説明

エアーフィルター

【課題】 圧縮空気からの異物分離方法および異物分離装置に於いては、油を多く含んだ圧縮空気に対応することが可能な点では、油分除去フィルタや高性能油分除去フィルタで対応出来るが、寿命が短いという点では問題が有った。 また、医療用フィルターおよびフィルター廃却方法に於いては、医療現場の血や唾液や痰や膿等の粘性の異物に対するものであって、油に対応するものではなかった。
【解決手段】 圧縮空気から異物xを捕捉する目的でフィルターエレメント51を配設したフィルター50がある中で、流体流路zがフィルター50を構成しているボディ52からフィルターエレメント51の内側とフィルターエレメント51の外側に形成され、フィルターエレメント51で捕捉された異物xはフィルターエレメント51の内側に保持され、フィルターエレメント51の寿命を延長させる目的で、フィルターエレメント51の内側に油を吸着する油吸着材57を配設している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアーフィルターに関する技術であって、更に詳細に述べるならば、油を多く含んだ圧縮空気に対応することが可能なエアーフィルターの寿命を向上させる技術について述べたものである。
【背景技術】
【0002】
従来の、エアーフィルターの寿命を向上させることに関する技術としては、圧縮空気からの異物分離方法および異物分離装置や、医療用フィルターおよびフィルター廃却方法が見られる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
先ず、エアーフィルターに類似している、従来の圧縮空気からの異物分離方法および異物分離装置について、特許文献1によって説明する。
【0004】
この場合、特許文献1には、エアーコンプレッサ11からの圧縮空気吐出配管101、102、103、104、111、112の途中にプレフィルタ21、21A、またはプレフィルタ21、21Aおよび油分除去フィルタ24または/および高性能油分除去フィルタ25のいずれかを配設した圧縮空気からの異物分離方法において、エアーコンプレッサ11に一番近い所に位置しオートドレントラップ21bを備えフィルターエレメント21aを内蔵したプレフィルタ21、21Aで、圧縮空気内の3μm以上の大きさの異物xをフィルターエレメント21aによって捕捉しフィルターエレメント21aの外側とケース21nの内側の間に残留させ、異物x以外の圧縮空気や水滴となったドレンyだけがフィルターエレメント21aの内側に送り込まれることで異物xがオートドレントラップ21bに到達しないようにした技術が記載されている。
【特許文献1】 特許第3326741号
【0005】
次に、エアーフィルターに類似している、従来の医療用フィルターおよびフィルター廃却方法について、特許文献2によって説明する。
【0006】
この場合、特許文献2には、医療現場で発生した異物を真空引きしその中の比較的大きな異物を除去した後の流体から更に異物を除去する目的で配設したフィルターエレメント51を内蔵した医療用フィルター50A、50B、50C、50Dがある中で、フィルターエレメント51に早期に粘性の異物が付着し機能が低下するのを防止する目的で、フィルターエレメント51の上流である内側にフィルターエレメント51の異物捕捉能力に較べて大きな異物しか捕捉出来ない異物分離手段56、56Aを設け、流体流路zがフィルター50A、50B、50C、50Dを構成しているボディ52から異物分離手段56、56Aの内側とフィルターエレメント51の外側に形成され、異物分離手段56、56Aとフィルターエレメント51で捕捉した各々の異物は異物分離手段56、56Aとフィルターエレメント51の内側に各々保持している技術か記載されている。
【特許文献2】 特開2006−081869
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の、圧縮空気からの異物分離方法および異物分離装置や、医療用フィルターおよびフィルター廃却方法に関する技術に関しては、以下に示すような課題があった。
【0008】
先ず、圧縮空気からの異物分離方法および異物分離装置に於いては、油を多く含んだ圧縮空気に対応することが可能な点では、油分除去フィルタや高性能油分除去フィルタで対応出来るが、寿命が短いという点では問題が有った。
【0009】
