説明

イメージセンサ

【課題】センサ感度を向上した擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供する。
【解決手段】第1導電型を有する半導体基板10と、半導体基板10上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有するウェル領域12と、ウェル領域12上に配置され、第1導電型を有するソース領域14およびドレイン領域16と、ソース領域14と、ウェル領域12と、ドレイン領域16上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に、ドレイン領域16に隣接して配置されたトランスファゲート電極20と、ゲート絶縁膜18上に配置されたイオン感応膜19と、イオン感応膜19に接触する液体試料26と、ソース領域14、ドレイン領域16およびトランスファゲート電極20上に配置されたパッシベーション膜22とパッシベーション膜22上に、液体試料26に接触して配置された擬似参照電極50とを備えるイメージセンサ4。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに関し、特に、擬似参照電極一体型光pHイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のイオン感応性電界効果トランジスタ(ISFET:Ion Sesitive Field Effect Transistor)からなるイオンセンサとして、バックゲートとソースとの間、およびバックゲートとドレインとの間に発生するバックゲート光電流を取り出すためのゲート電極を備え、このバックゲート光電流を用いて、ISFETのソースやドレインにおいて発生する光電流を補正する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、上記ISFETを2次元的に複数個配置し、pHの2次元分布を測定するものとして、水素イオン濃度分布測定装置がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
一方、特許文献2に係るISFETアレイを改良し、ISFETアレイセル毎にISFETの切り替えスイッチ用MOSFETを備えるISFETアレイも開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0005】
また、DNAなどの生化学計測において、同一場所の複数の情報として、光信号とpHイオン信号を検出可能なCCDデバイスにより取得する構成も開示されている(例えば、特許文献4〜6参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−164359号公報
【特許文献2】特開平05−33745号公報
【特許文献3】特許第4137239号公報
【特許文献4】特許第4133028号公報
【特許文献5】特許第4308374号公報
【特許文献6】特許第4183789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に係るISFETでは、バルクに流れる電流で光読み出しを行うため、ノイズ情報が光読み出し電流に含まれる。また、アレイ化を図る場合、バルクに流れる電流で光読み出しを行うため、pウェル領域を互いに隣接セル間で分離する必要があり、構造が複雑となり、アレイ化が難しい。
【0008】
特許文献2に係るISFETアレイでは、一回測定して、次に測定するまで、安定化するのに時間を要する。
【0009】
従来の光マルチモーダルイメージセンサでは、参照電極を半導体チップとは別に溶液に入れる必要があり、測定対象により、参照電極が遮蔽物となり、測定が困難になる場合があった。すなわち、従来技術では、光学イメージや、励起光を照射して蛍光を取得する際に、参照電極が影をつくり、測定系により参照電極が遮蔽物となり、光の情報を取得し難い場合があった。
【0010】
また、従来技術では、参照電極のため測定対象に大きさの制限があった。
【0011】
本発明の目的は、駆動部分や処理部分の回路上に、擬似参照電極を形成することにより、遮光電極と参照電極を新たに設置する必要が無くなり、センサ感度を向上した擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、第1導電型を有する半導体基板と、前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有するウェル領域と、前記ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、前記ソース領域と、前記ウェル領域と、前記ドレイン領域上に配置されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域に隣接して配置されたトランスファゲート電極と、前記ゲート絶縁膜上に配置されたイオン感応膜と、前記イオン感応膜に接触する液体試料と、前記ソース領域、前記ドレイン領域および前記トランスファゲート電極上に配置されたパッシベーション膜と、前記パッシベーション膜上に、前記液体試料に接触して配置された擬似参照電極とを備えるイメージセンサが提供される。
【0013】
本発明の他の態様によれば、行方向に延伸する複数のワード線と、前記ワード線に直交し、列方向に延伸する複数のビット線と、前記複数のワード線に対してそれぞれドレインが接続された複数の垂直選択トランジスタと、前記複数の垂直選択トランジスタのそれぞれゲートが接続された垂直走査回路と、前記複数のビット線に対して、それぞれソースが接続された水平選択トランジスタと、前記複数の水平トランジスタのそれぞれゲートが接続された水平走査回路と、前記ワード線と前記ビット線の交差部に配置されたISFETセルとを備え、前記ISFETセルは、第1導電型を有する半導体基板と、前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有するウェル領域と、前記ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、前記ソース領域と、前記ウェル領域と、前記ドレイン領域上に配置されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域に隣接して配置されたトランスファゲート電極と、前記ゲート絶縁膜上に配置されたイオン感応膜と、前記イオン感応膜に接触する液体試料と、前記ソース領域、前記ドレイン領域および前記トランスファゲート電極上に配置されたパッシベーション膜と、前記パッシベーション膜上に配置された擬似参照電極とを備えるイメージセンサが提供される。
【0014】
本発明の他の態様によれば、第1導電型を有する半導体基板と、前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有するウェル領域と、前記ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域、ドレイン領域およびリセット領域と、前記ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に、前記ソース領域に隣接して配置された注入制御ゲート電極と、前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域に隣接して配置されたトランスファゲート電極と、前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域と前記リセット領域間に配置されたリセットゲート電極と、前記ゲート絶縁膜上に、前記注入制御ゲート電極と前記トランスファゲート電極間に配置されたイオン感応膜と、前記イオン感応膜に接触する液体試料と、前記ソース領域、前記ドレイン領域、前記注入制御ゲート電極、前記トランスファゲート電極、前記リセットゲート電極および前記リセット領域上に配置されたパッシベーション膜と、前記パッシベーション膜上に配置された擬似参照電極とを備えるイメージセンサが提供される。
【0015】
本発明の他の態様によれば、第1導電型を有する半導体基板と、前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域と、前記第1ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、前記第1ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に配置されたイオン感応膜と、前記ソース領域と前記ドレイン領域間に接続される蓄積キャパシタと、前記イオン感応膜に接触する液体試料と、前記ソース領域および前記ドレイン領域上に配置されたパッシベーション膜と、前記パッシベーション膜上に、前記液体試料に接触して配置された擬似参照電極とを備えるイメージセンサが提供される。
【0016】
本発明の他の態様によれば、第1導電型を有する半導体基板と、前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域と、前記第1ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、前記第1ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜と、前記ソース領域と前記ドレイン領域間の前記ゲート絶縁膜上に配置されたゲートプラグ電極と、前記ドレイン領域上に配置されたドレインプラグ電極と、前記ソース領域と前記前記ドレインプラグ電極間に接続され、積層電極からなる蓄積キャパシタと、前記ゲートプラグ電極上に配置された遮光膜と、前記遮光膜上に配置されたイオン感応膜と、前記イオン感応膜に接触する液体試料と、前記イオン感応膜上に、前記液体試料に接触して配置された擬似参照電極とを備えるイメージセンサが提供される。
【0017】
