説明

イオン交換樹脂の処理方法

酸性イオン交換樹脂の再活性化方法が開示される。本発明は、標的不純物を含有する純粋でないエチレン系不飽和酸またはエステルと接触することによって失活している少なくとも部分的に失活した酸性イオン交換樹脂の処理に関する。本発明の再活性化は、少なくとも部分的に失活した樹脂をアルコールと接触させることによって、その活性を増加させるステップを含む。本発明は、標的不純物を含有する純粋でないエチレン系不飽和酸、エステル、またはニトリルと接触させることによって失活した樹脂の再活性化であって、少なくとも部分的に失活した樹脂をアルコールおよびカルボン酸と接触させることによって、その活性を増加させる再活性化にまで及ぶ。再活性化した樹脂、ならびに式:R−C(=(CH)−COORのエチレン系不飽和酸またはエステルの調製および精製方法も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン交換樹脂の処理方法、特に、失活した酸性イオン交換樹脂の再活性化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
同時係属中の未公開特許出願の英国特許出願第0823075.7号明細書には、純粋でないMMAストリームから不純物を除去するために酸性イオン交換樹脂を使用でき、樹脂床の活性は数日後に低下するが、遊離のホルムアルデヒドとして、または酸性イオン交換樹脂の存在下でホルムアルデヒドを遊離する形態のいずれかで供給ストリーム中にホルムアルデヒドを混入することによって活性を長期間維持することが可能なことが示されている。
【0003】
特許文献1〜3は、イオン交換樹脂を使用したMMAの精製に関する。これらの公報はいずれも、樹脂の活性の低下、および失活した樹脂を再活性化する方法に関して全く教示していない。
【0004】
アクリル酸およびメタクリル酸のエステル化によってエステルを形成するための酸性イオン交換樹脂の使用は、当技術分野において周知である。一例は特許文献4であり、不飽和酸類とオレフィン類とのエスエル化のための酸性イオン交換樹脂の一般的使用方法が記載されている。
【0005】
特許文献5には、酸に対する化学量論比を超えるメタノールを溶媒として使用するエステル化によって、イオン交換樹脂の流動床中でのポリマー形成の防止が促進されると教示されている。
【0006】
しかし、従来技術では、不飽和酸のエステル化中、または不飽和酸またはエステルの精製中に活性が低下した樹脂の再活性化に関しては全く教示されていない。
特許文献6は、酸性イオン交換カラムを使用してオキサゾールをアクリロニトリルから除去することに関する。この文献は、1NのHSO、脱イオン水、および蒸気を使用して樹脂を再生できることを教示している。メタノールを使用した再生も示されているが、メタノールを使用した再生の場合に示される効果は、水またはHSOを使用した場合よりもはるかに劣っており、同じ条件下で蒸気を使用した場合の効果の30分の1未満である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭58−183641号公報
【特許文献2】特願昭63−127952号明細書(特開平01−299254号公報)
【特許文献3】米国特許第4,625,059号明細書
【特許文献4】米国特許第3,037,052号明細書
【特許文献5】米国特許第4,733,004号明細書
【特許文献6】米国特許第4,237,303号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
驚くべきことに、本発明者らは、イオン交換樹脂は、失活した樹脂をアルカノール、またはアルカノールとカルボン酸との混合物で処理することによって、初期の活性近くまで再活性化することができること、およびこの再活性化方法は、活性の低下をほとんどまたは全く起こさずに樹脂床に対して多くの回数行うことができることを発見した。このような方法で、樹脂床の有用寿命を数日から数か月まで延長することができる。樹脂床の寿命のこのような延長は、連続プロセスまたは半連続プロセスにおいて特に好都合である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によると、標的不純物を含有する純粋でないエチレン系不飽和酸またはエステルと接触することによって少なくとも部分的に失活した酸性イオン交換樹脂の再活性化方法であって:
少なくとも部分的に失活した樹脂を、少なくとも1種類のC〜C12脂肪族アルカノールと接触させ、それによってその活性を増加させるステップを含む方法を提供する。
【0010】
本発明のさらなる一態様によると、標的不純物を含有する純粋でないエチレン系不飽和酸、エステル、またはニトリルと接触することによって少なくとも部分的に失活した酸性イオン交換樹脂の再活性化方法であって:
少なくとも部分的に失活した樹脂を、少なくとも1種類のC〜C12脂肪族アルカノールおよび少なくとも1種類のカルボン酸と接触させ、それによってその活性を増加させるステップを含む方法を提供する。
【0011】
好ましくは、アルカノールおよび酸と、失活した樹脂との接触の結果、そのアルカノールおよび酸に対応するエステルも生成する。したがって、精製前の純粋でないエチレン系不飽和酸またはエステルの生成において上記エステルを使用することによって、再活性化ステップのエステルが連続プロセスで使用できると好都合である。したがって、アルカノールおよびエステルの選択は、好ましくは、上記樹脂の存在下で反応することによってエステルを形成し、そのエステルがホルムアルデヒド源と反応して、上記純粋でないエチレン系不飽和酸またはエステルを形成するように行われる。
【0012】
したがって、本発明は、第1の精製ステップにおいて、樹脂が失活するまで、第1の供給ストリームから不純物を除去するために樹脂が使用され、次に、別個の再活性化ステップにおいて、第2の供給ストリームによって樹脂が再活性化される、2ステップの樹脂処理方法に関する。したがって、必然的に、第1の供給ストリームと第2の供給ストリームの組成は明確に異なるものである。好都合には、第2の供給ストリームを使用した再活性化ステップの生成物は、第1の供給ストリームの生成におけるエステル反応物として再循環させてもよく、この第1の供給ストリームは、このようなエステルと別の反応物とから生成される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明により処理された樹脂床に対する全ジエン流出量対メタノール流出量のプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
樹脂
酸性イオン交換樹脂は、強酸性または弱酸性であってもよいが、好ましくは強酸性である。好ましくは、酸性イオン交換樹脂はスルホン酸イオン交換樹脂である。
【0015】
酸性イオン交換樹脂は、ゲルまたはマクロ孔質樹脂であってもよい。好ましくは、スルホン酸樹脂は、強酸性マクロポーラスポリマー系樹脂を含む。最も好ましくは、スルホン酸樹脂は、球状ビーズ形態の架橋ポリスチレン樹脂を含み、そのビーズ径は0.4〜1.64mmであり、0.5〜3.0(好ましくは0.7〜2.5)当量/リットルのスルホン酸基を有し、平均孔径が15nm〜90nmの間(好ましくは20nm〜70nmの間)である大型孔隙構造を有し、表面積が15m−1〜100m−1の間(好ましくは20m−1〜80m−1の間)であり、湿潤樹脂の単位当たりの水分保持程度によって測定される細孔容積が30〜80%の間(好ましくは40〜70%)である。好ましくは、酸性イオン交換樹脂はマクロ孔質樹脂である。
再活性化
好ましくは、酸性イオン交換樹脂は、充填樹脂床の形態である。したがって、典型的には、樹脂床を少なくとも部分的に再活性化するのに十分な体積のアルカノール、あるいはアルカノールおよびカルボン酸を床に通すことによって、アルカノール、あるいはアルカノールおよびカルボン酸を失活した樹脂に接触させる。
【0016】
典型的には、本発明の方法によって樹脂床は少なくとも10%再活性化され、より典型的には少なくとも40%再活性化され、最も典型的には少なくとも70%再活性化される。特に特徴的なこととして、アルカノールとの接触、あるいは特にアルカノールおよびカルボン酸との接触によって、90%を超える樹脂の再活性化が見られ、さらには95%をさえ超える再活性化も珍しいことではない。したがって、本発明は、失活した樹脂の実質的に完全な再活性化まで及ぶ。
【0017】
アルカノールの体積、あるいはアルカノールおよびカルボン酸の体積は、失活した床を十分に再活性化させ、蓄積した不純物を十分除去するような体積であることを理解されたい。典型的には、少なくとも1床体積のアルカノール、あるいはアルカノールおよびカルボン酸が樹脂床に通され、より典型的には少なくとも2床体積、最も典型的には少なくとも3床体積が通される。
【0018】
好ましくは、本発明の再活性化プロセス中に、少なくとも1種類のカルボン酸も存在する。カルボン酸は、アルカノールとともに加えてもよく、別々に加えてもよい。好ましくは、アルカノールとあらかじめ混合した後、失活した樹脂と接触させる。典型的には、カルボン酸およびアルカノールは完全に混和性であり、密接に混合した後に、失活した樹脂と接触させる。一般に、酸とアルカノールとが樹脂の表面上で反応して、対応するエステルおよび水を生成すると好都合となる場合がある。典型的には、連続プロセスまたは半連続プロセスにおいて、少なくとも1種類のカルボン酸が、エチレン系不飽和酸、エステル、またはニトリルの生成の副生成物として既に利用可能である。典型的には、少なくとも1種類のカルボン酸は、連続プロセスまたは半連続プロセスにおける再活性化ストリームに加えられて、複合液体再活性化ストリームの一部を形成する。カルボン酸は、純粋でないエチレン系不飽和酸、エステル、またはニトリルの生成における副生成物として生成される場合でも、そうでない場合でも、樹脂を失活させる純粋でないエチレン系不飽和生成物中には一般に存在しないことを理解すべきである。
【0019】
