イルミネーション構造、該イルミネーション構造で用いられる光学部材及び電子機器
【課題】点灯時、消灯時に関わらず、イルミネーションの美感を維持し、装飾性やアミューズメント性を向上させる。
【解決手段】光源ユニットが消灯している際には、外光が導光板27の隆起部に入射すると、一部は、隆起部及び平板部の内部を通って、光反射シートで反射して、再び平板部及び隆起部の内部を通って、隆起部の外表面から外部へ出射し、他の一部は、外表面で反射する。隆起部の外表面は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、観察者からはダイヤモンドのように美麗に輝く光条が視認される。
【解決手段】光源ユニットが消灯している際には、外光が導光板27の隆起部に入射すると、一部は、隆起部及び平板部の内部を通って、光反射シートで反射して、再び平板部及び隆起部の内部を通って、隆起部の外表面から外部へ出射し、他の一部は、外表面で反射する。隆起部の外表面は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、観察者からはダイヤモンドのように美麗に輝く光条が視認される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、イルミネーション構造、該イルミネーション構造で用いられる光学部材及び電子機器に係り、着信時や通話時等にエンブレム等を発光表示させる例えば携帯電話機で用いられるイルミネーション構造、該イルミネーション構造で用いられる光学部材及び携帯電話機等の電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯型の電子機器としての携帯電話機には、着信時に点滅してその旨を通知したり、通話時にエンブレムを発光表示させる表示用発光部が設けられているものが多い(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
例えば、ロゴの刻印(ホットスタンプ等)を裏面に施した比較的大面積の平板状の導光部材(ロゴプレート等)の側方にLED(Light Emitting Diode)等の光源を配置して、発光表示させたり、比較的小面積の導光部材の下方に光源を配置して、発光表示させるようにしていた。
【0003】
しかしながら、最近は、携帯電話機には、小型化、軽量化、薄型化、低コスト化、多機能性のみならず、高いデザイン性も要求されており、美感上も優れたものでなければならない。
ところが、上記携帯電話機では、例えば、着信時や通話時以外の消灯時(非照光時)には、エンブレムは視認され難くく、美感が得られず、デザイン性が低く、購買意欲を喚起することが困難となっていた。
【0004】
このため、下方に配置された光源から入射した光を外部へ導く導光部材と、外光が入射される突出部と、突出部の裏面側に配置した光反射部材とを有する表示用発光部を携帯電話機に備える技術が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。ここで、突出部の外表面は、所謂ダイアモンドカットが施されることによって多面化されている。
この表示用発光部においては、着信時や通話時に光源が点灯した際には、光源からの光は、光反射部材を避けて導光部材を通って外部へ出射され、消灯時には、外光が突出部に入射して一部は外表面で反射して外部へ出射され 光反射部材に達した光は、光反射部材で反射して突出部を通って外部へ出射される。
【特許文献1】特開2002−271456号公報
【特許文献2】特開2006−020066号公報
【特許文献3】特開2002−057762号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、上記従来技術では、依然として、イルミネーションの美感を持たせ、装飾性やアミューズメント性(娯楽性)を高めることが困難であるという点である。
すなわち、消灯時に外光の反射光の輝度が不足して、ロゴ等を視認しにくかった。また、点灯時には、光源からの光は、突出部を避けて外部へ出射されるので、装飾性が低下していた。
このように、消灯時はもとより点灯時にも、イルミネーション表示が単調となってしまい、デザイン上も美感や面白みに欠け、最近の機能性はもとより、アクセサリ感覚で用いることができる装飾性や、アミューズメント性に関する高度な要求に対応できなかった。
【0006】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、表示用の発光部において、点灯時、消灯時を問わず、イルミネーションの美感を維持し、装飾性やアミューズメント性を向上させることができるイルミネーション構造、該イルミネーション構造で用いられる光学部材及び電子機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、発光素子からなる光源と、上記光源から放射された光を受光して外部へ出射すると共に、外光を受光して外部へ向けて反射させる光学部材とを備えてなるイルミネーション構造に係り、上記光学部材は、上記光源から放射された光を側端面から受光する板状導光体と、上記板状導光体の上に隆起させて形成された光出射部とを備え、上記板状導光体の裏面側には、上記光源から受光した光及び入射した外光を外部へ向けて反射させる光反射部が設けられ、かつ、上記光出射部の外表面には、複数の面からなる多面領域が形成されていることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のイルミネーション構造に係り、少なくとも1つの上記光出射部が、予めデザインされた所定の模様が得られるように上記板状導光体の上に形成され、上記多面領域は、互いに異なる方向を向くように組み合わされた複数の面からなることを特徴としている。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のイルミネーション構造に係り、上記光反射部は、上記板状導光体の裏面側に配置された光反射部材からなることを特徴としている。
【0010】
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載のイルミネーション構造に係り、上記光反射部は、上記板状導光体の裏面に形成された光反射膜からなることを特徴としている。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、請求項3記載のイルミネーション構造に係り、上記板状導光体の裏面には、上記光反射部材との間に空隙が形成されるように、凹部が形成されていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載のイルミネーション構造に係り、上記凹部の凹面には、互いに異なる方向を向くように組み合わされた複数の面からなる多面領域が形成されていることを特徴としている。
【0013】
また、請求項7記載の発明は、請求項6記載のイルミネーション構造に係り、上記多面領域の少なくとも一部は、多面体の外表面状に形成されてなっていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項8記載の発明は、請求項5、6又は7記載のイルミネーション構造に係り、上記凹部は、上記光出射部の下方に形成されていることを特徴としている。
【0015】
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1に記載のイルミネーション構造に係り、上記板状導光体の表面の上記光出射部の非形成領域は、遮光されていることを特徴としている。
【0016】
また、請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか1に記載のイルミネーション構造に係り、電子機器に設けられていると共に、少なくとも上記光学部材は、上記電子機器に着脱自在に装着されていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項11記載の発明は、請求項10記載のイルミネーション構造に係り、上記電子機器の筐体には、上記板状導光体を収容するための収容用凹部が形成され、該収容用凹部の内壁部に形成された透明領域に臨むように、上記筐体の内部に上記光源が配置され、上記板状導光体の上記側端面が上記透明領域を介して上記光源に対向配置されるように、上記板状導光体が上記収容用凹部に収容されることを特徴としている。
【0018】
また、請求項12記載の発明は、光源から放射された光を受光して外部へ出射すると共に、外光を受光して外部へ向けて反射させる光学部材に係り、請求項1乃至11のいずれか1に記載のイルミネーション構造で用いられる光学部材からなることを特徴としている。
【0019】
また、請求項13記載の発明に係る電子機器は、請求項1乃至11のいずれか1に記載のイルミネーション構造を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
この発明の構成によれば、光源から放射された光を側端面から受光する板状導光体と、板状導光体の上に隆起させて形成された光出射部とを備え、板状導光体の裏面側には、光源から受光した光及び入射した外光を外部へ向けて反射させる光反射部が設けられ、かつ、光出射部の外表面には、複数の面からなる多面領域が形成されているので、点灯時、消灯時を問わず、イルミネーションの美感を維持し、装飾性やアミューズメント性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
光源から放射された光を側端面から受光する板状導光体と、板状導光体の上に隆起させて形成された光出射部とを備え、板状導光体の裏面側には、光源から受光した光及び入射した外光を外部へ向けて反射させる光反射部が設けられ、かつ、光出射部の外表面には、複数の面からなる多面領域が形成されていることによって、点灯時、消灯時を問わず、イルミネーションの美感を維持し、装飾性やアミューズメント性を向上させるという目的を実現した。
【実施例1】
【0022】
図1は、この発明の第1の実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図、図2は、同携帯電話機の構成を分解して示す分解斜視図、図3は、同携帯電話機の構成を示すブロック図、図4は、同携帯電話機の発光部の構成を示す断面図、図5は、同発光部の構成を説明するための斜視図、図6は、同携帯電話機の構成を示す平面図、図7は、図1のA部を拡大して示す拡大斜視図、図8は、図6のB部を拡大して示す拡大図、図9は、同発光部の導光板の構成を示す斜視図、図10は、同導光板の構成を示す平面図、図11は、同導光板の構成を示す側面図、図12は、同導光板の構成を示す断面図、また、図13は、同導光板の構成を示す下面図である。
この例の携帯電話機1は、図1乃至図3に示すように、折畳可能な筐体2を備えると共に、通話機能やデータ通信機能を有し、上部ユニット3と下部ユニット4とが、折畳可能なようにヒンジ部5で相互に結合されて構成されている。
【0023】
上部ユニット3は、図1乃至図3に示すように、折畳可能な扁平な筐体を構成する上部筐体7に、LEDを有し例えば着信時や通話時に発光する発光部8と、発光部8を構成するLEDを駆動するためのLED駆動部9と、スピーカからなり、例えば、動画の再生時や着信時に音声を出力する音声出力部11と、受話音声出力用スピーカからなる受話部12と、液晶表示装置からなり例えば機能設定画面や、待受画面等が表示される表示部13とが実装されて概略構成されている。
【0024】
下部ユニット4は、図1乃至図3に示すように、折畳可能な扁平な筐体を構成する下部筐体15に、当該携帯電話機本体の構成各部を制御する制御部16と、制御部16が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部17と、アンテナ18を介して無線電波の送受信を行い、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる無線通信部19と、数字や文字の入力操作等を行うための多数の各種操作キー等からなる操作部21と、送話音声を入力するマイクロフォンからなる送話部22とが実装されて概略構成されている。
【0025】
この例の発光部8は、着信時にその旨を通知する着信通知機能と、例えば、所定のエンブレムをイルミネーション表示するイルミネーション表示機能と、消灯時でも装飾性を維持するアクセサリ機能とを兼ね備えている。
発光部8は、共にプリント配線基板24上に搭載され、3原色でそれぞれに発光する赤色LED、緑色LED、青色LEDの点滅により、多様な点灯色で発光する。
【0026】
発光部8は、図2及び図4と、図7乃至図13とに示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体7のリアカバー26に取り付けられ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された導光板(発光用レンズ)27と、導光板27の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0027】
各光源ユニット25は、3原色でそれぞれに発光する赤色LED、緑色LED、青色LEDからなっている。
この例では、赤色LED、緑色LED、青色LEDは、それぞれ1個ずつ、例えば直線上に一列にプリント配線基板24上に配置されている。
ここで、各LEDの点滅パターンが設定されることによって、イルミネーションパターンの詳細が決定されている。
【0028】
導光板27は、アクリルやポリカーボネート等のプラスチックスや、光学ガラス等の透明部材からなり、平板部31と、平板部31上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット(ブリリアントカット等)加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
【0029】
リアカバー26は、図4乃至図8に示すように、その中央部に形成され、隆起部32の先端を露出するための円形の開口35,35,35と、裏面側に形成され、導光板27を収容するための導光板用凹部36と、光源ユニット25を覆って収容するための光源用凹部37とを有している。なお、リアカバー26は不透明部材からなり、平板部31の表面の隆起部32の非形成領域は遮光されている。
