説明

エアコンつきヘルメット

【課題】外界から室内を隔離できない比較的小型の乗り物、オートバイ、自転車、モーターボート等において、冷気を送り込むことのできるエアコン付きヘルメットの提供。
【解決手段】オートバイ、自転車、モーターボート等、運転者を完全に外界(外)から隔離しえない比較的軽量小型の乗り物等に於いて、ヘルメット状の頭部を囲むもの(1)に、吸入口(2)1個以上と排出口(3)1個以上づつ、計2個以上の吸入排出口を供え、エアコン(4)かクーラーからエアダクト(5)でそれらへ、冷気を取り込み排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オートバイ、自転車、モーターボート等、運転者を完全に外界(外)から隔離しえない比較的軽量小型の乗り物等に於いて、ヘルメット等、頭部を囲むものについて、冷房の観念を取り入れ、乗り物等に備えた比較的小型のエアコンかクーラーから、エアダクトを通じて冷気を送り込み排出する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術では、外界から室内を隔離できる比較的大型の乗り物、飛行機、客船、自動車等にはエアコン、クーラーが当然備えてあったが、外界から室内を隔離できない比較的小型の乗り物、オートバイ、自転車、モーターボート等では、それを備えることは不可能だった。
【特許文献1】特願第2003−347578号
【特許文献2】特願第2003−373427号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
不可能とは書いたが、超大型のバイクには冷気を放出する機能がついていた、しかし、それとて、部屋を区切ってそこだけ冷やすのではなく、ただ単に冷気を放出するのみであったから、効果も限定され、ましてヘルメットをかぶった人に対しての効果は疑問を抱かざるをえなかった。
やはり、21世紀ともなれば、バイクのライダーも夏は暑く、20世紀のようにバイクの魅力のみでは、何ともしがたくなってきている。
これは、バイクに限らず、外界から室内を隔離できない比較的小型の乗り物に、好きと嫌いにかかわらず乗っている人々にとって、1つの欠点となりつつある。
本発明は、この欠点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
オートバイ、自転車、モーターボート等、運転者を完全に外界(外)から隔離しえない比較的軽量小型の乗り物等に於いて、ヘルメット状の頭部を囲むもの(1)に、吸入口(2)1個以上と排出口(3)1個以上づつ、計2個以上の吸入排出口を供え、エアコン(4)かクーラーからエアダクト(5)でそれらへ、冷気を取り込み排出する。
[図1]
【0005】
エアダクト(5)は冷気(13)を通すホースのようなもので、ヘルメット状の頭部を囲むもの(1)の動きに応じて、前後左右に曲がり得、また、実際には吸入管(14)と排出管(15)の計2本以上があるが、それを束ねることによって、外見上1本にする。
[図1〜5]
【0006】
頭部のみを冷やすのに足る小型のエアコン(4)かクーラーを、乗り物等、すなわち走ったり働くと同時に発電し蓄電が出来るもの、にそなえ、そこから複数のエアダクト(5)でヘルメット状の頭部を囲むものに吸入排出を行なう。
[図1〜2]
【0007】
また、ヘルメット状のもの(1)と小型のエアコン(4)かクーラーを、つなぐエアダクト(5)をオートバイの転倒時等にそなえてすぐ離れるよう、ヘルメット状のもの(1)との接点は、わずかに直径の違うエアダクトを、凸凹形状(6)のみでつなぐ。
[図2]
【0008】
ヘルメット状のもの(1)は通常型か、少し外径だけ大きくして風のとおり道(11)を設け、吸入口(2)のそばには風向調整器(12)を備え、内部の風通しを良くしつつ、頭のホールドは通常と変わらないものとする。
[図3]
【0009】
さらに、夏の暑いときばかりではなく、冬にも、ハンドルカバー(7)、手袋、肘あて、フットカバー(8)、長靴、膝あて、レーシングスーツ、宇宙服状のウェア等乗っていてとくに冷えるところをカバーするものを用意して、同様にエアコンかエンジンそのものを暖房機としてエアダクトを介して手足をあたためる。
[図6]
本発明は、以上の構成よりなる「極小型エアコン」である。
【発明の効果】
【0010】
「頭寒足熱」とい名言があるが、夏の暑い時期に全身を冷やすのが無理な場合、どこを冷やせば人間にとって快適な環境を生み出せるかを考えたとき、それはやはり頭部である。
本発明品を使えば、オートバイ、自転車、モーターボート等、運転者を完全に外界(外)から隔離しえない比較的軽量小型の乗り物等から、暑さというマイナス要素を1つ取りのぞき、それぞれの乗り物の魅力をより純粋な形で味わうことが出来るようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
バイクは魅力あふれる乗り物で、ライダーとしてバイクに乗るのは大きな楽しみであるが、夏の日、日中の、都市部で、渋滞を考えるとその魅力も多少うすれざるをえない。
ただでさえ暑いところに、ヘルメット(1)を被らなくてはならない。
