説明

アーム装置及び溶接ロボット

【課題】駆動軸の先端に備えたアームが、駆動軸の中心線と交叉する方向へ折り曲ることができ、且つ、アームの軸中心周りに回転できるようにする。
【解決手段】基部2に備えて一端を第1の駆動手段5に接続し他端に第1の駆動輪6を固定した第1の駆動軸4と、基部2に備えて一端を第2の駆動手段9に接続し他端に第2の駆動輪10を固定した第2の駆動軸8と、第1の駆動軸6の第1軸線S1と交叉する第2軸線S2周りに回動するよう基部2に支持した回動ブロック13と、回動ブロック13に固定して第2の駆動輪10と駆動係合する第2の従動輪14と、第2軸線S2周りに回動するよう回動ブロック13に支持され且つ第1の駆動輪6に駆動係合した中間輪17と、第2軸線S2と交叉するよう回動ブロック13に回転可能に支持したアームと、アームに固定して中間輪17に駆動係合する第1の従動輪20とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアーム装置及び溶接ロボットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の工業用ロボットや歩行ロボット等のロボットの関節機構は、一般に、基部に対して第1アーム及び第2アーム等を順次回動可能に接続し、前記基部に備えた駆動機構により第1アームの回動を行い、前記第1アームに備えた駆動機構により第2アームの回動を行うというように、基部側に備えた駆動機構によって先端側のアームの回動を行うようにしている(特許文献1、2等参照)。
【0003】
しかし、特許文献1、2のように、基部側に備えた駆動機構によって先端側のアーム回動を行う関節機構では、基部側に備えた駆動機構が、先端側のアーム等のみならず、先端側のアームに備えられる駆動機構をも支持して回動させる必要があるため、基部側の負荷が大きくなり、基部側に備える駆動機構が大型になるという問題があった。
【0004】
このため、互いに共通の第1の駆動軸線周りに回動可能に配置された内側駆動軸及び外側駆動軸と、前記内側駆動軸の一端部を回動駆動する第1の駆動手段と、前記内側駆動軸の前記一端部と同じ側に位置する、前記外側駆動軸の一端部を回動駆動する第2の駆動手段と、前記内側駆動軸の他端部に結合された第1の駆動輪と、前記外側駆動軸の他端部に結合された第2の駆動輪と、前記内側駆動軸および前記外側駆動軸と共通の前記第1の駆動軸線周りに回動可能に支持されたフレームと、前記第1の駆動軸線に直交する第2の駆動軸線周りに回動可能に前記フレームに支持された支持軸と、該支持軸に固定されたコの字状のブラケットと、前記支持軸に結合されるとともに前記第1の駆動輪および前記第2の駆動輪と駆動結合した差動輪と、を具えてなる協調駆動機構がある(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭59−129678号公報
【特許文献2】特開2007−152528号公報
【特許文献3】特開2004−283940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献3の協調駆動機構によれば、二重軸とした内側駆動軸及び外側駆動軸の一端を第1の駆動手段及び第2の駆動手段で駆動することにより、第2の駆動軸線上に備えた前記コの字状のブラケットを前記第2の駆動軸線周りに回動させ、第1の駆動軸線に対して交叉した方向へ折り曲げることができ、且つ、前記コの字状のブラケットを第1の駆動軸線周りに回転させ、前記折れ曲ったコの字状のブラケットの向きを変えることができる。従って、前記協調駆動機構を、歩行ロボットの肩部の関節機構に適用すると、基部側に備えた第1の駆動手段及び第2の駆動手段の駆動により、コの字状のブラケットに接続した腕等の可動部の前後方向及び左右方向の二自由度の回動を行わせることができ、第1の駆動手段及び第2の駆動手段に掛る負荷を低減できる。
【0007】
