説明

アルミニウム・亜鉛合金溶融めっき皮膜を研磨するための方法と装置、およびそれらによる製品

【課題】塗装されていない状態での使用に適する連続した一貫性のある表面の外観を有する溶融めっき皮膜を形成する。
【解決手段】本発明は、塗装されていない状態での使用に適する連続した一貫性のある表面の外観を有する研磨された溶融めっき皮膜を形成するために、鋼板を覆うミニマイズドスパングルのアルミニウム・亜鉛合金溶融めっき皮膜を研磨する方法を対象にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮き彫りされた金属合金めっき中間鋼板製品を製造するための方法と装置に関する。ステンレススチール製品を模擬するために浮き彫りされた金属合金めっき皮膜が最後に研磨されると、この浮き彫りされた金属合金めっき中間鋼板製品は、連続した一貫性のある表面の外観を生じる。更に、本発明に従って製造された浮き彫りの中間製品と、最終研磨製品に関する。
【背景技術】
【0002】
めっきされた鋼板の素地の表面を塗装する前に、亜鉛と亜鉛合金溶融めっき皮膜を研磨したり、ブラッシングしたりすることは良く知られた作業である。従来の塗装前プロセスの一例がNakayama等の米国特許第4、243、730(特許文献1)に開示されている。発明者たちは、めっきされた鋼板または鋼帯の片側から金属皮膜を機械的手段によって取り除き、むき出しにされた裸の鋼板の表面を最後に塗装する。
【0003】
他の例として、Konishi等の欧州特許出願No.0 483 810 A2(特許文献2)は、ブラッシングされた表面を最後に塗装する前に、亜鉛または亜鉛合金溶融めっき皮膜をワイヤーブラシにかけることを開示する。この例では、塗膜の付着力を高め、外観を良くするために、ブラッシングされためっき皮膜はザラザラにされている。
NakayamaとKonishiのどちらも、ブラッシングされためっき皮膜を塗装されていない状態で使用することを教示しない。
その上、実際には、NakayamaとKonishiは、塗装されていない状態で使用することから離れる。すなわち、Nakayamaのブラッシングされた表面は、塗膜がないので、腐食に対して保護されない。Konishiの塗装されていない状態でブラッシングされた表面は、完成した最終製品として使用するのに向かない外観をしている。
【0004】
Moriの日本特許公開番号特開平6−170336(特許文献3)は、亜鉛めっき皮膜の表面に凹凸模様を持つ亜鉛めっき鋼板製品を開示する。Konishiと同様に、模様の隙間は塗料の付着力を改善する。前もってめっき皮膜を粗くすること無しに亜鉛めっきの表面について良い塗料の付着特性を得ることは困難であるので、そのような砥石や紙やすりによる研磨を含む塗装前処理が従来から良く知られている。Moriの好ましい塗装システムは、シリコンベース化合物を含む。そして、Moriは、塗装されていない状態で凹凸模様が形成されているめっき皮膜を使用することから離れる。
【0005】
最近になって、ステンレススチールの外観を模擬し、塗装されていない状態での使用に適するブラッシングされたアルミニウム・亜鉛合金溶融めっき面を形成する試みがなされた。McDevitt等の米国特許第6、440、582 B1(特許文献4)は、ステンレススチールのような心地良い表面の外観を形成するために、3Mスコッチ・ブライト(登録商標)のフラップブラシ(flap brush)、ファイバーブラシ(fiber brush)、またはワイヤーブラシ(wire brushi)を用いてミニマイズドスパングル(minimized spangle)のアルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜をブラッシングすることを開示する。この表面の外観は、塗装されていない状態で鋼板製品を使用することを可能にする。
しかし、McDevittの教示に従ってブラッシングされた製品は問題があることが発見された。McDevittのブラッシングプロセスは、ブラッシングされためっき鋼板製品の長さ方向に沿って幅方向を横切って連続した一貫性のある表面の外観を形成することができず、また、めっき鋼板製品の複数のコイル(coil)がブラッシングされるとき、コイルからコイルまで連続した一貫性のある表面の外観を形成することができない。
この表面の外観の一貫性の無さは、McDevittの方法によってブラッシングされた製品の用途をドア用の郵便受けの受け口やドア用蹴板、配電箱のスイッチプレート、暖房システムの床や壁のレジスタ等のように小さな塗装されていない最終製品の製造に制限する。McDevittの方法によってブラッシングされためっき皮膜の外観は、鋼板コイル(sheet steel coil)の長さ方向に沿って幅方向を横切って変わるので、ブラッシングされためっき製品を家庭用品のように大型の最終製品の製造に使うことはできない。ビルの装飾パネル、冷蔵庫、レンジ、洗濯機、乾燥機等のように大型の最終製品では表面の外観や表面の特徴の変化が容易に分かり、販売者と顧客の両方がそのような外観の変化を不良品とみなすためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4、243、730号公報
【特許文献2】欧州特許出願No.0 483 810 A2号公報
【特許文献3】特開平6−170336号公報
【特許文献4】米国特許第6、440、582 B1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の主な目的は、鋼板の素地を覆う金属合金めっき皮膜に浮き彫り模様を形成するための方法と装置を提供することである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、少なくとも片面を覆う浮き彫りされた金属合金めっき皮膜を持つ中間鋼板製品を提供することである。
【0009】
また、本発明の他の目的は、金属合金めっき皮膜が研磨されると、連続した一貫性のあるステンレススチールのような表面の外観を生じる浮き彫り模様を持つ金属合金めっき皮膜を提供することである。
【0010】
また、本発明の他の目的は、研磨されためっき皮膜が連続した一貫性のあるステンレススチールのような表面の外観を生じるように、浮き彫り模様を持つ金属合金めっき皮膜を研磨するための方法と装置を提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、大型の最終製品の製造のために有効な長さで連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を与える研磨された浮き彫りの金属合金めっき皮膜を含む鋼板製品を提供することである。
【0012】
また、本発明の他の目的は、少なくとも一方の表面に研磨された浮き彫りの金属合金めっき皮膜を持ち、その研磨されためっき皮膜は鋼板コイルの長さ方向に沿って幅方向を横切って連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を持つ鋼板コイルを提供することである。
【0013】
更にまた、本発明の他の目的は、各々のコイルが少なくとも一方の表面に研磨された浮き彫りの金属合金めっき皮膜を持ち、研磨されためっき皮膜の表面がコイルからコイルまで外観において連続して一貫している鋼板コイルを提供することである。
【0014】
また、本発明の他の目的は、塗装されていない状態で最終製品に使われることに適する連続した一貫性のあるステンレススチールのような表面の外観を持つ研磨された金属合金めっき皮膜を有する金属合金めっき製品を提供することである。
【0015】
最後に、本発明の他の目的は、最上層に透明な塗膜面または薄い色のついた透明な塗膜面を持ち、最終製品に使われることに適する連続した一貫性のあるステンレススチールのような表面の外観を持つ研磨された金属合金めっき皮膜を有する金属合金めっき製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述の目的と効果を達成するために、本発明は、鋼板の素地を覆うミニマイズドスパングル(ミニマムスパングル)金属合金めっき皮膜を浮き彫りし、研磨する方法を有する。この方法は、浮き彫りされためっき面を持った中間鋼板製品と、塗装されていない状態での使用に適する連続した一貫性のあるステンレススチールのような表面の外観を持つ研磨された最終製品を与える。この方法は、めっきされたままの状態の表面に鏡像の模様を授けるテクスチャードパタンの付された作業ローラーを用いてめっきされたままの状態の金属合金めっき皮膜を浮き彫りするステップを含む。そして、少なくとも2本の研磨用ベルトを用いて浮き彫りされた表面を研磨するステップが続く。これにより、研磨された浮き彫りのめっき皮膜は、ステンレススチールのような表面の外観を得るためにめっきされたままの状態の材料の20%以下を失う。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】従来のブラシッシングまたは研磨方法によって形成された典型的な一貫性のない表面の外観を示す概略図である。
