説明

アンダーワイヤに用いられる細型で軟質のチップ

細型で軟質であるチップが、スリーブ内に取り付けられるアンダーワイヤであるアーチ型部材に設けられている。アーチ型部材は、この肩位置で第1の幅を有し、チップは、この下端面においてアーチ型部材の第1の幅と略等しい端幅を有している。下端面が肩位置に隣接した状態でチップをアーチ型部材に装着した場合において、アーチ型部材およびチップが肩位置において平坦な外形を形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サポート衣類に用いられるアンダーワイヤに関する。ここで用いられるサポート衣類とは、ブラジャー、コルセット、水着、化粧着及び、胸を支持するカップを有する他のスタイルを良くするための下着を含むものである。
【背景技術】
【0002】
ブラジャーや同様のサポート衣類には一般に、胸カップの下方の位置に、衣類のサポートを強めるため、アーチ形のU字形状を有する半剛体の補強部材としてのアンダーワイヤが設けられている。このアンダーワイヤは、適切な形に形成された繊維ポケット内又は、中央部分から胸カップの下側及び外側の部分を通って着用者の腕下の側面となる位置まで延びるスリーブ内に収納されている。従来の弾力性のあるアンダーワイヤは、長方形、長円形やその他の断面形状を持つ鉄などの金属で作ることができ、又は、様々な断面形状の高分子材料から作ることができる。
【0003】
製造時において、従来のU字形状のアンダーワイヤは、一端から他端に延びる長手方向軸により定義される長さLを有している。このアンダーワイヤは、応力の無い状態において平面内にあり、この長手方向軸が面内にある。この面内であって、上記長さに垂直なアンダーワイヤの寸法が幅Wであり、上記面に対して直交する寸法が奥行きDである。アンダーワイヤを金属から形成した場合、この両端部に加わる回転力を受けたときに、アンダーワイヤがねじれてしまう。一端部に近い位置において、長手方向軸の面に通常働く横力は、アンダーワイヤの捩れや捩れ運動を発生させる。ここで、横力とは、平坦で応力の無い状態にあるアンダーワイヤの面若しくは長手方向軸に対して直交する方向に加わる力である。
【0004】
サポート衣類を組み立てたとき、アンダーワイヤの外端若しくは端部は、着用者のふっくらとした柔らかい領域内に位置している。アンダーワイヤの両端部のうち一端部は、通常、着用者の腕の末端近傍にある胸の側面に沿っており、他端部は、通常、胸の谷間に位置している。このアンダーワイヤの両端は硬く、一般的に製造時に堅い角部を含んでいる。
【0005】
着用者が動いている間、アンダーワイヤの硬い端部及び両端部の中間の他の部分は、着用者の体の特に敏感な部分において、着用者に対して心地悪く圧接する。この不快感は、大きなカップサイズの着用者や、肉厚の胴体を持つ個人や、体のねじり、回転、ストレッチを含む身体的活動に従事する個人にとって、一般に最も体験されている。
【0006】
それゆえ、不快感を最小限に抑えるために、アンダーワイヤを取り付けるスリーブを、アンダーワイヤの幅に実質的に一致させるのに十分な細さで作成することにより、アンダーワイヤが意図する位置から通常ずれることがない。着用時にアンダーワイヤがずれるのを抑制して、スリーブを可能な限り細くするためには、スリーブを、アンダーワイヤの一番幅の広い部分よりも広くしないことである。
【0007】
この不快感を軽減する他の手段は、アンダーワイヤの両端部に、プラスティックなどの軟質で補助的な緩衝チップを設けることである。この緩衝チップは、米国特許第5,830,3,777,763号、米国特許第3,608,556号などに記載され、アンダーワイヤを用いて構成されたサポート衣類の着用者に大きな心地よさを与える取り組みが提案されている。このようなアンダーワイヤの両端に設けられる軟質プラスティックの緩衝チップは、一般に、商業上及び着用者において受け入れられている。しかし、従来において使用される形状では、製造の段階で問題が生じる。
【0008】
特に、従来の緩衝チップは、一般にアンダーワイヤの通常の端部に取り付けられ、アンダーワイヤよりも幅が広くなっている。このため、アンダーワイヤを囲む基部において肩が形成される。しかし、アンダーワイヤが挿入される狭いスリーブは、着用者の体に接触するアンダーワイヤの感触を緩和するために、通常、柔らかく高価な繊維で作られている。スリーブは、アンダーワイヤと合致するためにU字形状に形成されているので、アンダーワイヤを曲線的なスライド動作によって、スリーブ内の所定位置に挿入しなければならない。緩衝チップの肩は、しばしば、特に、スリーブ内に挿入させる工程においてアンダーワイヤを引き抜かなければならないときに、高価な繊維に引っ掛かってしまう。