【0030】
導光板27は、各隆起部32が対応する開口35に挿入され(先端が非突出状態で)、平板部31が導光板用凹部36に嵌め込まれ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された状態で、平板部31の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38によって弾性的に押えられて固定され、かつ、両側端面39,39に、光源ユニット25が対向するように配置される。
【0031】
リアカバー26の導光板用凹部36及び光源用凹部37が形成された部位は、その内表面から外表面へ向けて湾曲するように外力が加わった際に、元の状態に戻るように復元力が働くように成形され、導光板27がリアカバー26とプリント配線基板24とに挟まれて保持された状態で、平板部31の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38を押し上げようとすると、復元力によって、裏面側縁部38が平板部31を押さえて、導光板27を固定すると共に、裏面側縁部38が平板部31の上面の隆起部32の周囲領域に密着して、防水及び防塵がなされる。
【0032】
また、光源ユニット25は、プリント配線基板24上に配置された状態で、プリント配線基板24と光源用凹部37とに囲まれた収容部41内に収容され、かつ、その上面がリアカバー26の裏面の押さえ面42によって押えられている。
【0033】
光源ユニット25が点灯している際には、図4に示すように、光源ユニット25から出射された光は、側端面39から導光体27の平板部31に入射し、光反射シート28で反射して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射する。したがって、イルミネーション表示を視認するための十分な輝度を確保することができる。
【0034】
ここで、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされていることにより、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られる。
【0035】
光源ユニット25が消灯している際には、図4に示すように、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、光反射シート28で反射して、再び、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射する。したがって、所定の輝度を得ることができる。
【0036】
また、この場合も、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を享受することができる。
【0037】
制御部16は、CPU(中央処理装置)等からなり、例えば、所定の電話番号に対する発呼処理等を行うための通信制御プログラムや、操作部21の各種キーボタンからの入力情報を処理する操作制御プログラム、LED駆動部9を制御して、例えば、着信時や通話時に発光部8のLEDを点滅させる発光制御プログラム、ホームページを閲覧するためのプログラムとしてのブラウザ、電子メールを作成したり送受信するためのプログラムとしてのメーラ等の記憶部17に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部17に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、通信制御処理や、操作制御処理、発光制御処理等を行う。
【0038】
記憶部17は、ROM、RAM等の半導体メモリからなり、制御部16が実行する上記通信制御処理プログラムや、操作制御プログラム、発光制御プログラム、表示制御プログラム等の各種処理プログラム等をが記憶されたプログラム記憶領域と、各機能の設定情報や通信履歴情報、電話帳情報、発光部8の光源ユニット25におけるLEDの点滅パターン等の各種情報が記憶された情報記憶領域とを有すると共に、この記憶部17には、制御部16がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
【0039】
発光制御プログラムには、着信時や通話時に発光部8の光源ユニット25を構成する各LEDを予め設定された点滅パターンに従って点滅させて、所望のイルミネーションパターンを表示させる発光制御を行うための手順が記述されている。
なお、この例では、発光部8の両光源ユニット25,25は、共に同一パターンで点滅させるものとする。
また、上記情報記憶領域を構成する点滅パターン記憶領域には、各LEDの点滅状態の時系列的変化パターンが記憶されている。この時系列的変化パターンでは、連続した各単位期間毎に、赤色LED、緑色LED及び青色LEDのうち、点灯(滅灯)されるLEDが指定されている。
【0040】
次に、図4を参照してこの例の携帯電話機1の動作について説明する。
電源投入後、制御部16は、操作者による入力操作や着信を待機する待受モードに入り、表示部13には待受画面を表示させる。この状態で、制御部16は、例えば着信の有無を監視し、着信有りを検知すると、LED駆動部9を制御して、予め設定された点滅パターンデータに従って、光源ユニット25の赤色LED、緑色LED、青色LEDを点滅させて、所望のイルミネーションパターンを表示させる。
【0041】
このように、光源ユニット25が点灯している際には、図4に示すように、光源ユニット25から出射された光は、側端面39から導光体27の平板部31に入射し、光反射シート28で反射して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射する。したがって、イルミネーション表示を視認するための十分な輝度を確保することができる。
【0042】
ここで、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされていることにより、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られる。
【0043】
光源ユニット25が消灯している際には、図4に示すように、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、光反射シート28で反射して、再び、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射する。したがって、所定の輝度を得ることができる。
【0044】
また、この場合も、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を享受することができる。
【0045】
このように、この例の構成によれば、光源ユニット25が点灯している際には、光源ユニット25から出射された光は、側端面39から導光体27の平板部31に入射し、光反射シート28で反射して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射するので、イルミネーション表示を視認するための十分な輝度を確保することができる。
【0046】
また、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされているので、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように美麗に輝く光条が視認され、高い装飾性を得ることができる。
【0047】
また、光源ユニット25が消灯している際には、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、光反射シート28で反射して、再び、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射するので、所定の輝度を得ることができる。
【0048】
また、この場合も、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されているので、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように美麗に輝く光条が視認されて、高い装飾性を得ることができ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を楽しむことができる。
【0049】
このように、光源ユニット25が点灯している場合も、消灯している場合も、隆起部32の外表面33が、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認されると共に、平板部31の裏面に光反射シート28が貼り付けられているので、消灯時でも輝度を向上させることができる。
したがって、発光部8において、点灯時、消灯時を問わず、イルミネーションの美感を維持し、装飾性やアミューズメント性を向上させることができる。特に、点灯時に、イルミネーション機能を発揮するのみならず、消灯時に、アクセサリパーツとしての装飾性を向上させることができる。したがって、消費者の購買意欲を喚起することができる。
【実施例2】
【0050】
図14は、この発明の第2の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図、図15は、同発光部の導光板の構成を示す断面図、また、図16は、同導光板の構成を示す下面図である。
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、導光板に裏面側に隆起部に対応させて凹部を形成した点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、第1の実施例と同一の構成要素については、例えば、図14において、図4で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0051】
この例の携帯電話機の発光部8Aは、図14乃至図16に示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体7のリアカバー26に取り付けられ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された導光板(発光用レンズ)51と、導光板51の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0052】
導光板51は、透明部材からなり、平板部52と、平板部52上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。平板部52の裏面には、隆起部32に対応させて、凹面が半球面状の凹部(ディンプル)53,53,53が形成されている。
平板部52の裏面に光反射シート28が貼り付けられていることにより、各凹部53と光反射シート28とによって、空隙部が形成されている。
各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
【0053】
リアカバー26は、その中央部に形成され、隆起部32の先端を露出するための円形の開口35,35,35と、裏面側に形成され、導光板51を収容するための導光板用凹部36と、光源ユニット25を覆って収容するための光源用凹部37とを有している。
導光板51は、各隆起部32が対応する開口35に挿入され(先端が非突出状態で)、平板部52が導光板用凹部36に嵌め込まれ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された状態で、平板部52の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38によって弾性的に押えられて固定され、かつ、両側端面54,54に、光源ユニット25が対向するように配置される。
【0054】
光源ユニット25が点灯している際には、図14に示すように、光源ユニット25から出射された光は、側端面54から導光体51の平板部52に入射し、例えば、空隙部を通過して光反射シート28に達し、光反射シート28で反射して、空隙部を通過して凹部53の凹面に達し、この凹面で屈折して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射する。
【0055】
この例では、平板部52の裏面に凹部53が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、イルミネーション表示を視認するために、一段と輝度を高めることができる。
また、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされていることにより、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られる。
【0056】
光源ユニット25が消灯している際には、図14に示すように、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、さらに、例えば、空隙部を通過して光反射シート28に達し、光反射シート28で反射して、空隙部を通過して凹部53の凹面に達し、この凹面で屈折して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射する。
【0057】
この場合も、平板部52の裏面に凹部53が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、輝度を高めることができる。
また、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認されるために、高い装飾性が得られ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を享受することができる。
【0058】
この例の構成によれば、上述した第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。