典型的には、純粋でないエチレン系不飽和エステルの場合、失活性生成物中にカルボン酸は全く存在しない。カルボン酸が存在することは、カルボン酸と純粋でないエステル生成物との間のエステル交換反応が競合する可能性があるため望ましくない。したがって、エチレン系不飽和エステルの生成における副生成物として生成したあらゆるカルボン酸は、樹脂と接触する前に、純粋でない生成物から除去されることが好ましい。その後、再活性化の目的で樹脂にカルボン酸を導入してもよい。上記の場合に、厳密に定義する目的で、樹脂と接触する前の純粋でないエチレン系不飽和エステル中のカルボン酸は1%w/w未満で存在し、より好ましくは0.5%w/w未満、最も好ましくは0.1%w/w未満で存在する。
失活
連続プロセスにおいて、たとえば1または2週間あるいは1または2か月となりうる好適な期間の後、酸性樹脂の効果が、新しいときの効果の20%未満まで低下しうる。多くの場合、これは「失活した」樹脂と呼ばれる。好ましくは、少なくとも部分的に失活した樹脂は、樹脂と接触する純粋でない生成物中の1種類以上の標的不純物と反応する能力が、樹脂汚染物質および/または標的不純物に長期間曝露することによって低下した樹脂を意味する。樹脂が樹脂床の形態である場合、純粋でない生成物および再活性化処理は、床に通される供給ストリームの形態である。
【0020】
好ましくは、少なくとも部分的に失活した樹脂は、完全に活性化した場合の効果と比較して99.9%未満の効果(標的不純物変換収率)を有する。好ましくは、少なくとも部分的に失活した樹脂は、完全に活性化した場合の効果と比較して99%未満の効果を有し、より典型的には、95%未満の効果、最も典型的には90%未満の効果、特に85%未満の効果を有する。たとえば、典型的には、少なくとも部分的に失活した樹脂は、少なくとも1種類の標的化合物との反応において、完全に活性化されすぐに使用できる状態での樹脂の効果と比較して、80%未満の効果、たとえば、70%、60%、または50%の効果を有する。
【0021】
完全に活性化されているとは、製造者の推奨手順にしたがって活性化させた新しい樹脂、たとえば、1〜5床体積、好ましくは3床体積のアルコール、たとえばメタノールで洗浄し、続いて1〜3床体積、好ましくは2床体積の純粋なエチレン系不飽和エステル、酸、またはニトリル、たとえばMMAのストリームで洗浄した樹脂を意味する。
標的不純物
本発明は、純粋でないエチレン系不飽和液体中の1種類以上の有機標的不純物の処理に使用されることによって失活した、樹脂の再活性化に特に有用であることが分かった。好適な有機標的不純物としては、不飽和有機化合物、たとえば、1つ以上のヘテロ原子(窒素、酸素、硫黄)を場合により含有するC〜C20炭化水素が挙げられることが分かった。標的不純物の好ましい種類の1つは、場合により置換されていてもよいC〜C20ジエン類である。本発明は、このようなジエン類によって失活した樹脂に特に有用であることが分かっている。本発明における標的不純物として使用することができる有用な置換ジエン類は、C0〜6モノ〜テトラアルキルC〜C12ジエン類、たとえばC〜Cジエン類、たとえば、モノまたはジアルキルヘキサジエン類である。このようなジエン類の例としては、2−メチル−1,5−ヘキサジエン;trans2−メチル−2,4−ヘキサジエン;cis2−メチル−2,4−ヘキサジエン;2−メチル−3,5−ヘキサジエン;2−メチル−1,3−ヘキサジエン;2,5−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、および1,6−ヘプタジエン、特に、trans2−メチル−2,4−ヘキサジエンおよびcis2−メチル−2,4−ヘキサジエンのいずれかが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
さらに、標的不純物は、場合により置換されていてもよいC〜C14トリエン類から選択することもできる。トリエン類の例としては、ヘプタトリエン、シクロヘプタトリエンのいずれかが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
1つ以上置換された、好ましくはアルキル置換された、より好ましくはC1〜6アルキル置換された内部エニル炭素、あるいは2置換された、好ましくはアルキル置換された、より好ましくはC1〜6アルキル置換された末端エニル炭素を有し、それによってエニル炭素が第3級炭素陽イオンを形成することができる、C〜C20ジエン類またはC〜C20トリエン類と接触した後に失活した失活樹脂に、本発明が特に有効であることが分かった。
【0024】
本発明の実施によって除去可能な他の不純物は、典型的には、場合により置換されていてもよい不飽和アルデヒド類およびケトン類も含む。このようなアルデヒドまたはケトン化合物の例としてはR’C=OR’’が挙げられ,式中、R’は、水素、場合により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアリール、より好ましくはC1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、またはアリールであってよく、R’’は、場合により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアリール、より好ましくはC1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、またはフェニルでありうる。
【0025】
好適なさらなる標的不純物としては、ジビニルケトン、エチルビニルケトン、エチルイソプロペニルケトン、3−メチレン1−ヘキセン−4−オン、メタクロレイン、イソブタノール、および3−ペンテナールなどのペンテナール類が挙げられる。
【0026】
樹脂を失活させうるさらなる標的不純物は、イソブチルアルデヒド源である。イソブチルアルデヒド源は、イソブチルアルデヒド自体、またはイオン交換樹脂に曝露するとイソブチルアルデヒドを生成する化合物であってもよい。このような化合物の例としては、イソブチルアルデヒドとC1〜C6分枝状または非分枝状アルコールとのモノまたはジ−アセタール類、特に1,1−ジメトキシ−2−メチルプロパン、およびイソブチルアルデヒドの異性体である2−メチルプロペノールが挙げられる。
【0027】
本明細書において使用される場合、用語「アルキル」は、特に指定されない限り、C〜C10、好ましくはC〜Cアルキルを意味し、アルキルは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、およびヘプチル基を含む。特に明記しない限り、アルキル基は、十分な数の炭素原子が存在する場合には、直鎖状または分枝状(特に好ましい分枝状基としては、t−ブチルおよびイソプロピルが挙げられる)であってもよく、飽和していてもよく、環状、非環状、または部分的に環状/非環状であってもよく、非置換であるか、あるいはハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、SR29、C(O)SR30、非置換または置換アリール、あるいは非置換または置換Hetから選択される1つ以上の置換基で置換されているか、これらの置換基を末端に有しているかであってもよく、式中、R19〜R30のそれぞれは独立して、水素、ハロ、非置換または置換アリール、あるいは非置換または置換アルキルを表す、あるいは、R21の場合、ハロ、ニトロ、およびシアノを表す、および/または1つ以上(好ましくは3つ以下)の酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子が割り込んでいる、あるいはシラノ基またはジアルキルシルコン(dialkylsilcon)基、あるいはそれらの混合物が割り込んでいる。
【0028】
本明細書において使用される場合、用語「Ar」または「アリール」は、5〜10員、好ましくは5〜8員の、炭素環式芳香族基または擬芳香族基、たとえば、フェニル、シクロペンタジエニル、およびインデニル陰イオン、およびナフチルを含んでおり、これらの基は、非置換であってもよいし、非置換または置換アリール、アルキル(この基自体は、本明細書において定義されるように、非置換であるか、または置換されているか、末端を有しているかであってもよい)、Het(この基自体は、本明細書において定義されるように、非置換であるか、または置換されているか、末端を有しているかであってもよい)、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、SR29、またはC(O)SR30から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、R19〜R30はそれぞれ独立して、水素、非置換または置換アリール、あるいはアルキル(このアルキル基自体は、本明細書において定義されるように、非置換であるか、または置換されているか、末端を有しているかであってもよい)を表し、あるいは、R21の場合にはハロ、ニトロ、またはシアノを表す。
【0029】
本明細書において使用される場合、用語「アルケニル」は、C〜C10アルケニルを意味し、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、およびヘキセニル基が含まれる。特に明記しない限り、アルケニル基は、十分な数の炭素原子が存在する場合には、直鎖状または分枝状であってもよく、環状、非環状、または部分的に環状/非環状であってもよく、非置換であっても、あるいはハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、SR29、C(O)SR30、非置換または置換アリール、あるいは非置換または置換Hetから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、これらの置換基を末端に有していてもよく、式中、R19〜R30は、前述のアルキルの場合のように定義され、および/または1つ以上(好ましくは3つ以下)の酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子が割り込んでいる、あるいはシラノ基またはジアルキルシルコン(dialkylsilcon)基、あるいはそれらの混合物が割り込んでいる。
【0030】
前述の基が置換されたり、前述の基の末端に有したりするハロ基としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードが挙げられる。