【0009】
つまり、緩衝チップの相対的な幅に適合させるためにスリーブを幅広くしなければならない。このような幅広のスリーブは、一般に美しくないものと考えられ、ファッション性の衣類においては著しく不利となる。
【特許文献1】米国特許第5,830,043号
【特許文献2】米国特許第3,777,763号
【特許文献3】米国特許第3,608,556号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、従来の上述した問題を回避する緩衝チップを備えたアンダーワイヤを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、細いケーシングやスリーブと共に用いられるアンダーワイヤの緩衝チップを提供することにある。
【0012】
上述した目的及び他の目的は、本発明によって達成される。本発明は、一実施形態にて示されるように、スリーブ内に取り付けられるアンダーワイヤのアーチ型部材に用いられ、細型で軟質のチップであって、アーチ型部材がこの肩位置において第1の幅Wを有しているとともに、該チップがこの下端面において、アーチ型部材の第1の幅Wと略等しい第2の幅Wtを有する。これにより、下端面を肩位置に隣接させた状態でチップをアーチ型部材に装着したときに、アーチ型部材及びチップが肩位置において平坦な外形を形成する。
【0013】
他の実施形態にて示されるように、本発明は、スリーブ内に取り付けられるアンダーワイヤのアーチ型部材に用いられ、細型で軟質のチップであって、アーチ型部材が第1及び第2の端部を有し、1つの面内に位置し、第1の端部から第2の端部に延びる長手方向軸を長さLとし、この長さに直交し、前記面内において第1の端部での第1の肩位置における幅を第1の幅Wとしたときに、第1の端部が、第1の肩位置を超えて延び、第1の幅Wよりも狭い幅Weを有する第1の端部分を有している。そして、チップは、第1の端部分に取り付けられるサイズの中央の穴部を下端面において囲む壁を有しており、チップは、下端面においてアーチ型部材の第1の幅Wと略等しい外側の幅Wtを有している。下端面を第1の肩位置に隣接させた状態でチップを第1の端部分に装着した際に、アーチ型部材及びチップが、第1の肩位置において平坦な外形を形成する。
【0014】
本発明によれば、好ましい実施形態において、第2の端部は、同じ構造を有し、他のチップが取り付けられる。
【0015】
本発明において、サポート衣類に用いられるアンダーワイヤは、端部分に取り付けられる特有のチップを有する上述したアーチ型部材を含む。
【0016】
本発明において、サポート衣類には、緩衝チップを備えた新規なアンダーワイヤが設けられている。
【0017】
本発明の特徴及び有利な点は、以下の実施形態の詳細な説明及び図面によって明らかとなる。ここで、同様の構成要素には同様の符号を用いている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、符号100が付された従来におけるアンダーワイヤ組立品の典型的な実施形態を示す図である。アーチ型部材110は、曲率を含む面(すなわち、紙面)内に位置し、長手方向軸Lと、この長手方向軸Lと直交する幅を有している。実質的に全体の長手方向軸に沿ったアーチ型部材110の幅は、一定である。対向する端部120には、緩衝チップ140が取り付けられる。チップ140の取り付けに適合するために、端部120において、均一な断面からある程度逸脱している。例えば、軟質のチップ140をスライド可能又は回転可能に取り付けるために、アーチ型部材110の一端又は両端に1つ以上の打ち抜き穴を設けることが知られている。しかしながら、従来では、チップ140の幅が、チップ140と当接するアーチ型部材110の幅よりも実質的に広くなっている。これは、アンダーワイヤ組立品100が取り付けられるスリーブの構造上で妨げとなる肩130が、上述した組立の困難性を引き起こすことを表している。
【0019】
図2に、本発明に基づいて改良されたアンダーワイヤの一実施形態を示す。アンダーワイヤを符号10で示す。従来では、アンダーワイヤ10は、曲率面内に位置し、長手方向軸L及び長手方向軸Lに直交する幅Wを有するアーチ型部材11を含む。上記面に直交する寸法が、奥行きDである。