加えて、平板部52の裏面に凹部53が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、点灯時は、イルミネーション表示を視認するために、一段と輝度を高めることができる。また、消灯時にも、光反射シート28における反射光が集光され、一段と輝度を高めることができ、アクセサリ感覚を享受することができる。
【実施例3】
【0059】
図17は、この発明の第3の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図、図18は、同発光部の導光板の構成を示す断面図、また、図19は、同導光板の構成を示す下面図である。
この例が上述した第2の実施例と大きく異なるところは、平板部の裏面に形成した凹部の形状を半球面状に代えて、頂部を平面状、側壁部を円錐の外壁面の一部とした形状とした点である。
これ以外の構成は、上述した第2の実施例の構成と略同一であるので、第2の実施例と同一の構成要素については、例えば、図17において、図14で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0060】
この例の携帯電話機の発光部8Bは、図17乃至図19に示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体7のリアカバー26に取り付けられ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された導光板(発光用レンズ)56と、導光板56の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0061】
導光板56は、透明部材からなり、平板部57と、平板部57上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。平板部57の裏面には、隆起部32に対応させて、凹面が断面台形状の凹部58,58,58が形成されている。各凹部58は、平面状の頂部59と、円錐の外壁面の一部とした側壁部61とをからなっている。すなわち、凹部58は、円錐から頂部を水平面で切り取った断面台形状を有している。この例では、側壁部61の稜線と、頂部59の円形の平面とのなす角度は、略45°とされている。
【0062】
平板部57の裏面に光反射シート28が貼り付けられていることにより、各凹部58と光反射シート28とによって、空隙部が形成されている。
各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
【0063】
リアカバー26は、その中央部に形成され、隆起部32の先端を露出するための円形の開口35,35,35と、裏面側に形成され、導光板57を収容するための導光板用凹部36と、光源ユニット25を覆って収容するための光源用凹部37とを有している。
導光板57は、各隆起部32が対応する開口35に挿入され(先端が非突出状態で)、平板部52が導光板用凹部36に嵌め込まれ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された状態で、平板部52の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38によって弾性的に押えられて固定され、かつ、両側端面62,62に、光源ユニット25が対向するように配置される。
【0064】
光源ユニット25が点灯している際には、図17に示すように、光源ユニット25から出射された光は、側端面62から導光体56の平板部57に入射し、例えば、空隙部を通過して光反射シート28に達し、光反射シート28で反射して、空隙部を通過して凹部58の凹面(頂部59又は側壁部61)に達し、この凹面で屈折して、平板部57及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射する。
【0065】
この例では、平板部57の裏面に凹部58が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、イルミネーション表示を視認するために、一段と輝度を高めることができる。
また、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされていることにより、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られる。
さらに、凹部58の凹面は、頂部59と側壁部61とからなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、一段と高い装飾性が得られる。
【0066】
光源ユニット25が消灯している際には、図17に示すように、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部57及び隆起部32の内部を通過して、さらに、例えば、空隙部を通過して光反射シート28に達し、光反射シート28で反射して、空隙部を通過して凹部58の凹面に達し、この凹面で屈折して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射する。この場合も、平板部57の裏面に凹部58が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、輝度を高めることができる。
【0067】
また、この場合も、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を享受することができる。
さらに、凹部58の凹面は、頂部59と側壁部61とからなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、一段と高い装飾性が得られる。
【0068】
この例の構成によれば、上述した第2の実施例と略同様の効果を得ることができる。
加えて、凹部58の凹面は、頂部59と側壁部61とからなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、点灯時及び消灯時に、一段と高い装飾性が得られる。
【実施例4】
【0069】
図20は、この発明の第4の実施例である携帯電話機の発光部の導光板の構成を示す下面図である。
この例が上述した第3の実施例と大きく異なるところは、平板部の裏面に形成した凹部の形状を、頂部を除去した円錐形状に代えて、頂部を除去した正八角錐形状とした点である。
これ以外の構成は、上述した第3の実施例の構成と略同一であるので、第3の実施例と同一の構成要素については、例えば、図20において、図19で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0070】
この例の携帯電話機の発光部において、図20に示すように、導光板64は、透明部材からなり、平板部65と、平板部65上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。平板部65の裏面には、隆起部32に対応させて、凹面が断面台形状の凹部66,66,66が形成されている。各凹部66は、平面状の頂部67と、正八角錐の外壁面の一部とした側壁部68とをからなっている。
【0071】
すなわち、凹部66は、正八角錐から頂部を水平面で切り取って除いた断面台形状を有している。ここで、凹面は、頂部67では、正八角形状平面、側壁部68では、8つの台形状平面が組み合わされて構成されている。
また、この例では、側壁部68の稜線と、頂部67の正八角形の平面とのなす角度は、略45°とされている。
【0072】
また、平板部65の裏面に光反射シート28が貼り付けられていることにより、各凹部66と光反射シート28とによって、空隙部が形成されている。
各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
凹部66の凹面は、頂部67と側壁部68とからなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、点灯時及び消灯時に、一段と高い装飾性が得られる。
【0073】
この例の構成によれば、上述した第3の実施例と略同様の効果を得ることができる。
【実施例5】
【0074】
図21は、この発明の第5の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図、図22は、同発光部の導光板の構成を示す断面図、また、図23は、同導光板の構成を示す下面図である。
この例が上述した第3の実施例と大きく異なるところは、平板部の裏面に形成した凹部の形状を、頂部を除去した円錐形状に代えて、正八角錐形状とした点である。
これ以外の構成は、上述した第3の実施例の構成と略同一であるので、第3の実施例と同一の構成要素については、例えば、図23において、図19で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0075】
この例の携帯電話機の発光部8Dは、図21乃至図23に示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体7のリアカバー26に取り付けられ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された導光板(発光用レンズ)71と、導光板56の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0076】
導光板71は、透明部材からなり、平板部72と、平板部72上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。平板部72の裏面には、隆起部32に対応させて、凹面が断面台形状の凹部73,73,73が形成されている。各凹部73は、正八角錐の頂部の形状を有し、8つの二等辺三角形が組み合わされてなっている。
この例では、各凹部73は、上記三角形が、平板部72に対して略45°の角度で傾斜するうように形成されている。
【0077】
また、平板部72の裏面に光反射シート28が貼り付けられていることにより、各凹部66と光反射シート28とによって、空隙部が形成されている。
各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
凹部73の凹面は、8つの二等辺三角形からなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、点灯時及び消灯時に、一段と高い装飾性が得られる。
【0078】
リアカバー26は、その中央部に形成され、隆起部32の先端を露出するための円形の開口35,35,35と、裏面側に形成され、導光板71を収容するための導光板用凹部36と、光源ユニット25を覆って収容するための光源用凹部37とを有している。
導光板71は、各隆起部32が対応する開口35に挿入され(先端が非突出状態で)、平板部72が導光板用凹部36に嵌め込まれ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された状態で、平板部72の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38によって弾性的に押えられて固定され、かつ、両側端面74,74に、光源ユニット25が対向するように配置される。
【0079】
この例の構成によれば、上述した第3の実施例と略同様の効果を得ることができる。
【実施例6】
【0080】
図24は、この発明の第6の実施例である携帯電話機の構成を示す平面図、図25は、図24のC−C線に沿った断面図であって、同携帯電話機の発光部の構成を示す図、図26は、図24のD−D線に沿った断面図、また、図27は、同携帯電話機のリアカバーに形成された導光板収容部の構成を示す平面図である。
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、導光板を着脱自在に筐体に取り付け可能なように構成した点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、第1の実施例と同一の構成要素については、例えば、図25において、図4で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0081】
この例の携帯電話機1Eの発光部8Eは、図24乃至図27に示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体76のリアカバー77に凹状に設けられた導光板収容部78に収容され、導光板収容部78を覆う蓋部材79によって押えられて固定された導光板(発光用レンズ)27と、導光板27の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0082】
この例では、蓋部材79が、導光板27と組み合わせた状態で、リアカバー77に脱着可能なように係着されて固定され、導光板27を蓋部材79と共に導光板収容部78に収容したり、導光板収容部78から取り出すことによって、導光板27をリアカバー77に着脱自在に取り付け可能とされている。
【0083】
蓋部材79は、隆起部32の先端を露出するための円形の開口81,81,81と、裏面側に突設されリアカバー77に係着するための一対の前端側爪部82,82及び一対の後端側爪部83,83とを有している。なお、蓋部材79は、不透明部材からなり、平板部31の表面の隆起部32の非形成領域は遮光される。
【0084】
リアカバー77は、外表面の中央部が凹状に成形されて、裏面に光反射シート28が貼り付けられた導光板27を収容する導光板収容部78と、導光板収容部78を囲むように形成された蓋部材79の裏面の周縁部を載置する枠状の蓋載置部84と、蓋載置部84の前端側(この例では、携帯電話機のヒンジ部側)に形成された前端側爪部82,82を挿入するための一対の挿入凹部85,85及び前端側爪部82,82を係止するための一対の前端係止部86,86と、蓋載置部84の後端側に形成された後端側爪部83,83を挿入するための一対の挿入凹部87,87及び後端側爪部83,83を係止するための一対の後端係止部88,88とを有し、導光板収容部78の内壁部を構成し、光源ユニット25と平板部31の側端面39との間に介在する箇所は、透明領域89とされている。
光源ユニット25は、導光板収容部78の透明領域89に臨むように、上部筐体76の内部に配置され、導光板27は、側端面39が透明領域を介して光源ユニット25に対向配置されるように、導光板収容部78に収容される。