しかし、特許文献3の協調駆動機構は、歩行ロボットの肩部の関節機構として適用することはできるが、前記コの字状のブラケットが第1の駆動軸線に対して折れ曲った状態で内側駆動軸を回転すると、折れ曲がった状態のコの字状のブラケットが第1の駆動軸線周りに振れ回ることになる。従って、前記コの字状のブラケットが第1の駆動軸線に対して交叉する方向へ折り曲げられた状態で、コの字状のブラケットを第1の駆動軸線と交叉する軸線周りに回転させることはできない。このため、特許文献3の協調駆動機構は適用範囲が制限されるという不都合がある。
【0008】
例えば、ボイラの蒸気管台或いは圧力容器等では、湾曲面に多数のノズルが狭隘な間隔で備えられた構造が設けられており、前記ノズルを湾曲面に対して溶接固定するための溶接開先からなる溶接線は3次元曲線となっている。このよう狭隘で且つ3次元曲線の溶接線を持つノズルの溶接を行う溶接ロボットでは、駆動軸の先端に折り曲げ可能なアームを備えて該アームに溶接トーチを取り付け、溶接の進行に伴って刻々変化する溶接開先の角度に対応するように前記アームの折り曲げ角を変化させることで、溶接トーチの向きを調節し、且つ、前記アームを該アームの軸線周りに回転させることで、溶接トーチによる所要幅でのウェービング、或いは溶接トーチ先端に対する溶接ワイヤの送給方向の調節を行う必要がある。
【0009】
しかし、特許文献3の協調駆動機構は、溶接トーチを取り付けるアームが該アームの軸線周りに回転できる構成は備えていないため、特許文献3の協調駆動機構を前記3次元曲線の溶接線に沿って溶接する溶接ロボットに適用することはできない。
【0010】
本発明は、上記した課題に鑑みてなしたもので、駆動軸の先端に備えたアームが、前記駆動軸の中心線と交叉する方向へ折れ曲ることができ、且つ、前記アームが該アームの軸中心周りに回転できるようにしたアーム装置及び溶接ロボットを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、基部に備えて第1の駆動手段に一端が接続された第1の駆動軸と、該第1の駆動軸の他端に固定された第1の駆動輪と、前記基部に備えて第2の駆動手段に一端が接続された第2の駆動軸と、該第2の駆動軸の他端に固定された第2の駆動輪と、前記第1の駆動軸の第1軸線と交叉する第2軸線周りに回動可能となるよう前記基部に支持された回動ブロックと、前記回動ブロックに固定されて前記第2の駆動輪と駆動係合する第2の従動輪と、前記第2軸線周りに回動可能となるよう前記回動ブロックに支持され且つ前記第1の駆動輪に駆動係合された中間輪と、前記第2軸線と交叉するよう前記回動ブロックに回転可能に支持されたアームと、該アームに固定されて前記中間輪に駆動係合する第1の従動輪とを備えたことを特徴とするアーム装置、に係るものである。
【0012】
上記アーム装置において、前記回動ブロックが、第1の駆動輪との干渉を避けて第2軸線周りに回動できる切欠き部を有することは好ましい。
【0013】
又、上記アーム装置において、前記第1の駆動輪、第2の駆動輪、第1の従動輪、第2の従動輪、中間輪が夫々歯車であることは好ましい。
【0014】
本発明は、前記アーム装置が移動装置に支持されたことを特徴とする溶接ロボット、に係るものである。
【0015】
上記溶接ロボットにおいて、前記移動装置が、3次元駆動装置であってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明のアーム装置及び溶接ロボットによれば、駆動軸の先端に備えたアームは前記駆動軸の中心線と交叉する方向へ折り曲ることができ、且つ、前記アームは該アームの軸中心周りに回転できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明におけるアーム装置の一実施例を示す切断正面図である。
【図2】図1をII−II方向から見た切断側面図である。
【図3】(a)は回動ブロックに取り付けられるアームの断面図、(b)は(a)をIIIB−IIIB方向から見た矢視図である。
【図4】(a)はアームが第1の駆動軸の軸線に対して一直線状に延びた状態を示す作動図、(b)は(a)の状態からアームが所定の角度だけ折り曲った状態を示す作動図、(c)はアームが回動範囲限度まで折り曲がった状態を示す作動図である。
