ウォーターサーバー
【課題】ビニール袋に詰めた飲料水を供給するウォーターサーバーを提供する。
【解決手段】飲料用冷却タンク4および飲料用加熱タンクを内蔵し供給口が設けられた本体2と、飲料用液体の入ったビニール袋10をセットするボトルホルダー3を備え、ボトルホルダー3を保持し飲料用液体を冷却タンク4へと流出させるパッキングホルダー8と、飲料用液体用の通路が形成された挿入棒25と、底蓋33と、接続部24と、パッキン14と、ビニール袋10内の液体を挿入棒25へと送る2本のチューブ18と、連結部17が設けられ、飲料用液体用通路19と空気用通路20が形成される。飲料用液体は、飲料用液体用通路19および空気用通路20を通って連結部17の円筒部に流れ、円筒部に貯留された飲料用液体は挿入棒25を通って冷却タンク4へと流れる。飲料用液体が少なくなると、第3開口23から第2開口へと空気が流れ、ビニール袋10に空気が流入する。
【解決手段】飲料用冷却タンク4および飲料用加熱タンクを内蔵し供給口が設けられた本体2と、飲料用液体の入ったビニール袋10をセットするボトルホルダー3を備え、ボトルホルダー3を保持し飲料用液体を冷却タンク4へと流出させるパッキングホルダー8と、飲料用液体用の通路が形成された挿入棒25と、底蓋33と、接続部24と、パッキン14と、ビニール袋10内の液体を挿入棒25へと送る2本のチューブ18と、連結部17が設けられ、飲料用液体用通路19と空気用通路20が形成される。飲料用液体は、飲料用液体用通路19および空気用通路20を通って連結部17の円筒部に流れ、円筒部に貯留された飲料用液体は挿入棒25を通って冷却タンク4へと流れる。飲料用液体が少なくなると、第3開口23から第2開口へと空気が流れ、ビニール袋10に空気が流入する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウォーターサーバーに関し、ビニール袋に入れられた飲料用液体を供給するウォーターサーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のウォーターサーバーは、ボトルに飲料用液体、例えば飲料水を入れて、ウォーターサーバーの利用者に配布し、利用者は飲料水の入ったボトルをウォーターサーバーの上部にセットする。そして、水を飲む時にウォーターサーバーのスイッチを押すと、飲料水が供給されるという装置であった。このようなものとしては、特許文献1に記載されているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−210667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のポリカーボネート製ボルトに飲料水を入れて利用者に供給するウォーターサーバーの場合、前記ボトルは空になったら回収して、新たな飲料水を詰めて再び利用者に供給する必要があった。そのために、ボトルを届ける範囲に限界があり、利用者は時間指定ができないために特に昼間に誰もいない家庭やマンション居住者への配達が困難であるという問題、ボトルを回収する手間がかかるという問題、また、利用済みのボトルを回収するまでの間は保管しておくスペースが必要という問題、さらに、繰り返しボトルを使用することによって、天然水の場合にはカビや藻類が発生し衛生上の問題があった。また、ボトルの材質としてポリカーボネートが多く用いられていることから、ビスフェノールA等の人体に有害となる可能性のある物質が溶出する恐れや、構造上の問題から冷却タンクに空気が入りバクテリアが繁殖する恐れがあるといった様々な問題があった。
【0005】
上述のような問題を解決するためにペットボトルを飲料水を入れて利用者に供給するウォーターサーバーも用いられているが、この場合、上述の問題のうちいくつかの問題は解決できるが、例えば12Lのペットボトルを使用する場合、1個のペットボトルを製造するにはプラスチックを約180g使用し、製造エネルギーが約71110kcal/g必要であるが、ペットボトルは使い捨てのためにこれらのプラスチックおよびエネルギーは全てコストに影響を与え、さらに環境の点から考えても無駄な消費となっている。さらに、ボトルを持ちた場合、ペットボトルを処分するまでの間の保管スペースの問題があった。
【0006】
そこで、本発明は前記問題を解決するために、ビニール袋に詰めた飲料用液体を供給するウォーターサーバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のウォーターサーバーは、飲料用液体を冷却する冷却タンクおよび飲料用液体を温める加熱タンクを内蔵し、冷却タンクおよび加熱タンクから飲料用液体を供給する供給口が設けられた本体と、飲料用液体の入ったビニール袋をセットするボトルホルダーを備えるウォーターサーバーであって、前記冷却タンクと接続され、前記本体の上部の開口を塞ぎ、前記ボトルホルダーを保持し、飲料用液体を冷却タンクへと流出させるパッキングホルダーが設けられ、前記ボトルホルダーは、側壁とすり鉢状の底面と蓋から構成され、前記すり鉢状の底面の中央には円筒形の底部を設け、前記底部の底は開放されており、前記パッキングホルダーのすり鉢状の部分の中央には前記ボトルホルダーの底部が挿入される円筒形の窪みを形成し、前記窪みには前記ボトルホルダーの底部の中に入れられる、内部を上下に貫通するように飲料用液体用の通路が形成された挿入棒が設けられ、前記挿入棒には前記ボトルホルダーの底部の開放された底を塞ぐ働きをする底蓋が取り付けられ、前記窪みを取り囲み前記冷却タンクの開口と接続される接続部が設けられ、前記パッキングホルダーの接続部と前記冷却タンクの開口との接続にはパッキンが用いられ、前記パッキンは、リング状で内周面には前記接続部に嵌め込む溝が設けられ、外周面には上下2段の鍔が設けられており、前記外周面と前記冷却タンクの開口の内周が接触して前記2段の鍔が変形しており、ビニール袋内の飲料用液体を前記挿入棒へと送る2本のチューブが設けられ、前記チューブの先端には、先端が尖った円筒形状で、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの通路を内部に有するニードルが設けられ、前記チューブの後端には、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの半円筒形の通路部と、前記ボトルホルダーの底部の上面に固定するための鍔部から構成される連結部が設けられ、前記ニードルには、前記2つの通路と各々繋がる第1開口と第2開口が設けられ、前記連結部の1つの通路部の側面に第3開口が設けられ、1つの通路部の底面の開口から、通路部、1本のチューブ、およびニードルの1つの通路を通過し、前記第1開口へと繋がる飲料用液体用通路と、もう1つの通路部の底面の開口および側面の第3開口から、通路部、もう1本のチューブ、およびニードルのもう1つの通路を通過し、第2開口へと繋がる空気用通路が形成され、前記ビニール袋内の飲料用液体は、前記ニードルにより開けられた孔から前記飲料用液体用通路および前記空気用通路を通って前記連結部の円筒部に流れ、前記円筒部に一時的に貯留された飲料用液体は前記挿入棒を通って前記冷却タンクへと流れ、前記冷却タンクに入った飲料用液体が前記加熱タンクへと送られて前記冷却タンクおよび前記加熱タンクに飲料用液体が貯められ、前記ビニール袋内の飲料用液体が少なくなり、前記ボトルホルダーの底部に一時的に貯留されている飲料用液体が少なくなり、前記第3開口が前記円筒部に一時的に貯留されている飲料用液体の水面より上になると、前記円筒部内の空気が前記第3開口から前記空気用通路を通って前記第2開口へと流れ、前記ビニール袋内に空気が流入することