説明

アルミニウム鋳造合金及びその製造方法

【課題】アルミニウム鋳造合金及びその製造方法において、良好な機械的性質を達成することにある。
【解決手段】アルミニウム鋳造合金は、重量%で、約4〜約5%Zn、約1〜約3%Mg、約1%以下Cu、約0.3%未満Si、約0.12%未満Fe、約0.5%未満Mn、約0.01〜約0.05重量%B、約0.15%未満Ti、約0.05〜約0.2%Zr、約0.1〜約0.5%Ag、多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、残部アルミニウム、からなる。この合金は、質別T5または質別T6で有利に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム鋳造合金及びその製造方法に係り、特に航空宇宙産業および自動車産業における鋳造品用のAl−Zn−Mg−Ag高強度合金としてのアルミニウム鋳造合金及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本願は、2005年5月25日に出願された米国特許仮出願第60/684,513号による優先権を主張するものである。
【0003】
アルミニウム鋳造部品は、軽量化のため航空宇宙産業で広く使用されている。最もよく使われる鋳造合金であるAl−Si7−Mgは、強度限界が高められている。現在のところ、最もよく使われる鋳造合金であるAl−Si7−Mgの鋳造材料A356.0は、290MPaの極限引張強さ、8%以上の伸長度で220MPaの引張降伏強さを信頼性をもって達成できる。Al−Si7−Mg型の高強度D357合金は、350MPaの極限引張強さ、5%以上の伸長度で280MPaの引張降伏強さを信頼性をもって達成できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来、上記のAl−Si7−Mg合金において、部品を軽量化するためには、設計上の物質特性を達成しつつより高強度の物質が必要となる。様々なアルミニウム合金、主として鍛錬用合金は、より高い強度を示している。これらの合金を鋳造品に適用すると、凝固時に熱間亀裂が生じるという傾向があった。熱間亀裂は、応力および歪みにより生じる、肉眼で見える鋳造品の亀裂であって、非平衡性固相線を越えた温度での冷却時により起こる。この熱間亀裂のため、多くの場合、鋳造品に対して加工処理を行うことはできない。したがって、これらの鍛錬用合金は、鋳造合金としての使用に適するものではない。
【0005】
また、Al−Si7−Mg合金を使用することに伴うコストは、溶体化処理(SHT)に関するものである。溶体化処理を行うには、高価な装置が必要となり、動作時および制御時の問題源となることが多く、動作制御および試験運転のコスト増を生じ、溶体化処理時に部品変形の可能性を生じさせる。溶体化処理は、通常は最高強度となるために必要であるものの、これはコストや動作時の不利益がある処理である。
【0006】
更に、十分な機械的性質を達成するための溶体化処理および急冷(クエンチ)を不要とすることは、航空宇宙産業や自動車産業において利益がある。目標の構成部品の最少壁厚さは、1.5mmである。溶体化処理および急冷を行うと、製品コストが増加するだけでなく、溶体化処理温度でのクリープおよび急冷時の残留応力による歪みが生じる。大型で複雑な部品の歪みの修復は不可能ではないものの、非常に困難である。したがって、T5テンパー(質別T5)と呼ばれる人工的なエージング処理に使用することができる合金が望ましい。
【0007】
そこで、本発明は、インベストメント、低圧または重力の永久的または半永久的な鋳型、スクイーズ、高圧ダイまたは砂型の鋳造に用いられるAl−Zn−Mg系合金に関するものであって、以下の重量%による組成範囲を有するものである。
Zn:約4〜約5%、
Mg:約1〜約3%、
Gu:約1%以下、
Si:約0.3%未満、
Fe:約0.12%未満、
Mn:約0.5%未満、
B:約0.01〜約0.05%、
Ti:約0.15%未満、
Zr:約0.05〜約0.2%、
Ag:約0.1〜約0.5%、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
Al:残部。
そして、本発明では、使用される合金は、T5テンパーまたはT6テンパーである。T5状態における物質により、A356.0−T6で期待されるものよりも良好な機械的性質を達成でき、これはD357−T6合金の機械的性質に近いものである。T6状態では、、D357−T6の高強度合金のものよりも良好な機械的性質を達成できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一態様においては、重量%で示される以下からなるアルミニウム鋳造合金に関するものである。
約4〜約5%Zn、
約1〜約3%Mg、
約1%以下Cu、
約0.3%未満Si、
0.12%未満Fe、
約0.5%未満Mn、
約0.01〜約0.05重量%B、
約0.15%未満Ti、
約0.05〜約0.2%Zr、
約0.1〜約0.5%Ag、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
残部アルミニウム。
また、別の態様において、本発明は、アルミニウム合金鋳造品の製造方法に関するものであって、この方法は、アルミニウム合金溶融物を準備するステップからなり、ここで前記溶融物は、
約4〜約5%Zn、
約1〜約3%Mg、
約1%以下Cu、
約0.3%未満Si、
