説明

イーサネット信号を搬送するケーブルを用いる通信システム

【課題】 イーサネット信号を搬送するケーブルを用いる通信システムを提供する。
【解決手段】 本発明の方法を実行するのエンドポイント装置において、(a)前記第1周波数帯域で搬送された第1信号を、第2周波数帯域搬送される信号に変換するステップと、(b)基準信号をパケット・ストリームに入れ込むステップと、前記基準信号は、前記第1周波数帯域から第2周波数帯域に、前記無線信号を変換する時と前記第2周波数帯域から前記第1周波数帯域に変換する時に使用され、前記基準信号は、前記パケット・ストリームから再生され、(c)前記パケット・ストリームと前記変換された第1信号を、前記有線インフラ上に送出するステップと、(d,f)前記基準信号を、前記パケット・ストリームから再生し使用するステップとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビル(建物)内の無線通信に関し、特に、イーサネット用の有線インフラを介して無線信号を搬送する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、イーサネット信号を搬送する既存の有線インフラを用いて、ビル内で無線信号を伝搬する通信システムに関する。セルラー信号(携帯電話用信号)又は他の高周波信号が、銅線例えば電話線イーサネット・ワイヤリングを介して伝搬するような幾つかのシステムとアプリケーションが存在する。銅線のバンド幅は限られているために、セルラー通信の周波数帯域の高周波信号は、銅線を伝搬すると大きな減衰が起こる。
【0003】
図1に示す従来技術において、周波数帯域F1の高周波信号102は、ミキサ104内で、ローカル発振器106からの周波数F2の信号と混合される。ミキサ104からの出力は、F3=±F1±F2で記述される周波数帯域F3の複数の信号を含む。ミキサ104の出力点にあるフィルタ108は、F3を複数の組み合わせから選出する。例えばF3=F2−F1の信号を選択する。
この周波数帯域内の信号は銅線109に与えられ、銅線109を介してリモート・ユニットに到達する。このリモート・ユニットも、ミキサ112と、ローカル発振器114と、帯域フィルタ118とを含む。F3の信号は、ミキサ112内で、ローカル発振器114により生成された周波数F5の信号と混合される。ミキサ112の出力点にあるローカル発振器118は、必要な周波数帯域例えばF6=F5−F3を選択する。
F6の信号がF1の信号の正確なレプリカであるためには、F5はF2と同一の周波数でなければならない。即ちローカル発振器106と114は、同一周波数にロックしなければならない。この為、基準信号は、ハブ・ユニットにあるローカル発振器に与えられ、そして、その信号は、リモート・ユニットにあるローカル発振器に送信され、それを同一周波数にロックする。
図1の実施例においては、基準信号生成器120は、ハブ・ユニットのローカル発振器106を同期させる。専用のリソース例えば実際のケーブル122あるいはケーブル109内の専用帯域を用いて、ハブ・ユニット内の基準信号生成器120からの信号をリモート・ユニットに送信する。特許文献1は、ハブ・ユニットとリモート・ユニットとの間で「中間周波数」の「基準トーン」を転送することを提案しており、これは銅線を通るには十分に低い周波数である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,157,810号明細書
【0005】
特別な周波数帯域を基準信号専用にするような従来のアプローチは、銅線の限られた周波数帯域内で専用の周波数帯域を必要とし、更に鋭い帯域通過フィルタ、ミキサーの様な高価なハードウエアを用いて、他の信号から基準信号を取り出す必要がある。更に基準信号をケーブルを用いて送信することは、更なる大きな干渉がある。これにより、通信チャネルをブロックしたり品質を低下させる。
【0006】
この様なシステムにおいては、ハブ・ユニットとリモート・ユニットは、管理データを交換する。この管理データは、リモート・ユニット内の電子回路の状態と動作条件に関する指示を含む。このデータは、リモート・ユニットで生成され、ハブ・ユニットに送られる。管理データは、ハブ・ユニットからリモート・ユニットへ送られる制御メッセージを含み、その電子回路を制御する。他の同期信号、例えばTDD(Time Division Duplexing)リピータの送信状態と受信状態を同期化する信号は、ハブ・ユニットとリモート・ユニットとの間で送信する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
周波数帯域と電子構成要素と電子回路を節約し、基準信号と管理データと同期化信号に専用の周波数帯域の必要性をなくすために、本発明の目的は、基準信号と追加的データと他の同期化信号を、非同期イーサネット信号と組み合わせて、唯一の同期化され統合されたデータストリームを生成し、それを用いて全ての必要とされる信号を搬送し、通信インフラの両方の側にあるローカル発振器を同期化することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例によれば、第1信号を有線インフラ上で通信する方法において、
前記第1信号は、最初は第1周波数帯域で搬送され、
前記有線インフラは、複数のエンドポイント装置を有し、
前記各エンドポイント装置は、第1周波数帯域の無線装置に関連し、
前記複数のエンドポイント装置の内の第1のエンドポイント装置において、
(a)前記第1周波数帯域で搬送された第1信号を、第2周波数帯域搬送される信号に変換するステップと、
前記第2周波数帯域は、有線インフラ上を伝搬し、
(b)基準信号をパケット・ストリームに入れ込むステップと、
前記基準信号は、前記第1周波数帯域から第2周波数帯域に、前記無線信号を変換するときに使用され、更に前記第2周波数帯域から前記第1周波数帯域に変換するときにも使用され、
前記基準信号は、前記パケット・ストリームから再生され、
(c)前記パケット・ストリームと前記変換された第1信号を、前記有線インフラ上に送出するステップと、
前記複数のエンドポイント装置の第2のエンドポイント装置において、
(d)前記基準信号を、前記パケット・ストリームから再生するステップと、
(f)前記再生された基準信号を使用するステップと、
を有し、
これにより、前記第2周波数帯域を介して搬送された第1信号を、前記第1周波数帯域で搬送される信号に変換する。
【0009】
本発明の一実施例によれば、前記基準信号は、第1搬送波と第2搬送波に周波数的に関連する。
本発明の一実施例によれば、第1のローカル・オシレータを、前記第1のエンドポイント装置内で、前記第1信号を変換する際に用い、第2のローカル・オシレータを、前記第2のエンドポイント装置内で、前記第1信号を変換するのに用いられ、前記第1と第2のローカル・オシレータは、前記基準信号で同期している。