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のウォーターサーバーは、飲料用液体を冷却する冷却タンクおよび飲料用液体を温める加熱タンクを内蔵し、冷却タンクおよび加熱タンクから飲料用液体を供給する供給口が設けられた本体と、飲料用液体の入ったビニール袋をセットするボトルホルダーを備えるウォーターサーバーであって、前記冷却タンクと接続され、前記本体の上部の開口を塞ぎ、前記ボトルホルダーを保持し、飲料用液体を冷却タンクへと流出させるパッキングホルダーが設けられ、前記ボトルホルダーは、側壁とすり鉢状の底面と蓋から構成され、前記すり鉢状の底面の中央には円筒形の底部を設け、前記底部の底は開放されており、前記パッキングホルダーのすり鉢状の部分の中央には前記ボトルホルダーの底部が挿入される円筒形の窪みを形成し、前記窪みには前記ボトルホルダーの底部の中に入れられる、内部を上下に貫通するように飲料用液体用の通路が形成された挿入棒が設けられ、前記挿入棒には前記ボトルホルダーの底部の開放された底を塞ぐ働きをする底蓋が取り付けられ、前記窪みを取り囲み前記冷却タンクの開口と接続される接続部が設けられ、前記パッキングホルダーの接続部と前記冷却タンクの開口との接続にはパッキンが用いられ、前記パッキンは、リング状で内周面には前記接続部に嵌め込む溝が設けられ、外周面には上下2段の鍔が設けられており、前記外周面と前記冷却タンクの開口の内周が接触して前記2段の鍔が変形しており、ビニール袋内の飲料用液体を前記挿入棒へと送る2本のチューブが設けられ、前記チューブの先端には、先端が尖った円筒形状で、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの通路を内部に有するニードルが設けられ、前記チューブの後端には、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの半円筒形の通路部と、前記ボトルホルダーの底部の上面に固定するための鍔部から構成される連結部が設けられ、前記ニードルには、前記2つの通路と各々繋がる第1開口と第2開口が設けられ、前記連結部の1つの通路部の側面に第3開口が設けられ、1つの通路部の底面の開口から、通路部、1本のチューブ、およびニードルの1つの通路を通過し、前記第1開口へと繋がる飲料用液体用通路と、もう1つの通路部の底面の開口および側面の第3開口から、通路部、もう1本のチューブ、およびニードルのもう1つの通路を通過し、第2開口へと繋がる空気用通路が形成され、前記ビニール袋内の飲料用液体は、前記ニードルにより開けられた孔から前記飲料用液体用通路および前記空気用通路を通って前記連結部の円筒部に流れ、前記円筒部に一時的に貯留された飲料用液体は前記挿入棒を通って前記冷却タンクへと流れ、前記冷却タンクに入った飲料用液体が前記加熱タンクへと送られて前記冷却タンクおよび前記加熱タンクに飲料用液体が貯められ、前記ビニール袋内の飲料用液体が少なくなり、前記ボトルホルダーの底部に一時的に貯留されている飲料用液体が少なくなり、前記第3開口が前記円筒部に一時的に貯留されている飲料用液体の水面より上になると、前記円筒部内の空気が前記第3開口から前記空気用通路を通って前記第2開口へと流れ、前記ビニール袋内に空気が流入することにより、飲料用液体を入れているビニール袋から有害物質が溶出する心配が無く、また、冷却タンクに外気が入りバクテリアが繁殖する恐れもないので、安全で清潔な飲料水を提供することができ、さらに、不要となったビニール袋はリサイクル可能な資源ごみとして処理することで、環境にも優しいウォーターサーバーが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明のウォーターサーバーの正面図である。
【図2】パッキングホルダーの断面図である。
【図3】パッキンの図面であり、(a)が平面図、(b)が断面図である。
【図4】パッキンの取り付け状態を示す図であり、(a)がパッキングホルダーにパッキンを取り付けた状態を示す断面図、(b)がパッキングホルダーを本体にセットした状態の断面図である。
【図5】ボトルホルダーの断面図である。
【図6】ニードルの斜視図である。
【図7】ニードルの断面図である。
【図8】ボトルホルダーをパッキングホルダーにセット、連結部を挿入棒に接続した状態を示す断面図である。
【図9】ウォーターサーバーの上半分の内部構造を示す断面図である。
【図10】飲料用液体が流れる状態を示す断面図であり初期の状態を示す図である。
【図11】飲料用液体が流れる状態を示す断面図でありビニール袋内の飲料用液体が少なくなってきた状態を示す図である。
【図12】ウォーターサーバーの使用状況を示す図であり、ボトルホルダーに飲料用液体の入ったビニール袋をセットする状態を示す。
【図13】ウォーターサーバーの使用状況を示す図であり、コップに飲料用液体を入れている状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を、図を用いて以下に詳細に説明する。図1が本発明のウォーターサーバー1の正面図であり、内部構造を一部破線を用いて示しており、図9が本発明のウォーターサーバーの上半分の内部構造の詳細を示す断面図である。
【0011】
本発明のウォーターサーバー1は、図1に示すように、本体2と、本体2の上部にセットされるボトルホルダー3から構成される。前記本体2の内部には、飲料用液体を冷却する冷却タンク4および飲料用液体を温める加熱タンク5を内蔵し、正面には冷やされた飲料用液体あるいは温められた飲料用液体を供給する供給口6,7が設けられている。ここでは、飲料用液体として飲料水を用いる場合について説明するが、飲料水に限らずその他の飲料用液体、例えばお茶等を用いることも可能である。
【0012】
前記冷却タンク4では本体2に内蔵された冷却装置によって飲料水が所定の温度に冷やされ、前記加熱タンク5では本体2に内蔵されたヒーターによって飲料水が所定の温度に温められる。ここでは、前記冷却タンク4の容量を2.2L、前記加熱タンク5の容量を2Lとし、前記冷却タンク4の下に前記加熱タンク5が配置され、前記冷却タンク5に送られてきた飲料水が前記加熱タンク5に流れる構造となっている。前記供給口6,7は、冷水を供給する供給口6と温水を供給する供給口7とに分かれているが、1つの供給口で冷水と温水を切り替える構造としてもよい。
【0013】
前記本体2の上部の開口には、図9に示すように、前記本体2の上部の開口を塞ぎ、前記ボトルホルダー3を保持し、飲料水を冷却タンク4へと流出させるすり鉢状のパッキングホルダー8が設けられ、前記パッキングホルダー8が前記冷却タンク4と接続されている。図2に示すように、前記パッキングホルダー8のすり鉢状の部分の中央には円筒形の窪み32が形成され、前記窪み32の中心には挿入棒25を設置し、さらに、前記窪み32を取り囲み、前記冷却タンク4の開口と接続される円筒形の接続部24を設けている。前記パッキングホルダー8の接続部24と前記冷却タンク4の開口との接続には止水性を考慮してパッキン14を用いている。前記挿入棒25は内部を上下に貫通するように複数の飲料用液体の通路が形成されており、上部には前記底部15の内部へと通じる開口が形成されており、飲料水は前記挿入棒25の開口から内部の通路を通って冷却タンク4へと流れる。
【0014】
前記パッキン14は、図3に示すように、リング状で、内周面には前記接続部24に嵌め込む溝26を設け、外周面には上下2段の鍔27,28を設けており、前記鍔27,28は上段の鍔27が下段の鍔28よりも外周が大きく形成されている。パッキン14の取り付けは、初めに、図4(a)に示すように、パッキン14を、前記溝26に前記接続部24の下端を嵌め込むように取り付け、次に、前記パッキングホルダー8を、前記冷却タンク4の開口の内周面に前記パッキン14の外周が接触するように上から挿入し本体2の開口にセットする。