本発明の他の態様によれば、行方向に延伸する複数のワード線と、前記ワード線に直交し、列方向に延伸する複数のビット線と、前記複数のワード線に対してそれぞれドレインが接続された複数の垂直選択トランジスタと、前記複数の垂直選択トランジスタのそれぞれゲートが接続された垂直走査回路と、前記複数のビット線に対して、それぞれソースが接続された水平選択トランジスタと、前記複数の水平トランジスタのそれぞれゲートが接続された水平走査回路と、前記ワード線と前記ビット線の交差部に配置されたISFETセルとを備え、前記ISFETセルは、第1導電型を有する半導体基板と、前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域と、前記第1ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、前記第1ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に配置されたイオン感応膜と、前記ソース領域と前記ドレイン領域間に接続される蓄積キャパシタと、前記イオン感応膜に接触する液体試料と、前記ソース領域および前記ドレイン領域上に配置されたパッシベーション膜と、前記パッシベーション膜上に、前記液体試料に接触して配置された擬似参照電極とを備えるイメージセンサが提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、駆動部分や処理部分の回路上に、擬似参照電極を形成することにより、遮光電極と参照電極を新たに設置する必要が無くなり、センサ感度を向上した擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1の実施の形態に係るイメージセンサ上に試料セルが搭載された様子を表す模式的鳥瞰構造図。
【図2】図1に対応するイメージセンサを用いて検出したpH分布の様子を表す模式的鳥瞰構造図。
【図3】第1の実施の形態に係るイメージセンサにおいて、周辺回路部を遮光した様子を表す模式的鳥瞰構造図。
【図4】第1の実施の形態に係るイメージセンサにおいて、周辺回路部およびセルアレイ内のイオン検出部以外の領域を擬似参照電極を用いて遮光した様子を表す模式的平面パターン構成図。
【図5】第1の実施の形態に係るイメージセンサの模式的回路ブロック構成図。
【図6】比較例に係るイメージセンサセルの模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図。
【図7】(a)第1の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図、(b)図7(a)のセンサエリアの模式的平面パターン構成図。
【図8】(a)第1の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの原理説明のための模式的断面構造図、(b)図1(a)のイオン検出部の拡大された模式的断面構造図。
【図9】第1の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図。
【図10】第1の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルのイオン検出動作を説明する回路構成図。
【図11】第1の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの原理説明のための模式的平面パターン構成図。
【図12】第1の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの原理説明のための光検出時のエネルギーポテンシャルダイヤグラム。
【図13】第1の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの原理説明のためのイオン検出時のエネルギーポテンシャルダイヤグラム。
【図14】比較例に係るISFETセルの模式的断面構造図。
【図15】(a)第2の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的断面構造図、(b)図15(a)のセンサエリアの模式的平面パターン構成図。
【図16】(a)第2の実施の形態に係るイメージセンサの模式的平面パターン構成図、(b)第2の実施の形態に係るイメージセンサのISFETセルの模式的平面パターン構成図。
【図17】第2の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的回路ブロック構成図。
【図18】第3の実施の形態に係るイメージセンサの模式的回路ブロック構成図。
【図19】第3の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的回路構成図。
【図20】第3の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図図。
【図21】比較例に係るISFETセルの模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図。
【図22】(a)第3の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図、(b)図22(a)のセンサエリアの模式的平面パターン構成図。
【図23】第4の実施の形態に係るイメージセンサの模式的回路ブロック構成図。
【図24】図13の動作モードの説明図。
【図25】(a)第4の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的回路構成図、(b)図25(a)の簡易な回路表示図。
【図26】(a)第4の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルにおいて、選択回路オン状態における動作説明図、(b)第4の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルにおいて、選択回路オフ状態における動作説明図。
【図27】第4の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的断面構造図。
【図28】(a)第5の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセルの模式的断面構造図、(b)図28(a)のセンサエリアの模式的平面パターン構成図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第5の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0021】
又、以下に示す第1〜第5の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0022】
[第1の実施の形態]
(イメージセンサ)
ISFETによって構成されたISFETセルCijを、半導体基板10上に、アレイ状に配列した第1の実施の形態に係るイメージセンサ4において、イメージセンサ4上に試料セル100が搭載された様子を表す模式的鳥瞰構造は、図1に示すように表される。図1に対応するイメージセンサ4を用いて検出したpH分布200の様子を表す模式的鳥瞰構造は、図2に示すように表される。図1および図2に示すように、各々のISFETセルCijに対応して、各々のpH値pHijが検出され、pHイメージが得られる。
【0023】
第1の実施の形態に係るイメージセンサ4において、周辺回路部を遮光した様子を表す模式的鳥瞰構造は、図3に示すように表される。ここで、周辺回路部には、垂直走査回路30、水平走査回路32および信号処理回路34などが含まれる。遮光膜としては、アルミニウムの薄膜層、若しくは後述する擬似参照電極と同様の銀塩化銀(Ag/AgCl)、白金(Pt)などを適用可能である。
【0024】
第1の実施の形態に係るイメージセンサ4おいて、周辺回路部(30、32、34)およびセルアレイ領域1内の特定の領域を擬似参照電極50を用いて遮光した様子を表す模式的平面パターン構成は、図4に示すように表される。図4においては、垂直走査回路30、水平走査回路32および信号処理回路34などの周辺回路部に加えて、セルアレイ領域1内において、所定の方向にストライプ状に擬似参照電極50が配置された例が示されている。擬似参照電極50は、参照電極と遮光膜との両方の役割を備える、擬似参照電極50の配置および構造などについては、後述する。
【0025】
第1の実施の形態に係るイメージセンサ4の模式的回路ブロック構成は、図5に示すように、行方向に延伸する複数のワード線WL1,WL2,…,WLmと、ワード線WL1,WL2,…,WLmに直交し、列方向に延伸する複数のビット線BL1,BL2,…,BLnと、複数のワード線線WL1,WL2,…,WLmに対してそれぞれドレインが接続された複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmと、複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmのそれぞれゲートが接続された垂直走査回路30と、複数のビット線BL1,BL2,…,BLnに対して、それぞれソースが接続された水平選択トランジスタQH1,QH2,…,QHnと、複数の水平選択トランジスタQH1,QH2,…,QHnのそれぞれゲートが接続された水平走査回路32と、ワード線WL1,WL2,…,WLmとビット線BL1,BL2,…,BLnの交差部に配置されたISFETセルCmnとを備える。
【0026】
ここで、ISFETセルCmnは、図5に示すように、イオン検出トランジスタQmnとトランスファゲートトランジスタQGとの直列回路からなる。
【0027】
また、第1の実施の形態に係るイメージセンサ4は、複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmのソースを共通接続して得られた出力端子と接地電位間に接続されたMOSFETQLNと、複数の水平選択トランジスタQH1,QH2,…,QHnのドレインを共通接続して得られた電源ラインに接続された電源電圧VDDと、トランスファゲート電極20を共通化したトランスファゲートラインに接続されたトランスファゲート電圧VTGとを備える。
【0028】
また、第1の実施の形態に係るイメージセンサ4は、イメージセンサ4が配置された半導体基板上に試料セルを配置し、リセット情報、光情報の検出時は、ISFETセル2のトランスファゲート電極20の電位をオフ状態のローレベルとし、pHイオン情報の検出時は、オン状態のハイレベルとし、トランスファゲート電極20の電位よってオン、オフ制御することによって、リセット情報、光情報のイメージ情報と、pHイオン分布情報の両方を検出することができる。
【0029】
また、第1の実施の形態に係るイメージセンサ4において、MOSFETQVNは、より簡単な構成を実現するためには、抵抗で置換しても良い。
【0030】
バックゲート(ウェル領域12)からリセットを読み出す場合は、アレイ化した場合、各ISFETセルCijでバックゲート(ウェル領域12)を互いに分離して、独立させる必要があるが、第1の実施の形態に係るイメージセンサ4においては、図5に示すように、トランスファゲート電極20を共通化して、トランスファゲート電圧VTGを加えることができる。