【0020】
本発明の有利な特徴によれば、アーチ型部材11の幅が、長手方向軸の中央部分に沿って概ね均一である。本実施形態では、対向する両端部12のそれぞれにおいて、端部分15は肩位置16を超えて延びており、tよりも狭い幅Weを有している。
【0021】
端部分15は、本発明に基づいて形成される緩衝チップ14を取り付けるために、狭くなっている。
【0022】
端部分15上に取り付けられるキャップ形状に形成され、構造が同一のチップ14を、図4及び図5に示す。各チップ14は、壁20によって囲まれた中央開口部24を備える中央の穴部19を含む隣接部分18において、下端面17を有する(図5参照)。チップ14の先端部21は、円形端部を有し、アーチ型部材11の端に対して平坦なカバーを形成する。
【0023】
穴部19は少なくとも端部分15と長さが同じであるため、チップ14は、肩位置16において、下端面17によって端部分15に取り付けられる。図2及び図4に示すように、本発明の有利な特徴によれば、下端面17でのチップ14の幅Wtは、肩位置16でのアーチ型部材11の幅Wと略等しくなっている。端部分15の狭い幅Weは、チップ14を囲む壁20の2つの部分の幅(厚み)に対応しており、平坦な線形を形成している。このため、下端面17が肩位置16に当接するまで、チップ14を端部分15に取り付けると、アーチ型部材11の幅及びチップ14の幅が略一致し、アーチ型部材が挿入されるスリーブの繊維に引っ掛かることの無い平坦な外形が形成される。
【0024】
さらに、この構成は、幅方向において、アンダーワイヤ11全体が所望の細さで均一であることを意味し、これに対応してサポート衣類のスリーブを均一で細くすることができる。これにより、アンダーワイヤ11がずれること無く、着用者の快適性が向上する。
【0025】
チップ14は、端部分15上に設けることができる。例えば、端部分15を奥行き方向Dにおいて同様に狭く形成したり、チップ14を端部分15に対してぴったり覆うように形成したりして、摩擦によって端部分15に保持させることができる。しかしながら、アンダーワイヤの相対的に小さな寸法と、柔軟性を持たせる必要性とによって、この構成では、端部分15を壊れ易くし、切れてしまうおそれがある。
【0026】
このため、本発明の実施形態によれば、端部分15が奥行き方向において細くなっておらず、又は、少なくとも大幅に細くなっていない。チップ14は、端部分15及び連結構造に適合させるように、上記の寸法においてある程度の奥行きを有している。
【0027】
これらの特徴を図4及び図5を用いて説明する。図4は、端部分15に装着する前の状態におけるチップ14の上面図であり、図5は、図4に示す線5−5に沿ったチップ14の断面図である。
【0028】
図4に示すように、チップ14は、均一な幅Wtを有するとともに、下端面17を有している。下端面17の上ではないが、端部分15が延びる隣接部分18には、窓部22が、壁20を介して中央の穴部19に形成されている。先端部21において、チップ14には、チップ14をアーチ型部材に被せる際にチップ14等を操作するために、機械や手によって保持される突出ピン23が設けられている。
【0029】
図5に示すように、中央の穴部19は、この下端面17において、端部分15が挿入される開口部24を有している。穴部19は、先端部21に強度を持たせるために固体状態としつつ、隣接部分18を介してのみ延びている。ピン23は、上記の固体部分から延びている。
【0030】
端部分15の奥行きDeは、この寸法において穴部19のサイズDcと都合良く一致しているか、これよりも僅かに小さくなっている。そして、端部分15の幅Weは、この寸法において穴部19のサイズと都合良く一致しているか、これよりも僅かに小さくなっている。一方、開口部24は、上記寸法のうち少なくとも一方よりも小さくなっている。したがって、下端面17が肩位置16に当接するまで、チップ14が端部分15上でスライドすることができる。
【0031】
好ましい実施形態において、チップ14を所定の位置に保持するために、窓部22周り及び窓部22内に接着剤を塗布することにより、チップ14が端部分15から外れてしまうのを阻止することができる。
【0032】
十分な強度を持たせるために、窓部22周りにおけるチップ14の全体の奥行きDtは、幅Wよりもある程度大きくなるように設計されている。しかしながら、チップ14は、この下端面17において傾斜しているため、下端面17におけるチップ14の奥行きDlsは、アンダーワイヤ11の奥行きと略一致している。このため、この方向においては、肩部が存在しない。