【0015】
そうすると、図4(b)に示すように、前記2段の鍔27,28が共に上方へ変形し、前記冷却タンク4と前記パッキングホルダー8との間の止水性が確保される。特に、2段の鍔27,28を用いることで、より止水性が高められる。冷却タンク4に飲料水が満たされると、前記パッキングホルダー8と前記冷却タンク4との接続部分まで飲料水がくるので、本体2内部に空気が流入しないようにするために、特にこの部分には密閉性が求められる。
【0016】
図5に示すように、前記ボトルホルダー3は側壁、すり鉢状の底面、前記底面の中心に設けられた円筒形状の底部15、および蓋13とから構成される。前記蓋13には窪みを設けて取っ手を形成している。前記ボトルホルダー3の底部15は開放されて開口となっており、前記開口から前記パッキングホルダー8に設けられた挿入棒25が前記底部15内へと挿入される。前記挿入25の上部には、図2に示すように、底蓋33が取り付けられており、前記挿入棒25を前記底部15内へと挿入されると、前記底蓋33が前記底部15の底の役割を果たすので、前記底部15に飲料用液体が一時的に貯留できる構造となっている。
【0017】
前記ボトルホルダー3は、前記ビニール袋10が柔らかく型崩れするのを防ぐために必要であり、また、ビニール袋10が万が一破れた場合に、中の飲料水が周囲に流出するのを防ぐ働きもする。また、ビニール袋10内の飲料水が直接外気と触れるのを少しでも軽減させるためにも必要である。
【0018】
ビニール袋10内の飲料水を前記挿入棒25へと送るために2本のチューブ18が用いられる。前記チューブ18の先端には、先端が尖った円筒形状で、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブ18と各々接続される2つの通路を内部に有するニードル9(図6,7参照)が設けられている。さらに、前記チューブ18の後端には、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブ18と各々接続される2つの半円筒形の通路部37と、前記ボトルホルダー3の底部の上部に固定される鍔部38から構成される連結部17が設けられている。前記ニードル9には、前記2つの通路と各々繋がる第1開口21と第2開口22が設けられ、前記連結部17の1つの通路部37の側面に第3開口23が設けられている。
【0019】
前記ニードル9、前記チューブ18、および前記連結部17によって2つの通路が形成される。前記連結部17の1つの通路部37の底面の開口から、通路部、1本のチューブ18、およびニードル9の1つの通路を通過し、前記第1開口21へと繋がる飲料用液体用通路19と、もう1つの通路部37の底面の開口および側面の第3開口23から、通路部37、もう1本のチューブ18、およびニードル9のもう1つの通路を通過し、第2開口2へと繋がる空気用通路が形成される。
【0020】
前記ボトルホルダー3を前記パッキングホルダー8にセットするには、前記ボトルホルダー3の底部15を前記パッキングホルダー8の窪み32へと挿入する。この時、前記ボトルホルダー3の底部15の底面の開口から、前記パッキングホルダー8の挿入棒25を、前記底蓋33が取り付けられた状態で挿入する。このようにして、前記ボトルホルダー3を前記パッキングホルダー8にセットする。これにより、前記底部15は底が閉じられて飲料水を一時的に貯留可能な状態となる。
【0021】
前記ボトルホルダー3には、前記連結部17が取り付けられているので、前記ボトルホルダー3を前記パッキングホルダー8に取り付けると、図8に示すような状態となり、前記連結部17の通路部37と、前記挿入棒25の飲料用液体用の通路が、前記底部15を介して飲料水が流れるように接続される。前記連結部17には前記チューブ18と前記ニードル9が接続されていることから、このようにして、前記ビニール袋10内の飲料水を前記冷却タンク4へと送る通路が形成される。
【0022】
上述のように、前記ボトルホルダー3およびパッキングホルダー8は簡単に取り外し可能であり、さらに、前記パッキングホルダー8に取り付けられた挿入棒25および連結部17も全て取り外し可能であるので、洗浄が容易であり、定期的に分解して洗浄することで絶えず清潔な状態でウォーターサーバー1を使用することができる。
【0023】
前記ビニール袋10内の飲料水は、図10の矢印で示すように、初めは、前記ニードル9により開けられた孔から前記ビニール袋10内に挿入された前記ニードル9の第1開口21および第2開口22を通じて、前記飲料用液体用通路19および前記空気用通路20を通り、連結部17の通路部37から前記ボトルホルダー3の通路部37を通って、飲料水は一時的に前記底部15に貯留される。この時、前記空気用通路20は前記飲料用液体通路19と同様に飲料水用の通路として用いられる。
【0024】
前記飲料用液体用通路19および前記空気用通路20を通って前記底部15に一時的に貯留された飲料水は、前記挿入棒25の上部の開口から内部の通路を通って前記冷却タンク4へと流れる。前記ビニール袋10内に飲料水が大量に存在し、飲料水が一定量流れている間は、前記底部15は飲料水でほぼ満杯であり、前記第3開口23も一時的に貯留されている飲料水の水面下に位置している。
【0025】
前記ビニール袋10の飲料水が少なくなると、前記底部15に一時的に貯留されている飲料水が徐々に少なくなる。前記底部15に一時的に貯留されていた飲料水が所定の量以下になると、図11に示すように、前記第3開口23が底部15に一時的に貯留されている飲料水の水面よりも上になる。すると、図11の矢印Aで示すように、前記第3開口23からは底部15に存在していた空気あるいは冷却タンク4に存在していた空気が流入し、図11の矢印Bで示すように、前記空気用通路20を通って前記第2開口22へと空気が流れ、前記第2開口22から空気がビニール袋10内に流入する。この時、前記飲料使用通路19にはそれまでと同様に飲料水が流れている。このようにして、飲料水しか入っていなかったビニール袋10に空気が入ることで、真空に近い状態で流れにくくなっていたビニール袋内10に残っていた飲料水を引き続き冷却タンク4へと送り出すことが可能となる。
【0026】
このように、前記空気用通路20は、初めは飲料水を通過させているが、飲料水が少なくなると逆に空気を送り込むことで、ビニール袋10内の飲料水をできるだけ使い切ることができる。これにより、特に高価な飲料水等を供給する場合、大幅に残水量を少なくすることは使用者にとっても大きなメリットをもたらす。また、ビニール袋10内へと送られる空気は前記底部15あるいは冷却タンク4に存在していた空気であり外気を直接入れるのではないので、ビニール袋10に孔を開けて外気を導入する場合に比べると衛生面でも優れた効果を奏する。
【0027】
前記ウォーターサーバー1に使用する飲料水が入ったビニール袋10は3層構造であり、外層には柔軟性を有するビニールを用い、中間層に強度を有するビニールを用いる。そして、内層には異臭がなく飲料用液体に適したビニールを用いる。このようなビニール袋10を用いると、ニードル9によって開けられた孔から飲料水がボトルホルダーへと流れるのを防ぐことができる。ビニール袋10は3層構造だけでなく、2層構造とすることもできる。
【0028】
また、ビニール袋10の中間層に印刷することで、ビニール袋10内の飲料水の種類や性質、あるいはその他の広告等を表示することもできる。従来のボトルであれば、印刷を施したフィルムをボトル表面に巻きつける方法を用いていたが、それに比べると低コストで印刷することが可能となる。
【0029】
