオカルボニル基;アリルチオカルボニル基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニルチオカルボニル基;プロパルギルチオカルボニル基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニルチオカルボニル基;チオベンゾイル基等の置換基を有していてもよいアリールチオカルボニル基;カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;アクリロイル基、メタクリロイル基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニルオキシカルボニル基;
【0038】
プロパルギルオキシカルボニル基等の置換基を有していてもよい炭素数3〜6のアルキニルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基、2,4−ジクロロフェノキシカルボニル基等の置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基;シアノ基;アミノ基、ジメチルアミノ基、アセチルアミノ基等の置換基を有していてもよいアミノ基;イミノ基、ジメチルイミノ基等の置換基を有していてもよいイミノ基;ニトロ基;水酸基;オキソ基;メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基等の置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基;アリルオキシ基、クロチルオキシ基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニルオキシ基;プロパルギルオキシ基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニルオキシ基;フェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等の置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいヘテロイルオキシ基;メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基等の置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキルチオ基;アリルチオ基、クロチルチオ基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニルチオ基;プロパルギルチオ基等の置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニルチオ基;フェニルチオ基等の置換基を有していてもよいアリールチオ基;置換基を有していてもよいヘテロイルチオ基;メチルスルフィニル基等の置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基;フェニルスルフィニル基等の置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基;メチルスルホニル基等の置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基;フェニルスルホニル基等の置換基を有していてもよいアリールスルホニル基;および、置換基を有していてもよいヘテロ環基等が挙げられる。
【0039】
前記置換基を有していてもよいヘテロイルオキシ基、置換基を有していてもよいヘテロイルチオ基、置換基を有していてもよいヘテロ環基のヘテロ環としては、環内に、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも一種の原子を有する、飽和または不飽和の環状化合物が挙げられる。
【0040】
具体的には、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、フラン等の芳香族へテロ5員環;ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン等の芳香族へテロ6員環;
インドール、インダゾール、プリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリール、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、インドレニン、テトラザインデン等の芳香族縮合へテロ環;
アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、オキサゾリジン、チアゾリジン、ピペリジン、モルホリン、テトラヒドロピラン、ピペラジン、トリオキサン等の非芳香族へテロ環;等が挙げられる。
【0041】
また、含窒素ヘテロ環基(2)は、任意の位置に同一または相異なって複数個の置換基を有していてもよい。
【0042】
これらの中でも、含窒素へテロ環基(2)としては、置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、または置換基を有していてもよいピロリジン−1−イル基であるのが好ましい。
【0043】
Qは、シアノ基、置換基を有していてもよいイミノアルキル基、置換基を有していてもよいアミド基、置換基を有していてもよいチオアミド基、または、前記式(3)で表される、置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環基を表す。
【0044】
置換基を有していてもよいイミノアルキル基としては、イミノメチル基、イミノエチル基、イミノプロピル基等の炭素数が1〜6のイミノアルキル基が挙げられる。
【0045】
置換基を有するイミノアルキル基としては、窒素原子が置換基により置換されたN−置換イミノメチル基等が挙げられる。かかる置換基としては、水酸基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいヘテロイルオキシ基等が挙げられる。
【0046】
置換基を有していてもよいアミド基としては、窒素原子の0〜2個の水素原子が置換基により置換されたアミノカルボニル基が挙げられる。かかる置換基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキニルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、置換基を有していてもよいヘテロイルカルボニル基等が挙げられる。また、窒素原子が2つ置換された場合、化学的に許容される範囲で窒素原子上の置換基が結合し、環構造を形成してもよい。