【0031】
(ISFETセル)
比較例に係るイメージセンサセルの模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図は、図6に示すように表される。比較例においては、図6に示すように、参照電極24はガラス封止されたキャピラリー電極構造を備え、当該キャピラリー電極には、一定の参照電圧VREFが供給されている。また、図6に示すように、ソース領域14、ドレイン領域16、およびトランスファゲート電極20上に配置されたパッシベーション膜22と、パッシベーション膜22上に配置された遮光膜50aを備える。ここで、遮光膜50aには、アルミニウムの薄膜層などが適用可能である。その他の構成は、図7と同様である。
【0032】
第1の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用可能なISFETセル2の模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明は、図7(a)に示すように表され、図7(a)のセンサエリアの模式的平面パターン構成は、図7(b)に示すように表される。
【0033】
第1の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2は、図7(a)および図7(b)に示すように、第1導電型を有する半導体基板10と、半導体基板10上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域12と、第1ウェル領域12上に配置され、第1導電型を有するソース領域14およびドレイン領域16と、第1ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に、ドレイン領域16に隣接して配置されたトランスファゲート電極20と、ゲート絶縁膜18上に配置されたイオン感応膜19と、イオン感応膜19に接触する液体試料26と、ソース領域14、ドレイン領域16およびトランスファゲート電極20上に配置されたパッシベーション膜22と、パッシベーション膜22上に、液体試料26に接触して配置された擬似参照電極50とを備える。なお、第1ウェル領域12には、第1ウェルコンタクト領域45が形成され、半導体基板10には、基板コンタクト領域43が形成されている。
【0034】
ここで、イオン検出部6は、図7に示すように、ソース領域14とドレイン領域16間のウェル領域12と、ウェル領域12上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に配置されたイオン感応膜19からなる。
【0035】
ここで、ゲート絶縁膜18には、例えば、タンタルオキサイド、アルミナ、若しくはシリコン窒化膜を適用することができる。若しくは、シリコン熱酸化膜上にシリコン窒化膜を積層した構造、シリコン熱酸化膜上にタンタルオキサイドを成膜した構造でも良い。さらに、シリコン熱酸化膜、シリコン窒化膜、タンタルオキサイドの順に積層した構造のゲート絶縁膜(イオン感応膜)はシリコン窒化膜による防水性、タンタルオキサイドの優れた感度、ドリフト特性の面から、尚良い。
【0036】
イオン感応膜を透過した光を下のSi基板内のpn接合で検知するため、イオン感応膜は、目的の波長領域の光を透過する材料であれば良い。可視光の場合はシリコン窒素化膜、タンタルオキサイドなどが挙げられる。
【0037】
イオン感応膜19上に付着した、例えば、H+イオンなどによって、ゲート絶縁膜18下のウェル領域12に形成されるチャネル領域の電位が変化する。この結果、ソース領域14とドレイン領域16間の電流導通状態が変調され、この電流値を検出することによって、例えば、pH値などを検出することができる。
【0038】
図7において、擬似参照電極50は、Ag/AgCl(銀塩化銀)やPt(白金)などで形成可能である。擬似参照電極50には、一定の参照電圧VREFが供給されている。Ag/AgCl(銀塩化銀)は、スクリーン印刷などによって、直接形成可能である。また、Agを形成して、KClなどの溶液中で電気分解することによるめっき技術によっても形成可能である。
【0039】
図7において、擬似参照電極50は、イオン検出部6以外のパッシベーション膜22上に延在し、液体試料26中の電位を制御すると共に、遮光膜としても利用される。
【0040】
パッシベーション膜22としては、例えば、CVDSiO2膜、CVD窒化膜、TEOS膜、或いはこれらの多層膜などを適用可能である。
【0041】
尚、図7に示される構造は、CMOS形成技術を適用して形成可能である。図7において、LOCOS絶縁膜17の下部には、チャネルストッパ拡散層が形成されるが、図示を省略している。
【0042】
(ISFETセル動作)
第1の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用される基本的なISFETセル2の模式的断面構造は、図8(a)に示すように表され、図8(a)のイオン検出部の拡大された模式的断面構造は、図8(b)に示すように表される。
【0043】
また、第1の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2のイオン検出動作時の構成は、図9に示すように表される。さらに、イオン検出動作を説明する回路構成は、図10に示すように表される。ここで、図8(a)および図9は、後述する図11のI−I線に沿う模式的断面構造に相当している。
【0044】
図8(a)の構造は、ISFETセル動作を説明するために、図7の構造を単純化した構成を示す。したがって、図7と重複する説明は省略する。図8(a)においては、イオン感応膜19は省略されている。ゲート絶縁膜18に、例えば、タンタルオキサイド、若しくはシリコン窒化膜を適用することができる。ゲート絶縁膜18上に付着した、例えば、H+イオンなどによって、ゲート絶縁膜18下のウェル領域12に形成されるチャネル領域の電位が変化する。この結果、ソース領域14とドレイン領域16間の電流導通状態が変調され、この電流値を検出することによって、例えば、pH値などを検出することができる。
【0045】
図8(a)の構造を適用したイオン検出動作時の構成は、図9に示すように表される。イオン検出部6のゲート絶縁膜18には、液体試料26が接触しており、かつ液体試料26に接して擬似参照電極50が配置されている。
【0046】
ISFETセル2は、図10に示すように、イオン検出部6のイオン検出トランジスタQiと、トランスファゲートTGによるトランスファゲートトランジスタQGの直列回路で構成され、トランスファゲートトランジスタQGのドレイン領域16に電源電圧VDが接続され、イオン検出トランジスタQiのソース領域14には、MOSFETQLNが接続される。
【0047】
図10に示すように、ISFETセル2において、イオン検出トランジスタQiのゲート上の擬似参照電極REFGには参照電圧VREFが印加されている。イオン検出トランジスタQiのゲート部がイオン検出部6に相当し、液体界面のポテンシャルによる入力イオン信号を受信する。出力信号は、イオン検出トランジスタQiに直列接続されたMOSFETQLNのドレインから、ソースフォロアの出力電圧Voutとして得る。この結果、MOSFETQLNのドレイン端子より得られるソースフォロアの出力電圧Voutが、入力イオン信号に対して、リニアに応答する。
【0048】
(イオン検出動作)
ISFETセル2の模式的平面パターン構成は、図11に示すように表される。また、ISFETセル2の光検出時のエネルギーポテンシャルダイヤグラムは、図12に示すように表され、イオン検出時のエネルギーポテンシャルダイヤグラムは、図13に示すように表される。
【0049】
ISFETセル2において、トランスファゲート電極20の電位は、リセット情報・光情報の検出時は、オフ状態のローレベル、pHイオン情報の検出時は、オン状態のハイレベルとし、トランスファゲート電極20の電位よってオン、オフ制御することができる。
【0050】
―リセット情報・光情報の検出―
リセット取得モードにおいては、図12に示すように、トランスファゲート電極20の電位をローレベルにして、トランスファゲートトランジスタQGをオフ状態にする。このとき、イオン検出部6からドレイン領域16へのキャリア(電子)の流れは、トランスファゲート電極(TG)直下のポテンシャルバリアによって、塞き止められる。この状態では、ソース領域14近傍の電子は半導体基板10側に流出し、一方、ソース領域14近傍の正孔は、ソース領域14に流入する。
【0051】
―イオン情報の検出―
次に、ISFETモードにおいては、図13に示すように、トランスファゲート電極20の電位をハイレベルにして、トランスファゲートトランジスタQGをオン状態にする。このとき、トランスファゲート電極(TG)直下のポテンシャルバリア高さが低下するため、イオン検出部6からドレイン領域16へのキャリア(電子)流入が引き起こされる。また、この状態では、ソース領域14近傍の電子は半導体基板10側に流出する。一方、ソース領域14近傍の正孔は、ソース領域14に流入する。
【0052】
したがって、リセット取得モードにおいて得られたリセット情報・光情報をISFETモードにおいては、得られたデータから差し引くことによって、正確なイオン情報を検出することができる。
【0053】
第1の実施の形態に係るイメージセンサによれば、pH光マルチモーダルイメージセンサにおいて、擬似参照電極をチップ上のセンシングエリア以外の全て、若しくは駆動回路、処理回路などの回路上に形成することにより、遮光を実現する。擬似参照電極がチップ上に形成されるため、光を照射して光学的イメージを取得する際に、擬似参照電極が光学的イメージに影響を及ぼし、影を形成することもない。
【0054】
第1の実施の形態に係るイメージセンサによれば、駆動部分や処理部分の回路上に、擬似参照電極を形成することにより、遮光電極と参照電極を新たに設置する必要が無くなり、センサ感度を向上した擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供することができる。
【0055】
第1の実施の形態に係るイメージセンサによれば、擬似参照電極が遮光膜の役割をするため、遮光膜を新たに形成する必要がない。
【0056】
第1の実施の形態に係るイメージセンサによれば、擬似参照電極とチップが一体型となるため、測定溶液が少量の場合でも測定が可能となる。
【0057】
[第2の実施の形態]