飲料水をビニール袋10に入れて利用者に配達する時には、例えば、1つのダンボールに9Lの飲料水の入ったビニール袋10を3個入れて配達する。これにより、利用者は空になったダンボールおよびビニール袋10を資源ごみとしてリサイクルでき、また、処分するまでの間も、小さく折りたためるので余分なスペースは不要となる。そして、従来のボトルのように回収してもらう必要もなく、好きな時にあたらしい飲料水を注文することも可能であり、また、段ボールによる梱包で海外への搬送、あるいは海外の水を注文することも可能となる。
【0030】
次に、前記ウォーターサーバー1の使用方法について説明する。上述のように、本発明のウォーターサーバー1の利用者には、6〜9Lの飲料水の入ったビニール袋10が1つのダンボールに3個詰められて配達される。利用者はダンボールから飲料水の入ったビニール袋10を取り出し、図12に示すように、本体2からカバー31を取り外し、前記ボトルホルダー3の蓋31を開けて、飲料水の入ったビニール袋10をボトルホルダー3の中にセットする。
【0031】
前記ビニール袋10をボトルホルダー3の中にセットしたら、前記ニードル9の先端を前記ビニール袋10の上部へと突き刺して、前記ビニール袋10に孔を開けて前記ニードル9を差し込む。この時、上述のような異なる性質を有するビニールを用いた3層構造のビニール袋10を用いると、ニードル9によってビニール袋10の底に孔を開けた時に、孔の周りのビニール袋10の外層がニードル9の表面に張り付いた状態でビニール袋10の内側へと引き込まれるので、前記孔の周囲は前記ニードル9と密着した状態なり、孔の所からビニール袋10が裂けるのを防止して、ニードル9によって開けられた孔の周囲からボトルホルダー3の内部に飲料水が漏れるのを防ぐことができる。
【0032】
前記ビニール袋10に孔が開けられ、前記ニードル9が前記ビニール袋10内に挿入されると、前記ニードル9の第1開口21および第2開口22から、飲料用液体用通路19および空気用通路20を通って前記底部15に飲料水が送られる。前記底部15に一時的に貯留された飲料水は挿入棒25の通路を通って前記冷却タンク4へと流れる。さらに前記冷却タンク4から加熱タンク5へと飲料水は送られ、前記冷却タンク4および前記加熱タンク5に飲料水がそれぞれ貯留され、冷却タンク4では飲料水が冷却装置により所定の温度に冷却され、加熱タンク5では飲料水は内蔵されたヒーターにより所定の温度に温められる。
【0033】
前記冷却タンク4および前記加熱タンク5に飲料水が貯留され、飲料水が所定の温度になると、ウォーターサーバー1は使用可能な状態となる。そうすると、利用者は図13に示すように、供給口6,7にコップ36をセットし、希望する飲料水をコップに入れることができる。
【0034】
飲料水が通過する通路および飲料水が貯留される場所は、パッキン14等を用いることで密閉されて外気とは完全に遮断されており、飲料水はほとんど外気と触れることがないので、バクテリアの繁殖が防止され、常に清潔な飲料水を供給することができる。また、上述のように、ビニール袋10内の飲料水が所定の量以下になると、前記空気用通路20を通じて前記ビニール袋10内に空気が送られることで、引き続き飲料水が送りだされ、残水量は少なくなる。
【0035】
さらに飲料水をバクテリア等による汚染から守るために、飲料水が貯留される前記ボトルホルダー3の底部15内、あるいはボトルホルダー3のビニール袋10がセットされる部分に、UV−LEDライトを設置することも可能である。これは、UV−LEDライトによって殺菌効果が高いとされる波長の紫外線を飲料水に照射することで、飲料水を清潔に保つ効果をもたらすものである。
【0036】
このように、本発明のウォーターサーバー1は、飲料水を入れたビニール袋10を用いることで、有害物質が溶出する心配が無く、リサイクル可能な資源ごみとして処理することができ、また、冷却タンク内に空気が入らないのでバクテリアの繁殖を防ぐことができる。これにより、ランニングコストが低く抑えられ、よりクリーンなウォーターサーバーが実現できる。
【0037】
また、飲料用液体をビニール袋10に入れることで、従来の使い捨てのペットボトル容器と比べると、1個のビニール袋を製造するためのエネルギー削減率は約85%となり、さらに製造コストも低減され、ウォーターサーバーの使用者に低コストで全国のおいしい水を供給し、安全に利用してもらうことが可能となる。
【符号の説明】
【0038】
1 ウォーターサーバー
2 本体
3 ボトルホルダー
4 冷却タンク
5 加熱タンク
6 供給口
7 供給口
8 パッキングホルダー
9 ニードル
10 ビニール袋
13 蓋
14 パッキン
15 底部
17 連結部
18 チューブ
19 飲料用液体用通路
20 空気用通路
21 第1開口
22 第2開口
23 第3開口
24 接続部
25 挿入棒
26 溝
27 鍔
28 鍔
29 リング
30 仕切り壁
31 カバー
32 窪み
33 底蓋
36 コップ
37 通路部
38 鍔部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウォーターサーバーに関し、ビニール袋に入れられた飲料用液体を供給するウォーターサーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のウォーターサーバーは、ボトルに飲料用液体、例えば飲料水を入れて、ウォーターサーバーの利用者に配布し、利用者は飲料水の入ったボトルをウォーターサーバーの上部にセットする。そして、水を飲む時にウォーターサーバーのスイッチを押すと、飲料水が供給されるという装置であった。このようなものとしては、特許文献1に記載されているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−210667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のポリカーボネート製ボルトに飲料水を入れて利用者に供給するウォーターサーバーの場合、前記ボトルは空になったら回収して、新たな飲料水を詰めて再び利用者に供給する必要があった。そのために、ボトルを届ける範囲に限界があり、利用者は時間指定ができないために特に昼間に誰もいない家庭やマンション居住者への配達が困難であるという問題、ボトルを回収する手間がかかるという問題、また、利用済みのボトルを回収するまでの間は保管しておくスペースが必要という問題、さらに、繰り返しボトルを使用することによって、天然水の場合にはカビや藻類が発生し衛生上の問題があった。また、ボトルの材質としてポリカーボネートが多く用いられていることから、ビスフェノールA等の人体に有害となる可能性のある物質が溶出する恐れや、構造上の問題から冷却タンクに空気が入りバクテリアが繁殖する恐れがあるといった様々な問題があった。
【0005】
上述のような問題を解決するためにペットボトルを飲料水を入れて利用者に供給するウォーターサーバーも用いられているが、この場合、上述の問題のうちいくつかの問題は解決できるが、例えば12Lのペットボトルを使用する場合、1個のペットボトルを製造するにはプラスチックを約180g使用し、製造エネルギーが約71110kcal/g必要であるが、ペットボトルは使い捨てのためにこれらのプラスチックおよびエネルギーは全てコストに影響を与え、さらに環境の点から考えても無駄な消費となっている。さらに、ボトルを持ちた場合、ペットボトルを処分するまでの間の保管スペースの問題があった。
【0006】