【図2A】本発明に係る好ましい浮き彫り工程を示す概略図である。
【図2B】本発明に係る好ましい研磨工程を示す概略図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
炭素鋼の表面のめっき皮膜が塗装されていない最終製品での使用に適したステンレススチールのような外観を持つように、鋼板製品の金属合金めっき皮膜をブラッシング及び/又は研磨することが試みられたことがあった。そのようなブラッシングプロセスの一つがMcDevitt等の米国特許第6、440、582 B1(特許文献4)に開示されている。この特許は2002年8月27に付与された。この引例は、ミニマイズドスパングル(minimized spangle)の溶融アルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜(以下、”SLEEK”と呼ぶ。)をブラッシングすることを開示する。ブラッシングされたSLEEKは、ステンレススチールの目視による外観を模擬する。そして、ブラッシングされためっき皮膜は塗装されていない最終製品の製造への使用に適した表面の品質を持つ。
しかし、この特許の教示に従ってSLEEKまたは同種のものをブラッシングしても、塗装されていない大型の最終製品を製造するために十分な長さの連続した一貫性のある表面の外観が形成されないことが発見された。ブラッシングされたSLEEKは、縦長の帯(band)の形であるめっきされた鋼板の長さ方向に沿って幅方向を横切って一貫性のない外観を持つ。このため、建築用パネルや家庭用品のような塗装されていない大型の最終製品を製造するために、ブラッシングされた製品を使用することは困難である。従って、上述したように、ブラッシングされたSLEEKも、他のブラッシングまたは研磨された金属合金めっき鋼板製品と同様に、小さな塗装されていない最終製品の製造に制限される傾向がある。
【0019】
図1は、従来技術を示す文献McDevitt(特許文献4)の教示に従ってブラッシングされたミニマイズドスパングルのアルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜を持った所定の長さの炭素鋼板10を示す略図である。図1は、ブラッシングされたSLEEKの実際の表面の外観を表すことを意図していないことは理解されるべきである。鋼板10の長さ方向に沿ってAからZまでの符号を付されたさまざまな部分は、ブラッシングされためっき皮膜の長さ方向と幅方向に変化する表面の外観または特徴の概略のみを示している。金属合金めっき皮膜がブラッシング又は研磨されると、めっき皮膜の表面に独特の粗さが付与され、ブラッシングされた表面はめっき皮膜に存在する欠陥及び/又はスパングルの不規則さを目立たせる。更に、連続的なブラシの摩耗、回転するブラシの摩耗によって引き起こされる接触圧力の変化、鋼板の振動、及びマシンのがたつきは、ブラッシングされためっき皮膜に一貫した表面の外観を形成することを困難にする。実際の生産工程では、ブラッシング又は研磨工程に金属合金めっき鋼板の一方の端が入ってから他方の端が出て行くまでの間に、これらのさまざまな条件が金属合金めっき鋼板の長さ方向に沿って幅方向を横切って一貫性のない表面の外観を生じさせることが発見された。例えば、従来技術の教示に従って溶融めっき鋼板のコイルをブラッシングすることは、めっきされた鋼板のコイルの一方の端11に隣接するA、B及びCで始まり、コイルの他方の端12においてZが付された最後の異なる表面の外観まで連続して続く短い長さの異なる表面の特徴の部分を生じさせる。上述したように、この連続した一連の短い異なる外観の部分AからZは、そのようなブラッシングされた溶融めっき皮膜を、大型の塗装されていない最終製品への使用に対して不適合にする。
【0020】
本発明の好ましい実施形態と他の実施形態の記載において、「連続した一貫性のある表面の外観」という用語は、研磨されためっき鋼板製品の長さ方向に沿って幅方向を横切って一貫性のある表面の外観であること、及び研磨されためっき鋼板製品の複数のコイルの中のコイルからコイルまで一貫性のある表面の外観であることを意味する。本発明の好ましい実施形態は、図2Aに示す圧延スタンド(mill stand)23を含む浮き彫り行程20aと、図2Bに示す少なくとも2つの研磨スタンド(polishing stand)を含む研磨工程20bとを有している。なお、図2Bの例では、それぞれ1、2、3を付された3つの研磨スタンドが示されている。浮き彫り行程20aは研磨工程20bから離れた位置で行われる。そして、圧延スタンド23は入ってくるめっきされたままの状態の鋼板製品を受け取り、研磨するときの上述した外観の問題を克服した表面の特徴を有する浮き彫りされためっき皮膜を持った中間めっき鋼板製品を製造する。
【0021】
特に浮き彫り行程20aでは、金属合金めっきで被覆された炭素鋼板21は、圧延スタンド23を通って移動する。圧延スタンド23は、溶融めっきラインに連続して動作しても良いし、または、溶融めっきラインから遠く離れた位置で動作しても良い。浮き彫り行程20aに入ってくる炭素鋼板製品21を覆う好ましいめっきは、約25重量%と70重量%の間の量のアルミニウム、好適には55重量%のアルミニウム濃度、一般的には約1.6重量%のレベルのシリコン、および残りは亜鉛を含む溶融金属合金めっきである。更に、めっきのスパングルは、スパングルファセット寸法(spangle facet size)が500μm(microns)より小さくなるように、好適には400μmより小さいスパングルファセット寸法となるように微細化(minimized)される。約400μmから300μm又はより小さいめっきスパングルは肉眼では見えないことに留意すべきである。そのようなめっきスパングルは、拡大された状態で観察されたときのみ肉眼で見ることができる。めっき産業では、約400μmより小さいスパングルファセット寸法を持つめっき製品はスパングルフリー(spangle−free)めっき製品とみなされる。従って、浮き彫り行程20aに入ってくる好適なめっき鋼板製品21は、約200μmから約400μmまでの間のスパングルファセット寸法、好適には300μm以下のスパングルファセット寸法を持つときにスパングルフリーである。
浮き彫り行程20aに入ってくるめっき鋼板製品上のスパングルを微細化する(minimize)ために、本発明の範囲から逸脱することなく公知の適切な手段が使われても良い。スパングルファセット寸法を微細化または縮小するためのそのような適切な手段の一つが米国特許第6、440、582 B1(特許文献4)の中でMcDevitt等によって教示されている。この特許は、本譲受人によって所有されており、参照によってそっくりそのまま本明細書に取り込まれる。
【0022】
めっきされたままの状態の鋼板製品21は、浮き彫り行程20aに入り、矢印22によって示される方向に移動する。そして、めっきされたままの状態の鋼板製品21は、鋼板を覆うアルミニウム・亜鉛合金めっきの少なくとも一方の表面にテクスチャードパタンを浮き彫りする圧延スタンド23に入る。好ましい実施形態として、圧延スタンド23は、トップ作業ローラー26に向かい合って配置されたボトム作業ローラー24を含む。そして、トップ作業ローラー26はめっきされたままの状態の鋼板の最上層のめっきされた表面を加工する。トップ作業ローラー26は、その作業面27に沿ってテクスチャードパタン又はパターンのある表面を含む。以下では、トップ作業ローラー26はテクスチャードローラー26としても参照される。機械研磨、エッチング等によって作業面にテクスチャまたはパターンが形成される。そして、最終的に作業面27のテクスチャは約2μmと約5μmの間の範囲で横方向粗度(T−Ra)、好適には約2.3μmと約2.8μmの間の範囲でT−Raを持つ。図2Aでは、トップ作業ローラー26の作業面27の仕上がりがボトム作業ローラー24の作業面と異なることを図的に説明するために、テクスチャードパタンの作業面27は誇張されている。
【0023】
圧延スタンド23は、約10,500N/cm(newtons/cm)と約22,000N/cmの間の範囲で効果的な大きさのローラーの力を加える。これにより、テクスチャードローラー26は、変化を生じずに金属合金めっき皮膜に作業面27のテクスチャードパタンの鏡像25aを刻みつける、又はめっきされた鋼板製品21の鋼板の素地部分に刻みつける。ここで、「鏡像」という用語は、浮き彫りされた金属合金めっき皮膜の横断面がテクスチャードローラー26の横断面と比べて逆転されていることを意味する。言い換えると、テクスチャードローラー26の表面のテクスチャードパタンの高くなっているように見える部分は、浮き彫りされた金属合金めっき皮膜では対応してギザギザを付けられている。逆もまた同様である。そのような用語の使用は、鏡像を「他の同様のものと比べて逆に配置されている部分を持つ、又は間にある軸または平面を基準にして逆にされている何か」と定義するウェブスター・ニューカレッジ辞典第9版と一致する。