【0033】
本発明によれば、緩衝チップを適切なアーチ型部材のアンダーワイヤに装着するために、他の方法を用いてもよい。例えば、アーチ型部材の端部に緩衝チップをしっかりと取り付けることによる圧入を行ったり、又は、緩衝チップを上記端部分に対して直接、型形成したりすることができる。他の方法では、超音波シールによって緩衝チップを取り付けることができる。ここで、超音波は、アーチ型部材の金属を緩衝チップのプラスティックに止めるために用いられる。本願に基づいて、他の方法を用いることもできる。
【0034】
チップ14は、金属のアーチ型部材11を覆うように、軟質プラスティックや高分子材料といった軟質材料で形成されている。上述したように従来で知られて使用され、又は将来において開発される材料や方法に基づいて、アンダーワイヤの端部に対して移動可能に装着したり、取り付けたりすることができる。
【0035】
図6は、下部に対応するスリーブ106、108を備えた胸カップ102、104を有するサポート衣類100を示す図である。本発明における各アンダーワイヤ(不図示)は、各スリーブ160,108内に取り付けられている。アンダーワイヤ上の新規な緩衝チップ(不図示)は、従来のものよりも軽く、且つ小さくなっている。また、より美的外観を持たせると同時に、スリーブ内への挿入時にアンダーワイヤが邪魔にならないように、スリーブ106、108を細く形成してもよい。
【0036】
好ましい実施形態に関して構成及び装置を詳しく示したり述べたりしたが、本発明の範囲及び精神から外れない限りにおいて、本実施形態に対して形状及び詳細において当業者によって様々な変形を加えることができる。したがって、上述した変形は、これに限定されることなく、クレームでの言及によって決定される本発明の範囲内のものとして考慮される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】緩衝チップが取り付けられた、典型的な従来のアンダーワイヤ組立品を示す平面図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態に基づいて改良されたアンダーワイヤを示す平面図である。
【図3】図2のアンダーワイヤの一端部の側面図である。
【図4】本発明の好ましい実施形態に基づく、アンダーワイヤに用いられる改良された緩衝チップを示す平面図である。
【図5】図4の断面ライン5−5に沿った断面図である。
【図6】本発明に基づく改良されたアンダーワイヤを備えたサポート衣類の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリーブ内に取り付けられるアンダーワイヤのアーチ型部材に用いられ、細型で軟質のチップであって、
前記アーチ型部材は、この肩位置において第1の幅を有し、
該チップは、この下端面において、前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい先端幅を有しており、
前記下端面を前記肩位置に隣接させた状態で該チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記チップが、前記肩位置において平坦な外形を形成する。
【請求項2】
アンダーワイヤ組立品であって、
対向する端部を有し、スリーブ中に取り付けられるアンダーワイヤのアーチ型部材と、
前記各端部に取り付けられ、小型で軟質のチップとを有し、
前記アーチ型部材が、この各端の肩位置において第1の幅を有するとともに、前記チップが、この下端面において前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい先端幅を有しており、
前記下端面が前記肩位置に隣接した状態で前記チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記各チップが、前記各肩位置において平坦な外形を形成する。
【請求項3】
スリーブ内に取り付けられるアンダーワイヤに用いられ、細型で軟質のチップであって、
前記アンダーワイヤは、第1及び第2の端部を備えたアーチ型部材を有し、
1つの面内に位置して、前記第1の端部から第2の端部に延びる長手方向軸を長さとし、前記長さに直交し、前記面内において前記第1の端部に隣接する第1の肩位置における前記アンダーワイヤの幅を第1の幅とすると、前記第1の端部は、前記第1の幅よりも狭い幅の第1の端部分を有しており、