【0085】
導光板27をリアカバー77に装着する際には、裏面に光反射シート28が貼り付けられた導光板27を、各開口81に隆起部32を挿入した状態で蓋部材79の裏面側に重なね合わせて、リアカバー77の導光板収容部78に導光板27を収容して、蓋部材79の裏面を蓋載置部84の載置面に対してスライドさせて、前端側爪部82,82を挿入凹部85,85に挿入すると共に、後端側爪部83,83を挿入凹部87,87に挿入する。
こうして、前端側爪部82,82と前端係止部86,86とを係合させ、後端側爪部83,83と後端係止部88,88とを係合させて、導光板27を導光板収容部78に収容した状態で、蓋部材79及び導光板27をリアカバー77に固定する。
【0086】
導光板27をリアカバー77から取り外す際には、蓋部材79の前端部を押下して、前端側爪部82,82と前端側爪部82,82との係合状態を解除した後、蓋部材79及び導光板27を後方(この例では、携帯電話機のヒンジ部の反対側)に引き出す。
この後、予め用意された様々なデザインの導光板27のなかから、ユーザの好みや気分等に合った導光板27を選択して、又は同種の導光板27を、再びリアカバー77に取り付け、導光板27の交換を行う。
【0087】
この例の構成によれば、上述した第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。
加えて、ユーザの好みに合わせて、イルミネーション表示用の導光板27を簡単に交換することができる。
すなわち、ユーザが次第にそのデザインに見飽きてきた場合に、ユーザの嗜好に合った別のデザインの導光板27を取り付けて楽しむことができ、様々なデザインの導光板27を用意しておくことで、ユーザの好みや気分等に応じて、簡単に交換することができる。
【0088】
また、導光板27を携帯電話機に対して簡単かつ迅速に着脱を行うことができ、かつ、装着されているときには容易に脱落しないように確実に保持することができる。
また、リアカバー77に一体的に成形された凹状の導光板収容部78内に導光板27を装着するので、筐体内部への水分や塵埃の侵入を確実に防止することができる。
【実施例7】
【0089】
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、導光板の裏面に比較的急傾斜の反射面と、比較的緩傾斜の反射面とを交互に繰り返し形成した点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。なお、第1の実施例と同一の構成要素については、例えば、図4で用いた符号と同一の符号を用いて説明する。
【0090】
この例の導光板の平板部の裏面には、上面に対して比較的急傾斜の斜面と、比較的緩傾斜の斜面とが交互に繰返し形成され、さらに、光反射膜が形成されて、主として光源から入射した光を外部へ向けて反射させるための比較的急傾斜の表示光用反射面と、主として外光を外部へ向けて反射させるための比較的緩傾斜の外光用反射面とされている。
なお、光反射膜は、導光板の裏面にアルミニウム等の金属を蒸着させて形成されている。
平板部上には、概略半球状の隆起部32,32,32が一体的に形成され、各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
【0091】
この例の構成によれば、上述した第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。
加えて、光反射面を急斜面と緩斜面とから構成して、主として光源から入射した光を外部へ向けて反射させるための比較的急傾斜の表示光用反射面と、主として外光を外部へ向けて反射させるための比較的緩傾斜の外光用反射面とすることによって、点灯時も消灯時も十分な輝度を確保することができる。
【0092】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、着信時と通話時とで同一のイルミネーションパターンで表示する場合について述べたが、異なるイルミネーションパターンを採用しても良い。また、一対の光源ユニットにおいても、イルミネーションパターンを同一としても良いし、異なるイルミネーションパターンを採用しても良い。
【0093】
また、隆起部の概略形状は、概略半球状に限らず、例えば、半楕円体状等任意の回転体の一部としても良いし、文字や図形を象った形状としても良い。また、エンブレムに対応した上側筐体の開口の形状は、円形に限らず、ロゴの形状に対応させて、任意の形状を選定しても良い。
【0094】
また、隆起部の多面化の方法は、ブリリラントカットに限らず、ローズカットでも良いし、テーブルカットや、ステップカット等でも良い。また、他の多面体の外表面状としてもと良いし、必ずしも対称でなくても良いし、曲面を含んでいても良い。
また、光反射シートとして、微小なミラーをモザイク状に配置しても良い。
また、着信通知用及びイルミネーション表示用の発光部に適用する場合について述べたが、例えば操作部のキーボタンを照光する照光部に適用しても良い。
【0095】
また、光源ユニットで、赤色LED、緑色LED及び青LEDを、1列に並べて配置する場合について述べたが、例えば、三角形の頂点に配置されるようにしても良い。
また、赤色LED、緑色LED及び青色LEDは、1個ずつに限らず、複数個ずつ設けても良いし、それぞれ同数でなくても良い。また、赤色、緑色、青色に限らず、発光色が橙色、黄色、黄緑色のLEDも用いるようにしても良い。また、白色LEDを追加して配置しても良い。光源ユニットは、単一でも3つ以上としても良い。
【0096】
また、赤色、緑色、青色の補色(それぞれ、シアン、マゼンタ、イエローに対応)を呈する色光を出射するLEDを、それぞれ、補色発光素子として用いるようにしても良い。ここで、例えば、赤色の補色を呈する色光を出射するLEDを、青色LEDと、緑色光を発光する蛍光材料が混入された蛍光板とから構成するようにしても良いし、白色LEDとフィルタとを組み合わせて構成するようにしても良い。
また、各LEDを点滅させるのみならず、発光強度も変化させるようにしても良い。
【0097】
また、光源ユニットを、赤色LED、緑色LED及び青色LEDから構成して、各色を発光させる場合について述べたが、白色LEDユニットを用いても良いし、赤色LED、緑色LED又は青LEDを1種類設けて、単色の色光を発光させるようにしても良い。
また、光源としては、LEDに限らず、青色光や白色光等を発光する光源であれば、例えば、EL(Electroluminescent)表示素子等の他の素子でも良いし、蛍光ランプとフィルタとの組み合わせでも良い。
また、光源も点状光源に限らず、線状光源や面状光源であっても良い。また、発光部は、複数設けても良いし、配置位置も上部筐体に限らず、下部筐体でも良いし、ヒンジ部でも良い。
【0098】
また、例えば周囲の風景や人物等を撮影する電子カメラユニットを設けて、撮影機能やテレビ電話機能を付加するようにしても良い。これに対応させて、発光部に、撮影時に必要に応じてストロボ発光を行うストロボ発光機能を付加しても良い。
【0099】
また、第6の実施例で、上面の平板部を露出させても良いし、不透明部材を被覆させても良いし、装着後別部材でさらに覆っても良い。また、3個のレンズを2個のレンズに取り換えるようにしても良い。
また、導光板(発光用レンズ)のほか、光反射シートを交換可能に構成しても良い。また、光反射シートに加えて、各種フィルタを配置しても良い。
導光板をリアカバーの凹部に収容した状態で、開口が形成された蓋部材で覆うようにしても良い。また、導光板に係合用の爪部を設けて、蓋部材を廃するようにしても良い。
【0100】
また、導光部材を、導光板収容部の底面上を変位可能とし、隆起部の外表面の輝き方をユーザによって調節可能として、光条を変化させるようにしても良い。また、導光部材の装着方法は、係止爪を用いた係合によったものでも良い。
また、隆起部を複数配置する場合には、例えば、側部の隆起部を点灯時用、中央部の隆起部を消灯時用としても良い。ここで、各隆起部に対応させて隆起部の直下に凹部を形成し、例えば、点灯時用の凹部を、その対称軸が光源側に傾けるように形成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0101】
携帯端末としては 携帯型の電子機器としての携帯電話機に適用することもできるし、簡易型携帯電話(PHS)端末や、携帯情報端末(PDA)等に適用することもできる。さらに、適用対象は、携帯型の電子機器に限らず、例えば、イルミネーション機能を主機能とする単独のイルミネーション装置であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】この発明の第1の実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図である。
【図2】同携帯電話機の構成を分解して示す分解斜視図である。
【図3】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図4】同携帯電話機の発光部の構成を示す断面図である。
【図5】同発光部の構成を説明するための斜視図である。
【図6】同携帯電話機の構成を示す平面図である。
【図7】図1のA部を拡大して示す拡大斜視図である。
【図8】図6のB部を拡大して示す拡大図である。
【図9】同発光部の導光板の構成を示す斜視図である。
【図10】同導光板の構成を示す平面図である。
【図11】同導光板の構成を示す側面図である。
【図12】同導光板の構成を示す断面図である。
【図13】同導光板の構成を示す下面図である。
【図14】この発明の第2の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図である。
【図15】同発光部の導光板の構成を示す断面図である。
【図16】同導光板の構成を示す下面図である。
【図17】この発明の第3の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図である。
【図18】同発光部の導光板の構成を示す断面図である。
【図19】同導光板の構成を示す下面図である。
【図20】この発明の第4の実施例である携帯電話機の発光部の導光板の構成を示す下面図である。
【図21】この発明の第5の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図である。
【図22】同発光部の導光板の構成を示す断面図である。
【図23】同導光板の構成を示す下面図である。
【図24】この発明の第6の実施例である携帯電話機の構成を示す平面図である。
【図25】図24のC−C線に沿った断面図であって、同携帯電話機の発光部の構成を示す図である。
【図26】図24のD−D線に沿った断面図である。
【図27】同携帯電話機のリアカバーに形成された導光板収容部の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0103】
1,1E 携帯電話機(電子機器)
2 筐体
7,76 上部筐体
8,8A,8B,8D,8E 発光部(イルミネーション構造)
9 LED駆動部
25 光源ユニット(光源)
26,77 リアカバー
27,51,56,71 導光板(光学部材)
28 光反射シート(光反射部、光反射部材)
31,52,57,65,72 平板部(板状導光体)
32 隆起部(光出射部)
33 外表面(多面領域)
39,54 側端面
53,58,62,73 凹部
78 導光板収容部(収容用凹部)
89 透明領域
【技術分野】
【0001】
この発明は、イルミネーション構造、該イルミネーション構造で用いられる光学部材及び電子機器に係り、着信時や通話時等にエンブレム等を発光表示させる例えば携帯電話機で用いられるイルミネーション構造、該イルミネーション構造で用いられる光学部材及び携帯電話機等の電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯型の電子機器としての携帯電話機には、着信時に点滅してその旨を通知したり、通話時にエンブレムを発光表示させる表示用発光部が設けられているものが多い(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
例えば、ロゴの刻印(ホットスタンプ等)を裏面に施した比較的大面積の平板状の導光部材(ロゴプレート等)の側方にLED(Light Emitting Diode)等の光源を配置して、発光表示させたり、比較的小面積の導光部材の下方に光源を配置して、発光表示させるようにしていた。
【0003】
しかしながら、最近は、携帯電話機には、小型化、軽量化、薄型化、低コスト化、多機能性のみならず、高いデザイン性も要求されており、美感上も優れたものでなければならない。
ところが、上記携帯電話機では、例えば、着信時や通話時以外の消灯時(非照光時)には、エンブレムは視認され難くく、美感が得られず、デザイン性が低く、購買意欲を喚起することが困難となっていた。
【0004】
このため、下方に配置された光源から入射した光を外部へ導く導光部材と、外光が入射される突出部と、突出部の裏面側に配置した光反射部材とを有する表示用発光部を携帯電話機に備える技術が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。ここで、突出部の外表面は、所謂ダイアモンドカットが施されることによって多面化されている。
この表示用発光部においては、着信時や通話時に光源が点灯した際には、光源からの光は、光反射部材を避けて導光部材を通って外部へ出射され、消灯時には、外光が突出部に入射して一部は外表面で反射して外部へ出射され 光反射部材に達した光は、光反射部材で反射して突出部を通って外部へ出射される。
【特許文献1】特開2002−271456号公報
【特許文献2】特開2006−020066号公報
【特許文献3】特開2002−057762号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、上記従来技術では、依然として、イルミネーションの美感を持たせ、装飾性やアミューズメント性(娯楽性)を高めることが困難であるという点である。