そこで、本発明は前記問題を解決するために、ビニール袋に詰めた飲料用液体を供給するウォーターサーバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のウォーターサーバーは、飲料用液体を冷却する冷却タンクおよび飲料用液体を温める加熱タンクを内蔵し、冷却タンクおよび加熱タンクから飲料用液体を供給する供給口が設けられた本体と、飲料用液体の入ったビニール袋をセットするボトルホルダーを備えるウォーターサーバーであって、前記冷却タンクと接続され、前記本体の上部の開口を塞ぎ、前記ボトルホルダーを保持し、飲料用液体を冷却タンクへと流出させるパッキングホルダーが設けられ、前記ボトルホルダーは、側壁とすり鉢状の底面と蓋から構成され、前記すり鉢状の底面の中央には円筒形の底部を設け、前記底部の底は開放されており、前記パッキングホルダーのすり鉢状の部分の中央には前記ボトルホルダーの底部が挿入される円筒形の窪みを形成し、前記窪みには前記ボトルホルダーの底部の中に入れられる、内部を上下に貫通するように飲料用液体用の通路が形成された挿入棒が設けられ、前記挿入棒には前記ボトルホルダーの底部の開放された底を塞ぐ働きをする底蓋が取り付けられ、前記窪みを取り囲み前記冷却タンクの開口と接続される接続部が設けられ、前記パッキングホルダーの接続部と前記冷却タンクの開口との接続にはパッキンが用いられ、前記パッキンは、リング状で内周面には前記接続部に嵌め込む溝が設けられ、外周面には上下2段の鍔が設けられており、前記外周面と前記冷却タンクの開口の内周が接触して前記2段の鍔が変形しており、ビニール袋内の飲料用液体を前記挿入棒へと送る2本のチューブが設けられ、前記チューブの先端には、先端が尖った円筒形状で、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの通路を内部に有するニードルが設けられ、前記チューブの後端には、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの半円筒形の通路部と、前記ボトルホルダーの底部の上面に固定するための鍔部から構成される連結部が設けられ、前記ニードルには、前記2つの通路と各々繋がる第1開口と第2開口が設けられ、前記連結部の1つの通路部の側面に第3開口が設けられ、1つの通路部の底面の開口から、通路部、1本のチューブ、およびニードルの1つの通路を通過し、前記第1開口へと繋がる飲料用液体用通路と、もう1つの通路部の底面の開口および側面の第3開口から、通路部、もう1本のチューブ、およびニードルのもう1つの通路を通過し、第2開口へと繋がる空気用通路が形成され、前記ビニール袋内の飲料用液体は、前記ニードルにより開けられた孔から前記飲料用液体用通路および前記空気用通路を通って前記連結部の円筒部に流れ、前記円筒部に一時的に貯留された飲料用液体は前記挿入棒を通って前記冷却タンクへと流れ、前記冷却タンクに入った飲料用液体が前記加熱タンクへと送られて前記冷却タンクおよび前記加熱タンクに飲料用液体が貯められ、前記ビニール袋内の飲料用液体が少なくなり、前記ボトルホルダーの底部に一時的に貯留されている飲料用液体が少なくなり、前記第3開口が前記円筒部に一時的に貯留されている飲料用液体の水面より上になると、前記円筒部内の空気が前記第3開口から前記空気用通路を通って前記第2開口へと流れ、前記ビニール袋内に空気が流入することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のウォーターサーバーは、飲料用液体を冷却する冷却タンクおよび飲料用液体を温める加熱タンクを内蔵し、冷却タンクおよび加熱タンクから飲料用液体を供給する供給口が設けられた本体と、飲料用液体の入ったビニール袋をセットするボトルホルダーを備えるウォーターサーバーであって、前記冷却タンクと接続され、前記本体の上部の開口を塞ぎ、前記ボトルホルダーを保持し、飲料用液体を冷却タンクへと流出させるパッキングホルダーが設けられ、前記ボトルホルダーは、側壁とすり鉢状の底面と蓋から構成され、前記すり鉢状の底面の中央には円筒形の底部を設け、前記底部の底は開放されており、前記パッキングホルダーのすり鉢状の部分の中央には前記ボトルホルダーの底部が挿入される円筒形の窪みを形成し、前記窪みには前記ボトルホルダーの底部の中に入れられる、内部を上下に貫通するように飲料用液体用の通路が形成された挿入棒が設けられ、前記挿入棒には前記ボトルホルダーの底部の開放された底を塞ぐ働きをする底蓋が取り付けられ、前記窪みを取り囲み前記冷却タンクの開口と接続される接続部が設けられ、前記パッキングホルダーの接続部と前記冷却タンクの開口との接続にはパッキンが用いられ、前記パッキンは、リング状で内周面には前記接続部に嵌め込む溝が設けられ、外周面には上下2段の鍔が設けられており、前記外周面と前記冷却タンクの開口の内周が接触して前記2段の鍔が変形しており、ビニール袋内の飲料用液体を前記挿入棒へと送る2本のチューブが設けられ、前記チューブの先端には、先端が尖った円筒形状で、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの通路を内部に有するニードルが設けられ、前記チューブの後端には、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの半円筒形の通路部と、前記ボトルホルダーの底部の上面に固定するための鍔部から構成される連結部が設けられ、前記ニードルには、前記2つの通路と各々繋がる第1開口と第2開口が設けられ、前記連結部の1つの通路部の側面に第3開口が設けられ、1つの通路部の底面の開口から、通路部、1本のチューブ、およびニードルの1つの通路を通過し、前記第1開口へと繋がる飲料用液体用通路と、もう1つの通路部の底面の開口および側面の第3開口から、通路部、もう1本のチューブ、およびニードルのもう1つの通路を通過し、第2開口へと繋がる空気用通路が形成され、前記ビニール袋内の飲料用液体は、前記ニードルにより開けられた孔から前記飲料用液体用通路および前記空気用通路を通って前記連結部の円筒部に流れ、前記円筒部に一時的に貯留された飲料用液体は前記挿入棒を通って前記冷却タンクへと流れ、前記冷却タンクに入った飲料用液体が前記加熱タンクへと送られて前記冷却タンクおよび前記加熱タンクに飲料用液体が貯められ、前記ビニール袋内の飲料用液体が少なくなり、前記ボトルホルダーの底部に一時的に貯留されている飲料用液体が少なくなり、前記第3開口が前記円筒部に一時的に貯留されている飲料用液体の水面より上になると、前記円筒部内の空気が前記第3開口から前記空気用通路を通って前記第2開口へと流れ、前記ビニール袋内に空気が流入することにより、飲料用液体を入れているビニール袋から有害物質が溶出する心配が無く、また、冷却タンクに外気が入りバクテリアが繁殖する恐れもないので、安全で清潔な飲料水を提供することができ、さらに、不要となったビニール袋はリサイクル可能な資源ごみとして処理することで、環境にも優しいウォーターサーバーが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明のウォーターサーバーの正面図である。
【図2】パッキングホルダーの断面図である。
【図3】パッキンの図面であり、(a)が平面図、(b)が断面図である。
【図4】パッキンの取り付け状態を示す図であり、(a)がパッキングホルダーにパッキンを取り付けた状態を示す断面図、(b)がパッキングホルダーを本体にセットした状態の断面図である。
【図5】ボトルホルダーの断面図である。
【図6】ニードルの斜視図である。
【図7】ニードルの断面図である。
【図8】ボトルホルダーをパッキングホルダーにセット、連結部を挿入棒に接続した状態を示す断面図である。
【図9】ウォーターサーバーの上半分の内部構造を示す断面図である。
【図10】飲料用液体が流れる状態を示す断面図であり初期の状態を示す図である。