【0047】
置換基を有していてもよいチオアミド基としては、窒素原子の0〜2個の水素原子が置換基により置換されたアミノチオカルボニル基等が挙げられる。かかる置換基としては、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜10のアシル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、置換基を有していてもよいヘテロイルカルボニル基等が挙げられる。また、窒素原子が2つ置換された場合、化学的に許容される範囲で窒素原子上の置換基が結合し、環構造を形成してもよい。
【0048】
前記式(3)で示される基(以下、「含窒素ヘテロ環基(3)」ということがある。)
において、式(3)中、点線は炭素原子と窒素原子とを結ぶ単結合または二重結合を表す。すなわち、前記含窒素ヘテロ環基(3)は、結合手を有する炭素原子に隣接する原子は必ず窒素原子であり、これら炭素原子と窒素原子とは、単結合または二重結合で結合し、かつ、環内に1〜4個の窒素原子を有する、飽和または不飽和の含窒素ヘテロ環基である。
【0049】
前記含窒素ヘテロ環基(3)は、窒素原子のほかに酸素原子および/または硫黄原子を含んでいても良い。ヘテロ環を構成する窒素原子、酸素原子および硫黄原子の合計数は、通常1〜4、好ましくは1〜3である。
また、前記含窒素ヘテロ環基(3)の含窒素ヘテロ環の員数は特に制限されないが、通常3〜10、好ましくは3〜8である。
【0050】
前記含窒素ヘテロ環基(3)として、具体的には、イミダゾリル残基、ピラゾリル残基、モルフォリニル残基、トリアゾリル残基、インドリル残基、オキサジアゾリル残基、キノリル残基、オキサゾリル残基、及び下記第2表に掲げるものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。なお下記第2表では窒素原子上及び環を構成する原子上の置換基は省略し、基本的な骨格のみを記載してある。
【0051】
【表2】

【0052】
含窒素ヘテロ環基(3)の置換基としては、特に制限されず、前記含窒素ヘテロ環基(2)の置換基として例示したものと同様のものを挙げることができる。また、含窒素ヘテロ環基(3)は、任意の位置に、同一または相異なって複数個の置換基を有していてもよい。
【0053】
Aは、置換基を有していてもよい芳香族基を表す。
前記Aの芳香族基としては、フェニル基、1−ナフチル基又は2−ナフチル基等の芳香族炭化水素基;ピリジル基、チアゾール基、又はオキサゾール基等の芳香族複素環基等が挙げられる。これらの中でも、芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
Aの芳香族基の置換基としては、特に制限されず、前記含窒素ヘテロ環基(2)の置換基として例示したものと同様のものや、前記式(5)で表される基が挙げられる。
【0054】
これらの中でも、Aとしては、置換基を有していてもよいフェニル基が好ましく、式(4)で表される基がより好ましい。
式(4)の置換基である式(5)の具体例としては、以下に示す置換基が挙げられる。下記式(5)には、式(6)および式(7)を含むものもある。
【0055】
【化8】

【0056】
【化9】

【0057】
【化10】

【0058】
また、式(4)のX中、官能基の置換基としては、含窒素ヘテロ環基(2)の置換基の具体例と同様のものを例示することができる。
【0059】
中、R11、R12、R13の置換基は特に制限されず、含窒素ヘテロ環(2)の置換基の具体例と同様のものを例示することができる。
【0060】
式(6)中、Yは、酸素原子、又は置換基を有していてもよい窒素原子を表し、具体的には、NR101、NNR102103、NOR104、NS(=O)R105、またはNS(=O)106等を表す。
【0061】
101〜R106は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキルチオカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルチオカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルオキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルチオカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールチオカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、置換基を有していてもよいヘテロイルカルボニル基、置換基を有していてもよいヘテロイルチオカルボニル基、置換基を有していてもよいヘテロイルオキシカルボニル基を表し、該置換基は特に制限されず、含窒素ヘテロ環(2)の置換基と同様のものを例示することができる。
【0062】
これらの中でも、本発明においては、優れた除草活性を有する観点から、Aは前記式(4)で表される基であるのがより好ましく、2,4−ジ置換フェニル基、4,5−ジ置換フェニル基または2,4,5−トリ置換フェニル基であるのがさらに好ましく、2,4,5−トリ置換フェニル基であるのが特に好ましい。
また、イミノ結合上の幾何異性は特に制限されないが、置換基A,Gがトランス異性体であるのが好ましい。
【0063】
化合物(1)は、例えば、WO2007/015533号パンフレットに記載された方法により製造することができる。
【0064】
なお、化合物(1)には、炭素原子と窒素原子との間の二重結合に基づく幾何異性体などが存在し得るが、それらの異性体すべてが含まれる。
【0065】
本発明に用いる化合物(1)の具体例としては、WO2007/015533号パンフレットの明細書中、表3に記載されたものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0066】
(2)その他の除草活性成分
本発明の混合除草剤組成物は、化合物(1)又はその塩(以下、「化合物(1)等」ということがある。)に加えて、その他の除草活性成分を含有する。化合物(1)等とその他の除草活性成分とを組み合わせることにより、それぞれ単独で用いる場合よりも高い除草効果、すなわち相乗効果を発現し、そのため、農薬施用量の低減あるいは施用回数の低減が可能となる。