【0024】
金属合金めっき皮膜を浮き彫りするために必要とされる効果的な大きさのローラーの力は、めっき合金、めっきの厚さ、そして鋼板の等級に依存して変わる。ボトム作業ローラー24とテクスチャードローラー26によって生じる力は、金属合金めっき皮膜に塑性変形を生じさせ、テクスチャードローラー26の作業面27のテクスチャードパタンにめっきを流れ込ませるので、めっきされたままの状態の金属合金の表面を浮き彫りすることは重要である。この浮き彫り行程は、めっき材料の損失無しにテクスチャードローラー26の鏡像25aを持った中間鋼板製品を生じさせる。言い換えると、浮き彫りされた中間鋼板製品のめっきの量は、浮き彫り行程20aに入ってくるめっきされたままの状態の鋼板製品のめっきの量と同一である。非常に小さい伸長のために、浮き彫り加工の間に鋼板製品の約0.25%と約1.0%の間でわずかなめっきの量の変化があり得る。しかし、そのようなわずかな量のめっきの損失は、腐食の保護に不利な影響を及ぼさない。最後の研磨に先立ってめっきされたままの状態の表面に研磨やエッチング等により前処理を施す他のブラッシングまたは研磨工程に比べて、これが重要な差である。そのような前処理の実行は、金属合金メッキ皮膜の最終研磨の前にめっき材料を除き、完成された研磨製品の腐食の保護を弱くする。
【0025】
他の研磨工程では、金属合金めっき皮膜がステンレススチールの外観を模擬するために研磨されるとき、めっきの厚さの50%だけの量がステンレススチールのような外観を生じる前に除かれる。この知識に基づくと、例えば研磨工程のように、”X”だけの量のめっきされたままの状態のめっき材料を除く前処理工程は、完成された研磨製品の耐腐食性を大幅に減らすであろう。そのような例の中で、最後の研磨と前処理の研磨の組み合わせは、50%+Xだけの量まで金属合金めっきの厚さを減少させる。
本発明の浮き彫り工程は、鋼板製品のめっきされたままの状態の表面から金属合金材料を除かず、20%以下のめっきの厚さの損失でステンレススチールのような外観となるように、浮き彫りされためっき面を研磨することができる。従って、完成した研磨製品は、浮き彫りされ、研磨される前の鋼板製品を覆っていた元々の保護用の金属合金めっき皮膜の80%以上を含んでいる。これは、従来技術や産業界で公知の事実に比べて、腐食の保護における予期されない重要な改善である。
【0026】
金属合金めっき鋼板製品の耐腐食性を改善することに加えて、浮き彫り行程はテクスチャードパタンまたはパターンの鏡像25aを持っためっき皮膜の土台を作る。そして、その土台は鋼板の素地の上のめっきされたままの状態の金属合金の表面における一様でない表面欠陥をマスクする。研磨工程は、この土台により研磨された最終めっき皮膜に連続した一貫性のある表面の外観を生じさせることができる。浮き彫りされたテクスチャードパタンの鏡像25aが無い場合、研磨行程は、めっきの厚さの約50%以上が除かれた後でのみ連続したステンレススチールのような外観を生じることができる。研磨工程が50%より少ないめっき皮膜を除くならば、浮き彫り加工されていない研磨されためっき皮膜は、多分McDevittのブラッシングプロセスと関連する上述の問題に直面するであろう。
【0027】
研磨工程20bは、浮き彫り加工する圧延スタンド23と同じ場所で実行されても良いし、図2Bに示すように、浮き彫り加工する圧延スタンド23から遠く離れた場所で実行されても良い。どちらの場合にも、研磨工程20bは、浮き彫りされた中間めっき製品の土台の上で行われる。浮き彫りされ、研磨された表面の特徴は、連続した一貫性のあるステンレススチールのような表面の外観を持つ最終めっき製品を生じる。連続した一貫性のある外観は、めっき炭素鋼板の研磨されたコイルの長さ方向に沿って幅方向を横切って延びる。浮き彫りされた中間鋼板製品の複数のコイルが研磨されるとき、ステンレススチールのような外観はまたコイルからコイルまで連続しており、一貫性がある。
浮彫りされた中間めっき鋼板製品をランダムにサンプリングし、浮き彫りされためっき皮膜の表面の特性値を決定するために測定した。テーブルAは、サンプルAからIまでの表面の値の一覧を示す。ここで、その特性は長手方向の波打ち(longitudinal waviness、L−Wca)と横方向の波打ち(transverse waviness、T−Wca)と、長手方向の粗度(longitudinal roughness、L−Ra)と横方向の粗度(transverse roughness、T−Ra)、及び長手方向のピークカウント(longitudinal peak count、L−PC)と横方向のピークカウント(transverse peak count、T−PC)により定義される。
【0028】
【表1】

【0029】
測定された表面の特性について検討すると、中間めっき鋼板製品の浮き彫りされためっき皮膜のL−Wcaは、約0.64μmの目標値に対して約0.50μmから約0.70μmまでの範囲にある。また、浮き彫りされためっき皮膜のT−Wcaは、約0.94μmの目標値に対して約0.76μmから約1.10μmまでの範囲にある。表面の粗度については、浮き彫りされためっき皮膜のL−Raは、約0.64μmの目標値に対して約0.56μmと約0.71μmの間である。T−Raは、約1.14μmの目標値に対して約1.00μmと約1.30μmの間の範囲にある。最後に、浮き彫りされためっき皮膜の表面のL−PCは、49ピーク/cm(peaks/cm)の目標値に対して約32ピーク/cmと約72ピーク/cmの間の範囲にある。そして、T−PCは、約90ピーク/cmの目標値に対して85ピーク/cmと約97ピーク/cmの範囲にある。
【0030】
図2Bに示すように、浮き彫りされた中間めっき鋼板製品は、研磨工程20bまたは研磨ステーションに入る。そして、最初の研磨スタンド1、2番目の研磨スタンド2、及び3番目の研磨スタンド3が研磨ステーションに沿って相互に離れて置かれている。各々の研磨スタンド1〜3は、連続した研磨ベルト28を含む。そして、研磨ベルト28は可変速度ドライブ29に取り付けられており、各々の可変速度ドライブ29は、研磨工程20bに入ってくる浮き彫りされた中間めっき鋼板製品の通過方向、または移動方向と平行に、または対応して、それぞれのベルトを回転させる。移動方向は、ベルト移動の矢印30と鋼板移動の矢印22によって示される。研磨ベルト28は120グリット(grit)の材料または120グリットより細かな材料で構成される。研磨ベルトのグリットは、約320グリットから約120グリットまでの間、好ましくは180グリットである。本発明の範囲から逸脱することなく、適切な研磨グリット材料(abrasive grit material)が研磨媒体として使われても良い。例えば、シリコンカーバイドグリット、酸化アルミニウムグリット、ジルコニアアルミナグリット、セラミック粒グリット材料等が研磨ベルト28の研磨面に使われて良い。しかし、特定の研磨グリットに依存して、研磨された最終めっき皮膜の完成した表面の品質の特性はグリット材料の選択によって変わることが予期される。従って、研磨ベルト28のための研磨グリットの選択は、ベルトのコストとベルトの使用期間を考慮した上で、製品の品質への要求によって変わって良い。
【0031】
研磨ベルト28が磨工程20bに入ってくる鋼板のライン速度よりも速い速度で動くように、可変速度ドライブ29は個々に調整される。研磨工程20bに入ってくる浮き彫りされた中間めっき鋼板製品は、分当り約22.86メートル(75フィート)と約60.96メートル(200フィート)の間のライン速度で移動する。ステンレススチールのような外観を模擬し、望ましい連続した一貫性のある表面の特徴を与えるベルト速度は、分当り457.2表面メートル(surface meters per minute:SMPM)又は分当り1500表面フィート(surface feet per minute:SFPM)より速いことを我々は発見した。従って、望ましいベルト速度の範囲は、457.2SMPM(1500SFPM)から約1219.2SMPM(4000SFPM)の間であり、より好ましいベルト速度の範囲は548.64SMPM(1800SFPM)から1036.32SMPM(3400SFPM)までの間である。更に、研磨された表面上にチャタマーク(chatter marks)が生じることを防ぐために、研磨ベルトのラインは個々に調節された異なるベルト速度で動くべきであることが発見された。