本明細書において使用される場合、用語「Het」は、4〜12員、好ましくは4〜10員の環系を含み、環が酸素、硫黄、およびそれらの混合物から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し、かつ環が二重結合を有さないか、または1つ以上の二重結合を有し、あるいは性質が非芳香族、部分芳香族、または完全芳香族であってもよい。これらの環系は、単環式、二環式、または縮合環であってもよい。本明細書において特定されるそれぞれの「Het」基は、非置換であってもよく、またはハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、アルキル(このアルキル基自体は、本明細書において定義されるように、非置換であっても、または置換されていてもよく、あるいは末端を有していてもよい)、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−SR29、または−C(O)SR30から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、R19〜R30のそれぞれは独立して、水素、非置換または置換アリール、あるいはアルキル(このアルキル基自体は、本明細書において定義されるように、非置換であっても、または置換されていてもよく、あるいは末端を有していてもよい)を表し、あるいはR21の場合は、ハロ、ニトロ、またはシアノを表す。したがって、用語「Het」は、場合により置換されていてもよいラクトニル、フラニル、およびチオフェニルなどの基を含む。Hetにおける置換は、Het環の炭素原子において、または適切であれば1つ以上のヘテロ原子において存在してもよい。
【0031】
本明細書において言及される場合、用語「ヘテロ」は、酸素、硫黄、またはそれらの混合物を意味する。
本発明の方法が、未処理の樹脂を洗浄することと同じではないことは理解されよう。未処理の樹脂のアルコールによる洗浄は、比較的ありふれたものである。本発明の利点は、アルカノール、あるいはアルカノールおよびカルボン酸によって処理することによる、失活した樹脂の驚くべき再活性化に起因する。
【0032】
好ましくは、本発明の純粋でないエチレン系不飽和生成物は、当業者に周知のあらゆる好適な方法によって生成してもよい。本発明が特に好都合となることが分かっている特定の方法の1つは、ホルムアルデヒドをプロピオン酸メチルと縮合させてMMAを生成する方法である。本発明は、このような方法によって生成した液体MMAからの不純物の除去において特に好都合であることが分かった。
【0033】
好ましくは、アルカノール、あるいはアルカノールおよびカルボン酸は、再活性化液体の形態で樹脂に導入される。再活性化液体中の全アルカノールのモル濃度は、少なくとも10mol%、より典型的には少なくとも30mol%、最も典型的には少なくとも40mol%であり、いずれの場合も、好ましくは、多くとも100mol%、より好ましくは多くとも75mol%、最も好ましくは多くとも50mol%である。たとえば、好適な再活性化液体は、たとえば、100mol%のアルカノールまたは多くとも50mol%のアルカノール、および多くとも50mol%のカルボン酸であってもよい。再活性化液体中の全カルボン酸モル濃度は、好ましくは多くとも70mol%、より好ましくは多くとも60mol%、最も典型的には多くとも40mol%であり、いずれの場合も、少なくとも2.5mol%、より好ましくは少なくとも5mol%、最も好ましくは少なくとも10mol%、特に、少なくとも20mol%である。その他の成分は必要ではないが、微量成分として存在してもよい。たとえば、エチレン系不飽和生成物が、再活性化液体の微量成分として存在してもよい。典型的には、これらの他の成分の合計は、再活性化液体の多くとも50mol%、より典型的には多くとも40mol%、最も典型的には多くとも30mol%、たとえば10〜30mol%で存在する。
【0034】
好ましくは、再活性化液体中の特定のアルカノールの重量パーセント値は、上記モルパーセントに従っており、再活性化液体中の種々の成分の分子量に依存する。MMAが純粋でない液体であり、メタノールおよび場合によりプロピオン酸が再活性化液体の主成分である最も好ましい方法においては、メタノールは、再活性化液体の少なくとも5%w/w、より典型的には少なくとも15%w/w、最も典型的には少なくとも20%w/wであり、いずれの場合も、再活性化液体中に多くとも100%w/w、より好ましくは多くとも40%w/w、最も好ましくは多くとも30%w/wのメタノールである。たとえば、好適な再活性化液体は、たとえば、100%アルカノールであってよく、あるいは25%のアルカノールおよび50%のカルボン酸であってもよい。再活性化液体中のプロピオン酸濃度は、多くとも95%w/w、より典型的には多くとも80%w/w、最も典型的には多くとも60%w/wであり、いずれの場合も、存在する場合には少なくとも5%w/wであり、存在する場合には、より好ましくは少なくとも10%w/w、最も好ましくは少なくとも25%w/w、特に少なくとも40%w/wである。
【0035】
本発明において一般に使用すると好適なアルカノール類は、C〜C12、好ましくはC〜C10の脂肪族アルカノール類である。特に明記しない限り、脂肪族アルカノール類は、十分な数の炭素原子が存在する場合には、直鎖状または分枝状であってもよく、飽和、不飽和であってもよく、環状、非環状、または部分的に環状/非環状であってもよく、非置換であっても、あるいは、本明細書において定義されるアルキル、アリール、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、SR29、またはC(O)SR30から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、あるいはこれらの置換基を末端に有していてもよい。非常に好ましいアルカノール類は、比較的極性のC〜Cアルカノール類、たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブチルアルコール、n−ブタノール、フェノール、およびクロロカプリルアルコールである。モノアルカノール類が最も好ましいが、好ましくはジオール類、トリオール類、およびテトラオール類などのジオクタオール類から選択されるポリアルカノール類を使用してもよい。典型的には、このようなポリアルカノール類は、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセロール、1,2,4ブタントリオール、2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、1,2,6トリヒドロキシヘキサン、ペンタエリスリトール、および1,1,1トリ(ヒドロキシメチル)エタンから選択される。特に好ましいアルカノール類は、C〜Cアルキルアルコール類、たとえばメタノールおよびエタノールである。最も好ましいアルカノールはメタノールである。不確実性を避けるため、アルカノール類は非芳香族である。
【0036】
本発明における使用に好適なカルボン酸は、あらゆる直鎖または分枝状のC〜C12、より好ましくはC〜C、最も好ましくはC〜Cカルボン酸から選択される。特に明記しない限り、酸は、十分な数の炭素原子が存在する場合には、脂肪族または芳香族、部分的に芳香族/脂肪族、直鎖状または分枝状であってもよく、飽和、不飽和であってもよく、環状、非環状、または部分的に環状/非環状であってもよく、非置換であっても、前述のアルカノール類に関して定義されたものから独立して選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、あるいはこれらの置換基を末端に有していてもよい。本発明のカルボン酸、または少なくとも1つのカルボン酸のそれぞれは、最も好ましくはあらゆる分枝状または非分枝状のC〜Cカルボン酸から選択される。好適な飽和カルボン酸類の例としては、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、およびイソ酪酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましい一実施形態においては、プロピオン酸またはイソ酪酸も再活性化プロセス中に存在する。好適な不飽和カルボン酸類の例としては、メタクリル酸およびアクリル酸が挙げられる。ある実施形態においては、上記のものから選択される複数のカルボン酸の混合物を使用すると好都合となりうる。特に好ましいカルボン酸の組み合わせの1つは、不飽和カルボン酸と飽和カルボン酸との組み合わせである。不飽和カルボン酸対飽和カルボン酸の好適なモル比は1:4〜4:1の間である。特に好都合な混合物の1つは、プロピオン酸およびメタクリル酸である。好ましくは、アルカノールとカルボン酸とが好都合に反応して、その酸のエステルを形成してもよい。たとえば、メタノールとプロピオン酸との混合物は、反応してプロピオン酸メチルを形成する。したがって、酸性イオン交換樹脂床の再活性化に加えて、アルカノールおよびカルボン酸は反応することによって、メタノールおよびプロピオン酸の場合のプロピオン酸メチルなどの有用な副生成物を形成する。
【0037】
好都合には、好適なメチレン源、たとえばホルムアルデヒド、または好適なその供給源が、触媒の存在下で、カルボン酸エステルと反応することによって生成されるエチレン系不飽和酸またはエステルの精製において、樹脂を再活性化させるアルカノールおよびカルボン酸は、それらが上記カルボン酸エステルを形成し、それによって製造プロセス中の反応物として再利用できるように選択されてもよい。
【0038】
エチレン系不飽和酸またはエステルは、好ましくは次式:
−C(=CH)−COOR
(式中、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、または1〜12個、より好ましくは1〜8個、最も好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)
で表される。
【0039】
エチレン系不飽和ニトリルは、好ましくは次式:
−C(=CH)−CN
(式中、Rは、上記のエチレン系不飽和酸またはエステルの場合と同様に定義される)
で表される。
【0040】
エチレン系不飽和酸またはエステルの好適な調製方法の1つは、式R−CH−COORのアルカン酸またはエステルを、以下のように定義される式I:
【0041】
【化1】