0.12%未満Fe、
約0.5%未満Mn、
約0.01〜約0.05重量%B、
約0.15%未満Ti、
約0.05〜約0.2%Zr、
約0.1〜約0.5%Ag、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
残部アルミニウムからなる濃度の元素を含有しており、
さらに、前記方法は、前記鋳造品を形成するよう形状構成した鋳型に前記溶融物の少なくとも一部を投入するステップと、
前記鋳型から前記鋳造品を取り出すステップとからなる。
さらに、別の態様において、本発明は、アルミニウム合金鋳造品に関するものであり、以下の濃度の元素を含有している。
約4〜約5%Zn、
約1〜約3%Mg、
約1%Cu、
約0.3%未満Si、
0.12%未満Fe、
約0.5%未満Mn、
約0.01〜約0.05重量%B、
約0.15%未満Ti、
約0.05〜約0.2%Zr、
約0.1〜約0.5%Ag、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
残部アルミニウム。
【発明の効果】
【0009】
本発明のアルミニウム鋳造合金及びその製造方法は、良好な機械的性質を達成することにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、良好な機械的性質を達成する目的を、上記のように各種成分を選定して実現するものである。
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
【実施例】
【0011】
図1〜図4は、本発明に係るアルミニウム鋳造合金及びその製造方法の実施例を示すものである。
図1は、低冷却速度(0.3℃/秒)で凝固させた様々な合金サンプルについてのT5機械的性質を示している。
図2は、低冷却速度(0.3℃/秒)で凝固させた様々な合金サンプルについてのT6機械的性質を示している。
図3は、Al−4.5Zn−1.2Mg合金のT5機械的性質と比較した、様々な合金についてのT5機械的性質を示している。
図4は、Al−4.5Zn−1.2Mg合金のT6機械的性質と比較した、様々な合金についてのT6機械的性質を示している。
【0012】
本発明に係る合金鋳造法および鋳造後の処理方法は、実験室規模で評価した。機械的性質を評価するため、これらの合金を方向性凝固(DS)の鋳型に投入した。方向性凝固鋳型からの鋳造品は、様々な凝固速度で凝固した種々の断面において微細構造を有していた。T5およびT6の状態で、鋳造品に対し熱処理を行った。引張性質を評価した。表1は、試験を行ったアルミニウム合金組成を重量%で示している。Alは残部である。銀を含有する合金は、本発明によるものである。比較するため、その他の合金は表および図面に示されている。
【0013】
【表1】

【0014】
表2は、低冷却速度(0.3℃/秒)でのAl−4.5Zn−1.2Mg合金のT5およびT6性質に対する様々な合金元素の影響を示したものである。図1は、T5状態における様々な組成についての機械的性質を表すものであり、T6状態における機械的性質は図2に示されている。
【0015】
【表2】

【0016】
この表2における機械的性質が最良のものは、表1における4番目、6番目、および7番目(A3、A5、A6)の合金であることが注目される。これらの合金は、全て銀を含有しており、その組成は本発明の組成範囲内にある。
【0017】
T5の熱処理を行った合金の結果は図1に示されており、またT6の熱処理を行った合金の結果は図2に示されている。全てのケースで4.5%である亜鉛の濃度は、これらの図面の横軸記号で省略されている。
【0018】
図1に示されるように、T5テンパーにおける引張降伏強さ(TYS)、極限引張強さ(UTS)および伸長度(E)の最も高いものは、Al−4.5%Zn−1.5%Mg−0.3%Agの合金で得られたことが分かる。その次に高いものは、Al−4.5%Zn−1.2%Mg−0.3%Agの合金で得られた。これらの合金は、本発明の組成範囲内にある。
【0019】
図2に示されるように、T6テンパーにおける降伏強さおよび極限引張強さの最も高いものは、前段落に記載の本発明の合金で得られたことが分かる。ただし、より大きな伸長度は、Al−4.5%Zn−1.2%Mg−0.4%Siの合金で得られた。
【0020】
図3は、Al−4.5%Zn−1.2%Mgの合金による値と比較した、様々な合金の引張降伏強さ、極限引張強さおよび伸長度を示している。T5テンパー後のサンプルにつきその値が示されている。横軸は、Al−4.5%Zn−1.2%Mgの合金による値と比較した、引用値の増減(負は減少)を示している。例えば、Al−4.5%Zn−1.5%Mg−0.3%Ag−0.13%Zrの合金の極限引張強さは、Al−4.5%Zn−1.2%Mg合金の対応値よりも高くなっている。
【0021】
図4は、T6テンパー後の様々な合金についての同様のデータを示している。
【0022】
さらに、本発明による以下の組成からなる合金および「対照」合金を用いてインベストメント鋳造によるテストが行われた。本発明による合金の組成は、重量%で、0.07%Si、0.05%Fe、0.30%Cu、0.04%Mn、1.61%Mg、4.17%Zn、0.14%Ti、0.018%B、0.13%Zr、0.3%Ag、および残部Alからなる。また、対照合金の組成は、重量%で、0.04%Si、0.05%Fe、0.29%Cu、0.04%Mn、1.75%Mg、4.21%Zn、0.14%Ti、0.023%B、0.13%Zr、0%Ag、および残部Alからなる。本発明の合金および対照合金は、それぞれ同様の状況下において合金組成を有する2つの鋳造物を製造するインベストメント鋳造が行われ(溶融金属温度が740℃、鋳型温度が800℃であり、ソフィア法を使用して空冷した)、それからインベストメント鋳造品に対しT6テンパーまで加熱処理を行った。