前記チップは、下端面において前記第1の端部分が密接して取り付けられるサイズを持つ中央の穴部を囲む壁を有し、
前記チップは、前記下端面において、前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい外側の幅を有し、
前記下端面が前記肩位置に隣接した状態で前記チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記チップが、前記肩位置において平坦な外形を形成する。
【請求項4】
請求項3のチップであって、
前記アーチ型部材は、前記長さに直交し、前記面内で前記第2の端部に隣接する第2の肩位置において第1の幅を有し、
前記第2の端部は、前記第1の幅よりも狭い幅の第2の端部分を有しており、
前記下端面が前記肩位置に隣接した状態で前記チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記チップが、前記肩位置において平坦な外形を形成する。
【請求項5】
請求項4のチップであって、
前記アーチ型部材の端部分は前記面内において略平面であり、
該チップの穴部は、この断面が略長方形であって、前記端部分の一方に密接して取り付けられる。
【請求項6】
請求項3のチップであって、
該チップが、軟質の高分子によって形成されている。
【請求項7】
請求項3のチップであって、
前記アーチ型部材の第1の端部分が、前記面内において略平面であり、
該チップの穴部は、この断面が略長方形であり、前記第1の端部分に密接して取り付けられる。
【請求項8】
サポート衣類に用いられるアンダーワイヤにおいて、
第1及び第2の端部を有する略U字形状のアーチ型部材であって、1つの面内に位置し、前記第1の端部から前記第2の端部に延びる長手方向軸を長さとし、前記長さに直交し、前記面内において前記第1及び第2の端部に隣接する各肩位置における幅を第1の幅とするときに、前記第1及び第2の端部がそれぞれ、前記第1の幅よりも狭い幅の端部分を有したアーチ型部材と、
前記第1及び第2の端部分のそれぞれに取り付けられ、前記細型で軟質のチップとを有しており、
前記各チップは、この下端面において、前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい外側の幅を有し、
前記各下端面が前記各肩位置に隣接した状態で前記各チップを前記各端部分に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記各チップが、前記各肩位置において平坦な外形を形成する。
【請求項9】
請求項8のアンダーワイヤであって、
前記アーチ型部材の端部分は、前記面内において略平面であり、
前記各チップは、断面が略長方形であって、各端部分に密接して取り付けられる穴部を有する。
【請求項10】
請求項8のアンダーワイヤであって、
前記各チップが、軟質の高分子によって形成されている。
【請求項11】
サポート衣類において、
第1及び第2の胸カップと、
前記胸カップの下側にそれぞれ位置する第1及び第2のスリーブと、
前記第1及び第2のスリーブ内にあるアンダーワイヤとを有しており
前記アンダーワイヤは、
第1及び第2の端を有する略U字形状のアーチ型部材であって、1つの面内に位置し、前記第1の端部から前記第2の端部に延びる長手方向軸を長さとし、前記長さに直交し、前記面内において前記第1及び第2の端部に隣接する各肩位置における幅を第1の幅とするときに、前記第1及び第2の端部のそれぞれが、前記第1の幅よりも狭い幅の端部分を有するアーチ型部材と、
前記第1及び第2の端部分のそれぞれに取り付けられ、細型で軟質のチップとを有しており、
前記各チップは、前記下端面において前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい外側の幅を有し、
前記各下端面が前記各肩位置に隣接した状態で前記各チップを前記各端部分に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記各チップが、前記各肩位置において平坦な外形を形成し、
前記第1及び第2のスリーブのそれぞれが、前記第1の幅と略等しい内側の幅を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリーブ内に取り付けられるアンダーワイヤのアーチ型部材に用いられ、細型で軟質のチップであって、