本発明の一実施例によれば、前記パケット・ストリームは、同期したイーサネット・ストリームである。
本発明の一実施例によれば、前記第1のビットレートは、受領したイーサネット信号で用いられ、前記第2のビットレートは、前記同期したイーサネット・ストリームで用いられ、前記第2のビットレートは、前記第1のビットレートよりも5%以上高い。
本発明の一実施例によれば、前記パケット・ストリームは、前記第2のエンドポイント装置に搭載された電子回路を管理するデータを含む。
本発明の一実施例によれば、前記パケット・ストリームは、前記第2のエンドポイント装置に搭載された電子回路の同期化信号を含む。
本発明の一実施例によれば、前記第1信号の変換されたレプリカは、前記パケット・ストリームのあるフレーム内に、デジタル形式で含まれる。
本発明の一実施例によれば、前記第1周波数帯域は、FDMA、CDMA、TDMA、PDMAの通信方式の内の1つで動作するセルラー周波数帯域である。
【0010】
本発明の一実施例によれば、前記第1のエンドポイント装置は、携帯電話の基地局又は中継局に関連するハブ・ユニットであり、前記第1信号は、ダウンリンク・セルラー信号であり、前記第2のエンドポイント装置は、携帯電話のエンドユーザの装置とイーサネットの宛先に関連するリモート・ユニットである。
本発明の一実施例によれば、アップリンク信号が、前記リモート・ユニットからハブ・ユニットに、有線インフラを介して送信され、前記アップリンク信号は、アップリンクの周波数帯域を介して送信され、前記アップリンク信号は、前記リモート・ユニット内で、以下のステップで送信され、
(i)前記アップリンク周波数帯域を介して搬送され前記アップリンク信号を、ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域を介して搬送されるようダウンコンバートするステップと、
前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域は、前記有線インフラ上を伝搬し、
前記アップリンク周波数帯域とダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域は、前記基準信号に関連し、
(ii)前記ダウンコンバートされたアップリンク信号を、前記有線インフラ上に送出するステップと、
前記ハブ・ユニットにおいて、
(iii)前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域を介して搬送される前記ダウンコンバートされたアップリンク信号を、前記アップリンク周波数帯域を介して搬送されるようアップコンバートするステップ
を有し、
これにより、アップコンバートされたアップリンク信号を、携帯電話の基地局あるいは中継局に提供する。
【0011】
本発明の一実施例によれば、第1無線信号をイーサネット・インフラ上でリモートユニットに送信するハブユニットにおいて、前記ハブユニットとリモートユニットは、第1周波数帯域の無線装置に関連し、前記第1無線信号は、第1周波数帯域で搬送され、
(a)前記第1周波数帯域で搬送された第1信号を、第2周波数帯域搬送される信号に変換する周波数変換装置と、
前記第2周波数帯域は、イーサネット・インフラ上を伝搬し、
(b)前記第1周波数帯域と第2周波数帯域に関連する基準信号と、前記第1のエンドポイント装置で受領したイーサネット信号とを1つの同期したイーサネット・ストリームに組み合わせるパケット同期化装置と、
前記基準信号は、前記同期したイーサネット・ストリームから再生可能であり、
を有し、これにより、前記同期したイーサネット・ストリームと前記変換された第1信号がイーサネット・インフラに与えられ、リモート・ユニットに到着したときに、前記基準信号は、前記同期したイーサネット・ストリームから再生され、前記第2周波数帯域を介して搬送される前記変換された第1信号は、前記第1周波数帯域を介して搬送される信号にシフトされ、前記シフトされた第1信号は、前記第1周波数帯域を介して無線で通信される。
【0012】
本発明の一実施例によれば、前記周波数変換装置は、
(i)前記基準信号と同期した信号を生成するローカル・オシレータと、
(ii)前記第1信号と前記信号を受領し、その和の信号と差の信号を生成するミキサーと、
(iii)前記複数の和の信号と差の信号から適宜の信号を選択するフィルタと、
を有する。
本発明の一実施例によれば、前記ハブ・ユニットは、携帯電話基地局又は中継局と関連し、前記第1信号は、ダウンリンク信号である。
本発明の一実施例によれば、前記同期したイーサネット・ストリームは、同期したイーサネット・ストリームである。
本発明の一実施例によれば、前記同期したイーサネット・ストリームのビットレートは、前記受領したイーサネット信号のビットレートよりも5%以上高い。
本発明の一実施例によれば、前記パケット同期化機は、前記第1信号のレプリカを、デジタルの形式で、前記同期したイーサネット・ストリームのフレーム内に入れる。
【0013】
本発明の一実施例によれば、イーサネットワイヤリングに関連する通信システムのリモート・ユニットにおいて、
前記リモート・ユニットは、携帯電話のエンドユーザの装置に送信するために、ハブ・ユニットからダウンリンク信号を受領し、
前記リモート・ユニットは、前記携帯電話のエンドユーザの装置から受領したアップリンク信号をハブ・ユニットに送り、
前記ハブ・ユニットとリモート・ユニットは、アップリンクとダウンリンクの無線周波数帯域の無線装置に関連し、
前記アップリンク信号は、無線アップリンク周波数帯域を介して最初は送信され、
前記リモート・ユニットは、
(a)パケットオープナーと、
前記パケットオープナーは、前記ハブ・ユニットからの同期したイーサネット・ストリームを受領し、前記同期したイーサネット・ストリームのデータレートに関連する周波数の信号をデジタルフェーズロックループに与え、
(b)デジタルフェーズロックループと、
前記デジタルフェーズロックループは、前記同期したイーサネット・ストリームのデータレートに関連する周波数の信号を受領し、基準信号を抽出し、
(c)周波数変換セクションと、
前記周波数変換セクションは、無線アップリンク周波数帯域を介して搬送されるアップリンク信号を、ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域で搬送される信号に変換し、
前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域は、前記イーサネットワイヤリング上を伝搬でき、
前記アップリンク周波数帯域と前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域は、前記基準信号で関連付けられ、
を有し、
前記ダウンコンバートされたアップリンク信号は、前記イーサネットワイヤリングに送られ、