【0032】
洗浄用滑剤(flushing lubricant)31、特に水をベースとした洗浄用滑剤は、研磨くず、例えば金属めっきの微粒子が研磨された表面25bから洗い流されるように研磨スタンド1、2及び3を水浸しにする。鋼板の表面からそのような金属微粒子を除去することに失敗すると、研磨ベルト28の摩耗及び/又は研磨ベルト28への金属の付着を引き起こす。これは、コイルの研磨された表面に沿って長手方向のバンディング(banding)を生じる。
【0033】
上記の好ましい装置と方法は、浮き彫りされ、研磨された鋼板製品の全長にわたって全幅を横切って連続した一貫性のあるステンレススチールのような表面の外観を形成する。好ましい完成した鋼板製品は、少なくとも一方の表面に沿うスパングルフリーの浮き彫りされた溶融アルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜を持つ中間鋼板製品と、ステンレススチールのような表面の外観に研磨された浮き彫りのめっき面とを有している。浮き彫りされ/研磨されたスパングルフリーめっき皮膜のサンプルが、表面の特性を決めるために測定された。テーブルBは、上記テーブルAに対応するサンプルAからIに対して測定された表面の特性値の一覧を示す。
【0034】
テーブルBに示すように、浮き彫りされ/研磨されためっき皮膜のL−Wcaは、約0.75μmの目標値で、約0.70μmから約0.80μmまでの間の範囲にあることが好ましいのに対し、約0.67μmから約1.43μmまでの間の範囲にある。
T−Wcaは、約0.44μmの目標値で、約0.40μmから約0.46μmまでの間の範囲にあることが好ましいのに対し、約0.40μmから約0.50μmまでの間の範囲にある。
浮き彫りされ、研磨されためっき皮膜に沿うL−Raは、約0.76μmの目標値で、約0.7μmと約0.9μmの間の範囲にあることが好ましいのに対し、約0.60μmから約1.0μmまでの間の範囲にある。
T−Raは、約1.58μmの目標値で、約1.5μmと約1.7μmの間の範囲にあることが好ましいのに対し、約1.4μmと約1.8μmの間の範囲にある。
浮き彫りされ、研磨されためっき皮膜のL−PCは、約25.8ピーク/cmの目標値で、約24ピーク/cmから約32ピーク/cmまでの範囲にあることが好ましいのに対し、約20ピーク/cmから約37ピーク/cmまでの間の範囲にある。
T−PCは、約204ピーク/cmの目標値で、約189ピーク/cmから約209ピーク/cmまでの間の範囲にあることが好ましいのに対し、約177ピーク/cmと約221ピーク/cmの間の範囲にある。
【0035】
【表2】

【0036】
上記テーブルAとテーブルBの表面の測定に加えて、実際の生産工程の下で望ましいステンレススチールのような製品を開発するために、24回の一連の研磨テストが長期間にわたって実施された。図2Aと2Bに関して、メッキされたままの状態の鋼板製品の端から端まで幅を横切って望ましい連続した一貫性のあるステンレススチールのような表面の外観を生じた成功したテストの1つでは、次の典型的なテストパラメータを使って研磨された。
入ってくるめっきされたままの状態の鋼板製品21の上側の表面25は、テクスチャードパタンの付された作業面27を持つトップ作業ローラー26を使って圧延スタンド23のボトム作業ローラー24とトップ作業ローラー26の間で浮き彫りされた。そして、浮き彫りされた中間めっき鋼板製品は、浮き彫り工程20aから研磨工程20bに移動した。研磨工程20bでは、約243.84SMPM(800SFPM)から約1036.32SMPM(3400SFPM)までの間のスピードで各々の研磨ベルトが選択的に動くように、ベルトモーターは個々に調整された。
入ってくる中間鋼板製品の浮き彫りされた表面は42.67mpm(140fpm)のライン速度で回転する研磨ベルトを用いて研磨された。ただし、研磨スタンド2は、研磨工程の間スタンバイ状態に置かれた。稼動中のベルト1または3のどちらかが上述したような予期しないダメージ、磨耗、または金属の付着のために取り替えられる必要がある場合、そのようなベルトがスタンバイ状態にある装置は直ちにベルトを取り替えることができる。
研磨されたテスト用鋼板の表面の検査は望ましい表面の外観を示し、研磨終了後に、浮き彫りされたアルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜の厚さは14.7μm(0.58 mils)から16.8μm(0.66 mils)の間で測定された。一方、めっきされたままの状態のめっき皮膜の厚さは約18.5μm(0.73 mils)と21.1μm(0.83 mils)の間で測定された。従って、ステンレススチールのような外観に研磨する間に、メッキされた表面の約20%、または約3.56μm(0.14 mils)と約4.32μm(0.17 mils)の間で元の金属合金めっき材料が失われた。言い換えると、研磨が終了した鋼板製品は、研磨された表面に、元のメッキ皮膜の厚さの80%を含んでいた。
【0037】
めっきされたままの状態の金属合金めっき皮膜の50%まで研磨している間に除去する他の研磨工程に比べて、浮き彫りされた中間のめっき表面から除かれるまたは失われるめっき材料の量はとても重要である。上述したように、本発明は、浮き彫りする間に、保護用のめっきされたままの状態の材料を鋼板の素地から除去しない。そして、浮き彫りされたテクスチャまたはパターンは、研磨工程において上記で定義した望ましい表面の特徴に研磨する間にめっきされたままの状態の重さの20%以下のみが失われるように築かれた土台を与える。従って、この浮き彫りされ/研磨された金属合金めっき鋼板製品は、これまでになかった連続した一貫性のあるステンレススチールのような仕上がりを有し、改善された耐腐食性または保護特性を持っている。
【0038】
他の実施形態は、図3に示すように、連続した生産ラインに沿って異なる位置に配置された浮き彫り工程20aと研磨工程20bの組み合わせから成る。本実施形態では、研磨工程20aは、テクスチャードパタンの付された作業面27aを有するボトム作業ローラー24aとトップ作業ローラー26aを持つ圧延スタンド23aを含んでいる。めっきされたままの状態の鋼板が圧延スタンド23aに入り、鋼板製品が作業ロールの間を通りすぎるとき、めっきされた両方の表面25が浮き彫りされる。各々の作業ローラー24aと26a上のテクスチャードパタンの付された作業面27aは、上述したように塑性変形を介してめっきされたままの状態の表面に鏡像の表面特徴を浮き彫りする。それで、めっきされた両方の表面25のめっき材料は、鋼板の素地を覆っている金属合金めっき皮膜から実質的に失われない、または除去されない。これは、鋼板の両側に浮き彫りされためっき皮膜を有する中間炭素鋼板製品を与える。
【0039】
上記好ましい実施形態と同様に、浮き彫りされた中間鋼板製品が研磨工程20bに入る。研磨工程20bでは、最初の一対のトップ研磨スタンド1aとボトム研磨スタンド1b、2番目の一対のトップ研磨スタンド2aとボトム研磨スタンド2b、および3番目の一対のトップ研磨スタンド3aとボトム研磨スタンド3bが研磨工程20bに沿って離れて置かれている。各々のトップ研磨スタンドとボトム研磨スタンドは上記好ましい実施形態に記述したように動作する連続した研磨ベルト28aと可変速度ドライブ29を含んでいる。しかし、本実施形態では、トップ研磨スタンド1a、2a、および3aの研磨ベルト28a(矢印33)に対して、ボトム研磨スタンド1b、2b、および3bの研磨ベルト28bは反対の方向(矢印32)に回転している。その結果、入ってくる浮き彫りされた中間鋼板製品の通過方向または移動方向(矢印34)と平行な方向に、全ての研磨ベルト(28aと28b)が回転する。
【0040】
残存している金属微粒子が研磨された両方の表面25bから洗い流され、連続した一貫性のある表面の外観が浮き彫りされ、研磨された中間鋼板製品の上側と下側の両方の表面に沿って確実に与えられるように、洗浄用滑剤31が各々の研磨スタンドに設けられる。最後の研磨の後で、両方の表面は、予め浮き彫りされた金属合金めっき鋼板製品を覆おうめっきされたままの状態の金属合金材料の20%以下のみが失われた望ましい表面の特徴を示す。言い換えると、研磨された完成品は、浮き彫りまたは研磨の前に鋼板製品を覆っていた元々の保護用金属合金めっき皮膜の80%以上を含む。
【0041】
例えばSLEEKのように、めっきされたままの状態の鋼板製品上の好ましい金属合金めっきがスパングルフリーアルミニウム・亜鉛溶融めっきであっても、本発明の範囲から逸脱することなく、上述した方法と装置を用いて、炭素鋼板製品を覆う保護用耐腐食性めっき皮膜は浮き彫りされ、研磨されることができる。そのような耐腐食性めっきは、例えば、電気亜鉛めっき鋼板製品(electrogalvanized sheet steel product)、ニッケル・亜鉛めっき(nickel−zinc coating)、ガルバナイズドめっき(galvanized coating)、アルミめっき(aluminized coating)等のめっきされた皮膜を含む。