【図11】飲料用液体が流れる状態を示す断面図でありビニール袋内の飲料用液体が少なくなってきた状態を示す図である。
【図12】ウォーターサーバーの使用状況を示す図であり、ボトルホルダーに飲料用液体の入ったビニール袋をセットする状態を示す。
【図13】ウォーターサーバーの使用状況を示す図であり、コップに飲料用液体を入れている状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を、図を用いて以下に詳細に説明する。図1が本発明のウォーターサーバー1の正面図であり、内部構造を一部破線を用いて示しており、図9が本発明のウォーターサーバーの上半分の内部構造の詳細を示す断面図である。
【0011】
本発明のウォーターサーバー1は、図1に示すように、本体2と、本体2の上部にセットされるボトルホルダー3から構成される。前記本体2の内部には、飲料用液体を冷却する冷却タンク4および飲料用液体を温める加熱タンク5を内蔵し、正面には冷やされた飲料用液体あるいは温められた飲料用液体を供給する供給口6,7が設けられている。ここでは、飲料用液体として飲料水を用いる場合について説明するが、飲料水に限らずその他の飲料用液体、例えばお茶等を用いることも可能である。
【0012】
前記冷却タンク4では本体2に内蔵された冷却装置によって飲料水が所定の温度に冷やされ、前記加熱タンク5では本体2に内蔵されたヒーターによって飲料水が所定の温度に温められる。ここでは、前記冷却タンク4の容量を2.2L、前記加熱タンク5の容量を2Lとし、前記冷却タンク4の下に前記加熱タンク5が配置され、前記冷却タンク5に送られてきた飲料水が前記加熱タンク5に流れる構造となっている。前記供給口6,7は、冷水を供給する供給口6と温水を供給する供給口7とに分かれているが、1つの供給口で冷水と温水を切り替える構造としてもよい。
【0013】
前記本体2の上部の開口には、図9に示すように、前記本体2の上部の開口を塞ぎ、前記ボトルホルダー3を保持し、飲料水を冷却タンク4へと流出させるすり鉢状のパッキングホルダー8が設けられ、前記パッキングホルダー8が前記冷却タンク4と接続されている。図2に示すように、前記パッキングホルダー8のすり鉢状の部分の中央には円筒形の窪み32が形成され、前記窪み32の中心には挿入棒25を設置し、さらに、前記窪み32を取り囲み、前記冷却タンク4の開口と接続される円筒形の接続部24を設けている。前記パッキングホルダー8の接続部24と前記冷却タンク4の開口との接続には止水性を考慮してパッキン14を用いている。前記挿入棒25は内部を上下に貫通するように複数の飲料用液体の通路が形成されており、上部には前記底部15の内部へと通じる開口が形成されており、飲料水は前記挿入棒25の開口から内部の通路を通って冷却タンク4へと流れる。
【0014】
前記パッキン14は、図3に示すように、リング状で、内周面には前記接続部24に嵌め込む溝26を設け、外周面には上下2段の鍔27,28を設けており、前記鍔27,28は上段の鍔27が下段の鍔28よりも外周が大きく形成されている。パッキン14の取り付けは、初めに、図4(a)に示すように、パッキン14を、前記溝26に前記接続部24の下端を嵌め込むように取り付け、次に、前記パッキングホルダー8を、前記冷却タンク4の開口の内周面に前記パッキン14の外周が接触するように上から挿入し本体2の開口にセットする。
【0015】
そうすると、図4(b)に示すように、前記2段の鍔27,28が共に上方へ変形し、前記冷却タンク4と前記パッキングホルダー8との間の止水性が確保される。特に、2段の鍔27,28を用いることで、より止水性が高められる。冷却タンク4に飲料水が満たされると、前記パッキングホルダー8と前記冷却タンク4との接続部分まで飲料水がくるので、本体2内部に空気が流入しないようにするために、特にこの部分には密閉性が求められる。
【0016】
図5に示すように、前記ボトルホルダー3は側壁、すり鉢状の底面、前記底面の中心に設けられた円筒形状の底部15、および蓋13とから構成される。前記蓋13には窪みを設けて取っ手を形成している。前記ボトルホルダー3の底部15は開放されて開口となっており、前記開口から前記パッキングホルダー8に設けられた挿入棒25が前記底部15内へと挿入される。前記挿入25の上部には、図2に示すように、底蓋33が取り付けられており、前記挿入棒25を前記底部15内へと挿入されると、前記底蓋33が前記底部15の底の役割を果たすので、前記底部15に飲料用液体が一時的に貯留できる構造となっている。
【0017】
前記ボトルホルダー3は、前記ビニール袋10が柔らかく型崩れするのを防ぐために必要であり、また、ビニール袋10が万が一破れた場合に、中の飲料水が周囲に流出するのを防ぐ働きもする。また、ビニール袋10内の飲料水が直接外気と触れるのを少しでも軽減させるためにも必要である。
【0018】
ビニール袋10内の飲料水を前記挿入棒25へと送るために2本のチューブ18が用いられる。前記チューブ18の先端には、先端が尖った円筒形状で、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブ18と各々接続される2つの通路を内部に有するニードル9(図6,7参照)が設けられている。さらに、前記チューブ18の後端には、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブ18と各々接続される2つの半円筒形の通路部37と、前記ボトルホルダー3の底部の上部に固定される鍔部38から構成される連結部17が設けられている。前記ニードル9には、前記2つの通路と各々繋がる第1開口21と第2開口22が設けられ、前記連結部17の1つの通路部37の側面に第3開口23が設けられている。
【0019】
前記ニードル9、前記チューブ18、および前記連結部17によって2つの通路が形成される。前記連結部17の1つの通路部37の底面の開口から、通路部、1本のチューブ18、およびニードル9の1つの通路を通過し、前記第1開口21へと繋がる飲料用液体用通路19と、もう1つの通路部37の底面の開口および側面の第3開口23から、通路部37、もう1本のチューブ18、およびニードル9のもう1つの通路を通過し、第2開口2へと繋がる空気用通路が形成される。
【0020】
前記ボトルホルダー3を前記パッキングホルダー8にセットするには、前記ボトルホルダー3の底部15を前記パッキングホルダー8の窪み32へと挿入する。この時、前記ボトルホルダー3の底部15の底面の開口から、前記パッキングホルダー8の挿入棒25を、前記底蓋33が取り付けられた状態で挿入する。このようにして、前記ボトルホルダー3を前記パッキングホルダー8にセットする。これにより、前記底部15は底が閉じられて飲料水を一時的に貯留可能な状態となる。
【0021】
前記ボトルホルダー3には、前記連結部17が取り付けられているので、前記ボトルホルダー3を前記パッキングホルダー8に取り付けると、図8に示すような状態となり、前記連結部17の通路部37と、前記挿入棒25の飲料用液体用の通路が、前記底部15を介して飲料水が流れるように接続される。前記連結部17には前記チューブ18と前記ニードル9が接続されていることから、このようにして、前記ビニール袋10内の飲料水を前記冷却タンク4へと送る通路が形成される。
【0022】
上述のように、前記ボトルホルダー3およびパッキングホルダー8は簡単に取り外し可能であり、さらに、前記パッキングホルダー8に取り付けられた挿入棒25および連結部17も全て取り外し可能であるので、洗浄が容易であり、定期的に分解して洗浄することで絶えず清潔な状態でウォーターサーバー1を使用することができる。
【0023】