前記ハブ・ユニットに到達した時に、前記ダウンコンバートされたアップリンク信号は、前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域を介して搬送される信号から、前記アップリンクの周波数帯域を介して搬送される信号に、アップコンバートされ、無線装置に提供される。
【0014】
本発明の一実施例によれば、前記ハブ・ユニットは、同期したイーサネット・ストリームを与え、前記リモート・ユニットは、更に、
(i)イーサネットパケット・リビルダと、
前記イーサネットパケットリビルダは、
(A)前記パケットオープナーから、前記同期したイーサネット・ストリームのコンテンツを受領し、
(B)イーサネットの宛先に送信するために、前記コンテンツの少なくとも一部を有する非同期のイーサネット信号を生成し、
(ii)パケット同期化機と、
前記パケット同期化機は、
(I)イーサネットソースから非同期のイーサネット信号を受領し、
(II)前記非同期のイーサネット信号のコンテンツの少なくとも一部を有する同期したイーサネット・ストリームを生成する。
本発明の一実施例によれば、前記パケット同期化機は、
(I)後記データアイテム群から選択されたデータアイテムを受領し、
前記データアイテム群は、他の装置にサービスするデータと、前記リモート・ユニットにある電子回路の状態と動作条件に対する指示と、前記ハブ・ユニットからリモート・ユニットへ送信される制御コマンドと、同期ソースからの同期化データであり、 (II)生成された同期したイーサネット・ストリーム内に、前記受領したデータアイテムを含める。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】イーサネットワイヤリングを介して、無線信号を送信する従来システムのブロック図。
【図2】イーサネットワイヤリングを介して、同期したイーサネット・ストリームに埋め込まれた基準信号を送信するブロック図。
【図3】イーサネットと無線システムを組み合わせたブロック図。
【図4a】1パケット当たり8ビットの非同期イーサネット・信号を表す図。
【図4b】1パケット当たり10ビットの同期イーサネット・ストリームを表す図。
【図5】デジタル化された無線周波数(RF)フォーマットで、無線信号の一部を搬送する埋め込まれたデジタル信号を有する同期イーサネット・ストリームのブロック図。
【図6】アップリンクとダウンリンクの両方向に、同期したイーサネット・ストリームと無線信号を通信するハブ・ユニットとリモート・ユニットのブロック図。
【図7】ハブ・ユニットのパケット・オーガナイザのブロック図。
【図8】リモート・ユニットのパケット・オーガナイザのブロック図。
【図9】イーサネットワイヤリングを用いて、携帯電話信号を通信する方法のフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図2において、本発明のシステム200は、無線信号をハブ・ユニット201の無線ポート235と、リモート・ユニット205の無線ポート240との間で送受信する。ハブ・ユニット201とリモート・ユニット205は、電気的ワイヤリング230で接続されている。ワイヤリング230は、複数の対の銅線のワイヤからなるケーブルであり、それらの一部あるいは全てがイーサネット信号を搬送する。図2では、RFシフトされた信号は、イーサネット・ケーブルであるワイヤリング230の専用ワイヤ214を介して送信される。しかしRFシフトされた信号は、イーサネット信号を搬送するワイヤ対232の1つを介して転送することもできる。
【0017】
ハブ・ユニット201は、ミキサ202と、帯域通過フィルタ204と、ローカル発振器206と、クロック714と、同期化コンバータ(asynchronous to synchronous converter )212とを含む。それらは図に示したように接続されている。リモート・ユニット205は、ミキサ220と、帯域通過フィルタ222と、ローカル発振器224と、基準信号抽出器226と、非同期化コンバータ(synchronous to asynchronous converter )228とを含み、それらも図に示したように接続されている。
【0018】
クロック714は、ローカル発振器206用の基準信号であり、同期化コンバータ212において、イーサネットパケットを同期化する。
【0019】
ハブ・ユニット201からリモート・ユニット205方向への非同期のイーサネット信号は、ハブ・ユニット201にポート203から入る。同期化コンバータ212は、非同期のイーサネット信号を同期したイーサネット信号に変換する。この同期したイーサネット信号は、クロック714により同期されている。
【0020】
基準信号抽出器226は、非同期イーサネット信号から基準信号を抽出するのに用いられるが、これはデジタル位相ロックループ(PLL)を用いて行われる。抽出された基準信号は、ローカル発振器224に対する基準信号として用いられる。例えば周波数同期化装置は、基準信号でローカル発振器224の周波数を同期させる。ローカル発振器206と224の基準信号は、同一のソースから得られたために、この2つのローカル発振器206,224の周波数は、同一である。
【0021】
リモート・ユニット205にあるローカル発振器224は、周波数F5の信号を生成するが、これは基準信号抽出器226から到着した基準信号を利用している。ミキサ220は、F3の信号をF6の信号をアップ・コンバート。ミキサ220の帯域通過フィルタ222は、F6=F5−F3を選択する。基準信号抽出器226の出力点における基準信号の周波数は、クロック信号の周波数と同一であるために、ローカル発振器224と206は、同一の周波数に同期されている。その結果、F6は、F1の正確なレプリカとなる。即ちF1の各信号は、F6バンドの元の周波数に正確に戻される。同一の原理が複数のリモート・ユニットにも適用される。更に同一の原理を用いて、F1は複数の周波数帯域を表し、F3とF6も又複数の周波数帯域を表すこともできる。同期化コンバータ212と非同期化コンバータ228と基準信号抽出器226は、FPGA(field programmable gate array)又はASIC(application apecific integrated circuit)を用いて実現できる。
【0022】
本発明によるイーサネットと無線通信システムの組み合わせを概観をする為に、図3を参照する。同図において、ハブ・ユニット510とリモート・ユニット520は、携帯電話信号とWLANアクセス・ポイント513とをサービスする。ハブ・ユニット510は、一方でRFリンク550とイーサネット・リンク555に、他方で複数のリモート・ユニット520,521,522に接続される。RFリンク550の一例は、携帯電話の基地局である。イーサネットリンクの一例は、INTERNETに接続されたモデムである。各リモート・ユニット520,521,522は、RFリンク560とイーサネット・リンク565に接続される。リモート・ユニット520は、WLAN・AP(アクセス・ポイント)513に接続されるか又はそれを有する。このWLANアクセス・ポイント513はイーサネット・リモート・セクション380に内部で接続される。WLANアクセス・ポイント513は、WLANサービスを提供する。WLANに使用できる技術代表的な技術は、IEEE802.11標準に基づくWi−Fiと、IEEE802.15標準に基づくBLUTOOTHTMである。