【図5】(a)はアーム装置を備えた本発明の溶接ロボットの一例を示す側面図、(b)は(a)のノズルに対する溶接トーチの向きを説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0019】
図1は本発明のアーム装置の一実施例を示すもので、アーム装置1は基部2を有しており、該基部2には軸受3を介して回動可能に支持された第1の駆動軸4が設けてあり、該第1の駆動軸4は一端(上端)に備えたサーボモータ5a等の第1の駆動手段5によって回動駆動されるようになっている。前記駆動軸4の他端(下端)には第1の駆動輪6としての傘歯車6aが固定されている。前記基部2には、前記第1の駆動軸4と平行に、軸受7を介して回動可能に支持された第2の駆動軸8が設けてあり、該第2の駆動軸8は一端(上端)に備えたサーボモータ9a等の第2の駆動手段9によって回転駆動されるようになっている。前記第2の駆動軸8の他端(下端)には第2の駆動輪10としての傘歯車10aが固定されている。
【0020】
前記基部2の下部には、前記第1の駆動輪6を挟むように下方へ延設されたブラケット11a,11bが設けてあり、該ブラケット11a,11bには、前記第1の駆動軸4の第1軸線S1と交叉する(直交する)第2軸線S2周りに軸受12を介して回動可能な回動ブロック13を設けている。該回動ブロック13の第2軸線S2方向の一側(図1の右側)には、前記第2の駆動輪10と駆動係合する第2の従動輪14としての傘歯車14aが固定されている。
【0021】
前記回動ブロック13における第2軸線S2方向の他側(図1の左側)の内部には、軸受15によって前記第2軸線S2周りに回動可能な軸16が設けてあり、該軸16には、前記第1の駆動輪6と駆動係合する中間輪17としての傘歯車17aを固定している。
【0022】
更に、前記回動ブロック13における前記第1軸線S1の延長上で、図3(a)に示す前記第2軸線S2と交叉する(直交する)第3軸線S3の位置には、アーム18が設けてあり、該アーム18は、軸受19によって前記回動ブロック13に対して第3軸線S3周りに回転可能に支持されている。前記アーム18には前記中間輪17に駆動係合する第1の従動輪20としての傘歯車20aが固定されている。
【0023】
前記回動ブロック13は、図2及び図4(a)のようにアーム18の第3軸線S3が第1軸線S1の延長上に延びた下限位置X1と、図4(c)のようにアーム18が上方へ最大限に折り曲った上限位置X2との回動範囲X内において任意の折り曲げ角に回動できるようになっている。図3(a)中、21a,21bは前記アーム18の下限位置X1と前記アーム18の上限位置X2とを検出部材21を介して検出し、回動範囲Xを制御するためのリミットスイッチである。
【0024】
前記回動ブロック13に備えた前記アーム18を第2軸線S2周りに回動させるには、前記回動ブロック13が第1の駆動軸4に備えた第1の駆動輪6と干渉するのを防止する必要があり、このため、前記回動ブロック13には、前記アーム18の回動範囲Xで第1の駆動輪6に干渉しない大きさの切欠き部22を設けている。
【0025】
また、前記回動ブロック13には、前記軸16と一体に回転する回転部材23に設けた検出突起24a,24bを検出することで前記軸16の回転を検出するリミットスイッチ25が設けてある。前記第1の駆動輪6により中間輪17が回転されると、第1の従動輪20を介してアーム18が第3軸線S3周りに回転するが、このとき、前記軸16の回転を検出する前記リミットスイッチ25は、第3軸線S3周りに回動する前記アーム18の回動が、図3(b)に示すように第2軸線S2に対して一方の制限位置Y1と他方の制限位置Y2との間の所要の角度範囲Yに制限されるように制御を行う。
【0026】
前記アーム18の回動範囲Xの下限位置X1と上限位置X2、及び、アーム18が第3軸線S3周りに回転する角度範囲Yの制限位置Y1,Y2での停止は、前記リミットスイッチ21a,21b、25による電気的手段を用いて行う他に、下限位置X1と上限位置X2及び制限位置Y1,Y2で機械的に停止させるストッパ手段を備えて停止させるようにしてもよい。
【0027】