すなわち、消灯時に外光の反射光の輝度が不足して、ロゴ等を視認しにくかった。また、点灯時には、光源からの光は、突出部を避けて外部へ出射されるので、装飾性が低下していた。
このように、消灯時はもとより点灯時にも、イルミネーション表示が単調となってしまい、デザイン上も美感や面白みに欠け、最近の機能性はもとより、アクセサリ感覚で用いることができる装飾性や、アミューズメント性に関する高度な要求に対応できなかった。
【0006】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、表示用の発光部において、点灯時、消灯時を問わず、イルミネーションの美感を維持し、装飾性やアミューズメント性を向上させることができるイルミネーション構造、該イルミネーション構造で用いられる光学部材及び電子機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、発光素子からなる光源と、上記光源から放射された光を受光して外部へ出射すると共に、外光を受光して外部へ向けて反射させる光学部材とを備えてなるイルミネーション構造に係り、上記光学部材は、上記光源から放射された光を側端面から受光する板状導光体と、上記板状導光体の上に隆起させて形成された光出射部とを備え、上記板状導光体の裏面側には、上記光源から受光した光及び入射した外光を外部へ向けて反射させる光反射部が設けられ、かつ、上記光出射部の外表面には、複数の面からなる多面領域が形成されていることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のイルミネーション構造に係り、少なくとも1つの上記光出射部が、予めデザインされた所定の模様が得られるように上記板状導光体の上に形成され、上記多面領域は、互いに異なる方向を向くように組み合わされた複数の面からなることを特徴としている。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のイルミネーション構造に係り、上記光反射部は、上記板状導光体の裏面側に配置された光反射部材からなることを特徴としている。
【0010】
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載のイルミネーション構造に係り、上記光反射部は、上記板状導光体の裏面に形成された光反射膜からなることを特徴としている。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、請求項3記載のイルミネーション構造に係り、上記板状導光体の裏面には、上記光反射部材との間に空隙が形成されるように、凹部が形成されていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載のイルミネーション構造に係り、上記凹部の凹面には、互いに異なる方向を向くように組み合わされた複数の面からなる多面領域が形成されていることを特徴としている。
【0013】
また、請求項7記載の発明は、請求項6記載のイルミネーション構造に係り、上記多面領域の少なくとも一部は、多面体の外表面状に形成されてなっていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項8記載の発明は、請求項5、6又は7記載のイルミネーション構造に係り、上記凹部は、上記光出射部の下方に形成されていることを特徴としている。
【0015】
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1に記載のイルミネーション構造に係り、上記板状導光体の表面の上記光出射部の非形成領域は、遮光されていることを特徴としている。
【0016】
また、請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか1に記載のイルミネーション構造に係り、電子機器に設けられていると共に、少なくとも上記光学部材は、上記電子機器に着脱自在に装着されていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項11記載の発明は、請求項10記載のイルミネーション構造に係り、上記電子機器の筐体には、上記板状導光体を収容するための収容用凹部が形成され、該収容用凹部の内壁部に形成された透明領域に臨むように、上記筐体の内部に上記光源が配置され、上記板状導光体の上記側端面が上記透明領域を介して上記光源に対向配置されるように、上記板状導光体が上記収容用凹部に収容されることを特徴としている。
【0018】
また、請求項12記載の発明は、光源から放射された光を受光して外部へ出射すると共に、外光を受光して外部へ向けて反射させる光学部材に係り、請求項1乃至11のいずれか1に記載のイルミネーション構造で用いられる光学部材からなることを特徴としている。
【0019】
また、請求項13記載の発明に係る電子機器は、請求項1乃至11のいずれか1に記載のイルミネーション構造を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
この発明の構成によれば、光源から放射された光を側端面から受光する板状導光体と、板状導光体の上に隆起させて形成された光出射部とを備え、板状導光体の裏面側には、光源から受光した光及び入射した外光を外部へ向けて反射させる光反射部が設けられ、かつ、光出射部の外表面には、複数の面からなる多面領域が形成されているので、点灯時、消灯時を問わず、イルミネーションの美感を維持し、装飾性やアミューズメント性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
光源から放射された光を側端面から受光する板状導光体と、板状導光体の上に隆起させて形成された光出射部とを備え、板状導光体の裏面側には、光源から受光した光及び入射した外光を外部へ向けて反射させる光反射部が設けられ、かつ、光出射部の外表面には、複数の面からなる多面領域が形成されていることによって、点灯時、消灯時を問わず、イルミネーションの美感を維持し、装飾性やアミューズメント性を向上させるという目的を実現した。
【実施例1】
【0022】
図1は、この発明の第1の実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図、図2は、同携帯電話機の構成を分解して示す分解斜視図、図3は、同携帯電話機の構成を示すブロック図、図4は、同携帯電話機の発光部の構成を示す断面図、図5は、同発光部の構成を説明するための斜視図、図6は、同携帯電話機の構成を示す平面図、図7は、図1のA部を拡大して示す拡大斜視図、図8は、図6のB部を拡大して示す拡大図、図9は、同発光部の導光板の構成を示す斜視図、図10は、同導光板の構成を示す平面図、図11は、同導光板の構成を示す側面図、図12は、同導光板の構成を示す断面図、また、図13は、同導光板の構成を示す下面図である。
この例の携帯電話機1は、図1乃至図3に示すように、折畳可能な筐体2を備えると共に、通話機能やデータ通信機能を有し、上部ユニット3と下部ユニット4とが、折畳可能なようにヒンジ部5で相互に結合されて構成されている。
【0023】
上部ユニット3は、図1乃至図3に示すように、折畳可能な扁平な筐体を構成する上部筐体7に、LEDを有し例えば着信時や通話時に発光する発光部8と、発光部8を構成するLEDを駆動するためのLED駆動部9と、スピーカからなり、例えば、動画の再生時や着信時に音声を出力する音声出力部11と、受話音声出力用スピーカからなる受話部12と、液晶表示装置からなり例えば機能設定画面や、待受画面等が表示される表示部13とが実装されて概略構成されている。
【0024】
下部ユニット4は、図1乃至図3に示すように、折畳可能な扁平な筐体を構成する下部筐体15に、当該携帯電話機本体の構成各部を制御する制御部16と、制御部16が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部17と、アンテナ18を介して無線電波の送受信を行い、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる無線通信部19と、数字や文字の入力操作等を行うための多数の各種操作キー等からなる操作部21と、送話音声を入力するマイクロフォンからなる送話部22とが実装されて概略構成されている。
【0025】
この例の発光部8は、着信時にその旨を通知する着信通知機能と、例えば、所定のエンブレムをイルミネーション表示するイルミネーション表示機能と、消灯時でも装飾性を維持するアクセサリ機能とを兼ね備えている。
発光部8は、共にプリント配線基板24上に搭載され、3原色でそれぞれに発光する赤色LED、緑色LED、青色LEDの点滅により、多様な点灯色で発光する。
【0026】
発光部8は、図2及び図4と、図7乃至図13とに示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体7のリアカバー26に取り付けられ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された導光板(発光用レンズ)27と、導光板27の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0027】
各光源ユニット25は、3原色でそれぞれに発光する赤色LED、緑色LED、青色LEDからなっている。
この例では、赤色LED、緑色LED、青色LEDは、それぞれ1個ずつ、例えば直線上に一列にプリント配線基板24上に配置されている。
ここで、各LEDの点滅パターンが設定されることによって、イルミネーションパターンの詳細が決定されている。
【0028】
導光板27は、アクリルやポリカーボネート等のプラスチックスや、光学ガラス等の透明部材からなり、平板部31と、平板部31上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット(ブリリアントカット等)加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
【0029】
リアカバー26は、図4乃至図8に示すように、その中央部に形成され、隆起部32の先端を露出するための円形の開口35,35,35と、裏面側に形成され、導光板27を収容するための導光板用凹部36と、光源ユニット25を覆って収容するための光源用凹部37とを有している。なお、リアカバー26は不透明部材からなり、平板部31の表面の隆起部32の非形成領域は遮光されている。
【0030】
導光板27は、各隆起部32が対応する開口35に挿入され(先端が非突出状態で)、平板部31が導光板用凹部36に嵌め込まれ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された状態で、平板部31の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38によって弾性的に押えられて固定され、かつ、両側端面39,39に、光源ユニット25が対向するように配置される。
【0031】
リアカバー26の導光板用凹部36及び光源用凹部37が形成された部位は、その内表面から外表面へ向けて湾曲するように外力が加わった際に、元の状態に戻るように復元力が働くように成形され、導光板27がリアカバー26とプリント配線基板24とに挟まれて保持された状態で、平板部31の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38を押し上げようとすると、復元力によって、裏面側縁部38が平板部31を押さえて、導光板27を固定すると共に、裏面側縁部38が平板部31の上面の隆起部32の周囲領域に密着して、防水及び防塵がなされる。
【0032】
また、光源ユニット25は、プリント配線基板24上に配置された状態で、プリント配線基板24と光源用凹部37とに囲まれた収容部41内に収容され、かつ、その上面がリアカバー26の裏面の押さえ面42によって押えられている。
【0033】
光源ユニット25が点灯している際には、図4に示すように、光源ユニット25から出射された光は、側端面39から導光体27の平板部31に入射し、光反射シート28で反射して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射する。したがって、イルミネーション表示を視認するための十分な輝度を確保することができる。
【0034】
ここで、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされていることにより、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られる。
【0035】
光源ユニット25が消灯している際には、図4に示すように、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、光反射シート28で反射して、再び、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射する。したがって、所定の輝度を得ることができる。
【0036】
また、この場合も、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を享受することができる。
【0037】
制御部16は、CPU(中央処理装置)等からなり、例えば、所定の電話番号に対する発呼処理等を行うための通信制御プログラムや、操作部21の各種キーボタンからの入力情報を処理する操作制御プログラム、LED駆動部9を制御して、例えば、着信時や通話時に発光部8のLEDを点滅させる発光制御プログラム、ホームページを閲覧するためのプログラムとしてのブラウザ、電子メールを作成したり送受信するためのプログラムとしてのメーラ等の記憶部17に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部17に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、通信制御処理や、操作制御処理、発光制御処理等を行う。
【0038】