前記アーチ型部材は、この肩位置において第1の幅と前記幅に対して直交する方向での厚みとを有し、
該チップは、この下端面において、前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい先端幅を有しており、
前記下端面を前記肩位置に隣接させた状態で該チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記チップが、前記肩位置での幅方向において平坦な外形を形成するとともに、該チップの下端部分が厚み方向において前記アーチ型部材に向かって細くなっている
【請求項2】
アンダーワイヤ組立品であって、
対向する端部を有し、スリーブ中に取り付けられるアンダーワイヤのアーチ型部材と、
前記各端部に取り付けられ、小型で軟質のチップとを有し、
前記アーチ型部材が、この各端の肩位置において第1の幅と前記幅に対して直交する方向での厚みとを有するとともに、前記チップが、この下端面において前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい先端幅を有しており、
前記下端面が前記肩位置に隣接した状態で前記チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記各チップが、前記各肩位置での幅方向において平坦な外形を形成するとともに、前記各チップの下端部分が厚み方向において前記アーチ型部材に向かって細くなっている
【請求項3】
スリーブ内に取り付けられるアンダーワイヤに用いられ、細型で軟質のチップであって、
前記アンダーワイヤは、第1及び第2の端部を備えたアーチ型部材を有し、
1つの面内に位置して、前記第1の端部から第2の端部に延びる長手方向軸を長さとし、前記長さに直交し、前記面内において前記第1の端部に隣接する第1の肩位置における前記アンダーワイヤの幅を第1の幅とすると、前記第1の端部は、前記第1の幅よりも狭い幅の第1の端部分と前記幅に対して直交する方向での厚みとを有しており、
前記チップは、下端面において前記第1の端部分が密接して取り付けられるサイズを持つ中央の穴部を囲む壁を有し、
前記チップは、前記下端面において、前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい外側の幅を有し、
前記下端面が前記第1の肩位置に隣接した状態で前記チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記チップが、前記第1の肩位置での幅方向において平坦な外形を形成するとともに、前記各チップの下端部分が厚み方向において前記アーチ型部材に向かって細くなっている
【請求項4】
請求項3のチップであって、
前記アーチ型部材は、前記長さに直交し、前記面内で前記第2の端部に隣接する第2の肩位置において第1の幅を有し、
前記第2の端部は、前記第1の幅よりも狭い幅の第2の端部分を有しており、
前記下端面が前記肩位置に隣接した状態で前記チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記チップが、前記肩位置において平坦な外形を形成する。
【請求項5】
請求項4のチップであって、
前記アーチ型部材の端部分は前記面内において略平面であり、
該チップの穴部は、この断面が略長方形であって、前記端部分の一方に密接して取り付けられる。
【請求項6】
請求項3のチップであって、
該チップが、軟質の高分子によって形成されている。
【請求項7】
請求項3のチップであって、
前記アーチ型部材の第1の端部分が、前記面内において略平面であり、
該チップの穴部は、この断面が略長方形であり、前記第1の端部分に密接して取り付けられる。
【請求項8】
サポート衣類に用いられるアンダーワイヤにおいて、
第1及び第2の端部を有する略U字形状のアーチ型部材であって、1つの面内に位置し、前記第1の端部から前記第2の端部に延びる長手方向軸を長さとし、前記長さに直交し、前記面内において前記第1及び第2の端部に隣接する各肩位置における幅を第1の幅とするときに、前記第1及び第2の端部がそれぞれ、前記第1の幅よりも狭い幅の端部分と前記第1の幅に対して略直交する方向での厚みとを有したアーチ型部材と、
前記第1及び第2の端部分のそれぞれに取り付けられ、前記細型で軟質のチップとを有しており、
前記各チップは、この下端面において、前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい外側の幅を有し、