(式中、RおよびRは、C〜C12炭化水素、好ましくは、本明細書に定義されるC〜C12アルキル、アルケニル、またはアリール、あるいはH、より好ましくはC〜C10アルキルまたはH、最も好ましくはC〜CアルキルまたはH、特にメチルまたはHから独立して選択され;
Xは、OまたはSのいずれか、好ましくはOであり;
nは、1〜100、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5、特に1〜3の整数であり;
mは、1または2、好ましくは1である)
で表されるメチレンまたはエチレンの好適な供給源と;
好適な触媒の存在下、および場合によりアルカノールの存在下で接触させるステップを含み;式中、Rは、前述のエチレン系不飽和酸またはエステルの場合の定義の通りであり、Rも独立して、水素、または1〜12個、より好ましくは1〜8個、最も好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であってもよい。
【0042】
特に好ましい一実施形態においては、式Iの化合物は、メタノールおよび/または水の存在下でホルムアルデヒドから誘導される。このような場合、式Iの化合物は、好適なホルムアルデヒド源として定義することができる。
【0043】
不確実性を避けるため、好適なホルムアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド源を得ることができるあらゆる平衡組成物が挙げられる。このようなものの例としては、メチラール(1,1ジメトキシメタン)、ポリオキシメチレン類−(CH−O)−(式中、i=1〜100)、ホルマリン(ホルムアルデヒド、メタノール、水)、ならびにホルムアルデヒド、メタノール、およびプロピオン酸メチルの混合物などの他の平衡組成物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0044】
典型的には、ポリオキシメチレン類は、ホルムアルデヒドとメタノールとのより高級なホルマール類CH−O−(CH−O)−CH(「ホルマール−i」)(式中、i=1〜100、好ましくは1〜5、特に1〜3)、または少なくとも1つの非メチル末端基を有する他のポリオキシメチレン類である。したがって、ホルムアルデヒド源は、式R31−O−(CH2−O−)32(式中、R31およびR32は、同じまたは異なる基であってよく、および少なくとも一方は、C〜C10アルキル基から選択され、たとえばR31=イソブチルおよびR32=メチルである)のポリオキシメチレンであってもよい。
【0045】
好ましくは、好適なホルムアルデヒド源は、1,1ジメトキシメタン、ホルムアルデヒドとメタノールとのより高級なホルマール類、CH−O−(CH−O)−CH(式中、i=2)、ホルマリン、あるいはホルムアルデヒド、メタノール、およびプロピオン酸メチルを含む混合物から選択される。
【0046】
好ましくは、ホルマリンという用語は、ホルムアルデヒド:メタノール:水の25〜65重量%:0.01〜25重量%:25〜70重量%の比での混合物を意味する。より好ましくは、ホルマリンという用語は、ホルムアルデヒド:メタノール:水の30〜60重量%:0.03〜20重量%:35〜60重量%の比での混合物を意味する。最も好ましくは、ホルマリンという用語は、ホルムアルデヒド:メタノール:水の35〜55重量%:0.05〜18重量%:42〜53重量%の比での混合物を意味する。
【0047】
好ましくは、ホルムアルデヒド、メタノール、およびプロピオン酸メチルを含む混合物は、5重量%未満の水を含有する。より好ましくは、ホルムアルデヒド、メタノール、およびプロピオン酸メチルを含む混合物は、1重量%未満の水を含有する。最も好ましくは、ホルムアルデヒド、メタノール、およびプロピオン酸メチルを含む混合物は、0.1〜0.5重量%の水を含有する。
【0048】
したがって、本発明のさらに別の態様によると、次式:
−C(=(CH)−COOR
(式中、RおよびRは、前述のエチレン系不飽和酸またはエステルの場合と同様に定義され;mは1または2である)
のエチレン系不飽和酸またはエステルの調製および精製方法であって;
a)式R−CH−COOR(式中、RおよびRは、すでに前述した定義の通りである)のアルカン酸またはエステルを、式Iのメチレン源またはエチレン源と、場合によりアルカノールの存在下で、接触させて、式:
−C(=(CH)COOR
の純粋でないエチレン系不飽和酸またはエステルを生成するステップと;
b)酸性イオン交換樹脂との接触を、イオン交換樹脂が少なくとも部分的に失活するまで行うことによって、ステップa)の純粋でない生成物を精製するステップと;
c)少なくとも部分的に失活したイオン交換樹脂を、式ROH(式中、Rは、1〜12個、より好ましくは1〜8個、最も好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)のアルカノール、および式:
−CH−COOH
のカルボン酸で処理することによって、酸性イオン交換樹脂を再活性化させ、副生成物として式:
−CH−COOR
のエステルを生成するステップと;
d)場合により、ステップc)のエステルを加水分解して、式:
−CH−COOH
の酸を生成するステップと;
e)ステップc)の上記エステルまたは酸、あるいはステップd)の酸を、ステップa)における反応物として再循環させるステップであって、但し、ステップc)のエステルが再循環される場合、RおよびRが同じアルキル基であることを条件とするステップとを含む、方法が提供される。
【0049】
好ましくは、エステル生成物の場合、R、R、およびRが同じアルキル基である。
本発明は、失活した樹脂床を再活性化させるための上記方法のステップc)の使用にも及ぶ。
【0050】
式R−CH−COOHの酸類または式ROHのアルカノール類として好適なものは、本発明の第1の態様に関連して前述したものが挙げられる。
好ましくは、エチレン系不飽和酸またはエステルは、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチルまたはアクリル酸ブチルから選択され、より好ましくは、エチレン系不飽和エステルであり、最も好ましくはメタクリル酸メチルである。したがって、好ましい式R−CH−COORのエステルはプロピオン酸メチルであり、したがって好ましいアルカノールおよびカルボン酸は、メタノールおよびプロピオン酸である。しかし、他のエチレン系不飽和酸類またはエステル類の生成においては、好ましいアルカノール類または酸類は異なるものになることは理解されよう。たとえば、アクリル酸ブチルまたはアクリル酸エチルの生成においては、好ましい再活性化剤は、それぞれブタノールおよびエタノールとエタン酸とになる。
【0051】
前述のa)の反応の副生成物は、式:
−CH−COOH
または
−C(=(CH)COOH
の酸であってもよい。
【0052】
これらの化合物は、対応するアルキルエステル類の加水分解によって生成される。好都合には、これらの酸を式ROHのアルカノールと反応させることによって、それらをそれぞれ反応物および生成物として再循環させることができる。
【0053】
本発明の酸性イオン交換樹脂の再活性化処理の温度および圧力は、好ましくは20〜120℃、より典型的には30〜80℃、最も典型的には40〜70℃の範囲内である。典型的には、再活性化は、実質的に垂直のカラムに対して重力下で機能する再活性化液体を使用して行われる。しかし、圧力流も想定される。再活性化に好適な作業圧力は、1×10〜10Nm−2、より典型的には1.1×10〜5×10Nm−2、最も典型的には1.5×10〜4×10Nm−2の範囲内としてもよい。
【0054】
本明細書に含まれるすべての特徴は、上記態様のいずれかと組み合わせてもよく、あらゆる組み合わせで組み合わせてもよい。
これより、本発明を以下の実施例および図面によって説明する:
図1は、本発明により処理された樹脂床に対する全ジエン流出量対メタノール流出量のプロットである。
【実施例】
【0055】
実施例1
250mlのLewatit K2431スルホン酸イオン交換樹脂のサンプルをメタノールで洗浄し、次にMMAで洗浄すると、この洗浄によって体積が200mlまで減少した。100ppmのヒドロキノン(HQ)を安定剤として含有する純粋でないMMAの液体ストリームを、60℃において約500ml/時の流量で樹脂上に通した。この液体ストリーム中の主要な不純物は、cis−およびtrans−2−メチル−2,4−ヘキサジエンの合計で約80ppmであった。この流れを41日間維持した後、これらのジエン類から重い副生成物への変換率は70%まで低下した。その後、純粋でないMMAストリームの流れを停止し、1.2kgのメタノールを樹脂床に50g/時で通した。純粋でないMMAの流れを再開し、ジエン類の変換率は100%まで上昇し、このレベルをさらに5日間維持した。さらに15日を超えると、変換率は再び70%まで低下した。流れを停止し、2.1kgのメタノールを250g/時の流量で20時間、樹脂床に再循環させた。その後、純粋でないMMAの流れを再開し、ジエン類の変換率は100%まで戻り、このレベルを3日間維持した。
【0056】
同じ実験において、2−メチルプロペノールおよび2,2’−ジメトキシ−プロパンおよびイソブチルアルデヒドの形態のイソブチルアルデヒド前駆体を純粋でないMMA中に混入した。メタノール処理の2日前および42日後に樹脂床を出たこれら3つの成分の量は、入口量の約48%であった。メタノール処理後の2日間で、出口量は入口量の15%にまで低下した。再循環処理の前および後におけるイソブチルアルデヒド成分の出口量は45%から15%にまで低下した。
実施例2
純粋でないMMAに長期間曝露した後で実質的に失活し始めたLewatit 2431樹脂の250mlの床へのメタノールによる定期的な処理の後、80ppmのcis−およびtrans−2−メチル−2,4−ヘキサジエンを含有する純粋でないMMAの供給を再開した。ジエン類の初期変換率は低かったが、これは時間の経過とともに改善された。図1および表1に示されるように、メタノール濃度が低下するにつれて、床の出口におけるジエン濃度が低下した。
【0057】
【表1】