記憶部17は、ROM、RAM等の半導体メモリからなり、制御部16が実行する上記通信制御処理プログラムや、操作制御プログラム、発光制御プログラム、表示制御プログラム等の各種処理プログラム等をが記憶されたプログラム記憶領域と、各機能の設定情報や通信履歴情報、電話帳情報、発光部8の光源ユニット25におけるLEDの点滅パターン等の各種情報が記憶された情報記憶領域とを有すると共に、この記憶部17には、制御部16がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
【0039】
発光制御プログラムには、着信時や通話時に発光部8の光源ユニット25を構成する各LEDを予め設定された点滅パターンに従って点滅させて、所望のイルミネーションパターンを表示させる発光制御を行うための手順が記述されている。
なお、この例では、発光部8の両光源ユニット25,25は、共に同一パターンで点滅させるものとする。
また、上記情報記憶領域を構成する点滅パターン記憶領域には、各LEDの点滅状態の時系列的変化パターンが記憶されている。この時系列的変化パターンでは、連続した各単位期間毎に、赤色LED、緑色LED及び青色LEDのうち、点灯(滅灯)されるLEDが指定されている。
【0040】
次に、図4を参照してこの例の携帯電話機1の動作について説明する。
電源投入後、制御部16は、操作者による入力操作や着信を待機する待受モードに入り、表示部13には待受画面を表示させる。この状態で、制御部16は、例えば着信の有無を監視し、着信有りを検知すると、LED駆動部9を制御して、予め設定された点滅パターンデータに従って、光源ユニット25の赤色LED、緑色LED、青色LEDを点滅させて、所望のイルミネーションパターンを表示させる。
【0041】
このように、光源ユニット25が点灯している際には、図4に示すように、光源ユニット25から出射された光は、側端面39から導光体27の平板部31に入射し、光反射シート28で反射して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射する。したがって、イルミネーション表示を視認するための十分な輝度を確保することができる。
【0042】
ここで、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされていることにより、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られる。
【0043】
光源ユニット25が消灯している際には、図4に示すように、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、光反射シート28で反射して、再び、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射する。したがって、所定の輝度を得ることができる。
【0044】
また、この場合も、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を享受することができる。
【0045】
このように、この例の構成によれば、光源ユニット25が点灯している際には、光源ユニット25から出射された光は、側端面39から導光体27の平板部31に入射し、光反射シート28で反射して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射するので、イルミネーション表示を視認するための十分な輝度を確保することができる。
【0046】
また、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされているので、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように美麗に輝く光条が視認され、高い装飾性を得ることができる。
【0047】
また、光源ユニット25が消灯している際には、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、光反射シート28で反射して、再び、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射するので、所定の輝度を得ることができる。
【0048】
また、この場合も、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されているので、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように美麗に輝く光条が視認されて、高い装飾性を得ることができ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を楽しむことができる。
【0049】
このように、光源ユニット25が点灯している場合も、消灯している場合も、隆起部32の外表面33が、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認されると共に、平板部31の裏面に光反射シート28が貼り付けられているので、消灯時でも輝度を向上させることができる。
したがって、発光部8において、点灯時、消灯時を問わず、イルミネーションの美感を維持し、装飾性やアミューズメント性を向上させることができる。特に、点灯時に、イルミネーション機能を発揮するのみならず、消灯時に、アクセサリパーツとしての装飾性を向上させることができる。したがって、消費者の購買意欲を喚起することができる。
【実施例2】
【0050】
図14は、この発明の第2の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図、図15は、同発光部の導光板の構成を示す断面図、また、図16は、同導光板の構成を示す下面図である。
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、導光板に裏面側に隆起部に対応させて凹部を形成した点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、第1の実施例と同一の構成要素については、例えば、図14において、図4で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0051】
この例の携帯電話機の発光部8Aは、図14乃至図16に示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体7のリアカバー26に取り付けられ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された導光板(発光用レンズ)51と、導光板51の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0052】
導光板51は、透明部材からなり、平板部52と、平板部52上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。平板部52の裏面には、隆起部32に対応させて、凹面が半球面状の凹部(ディンプル)53,53,53が形成されている。
平板部52の裏面に光反射シート28が貼り付けられていることにより、各凹部53と光反射シート28とによって、空隙部が形成されている。
各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
【0053】
リアカバー26は、その中央部に形成され、隆起部32の先端を露出するための円形の開口35,35,35と、裏面側に形成され、導光板51を収容するための導光板用凹部36と、光源ユニット25を覆って収容するための光源用凹部37とを有している。
導光板51は、各隆起部32が対応する開口35に挿入され(先端が非突出状態で)、平板部52が導光板用凹部36に嵌め込まれ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された状態で、平板部52の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38によって弾性的に押えられて固定され、かつ、両側端面54,54に、光源ユニット25が対向するように配置される。
【0054】
光源ユニット25が点灯している際には、図14に示すように、光源ユニット25から出射された光は、側端面54から導光体51の平板部52に入射し、例えば、空隙部を通過して光反射シート28に達し、光反射シート28で反射して、空隙部を通過して凹部53の凹面に達し、この凹面で屈折して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射する。
【0055】
この例では、平板部52の裏面に凹部53が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、イルミネーション表示を視認するために、一段と輝度を高めることができる。
また、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされていることにより、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られる。
【0056】
光源ユニット25が消灯している際には、図14に示すように、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、さらに、例えば、空隙部を通過して光反射シート28に達し、光反射シート28で反射して、空隙部を通過して凹部53の凹面に達し、この凹面で屈折して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射する。
【0057】
この場合も、平板部52の裏面に凹部53が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、輝度を高めることができる。
また、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認されるために、高い装飾性が得られ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を享受することができる。
【0058】
この例の構成によれば、上述した第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。
加えて、平板部52の裏面に凹部53が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、点灯時は、イルミネーション表示を視認するために、一段と輝度を高めることができる。また、消灯時にも、光反射シート28における反射光が集光され、一段と輝度を高めることができ、アクセサリ感覚を享受することができる。
【実施例3】
【0059】
図17は、この発明の第3の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図、図18は、同発光部の導光板の構成を示す断面図、また、図19は、同導光板の構成を示す下面図である。
この例が上述した第2の実施例と大きく異なるところは、平板部の裏面に形成した凹部の形状を半球面状に代えて、頂部を平面状、側壁部を円錐の外壁面の一部とした形状とした点である。
これ以外の構成は、上述した第2の実施例の構成と略同一であるので、第2の実施例と同一の構成要素については、例えば、図17において、図14で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0060】
この例の携帯電話機の発光部8Bは、図17乃至図19に示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体7のリアカバー26に取り付けられ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された導光板(発光用レンズ)56と、導光板56の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0061】
導光板56は、透明部材からなり、平板部57と、平板部57上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。平板部57の裏面には、隆起部32に対応させて、凹面が断面台形状の凹部58,58,58が形成されている。各凹部58は、平面状の頂部59と、円錐の外壁面の一部とした側壁部61とをからなっている。すなわち、凹部58は、円錐から頂部を水平面で切り取った断面台形状を有している。この例では、側壁部61の稜線と、頂部59の円形の平面とのなす角度は、略45°とされている。
【0062】
平板部57の裏面に光反射シート28が貼り付けられていることにより、各凹部58と光反射シート28とによって、空隙部が形成されている。
各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
【0063】
リアカバー26は、その中央部に形成され、隆起部32の先端を露出するための円形の開口35,35,35と、裏面側に形成され、導光板57を収容するための導光板用凹部36と、光源ユニット25を覆って収容するための光源用凹部37とを有している。
導光板57は、各隆起部32が対応する開口35に挿入され(先端が非突出状態で)、平板部52が導光板用凹部36に嵌め込まれ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された状態で、平板部52の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38によって弾性的に押えられて固定され、かつ、両側端面62,62に、光源ユニット25が対向するように配置される。
【0064】
光源ユニット25が点灯している際には、図17に示すように、光源ユニット25から出射された光は、側端面62から導光体56の平板部57に入射し、例えば、空隙部を通過して光反射シート28に達し、光反射シート28で反射して、空隙部を通過して凹部58の凹面(頂部59又は側壁部61)に達し、この凹面で屈折して、平板部57及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射する。
【0065】
この例では、平板部57の裏面に凹部58が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、イルミネーション表示を視認するために、一段と輝度を高めることができる。