【0067】
本発明に用いるその他の除草活性成分としては、化合物(1)等以外の除草活性成分であれば特に制約されない。例えば、次の(a)〜(k)に示すものが挙げられる。
(a)2,4−D、2,4−DB、2,4−DP、MCPA、MCPB、MCPP、クロメプロップ(clomeprop)等のフェノキシ系;2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)、クロランベン(chloramben)、ピクロラム(picloram)、トリクロピル(triclopyr)、クロピラリド(clopyralid)、アミノピラリド(aminopyralid)、フルロキシピル(fluroxypyr)等の芳香族カルボン酸系;その他ナプタラム(naptalam)、ベナゾリン(benazolin)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、ダイフルフェンゾピル(diflufenzopyr)等の植物のホルモン作用を攪乱することで除草効力を示すとされているもの。
【0068】
(b)クロロトルロン(chlorotoluron)、ジウロン(diuron)、フルオメツロン(fluometuron)、リニュロン(linuron)、イソプロチュロン(isoproturon)、テブチウロン(tebuthiuron)、イソウロン(isouron)、シデュロン(siduron)、クロロクスロン(chloroxuron)、クロロブロムロン(chlorobromuron)、ジメフロン(dimefuron)、エチジムロン(ethidimuron)、フェニュロン(fenuron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メトブロムロン(metobromuron)、メトクスロン(metoxuron)、モノリニュロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)等の尿素系;シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、アトラトン(atratone)、シメトリン(simetryn)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ヘキサジノン(hexazinone)、メトリブジン(metribuzin)、メタミトロン(metamitron)、テルブチラジン(terbuthylazine)、シアナジン(cyanazine)、アメトリン(ametryn)、シブトリン(cybutryne)、プロパジン(propazine)、デスメトリン(desmetryne)、プロメトン(prometon)、テルブメトン(terbumeton)、テルブトリン(terbutryne)、トリエタジン(trietazine)等のトリアジン系;ブロマシル(bromacil)、レナシル(lenacil)、ターバシル(terbacil)等のウラシル系;プロパニル(propanil)、ペンタノクロル(pentanochlor)等のアニリド系;デスメディファム(desmedipham)、フェンメディファム(phenmedipham)等のカーバメート系;ブロモキシニル(bromoxynil)、アイオキシニル(ioxynil)、ブロモフェノキシム(bromofenoxim)等のヒドロキシベンゾニトリル系;その他ピリデート(pyridate)、クロリダゾン(chloridazon)、ベンタゾン(bentazon)、アミカルバゾン(amicarbazone)、メタゾール(methazole)、ピリダフォル(pyridafol)等の植物の光合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0069】
(c)それ自身が植物体中でフリーラジカルとなり、活性酸素を生成させて速効的な除草効力を示すとされているパラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)等の4級アンモニウム塩系。
【0070】
(d)クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、ビフェノックス(bifenox)、アシフルオルフェンナトリウム塩(acifluorfen−sodium)、ホメサフェン(fomesafen)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、エトキシフェンエチル(ethoxyfen−ethyl)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen−ethyl)、ハロサフェン(halosafen)等のジフェニルエーテル系;クロルフタリム(chlorphthalim)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac−pentyl)、シニドンエチル(cinidon−ethyl)等の環状イミド系;フルチアセットメチル(fluthiacet−methyl)、チジアジミン(thidiazimin)等のチアジアゾール系;オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)等のオキサジアゾール系;アザフェニジン(azafenidin)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone−ethyl)、ベンカルバゾン(bencarbazone)等のトリアゾリノン系;フルアゾレート(fluazolate)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen−ethyl)等のフェニルピラゾール系;ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)等のピリミジンジオン系;その他ペントキサゾン(pentoxazone)、プロフルアゾール(profluazol)、ピラクロニル(pyrachlonil)、フルフェンピルエチル(flufenpyr−ethyl)等の植物のクロロフィル生合成を阻害し、光増感過酸化物質を植物体中に異常蓄積させることで除草効力を示すとされているもの。
【0071】