【0023】
ハブ・ユニット510において、イーサーネット・ハブ/交換機502は、イーサネット・リンク555にリンクされ、イーサネット・ハブ・セクション360にイーサネット・リンク565向けのイーサネット信号、又はWLAN・AP(アクセス・ポイント)513向けの当てのイーサネット信号を与える。イーサーネット・ハブ/交換機502は、基準信号をRFハブ部410に与える。RFハブ部410は、RFリンク550からRF信号を得る。RFハブ部410は、このRF信号をダウンコンバートし、イーサネット・ワイアリング上を伝搬できる信号を生成する。イーサネット・ハブ・セクション360は、基準信号をイーサネット信号内に埋め込み、それが分離器/混合器506を介してワイヤリング230に、RFハブ部410により提供されたダウンコンバートされたRF信号と共に与えられる。分離器/混合器506と512は、必要とされる無線とイーサネット信号の周波数帯域のフィルタを有する。
【0024】
リモート・ユニット520において、分離器/混合器512は、同期したイーサネット信号をダウンコンバートされたRF信号から分離し、この同期したイーサネット信号とダウンコンバートされたRF信号を、イーサネット・リモート・セクション380とRFリモート・ユニット420にそれぞれ送る。イーサネット・リモート・セクション380は、同期したイーサネット信号から基準信号を抽出し、この基準信号をRFリモート・ユニット420に与え、このRF信号をアップコンバートし、それをRFリンク560に送られる。
【0025】
図4aにおいて、イーサネット・リンク555とイーサネット・リンク565のイーサネット信号は、非同期のイーサネット・パケット600である。非同期のイーサネット・パケット600は、送信側で決定された任意の到着時間に到着し、通信標準の所定の範囲以内の様々な信号長さを有する。イーサネット・ハブ・セクション360とイーサネット・リモート・セクション380は、非同期モードで受信したイーサネット信号を、同期イーサネット・ストリームに変換する。この同期イーサネット・ストリーム内に、基準信号は、追加のデータと管理信号と他の同期信号と共に、含まれる。更なるコンテンツを入れるために、ビットレートが増加する。
図4aにおいては、非同期イーサネット信号のパケット620内に8ビットがあり、図4bにおいては、同期イーサネット・ストリーム602の全長のパケット625は、10ビットを含む。後者は前者よりも25%密度が上がっている。
【0026】
図5の実施例においては、RF信号の変換されたレプリカは、同期したイーサネット・ストリームにデジタル化形態で埋め込まれる。同期イーサネット・ストリーム602は、等長パケット630の連続したストリームであり、パケットデータ606と同期化信号604に加えて、ディジタル化されたRF信号608を搬送する。
【0027】
同期イーサネット・ストリーム602のパケットレート即ちビットレートは、基準信号として用いることができ、ローカル発振器206と224の周波数と合理的な関係を有する。例えば10MHzの基準信号のクロック714を用いると仮定する。この基準信号は、基準信号として周波数合成装置に与えられる。この周波数合成装置がこの信号を用いてローカル発振器206の信号を生成する。ローカル発振器206の周波数が755MHzであることが必要な場合を考える。この場合、周波数合成装置は、10MHzの基準信号を10で割り算して、1MHzの信号を生成し、それに755をかけ算して、755MHzの信号を生成する。同期化コンバータ212はこの10MHzの基準信号を用いて、1秒当たり10メガパケットの同期したイーサネット・ストリームを生成する。
基準信号抽出器226は、10MHzの基準信号を、1秒当たり10メガパケットのデータストリームから抽出する。その後10MHzの信号は、基準信号として周波数合成装置に送られる。この周波数合成装置が、それを用いてローカル発振器224の信号を生成する。この場合、周波数合成装置は、10MHzの基準信号を10で割り算して、1MHzの信号を生成し、それに755で掛け算して、755MHzの信号を生成する。
【0028】
無線セルラー通信において、完全な二重化機能(full duplex capability)は、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域を用いて得られる。第1の周波数帯域は、基地局からエンドユーザの装置へのダウンリンク信号であり、第2の周波数帯域は、エンドユーザ装置からの基地局へのアップリンク信号である。
図6は、本発明による完全な二重化機能を実現するシステム645を示す。以下の説明では、ダウンリンク伝送を最初に、アップリンク伝送を次に説明する。
【0029】
ダウンリンク・セルラー信号(携帯電話基地局551又は携帯電話中継器552に接続されたRFリンク550からの信号)は、ハブ・ユニット510が受領し、それがミキサ204Dで、ローカル発振器206Dからの混合用信号と混合される。ローカル発振器206Dは、基準信号を、ハブ・ユニットのパケット・オルガナイザ650内のクロックから得る。ミキサ204Dからの信号は、フィルタ202Dに与えられる。フィルタ202Dが、所定のダウンコンバートされた周波数帯域を選択し、ワイヤリング230を介して伝送する。ハブユニット・パケット・オルガナイザ650は、イーサネット・リンク555からイーサネット信号と、リンク665からの追加データと、リンク675から他の同期化信号とを受領する。これらの信号は、全て結合され、基準信号と同期して1つの統一された同期イーサネットストリームを生成する。
【0030】
この同期したイーサネットストリームとダウンコンバートされたダウンリンクセルラー信号は、分離器/混合器506内で組み合わされて、イーサネット・ワイヤリング230を介して送信される。
リモート・ユニット520内で、同期したイーサネット・ストリームは、分離器/混合器512で分離され、リモート・ユニットのパケット・オルガナイザ660内に送られる。そこで、同期したイーサネット・ストリームは分解され、各イーサネット・リンク565とデータ・リンク670と他の同期化リンク680が、それぞれの信号を受領する。 基準信号は、同期したイーサネット・ストリームから抽出され、ローカル発振器224Dに入れられ、このローカル発振器224Dが、混合信号をミキサ220Dに与える。そこで、それは分離器/混合器512から到着したダウンコンバートされたダウンリンクセルラー信号と混合される。