また、医療用フィルターおよびフィルター廃却方法に於いては、医療現場の血や唾液や痰や膿等の粘性の異物に対するものであって、油に対応するものではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、圧縮空気から異物を捕捉する目的でフィルターエレメントを配設したフィルターがある中で、流体流路が前記フィルターを構成しているボディから前記フィルターエレメントの内側と前記フィルターエレメントの外側に形成され、前記フィルターエレメントで捕捉された前記異物は前記フィルターエレメントの内側に保持され、前記フィルターエレメントの寿命を延長させる目的で、前記フィルターエレメントの内側に油を吸着する油吸着材を配設していることを特徴とし、更には、前記油吸着材が圧縮空気の流入側の方に逆流して前記フィルターより離脱するのを防止する目的で、前記フィルターエレメントの入口の側に油吸着材離脱防止手段を設けたことを特徴とし、更には、前記油吸着材離脱防止手段は、ステンレス、または黄銅、または鉄にメッキをしたもの、または真鍮によるパンチングプレートであることを特徴とし、更には、前記油吸着材は、ポリプロピレンやポリスチレンであることを特徴とし、更には、前記油吸着材は、数十本〜数百本の糸を束にしたものであることを特徴とし、更には、前記油吸着材は、不織布を0.25〜30平方センチメートルの小片に切断したものであることを特徴とし、更には、前記フィルターエレメントは前記ボディとケースの間に位置するものであり、前記ボディの下部で前記フィルターエレメントを上部鍔の内側に位置させたOリングによって装着し、その後に前記ボディに前記ケースを螺合によって締結すると同時に前記フィルターエレメントを確実に固定する構成になっているものであることを特徴とすることによって、上記課題を解決したのである。
【発明の効果】
【0011】
以上の説明から明らかなように、本発明によって、以下に示すような効果をあげることが出来る。
【0012】
第一に、圧縮空気から異物を捕捉する目的でフィルターエレメントを配設したフィルターがある中で、流体流路がフィルターを構成しているボディからフィルターエレメントの内側とフィルターエレメントの外側に形成され、フィルターエレメントで捕捉された異物はフィルターエレメントの内側に保持され、フィルターエレメントの寿命を延長させる目的で、フィルターエレメントの内側に油を吸着する油吸着材を配設していることで、このフィルターに油を多く含んだ圧縮空気を通過させたとしても、従来の油吸着材を配設していないフィルターエレメントに較べてかなりの期間そのまま延長して使用することが可能となった。
【0013】
第二に、油吸着材が圧縮空気の流入側の方に逆流してフィルターより離脱するのを防止する目的で、フィルターエレメントの入口の側に油吸着材離脱防止手段を設けたことで、このフィルターの上流で何らかの理由やトラブルによって急激な圧力低下があったとしても、油吸着材が圧縮空気の流入側の方に逆流しようとしてフィルターより離脱することは防止出来るようになった。
【0014】
第三に、油吸着材離脱防止手段は、ステンレス、または黄銅、または鉄にメッキをしたもの、または真鍮によるパンチングプレートであることで、入手し易い手軽な材料と単純で簡単な方法によって、確実にフィルターより離脱防止の目的を達成することが可能となった。
【0015】
第四に、油吸着材は、ポリプロピレンやポリスチレンであることで、入手し易い手軽な材料によって、確実に油吸着の目的を達成することが可能となった。
【0016】
第五に、油吸着材は、数十本〜数百本の糸を束にしたものであることで、入手し易い手軽な材料と単純な簡単な方法によって、確実に油吸着の目的を達成することが可能となった。
【0017】
第六に、油吸着材は、不織布を0.25〜30平方センチメートルの小片に切断したものであることで、入手し易い手軽な材料と単純で簡単な方法によって、確実に油吸着の目的を達成することが可能となった。
【0018】
第七に、フィルターエレメントはボディとケースの間に位置するものであり、ボディの下部でフィルターエレメントを上部鍔の内側に位置させたOリングによって装着し、その後にボディにケースを螺合によって締結すると同時にフィルターエレメントを確実に固定する構成になっているものであることで、単純で簡単な方法によって、確実にフィルターを構成することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】 本願発明の全体を示した図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面と共に詳細に説明する。
ここで、図1は、本願発明の全体を示した図である。
【0021】
図1に見られるように、50はフィルターであり、油や水や異物xを分離し除去するフィルターエレメント51と、上部に位置しているボディ52と、周囲を覆っているケース53と、圧縮空気の洩れを防止するパッキン55と、ドレン水を排出する排水管58と、ドレン水の流れる流路を手動によって開閉する開閉弁59から構成されている。 ここで、ボディ52は、鉄やステンレスやアルミニウムや黄銅や真鍮によるもの等が考えられるが、ケース53に関しては、外部から内部の状況を見ることが出来るように、透明のプラスッチック製ということも考えられる。