(e)ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、トプラメゾン(topramezone、BAS−670H)、ピラスルフォトール(pyrasulfotole)等のピラゾール系;スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione、AVH−301)、テンボトリオン(tembotrione)等のトリケトン系;イソキサフルトール(isoxaflutole)、イソキサクロロトール(isoxachlortole)等のイソキサゾール系;その他アミトロール(amitrol)、フルオメチュロン(fluometuron)、アクロニフェン(aclonifen)、ノルフルラゾン(norflurazon)、フルリドン(fluridone)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、クロマゾン(clomazone)、ベンゾビシクロン(benzobicyclone)、ピコリナフェン(picolinafen)、べフルブタミド(beflubutamid)、フルロクロリドン(flurochloridone)等のカロチノイドなどの植物の色素生合成を阻害し、白化作用を特徴とする除草効力を示すとされているもの。
【0072】
(f)ジクロホップメチル(diclofop−methyl)、フラムプロップエムメチル(flamprop−M−methyl)、フルアジホップブチル(fluazifop−butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop−methyl)、キザロホップエチル(quizalofop−ethyl)、シハロホップブチル(cyhalofop−butyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop−ethyl)、メタミホップ(metamifop)、クロジナホッププロパルギル(clodinafop−propargyl)、プロパキザホップPエチル(propaquizafop−P−ethyl)等のアリールオキシフェノキシプロピオン酸系;アロキシジムナトリウム塩(alloxydim−sodium)、クレソジム(clethodim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)等のシクロヘキサンジオン系;ピノキサデン(pinoxaden)等のフェニルピラゾリン系等の植物のアセチルCoAカルボキシラーゼを阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0073】
(g)クロリムロンエチル(chlorimuron−ethyl)、スルホメツロンメチル(sulfometuron−methyl)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron−methyl)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron−methyl)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron−methyl)、シノスルフロン(cinosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron−ethyl)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron−methyl)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron−methyl)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron−methyl)、イオドスルフロン(iodosulfuron)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron−methyl)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、フォーラムスルフロン(foramsulfuron)、トリフルオキシスルフロン(trifloxysulfuron)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron−methyl)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron−methyl)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、TH−547等のスルホニルウレア系;フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、クロランスラムメチル(cloransulam−methyl)、フロラスラム(florasulam)、メトスルファム(metosulfam)、ペノキススラム(penoxsulam)、ピロキスラム(pyroxsulam)等のトリアゾロピリミジンスルホンアミド系;イマザピル(imazapyr)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマザキン(imazaquin)、イマザモックス(imazamox)、イマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザピック(imazapic)等のイミダゾリノン系;ピリチオバックナトリウム塩(pyrithiobac−sodium)、ビスピリバックナトリウム塩(bispyribac−sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac−methyl)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)等のピリミジニルサリチル酸系;フルカーバゾン(flucarbazone)、プロポキシカルバゾン(propoxycarbazone)、チエンカルバゾンメチル(thiencarbazone−methyl)等のスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系;その他グリホサート(glyphosate)、グリホサートアンモニウム塩(glyphosate−ammonium)、グリホサートイソプロピルアミン塩(glyphosate−isopropylamine)、スルホサート(sulfosate)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム塩(glufosinate−ammonium)、ビラナホス(bilanafos)等の植物のアミノ酸生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0074】