最後に、帯域通過フィルタ222Dが、ミキサ512の出力から所定のダウンリンク帯域を選択し、それをRFリンク560に与え、そしてエンドユーザ携帯電話装置561に送信される。
【0031】
アップリンクセルラー信号は、エンドユーザ携帯電話装置561により生成され、RFリンク560を介してリモート・ユニット520が受領する。リモート・ユニット520内では、ミキサ220Uが、アップリンクセルラー信号とローカル発振器224Uで提供された混合用の信号とを混合する。ローカル発振器224Uは、パケット・オルガナイザ660によりハブ・ユニット510から到達した同期したイーサネット・ストリームから抽出された基準信号を受領する。ミキサ220Uからの信号は、帯域通過フィルタ222Uに供給される。この帯域通過フィルタ222Uは、所定のダウンコンバートされた信号を選択するが、これは、イーサネットバンドルであるワイヤリング230を介して伝搬するのに適したものである。
パケット・オルガナイザ660は、イーサネット・リンク565からのイーサネット信号と、データ・リンク670からの追加データと、同期化リンク680からの追加同期化信号とを受領する。これらの信号は、全て組み合わされて、唯一の同期したイーサネット・ストリームに結合されるが、これは、ダウンリンクの同期したイーサネット・ストリームから抽出された基準信号と同期が採れている。
【0032】
同期したイーサネット・ストリームとダウンコンバートされたアップリンクセルラー信号は、分離器/混合器512内で結合されて、イーサネットバンドルであるワイヤリング230を介してハブ・ユニット510に送られる。
ハブ・ユニット510において、同期したイーサネット・ストリームは、分離器/混合器506により分離され、パケット・オルガナイザ650に与えられる。そこで同期したイーサネット・ストリームが分解され、各イーサネット・リンク555とリンク665とリンク675が、それぞれの信号を受領する。
パケット・オルガナイザ650内のクロックは、ローカル発振器206Uに与えられる。このローカル発振器206Uは、混合信号をミキサ204Uに与える。そこで分離器/混合器506から到着したダウンコンバートされたアップリンクセルラー信号と混合される。
最後にフィルタ202Uが、所定のアップコンバートされた周波数帯域を204Uの出力から選択し、それをRFリンク550に与え、携帯電話基地局551又は携帯電話中継器552に送られる。
【0033】
追加的なデータ・リンク670の使用の一例は、WLANアクセス・ポイント513にサービスすることである。このWLANアクセス・ポイント513は、ハブ・ユニット510から送られたデータを受領し、このデータをハブ・ユニット510に戻す。
他のRFリンク560の使用例は、TDD増幅器の切替である。このTDD増幅器は、アップリンク操作状態とダウンリンク操作状態を切り替えるのに必要とされる。同時に追加的データは、リモート・ユニットの電子回路の状態と動作条件を示す。更なる追加的データと同期化信号は、ハブ・ユニット510とリモート・ユニット520の間で送受信される同期したイーサネット・ストリーム内に組み込まれる。
【0034】
図7はリモート・ユニットのパケット・オルガナイザ650の内部構造を、図8はハブ・ユニットのパケット・オルガナイザ660の内部構造を示す。そしてそのパケットオルガナイザの機能を図6を参照して説明する。
図7のパケット・オルガナイザ650内において、非同期イーサネット・パケット702は、イーサネット・パケット・バッファ708に与えられる。パケット同期化装置710は、適宜の時間にイーサネット・パケット・バッファ708からパケットを取り出し、それらを同期イーサネット・パケット・ストリーム602に挿入する。
追加データ704と他の同期化信号706は、パケット同期化装置710に与えられる。パケット同期化装置710は、イーサネット・パケット702と追加データ704と同期化信号706とを、統合された同期イーサネット・ストリーム602にする。そのストリームは、同期したデータ構造であり、イーサネット・パケット600又702のビットレートよりも高いビットレートを有する等時間のパケットの連続ストリームからなる。
クロック714は、基準信号716をパケット同期化装置710に与え、かくしてイーサネット・ストリーム602がクロック714と同期する。単一の統合した同期イーサネット・ストリーム602が、分離器/混合器506に与えられ、その後リモート・ユニット520にワイヤリング230を介して送信される。基準信号であるクロック信号716は、ハブユニットのローカル発振器206Uと206Dで使用される。
【0035】
同期イーサネット・ストリーム728は、リモート・ユニット520から分離器/混合器506を介して到着し、パケット・オープナ726に与えられる。このパケット・オープナ726は、クロック714からの基準信号716を受領し、同期イーサネット・ストリーム728のパターン上での同期化プロセスをアシストする。パケット・オープナ726は、同期イーサネット・ストリーム728から、高速のイーサネット・パケット729と追加データ722と同期化信号724とを取り出す。イーサネット・パケット・リビルダ718は、高速のイーサネット・パケット729を非同期の低速のイーサネットパケット720に変換して、それをイーサネット・リンク555に送る。
【0036】
図8において、リモート・ユニットでは、パケット・オルガナイザ660とハブ・ユニット510から分離器/混合器512を介して到着した同期イーサネット・ストリーム712をパケット・オープナ822に与える。パケット・オープナ822は、同期イーサネット・ストリーム712からの繰り返しパターンを取り出し、それをデジタルPLL818に与える。更にパケット・オープナ822は、イーサネット・データ830と追加データ824と同期化信号826とを取り出す。デジタルPLL818は、パケット・オープナ822により与えられた同期したイーサネット・ストリームのレートからクロック信号を再生し、残留ジッターをフィルタ除去する。イーサネット・パケット・リビルダ832は、イーサネット・データ830を低速の非同期イーサネット信号828に変換してイーサネット・リンク565に送る。
【0037】
デジタルPLL818で生成された再生クロック信号814をパケット・オープナ822に与え、パケット・オープナ822が、同期イーサネット・ストリーム712のパターン上の同期化プロセスをアシストする。
【0038】
イーサネット非同期パケット804はイーサネット・パケット・バッファ802に与えられる。パケット同期化装置810は、適宜の時にイーサネット・パケット・バッファ802からパケットを取り出し、それを新たなパケットストリームである同期したイーサネット・ストリーム812に与える。追加データ806と同期化信号808は、パケット同期化装置810に与えられる。パケット同期化装置810は、イーサネット非同期パケット804と追加データ806と同期化信号808を構成して、同期したイーサネット・ストリーム812にする。同期したイーサネット・ストリーム812は、同期データ構造から成り、それは元のイーサネット非同期パケット804のビットレートよりも高いビットレートを有する等長のパケットの連続ストリームから成る。