したがって、メタノール量が減少すると、ジエン類を除去するための活性が改善される。
例3(比較例)
水で濡らした1000mlのLewatit K2431樹脂(691.1g)を、メタノール中2.5重量%のHQで2回洗浄した後、MMA中2.5重量%のHQでさらに2回洗浄した。これを使用して、55℃において500g/時で純粋でないMMAを合計80日間精製し、その時点でジエン類の除去は54%まで低下した。次に、樹脂を9つのほぼ等重量のセグメントとして取り出した。個別のセグメントについて試験を行うと、床の前方からのセグメント1および2はジエン類の除去に関して不活性であり、一方、床のさらに後方の区画は、床全体から観察してジエン類の限定された変換に関与していたことが分かった。セグメント1および2は、ある範囲の溶媒組成を使用して処理することによって、一部の失活した樹脂から除去することが可能なタール状材料の量を求めるためのさらなる研究に使用した。
【0058】
各試験において、20gの試験溶媒を、100mlの丸底フラスコ中の3gの乾燥樹脂ビーズに加えた。フラスコを、断続的に振り混ぜながら、水浴中で60℃に30分間加熱した。結果を表2に示す。
【0059】
【表2】

したがってMePはMMAよりもはるかに優れた溶媒である。
実施例4
実施例3のセグメント2の10mlのサンプルから、残留液体MMAを排出した。3つの溶媒組成物のメタノール、50:50メタノール:MeP、およびMePについて試験を行い、同じ時間でどれが最も多くタールを抽出するかが実験の意図であった。各実験において、14mlの溶媒を、デカンテーションした10mlの樹脂に加えることで、合計20mlの混合物が得られ、次に混合物全体を25ml丸底フラスコに注意深く移した。次に混合物全体を、合計2時間加熱還流し、0分後、15分後、30分後、60分後、および120分後に2mlの溶液サンプルを採取した。それぞれの2mlのサンプルのそれぞれを秤量し、蒸発させ、次に再度秤量して、溶媒1g当たりのタールの重量を求めた。結果を表3に示す。
【0060】
【表3】