(h)トリフルラリン(trifluralin)、オリザリン(oryzalin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ベンフルラリン(benfluralin)、プロジアミン(prodiamine)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)等のジニトロアニリン系;プロナミド(pronamide)、テブタム(tebutam)等のベンズアミド系;アミプロホスメチル(amiprofos−methyl)、ブタミホス(butamifos)等のホスホロアミデート系;プロファム(propham)、クロルプロファム(chlorpropham)、カルベタミド(carbetamide)等のフェニルカーバメート系;ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)等のピリジン系;その他DCPA等の植物の細胞有糸分裂を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0075】
(i)アラクロール(alachlor)、メタザクロール(metazachlor)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S−メトラクロール(S−metolachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ペトキサマイド(pethoxamid)、アセトクロール(acetochlor)、プロパクロール(propachlor)、プロピソクロール(propisochlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド−P(dimethenamid−P)、ジメタクロール(dimethachlor)等のクロロアセトアミド系;ジフェナミド(diphenamid)、ナプロパミド(napropamide)、ナプロアニリド(naproanilide)等のアセトアミド系;フルフェナセット(flufenacet)、メフェナセット(mefenacet)等のオキシアセトアミド系;その他フェントラザミド(fentrazamide)、カフェンストロール(cafenstrole)、インダノファン(indanofan)、アニロホス(anilofos)、ピペロホス(piperophos)等の植物の細胞分裂阻害あるいは超長鎖脂肪酸生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0076】
(j)モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、EPTC、ブチレート(butylate)、シクロエート(cycloate)、エスプロカルブ(esprocarb)、オルベンカルブ(orbencarb)、ペブレート(pebulate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)、チオカルバジル(tiocarbazil)、トリアレート(triallate)、ベルノレート(vernolate)等のチオカーバメート系;ベンフレセート(benfuresate)、エトフメセート(ethofumesate)等のベンゾフラン系;その他ベンスリド(bensulide)、TCA、ダラポン(dalapon)、フルプロパネート(flupropanate)等の植物の脂質生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0077】
(k)アシュラム(asulam)、DNOC、ジノゼブ(dinoseb)、ジノターブ(dinoterb)、フルポキサム(flupoxam)、ジクロベニル(dichlobenil)、クロルチアミド(chlorthiamid)、イソキサベン(isoxaben)、トリアジフラム(triaziflam)、キンクロラック(quinclorac)、MSMA、DSMA、エンドタール(endothall)、ソディウムクロレート(sodiumchlorate)、ペラルゴン酸(pelargonicacid)、ホスアミン(fosamine)、フランプロップイソプロピル(flamprop−isopropyl)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ブロモブチド(bromobutide)、クロルフルレノール(chlorflurenol)、シンメチリン(cinmethylin)、クミルロン(cumyluron)、ダゾメット(dazomet)、ダイムロン(daimuron)、メチルダイムロン(methyl−dymron)、エトベンザニド(etobenzanid)、メタム(matam)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、オレイン酸(oleic acid)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、ピロキサスルホン(pyroxasulfone、KIH−485)、HOK−201などのその他の除草剤。
【0078】
これらの中でも、本発明に用いるその他の除草活性成分としては、より高い除草効果が得られることから、前記(b)、(e)、(i)に記載された除草剤が好ましい。さらに、前記(b)の中では、トリアジン系除草剤がより好ましく、アトラジンが特に好ましい。(e)の中ではメソトリオン、イソキサフルトールがより好ましい。(i)の中ではクロロアセトアミド系除草剤がより好ましく、メトラクロールが特に好ましい。
【0079】
(3)混合除草剤組成物
本発明の混合除草剤組成物は、化合物(1)等の少なくとも一種、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を含有することを特徴とする。
【0080】
本発明の混合除草剤組成物を用いると、畑作条件で、土壌処理、茎葉処理のいずれにおいても、活性成分として化合物(1)等のみを用いる場合、又はその他の除草活性成分のみを用いる場合に比べて、極めて高い除草活性を示す。