デジタルPLL818は、クロック信号814を再生する。このクロック信号814は、パケット同期化装置810に対する同期化信号として用いられ、かくしてイーサネット・ストリーム812はクロック714と同期する。同期イーサネット・ストリーム812は、分離器/混合器512に与えられ、その後ハブ・ユニット510にワイヤリング230を介して与えられる。再生されたクロック信号814は、ローカル発振器220Uと222Dにより使用され、それぞれアップリンクとダウンリンクのセルラー信号をダウンコンバートする又アップコンバートする。
【0039】
図9の方法900を説明する前に、本発明の主な特徴を図2−9の記載に基づいて次に説明する。
(1)全ての必要な「追加的データと、同期化データと、受領したイーサネット信号」を含む同期したイーサネット・ストリームが生成される。ハブ・ユニットとリモート・ユニットは、管理データを交換する。この管理データは、リモート・ユニット内の電子回路の状態と動作条件に付いての指示を含む。このデータは、リモート・ユニットで生成されハブ・ユニットに送られる。管理データは、ハブ・ユニットからリモート・ユニットに送られ、電子回路を制御する。
(2)ハブ・ユニットにおいて、同期したイーサネット・ストリームは、クロック信号により同期化される。このクロック信号は、ハブ・ユニットとリモート・ユニットに対する基準信号から取り出されたものである。
(3)リモート・ユニットにおいて、同期したイーサネット・ストリームは、再生された基準信号により同期化される。
(4)リモート・ユニットにおいて、基準信号は、同期したイーサネット・ストリームから、パケットオープナーとデジタルPLLを用いて再生される。
(5)ハブ・ユニットにおいて、基準信号は周波数合成機用の基準信号として用いられる。この基準信号は、アップコンバーターとダウンコンバーターに与えられ、ダウンリンク信号をダウンコンバートし、アップリンク信号をアップコンバートするのに用いられる。
(6)リモート・ユニットにおいて、再生された基準信号は、周波数合成機用の基準信号として用いられ、それはアップコンバーターとダウンコンバーターに与えられて、アップリンク信号をダウンコンバートし、ダウンリンク信号をアップコンバートする。リモート・ユニットにおける基準信号は、その正確な再構成により、ハブ・ユニットの基準信号の周波数と同一である。その為、ダウンリンクの無線信号は、リモート・ユニットで正確に再生され、アップリンクの無線信号は、ハブ・ユニットで正確に再生される。
(7)他の必要な追加的データ、同期化信号、受領したイーサネット信号はそれぞれのリンクに、その側にあるパケットオープナーにより取り出された後与えられる。
【0040】
図9にイーサネットワイヤリング上で第1信号を通信する方法900を示す。


【0041】
一実施例において、第1のエンドポイント装置は、ハブ・ユニット510である。このハブ・ユニット510は、携帯電話基地局551又は携帯電話中継器552に接続されている。第1信号は、ダウンリンク・セルラー信号である。第2のエンドポイント装置は、リモート・ユニット520である。このリモート・ユニット520は、エンドユーザ携帯電話装置561とイーサネット・宛先565に関連する。アップリンク信号は、イーサネット・ワイヤリング上で、リモート・ユニット520からハブ・ユニット510に通信される。アップリンク信号は、アップリンクの周波数帯域を介して最初は搬送され、リモート・ユニットで、このアップリンク信号は、ダウンコンバートされたアップリンクの周波数帯域に変換され、イーサネット・ワイヤリング上を伝搬する(930)。
アップリンクの周波数帯域とダウンコンバートされたアップリンクの周波数帯域は、イーサネット・ワイヤリングを介して分配された基準信号に関連する。この基準信号は、ハブ・ユニット510からリモート・ユニット520に同期したイーサネット・ストリームにより分配される基準信号である。
追加データと他の同期信号が同期したイーサネット・ストリームに埋め込まれる(932)。その後、ダウンコンバートされたアップリンク信号は、ハブ・ユニット510にイーサネット・ワイヤリングで与えられる(935)。ダウンコンバートされたアップリンク信号は、アップリンクの周波数帯域にアップコンバートされ(940)、携帯電話基地局551又は携帯電話中継器552に結合される。ハブ・ユニットからの同期したイーサネット・ストリームのコンテンツが、取り出されハブ側の宛先に分配される(945)。
【0042】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。
【符号の説明】
【0043】
104 ミキサ
106 ローカル発振器
108 帯域通過フィルタ
109 銅線
112 ミキサ
114 ローカル発振器
118 帯域通過フィルタ
120 基準信号発生器
122 ケーブル
200 システム
201 ハブ・ユニット
202 ミキサ
203 ポート
204 帯域通過フィルタ
205 リモート・ユニット
206 ローカル発振器
212 同期化コンバータ
214 専用ワイア
220 ミキサ
222 帯域通過フィルタ
224 ローカル発振器
226 基準信号抽出器
228 非同期化コンバータ
230 ワイアリング
232 ワイア対
235 無線ポート
240 無線ポート
502 イーサネット交換機
360 イーサネット・ハブ・セクション
380 イーサネット・リモート・セクション
410 RFセクション
420 RFセクション
506,512 分離器/混合器
510 ハブ・ユニット
513 WLANアクセス・ポイント
520,521,522 リモート・ユニット
550 RFリンク
551 携帯電話基地局
552 携帯電話中継器
555 イーサネット・リンク
560 RFリンク
561 エンドユーザ装置
565 イーサネット・リンク
600 非同期のイーサネット・パケット
602 同期したイーサネット・ストリーム
604 同期化信号
606 パケット・データ
608 デジタル化されたRF
620 パケット
625 パケット
630 等長パケット
650 パケット・オルガナイザ
660 パケット・オルガナイザ
665,670 追加データ・リンク
675,675 他の同期リンク
670 データ・リンク
680 同期化リンク
702 非同期イーサネット・パケット
704 追加データ
706 同期化信号
708 イーサネット・パケット・バッファ
710 パケット同期化装置
712 同期イーサネット・ストリーム
714 クロック
716 基準信号
718 イーサネット・パケット・リビルダ
722