前記ビニール袋10内の飲料水は、図10の矢印で示すように、初めは、前記ニードル9により開けられた孔から前記ビニール袋10内に挿入された前記ニードル9の第1開口21および第2開口22を通じて、前記飲料用液体用通路19および前記空気用通路20を通り、連結部17の通路部37から前記ボトルホルダー3の通路部37を通って、飲料水は一時的に前記底部15に貯留される。この時、前記空気用通路20は前記飲料用液体通路19と同様に飲料水用の通路として用いられる。
【0024】
前記飲料用液体用通路19および前記空気用通路20を通って前記底部15に一時的に貯留された飲料水は、前記挿入棒25の上部の開口から内部の通路を通って前記冷却タンク4へと流れる。前記ビニール袋10内に飲料水が大量に存在し、飲料水が一定量流れている間は、前記底部15は飲料水でほぼ満杯であり、前記第3開口23も一時的に貯留されている飲料水の水面下に位置している。
【0025】
前記ビニール袋10の飲料水が少なくなると、前記底部15に一時的に貯留されている飲料水が徐々に少なくなる。前記底部15に一時的に貯留されていた飲料水が所定の量以下になると、図11に示すように、前記第3開口23が底部15に一時的に貯留されている飲料水の水面よりも上になる。すると、図11の矢印Aで示すように、前記第3開口23からは底部15に存在していた空気あるいは冷却タンク4に存在していた空気が流入し、図11の矢印Bで示すように、前記空気用通路20を通って前記第2開口22へと空気が流れ、前記第2開口22から空気がビニール袋10内に流入する。この時、前記飲料使用通路19にはそれまでと同様に飲料水が流れている。このようにして、飲料水しか入っていなかったビニール袋10に空気が入ることで、真空に近い状態で流れにくくなっていたビニール袋内10に残っていた飲料水を引き続き冷却タンク4へと送り出すことが可能となる。
【0026】
このように、前記空気用通路20は、初めは飲料水を通過させているが、飲料水が少なくなると逆に空気を送り込むことで、ビニール袋10内の飲料水をできるだけ使い切ることができる。これにより、特に高価な飲料水等を供給する場合、大幅に残水量を少なくすることは使用者にとっても大きなメリットをもたらす。また、ビニール袋10内へと送られる空気は前記底部15あるいは冷却タンク4に存在していた空気であり外気を直接入れるのではないので、ビニール袋10に孔を開けて外気を導入する場合に比べると衛生面でも優れた効果を奏する。
【0027】
前記ウォーターサーバー1に使用する飲料水が入ったビニール袋10は3層構造であり、外層には柔軟性を有するビニールを用い、中間層に強度を有するビニールを用いる。そして、内層には異臭がなく飲料用液体に適したビニールを用いる。このようなビニール袋10を用いると、ニードル9によって開けられた孔から飲料水がボトルホルダーへと流れるのを防ぐことができる。ビニール袋10は3層構造だけでなく、2層構造とすることもできる。
【0028】
また、ビニール袋10の中間層に印刷することで、ビニール袋10内の飲料水の種類や性質、あるいはその他の広告等を表示することもできる。従来のボトルであれば、印刷を施したフィルムをボトル表面に巻きつける方法を用いていたが、それに比べると低コストで印刷することが可能となる。
【0029】
飲料水をビニール袋10に入れて利用者に配達する時には、例えば、1つのダンボールに9Lの飲料水の入ったビニール袋10を3個入れて配達する。これにより、利用者は空になったダンボールおよびビニール袋10を資源ごみとしてリサイクルでき、また、処分するまでの間も、小さく折りたためるので余分なスペースは不要となる。そして、従来のボトルのように回収してもらう必要もなく、好きな時にあたらしい飲料水を注文することも可能であり、また、段ボールによる梱包で海外への搬送、あるいは海外の水を注文することも可能となる。
【0030】
次に、前記ウォーターサーバー1の使用方法について説明する。上述のように、本発明のウォーターサーバー1の利用者には、6〜9Lの飲料水の入ったビニール袋10が1つのダンボールに3個詰められて配達される。利用者はダンボールから飲料水の入ったビニール袋10を取り出し、図12に示すように、本体2からカバー31を取り外し、前記ボトルホルダー3の蓋31を開けて、飲料水の入ったビニール袋10をボトルホルダー3の中にセットする。
【0031】
前記ビニール袋10をボトルホルダー3の中にセットしたら、前記ニードル9の先端を前記ビニール袋10の上部へと突き刺して、前記ビニール袋10に孔を開けて前記ニードル9を差し込む。この時、上述のような異なる性質を有するビニールを用いた3層構造のビニール袋10を用いると、ニードル9によってビニール袋10の底に孔を開けた時に、孔の周りのビニール袋10の外層がニードル9の表面に張り付いた状態でビニール袋10の内側へと引き込まれるので、前記孔の周囲は前記ニードル9と密着した状態なり、孔の所からビニール袋10が裂けるのを防止して、ニードル9によって開けられた孔の周囲からボトルホルダー3の内部に飲料水が漏れるのを防ぐことができる。
【0032】
前記ビニール袋10に孔が開けられ、前記ニードル9が前記ビニール袋10内に挿入されると、前記ニードル9の第1開口21および第2開口22から、飲料用液体用通路19および空気用通路20を通って前記底部15に飲料水が送られる。前記底部15に一時的に貯留された飲料水は挿入棒25の通路を通って前記冷却タンク4へと流れる。さらに前記冷却タンク4から加熱タンク5へと飲料水は送られ、前記冷却タンク4および前記加熱タンク5に飲料水がそれぞれ貯留され、冷却タンク4では飲料水が冷却装置により所定の温度に冷却され、加熱タンク5では飲料水は内蔵されたヒーターにより所定の温度に温められる。
【0033】
前記冷却タンク4および前記加熱タンク5に飲料水が貯留され、飲料水が所定の温度になると、ウォーターサーバー1は使用可能な状態となる。そうすると、利用者は図13に示すように、供給口6,7にコップ36をセットし、希望する飲料水をコップに入れることができる。
【0034】
飲料水が通過する通路および飲料水が貯留される場所は、パッキン14等を用いることで密閉されて外気とは完全に遮断されており、飲料水はほとんど外気と触れることがないので、バクテリアの繁殖が防止され、常に清潔な飲料水を供給することができる。また、上述のように、ビニール袋10内の飲料水が所定の量以下になると、前記空気用通路20を通じて前記ビニール袋10内に空気が送られることで、引き続き飲料水が送りだされ、残水量は少なくなる。
【0035】
さらに飲料水をバクテリア等による汚染から守るために、飲料水が貯留される前記ボトルホルダー3の底部15内、あるいはボトルホルダー3のビニール袋10がセットされる部分に、UV−LEDライトを設置することも可能である。これは、UV−LEDライトによって殺菌効果が高いとされる波長の紫外線を飲料水に照射することで、飲料水を清潔に保つ効果をもたらすものである。
【0036】
このように、本発明のウォーターサーバー1は、飲料水を入れたビニール袋10を用いることで、有害物質が溶出する心配が無く、リサイクル可能な資源ごみとして処理することができ、また、冷却タンク内に空気が入らないのでバクテリアの繁殖を防ぐことができる。これにより、ランニングコストが低く抑えられ、よりクリーンなウォーターサーバーが実現できる。
【0037】
また、飲料用液体をビニール袋10に入れることで、従来の使い捨てのペットボトル容器と比べると、1個のビニール袋を製造するためのエネルギー削減率は約85%となり、さらに製造コストも低減され、ウォーターサーバーの使用者に低コストで全国のおいしい水を供給し、安全に利用してもらうことが可能となる。
【符号の説明】
【0038】
1 ウォーターサーバー
2 本体
3 ボトルホルダー
4 冷却タンク
5 加熱タンク