比較例に係るISFETセルの模式的断面構造は、図14に示すように表される。比較例においては、図14に示すように、参照電極24はガラス封止されたキャピラリー電極構造を備え、当該キャピラリー電極には、一定の参照電圧VREFが供給されている。また、図14に示すように、ソース領域52、ドレイン領域54、注入制御ゲート電極58およびトランスファゲート電極20、リセットゲート電極60およびリセット領域56上に配置されたパッシベーション膜22と、パッシベーション膜22上に配置された遮光膜50aと、遮光膜50a上に配置されたパッシベーション膜22aとを備える。その他の構成は、図15と同様である。
【0058】
第2の実施の形態に係るイメージセンサに適用可能なISFETセル2の模式的断面構造は、図15(a)に示すように表され、図15(a)のセンサエリアの模式的平面パターン構成は、図15(b)に示すように表される。第2の実施の形態に係るイメージセンサは、CCD(Charge Coupled Device)型、若しくはCID(Charge Injection Device)型イメージセンサに相当する。
【0059】
第2の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用可能なISFETセル2の模式的断面構造は、図15(a)に示すように、第1導電型を有する半導体基板10と、半導体基板10上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有するウェル領域12と、ウェル領域12上に配置され、第1導電型を有するソース領域52、ドレイン領域54およびリセット領域56と、ウェル領域12上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に、ソース領域52に隣接して配置された注入制御ゲート電極58と、ゲート絶縁膜18上に、ドレイン領域54に隣接して配置されたトランスファゲート電極20と、ゲート絶縁膜18上に、ドレイン領域54とリセット領域56間に配置されたリセットゲート電極60と、ゲート絶縁膜18上に、注入制御ゲート電極58とトランスファゲート電極20間に配置されたイオン感応膜19と、イオン感応膜19に接触する液体試料26と、ソース領域52、ドレイン領域54、注入制御ゲート電極58、トランスファゲート電極20、リセットゲート電極60およびリセット領域56上に配置されたパッシベーション膜22と、パッシベーション膜22上に配置された擬似参照電極50とを備える。
【0060】
ここで、イオン検出部6は、図15に示すように、ソース領域52とドレイン領域54間のウェル領域12と、ウェル領域12上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に配置されたイオン感応膜19からなる。
【0061】
ここで、ゲート絶縁膜18には、例えば、タンタルオキサイド、アルミナ、若しくはシリコン窒化膜を適用することができる。若しくは、シリコン熱酸化膜上にシリコン窒化膜を積層した構造、シリコン熱酸化膜上にタンタルオキサイドを成膜した構造でも良い。さらに、シリコン熱酸化膜、シリコン窒化膜、タンタルオキサイドの順に積層した構造のゲート絶縁膜(イオン感応膜)はシリコン窒化膜による防水性、タンタルオキサイドの優れた感度、ドリフト特性の面から、尚良い。
【0062】
イオン感応膜を透過した光を下のSi基板内のpn接合で検知するため、イオン感応膜は、目的の波長領域の光を透過する材料であれば良い。可視光の場合はシリコン窒素化膜、タンタルオキサイドなどが挙げられる。
【0063】
イオン感応膜19上に付着した、例えば、H+イオンなどによって、ゲート絶縁膜18下のウェル領域12に形成されるチャネル領域の電位が変化する。この結果、ソース領域14とドレイン領域16間の電流導通状態が変調され、この電流値を検出することによって、例えば、pH値などを検出することができる。
【0064】
図15において、擬似参照電極50は、Ag/AgCl(銀塩化銀)やPt(白金)などで形成可能である。擬似参照電極50には、一定の参照電圧VREFが供給されている。Ag/AgCl(銀塩化銀)は、スクリーン印刷などによって、直接形成可能である。また、Agを形成して、KClなどの溶液中で電気分解することによるめっき技術によっても形成可能である。
【0065】
図15において、擬似参照電極50は、イオン検出部6以外のパッシベーション膜22上に延在し、液体試料26中の電位を制御すると共に、遮光膜としても利用される。
【0066】
尚、図15に示される構造は、CMOS形成技術を適用して形成可能である。図15において、LOCOS絶縁膜17の下部には、チャネルストッパ拡散層が形成されるが、図示を省略している。
【0067】
ソース領域52は、電荷注入端子IDに接続され、注入制御ゲート電極58は、注入制御ゲートICGに接続され、トランスファゲート電極20は、トランスファゲートTGに接続され、ドレイン領域54は、フローティングディフュージョンFDに接続され、リセットゲート電極60は、リセットゲートRGに接続され、リセット領域56には、リセット電源VRESに接続されている。
【0068】
フローティングディフュージョンFDは、MOSFETQDのゲートに接続される。MOSFETQDのドレインには電源電圧VDが印加され、MOSFETQDのソースと接地電位間に接続されたMOSFETQLNのドレインから出力電圧Voutが得られる。
【0069】
ソース領域52とドレイン領域54間のチャネル領域では、注入制御ゲート電極58、トランスファゲート電極20の電位制御によって、ソース領域52から注入された電荷(電子)が、ドレイン領域54に転送される。
【0070】
ドレイン領域54とリセット領域56間には、リセットゲート電極60のゲート電位で制御されるリセット用のMOSFETが形成される。したがって、ドレイン領域54の電位は、リセット用のMOSFETによって制御される。
【0071】
第2の実施の形態に係るイメージセンサの模式的平面パターン構成は、図16(a)に示すように表される。図16(a)に示すように、セルアレイ領域1を囲む垂直走査回路30、水平走査回路32および信号処理回路34上には、擬似参照電極50が配置されている。ボンディングパッド36上に擬似参照電極50は特に配置されていない。尚、垂直走査回路30、水平走査回路32および信号処理回路34とこれらの上部に配置される擬似参照電極50との間には、層間絶縁膜、パッシベーション膜22などが介在され、絶縁されている。擬似参照電極50は、この場合、遮光膜としての機能を有する。
【0072】
第2の実施の形態に係るイメージセンサのISFETセルの模式的平面パターン構成は、図16(b)に示すように表される。図16(b)において、II−II線に沿う模式的断面構造が図15(a)に対応している。図16(b)においても、図15(a)から明らかなように、イオン検出部6以外の領域は、擬似参照電極50で覆われている。
【0073】
また、第2の実施の形態に係るイメージセンサ4のISFETセル2の模式的回路ブロック構成は、図17に示すように表される。ISFETセル2は、図17に示すように、イオン検出部6のイオン検出トランジスタQiと、トランスファゲートTGによるトランスファゲートトランジスタQGの直列回路で構成され、トランスファゲートトランジスタQGのドレイン領域54にリセット用のMOSFETが接続され、イオン検出トランジスタQiのソース領域(イオン検出部6)には、電荷注入用のMOSFETQLNが接続される。
【0074】
第2の実施の形態に係るイメージセンサによれば、CCD/CID型のpH光マルチモーダルイメージセンサにおいて、擬似参照電極をチップ上のセンシングエリア以外の全て、若しくは駆動回路、処理回路などの回路上に形成することにより、遮光を実現する。擬似参照電極がチップ上に形成されるため、光を照射して光学的イメージを取得する際に、擬似参照電極が光学的イメージに影響を及ぼし、影を形成することもない。
【0075】
なお、第2の実施の形態に係るイメージセンサ4の模式的回路ブロック構成は、第1の実施の形態の図5と同様に構成可能である。
【0076】
第2の実施の形態に係るイメージセンサによれば、駆動部分や処理部分の回路上に、擬似参照電極を形成することにより、遮光電極と参照電極を新たに設置する必要が無くなり、センサ感度を向上したCCD/CID型の擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供することができる。
【0077】
第2の実施の形態に係るCCD/CID型のイメージセンサによれば、擬似参照電極が遮光膜の役割をするため、遮光膜を新たに形成する必要がない。
【0078】
第2の実施の形態に係るCCD/CID型のイメージセンサによれば、擬似参照電極とチップが一体型となるため、測定溶液が少量の場合でも測定が可能となる。
【0079】
[第3の実施の形態]
(イメージセンサ)
第3の実施の形態に係るイメージセンサ4の模式的回路ブロック構成は、図18示すように、行方向に延伸する複数のワード線WL1,WL2,…,WLmと、ワード線WL1,WL2,…,WLmに直交し、列方向に延伸する複数のビット線BL1,BL2,…,BLnと、複数のワード線WL1,WL2,…,WLmに対してそれぞれドレインが接続された複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmと、複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmのそれぞれゲートが接続された垂直走査回路30と、複数のビット線BL1,BL2,…,BLnに対して、それぞれソースが接続された水平選択トランジスタQH1,QH2,…,QHnと、複数の水平トランジスタQH1,QH2,…,QHnのそれぞれゲートが接続された水平走査回路32と、ワード線WL1,WL2,…,WLmとビット線BL1,BL2,…,BLnの交差部に配置されたISFETセルCmnとを備える。
【0080】
また、第3の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2の模式的回路構成は、図19に示すように、イオン検出部6のイオン検出トランジスタQiと、トランスファゲートTGによるトランスファゲートトランジスタQGの直列回路と、トランスファゲートトランジスタQGのドレインとイオン検出トランジスタQiのソース間に接続された蓄積キャパシタCSとの並列回路で構成され、トランスファゲートトランジスタQGのドレイン領域16に電源電圧VDが接続され、イオン検出トランジスタQiのソース領域14には、MOSFETQLNが接続される。
【0081】