前記各下端面が前記各肩位置に隣接した状態で前記各チップを前記各端部分に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記各チップが、前記各肩位置での幅方向において平坦な外形を形成するとともに、前記チップの基端部分が厚み方向において前記アーチ型部材に向かって細くなっている
【請求項9】
請求項8のアンダーワイヤであって、
前記アーチ型部材の端部分は、前記面内において略平面であり、
前記各チップは、断面が略長方形であって、各端部分に密接して取り付けられる穴部を有する。
【請求項10】
請求項8のアンダーワイヤであって、
前記各チップが、軟質の高分子によって形成されている。
【請求項11】
サポート衣類において、
第1及び第2の胸カップと、
前記胸カップの下側にそれぞれ位置する第1及び第2のスリーブと、
前記第1及び第2のスリーブ内にあるアンダーワイヤとを有しており
前記アンダーワイヤは、
第1及び第2の端を有する略U字形状のアーチ型部材であって、1つの面内に位置し、前記第1の端部から前記第2の端部に延びる長手方向軸を長さとし、前記長さに直交し、前記面内において前記第1及び第2の端部に隣接する各肩位置における幅を第1の幅とするときに、前記第1及び第2の端部のそれぞれが、前記第1の幅よりも狭い幅の端部分と前記幅に対して略直交する方向での厚みとを有するアーチ型部材と、
前記第1及び第2の端部分のそれぞれに取り付けられ、細型で軟質のチップとを有しており、
前記各チップは、前記下端面において前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい外側の幅を有し、
前記各下端面が前記各肩位置に隣接した状態で前記各チップを前記各端部分に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記各チップが、前記各肩位置での幅方向において平坦な外形を形成するとともに、前記各チップの下端部分が厚み方向において前記アーチ型部材に向かって細くなっており、
前記第1及び第2のスリーブのそれぞれが、前記第1の幅と略等しい内側の幅を有している。
【請求項12】
スリーブ内に取り付けられるアンダーワイヤのアーチ型部材に用いられる細型の緩衝チップであって、
前記アーチ型部材は、この肩位置において第1の幅を有し、
該チップは、この下端面において、前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい先端幅を有しており、
前記下端面が前記肩位置に隣接した状態で前記チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記チップが、前記肩位置において平坦な外形を形成する。
【請求項13】
アンダーワイヤ組立品であって、
スリーブ内に組み込まれ、対向する両端部を有するアンダーワイヤのアーチ型部材と、
前記両端部のそれぞれに取り付けられる細型の緩衝チップとを有し、
前記アーチ型部材は、この各端部での肩位置において第1の幅を有し、
前記各チップは、この下端面において、前記アーチ型部材の第1の幅と略等しい先端幅を有しており、
前記各下端面が前記各肩位置に隣接した状態で前記チップを前記アーチ型部材に装着したときに、前記アーチ型部材及び前記各チップが、前記各肩位置において平坦な外形を形成する。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−516310(P2006−516310A)
【公表日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−500891(P2006−500891)
【出願日】平成16年1月7日(2004.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/000608
【国際公開番号】WO2004/062399
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(504000030)エス アンド エス インダストリーズ,インコーポレイテッド (4)
【氏名又は名称原語表記】S&S Industries,Inc.
【住所又は居所原語表記】32−00 Skillman Avenue, Long Island City, New York 11101 (US)
【Fターム(参考)】