説明

インテリア用品

【課題】インテリア用品の表面を被覆したカバーのずれやはがれを防止して、インテリア用品外観を良好に保持できるようにすること。
【解決手段】本発明では、表面をカバー(5)で交換可能に被覆したインテリア用品(テーブル1)において、カバー(5)で被覆した基板(天板4)の端縁部でカバー(5)を折り返し、基板(天板4)の端縁部の表裏両面で基板(天板4)とカバー(5)とを着脱手段(6)で交換可能に装着することにした。特に、前記基板(天板4)の両端縁部でカバー(5)を折り返し、基板(天板4)の両端縁部の表裏両面で基板(天板4)とカバー(5)とを着脱手段(6)で交換可能に装着することにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インテリア用品に関するものであり、特に、表面をカバーで交換可能に被覆したインテリア用品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
テーブルやイスなどのインテリア用品は、一般的に木材や金属などで形成され、表面に一定の着色や模様が施されている。
【0003】
従来のインテリア用品では、表面の着色や模様が固定されているものが一般的である。しかしながら、インテリア用品を長期間にわたって使用すると、傷や汚れなどによって表面が劣化してしまったり、使用者の好みの変化などによって表面の着色や模様に使用者が飽きを感じることがある。
【0004】
そのため、従来のインテリア用品では、使用者がインテリア用品の表面に布やビニールなどのカバーを敷いて使用し、カバーを交換することで表面の劣化や使用者の好みの変化に対応するようにしていた。
【0005】
また、従来のインテリア用品の中には、表面の劣化や使用者の好みの変化に応じられるようにするために、テーブルの天板やイスの座板などのインテリア用品の表面を形成する基板を交換できるように構成したものもある(たとえば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−334307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記従来のインテリア用品において、使用者がインテリア用品の表面にカバーを敷くようにした場合には、基板の縁部でカバーがめくれ上がって外観を損なってしまったり、インテリア用品の表面でカバーが滑ってずれてしまうといった不具合が生じるおそれがある。
【0008】
また、上記従来のインテリア用品において、基板を交換するようにした場合には、基板ごと交換しなければならず、容易に交換することができないといった不具合が生じるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、請求項1に係る本発明では、表面をカバーで交換可能に被覆したインテリア用品において、カバーで被覆した基板の端縁部でカバーを折り返し、基板の端縁部の表裏両面で基板とカバーとを着脱手段で交換可能に装着することにした。
【0010】
また、請求項2に係る本発明では、請求項1に係る本発明において、前記基板の両端縁部でカバーを折り返し、基板の両端縁部の表裏両面で基板とカバーとを着脱手段で交換可能に装着することにした。
【発明の効果】
【0011】
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
【0012】
すなわち、本発明では、表面をカバーで交換可能に被覆したインテリア用品において、カバーで被覆した基板の端縁部でカバーを折り返し、基板の端縁部の表裏両面で基板とカバーとを着脱手段で交換可能に装着することにしているために、表面の劣化や使用者の好みの変化に応じてカバーを容易に交換することができるとともに、基板の端縁部で基板とカバーとが強固に装着されることになり、基板の端縁部でカバーがめくれ上がって外観を損なうのを防止することができる。
【0013】
特に、基板の両端縁部でカバーを折り返し、基板の両端縁部の表裏両面で基板とカバーとを着脱手段で交換可能に装着することにした場合には、基板の両端縁部で基板とカバーとが強固に装着されることになり、基板の表面でカバーが滑ってずれてしまうのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るインテリア用品を示す平面図。
【図2】同正面一部切欠断面図。
【図3】同右側面図。
【図4】同正面拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係るインテリア用品の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。
【0016】
本発明に係るインテリア用品としてのテーブル1は、図1〜図4に示すように、前後一対の矩形枠状の脚体2,3の上部間に天板4を取付け、天板4にカバー5を着脱手段6を介して交換可能に装着している。ここで、テーブル1の場合には、天板4がカバー5で交換可能に被覆した基板となっている。