【0023】
T6テンパー状態において、本発明の合金によるインベストメント鋳造品は、以下の機械的性質を示した:
鋳造品第1号−引張降伏強さ(TYS)55.1(ksi)、極限引張強さ(UTS)61.1(ksi)、伸長度(E)12%。
鋳造品第2号−引張降伏強さ(TYS)54.5(ksi)、極限引張強さ(UTS)60.2(ksi)、伸長度(E)10%。
【0024】
対照合金によるインベストメント鋳造品は、以下の機械的性質を示した:
鋳造品第1号−引張降伏強さ(TYS)51.5(ksi)、極限引張強さ(UTS)57.8(ksi)、伸長度(E)9%。
鋳造品第2号−引張降伏強さ(TYS)49.8(ksi)、極限引張強さ(UTS)56.1(ksi)、伸長度(E)9%。
【0025】
本発明の合金によるインベストメント鋳造品は強度および伸長度がより高く、本発明の合金にAgが介在する利益があることは明らかである。
【0026】
即ち、本発明では、インベストメント、低圧または重力の永久的または半永久的な鋳型、スクイーズ、高圧ダイまたは砂型の鋳造に用いられるAl−Zn−Mg系合金に関するものであって、以下の重量%による組成範囲を有するものである。
Zn:約4〜約5%、
Mg:約1〜約3%、
Gu:約1%以下、
Si:約0.3%未満、
Fe:約0.12%未満、
Mn:約0.5%未満、
B:約0.01〜約0.05%、
Ti:約0.15%未満、
Zr:約0.05〜約0.2%、
Ag:約0.1〜約0.5%、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
Al:残部。
そして、本発明では、使用される合金は、T5テンパーまたはT6テンパーである。T5状態における物質により、A356.0−T6で期待されるものよりも良好な機械的性質を達成でき、これはD357−T6合金の機械的性質に近いものである。T6状態では、D357−T6の高強度合金のものよりも良好な機械的性質を達成できる。
【0027】
本発明は、一態様において、重量%で示される以下からなるアルミニウム鋳造合金に関するものである。
約4〜約5%Zn、
約1〜約3%Mg、
約1%以下Cu、
約0.3%未満Si、
0.12%未満Fe、
約0.5%未満Mn、
約0.01〜約0.05重量%B、
約0.15%未満Ti、
約0.05〜約0.2%Zr、
約0.1〜約0.5%Ag、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
残部アルミニウム。
また、別の態様において、本発明は、アルミニウム合金鋳造品の製造方法に関するものであって、この方法は、アルミニウム合金溶融物を準備するステップからなり、ここで前記溶融物は、
約4〜約5%Zn、
約1〜約3%Mg、
約1%以下Cu、
約0.3%未満Si、
0.12%未満Fe、
約0.5%未満Mn、
約0.01〜約0.05重量%B、
約0.15%未満Ti、
約0.05〜約0.2%Zr、
約0.1〜約0.5%Ag、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
残部アルミニウムからなる濃度の元素を含有しており、
さらに、前記方法は、前記鋳造品を形成するよう形状構成した鋳型に前記溶融物の少なくとも一部を投入するステップと、
前記鋳型から前記鋳造品を取り出すステップとからなる。
さらに、別の態様において、本発明は、アルミニウム合金鋳造品に関するものであり、以下の濃度の元素を含有している。
約4〜約5%Zn、
約1〜約3%Mg、
約1%Cu、
約0.3%未満Si、
0.12%未満Fe、
約0.5%未満Mn、
約0.01〜約0.05重量%B、
約0.15%未満Ti、
約0.05〜約0.2%Zr、
約0.1〜約0.5%Ag、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
残部アルミニウム。
これにより、良好な機械的性質を達成できる。
【0028】
以上の記載に開示される趣旨から逸脱せずに本発明に対し改変をなしうることは、当業者なら容易に理解できるであろう。このような改変は、特許請求の範囲の文言で範囲外であると明確に記載しない限り、特許請求の範囲内に含まれるものである。したがって、ここに詳述された実施態様は例示のもので本発明の範囲を限定するものではなく、添付された特許請求の範囲およびその均等物の全てを完全な範囲とするものである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明においては、一定の実施態様に関して説明されたが、当業者は、添付の特許請求の範囲の各請求項に記載された趣旨および範囲を逸脱せず変更や改変等をなしうることを理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】低冷却速度(0.3℃/秒)で凝固させた様々な合金サンプルについてのT5機械的性質を示す図である。
【図2】低冷却速度(0.3℃/秒)で凝固させた様々な合金サンプルについてのT6機械的性質を示す図である。
【図3】Al−4.5Zn−1.2Mg合金のT5機械的性質と比較した、様々な合金についてのT5機械的性質を示す図である。