メタノールが最も多くのタールを抽出し、50:50メタノール/MePがその次に有効であり、MePが最も効果が低かった。
実施例5
純粋でないMMAを精製するために純粋でないMMAを55℃において550g/時の流量で30日間使用した、750mlの樹脂のより大きな床から、Lewatit 2621酸性イオン交換樹脂の20mlのサンプルを得て、25℃において2時間かけて50mlガラスカラム中で2g/分において232gのプロピオン酸で処理した。流出した溶液は淡黄色であった。この実験を、プロピオン酸の代わりにメタノールを溶媒として使用して繰り返すと、流出した溶液は中程度の褐色であった。
【0061】
上記実験を、重量比2:1のプロピオン酸およびメタノールの混合物を使用して繰り返すと、カラムから得られた流出洗浄液は暗褐色となり、処理が進行するにつれて色が薄くなった。
【0062】
実施例5におけるプロピオン酸/メタノール処理中に、処理を進行させながら、秤量したサンプルを採取し、蒸発させて、それぞれのタールの重量%を求めた。色と存在するタール量とを関連づけるために、各サンプルの460nmにおける吸光度も測定した。
【0063】
【表4】

460nmにおける吸光度は、サンプル中のタール量に正比例しており、色が、溶液中のタール量の良い尺度の1つとなることが分かる。この実施例で実施した3回の抽出から、プロピオン酸は溶媒としてメタノールよりもはるかに有効性が低く、一方、メタノールとプロピオン酸との混合物はメタノールよりも有効性が高いことが分かる。
実施例6
Lewatit K2431酸性イオン交換樹脂の750mlの床を使用して、純粋でないMMAを55℃において500g/時で30日間処理した。この期間中、18日後に樹脂の処理を1回行い、その処理は、2.5リットルのメタノール/時で25℃において6時間使用した後、反応器から流出する溶液のメタノール含有率が3000ppm未満になるまで、約3床体積の純粋MMAを180ml/時および25℃で使用するものであった。次に、純粋でないMMAの供給を再開し、樹脂床の出口ストリーム中のジエン類の量が20ppmを超えるまで27日間続けた。この時点で、以下に詳細に示すように処理プロセスを続けた。次に、排液して、取り出して、機械的攪拌機を取り付けた2リットルの丸底フラスコに移した。溶媒をこのフラスコに加え、フラスコの内容物を25℃で12〜72時間の間撹拌した。間を置いて液体中からサンプルを採取し、蒸発させて、タール含有率を求めた。各処理の終了後、大型のBuchner漏斗を使用して、樹脂から注意深く液体を濾過した。湿潤樹脂と同様に、溶媒濾液を秤量した。次に樹脂をフラスコ中に戻し、次の処理のための新しい溶媒を加えた。
【0064】
【表5】