724 同期化信号
726 パケット・オープナ
728 同期イーサネット・ストリーム
729 イーサネット高データレート・パケット
802 イーサネット・パケット・バッファ
804 イーサネット非同期パケット
806 追加データ
808 同期化信号
810 パケット同期化装置
812 同期イーサネット・ストリーム
818 デジタルPLL
822 パケット・オープナ
824 追加データ
826 同期化信号
828 イーサネット信号
830 イーサネット・データ
832 イーサネット・パケット・リビルダ

図9
900:携帯電話信号をイーサネット・インフラを用いて通信する方法
905:ダウンリンク信号をダウンコンバートする
910:基準信号と追加信号と他の同期化信号をイーサネット・ストリームに入れ込む
915:イーサネット・ストリームとダウンリンク信号をイーサネット・インフラに提供する
920:基準信号を取り出す
925:ダウンリンク信号をアップコンバートして、イーサネットの宛先に与える
927:イーサネット・ストリームのコンテンツを取り出し分配する
930:アップリンク信号をダウンコンバートする
932:追加信号と他の同期化信号をイーサネット・ストリームに入れ込む
935:アップリンク信号とイーサネット・ストリームをイーサネット・インフラに提供する
940:アップリンク信号をアップコンバートして、宛先に送信する
945:イーサネット・ストリームのコンテンツを取り出し宛先に分配する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1信号を有線インフラ上で通信する方法において、
前記第1信号は、最初は第1周波数帯域で搬送され、
前記有線インフラは、複数のエンドポイント装置を有し、
前記各エンドポイント装置は、第1周波数帯域の無線装置に関連し、
前記複数のエンドポイント装置の内の第1のエンドポイント装置において、
(a)前記第1周波数帯域で搬送された第1信号を、第2周波数帯域搬送される信号に変換するステップと、
前記第2周波数帯域は、有線インフラ上を伝搬し、
(b)基準信号をパケット・ストリームに入れ込むステップと、
前記基準信号は、前記第1周波数帯域から第2周波数帯域に、前記無線信号を変換するときに使用され、更に前記第2周波数帯域から前記第1周波数帯域に変換するときにも使用され、
前記基準信号は、前記パケット・ストリームから再生され、
(c)前記パケット・ストリームと前記変換された第1信号を、前記有線インフラ上に送出するステップと、
前記複数のエンドポイント装置の第2のエンドポイント装置において、
(d)前記基準信号を、前記パケット・ストリームから再生するステップと、
(f)前記再生された基準信号を使用するステップと、
を有し、
これにより、前記第2周波数帯域を介して搬送された第1信号を、前記第1周波数帯域で搬送される信号に変換する
ことを特徴とする有線インフラ上で第1信号を通信する方法。
【請求項2】
前記基準信号は、第1搬送波と第2搬送波に周波数的に関連する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
第1のローカル・オシレータを、前記第1のエンドポイント装置内で、前記第1信号を変換する際に用い、
第2のローカル・オシレータを、前記第2のエンドポイント装置内で、前記第1信号を変換するのに用いられ、
前記第1と第2のローカル・オシレータは、前記基準信号で同期している
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記パケット・ストリームは、同期したイーサネット・ストリームである
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記第1のビットレートは、受領したイーサネット信号で用いられ、
前記第2のビットレートは、前記同期したイーサネット・ストリームで用いられ、
前記第2のビットレートは、前記第1のビットレートよりも5%以上高い
ことを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記パケット・ストリームは、前記第2のエンドポイント装置に搭載された電子回路を管理するデータを含む
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記パケット・ストリームは、前記第2のエンドポイント装置に搭載された電子回路の同期化信号を含む
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記第1信号の変換されたレプリカは、前記パケット・ストリームのあるフレーム内に、デジタル形式で含まれる
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記第1周波数帯域は、FDMA、CDMA、TDMA、PDMAの通信方式の内の1つで動作するセルラー周波数帯域である
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記第1のエンドポイント装置は、携帯電話の基地局又は中継局に関連するハブ・ユニットであり、
前記第1信号は、ダウンリンク・セルラー信号であり、
前記第2のエンドポイント装置は、携帯電話のエンドユーザの装置とイーサネットの宛先に関連するリモート・ユニットである
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項11】
アップリンク信号が、前記リモート・ユニットからハブ・ユニットに、有線インフラを介して送信され、
前記アップリンク信号は、アップリンクの周波数帯域を介して送信され、
前記アップリンク信号は、前記リモート・ユニット内で、以下のステップで送信され、
(i)前記アップリンク周波数帯域を介して搬送され前記アップリンク信号を、ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域を介して搬送されるようダウンコンバートするステップと、
前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域は、前記有線インフラ上を伝搬し、
前記アップリンク周波数帯域とダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域は、前記基準信号に関連し、
(ii)前記ダウンコンバートされたアップリンク信号を、前記有線インフラ上に送出するステップと、
前記ハブ・ユニットにおいて、
(iii)前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域を介して搬送される前記ダウンコンバートされたアップリンク信号を、前記アップリンク周波数帯域を介して搬送されるようアップコンバートするステップ
を有し、
これにより、アップコンバートされたアップリンク信号を、携帯電話の基地局あるいは中継局に提供する