【0017】
天板4は、前後端縁部を脚体2,3の内側に取付け、左右端部において端縁を下方に向けて湾曲状に折曲し、表面に多数の軽量化のための貫通孔7を形成している。
【0018】
カバー5は、前後幅を天板4の前後幅と同等とし、左右幅を天板4の左右幅よりも長く形成し、シート状に形成したカバー本体8の前後端縁部の表裏面に縁帯9を取付けている。
【0019】
着脱手段6は、天板4にカバー5を繰り返し着脱することができるものであればよく、ここでは、布製のカバー本体8に着脱できる帯状の面ファスナー10を用いているが、両面テープや磁石などであってもよい。
【0020】
着脱手段6は、帯状の面ファスナー10を天板4に前後に間隔をあけて取付けるとともに、面ファスナー10を天板4の左右端縁部で表側から裏側に向けて180度折り返し、面ファスナー10を天板4の左右端縁部の表裏両面に取付けている。
【0021】
そして、上記テーブル1では、天板4の左側又は右側の端縁部でカバー5を折り返し、天板4の左側又は右側の端縁部の表裏両面で天板4とカバー5とを着脱手段6で交換可能に装着している。
【0022】
このように、上記テーブル1では、天板4にカバー5を着脱手段6で交換可能に装着しているために、表面の劣化や使用者の好みの変化に応じてカバー5を容易に交換することができる。
【0023】
しかも、上記テーブル1では、天板4の左側又は右側の端縁部の表裏両面で天板4にカバー5が装着されているために、天板4の左側又は右側の端縁部においてカバー5が天板4に強固に装着されることになり、これにより、天板4の端縁部でカバー5がめくれ上がって外観が損なわれてしまうのを未然に防止することができる。
【0024】
特に、上記テーブル1では、天板4の左側又は右側の一方の端縁部だけでなく左側及び右側の両端縁部でカバー5を折り返し、天板4の左右両端縁部の表裏両面で天板4とカバー5とを着脱手段6で交換可能に装着している。
【0025】
そのため、上記テーブル1では、天板4の左右両端縁部で天板4とカバー5とが強固に装着されることになり、カバー5を左側又は右側に向けてずらす力が作用しても天板4の左右両端縁部でカバー5を保持し、これにより、天板4の表面でカバー5が滑ってずれてしまうのを未然に防止することができる。
【0026】
また、上記テーブル1では、天板4の前後端縁部に脚体2,3を取付けて天板4の前後端縁部において天板4の上面よりも上方に脚体2,3を位置させ、天板4の前後端縁部に脚体2,3で側壁を形成しているために、カバー5が前後方向に滑ってずれてしまうのを防止することができるとともに、カバー5を天板4に装着する際に脚体2,3を前後のガイドとして利用することで、天板4にカバー5を正確な位置に装着することができる。
【0027】
また、上記テーブル1では、カバー5の前後端縁部に縁帯9を取付け、カバー5の縁帯9よりも前後内側においてカバー5を天板4に着脱手段6で装着しているために、カバー5を天板4から剥がす際に縁帯9を持ち上げることで天板4からカバー5を容易に剥がすことができる。
【0028】
さらに、上記テーブル1では、貫通孔7に沿って着脱手段6(面ファスナー10)を取付けて貫通孔7の上部に着脱手段6を位置させているために、貫通孔7においてカバー5が着脱手段6で支持されることになり、これにより、カバー5が貫通孔7で陥没してしまうのを防止することができる。
【0029】
なお、以上の説明では、インテリア用品としてテーブル1を例示しているが、これに限定されるものではない。本発明に係るインテリア用品とは、イスや机などの家具、畳やカーペットなどの敷物、壁板などの内装材などのように、室内で使用される種々の構造物を指しており、本発明は、室内で使用される構造物において表面にカバーを交換可能に装着する際に適用できるものである。また、以上の説明では、テーブル1の天板4がカバー5で被覆する基板となっているが、たとえば、イスの場合には座板が基板となり、畳の場合には芯材が基板として機能する。
【符号の説明】
【0030】
1 テーブル
2,3 脚体
4 天板
5 カバー
6 着脱手段
7 貫通孔
8 カバー本体
9 縁帯
10 面ファスナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面をカバーで交換可能に被覆したインテリア用品において、
カバーで被覆した基板の端縁部でカバーを折り返し、基板の端縁部の表裏両面で基板とカバーとを着脱手段で交換可能に装着したことを特徴とするインテリア用品。
【請求項2】
前記基板の両端縁部でカバーを折り返し、基板の両端縁部の表裏両面で基板とカバーとを着脱手段で交換可能に装着したことを特徴とする請求項1に記載のインテリア用品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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