本発明の混合除草剤組成物は、特に、メヒシバ、アキノエノコログサ、イチビ、イヌビエ、アオゲイトウ、シロザ、アメリカキンゴジカ等の各種畑雑草に有効で、トウモロコシ等の作物に選択性を示す場合もある。
【0081】
また、本発明の混合除草剤組成物には、作物、観賞用植物、果樹等の有用植物に対し、生育抑制、枯凋作用等の植物成長調節作用を示すもの;各種水田雑草に対し、優れた殺草効力を有し、イネに選択性を示すもの;果樹園、芝生、線路端、空き地等の雑草の防除作用を示すもの;等も含まれる。その場合も、本発明の混合除草剤組成物は、化合物(1)等、又はその他の除草活性成分をそれぞれ単独で用いる場合に比べて、極めて高い活性を示す。
【0082】
本発明の混合除草剤組成物を実際に施用する際には、添加剤、担体等の他の成分を加えてもよい。また除草剤として使用する目的で一般の除草剤のとり得る形態、即ち、水和剤、粒剤、粉剤、乳剤、水溶剤、懸濁剤、フロアブル、油剤、錠剤等の形態で使用することもできる。
【0083】
添加剤および担体としては、固型剤を目的とする場合は、大豆粉、小麦粉等の植物性粉末、珪藻土、燐灰石、石こう、タルク、ベントナイト、パイロフィライト、クレイ等の鉱物性微粉末、安息香酸ソーダ、尿素、芒硝等の有機および無機化合物等が挙げられる。
液体の剤型を目的とする場合は、ケロシン、キシレンおよびソルベントナフサ等の石油留分、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アルコール、アセトン、トリクロルエチレン、メチルイソブチルケトン、鉱物油、植物油、水等を溶剤として使用する。
【0084】
また、これらの製剤において均一かつ安定な形態をとるために、必要ならば界面活性剤を添加することもできる。
界面活性剤としては、特に限定はないが、例えば、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンが付加したアルキルエーテル、ポリオキシエチレンが付加した高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したトリスチリルフェニルエーテル等の非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物、イソブチレン-無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
また、植物油及び油濃縮物等の添加剤を添加することもできる。
【0085】
本発明の混合除草剤組成物における化合物(1)等及びその他の除草活性成分の総量の、混合除草剤組成物全量に対する含有割合は、前述した製剤の形態等にもよるが、例えば、水和剤に於いては、通常5〜90重量%、好ましくは10〜85重量%;乳剤に於いては、通常3〜70重量%、好ましくは5〜60重量%;粒剤に於いては、通常0.01〜50重量%、好ましくは、0.05〜40重量%である。
【0086】
本発明の混合除草剤組成物において、化合物(1)等とその他の除草活性成分の配合割合は、特に限定されないが、(化合物(1)等):(その他の除草活性成分)の重量比で、通常100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:50、より好ましくは5:1〜1:50である。
【0087】
上記有効成分以外の他の成分の含量は、用いる有効成分の種類又は製剤の剤形等によって異なるが、通常約0.001〜99.9重量%程度、好ましくは約1〜99重量%程度である。
【0088】
本発明の混合除草剤組成物は、例えば、次のいずれかの方法により調製することができる。
(i)化合物(1)等の少なくとも一種、その他の除草活性成分の少なくとも一種、及び所望により他の成分を混合、所望により製剤化する方法。
(ii)化合物(1)等を含有する製剤、その他の除草活性成分を含有する製剤、及び所望により他の成分を、所定割合で混合する方法。
(iii)化合物(1)等を含有する製剤に、その他の除草活性成分の少なくとも一種、及び所望により他の成分を混合する方法。
(iv)その他の除草活性成分を含有する製剤に、化合物(1)等の少なくとも一種、及び所望により他の成分を混合する方法。
【0089】
2)除草方法
本発明の第2は、化合物(1)等の少なくとも一種、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を用いることを特徴とする除草方法である。
【0090】
本発明の除草方法を具体的に実施する方法としては、
(a)本発明の混合除草剤組成物を散布する方法、(b)化合物(1)等の少なくとも一種を含有する製剤と、その他の除草活性成分の少なくとも一種を含有する製剤を、散布直前に所定割合で混合し(タンクミックス)、得られた混合物を散布する方法、(c)化合物(1)等の少なくとも一種を含有する製剤と、その他の除草活性成分の少なくとも一種を含有する製剤を、ほぼ同時期に同一の防除対象物に散布する方法、等が挙げられる。
【0091】
前記(a)〜(c)の方法において、本発明の混合除草剤組成物、化合物(1)等の少なくとも一種を含有する製剤、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を含有する製剤の散布量は、特に限定されるものではなく、防除対象の種類、防除時期等に応じて、適宜設定することができる。
【0092】
本発明の除草方法を用いることにより、畑作条件で、土壌処理、茎葉処理のいずれにおいても、活性成分として化合物(1)等のみを用いる場合、又はその他の除草活性成分のみを用いる場合に比べて、その相加効果以上の極めて高い除草効果を得ることができる。
【実施例】
【0093】
次に実施例等により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲は、以下の実施例により何ら制限されるものではない。
【0094】
〔混合除草剤組成物〕
次に、本発明の混合除草剤組成物からなる製剤例を若干示すが、有効成分化合物、添加物及び添加割合は、本実施例にのみ限定されることなく、広い範囲で変更可能である。製剤実施例中の部は重量部を示す。
【0095】
製剤実施例1 水和剤
本発明混合除草剤組成物 20部
ホワイトカーボン 20部
ケイソウ土 52部
アルキル硫酸ソーダ 8部
以上を均一に混合、微細に粉砕して、有効成分20%の水和剤を得る。
【0096】
製剤実施例2 乳剤
本発明混合除草剤組成物 5部
ジメチルホルムアミド 94部