また、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されて、多面体の外表面の一部とされていることにより、外表面33を構成する各面は、互いに異なる方向を向いており、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られる。
さらに、凹部58の凹面は、頂部59と側壁部61とからなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、一段と高い装飾性が得られる。
【0066】
光源ユニット25が消灯している際には、図17に示すように、外光が隆起部32に入射すると、一部は、平板部57及び隆起部32の内部を通過して、さらに、例えば、空隙部を通過して光反射シート28に達し、光反射シート28で反射して、空隙部を通過して凹部58の凹面に達し、この凹面で屈折して、平板部31及び隆起部32の内部を通過して、隆起部32の凸状の外表面33から集光された状態で外部へ出射し、外光の他の一部は、外表面33で反射する。この場合も、平板部57の裏面に凹部58が形成されていることによって、光反射シート28における反射光が集光され、輝度を高めることができる。
【0067】
また、この場合も、隆起部32の外表面33は、ダイヤモンドカット加工によって、多面化されていることにより、外表面33に達した光は各面から外部へ出射し、観察者からはダイヤモンドのように輝いて視認され、高い装飾性が得られ、消灯時であっても、アクセサリ感覚を享受することができる。
さらに、凹部58の凹面は、頂部59と側壁部61とからなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、一段と高い装飾性が得られる。
【0068】
この例の構成によれば、上述した第2の実施例と略同様の効果を得ることができる。
加えて、凹部58の凹面は、頂部59と側壁部61とからなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、点灯時及び消灯時に、一段と高い装飾性が得られる。
【実施例4】
【0069】
図20は、この発明の第4の実施例である携帯電話機の発光部の導光板の構成を示す下面図である。
この例が上述した第3の実施例と大きく異なるところは、平板部の裏面に形成した凹部の形状を、頂部を除去した円錐形状に代えて、頂部を除去した正八角錐形状とした点である。
これ以外の構成は、上述した第3の実施例の構成と略同一であるので、第3の実施例と同一の構成要素については、例えば、図20において、図19で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0070】
この例の携帯電話機の発光部において、図20に示すように、導光板64は、透明部材からなり、平板部65と、平板部65上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。平板部65の裏面には、隆起部32に対応させて、凹面が断面台形状の凹部66,66,66が形成されている。各凹部66は、平面状の頂部67と、正八角錐の外壁面の一部とした側壁部68とをからなっている。
【0071】
すなわち、凹部66は、正八角錐から頂部を水平面で切り取って除いた断面台形状を有している。ここで、凹面は、頂部67では、正八角形状平面、側壁部68では、8つの台形状平面が組み合わされて構成されている。
また、この例では、側壁部68の稜線と、頂部67の正八角形の平面とのなす角度は、略45°とされている。
【0072】
また、平板部65の裏面に光反射シート28が貼り付けられていることにより、各凹部66と光反射シート28とによって、空隙部が形成されている。
各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
凹部66の凹面は、頂部67と側壁部68とからなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、点灯時及び消灯時に、一段と高い装飾性が得られる。
【0073】
この例の構成によれば、上述した第3の実施例と略同様の効果を得ることができる。
【実施例5】
【0074】
図21は、この発明の第5の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図、図22は、同発光部の導光板の構成を示す断面図、また、図23は、同導光板の構成を示す下面図である。
この例が上述した第3の実施例と大きく異なるところは、平板部の裏面に形成した凹部の形状を、頂部を除去した円錐形状に代えて、正八角錐形状とした点である。
これ以外の構成は、上述した第3の実施例の構成と略同一であるので、第3の実施例と同一の構成要素については、例えば、図23において、図19で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0075】
この例の携帯電話機の発光部8Dは、図21乃至図23に示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体7のリアカバー26に取り付けられ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された導光板(発光用レンズ)71と、導光板56の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0076】
導光板71は、透明部材からなり、平板部72と、平板部72上に一体的に形成された概略半球状の隆起部32,32,32とを有している。平板部72の裏面には、隆起部32に対応させて、凹面が断面台形状の凹部73,73,73が形成されている。各凹部73は、正八角錐の頂部の形状を有し、8つの二等辺三角形が組み合わされてなっている。
この例では、各凹部73は、上記三角形が、平板部72に対して略45°の角度で傾斜するうように形成されている。
【0077】
また、平板部72の裏面に光反射シート28が貼り付けられていることにより、各凹部66と光反射シート28とによって、空隙部が形成されている。
各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
凹部73の凹面は、8つの二等辺三角形からなり、反射光が、いずれかの領域に達して屈折することにより、点灯時及び消灯時に、一段と高い装飾性が得られる。
【0078】
リアカバー26は、その中央部に形成され、隆起部32の先端を露出するための円形の開口35,35,35と、裏面側に形成され、導光板71を収容するための導光板用凹部36と、光源ユニット25を覆って収容するための光源用凹部37とを有している。
導光板71は、各隆起部32が対応する開口35に挿入され(先端が非突出状態で)、平板部72が導光板用凹部36に嵌め込まれ、リアカバー26とプリント配線基板24との間に保持された状態で、平板部72の上面の隆起部32の周囲領域が、開口35の裏面側縁部38によって弾性的に押えられて固定され、かつ、両側端面74,74に、光源ユニット25が対向するように配置される。
【0079】
この例の構成によれば、上述した第3の実施例と略同様の効果を得ることができる。
【実施例6】
【0080】
図24は、この発明の第6の実施例である携帯電話機の構成を示す平面図、図25は、図24のC−C線に沿った断面図であって、同携帯電話機の発光部の構成を示す図、図26は、図24のD−D線に沿った断面図、また、図27は、同携帯電話機のリアカバーに形成された導光板収容部の構成を示す平面図である。
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、導光板を着脱自在に筐体に取り付け可能なように構成した点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、第1の実施例と同一の構成要素については、例えば、図25において、図4で用いた符号と同一の符号を用いて、その説明を簡略にする。
【0081】
この例の携帯電話機1Eの発光部8Eは、図24乃至図27に示すように、プリント配線基板24上に搭載された一対の光源ユニット25,25と、上部筐体76のリアカバー77に凹状に設けられた導光板収容部78に収容され、導光板収容部78を覆う蓋部材79によって押えられて固定された導光板(発光用レンズ)27と、導光板27の裏面に貼り付けられた金属箔等からなる光反射シート28とを有してなっている。
【0082】
この例では、蓋部材79が、導光板27と組み合わせた状態で、リアカバー77に脱着可能なように係着されて固定され、導光板27を蓋部材79と共に導光板収容部78に収容したり、導光板収容部78から取り出すことによって、導光板27をリアカバー77に着脱自在に取り付け可能とされている。
【0083】
蓋部材79は、隆起部32の先端を露出するための円形の開口81,81,81と、裏面側に突設されリアカバー77に係着するための一対の前端側爪部82,82及び一対の後端側爪部83,83とを有している。なお、蓋部材79は、不透明部材からなり、平板部31の表面の隆起部32の非形成領域は遮光される。
【0084】
リアカバー77は、外表面の中央部が凹状に成形されて、裏面に光反射シート28が貼り付けられた導光板27を収容する導光板収容部78と、導光板収容部78を囲むように形成された蓋部材79の裏面の周縁部を載置する枠状の蓋載置部84と、蓋載置部84の前端側(この例では、携帯電話機のヒンジ部側)に形成された前端側爪部82,82を挿入するための一対の挿入凹部85,85及び前端側爪部82,82を係止するための一対の前端係止部86,86と、蓋載置部84の後端側に形成された後端側爪部83,83を挿入するための一対の挿入凹部87,87及び後端側爪部83,83を係止するための一対の後端係止部88,88とを有し、導光板収容部78の内壁部を構成し、光源ユニット25と平板部31の側端面39との間に介在する箇所は、透明領域89とされている。
光源ユニット25は、導光板収容部78の透明領域89に臨むように、上部筐体76の内部に配置され、導光板27は、側端面39が透明領域を介して光源ユニット25に対向配置されるように、導光板収容部78に収容される。
【0085】
導光板27をリアカバー77に装着する際には、裏面に光反射シート28が貼り付けられた導光板27を、各開口81に隆起部32を挿入した状態で蓋部材79の裏面側に重なね合わせて、リアカバー77の導光板収容部78に導光板27を収容して、蓋部材79の裏面を蓋載置部84の載置面に対してスライドさせて、前端側爪部82,82を挿入凹部85,85に挿入すると共に、後端側爪部83,83を挿入凹部87,87に挿入する。
こうして、前端側爪部82,82と前端係止部86,86とを係合させ、後端側爪部83,83と後端係止部88,88とを係合させて、導光板27を導光板収容部78に収容した状態で、蓋部材79及び導光板27をリアカバー77に固定する。
【0086】
導光板27をリアカバー77から取り外す際には、蓋部材79の前端部を押下して、前端側爪部82,82と前端側爪部82,82との係合状態を解除した後、蓋部材79及び導光板27を後方(この例では、携帯電話機のヒンジ部の反対側)に引き出す。
この後、予め用意された様々なデザインの導光板27のなかから、ユーザの好みや気分等に合った導光板27を選択して、又は同種の導光板27を、再びリアカバー77に取り付け、導光板27の交換を行う。
【0087】
この例の構成によれば、上述した第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。
加えて、ユーザの好みに合わせて、イルミネーション表示用の導光板27を簡単に交換することができる。
すなわち、ユーザが次第にそのデザインに見飽きてきた場合に、ユーザの嗜好に合った別のデザインの導光板27を取り付けて楽しむことができ、様々なデザインの導光板27を用意しておくことで、ユーザの好みや気分等に応じて、簡単に交換することができる。
【0088】
また、導光板27を携帯電話機に対して簡単かつ迅速に着脱を行うことができ、かつ、装着されているときには容易に脱落しないように確実に保持することができる。
また、リアカバー77に一体的に成形された凹状の導光板収容部78内に導光板27を装着するので、筐体内部への水分や塵埃の侵入を確実に防止することができる。
【実施例7】
【0089】
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、導光板の裏面に比較的急傾斜の反射面と、比較的緩傾斜の反射面とを交互に繰り返し形成した点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。なお、第1の実施例と同一の構成要素については、例えば、図4で用いた符号と同一の符号を用いて説明する。
【0090】
この例の導光板の平板部の裏面には、上面に対して比較的急傾斜の斜面と、比較的緩傾斜の斜面とが交互に繰返し形成され、さらに、光反射膜が形成されて、主として光源から入射した光を外部へ向けて反射させるための比較的急傾斜の表示光用反射面と、主として外光を外部へ向けて反射させるための比較的緩傾斜の外光用反射面とされている。
なお、光反射膜は、導光板の裏面にアルミニウム等の金属を蒸着させて形成されている。
平板部上には、概略半球状の隆起部32,32,32が一体的に形成され、各隆起部32の外表面33は、所謂ダイヤモンドカット加工により、外表面33を構成する多数の面が各々異なる方向を向くように組み合わされて多面化されている。
【0091】
この例の構成によれば、上述した第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。
加えて、光反射面を急斜面と緩斜面とから構成して、主として光源から入射した光を外部へ向けて反射させるための比較的急傾斜の表示光用反射面と、主として外光を外部へ向けて反射させるための比較的緩傾斜の外光用反射面とすることによって、点灯時も消灯時も十分な輝度を確保することができる。
【0092】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、着信時と通話時とで同一のイルミネーションパターンで表示する場合について述べたが、異なるイルミネーションパターンを採用しても良い。また、一対の光源ユニットにおいても、イルミネーションパターンを同一としても良いし、異なるイルミネーションパターンを採用しても良い。