次に、上記実施例の作動を説明する。
【0028】
第1の駆動手段5により第1の駆動軸4を回転すると、第1の駆動軸4に備えた第1の駆動輪6は回転され、該第1の駆動輪6に駆動係合した中間輪17が回転する。中間輪17が回転すると該中間輪17に駆動係合している第1の従動輪20が回転し、アーム18は第3軸線S3周りに回転する。このとき、前記リミットスイッチ25の検出によって、前記アーム18は、図3(b)に示す角度範囲Y内で回転することができる。
【0029】
一方、第2の駆動手段9により第2の駆動軸8を回転すると、第2の駆動軸8に備えた第2の駆動輪10は回転され、該第2の駆動輪10に駆動係合している第2の従動輪14が回動する。該第2の従動輪14は回動ブロック13に固定されているので、回動ブロック13は第2軸線S2周りに回動する。このとき、前記回動ブロック13は、リミットスイッチ21a,21bによって検出される前記アーム18の回動範囲X内において、アーム18の第1軸線S1に対する折り曲げ角は任意の角度に調節することができる。
【0030】
このように、第1の駆動手段5による第1の駆動軸4の回転によってアーム18は該アーム18の軸中心(第3軸線S3)周りに回転することができ、且つ、第2の駆動手段9による第2の駆動軸8の回転によって回動ブロック13を第2軸線S2周りに回動させることで第1軸線S1に対する前記アーム18の折り曲げ角度を調節できるので、アーム18を該アーム18の軸中心周りに回転させる操作とアーム18を第1軸線S1に対して折り曲げる操作を別個にすることができ、よって、アーム装置1の操作を簡略化することができる。
【0031】
図5は、前記アーム装置1を移動装置26に備えた溶接ロボット27の一例を示すもので、この溶接ロボット27は、ボイラの管台或いは圧力容器等に備えられる湾曲部品28に対してノズル29を溶接するのに用いた場合を示している。前記ノズル29は、夫々の軸線が互いに平行を保って湾曲部品28の曲面28aに固定されるため、各ノズル29に備えられる溶接開先30からなる溶接線31は夫々異なった三次元曲線となっている。溶接線31を形成する溶接開先30の角度は、ノズル29周面の最も高い位置で最も角度が小さくなっており、ノズル29周面の最も低い位置で最も角度が大きくなっている。前記ノズル29は、溶接線を全周溶接して湾曲部品28に固定する前段階として湾曲部品28に仮止め溶接されている。
【0032】
図5の溶接ロボット27は、前記ノズル29の上端に同心に係合される案内部32と、該案内部32の上部に該案内部32と同心の旋回環33を介し旋回可能に備えた旋回台34と、該旋回台34上に備えて該旋回台34の直径方向へ移動が可能な横行台35と、該横行台35に対して前記ノズル29の軸線と平行に上方へ延設されたガイドレール36と、該ガイドレール36に沿って昇降が可能な昇降台37と、該昇降台37から下方へ延設された昇降フレーム38とを有する移動装置26を備えている。該移動装置26は、前記旋回台34の旋回と横行台35の横行による水平2軸方向の移動と、昇降台37の昇降による垂直1軸方向の移動とからなる3次元駆動装置26aを構成している。
【0033】
そして、前記移動装置26の前記昇降フレーム38の下端には、前記図1〜図4に示したアーム装置1の基部2を固定する。更に、前記昇降フレーム38に固定した前記アーム装置1のアーム18に、溶接トーチ39を取り付ける。
【0034】
前記湾曲部品28に固定される各ノズル29の溶接線31の三次元曲線の座標は予め分かっており、又、各ノズル29の周方向における溶接開先30の角度も予め分かっている。
【0035】
従って、図5の溶接ロボット27により前記ノズル29の溶接線31を溶接するには、先ず、溶接トーチ39が予め設定された溶接開始点Aの位置になるように旋回台34を旋回させる。図5では、実線で示す如く、溶接線31の最も高い位置の溶接開始点Aに溶接トーチ39を移動させた状態を示している。更に、溶接トーチ39の先端が前記溶接開先30に対して所定の位置になるように、前記昇降台37の昇降と、横行台35の横行とを行うと共に、図1の第2の駆動手段9を駆動して、第2の駆動輪10及び第2の従動輪14を介して回動ブロック13を回動させることにより、第1軸線S1に対するアーム18の折り曲り角を調節し、前記溶接トーチ39が、前記溶接開先30の角度の中間に向かうように姿勢を調節する。