【0042】
更に、たとえ、本発明を用いて研磨された金属合金めっきが塗装されない状態での使用に向いているとしても、研磨された最終製品は最上層を透明な塗料または薄い色のついた透明な塗料で塗装して使用することに適している。
【0043】
以上説明したとおり、好ましい実施形態およびその他の実施形態の観点から発明が開示された。そして、それは上述した本発明の目的の各々を達成し、塗装されていない大型の最終製品の使用に適する、浮き彫りされ/研磨された新しい金属合金めっき製品を提供する。もちろん、本発明の開示からの種々の変更、修飾、代替も本発明の精神と範囲を逸脱することなく実施することができる。本発明は、特許請求の範囲によってのみ制限される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を有する研磨されためっき面を形成するための金属合金めっき鋼板製品の研磨方法であって、
a)ミニマイズドスパングルめっき皮膜を持つ金属合金めっき鋼板製品を供給するステップと、
b)研磨されると前記連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を与えるテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜を持つ中間金属合金めっき鋼板製品を形成するために、前記ミニマイズドスパングルめっき皮膜を浮き彫りするステップと、
c)前記連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を形成するために前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜を研磨するステップと、
を備えることを特徴とする金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項2】
前記ミニマイズドスパングルめっき皮膜を浮き彫りするステップは、
a)少なくとも1つの作業ローラーがテクスチャードパタンの付された作業面を備え、当該1つの作業ローラーを含む1対の作業ローラーの間を前記金属合金めっき鋼板製品が通過するステップと、
b)前記金属合金めっき鋼板製品の少なくとも1方のめっき面に、前記テクスチャードパタンの付された作業面の鏡像を刻み付けるステップと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項3】
前記テクスチャードパタンの付された作業面の鏡像を刻み付けるステップは、前記めっき鋼板に物理的な変化を引き起こさずに前記鏡像を浮き彫りする効果的なローラーの力を加えるステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項4】
前記加えられる効果的なローラーの力は、約10,500ニュートン/cmと約22,000ニュートン/cmの間であることを特徴とする請求項3に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項5】
前記テクスチャードパタンの付された作業面は、約2μmと約5μmの間のT−Raを持つことを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項6】
前記テクスチャードパタンの付された作業面は、約2.3μmと約2.8μmの間のT−Raを持つことを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項7】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.50μmと約0.70μmの間のL−Wca、及び約0.76μmと約1.10μmの間のT−Wcaを持つことを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項8】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.64μmのL−Wca、及び約0.94μmのT−Wcaを持つことを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項9】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.56μmと約0.71μmの間のL−Ra、及び約1.00μmと約1.30μmの間のT−Raを持つことを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項10】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.64μmのL−Ra、及び約1.14μmのT−Raを持つことを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項11】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約32ピーク/cmと約72ピーク/cmの間のL−PC、及び約85ピーク/cmと約97ピーク/cmの間のT−PCを持つことを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項12】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約49ピーク/cmのL−PC、及び約90ピーク/cmのT−PCを持つことを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項13】
前記金属合金めっき鋼板製品は、めっきされたままの状態のとき約18.5μmと21.1μmの間のめっき皮膜の厚さを有し、前記中間金属合金めっき鋼板製品は、約18.5μmと21.1μmの間の浮彫りされためっき皮膜の厚さを有することを特徴とする請求項2に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項14】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜を研磨するステップは、
少なくとも2つの回転する研磨ベルトを用いて前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜を研磨するステップを含み、
前記少なくとも2つの研磨ベルトは、457.2SMPMより速いベルト速度で回転し、
前記少なくとも2つの研磨ブラシは、それぞれ異なるベルト速度で回転する、
ことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項15】
前記少なくとも2つの研磨ベルトは、約457.2SMPMと約1219.2SMPMの間の異なるベルト速度でそれぞれ回転することを特徴とする請求項14に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項16】
前記少なくとも2つの研磨ベルトは、約548.64SMPMと約1036.32SMPMの間の異なるベルト速度でそれぞれ回転することを特徴とする請求項14に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項17】
前記少なくとも2つの研磨ベルトは、120グリットまたは120グリットより細かな研磨面を含むことを特徴とする請求項14に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項18】
前記少なくとも2つの研磨ベルトは、約320グリットと約120グリットの間の研磨材料で構成されることを特徴とする請求項14に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項19】
前記少なくとも2つの研磨ベルトは、180グリットの研磨材料で構成されることを特徴とする請求項14に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項20】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜を研磨するステップは、滑剤を用いて前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜を洗い流すステップを含むことを特徴とする請求項14に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項21】