樹脂床が処理されると、タール除去速度が低下すると予想される。このことは、処理1〜3におけるメタノールの場合で明らかである。プロピオン酸メチル:メタノール混合物および水:メタノール混合物は比較的有効性が低い。しかしメタノール:プロピオン酸の1:2混合物は、メタノールでは除去できなかったタールの除去に非常に有効である。
実施例7
Lewatit K2431の750mlの床を使用して、純粋でないMMAを55℃において500g/時の流量で165日間精製した。この期間中、メタノールで3回処理を行った。最後の処理の後、純粋でないMMAを精製するために15日間運転した。次に、50℃において10ml/時のメタノールの流れで処理を行った。床から流出するさらなるタールが実質的になくなり、流出する溶媒が実質的に無色になるまで、この処理を続けた。この処理パートは290時間を要した。次に処理溶媒を66.6重量%のプロピオン酸:33.3重量%のメタノールに変更し、室温で処理を続けた。床中のメタノールが、プロピオン酸:プロピオン酸メチル混合物によって置換される最初の期間の後、流出する溶媒の色が非常に薄い黄色から、非常に黒ずんだ褐色に変化し、このことは、ある程度さらなるタールが床から流出したことを示している。表5は、経時による2つの処理におけるタール抽出特性を示している。
【0065】
【表6】

タール除去速度は、50℃におけるメタノール処理の終了時の10mg未満/時から、20℃における2:1w/wのプロピオン酸:メタノール混合物の導入後の70mg/時まで増加し、メタノール単独では除去されなかったさらに50%の残留物が除去される。最後の数時間の間、温度を50℃まで上昇させると、タール除去速度の大きな増加が観察された。
実施例8
Lewatit K2621の750mlの床を使用して、純粋でないMMAを50℃において560g/時の流量で15.5日間精製した。この期間中、失活が始まる前に、累計12.7gのtransおよびcis2−メチル−2,4−ヘキサジエンおよび8.7gのイソブチルアルデヒドが除去された。次に、50℃において7×1リットルのメタノールで処理することによって床の再活性化を行った。次に、この床を使用してさらに6サイクルのMMA精製をそれぞれの場合で床が失活するまで行い、失活時にはメタノールまたはメタノールとプロピオン酸との混合物のいずれかで処理することによって再活性化を行った。表9は、それぞれの再活性化手順の後でのジエン類およびイソブチルアルデヒドを除去する床の能力を比較している。
【0066】
【表7】

プロピオン酸(PA)とメタノールとの混合物で処理することによる樹脂床の再活性化後、メタノール単独で処理した場合よりも、樹脂床は平均で40〜45%のさらなるジエン類およびイソブチラールを除去することができた。サイクル5〜7において、失活した樹脂床を使用して、プロピオン酸に富む副生成物ストリームのメタノールによるエステル化が依然として可能なことが分かった。したがって、メタクリル酸メチルの生成の反応物として再循環させることができるプロピオン酸メチルとして、このストリーム中のプロピオン酸を回収するために、失活した樹脂床を使用すると好都合であることが分かった。このストリームを使用した樹脂床の再活性化におけるさらなる利点は、不必要な処理ストリームが回避され、かつタール状残留物がプロセスから、存在する重質副生成物ストリームの一部として除去されることであった。
実施例9
純粋でないMMAの精製のためにあらかじめ55℃で500g/時の流量で使用されており、イオン交換樹脂からの出口ストリーム中に20ppmを超えるジエン類が残存するまで活性が低下した、Lewatit 2431スルホン酸イオン交換樹脂の750mlの床に、50℃において100g/時の流量で、おおよその組成が0.2%の水、25%のメタノール、47%のプロピオン酸、6%のメタクリル酸メチル、3%のメタクリル酸、8%の2,5−ジメチル−4−ペンテン酸メチル異性体類、および主として複合脂肪酸類のメチルエステル類である11%のその他の重質化合物であるエステル化混合物を供給した。最初に失活させたイオン交換樹脂からの出口ストリームのおおよその組成は:9%の水、10%のメタノール、45%のプロピオン酸メチル、11%のプロピオン酸、8%のメタクリル酸メチル、2%のメタクリル酸、5%の2,5−ジメチル−4−ペンテン酸メチル異性体類、および10%のその他の重質化合物であった。したがって、この使用後の床によって、75%を超えるプロピオン酸がプロピオン酸メチルおよび水に変換されていた。
【0067】
蒸発乾固させた後に不揮発性成分の重量を測定することによって、樹脂床の出口ストリームから得られたタール重量を分析した。タール抽出の時間依存性を表7に示している。
【0068】
【表8】

除去されたタールの総量およびタール除去速度は、表5に示される同等の樹脂サンプルのタール除去速度よりも優れている。実施例9の処理混合物を使用した方法の作業が実施例7よりも優れているさらなる点は、樹脂床上の反応によって生成される流出液中の生成物を再循環できることである。
【0069】
樹脂床を洗浄し、粗プロピオン酸ストリームのエステル化にも使用した290時間の期間の後、続いて、床から流出するMMAストリーム中のメタノール量が3000ppm未満のメタノールとなるまで、純粋なMMAで処理した。次に、これを再び使用して、純粋でないMMAストリームを55℃において500g/時の流量で精製した。ジエン類の量が増加して20ppmを超えるまでの床の寿命は、メタノール−プロピオン酸を含有するストリームを使用した方が、純粋なメタノールを使用して再活性化した場合よりも35%長くなることが分かった。
実施例10
2種類のLewatit酸性イオン交換樹脂を使用して、ジエン不純物を含有する純粋でないメタクリル酸メチルの精製を、樹脂床からの出口ストリーム中のジエン類の量が増加して20ppmを超えるまで行った。次に、最初にこれらの樹脂を、メタノールで、メタノール溶液が実質的に無色になるまで処理した。これに続いて、樹脂を純粋なMMAで、MMAストリーム中のメタノール量が3000ppm未満になるまで処理した。これが達成されるまでに要した時間を以下の表に示す。
【0070】
【表9】