【0093】
また、隆起部の概略形状は、概略半球状に限らず、例えば、半楕円体状等任意の回転体の一部としても良いし、文字や図形を象った形状としても良い。また、エンブレムに対応した上側筐体の開口の形状は、円形に限らず、ロゴの形状に対応させて、任意の形状を選定しても良い。
【0094】
また、隆起部の多面化の方法は、ブリリラントカットに限らず、ローズカットでも良いし、テーブルカットや、ステップカット等でも良い。また、他の多面体の外表面状としてもと良いし、必ずしも対称でなくても良いし、曲面を含んでいても良い。
また、光反射シートとして、微小なミラーをモザイク状に配置しても良い。
また、着信通知用及びイルミネーション表示用の発光部に適用する場合について述べたが、例えば操作部のキーボタンを照光する照光部に適用しても良い。
【0095】
また、光源ユニットで、赤色LED、緑色LED及び青LEDを、1列に並べて配置する場合について述べたが、例えば、三角形の頂点に配置されるようにしても良い。
また、赤色LED、緑色LED及び青色LEDは、1個ずつに限らず、複数個ずつ設けても良いし、それぞれ同数でなくても良い。また、赤色、緑色、青色に限らず、発光色が橙色、黄色、黄緑色のLEDも用いるようにしても良い。また、白色LEDを追加して配置しても良い。光源ユニットは、単一でも3つ以上としても良い。
【0096】
また、赤色、緑色、青色の補色(それぞれ、シアン、マゼンタ、イエローに対応)を呈する色光を出射するLEDを、それぞれ、補色発光素子として用いるようにしても良い。ここで、例えば、赤色の補色を呈する色光を出射するLEDを、青色LEDと、緑色光を発光する蛍光材料が混入された蛍光板とから構成するようにしても良いし、白色LEDとフィルタとを組み合わせて構成するようにしても良い。
また、各LEDを点滅させるのみならず、発光強度も変化させるようにしても良い。
【0097】
また、光源ユニットを、赤色LED、緑色LED及び青色LEDから構成して、各色を発光させる場合について述べたが、白色LEDユニットを用いても良いし、赤色LED、緑色LED又は青LEDを1種類設けて、単色の色光を発光させるようにしても良い。
また、光源としては、LEDに限らず、青色光や白色光等を発光する光源であれば、例えば、EL(Electroluminescent)表示素子等の他の素子でも良いし、蛍光ランプとフィルタとの組み合わせでも良い。
また、光源も点状光源に限らず、線状光源や面状光源であっても良い。また、発光部は、複数設けても良いし、配置位置も上部筐体に限らず、下部筐体でも良いし、ヒンジ部でも良い。
【0098】
また、例えば周囲の風景や人物等を撮影する電子カメラユニットを設けて、撮影機能やテレビ電話機能を付加するようにしても良い。これに対応させて、発光部に、撮影時に必要に応じてストロボ発光を行うストロボ発光機能を付加しても良い。
【0099】
また、第6の実施例で、上面の平板部を露出させても良いし、不透明部材を被覆させても良いし、装着後別部材でさらに覆っても良い。また、3個のレンズを2個のレンズに取り換えるようにしても良い。
また、導光板(発光用レンズ)のほか、光反射シートを交換可能に構成しても良い。また、光反射シートに加えて、各種フィルタを配置しても良い。
導光板をリアカバーの凹部に収容した状態で、開口が形成された蓋部材で覆うようにしても良い。また、導光板に係合用の爪部を設けて、蓋部材を廃するようにしても良い。
【0100】
また、導光部材を、導光板収容部の底面上を変位可能とし、隆起部の外表面の輝き方をユーザによって調節可能として、光条を変化させるようにしても良い。また、導光部材の装着方法は、係止爪を用いた係合によったものでも良い。
また、隆起部を複数配置する場合には、例えば、側部の隆起部を点灯時用、中央部の隆起部を消灯時用としても良い。ここで、各隆起部に対応させて隆起部の直下に凹部を形成し、例えば、点灯時用の凹部を、その対称軸が光源側に傾けるように形成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0101】
携帯端末としては 携帯型の電子機器としての携帯電話機に適用することもできるし、簡易型携帯電話(PHS)端末や、携帯情報端末(PDA)等に適用することもできる。さらに、適用対象は、携帯型の電子機器に限らず、例えば、イルミネーション機能を主機能とする単独のイルミネーション装置であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】この発明の第1の実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図である。
【図2】同携帯電話機の構成を分解して示す分解斜視図である。
【図3】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図4】同携帯電話機の発光部の構成を示す断面図である。
【図5】同発光部の構成を説明するための斜視図である。
【図6】同携帯電話機の構成を示す平面図である。
【図7】図1のA部を拡大して示す拡大斜視図である。
【図8】図6のB部を拡大して示す拡大図である。
【図9】同発光部の導光板の構成を示す斜視図である。
【図10】同導光板の構成を示す平面図である。
【図11】同導光板の構成を示す側面図である。
【図12】同導光板の構成を示す断面図である。
【図13】同導光板の構成を示す下面図である。
【図14】この発明の第2の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図である。
【図15】同発光部の導光板の構成を示す断面図である。
【図16】同導光板の構成を示す下面図である。
【図17】この発明の第3の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図である。
【図18】同発光部の導光板の構成を示す断面図である。
【図19】同導光板の構成を示す下面図である。
【図20】この発明の第4の実施例である携帯電話機の発光部の導光板の構成を示す下面図である。
【図21】この発明の第5の実施例である携帯電話機の発光部の構成を示す断面図である。
【図22】同発光部の導光板の構成を示す断面図である。
【図23】同導光板の構成を示す下面図である。
【図24】この発明の第6の実施例である携帯電話機の構成を示す平面図である。
【図25】図24のC−C線に沿った断面図であって、同携帯電話機の発光部の構成を示す図である。
【図26】図24のD−D線に沿った断面図である。
【図27】同携帯電話機のリアカバーに形成された導光板収容部の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0103】
1,1E 携帯電話機(電子機器)
2 筐体
7,76 上部筐体
8,8A,8B,8D,8E 発光部(イルミネーション構造)
9 LED駆動部
25 光源ユニット(光源)
26,77 リアカバー
27,51,56,71 導光板(光学部材)
28 光反射シート(光反射部、光反射部材)
31,52,57,65,72 平板部(板状導光体)
32 隆起部(光出射部)
33 外表面(多面領域)
39,54 側端面
53,58,62,73 凹部
78 導光板収容部(収容用凹部)
89 透明領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子からなる光源と、前記光源から放射された光を受光して外部へ出射すると共に、外光を受光して外部へ向けて反射させる光学部材とを備えてなるイルミネーション構造であって、
前記光学部材は、前記光源から放射された光を側端面から受光する板状導光体と、前記板状導光体の上に隆起させて形成された光出射部とを備え、前記板状導光体の裏面側には、前記光源から受光した光及び入射した外光を外部へ向けて反射させる光反射部が設けられ、かつ、前記光出射部の外表面には、複数の面からなる多面領域が形成されていることを特徴とするイルミネーション構造。
【請求項2】
少なくとも1つの前記光出射部が、予めデザインされた所定の模様が得られるように前記板状導光体の上に形成され、前記多面領域は、互いに異なる方向を向くように組み合わされた複数の面からなることを特徴とする請求項1記載のイルミネーション構造。
【請求項3】
前記光反射部は、前記板状導光体の裏面側に配置された光反射部材からなることを特徴とする請求項1又は2記載のイルミネーション構造。
【請求項4】
前記光反射部は、前記板状導光体の裏面に形成された光反射膜からなることを特徴とする請求項1又は2記載のイルミネーション構造。
【請求項5】
前記板状導光体の裏面には、前記光反射部材との間に空隙が形成されるように、凹部が形成されていることを特徴とする請求項3記載のイルミネーション構造。
【請求項6】
前記凹部の凹面には、互いに異なる方向を向くように組み合わされた複数の面からなる多面領域が形成されていることを特徴とする請求項5記載のイルミネーション構造。
【請求項7】
前記多面領域の少なくとも一部は、多面体の外表面状に形成されてなっていることを特徴とする請求項6記載のイルミネーション構造。
【請求項8】
前記凹部は、前記光出射部の下方に形成されていることを特徴とする請求項5、6又は7記載のイルミネーション構造。
【請求項9】
前記板状導光体の表面の前記光出射部の非形成領域は、遮光されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載のイルミネーション構造。
【請求項10】
電子機器に設けられていると共に、少なくとも前記光学部材は、前記電子機器に着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載のイルミネーション構造。
【請求項11】
前記電子機器の筐体には、前記板状導光体を収容するための収容用凹部が形成され、該収容用凹部の内壁部に形成された透明領域に臨むように、前記筐体の内部に前記光源が配置され、前記板状導光体の前記側端面が前記透明領域を介して前記光源に対向配置されるように、前記板状導光体が前記収容用凹部に収容されることを特徴とする請求項10記載のイルミネーション構造。
【請求項12】
光源から放射された光を受光して外部へ出射すると共に、外光を受光して外部へ向けて反射させる光学部材であって、請求項1乃至11のいずれか1に記載のイルミネーション構造で用いられる光学部材からなることを特徴とする光学部材。
【請求項13】
請求項1乃至11のいずれか1に記載のイルミネーション構造を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項1】
発光素子からなる光源と、前記光源から放射された光を受光して外部へ出射すると共に、外光を受光して外部へ向けて反射させる光学部材とを備えてなるイルミネーション構造であって、
前記光学部材は、前記光源から放射された光を側端面から受光する板状導光体と、前記板状導光体の上に隆起させて形成された光出射部とを備え、前記板状導光体の裏面側には、前記光源から受光した光及び入射した外光を外部へ向けて反射させる光反射部が設けられ、かつ、前記光出射部の外表面には、複数の面からなる多面領域が形成されていることを特徴とするイルミネーション構造。
【請求項2】
少なくとも1つの前記光出射部が、予めデザインされた所定の模様が得られるように前記板状導光体の上に形成され、前記多面領域は、互いに異なる方向を向くように組み合わされた複数の面からなることを特徴とする請求項1記載のイルミネーション構造。
【請求項3】
前記光反射部は、前記板状導光体の裏面側に配置された光反射部材からなることを特徴とする請求項1又は2記載のイルミネーション構造。
【請求項4】
前記光反射部は、前記板状導光体の裏面に形成された光反射膜からなることを特徴とする請求項1又は2記載のイルミネーション構造。
【請求項5】
前記板状導光体の裏面には、前記光反射部材との間に空隙が形成されるように、凹部が形成されていることを特徴とする請求項3記載のイルミネーション構造。
【請求項6】
前記凹部の凹面には、互いに異なる方向を向くように組み合わされた複数の面からなる多面領域が形成されていることを特徴とする請求項5記載のイルミネーション構造。
【請求項7】
前記多面領域の少なくとも一部は、多面体の外表面状に形成されてなっていることを特徴とする請求項6記載のイルミネーション構造。
【請求項8】
前記凹部は、前記光出射部の下方に形成されていることを特徴とする請求項5、6又は7記載のイルミネーション構造。
【請求項9】
前記板状導光体の表面の前記光出射部の非形成領域は、遮光されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載のイルミネーション構造。
【請求項10】
電子機器に設けられていると共に、少なくとも前記光学部材は、前記電子機器に着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載のイルミネーション構造。
【請求項11】
前記電子機器の筐体には、前記板状導光体を収容するための収容用凹部が形成され、該収容用凹部の内壁部に形成された透明領域に臨むように、前記筐体の内部に前記光源が配置され、前記板状導光体の前記側端面が前記透明領域を介して前記光源に対向配置されるように、前記板状導光体が前記収容用凹部に収容されることを特徴とする請求項10記載のイルミネーション構造。
【請求項12】
光源から放射された光を受光して外部へ出射すると共に、外光を受光して外部へ向けて反射させる光学部材であって、請求項1乃至11のいずれか1に記載のイルミネーション構造で用いられる光学部材からなることを特徴とする光学部材。
【請求項13】
請求項1乃至11のいずれか1に記載のイルミネーション構造を備えたことを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2008−59873(P2008−59873A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−234690(P2006−234690)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]