ポリオキシエチレンソルビタン系界面活性剤 1部
以上を混合、溶解して有効成分5%の乳剤を得る。
【0097】
製剤実施例3 乳剤
本発明混合除草剤組成物 20部
キシレン 55部
ジメチルホルムアミド 15部
ポリオキシエチレンフェニルエーテル 10部
以上を混合、溶解して有効成分20%の乳剤を得る。
【0098】
製剤実施例4 粒剤
本発明混合除草剤組成物 5部
タルク 40部
クレー 38部
ベントナイト 10部
アルキル硫酸ソーダ 7部
以上を均一に混合して微細に粉砕後、直径0.5〜1.0mmの粒状に造粒して有効成分5%の粒剤を得る。
【0099】
(実施例1〜10) 畑作茎葉処理試験
温室試験の場合は、面積が70cm又は250cmのプラスチックポットに畑土壌を充填し、これに所定の雑草種子を播種し、その上に0.5cmの覆土を行った。
圃場試験の場合は、畑土壌に所定の雑草種子を鋤きこんだ。
雑草としては、イチビ、メヒシバ、イヌビエ又はアメリカキンゴジカを用いた。
ここに、以下に示す、化合物(1)等のみ、その他の除草活性成分のみ、又はその両者を、それぞれ雑草発芽前にフラットファンノズルを用いて土壌表面に均一に散布した。温室試験の場合は14日後、圃場試験の場合は45日後に除草活性を観察した。除草活性は無処理対照区との比較で、0%〜100%の尺度で達観調査した。0%は除草活性が認められないことを意味し、100%は植物が完全に枯死していることを意味する。観察結果を下記第3表にまとめて示す。
【0100】
(1)化合物(1)等
化合物(1)等は、WO2007/015533号パンフレット等の記載に従って製造した、2−[4−chloro−2−fluoro−5−(prop−2−ynyloxy)phenylimino]−2−(3,3,4,4−tetrafluoropyrrolidin−1−yl)acetonitrile(化合物(1−1))、及び、1−(ethylamino)−2−methyl−1−oxopropan−2−yl−2−chloro−5−[cyano(pyrrolidin−1−yl)methyleneamino]−4−fluorobenzoate(化合物(1−2))を用い、乳剤(EC)又はフロアブル剤(SC)とした。
【0101】
乳剤(EC)は、化合物(1)等5部、ジメチルホルムアミド94部、ポリオキシエチレンソルビタン系界面活性剤1部を混合・溶解して調製した(有効成分5%の乳剤)。
【0102】
フロアブル剤(SC)は、化合物(1)等25部、アルキルスルホサクシネートナトリウム0.5部、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル2部、エチレングリコール5部、キサンタンガム0.3部、水67.2部と高速撹拌機で混合し、湿式粉砕機で粉砕して調製した(有効成分25%のフロアブル剤)。
【0103】
(2)その他の除草活性成分
その他の除草活性成分として、メトラクロール(Syngenta社製)、アトラジン(Universal Crop Protection Alliance LLC社製)、イソキサフルトール(BASF社製)及びメソトリオン(Syngenta社製)を有効成分として含有する乳剤(EC)又はフロアブル剤(SC)の市販品を用いた。
【0104】
(3)混合除草剤組成物
混合除草剤組成物は、化合物(1)等とその他の除草活性成分をタンクミックスして調製した。
【0105】
(4)期待値E
期待値E(使用した化合物(1)等及びその他の除草活性成分の相加効果の期待値)は、S.R.Colby,Calculating synergistic and antagonistic responses of herbicide combinations,Weeds,15,20pp(1967)に記載の方法に従い、下記に示すコルビーの式を用いて算出した。
【0106】
期待値(E)=X+Y−(XY/100)
(上記式中、X(単用区)は、化合物(1)等の施用量(a)における除草作用の割合(%)を示し、Y(単用区)は、その他の除草活性成分の施用量(b)における除草作用の割合(%)を示し、期待値(E)は、化合物(1)等の施用量(a)、及びその他の除草活性成分の施用量(b)における期待される除草作用(%)を示す。)
【0107】
試験結果を第3表に示す。第3表中、混用区(%)は、混合除草剤組成物を用いた場合の除草作用の割合を示す。
【0108】
【表3】

【0109】
第3表より、混合除草剤組成物(化合物(1)とその他の除草活性成分を混用)を用いた場合に観察された値は、上記コルビーの式に従って計算した期待値Eを超えており、相乗作用が認められた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)
【化1】

〔式中、Gは、式(2)
【化2】

で表される、置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環基を表す。
Qは、シアノ基、置換基を有していてもよいイミノアルキル基、置換基を有していてもよいアミド基、置換基を有していてもよいチオアミド基、又は、式(3)
【化3】

(式中、点線は炭素原子と窒素原子とを結ぶ単結合または二重結合を表し、窒素原子は必要に応じて置換基を有していてもよい。)
で表される、置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環基を表す。
Aは、置換基を有していてもよい芳香族基を表す。〕
で示されるアミジン化合物またはその塩の少なくとも一種、及び、その他の除草活性成分の少なくとも一種を含有することを特徴とする混合除草剤組成物。
【請求項2】
前記式(1)中、Gが、3〜8員環で、飽和または不飽和の、置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環基である請求項1に記載の混合除草剤組成物。
【請求項3】
前記式(1)中、Gが、置換基を有していてもよいアゼチジン−1−イル基、または置換基を有していてもよいピロリジン−1−イル基である請求項1または2に記載の混合除草剤組成物。
【請求項4】
前記式(1)中、Aが、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である請求項1〜3のいずれかに記載の混合除草剤組成物。
【請求項5】
前記式(1)中、Aが、式(4)
【化4】