2種類の樹脂の物理的性質を表9において比較している。
【0071】
【表10】

これらの2種類の樹脂の間の最も顕著な差は、K2621の細孔容積が、K2431と比較してほぼ30%大きいことである。このことによって、K2621酸性イオン交換樹脂からメタノールがはるかに速く溶出することが説明される。
【0072】
本出願に関連して、本明細書と同時または本明細書より先行して提出され、本明細書により公開されるすべての論文および文献に対して注意が向けられ、すべてのこのような論文および文献の内容が参照により本明細書に組み入れられる。
【0073】
本明細書において開示されるすべての特徴(すべての添付の特許請求の範囲、要約書、および図面を含む)、および/またはそのように開示されたいずれかの方法またはプロセスのすべてのステップは、このような特徴および/またはステップの少なくとも一部が互いに排他的となる組み合わせを除いたあらゆる組み合わせで組み合わせてもよい。
【0074】
特に明記しない限り、本明細書において開示されるそれぞれの特徴(すべての添付の特許請求の範囲、要約書、および図面を含む)は、同一、均等、または類似の目的を果たす別の特徴で置き換えてもよい。したがって、特に明記しない限り、開示されるそれぞれの特徴は、一連の包括的な均等または類似の特徴の単なる一例に過ぎない。
【0075】
本発明は、上述の実施形態の詳細に限定されるものではない。本発明は、本明細書において開示される、あらゆる新規な1つの、またはあらゆる新規な組み合わせの特徴(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書、および図面を含む)、あるいはそのように開示される、あらゆる新規な1つの、またはあらゆる新規な組み合わせの、あらゆる方法またはプロセスのステップにまで及ぶ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的不純物を含有する純粋でないエチレン系不飽和酸またはエステルと接触することによって少なくとも部分的に失活した酸性イオン交換樹脂の再活性化方法であって:
前記少なくとも部分的に失活した樹脂を、C〜C12脂肪族アルカノールと接触させることにより、活性を増加させるステップを含む、酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項2】
標的不純物を含有する純粋でないエチレン系不飽和酸、エステル、またはニトリルと接触することによって少なくとも部分的に失活した酸性イオン交換樹脂の再活性化方法であって:
前記少なくとも部分的に失活した樹脂を、C〜C12脂肪族アルカノールおよびカルボン酸と接触させることにより、活性を増加させるステップを含む、酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項3】
前記酸性イオン交換樹脂が充填樹脂床の形態である、請求項1または2に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項4】
本発明の方法によって樹脂床が少なくとも10%再活性化する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項5】
アルカノール、あるいはアルカノールおよびカルボン酸の体積が、前記失活した床が十分に再活性化し、蓄積した不純物が十分に除去されるような体積である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項6】
少なくとも1種類のカルボン酸も前記再活性化方法において存在する、請求項1に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項7】
前記カルボン酸が、前記アルカノールとともに加えられるか、または別々に加えられる、請求項2〜6のいずれか一項に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項8】
本発明の前記純粋でないエチレン系不飽和生成物が、ホルムアルデヒドとプロピオン酸メチルとが縮合してMMAを生成することによって生成される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項9】
前記アルカノール、あるいはアルカノールおよびカルボン酸が、再活性化液体の形態で前記樹脂に導入される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項10】
前記再活性化液体中の前記アルカノールのモル濃度が少なくとも10mol%である、請求項9に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項11】
前記再活性化液体中の前記カルボン酸のモル濃度が少なくとも2.5mol%である、請求項9に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項12】
前記純粋でないエチレン系不飽和酸またはエステルが、触媒の存在下、好適なメチレン源とカルボン酸エステルとの反応によって生成され、樹脂再活性化アルカノールおよびカルボン酸の選択が、前記カルボン酸エステルを形成し、それによって生成プロセス中の反応物として再循環させることができるように行われる、請求項2〜11のいずれか一項に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項13】
前記純粋でないエチレン系不飽和酸またはエステルが、触媒の存在下、好適なホルムアルデヒド源とカルボン酸エステルとの間の反応によって生成される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項14】
次式:
−C(=(CH)−COOR
(式中、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、または1〜12個の炭素原子を有するアルキル基であり;mは1または2である)
のエチレン系不飽和酸またはエステルの製造および精製方法であって;
a)式R−CH−COOR(式中、Rは、前記エチレン系不飽和酸またはエステルに関して前述した定義の通りであり、Rは独立して、水素、または1〜12個の炭素原子を有するアルキル基である)のアルカン酸またはエステルを、式I
【化1】

(式中、RおよびRは、C〜C12炭化水素またはHから独立して選択され;
XはOまたはSのいずれかであり;
nは1〜100の整数であり;
mは1または2である)
のメチレン源またはエチレン源と、場合により好適な触媒の存在下、
場合によりアルカノールの存在下で接触させて、前記式:
−C(=(CH)COOR
の純粋でないエチレン系不飽和酸またはエステルを生成するステップと;
b)酸性イオン交換樹脂との接触を、前記イオン交換樹脂が少なくとも部分的に失活するまで行うことによって、ステップa)の前記純粋でない生成物を精製するステップと;
c)前記少なくとも部分的に失活したイオン交換樹脂を、式ROH(式中Rは1〜12個の炭素原子を有するアルキル基である)のアルカノールおよび式:
−CH−COOH
のカルボン酸で処理することによって、前記酸性イオン交換樹脂を再活性化させ、副生成物として式:
−CH−COOR
のエステルを生成するステップと;
d)場合により、ステップc)の前記エステルを加水分解して、式:
−CH−COOH
の酸を生成するステップと;
e)ステップc)の前記エステルまたは酸、あるいはステップd)の酸を、ステップa)における反応物として再循環させるステップであって、但し、ステップc)の前記エステルが再循環される場合、RおよびRが同じアルキル基であることを条件とするステップとを含む、方法。
【請求項15】
失活した樹脂床を再活性化させるための、請求項14に記載の方法のステップc)の使用。
【請求項16】
前記樹脂が、前記純粋でないエチレン系不飽和液体中の1種類以上の標的不純物の処理に使用されており、その処理によって前記樹脂が失活している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項17】
好適な標的不純物が:場合により置換されていてもよいC〜C20ジエン類;場合により置換されていてもよいC〜C20トリエン類;場合により置換されていてもよい不飽和アルデヒド類およびケトン類;ジビニルケトン、エチルビニルケトン、エチルイソプロペニルケトン、3−メチレン1−ヘキセン−4−オン、メタクロレイン、およびイソブタノール;ペンテナール類;ならびにイソブチルアルデヒド源からなる群から選択される、請求項16に記載の酸性イオン交換樹脂の再活性化方法。
【請求項18】
請求項1〜14および16〜17のいずれか一項に記載の方法によって生成された再活性化樹脂。
【請求項19】
実施例に関連して本明細書に記載される方法。

【図1】
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【公表番号】特表2012−521867(P2012−521867A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501388(P2012−501388)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際出願番号】PCT/GB2010/050510
【国際公開番号】WO2010/109244
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(500460209)ルーサイト インターナショナル ユーケー リミテッド (30)
【Fターム(参考)】