第3の実施の形態に係るイメージセンサ4は、図18に示すように、複数の水平選択トランジスタQH1,QH2,…,QHnのドレインを共通接続して得られた電源ラインに接続された電源電圧VDDと、複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmのソースを共通接続して得られた出力端子と接地電位間に接続されたMOSFETQLNを備える。
【0082】
第3の実施の形態に係るイメージセンサ4は、複数の水平選択トランジスタQH1,QH2,…,QHnのドレインを共通接続して得られた出力端子と接地電位間に接続されたMOSFETQLNと、複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmのソースを共通接続して得られた電源ラインに接続された電源電圧VDDとを備えていても良い。
【0083】
第3の実施の形態に係るイメージセンサ4においては、イメージセンサ4が配置された半導体基板10上に試料セル100を配置し、リセット情報・光情報の検出時は、ISFETセルCijのトランスファゲート電極20のトランスファゲート電圧VTGをオフ状態のローレベルとし、pHイオン情報の検出時は、オン状態のハイレベルとし、トランスファゲート電極20のトランスファゲート電圧VTGによってオン、オフ制御することによって、リセット情報・光情報のイメージ情報と、pHイオン分布情報の両方を検出することができる。
【0084】
また、第3の実施の形態に係るイメージセンサ4においては、各画素のイオン検出トランジスタQmnとトランスファゲートトランジスタQGの直列回路に対して、蓄積キャパシタCSを並列接続し、これにより、画素選択時に蓄積キャパシタCSが充電され、画素選択されていない時に蓄積キャパシタCSが放電することにより、常に駆動状態を保持することができ、イメージセンサ4のアレイ動作を安定化することができる。すなわち、画素選択されていない時も蓄積キャパシタCSから電力供給されるため、駆動状態を保持可能であり、安定性が向上する。
【0085】
第3の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2においては、トランスファゲート電極20に加える電圧を調節することにより、リセット情報、光情報を取得するモードと、pHを取得するモードを切り替えることができるため、正確なイオン情報を検出することができる。
【0086】
第3の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2においては、イオン検出トランジスタQmnとトランスファゲートトランジスタQGの直列構成に対して、蓄積キャパシタCSを並列接続することにより、ドレインDとソースS間に電源電圧が印加されたオン状態では蓄積キャパシタCSが充電され、ドレインDとソースS間に電源電圧が印加されないオフ状態では蓄積キャパシタCSが放電することにより、常に駆動状態を保持することができ、安定性が向上する。
【0087】
(ISFETセル)
第3の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2の模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図は、図20に示すように表される。また、比較例に係るイメージセンサセルの模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図は、図21に示すように表される。
【0088】
また、第3の実施の形態に係るイメージセンサの模式的断面構造であって、イオン検出動作の模式的説明図は、図22(a)に示すように表され、図22(a)のセンサエリアの模式的平面パターン構成は、図22(b)に示すように表される。図22は、図20の詳細な構造に対応している。
【0089】
比較例においては、図21示すように、参照電極24はガラス封止されたキャピラリー電極構造を備え、当該キャピラリー電極には、一定の参照電圧VREFが供給されている。また、図21に示すように、ソース領域14、ドレイン領域16、およびトランスファゲート電極20上に配置されたパッシベーション膜22と、パッシベーション膜22上に配置された遮光膜50aを備える。さらに、遮光膜50a上に、パッシベーション膜22aを備える。その他の構成は、図22と同様である。
【0090】
第3の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2は、図20および図22(a)および図22(b)に示すように、第1導電型を有する半導体基板10と、半導体基板10上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域12と、第1ウェル領域12上に配置され、第1導電型を有するソース領域14およびドレイン領域16と、第1ウェル領域12上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に、ドレイン領域16に隣接して配置されたトランスファゲート電極20と、ゲート絶縁膜18上に配置されたイオン感応膜19と、ソース領域14とドレイン領域16間に接続される蓄積キャパシタCSと、イオン感応膜19に接触する液体試料26と、ソース領域14、トランスファゲート電極20およびドレイン領域16上に配置されたパッシベーション膜22と、パッシベーション膜22上に、液体試料26に接触して配置された擬似参照電極50とを備える。なお、図22(a)に示すように、第1ウェル領域12には、第1ウェルコンタクト領域45が形成され、半導体基板10には、基板コンタクト領域43が形成されている。
【0091】
また、ISFETセル2は、半導体基板10上に配置され、第1導電型を有する第2ウェル領域23と、第2ウェル領域23上に配置され、第1導電型を有する第2ウェルコンタクト領域13と、第2ウェル領域23上のゲート絶縁膜18上に配置され、第2ウェル領域23との間で蓄積キャパシタCSを形成するキャパシタ電極21とを備えていても良い。
【0092】
また、ISFETセル2において、ドレイン領域16は、キャパシタ電極21に接続され、ソース領域14は、ウェルコンタクト領域13に接続され、ドレイン領域16とソース領域14間に並列に蓄積キャパシタCSを備えていても良い。
【0093】
また、ISFETセル2において、パッシベーション膜22は、第2ウェル領域23上にも延在して配置され、かつ擬似参照電極50は、当該パッシベーション膜22上にも延在して配置されていても良い。
【0094】
ここで、イオン検出部6は、図20および図22(a)に示すように、ソース領域14とドレイン領域16間のウェル領域12と、ウェル領域12上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に配置されたイオン感応膜19からなる。
【0095】
ここで、ゲート絶縁膜18には、例えば、タンタルオキサイド、アルミナ、若しくはシリコン窒化膜を適用することができる。若しくは、シリコン熱酸化膜上にシリコン窒化膜を積層した構造、シリコン熱酸化膜上にタンタルオキサイドを成膜した構造でも良い。さらに、シリコン熱酸化膜、シリコン窒化膜、タンタルオキサイドの順に積層した構造のゲート絶縁膜(イオン感応膜)はシリコン窒化膜による防水性、タンタルオキサイドの優れた感度、ドリフト特性の面から、尚良い。
【0096】
イオン感応膜を透過した光を下のSi基板内のpn接合で検知するため、イオン感応膜は、目的の波長領域の光を透過する材料であれば良い。可視光の場合はシリコン窒素化膜、タンタルオキサイドなどが挙げられる。
【0097】
イオン感応膜19上に付着した、例えば、H+イオンなどによって、ゲート絶縁膜18下のウェル領域12に形成されるチャネル領域の電位が変化する。この結果、ソース領域14とドレイン領域16間の電流導通状態が変調され、この電流値を検出することによって、例えば、pH値などを検出することができる。
【0098】
擬似参照電極50は、図22(a)および図22(b)に示すように、イオン検出部6以外のパッシベーション膜22上に延在し、液体試料26中の電位を制御すると共に、遮光膜としても利用される。
【0099】
擬似参照電極50は、Ag/AgCl(銀塩化銀)やPt(白金)などで形成可能である。擬似参照電極50には、一定の参照電圧VREFが供給されている。Ag/AgCl(銀塩化銀)は、スクリーン印刷などによって、直接形成可能である。また、Agを形成して、KClなどの溶液中で電気分解することによるめっき技術によっても形成可能である。
【0100】
尚、図20および図22(a)に示される構造は、CMOS形成技術を適用して形成可能である。LOCOS絶縁膜17の下部には、チャネルストッパ拡散層が形成されるが、図示を省略している。
【0101】
第3の実施の形態に係るイメージセンサによれば、各画素のイオン検出トランジスタに対して、蓄積キャパシタを並列接続し、画素選択時に蓄積キャパシタCSが充電され、画素選択されていない時に蓄積キャパシタCSが放電することにより、常に駆動状態を保持することができ、アレイ動作を安定化することができる。すなわち、画素選択されていない時も蓄積キャパシタCSから電力供給されるため、駆動状態を保持可能であり、安定性が向上する。
【0102】
第3の実施の形態に係るイメージセンサによれば、駆動部分や処理部分の回路上に、擬似参照電極を形成することにより、遮光電極と参照電極を新たに設置する必要が無くなり、センサ感度を向上した擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供することができる。
【0103】
第3の実施の形態に係るイメージセンサによれば、擬似参照電極が遮光膜の役割をするため、遮光膜を新たに形成する必要がない。
【0104】
第3の実施の形態に係るイメージセンサによれば、擬似参照電極とチップが一体型となるため、測定溶液が少量の場合でも測定が可能となる。
【0105】
第1の実施の形態に係るイメージセンサによれば、常時駆動によって安定化可能な擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供することができる。
【0106】
[第4の実施の形態]
(イメージセンサ)
第4の実施の形態に係るイメージセンサ4の模式的回路ブロック構成は、図23に示すように表される。また、図23において、ISFETセルCmnにおける動作モードの説明は、図24に示すように表される。図23および図24から明らかなように、垂直選択トランジスタQVmと、水平選択トランジスタQHnによって選択されるISFETセルCmnのイオン検出トランジスタQmnは、垂直選択トランジスタQVmと、水平選択トランジスタQHnの両方が同時にON状態にあるとき、ON状態となる。垂直選択トランジスタQVmと、水平選択トランジスタQHnの両方が同時にOFF状態、若しくはいずれか一方がOFF状態にあるとき、OFF状態となる。