前記滑剤は、水をベースとすることを特徴とする請求項20に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項22】
前記研磨されたテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.67μmと約1.43μmの間のL−Wca、及び約0.40μmと約0.50μmの間のT−Wcaを持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項23】
前記研磨されたテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.70μmと約0.80μmの間のL−Wca、及び約0.40μmと約0.46μmの間のT−Wcaを持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項24】
前記研磨されたテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.75μmのL−Wca、及び約0.44μmのT−Wcaを持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項25】
前記研磨されたテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.60μmと約1.00μmの間のL−Ra、及び約1.40μmと約1.80μmの間のT−Raを持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項26】
前記研磨されたテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.70μmと約0.90μmの間のL−Ra、及び約1.50μmと約1.70μmの間のT−Raを持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項27】
前記研磨されたテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約0.76μmのL−Ra、及び約1.58μmのT−Raを持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項28】
前記研磨されたテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約20ピーク/cmと約37ピーク/cmの間のL−PC、及び約177ピーク/cmと約221ピーク/cmの間のT−PCを持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項29】
前記研磨されたテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約24ピーク/cmと約32ピーク/cmの間のL−PC、及び約189ピーク/cmと約209ピーク/cmの間のT−PCを持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項30】
前記研磨されたテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき皮膜は、約25.8ピーク/cmのL−PC、及び約204ピーク/cmのT−PCを持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項31】
前記金属合金めっき皮膜は、約25重量%と70重量%の間でアルミニウムを含むミニマイズドスパングルのアルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜で構成されることを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項32】
前記金属合金めっき皮膜は、約55重量%のアルミニウムを含むミニマイズドスパングルのアルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜で構成されることを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項33】
前記金属合金めっき皮膜は、500μmより少ないスパングルファセット寸法を持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項34】
前記金属合金めっき皮膜は、300μmより少ないスパングルファセット寸法を持つことを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項35】
前記金属合金めっき皮膜は、スパングルフリーであることを特徴とする請求項1に記載の金属合金めっき鋼板製品の研磨方法。
【請求項36】
研磨されると、連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を生じるテクスチャードパタンの浮き彫りされためっき面を備えることを特徴とする中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項37】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき面は、約0.50μmと約0.70μmの間のL−Wca、及び約0.76μmと約1.10μmの間のT−Wcaを有することを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項38】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき面は、約0.64μmのL−Wca、及び約0.94μmのT−Wcaを有することを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項39】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき面は、約0.56μmと約0.71μmの間のL−Ra、及び約1.00μmと約1.30μmの間のT−Raを有することを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項40】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき面は、約0.64μmのL−Ra、及び約1.14μmのT−Raを有することを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項41】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき面は、約32ピーク/cmと約72ピーク/cmの間のL−PC、及び約85ピーク/cmと約97ピーク/cmの間のT−PCを有することを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項42】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされためっき面は、約49ピーク/cmのL−PC、及び約90ピーク/cmのT−PCを有することを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項43】
金属合金めっき皮膜は、約25重量%と70重量%の間でアルミニウムを含むミニマイズドスパングルのアルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜で構成されることを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項44】
金属合金めっき皮膜は、約55重量%のアルミニウムを含むミニマイズドスパングルのアルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜で構成されることを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項45】
500μmより小さいスパングルファセット寸法を持つ金属合金めっき皮膜を含むことを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項46】
300μmより小さいスパングルファセット寸法を持つ金属合金めっき皮膜を含むことを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項47】
スパングルフリーである金属合金めっき皮膜を含むことを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項48】