【図4】Al−4.5Zn−1.2Mg合金のT6機械的性質と比較した、様々な合金についてのT6機械的性質を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量%で、
約4〜約5%Zn、
約1〜約3%Mg、
約1%以下Cu、
約0.3%未満Si、
約0.12%未満Fe、
約0.5%未満Mn、
約0.01〜約0.05重量%B、
約0.15%未満Ti、
約0.05〜約0.2%Zr、
約0.1〜約0.5%Ag、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
残部アルミニウム、
からなることを特徴とするアルミニウム鋳造合金。
【請求項2】
前記亜鉛の濃度は、約4.5%であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項3】
前記マグネシウムの濃度は、約1.2%であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項4】
前記チタンの濃度は、約0.06%であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項5】
前記ホウ素の濃度は、約0.02%であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項6】
前記ジルコニウムの濃度は、約0.13%であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項7】
前記銀の濃度は、約0.3%であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項8】
アルミニウム合金鋳造品の製造方法に関するものであって、この方法は、アルミニウム合金溶融物を準備するステップからなり、
ここで、前記溶融物は、
約4〜約5%Zn、
約1〜約3%Mg、
約1%以下Cu、
約0.3%未満Si、
約0.12%未満Fe、
約0.5%未満Mn、
約0.01〜約0.05重量%B、
約0.15%未満Ti、
約0.05〜約0.2%Zr、
約0.1〜約0.5%Ag、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
残部アルミニウム、
からなる濃度の元素を含有しており、
さらに、前記方法は、前記鋳造品を形成するよう形状構成した鋳型に前記溶融物の少なくとも一部を投入するステップと、
前記鋳型から前記鋳造品を取り出すステップとからなることを特徴とするアルミニウム合金鋳造品の製造方法。
【請求項9】
さらに、前記鋳造品に対し人工的なエージング熱処理を行うステップを備えることを特徴とする請求項8に記載のアルミニウム合金鋳造品の製造方法。
【請求項10】
さらに、前記鋳造品に対し溶液化処理を行うステップを備えることを特徴とする請求項8に記載のアルミニウム合金鋳造品の製造方法。
【請求項11】
さらに、前記溶液化処理を行った後で、前記鋳造品に対し人工的なエージング処理を行うステップを備えることを特徴とする請求項10に記載のアルミニウム合金鋳造品の製造方法。
【請求項12】
重量%で、
約4〜約5%Zn、
約1〜約3%Mg、
約1%Cu、
約0.3%未満Si、
約0.12%未満Fe、
約0.5%未満Mn、
約0.01〜約0.05重量%B、
約0.15%未満Ti、
約0.05〜約0.2%Zr、
約0.1〜約0.5%Ag、
多種多様な元素または不純物のそれぞれが0.05%以下、
多種多様な元素または不純物の合計が0.15%以下、
残部アルミニウム、
からなることを特徴とする成形アルミニウム合金鋳造品。
【請求項13】
前記亜鉛の濃度は、約4.5%であることを特徴とする請求項12に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項14】
前記マグネシウムの濃度は、約1.2%であることを特徴とする請求項12に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項15】
前記チタンの濃度は、約0.06%であることを特徴とする請求項12に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項16】
前記ホウ素の濃度は、約0.02%であることを特徴とする請求項12に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項17】
前記ジルコニウムの濃度は、約0.13%であることを特徴とする請求項12に記載のアルミニウム鋳造合金。
【請求項18】
前記銀の濃度は、約0.3%であることを特徴とする請求項12に記載のアルミニウム鋳造合金。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−542533(P2008−542533A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513670(P2008−513670)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/020081
【国際公開番号】WO2006/127811
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(507328210)ホーメット コーポレーション (9)