【0107】
第4の実施の形態に係るイメージセンサ4は、図23に示すように、行方向に延伸する複数のワード線WL1,WL2,…,WLmと、ワード線WL1,WL2,…,WLmに直交し、列方向に延伸する複数のビット線BL1,BL2,…,BLnと、複数のワード線WL1,WL2,…,WLmに対してそれぞれドレインが接続された複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmと、複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmのそれぞれゲートが接続された垂直走査回路30と、複数のビット線BL1,BL2,…,BLnに対して、それぞれソースが接続された水平選択トランジスタQH1,QH2,…,QHnと、複数の水平トランジスタQH1,QH2,…,QHnのそれぞれゲートが接続された水平走査回路32と、ワード線WL1,WL2,…,WLmとビット線BL1,BL2,…,BLnの交差部に配置されたISFETセルCmnとを備える。
【0108】
ここで、ISFETセルC11、C12、…、C1n、21、C22、…、C2n、…、Cm1、Cm2、…、Cmnは、それぞれイオン検出トランジスタQ11、Q12、…、Q1n、21、Q22、…、Q2n、…、Qm1、Qm2、…、Qmnと蓄積キャパシタCSとの並列回路からなる。
【0109】
(ISFETセル)
第4の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2の模式的回路構成は図25(a)に示すように表され、図25(a)の簡易な回路表示は、図25(b)に示すように表される。
【0110】
第4の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2は、図25に示すように、イオン検出トランジスタQmnと蓄積キャパシタCSとの並列回路からなる。
【0111】
イオン検出トランジスタQmnのドレインDとソースS間に電源電圧が印加されたオン状態における動作は、図26(a)に示すように表され、イオン検出トランジスタQmnが導通状態にあり、かつ蓄積キャパシタCSが電源電圧で充電された状態にある。イオン検出トランジスタQmnのドレインDとソースS間に電源電圧が印加されていないオフ状態における動作は、図26(b)に示すように表される。この場合においても、イオン検出トランジスタQmnは、蓄積キャパシタCSの蓄積電荷の放電電流によって、導通状態にあり、かつ蓄積キャパシタCSは、放電状態にある。
【0112】
ISFETセル2においては、イオン検出トランジスタQmnに対して、蓄積キャパシタCSを並列接続することにより、ドレインDとソースS間に電源電圧が印加されたオン状態では蓄積キャパシタCSが充電され、ドレインDとソースS間に電源電圧が印加されないオフ状態では蓄積キャパシタCSが放電することにより、常に駆動状態を保持することができ、安定性が向上する。
【0113】
第4の実施の形態に係るISFETをアレイ状に配列したイメージセンサ4は、図23に示すように、複数の水平選択トランジスタQH1,QH2,…,QHnのドレインを共通接続して得られた出力端子と接地電位間に接続されたMOSFETQLNと、複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmのソースを共通接続して得られた電源ラインに接続された電源電圧VDDとを備える。
【0114】
第2の実施の形態に係るISFETをアレイ状に配列したイメージセンサ4は、複数の水平選択トランジスタQH1,QH2,…,QHnのドレインを共通接続して得られた電源ラインに接続された電源電圧VDDと、複数の垂直選択トランジスタQV1,QV2,…,QVmのソースを共通接続して得られた出力端子と接地電位間に接続されたMOSFETQLNとを備えていても良い。
【0115】
第4の実施の形態に係るISFETをアレイ状に配列したイメージセンサ4においては、各画素のイオン検出トランジスタQ11、Q12、…、Q1n、21、Q22、…、Q2n、…、Qm1、Qm2、…、Qmnに対して、蓄積キャパシタCSを並列接続し、これにより、画素選択時に蓄積キャパシタCSが充電され、画素選択されていない時に蓄積キャパシタCSが放電することにより、常に駆動状態を保持することができ、イメージセンサ4のアレイ動作を安定化することができる。すなわち、画素選択されていない時も蓄積キャパシタCSから電力供給されるため、駆動状態を保持可能であり、安定性が向上する。
【0116】
また、第4の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2の模式的断面構造は、図27に示すように表される。
【0117】
第4の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用されるISFETセル2は、図27に示すように、第1導電型を有する半導体基板10と、半導体基板10上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域12と、第1ウェル領域12上に配置され、第1導電型を有するソース領域14およびドレイン領域16と、第1ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に配置されたイオン感応膜19と、ソース領域14とドレイン領域16間に接続される蓄積キャパシタCSと、イオン感応膜19に接触する液体試料26と、ソース領域14およびドレイン領域16上に配置されたパッシベーション膜22と、パッシベーション膜22上に、液体試料26に接触して配置された擬似参照電極50とを備える。
【0118】
また、ISFETセル2は、半導体基板10上に配置され、第1導電型を有する第2ウェル領域23と、第2ウェル領域23上に配置され、第1導電型を有する第2ウェルコンタクト領域13と、第2ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜18上に配置され、第2ウェル領域23との間で蓄積キャパシタCSを形成するキャパシタ電極21とを備えていても良い。
【0119】
また、ISFETセル2において、ドレイン領域16は、キャパシタ電極21に接続され、ソース領域14は、ウェルコンタクト領域13に接続され、ドレイン領域16とソース領域14間に並列に蓄積キャパシタCSを備えていても良い。
【0120】
また、パッシベーション膜22は、第2ウェル領域23上にも延在して配置され、かつ擬似参照電極50は、当該パッシベーション膜22上にも延在して配置されていても良い。
【0121】
ここで、イオン検出部6は、図27に示すように、ソース領域14とドレイン領域16間のウェル領域12と、ウェル領域12上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に配置されたイオン感応膜19からなる。
【0122】
ここで、ゲート絶縁膜18には、例えば、タンタルオキサイド、アルミナ、若しくはシリコン窒化膜を適用することができる。若しくは、シリコン熱酸化膜上にシリコン窒化膜を積層した構造、シリコン熱酸化膜上にタンタルオキサイドを成膜した構造でも良い。さらに、シリコン熱酸化膜、シリコン窒化膜、タンタルオキサイドの順に積層した構造のゲート絶縁膜(イオン感応膜)はシリコン窒化膜による防水性、タンタルオキサイドの優れた感度、ドリフト特性の面から、尚良い。
【0123】
イオン感応膜を透過した光を下のSi基板内のpn接合で検知するため、イオン感応膜は、目的の波長領域の光を透過する材料であれば良い。可視光の場合はシリコン窒素化膜、タンタルオキサイドなどが挙げられる。
【0124】
イオン感応膜19上に付着した、例えば、H+イオンなどによって、ゲート絶縁膜18下のウェル領域12に形成されるチャネル領域の電位が変化する。この結果、ソース領域14とドレイン領域16間の電流導通状態が変調され、この電流値を検出することによって、例えば、pH値などを検出することができる。
【0125】
図27において、擬似参照電極50は、Ag/AgCl(銀塩化銀)やPt(白金)などで形成可能である。擬似参照電極50には、一定の参照電圧VREFが供給されている。Ag/AgCl(銀塩化銀)は、スクリーン印刷などによって、直接形成可能である。また、Agを形成して、KClなどの溶液中で電気分解することによるめっき技術によっても形成可能である。
【0126】
図27において、擬似参照電極50は、イオン検出部6以外のパッシベーション膜22上に延在し、液体試料26中の電位を制御すると共に、遮光膜としても利用される。
【0127】
尚、図27に示される構造は、CMOS形成技術を適用して形成可能である。図27において、LOCOS絶縁膜17の下部には、チャネルストッパ拡散層が形成されるが、図示を省略している。
【0128】
第4の実施の形態に係るイメージセンサによれば、各画素のイオン検出トランジスタに対して、蓄積キャパシタを並列接続し、画素選択時に蓄積キャパシタCSが充電され、画素選択されていない時に蓄積キャパシタCSが放電することにより、常に駆動状態を保持することができ、アレイ動作を安定化することができる。すなわち、画素選択されていない時も蓄積キャパシタCSから電力供給されるため、駆動状態を保持可能であり、安定性が向上する。
【0129】
第4の実施の形態に係るイメージセンサによれば、駆動部分や処理部分の回路上に、擬似参照電極を形成することにより、遮光電極と参照電極を新たに設置する必要が無くなり、センサ感度を向上した擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供することができる。
【0130】
第4の実施の形態に係るイメージセンサによれば、擬似参照電極が遮光膜の役割をするため、遮光膜を新たに形成する必要がない。
【0131】
第4の実施の形態に係るイメージセンサによれば、擬似参照電極とチップが一体型となるため、測定溶液が少量の場合でも測定が可能となる。
【0132】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用可能なISFETセル2の模式的断面構造は、図28(a)に示すように表され、図28(a)のセンサエリアの模式的平面パターン構成は、図28(b)に示すように表される。第5の実施の形態に係るイメージセンサ4の模式的回路ブロック構成は、図23と同様であるため、重複説明は省略する。
【0133】