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされた金属合金めっき皮膜の厚さは、約18.5μmと21.1μmの間であることを特徴とする請求項36に記載の中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項49】
金属合金めっき鋼板の少なくとも一方の表面を浮彫りし、研磨するための浮彫・研磨装置であって、
a)テクスチャードパタンの付された作業面を有する少なくとも1つのローラーを持つ圧延ローラーと、
b)前記圧延ローラーから離れて配置され、少なくとも2つの研磨ベルトを含む研磨装置と、
を備え、
i)前記少なくとも2つの研磨ベルトが各々鋼板製品の通過する方向と平行に回転し、
ii)前記少なくとも2つの研磨ベルトが457.2SMPMより早いベルト速度で回転し、
iii)前記少なくとも2つの研磨ベルトがそれぞれ異なるベルト速度で回転する、
ことを特徴とする浮彫・研磨装置。
【請求項50】
前記圧延ローラーが、前記金属合金めっき鋼板に物理的な変化を引き起こさずに金属合金めっき皮膜を浮き彫りする効果的なローラーの力を加える手段を与えることを特徴とする請求項49に記載の浮彫・研磨装置。
【請求項51】
前記加えられる効果的なローラーの力は、約10,500ニュートン/cmと約22,000ニュートン/cmの間であることを特徴とする請求項50に記載の浮彫・研磨装置。
【請求項52】
前記テクスチャードパタンの付された作業面は、約2μmと約5μmの間のT−Raを持つことを特徴とする請求項49に記載の浮彫・研磨装置。
【請求項53】
前記テクスチャードパタンの付された作業面は、約2.3μmと約2.8μmの間のT−Raを持つことを特徴とする請求項49に記載の浮彫・研磨装置。
【請求項54】
前記少なくとも2つの研磨ベルトは、120グリットまたは120グリットより細かな研磨材料で構成されることを特徴とする請求項49に記載の浮彫・研磨装置。
【請求項55】
前記少なくとも2つの研磨ベルトは、約320グリットと約120グリットの間の研磨材料で構成されることを特徴とする請求項49に記載の浮彫・研磨装置。
【請求項56】
前記少なくとも2つの研磨ベルトは、180グリットの研磨材料で構成されることを特徴とする請求項49に記載の浮彫・研磨装置。
【請求項57】
各前記研磨ベルトは、約457.2SMPMから約1219.2SMPMまでの間の選択されたベルト速度で回転することを特徴とする請求項49に記載の浮彫・研磨装置。
【請求項58】
各前記研磨ベルトは、約548.64SMPMから約1036.32SMPMまでの間の選択されたベルト速度で回転することを特徴とする請求項49に記載の浮彫・研磨装置。
【請求項59】
少なくとも一方の表面に浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜を有する鋼板コイルを備え、
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、前記鋼板コイルの端から端まで幅を横切って連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を有する、
ことを特徴とする金属合金めっき鋼板製品。
【請求項60】
複数の鋼板コイルを備え、
各前記鋼板コイルは、当該各鋼板コイルの端から端まで幅を横切って連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を有する、
ことを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項61】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、塗装されない状態での使用に適することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項62】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、当該金属合金めっき皮膜に透明塗料が塗布されていることを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項63】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約0.67μmと約1.43μmの間のL−Wca、及び約0.40μmと約0.50μmの間のT−Wcaを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項64】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約0.70μmと約0.80μmの間のL−Wca、及び約0.40μmと約0.46μmの間のT−Wcaを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項65】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約0.75μmのL−Wca、及び約0.44μmのT−Wcaを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項66】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約0.60μmと約1.00μmの間のL−Ra、及び約1.40μmと約1.80μmの間のT−Raを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項67】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約1.50μmと約1.70μmの間のT−Raを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項68】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約0.76μmのL−Ra、及び約1.58μmのT−Raを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項69】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約20ピーク/cmと約37ピーク/cmの間のL−PC、及び約177ピーク/cmと約221ピーク/cmの間のT−PCを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項70】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約24ピーク/cmと約32ピーク/cmの間のL−PC、及び約189ピーク/cmと約209ピーク/cmの間のT−PCを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項71】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約25.8ピーク/cmのL−PC、及び約204ピーク/cmのT−PCを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項72】
前記浮き彫りされた金属合金めっき皮膜は、500μmより小さいスパングルファセット寸法を有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項73】
前記浮き彫りされた金属合金めっき皮膜は、300μmより小さいスパングルファセット寸法を有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項74】
前記浮き彫りされた金属合金めっき皮膜は、スパングルフリーであることを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項75】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約14.7μmと約16.8μmの間の厚さを有することを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項76】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約25重量%と約70重量%の間のアルミニウムを含むことを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項77】