{式中、Xは、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキルチオカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルチオカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルチオカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールチオカルボニル基、シアノ基、X11で表される置換基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルキルイミノ基、アシル基、ニトロ基、水酸基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいヘテロイルオキシ基、メルカプト基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルチオ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいヘテロイルチオ基、置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有していてもよいアリールスルホニル基、または、置換基を有していてもよいヘテロ環基を表す。
また、結合可能な位置関係にある置換基同士は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
nは0〜5の整数を示す。nが2以上のとき、X同士は同一であっても相異なっていてもよい。
11は、式(5)
【化5】

〔式中、mは0〜3の整数を表す。
は、炭素原子、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれた原子を表し、化学的に許容される範囲で、酸化されていてもよく置換基を有していてもよい。
が2以上のとき、A同士は同一であっても相異なっていてもよく、A同士の組合せは化学的に許容される範囲であり、A同士は化学的に許容される範囲の多重度で結合してもよい。
が炭素原子であって、2つ以上の置換基により、1つ以上のAが置換されているとき、結合可能な位置関係にある置換基は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
は、−OR11で表される基、または−NR1213で表される基を表す。
11は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、またはX12で表される基を表す。
12、R13は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、X12で表される基、水酸基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有していてもよいアリールスルホニル基、または置換基を有していてもよいアミノ基を表す。
また、R12、R13は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
12は、式(6)
【化6】

〔式中、mは1〜3の整数を表す。
は、置換基を有していてもよい炭素原子を表し、化学的に許容される範囲で置換基を有していてもよい。
が2以上のとき、A同士は化学的に許容される範囲の多重度で結合してもよい。
2つ以上の置換基により、1つ以上のAが置換されているとき、結合可能な位置関係にある置換基は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
Yは、酸素原子または置換基を有していてもよい窒素原子を表す。
は、Yが酸素原子のとき、−OR21で表される基、または−NR2223で表される基を表し、Yが窒素原子のとき、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基を表す。
21は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、またはX13で表される基を表す。
22、R23は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、X13で表される基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、または置換基を有していてもよいアリールスルホニル基を表す。また、R22とR23は一緒になって結合して環を形成していてもよい。
13は、式(7)
【化7】

(式中、mは1〜3の整数を表す。
は、置換基を有していてもよい炭素原子を表し、化学的に許容される範囲で置換基を有していてもよい。
が2以上のとき、A同士は化学的に許容される範囲の多重度で結合してもよい。
2つ以上の置換基により、1つ以上のAが置換されているとき、結合可能な位置関係にある置換基は、一緒になって結合して環を形成していてもよい。
は、−OR31で表される基、または−NR3233で表される基を表す。
31は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよいヘテロ環基を表す。
32、R33は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロ環基、置換基を有していてもよい炭素数が1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数が2〜6のアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、または置換基を有していてもよいアリールスルホニル基を表す。また、R32とR33は一緒になって結合して環を形成していてもよい。)
で表される置換基を表す。〕
で表される置換基を表す。〕
で表される置換基を表す。}
で表される基である請求項1〜4のいずれかに記載の混合除草剤組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の、アミジン化合物またはその塩の少なくとも一種、及びその他の除草活性成分の少なくとも一種を用いることを特徴とする除草方法。

【公開番号】特開2008−285451(P2008−285451A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−133850(P2007−133850)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【出願人】(000004307)日本曹達株式会社 (434)
【Fターム(参考)】