第5の実施の形態に係るイメージセンサ4に適用可能なISFETセル2は、図28(a)および図28(b)に示すように、第1導電型を有する半導体基板10と、半導体基板10上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域12と、第1ウェル領域12上に配置され、第1導電型を有するソース領域14およびドレイン領域16と、第1ウェル領域12上に配置されたゲート絶縁膜18と、ソース領域14とドレイン領域16間のゲート絶縁膜18上に配置されたゲートプラグ電極40と、ドレイン領域16上に配置されたドレインプラグ電極44と、ソース領域14とドレインプラグ電極44間に接続され、積層電極46・48からなる蓄積キャパシタCSと、ゲートプラグ電極40上に配置された透明電極膜42と、透明電極膜42上に配置されたイオン感応膜19と、イオン感応膜19に接触する液体試料26と、イオン感応膜19上に、液体試料26に接触して配置された擬似参照電極50とを備える。なお、第1ウェル領域12には、第1ウェルコンタクト領域45が形成され、半導体基板10には、基板コンタクト領域43が形成されている。
【0134】
また、図28(a)および図28(b)に示すように、第1ウェル領域12および半導体基板10上のゲート絶縁膜18上に配置されたパッシベーション膜22を備える。パッシベーション膜22上には、透明電極膜42およびイオン感応膜19が延在している。
【0135】
ここで、イオン検出部6は、図28(a)および図28(b)に示すように、ソース領域14とドレイン領域16間のウェル領域12と、ウェル領域12上に配置されたゲート絶縁膜18と、ゲート絶縁膜18上に配置されたゲートプラグ電極40と、ゲートプラグ電極40上に配置された透明電極膜42と、透明電極膜42上に配置されたイオン感応膜19からなる。ゲートプラグ電極40と透明電極膜42は、例えば、ITO、IZTO、SnO2などで形成可能である。
【0136】
ここで、ゲート絶縁膜18には、例えば、タンタルオキサイド、アルミナ、若しくはシリコン窒化膜を適用することができる。若しくは、シリコン熱酸化膜上にシリコン窒化膜を積層した構造、シリコン熱酸化膜上にタンタルオキサイドを成膜した構造でも良い。さらに、シリコン熱酸化膜、シリコン窒化膜、タンタルオキサイドの順に積層した構造のゲート絶縁膜(イオン感応膜)はシリコン窒化膜による防水性、タンタルオキサイドの優れた感度、ドリフト特性の面から、尚良い。
【0137】
イオン感応膜を透過した光を下のSi基板内のpn接合で検知するため、イオン感応膜は、目的の波長領域の光を透過する材料であれば良い。可視光の場合はシリコン窒素化膜、タンタルオキサイドなどが挙げられる。
【0138】
イオン感応膜19上に付着した、例えば、H+イオンなどによって、ゲート絶縁膜18下のウェル領域12に形成されるチャネル領域の電位が変化する。この結果、ソース領域14とドレイン領域16間の電流導通状態が変調され、この電流値を検出することによって、例えば、pH値などを検出することができる。
【0139】
擬似参照電極50は、図28(a)および図28(b)に示すように、ISFETセル領域を取り囲むように配置されている。
【0140】
擬似参照電極50は、Ag/AgCl(銀塩化銀)やPt(白金)などで形成可能である。擬似参照電極50には、一定の参照電圧VREFが供給されている。Ag/AgCl(銀塩化銀)は、スクリーン印刷などによって、直接形成可能である。また、Agを形成して、KClなどの溶液中で電気分解することによるめっき技術によっても形成可能である。
【0141】
図28において、擬似参照電極50は、イオン検出部6以外のパッシベーション膜22上に延在し、液体試料26中の電位を制御すると共に、遮光膜としても利用される。
【0142】
尚、図28に示される構造は、CMOS形成技術を適用して形成可能である。図28において、LOCOS絶縁膜17の下部には、チャネルストッパ拡散層が形成されるが、図示を省略している。
【0143】
第4の実施の形態に係るイメージセンサによれば、各画素のイオン検出トランジスタに対して、蓄積キャパシタを並列接続し、画素選択時に蓄積キャパシタCSが充電され、画素選択されていない時に蓄積キャパシタCSが放電することにより、常に駆動状態を保持することができ、アレイ動作を安定化することができる。すなわち、画素選択されていない時も蓄積キャパシタCSから電力供給されるため、駆動状態を保持可能であり、安定性が向上する。
【0144】
第5の実施の形態に係るイメージセンサによれば、駆動部分や処理部分の回路上に、擬似参照電極を形成することにより、遮光電極と参照電極を新たに設置する必要が無くなり、センサ感度を向上した擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供することができる。
【0145】
第5の実施の形態に係るイメージセンサによれば、擬似参照電極が遮光膜の役割をするため、遮光膜を新たに形成する必要がない。
【0146】
第5の実施の形態に係るイメージセンサによれば、擬似参照電極とチップが一体型となるため、測定溶液が少量の場合でも測定が可能となる。
【0147】
また、第5の実施の形態に係るイメージセンサによれば、蓄積キャパシタCSを積層構造により形成できるため、集積度を向上することができる。
【0148】
また、第5の実施の形態に係るイメージセンサによれば、イオン検出部を素子領域の全面に形成できるため、イオン情報の検出感度を向上することができる。
【0149】
以上説明したように、本実施の形態によれば、駆動部分や処理部分の回路上に、擬似参照電極を形成することにより、遮光電極と参照電極を新たに設置する必要が無くなり、センサ感度を向上した擬似参照電極一体型光pHイメージセンサを提供する。
【0150】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第5の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0151】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明の擬似参照電極一体型光pHイメージセンサは、細胞のpHセンサ、pHイオンの分布測定、水質調査、水質管理、環境測定、美容分野、電気化学分野、医療計測分野などに適用可能である。
【符号の説明】
【0153】
1…セルアレイ領域
2…ISFETセル
4…イメージセンサ
6…イオン検出部
10…半導体基板
12…pウェル層
13…nウェルコンタクト領域
14、52…ソース領域
16、54…ドレイン領域
17…LOCOS絶縁膜
18…ゲート絶縁膜
19…イオン感応膜
20…トランスファゲート電極(TG)
21、46、48…キャパシタ電極
22…パッシベーション膜
23…nウェル層
24…参照電極
26…液体試料
30…垂直走査回路
32…水平走査回路
34…信号処理回路
40…ゲートプラグ電極
42…透明電極膜
43…基板コンタクト領域
44…ドレインプラグ電極
45…pウェルコンタクト領域
50a…遮光膜
50…擬似参照電極
56…リセット領域
58…注入制御ゲート電極
60…リセットゲート電極
100…試料セル
200…pH分布
WL1,WL2,…,WLm…ワード線(垂直走査線)
BL1,BL2,…,BLn…ビット線(水平走査線)
V1,QV2,…,QVm…垂直選択トランジスタ
H1,QH2,…,QHn…水平選択トランジスタ
LN…MOSFET
Qi、Q11、Q12、…、Q1n、21、Q22、…、Q2n、…、Qm1、Qm2、…、Qmn…イオン検出トランジスタ
G…トランスファゲートトランジスタ
11、C12、…、C1n、C21、C22、…、C2n、…、Cm1、Cm2、…、Cmn…ISFETセル
S…蓄積キャパシタ
REF…参照電圧
D,VDD…電源電圧
out…出力電圧
LN、VTG…ゲート電圧
TG…トランスファゲート電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型を有する半導体基板と、
前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有するウェル領域と、
前記ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、
前記ソース領域と、前記ウェル領域と、前記ドレイン領域上に配置されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域に隣接して配置されたトランスファゲート電極と、
前記ゲート絶縁膜上に配置されたイオン感応膜と、
前記イオン感応膜に接触する液体試料と、
前記ソース領域、前記ドレイン領域および前記トランスファゲート電極上に配置されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜上に、前記液体試料に接触して配置された擬似参照電極と
を備えることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項2】
前記擬似参照電極は、銀塩化銀(Ag/AgCl)若しくは白金(Pt)で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記トランスファゲート電極の電位は、リセット情報、光情報の検出時は、オフ状態のローレベル、pHイオン情報の検出時は、オン状態のハイレベルとし、前記トランスファゲート電極の電位よってオン、オフ制御することを特徴とする請求項1または2に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記ドレイン領域に接続された電源電圧と、
前記ソース領域に接続されたMOSFETと
を備え、全体が前記液体試料の液体界面のポテンシャルによる入力信号に対するソースフォロア回路となり、前記MOSFETのドレイン端子より得られる出力が、前記入力信号に対して、リニアに出力応答することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
行方向に延伸する複数のワード線と、
前記ワード線に直交し、列方向に延伸する複数のビット線と、
前記複数のワード線に対してそれぞれドレインが接続された複数の垂直選択トランジスタと、
前記複数の垂直選択トランジスタのそれぞれゲートが接続された垂直走査回路と、
前記複数のビット線に対して、それぞれソースが接続された水平選択トランジスタと、
前記複数の水平トランジスタのそれぞれゲートが接続された水平走査回路と、
前記ワード線と前記ビット線の交差部に配置されたISFETセルと
を備え、
前記ISFETセルは、