前記浮き彫りされ、研磨された金属合金めっき皮膜は、約55重量%のアルミニウムを含むことを特徴とする請求項59に記載の金属合金めっき鋼板製品。
【請求項78】
研磨されると連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を与えることができるテクスチャードパタンの浮き彫りされた金属合金めっき皮膜を有する中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法であって、
a)少なくとも1つの作業ローラーがテクスチャードパタンの付された作業面を有し、当該1つの作業ローラーを含む1対の作業ローラーの間を金属合金めっき鋼板製品が通過するステップと、
b)金属合金めっき皮膜に前記少なくとも1つの作業ローラーの作業面に付されたテクスチャードパタンの鏡像を刻み付けるステップと、
を備え、
前記刻み付けられた鏡像は、前記金属合金めっき皮膜が研磨されると連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観を生じる表面特性を与える、
ことを特徴とする中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項79】
前記テクスチャードパタンの鏡像を刻み付けるステップは、前記めっき鋼板に物理的な変化を引き起こさずに前記鏡像を刻み付ける効果的なローラーの力を加えるステップを含むことを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項80】
前記加えられる効果的なローラーの力は、約10,500ニュートン/cmと約22,000ニュートン/cmの間であることを特徴とする請求項79に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項81】
前記テクスチャードパタンの付された作業面は、約2μmと約5μmの間のT−Raを有することを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項82】
前記テクスチャードパタンの付された作業面は、約2.3μmと約2.8μmの間のT−Raを有することを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項83】
前記刻み付けられた鏡像は、約0.50μmと約0.70μmの間のL−Wca、及び約0.76μmと約1.10μmの間のT−Wcaを有することを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項84】
前記刻み付けられた鏡像は、約0.64μmのL−Wca、及び約0.94μmのT−Wcaを有することを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項85】
前記刻み付けられた鏡像は、約0.56μmと約0.71μmの間のL−Ra、及び約1.00μmと約1.30μmの間のT−Raを有することを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項86】
前記刻み付けられた鏡像は、約0.64μmのL−Ra、及び約1.14μmのT−Raを有することを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項87】
前記刻み付けられた鏡像は、約32ピーク/cmと約72ピーク/cmの間のL−PC、及び約85ピーク/cmと約97ピーク/cmの間のT−PCを有することを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項88】
前記刻み付けられた鏡像は、約49ピーク/cmのL−PC、及び約90ピーク/cmのT−PCを有することを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項89】
前記金属合金めっき鋼板製品は、めっきされたままの状態のとき約18.5μmと21.1μmの間の厚さのめっき皮膜を有し、
前記中間金属合金めっき鋼板製品は、約18.5μmと21.1μmの間の厚さの浮彫りされためっき皮膜を有する、
ことを特徴とする請求項78に記載の中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。
【請求項90】
請求項78に記載の製造方法で製造された中間金属合金めっき鋼板製品であって、
前記鏡像が刻み付けられためっき皮膜は、約18.5μmと21.1μmの間の厚さを有することを特徴とする中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項91】
請求項78に記載の製造方法で製造された中間金属合金めっき鋼板製品であって、
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされた金属合金めっき皮膜は、約25重量%と70重量%の間のアルミニウムを含むミニマイズドスパングルのアルミニウム・亜鉛合金メッキ皮膜であることを特徴とする中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項92】
請求項78に記載の製造方法で製造された中間金属合金めっき鋼板製品であって、
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされた金属合金めっき皮膜は、約55重量%のアルミニウムを含むミニマイズドスパングルのアルミニウム・亜鉛合金めっき皮膜であることを特徴とする中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項93】
請求項78に記載の製造方法で製造された中間金属合金めっき鋼板製品であって、
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされた金属合金めっき皮膜は、500μmより小さいスパングルファセット寸法を有することを特徴とする中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項94】
請求項78に記載の製造方法で製造された中間金属合金めっき鋼板製品であって、
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされた金属合金めっき皮膜は、300μmより小さいスパングルファセット寸法を有することを特徴とする中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項95】
請求項78に記載の製造方法で製造された中間金属合金めっき鋼板製品であって、
前記テクスチャードパタンの浮き彫りされた金属合金めっき皮膜は、スパングルフリーであることを特徴とする中間金属合金めっき鋼板製品。
【請求項96】
ステンレススチールのような外観に研磨された中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法であって、
a)金属合金めっき鋼板の素地を供給するステップと、
b)浮き彫りされた中間金属合金めっき鋼板製品を供給するために、前記金属合金めっき鋼板の少なくとも1方のめっき面を浮き彫りするステップと、
c)少なくとも2つの回転する研磨ベルトを用いて前記浮き彫りされためっき面を研磨するステップと、
を備え、
各前記研磨ベルトは、前記浮き彫りされた中間金属合金めっき鋼板製品の移動方向と平行に回転し、
各前記研磨ベルトは、前記浮き彫りされた中間金属合金めっき鋼板製品のライン速度よりも速いベルト速度で回転し、
各前記研磨ベルトは、それぞれ異なるベルト速度で回転し、
前記浮き彫りされためっき面は、前記浮き彫りされた中間金属合金めっき鋼板製品の端から端まで幅を横切って連続した一貫性のあるステンレススチールのような外観に前記浮き彫りされためっき面を研磨することが可能な表面特性を有する、
ことを特徴とする中間金属合金めっき鋼板製品の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2010−509495(P2010−509495A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535250(P2009−535250)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/048750
【国際公開番号】WO2008/054419
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(509125556)セヴァスタル スパロウズ ポイント エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】