ことを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項12】
第1無線信号をイーサネット・インフラ上でリモートユニットに送信するハブユニットにおいて、
前記ハブユニットとリモートユニットは、第1周波数帯域の無線装置に関連し、
前記第1無線信号は、第1周波数帯域で搬送され、
(a)前記第1周波数帯域で搬送された第1信号を、第2周波数帯域搬送される信号に変換する周波数変換装置と、
前記第2周波数帯域は、イーサネット・インフラ上を伝搬し、
(b)前記第1周波数帯域と第2周波数帯域に関連する基準信号と、前記第1のエンドポイント装置で受領したイーサネット信号とを1つの同期したイーサネット・ストリームに組み合わせるパケット同期化装置と、
前記基準信号は、前記同期したイーサネット・ストリームから再生可能であり、
を有し、
これにより、前記同期したイーサネット・ストリームと前記変換された第1信号がイーサネット・インフラに与えられ、
リモート・ユニットに到着したときに、前記基準信号は、前記同期したイーサネット・ストリームから再生され、
前記第2周波数帯域を介して搬送される前記変換された第1信号は、前記第1周波数帯域を介して搬送される信号にシフトされ、
前記シフトされた第1信号は、前記第1周波数帯域を介して無線で通信される
ことを特徴とする第1無線信号をイーサネット・インフラ上でリモートユニットに送信するハブユニット。
【請求項13】
前記周波数変換装置は、
(i)前記基準信号と同期した信号を生成するローカル・オシレータと、
(ii)前記第1信号と前記信号を受領し、その和の信号と差の信号を生成するミキサーと、
(iii)前記複数の和の信号と差の信号から適宜の信号を選択するフィルタと、
を有する
ことを特徴とする請求項12記載のハブ・ユニット。
【請求項14】
前記ハブ・ユニットは、携帯電話基地局又は中継局と関連し、
前記第1信号は、ダウンリンク信号である
ことを特徴とする請求項12記載のハブ・ユニット。
【請求項15】
前記同期したイーサネット・ストリームは、同期したイーサネット・ストリームである
ことを特徴とする請求項12記載のハブ・ユニット。
【請求項16】
前記同期したイーサネット・ストリームのビットレートは、前記受領したイーサネット信号のビットレートよりも5%以上高い
ことを特徴とする請求項15記載のハブ・ユニット。
【請求項17】
前記パケット同期化機は、前記第1信号のレプリカを、デジタルの形式で、前記同期したイーサネット・ストリームのフレーム内に入れる
ことを特徴とする請求項15記載のハブ・ユニット。
【請求項18】
イーサネットワイヤリングに関連する通信システムのリモート・ユニットにおいて、
前記リモート・ユニットは、携帯電話のエンドユーザの装置に送信するために、ハブ・ユニットからダウンリンク信号を受領し、
前記リモート・ユニットは、前記携帯電話のエンドユーザの装置から受領したアップリンク信号をハブ・ユニットに送り、
前記ハブ・ユニットとリモート・ユニットは、アップリンクとダウンリンクの無線周波数帯域の無線装置に関連し、
前記アップリンク信号は、無線アップリンク周波数帯域を介して最初は送信され、
前記リモート・ユニットは、
(a)パケットオープナーと、
前記パケットオープナーは、前記ハブ・ユニットからの同期したイーサネット・ストリームを受領し、前記同期したイーサネット・ストリームのデータレートに関連する周波数の信号をデジタルフェーズロックループに与え、
(b)デジタルフェーズロックループと、
前記デジタルフェーズロックループは、前記同期したイーサネット・ストリームのデータレートに関連する周波数の信号を受領し、基準信号を抽出し、
(c)周波数変換セクションと、
前記周波数変換セクションは、無線アップリンク周波数帯域を介して搬送されるアップリンク信号を、ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域で搬送される信号に変換し、
前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域は、前記イーサネットワイヤリング上を伝搬でき、
前記アップリンク周波数帯域と前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域は、前記基準信号で関連付けられ、
を有し、
前記ダウンコンバートされたアップリンク信号は、前記イーサネットワイヤリングに送られ、
前記ハブ・ユニットに到達した時に、前記ダウンコンバートされたアップリンク信号は、前記ダウンコンバートされたアップリンク周波数帯域を介して搬送される信号から、前記アップリンクの周波数帯域を介して搬送される信号に、アップコンバートされ、無線装置に提供される
ことを特徴とするイーサネット・ワイアリング上の通信システムのリモート・ユニット。
【請求項19】
前記ハブ・ユニットは、同期したイーサネット・ストリームを与え、前記リモート・ユニットは、更に、
(i)イーサネットパケット・リビルダと、
前記イーサネットパケットリビルダは、
(A)前記パケットオープナーから、前記同期したイーサネット・ストリームのコンテンツを受領し、
(B)イーサネットの宛先に送信するために、前記コンテンツの少なくとも一部を有する非同期のイーサネット信号を生成し、
(ii)パケット同期化機と、
前記パケット同期化機は、
(I)イーサネットソースから非同期のイーサネット信号を受領し、
(II)前記非同期のイーサネット信号のコンテンツの少なくとも一部を有する同期したイーサネット・ストリームを生成する
ことを特徴とする請求項18記載のリモート・ユニット。
【請求項20】
前記パケット同期化機は、
(I)後記データアイテム群から選択されたデータアイテムを受領し、
前記データアイテム群は、他の装置にサービスするデータと、前記リモート・ユニットにある電子回路の状態と動作条件に対する指示と、前記ハブ・ユニットからリモート・ユニットへ送信される制御コマンドと、同期ソースからの同期化データであり、 (II)生成された同期したイーサネット・ストリーム内に、前記受領したデータアイテムを含める
ことを特徴とする請求項19記載のリモート・ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−517728(P2012−517728A)
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548833(P2011−548833)
【出願日】平成22年2月7日(2010.2.7)
【国際出願番号】PCT/IB2010/050541
【国際公開番号】WO2010/089719
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(511189252)コーニング モバイルアクセス エルティディ. (1)
【Fターム(参考)】