【0036】
従って、三次元曲線の座標と各ノズル29の周方向における溶接開先30の角度は予め分かっているので、溶接トーチ39による溶接作業の開始と共に、旋回台34の旋回と、昇降台37の昇降と、アーム装置1におけるアーム18の回動角度の調整と、更に横行台35の調整を行うことにより、三次元曲線の溶接線に対する溶接を連続して行うことができる。この時、前記旋回台34が旋回することにより、図5(b)に示す如く、溶接トーチ39は例えば常にノズル29の軸心に向かうようになる。
【0037】
更に、前記溶接トーチ39を取り付けたアーム18は、該アーム18の第3軸線S3周りに回転できるため、アーク溶接を行う溶接トーチでは所要幅でのウェービング溶接が可能であり、又、TIG溶接を行う溶接トーチでは溶接ワイヤの送給方向を調節することができる。
【0038】
前記溶接トーチ39を取り付けたアーム装置1は、図5に示す3次元駆動装置26aからなる移動装置26以外の移動装置に備えることで直線的な溶接を行うことができ、又、前記アーム装置1に検査装置を備えることで、アーム18の回転により検査装置の首振りを行いながら前記溶接線の検査作業等も行うことができる。
【0039】
尚、本発明のアーム装置及び溶接ロボットは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0040】
1 アーム装置
2 基部
4 第1の駆動軸
5 第1の駆動手段
6 第1の駆動輪
8 第2の駆動軸
9 第2の駆動手段
10 第1の駆動輪
11a,11b ブラケット
13 回動ブロック
14 第2の従動輪
17 中間輪
18 アーム
20 第1の従動輪
22 切欠き部
26 移動装置
26a 3次元駆動装置(移動装置)
27 溶接ロボット
S1 第1軸線
S2 第2軸線
S3 第3軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部に備えて第1の駆動手段に一端が接続された第1の駆動軸と、該第1の駆動軸の他端に固定された第1の駆動輪と、前記基部に備えて第2の駆動手段に一端が接続された第2の駆動軸と、該第2の駆動軸の他端に固定された第2の駆動輪と、前記第1の駆動軸の第1軸線と交叉する第2軸線周りに回動可能となるよう前記基部に支持された回動ブロックと、前記回動ブロックに固定されて前記第2の駆動輪と駆動係合する第2の従動輪と、前記第2軸線周りに回動可能となるよう前記回動ブロックに支持され且つ前記第1の駆動輪に駆動係合された中間輪と、前記第2軸線と交叉するよう前記回動ブロックに回転可能に支持されたアームと、該アームに固定されて前記中間輪に駆動係合する第1の従動輪とを備えたことを特徴とするアーム装置。
【請求項2】
前記回動ブロックは、第1の駆動輪との干渉を避けて第2軸線周りに回動できる切欠き部を有することを特徴とする請求項1に記載のアーム装置。
【請求項3】
前記第1の駆動輪、第2の駆動輪、第1の従動輪、第2の従動輪、中間輪は夫々歯車であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアーム装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載のアーム装置が移動装置に支持されたことを特徴とする溶接ロボット。
【請求項5】
前記移動装置が3次元駆動装置であることを特徴とする請求項4に記載の溶接ロボット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−43244(P2013−43244A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182348(P2011−182348)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】