本発明品たる「極小型エアコン」とは、そういった場面でヘルメット(1)の内部のみを適度に冷やし、外界とは異なり爽快な環境を保つことの為にある。
【0012】
まず、場所はどこでもいいがエアダクト(5)をなるべく短くするため、ヘルメット(1)の近くに設置された、小型のエアコン(4)かクーラーから、エアダクト(5)を通じて冷気(13)がヘルメット(1)の内部を吸入口(2)から排出口(3)へと噴出され、再度エアダクト(5)を通じてエアコン(4)かクーラーにもどされ、もう一度冷やされて、同じコースをたどる。
[図1〜2]
【0013】
ここで、エアコンの冷気(13)は噴出され行って帰ってくる循環型をとっているが、行ったまま放出する放出型でもかまわない。
【0014】
また、ヘルメット状のもの(1)と小型のエアコン(4)かクーラーを、つなぐエアダクト(5)をオートバイの転倒時等にそなえてすぐ離れるよう、ヘルメット状のもの(1)との接点は、わずかに直径の違うエアダクトを、凸凹形状(6)のみでつなぐ。
[図2]
【0015】
この場合、ヘルメット(1)は通常型か、少し外径だけ大きくして風のとおり道(11)を設け、吸入口(2)のそばには風向調整器(12)を備え、内部、特に頭上の側の風通しを良くしつつ、頭のホールドは通常と変わらないものとする。
[図3]
【0016】
また、夏の暑いときばかりではなく、冬にも、ハンドルカバー(7)、手袋、肘あて、フットカバー(8)、長靴、膝あて、レーシングスーツ、宇宙服状のウェア等乗っていてとくに冷えるところをカバーするものを用意して、同様にエアコンかエンジンそのものを暖房機として、エアダクトは、なるべく短く出来るよう出来るだけ対象物の近くに設定して、手足をあたためる。[図6]
ここでも、エアコンは循環型、放出型の2種類のどちらでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】夏のオートバイの側面図
【図2】ヘルメットの側面拡大図
【図3】ヘルメットの正面透視図
【図4】ヘルメットの下面拡大図
【図5】エアダクトの断面拡大図
【図6】冬のオートバイの側面図
【符号の説明】
【0018】
1 ヘルメット状の頭部を囲むもの
2 吸入口
3 排出口
4 エアコン
5 エアダクト
6 凸凹形状
7 ハンドルカバー
8 フットカバー
9 オートバイのエンジン
10 オートバイのガソリンタンク
11 ヘルメットの風の通り道
12 風向調整器
13 冷気
14 吸入管
15 排出管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オートバイ、自転車、モーターボート等、運転者を完全に外界(外)から隔離しえない比較的軽量小型の乗り物等に於いて、ヘルメット状の頭部を囲むもの(1)に、吸入口(2)1個以上と排出口(3)1個以上づつ、計2個以上の吸入排出口を供え、エアコン(4)かクーラーからエアダクト(5)でそれらへ、冷気(13)を取り込み排出する。[図1]
【請求項2】
エアダクト(5)は冷気(13)を通すホースのようなもので、ヘルメット状の頭部を囲むもの(1)の動きに応じて、前後左右に曲がり得、また、実際には吸入管(14)と排出管(15)の計2本以上があるが、それを束ねることによって、外見上1本にする。「2〜5」
【請求項3】
頭部のみを冷やすのに足る小型のエアコン(4)かクーラーを、乗り物等、すなわち走ったり働くと同時に発電し蓄電が出来るものか、唯の、発電機と蓄電機(器)か、あるいは、蓄電器(機)のみをそなえた物に併設し、そこから複数のエアダクト(5)で、ヘルメット状の頭部を囲むもの(1)に吸入排出を行なう。[図1〜2]
【請求項4】
ヘルメット状のもの(1)と小型のエアコン(4)かクーラーを、つなぐエアダクト(5)をオートバイの転倒時等にそなえてすぐ離れるよう、ヘルメット状のもの(1)との接点は、わずかに直径の違うエアダクトを、凸凹形状(6)のみでつなぐ。[図2]
【請求項5】
ヘルメット状のもの(1)は通常型か、少し外径だけ大きくして風のとおり道(11)を設け、吸入口(2)のそばには風向調整器(12)を備え、内部の風通しを良くしつつ、頭のホールドは通常と変わらないものとする。[図3]
【請求項6】
夏の暑いときばかりではなく、冬にも、ハンドルカバー(7)、手袋、肘あて、フットカバー(8)、長靴、膝あて、レーシングスーツ、宇宙服状のウェア等、乗っていてとくに冷えるところをカバーするものを用意して、同様にエアコンかエンジンそのものを暖房機としてエアダクトを介して手足をあたためる。「図6」

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−2403(P2007−2403A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−279065(P2006−279065)
【出願日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【分割の表示】特願2003−373427(P2003−373427)の分割
【原出願日】平成15年9月26日(2003.9.26)
【出願人】(596115894)
【Fターム(参考)】