6 供給口
7 供給口
8 パッキングホルダー
9 ニードル
10 ビニール袋
13 蓋
14 パッキン
15 底部
17 連結部
18 チューブ
19 飲料用液体用通路
20 空気用通路
21 第1開口
22 第2開口
23 第3開口
24 接続部
25 挿入棒
26 溝
27 鍔
28 鍔
29 リング
30 仕切り壁
31 カバー
32 窪み
33 底蓋
36 コップ
37 通路部
38 鍔部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料用液体を冷却する冷却タンクおよび飲料用液体を温める加熱タンクを内蔵し、冷却タンクおよび加熱タンクから飲料用液体を供給する供給口が設けられた本体と、飲料用液体の入ったビニール袋をセットするボトルホルダーを備えるウォーターサーバーであって、
前記冷却タンクと接続され、前記本体の上部の開口を塞ぎ、前記ボトルホルダーを保持し、飲料用液体を冷却タンクへと流出させるパッキングホルダーが設けられ、
前記ボトルホルダーは、側壁とすり鉢状の底面と蓋から構成され、前記すり鉢状の底面の中央には円筒形の底部を設け、前記底部の底は開放されており、
前記パッキングホルダーのすり鉢状の部分の中央には前記ボトルホルダーの底部が挿入される円筒形の窪みを形成し、前記窪みには前記ボトルホルダーの底部の中に入れられる、内部を上下に貫通するように飲料用液体用の通路が形成された挿入棒が設けられ、前記挿入棒には前記ボトルホルダーの底部の開放された底を塞ぐ働きをする底蓋が取り付けられ、前記窪みを取り囲み前記冷却タンクの開口と接続される接続部が設けられ、前記パッキングホルダーの接続部と前記冷却タンクの開口との接続にはパッキンが用いられ、
前記パッキンは、リング状で内周面には前記接続部に嵌め込む溝が設けられ、外周面には上下2段の鍔が設けられており、前記外周面と前記冷却タンクの開口の内周が接触して前記2段の鍔が変形しており、
ビニール袋内の飲料用液体を前記挿入棒へと送る2本のチューブが設けられ、前記チューブの先端には、先端が尖った円筒形状で、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの通路を内部に有するニードルが設けられ、前記チューブの後端には、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの半円筒形の通路部と、前記ボトルホルダーの底部の上面に固定するための鍔部から構成される連結部が設けられ、
前記ニードルには、前記2つの通路と各々繋がる第1開口と第2開口が設けられ、前記連結部の1つの通路部の側面に第3開口が設けられ、
1つの通路部の底面の開口から、通路部、1本のチューブ、およびニードルの1つの通路を通過し、前記第1開口へと繋がる飲料用液体用通路と、もう1つの通路部の底面の開口および側面の第3開口から、通路部、もう1本のチューブ、およびニードルのもう1つの通路を通過し、第2開口へと繋がる空気用通路が形成され、
前記ビニール袋内の飲料用液体は、前記ニードルにより開けられた孔から前記飲料用液体用通路および前記空気用通路を通って前記連結部の円筒部に流れ、前記円筒部に一時的に貯留された飲料用液体は前記挿入棒を通って前記冷却タンクへと流れ、前記冷却タンクに入った飲料用液体が前記加熱タンクへと送られて前記冷却タンクおよび前記加熱タンクに飲料用液体が貯められ、
前記ビニール袋内の飲料用液体が少なくなり、前記ボトルホルダーの底部に一時的に貯留されている飲料用液体が少なくなり、前記第3開口が前記円筒部に一時的に貯留されている飲料用液体の水面より上になると、前記円筒部内の空気が前記第3開口から前記空気用通路を通って前記第2開口へと流れ、前記ビニール袋内に空気が流入することを特徴とするウォーターサーバー。
【請求項1】
飲料用液体を冷却する冷却タンクおよび飲料用液体を温める加熱タンクを内蔵し、冷却タンクおよび加熱タンクから飲料用液体を供給する供給口が設けられた本体と、飲料用液体の入ったビニール袋をセットするボトルホルダーを備えるウォーターサーバーであって、
前記冷却タンクと接続され、前記本体の上部の開口を塞ぎ、前記ボトルホルダーを保持し、飲料用液体を冷却タンクへと流出させるパッキングホルダーが設けられ、
前記ボトルホルダーは、側壁とすり鉢状の底面と蓋から構成され、前記すり鉢状の底面の中央には円筒形の底部を設け、前記底部の底は開放されており、
前記パッキングホルダーのすり鉢状の部分の中央には前記ボトルホルダーの底部が挿入される円筒形の窪みを形成し、前記窪みには前記ボトルホルダーの底部の中に入れられる、内部を上下に貫通するように飲料用液体用の通路が形成された挿入棒が設けられ、前記挿入棒には前記ボトルホルダーの底部の開放された底を塞ぐ働きをする底蓋が取り付けられ、前記窪みを取り囲み前記冷却タンクの開口と接続される接続部が設けられ、前記パッキングホルダーの接続部と前記冷却タンクの開口との接続にはパッキンが用いられ、
前記パッキンは、リング状で内周面には前記接続部に嵌め込む溝が設けられ、外周面には上下2段の鍔が設けられており、前記外周面と前記冷却タンクの開口の内周が接触して前記2段の鍔が変形しており、
ビニール袋内の飲料用液体を前記挿入棒へと送る2本のチューブが設けられ、前記チューブの先端には、先端が尖った円筒形状で、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの通路を内部に有するニードルが設けられ、前記チューブの後端には、仕切り壁によって分けられ、前記2本のチューブと各々接続される2つの半円筒形の通路部と、前記ボトルホルダーの底部の上面に固定するための鍔部から構成される連結部が設けられ、
前記ニードルには、前記2つの通路と各々繋がる第1開口と第2開口が設けられ、前記連結部の1つの通路部の側面に第3開口が設けられ、
1つの通路部の底面の開口から、通路部、1本のチューブ、およびニードルの1つの通路を通過し、前記第1開口へと繋がる飲料用液体用通路と、もう1つの通路部の底面の開口および側面の第3開口から、通路部、もう1本のチューブ、およびニードルのもう1つの通路を通過し、第2開口へと繋がる空気用通路が形成され、
前記ビニール袋内の飲料用液体は、前記ニードルにより開けられた孔から前記飲料用液体用通路および前記空気用通路を通って前記連結部の円筒部に流れ、前記円筒部に一時的に貯留された飲料用液体は前記挿入棒を通って前記冷却タンクへと流れ、前記冷却タンクに入った飲料用液体が前記加熱タンクへと送られて前記冷却タンクおよび前記加熱タンクに飲料用液体が貯められ、
前記ビニール袋内の飲料用液体が少なくなり、前記ボトルホルダーの底部に一時的に貯留されている飲料用液体が少なくなり、前記第3開口が前記円筒部に一時的に貯留されている飲料用液体の水面より上になると、前記円筒部内の空気が前記第3開口から前記空気用通路を通って前記第2開口へと流れ、前記ビニール袋内に空気が流入することを特徴とするウォーターサーバー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−246130(P2011−246130A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−117564(P2010−117564)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(509047731)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(509047731)
【Fターム(参考)】
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