第1導電型を有する半導体基板と、
前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有するウェル領域と、
前記ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、
前記ソース領域と、前記ウェル領域と、前記ドレイン領域上に配置されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域に隣接して配置されたトランスファゲート電極と、
前記ゲート絶縁膜上に配置されたイオン感応膜と、
前記イオン感応膜に接触する液体試料と、
前記ソース領域、前記ドレイン領域および前記トランスファゲート電極上に配置されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜上に配置された擬似参照電極と
を備えることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項6】
前記複数の垂直選択トランジスタのソースを共通接続して得られた出力端子と接地電位間に接続されたMOSFETと、
前記複数の水平選択トランジスタのドレインを共通接続して得られた電源ラインに接続された電源電圧と、
前記トランスファゲート電極を共通化したトランスファゲートラインに接続されたトランスファゲート電圧と
を備えることを特徴とする請求項5に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記イメージセンサが配置された半導体基板上に試料セルを配置し、リセット情報、光情報の検出時は、前記ISFETセルの前記トランスファゲート電極の電位をオフ状態のローレベルとし、pHイオン情報の検出時は、オン状態のハイレベルとし、前記トランスファゲート電極の電位よってオン、オフ制御することによって、リセット情報、光情報のイメージ情報と、pHイオン分布情報の両方を検出することを特徴とする請求項5または6に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
第1導電型を有する半導体基板と、
前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有するウェル領域と、
前記ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域、ドレイン領域およびリセット領域と、
前記ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に、前記ソース領域に隣接して配置された注入制御ゲート電極と、
前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域に隣接して配置されたトランスファゲート電極と、
前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域と前記リセット領域間に配置されたリセットゲート電極と、
前記ゲート絶縁膜上に、前記注入制御ゲート電極と前記トランスファゲート電極間に配置されたイオン感応膜と、
前記イオン感応膜に接触する液体試料と、
前記ソース領域、前記ドレイン領域、前記注入制御ゲート電極、前記トランスファゲート電極、前記リセットゲート電極および前記リセット領域上に配置されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜上に配置された擬似参照電極と
を備えることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項9】
第1導電型を有する半導体基板と、
前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域と、
前記第1ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、
前記第1ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に配置されたイオン感応膜と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域間に接続される蓄積キャパシタと、
前記イオン感応膜に接触する液体試料と、
前記ソース領域および前記ドレイン領域上に配置されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜上に、前記液体試料に接触して配置された擬似参照電極と
を備えることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項10】
前記半導体基板上に配置され、第1導電型を有する第2ウェル領域と、
前記第2ウェル領域上に配置され、第1導電型を有する第2ウェルコンタクト領域と、
前記第2ウェル領域上の前記ゲート絶縁膜上に配置され、前記第2ウェル領域との間で前記蓄積キャパシタを形成するキャパシタ電極と
を備えることを特徴とする請求項9に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
前記ドレイン領域は、前記キャパシタ電極に接続され、前記ソース領域は、前記ウェルコンタクト領域に接続され、前記ドレイン領域と前記ソース領域間に並列に前記蓄積キャパシタを備えることを特徴とする請求項10に記載のイメージセンサ。
【請求項12】
前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域に隣接して配置されたトランスファゲート電極を備えることを特徴とする請求項10または11に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
前記パッシベーション膜は、前記第2ウェル領域上にも延在して配置され、かつ前記擬似参照電極は、当該パッシベーション膜上にも延在して配置されたことを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載のイメージセンサ。
【請求項14】
第1導電型を有する半導体基板と、
前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域と、
前記第1ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、
前記第1ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域間の前記ゲート絶縁膜上に配置されたゲートプラグ電極と、
前記ドレイン領域上に配置されたドレインプラグ電極と、
前記ソース領域と前記前記ドレインプラグ電極間に接続され、積層電極からなる蓄積キャパシタと、
前記ゲートプラグ電極上に配置された遮光膜と、
前記遮光膜上に配置されたイオン感応膜と、
前記イオン感応膜に接触する液体試料と、
前記イオン感応膜上に、前記液体試料に接触して配置された擬似参照電極と
を備えることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項15】
行方向に延伸する複数のワード線と、
前記ワード線に直交し、列方向に延伸する複数のビット線と、
前記複数のワード線に対してそれぞれドレインが接続された複数の垂直選択トランジスタと、
前記複数の垂直選択トランジスタのそれぞれゲートが接続された垂直走査回路と、
前記複数のビット線に対して、それぞれソースが接続された水平選択トランジスタと、
前記複数の水平トランジスタのそれぞれゲートが接続された水平走査回路と、
前記ワード線と前記ビット線の交差部に配置されたISFETセルと
を備え、
前記ISFETセルは、
第1導電型を有する半導体基板と、
前記半導体基板上に配置され、第1導電型と反対導電型の第2導電型を有する第1ウェル領域と、
前記第1ウェル領域上に配置され、第1導電型を有するソース領域およびドレイン領域と、
前記第1ウェル領域上に配置されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に配置されたイオン感応膜と、
前記ソース領域と前記ドレイン領域間に接続される蓄積キャパシタと、
前記イオン感応膜に接触する液体試料と、
前記ソース領域および前記ドレイン領域上に配置されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜上に、前記液体試料に接触して配置された擬似参照電極と
を備えることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項16】
前記ISFETセルは、さらに
前記半導体基板上に配置され、第1導電型を有する第2ウェル領域と、
前記第2ウェル領域上に配置され、第1導電型を有する第2ウェルコンタクト領域と、
前記第2ウェル領域上の前記ゲート絶縁膜上に配置され、前記第2ウェル領域との間で前記蓄積キャパシタを形成するキャパシタ電極と
を備えることを特徴とする請求項15に記載のイメージセンサ。
【請求項17】
前記ドレイン領域は、前記キャパシタ電極に接続され、前記ソース領域は、前記ウェルコンタクト領域に接続され、前記ドレイン領域と前記ソース領域間に並列に前記蓄積キャパシタを備えることを特徴とする請求項16に記載のイメージセンサ。
【請求項18】
前記ISFETセルは、さらに
前記ゲート絶縁膜上に、前記ドレイン領域に隣接して配置されたトランスファゲート電極を備えることを特徴とする請求項16または17に記載のイメージセンサ。
【請求項19】
前記複数の水平選択トランジスタのドレインを共通接続して得られた電源ラインに接続された電源電圧と、
前記複数の垂直選択トランジスタのソースを共通接続して得られた出力端子と接地電位間に接続されたMOSFETを備えることを特徴とする請求項15〜18いずれか1項に記載のイメージセンサ。
【請求項20】
前記複数の水平選択トランジスタのドレインを共通接続して得られた出力端子と接地電位間に接続されたMOSFETと、
前記複数の垂直選択トランジスタのソースを共通接続して得られた電源ラインに接続された電源電圧とを備えることを特徴とする請求項15〜18のいずれか1項に記載のイメージセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−207991(P2012−207991A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73151(P2011−73151)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)