【0022】
尚、フィルターエレメント51は、各種の異物を分離して捕捉するエレメント本体51aと、上部鍔51bと、下部鍔51cと、圧縮空気の洩れを防止するOリング54と、油吸着材57としての糸57と、油吸着材離脱防止手段56としてのパンチングプレート56によって構成されている。
【0023】
この場合、上部鍔51bは、ドーナツの形状をして中央部を圧縮空気が通過出来るようになっていて、Oリング54は、上部鍔51bの内側とボディ52に形成されている上部鍔接触面52jの間に位置していることで上部鍔51bとボディ52の間で圧縮空気が漏れるのを防止し、下部鍔51cは、円盤状の形をしていてエレメント本体51aの下部と密着している。 従って、フィルターエレメント51の内部に於いては、ボディ52を出発点としてエレメント本体51aの内側から外側に向かって形成されている流体流路zを通過するように圧縮空気が流れることを除いて閉じた状態になっている。 但し、下部鍔51cの形状に関しては、円盤状の形にこだわる必要は無く、閉じた状態を確保することが出来れば、円錐状の形でも、球の一部の形状をした形でも、またその他の形でも構わない。
【0024】
この様に、フィルターエレメント51を構成することと、圧縮空気がフィルターエレメント51の内側から外側に流れることによって、フィルターエレメント51で捕捉された異物xは、フィルターエレメント51の内部に滞留するようになっている。 即ち、フィルターエレメント51を交換することによって、交換と同時に異物xも除去することが出来るようになっていると言える。
【0025】
一方、このフィルターエレメント51内側の空間部には、油吸着材57としてポリプロピレンやポリスチレン製の、数十本〜数百本の時によっては千本以上の糸57を束にしたものが収納されている。 当然のことながら、糸57の数は糸57の長さによって変化するものであり、数を倍にした場合には長さは半分の長さということになる。 この場合、油吸着材57を収納した理由は、圧縮空気に油が含有している場合、早い時点にその油によってフィルターエレメント51の、即ちエレメント本体51aの機能が低下する為に、その対応としてフィルターエレメント51の内部で、先ず油吸着材57によって圧縮空気に含まれている油を吸着するようにし、その後でエレメント本体51aを通過するようにしたのである。 尚、油吸着材57に関しては、不織布を0.25〜30平方センチメートルの小片に切断したものを収納しても構わない。 この場合、糸57と小片を併用することも考えられる。
【0026】
そして、油吸着材57を収納する密度としては、フィルターエレメント51内側の空間部の3〜80%を占めるように、それなりの空間が確保されることが望ましい。 その理由としては、収納の密度が80%を越すと目詰まりを起こし易く、収納の密度が3%以下であるとエレメント本体51aの内側に油吸着材57である糸57が付着し易いことによるものである。
【0027】
この場合、フィルター50の上流に於いて、意識して圧縮空気を抜いたり、また漏洩させたり、更に何等かのトラブルで圧縮空気を送る配管が外れることによって、圧縮空気が一時的に大量に排出したり漏洩した場合に、急激な圧力低下によってフィルター50の圧縮空気の流入側の方に逆流してフィルター50から油吸着材57が離脱することが考えられる。 そこで、その離脱を防止する目的で、フィルターエレメント51の入口の側に油吸着材離脱防止手段56を設けているのである。
【0028】
尚、油吸着材離脱防止手段56としては、ステンレスや、黄銅や、鉄にメッキをしたものや、真鍮を材料とした、パンチングプレート56が考えられるが、それ以外の金属材料を使用することによるものでも構わない。 また、油吸着材離脱防止手段56としては、プラスッチックに穴加工したり、プラスッチックを成形するようなものも考えられる。 そして、油吸着材離脱防止手段56であるパンチングプレート56は、ボディ52の下部とフィルターエレメント51内側の間に位置するようになっていて、ボディ52の下部とフィルターエレメント51内側の油吸着材57の間に位置するようになっている。 但し、油吸着材離脱防止手段56であるパンチングプレート56に関しては、図1に於いてはボディ52の下部と油吸着材57の間を移動することが考えられるが、上部鍔51bの内径をエレメント本体51aの内径より大径にしてエレメント本体51aの上部に位置させたり固定させることも考えられる。
【0029】
所で、油吸着材離脱防止手段56に関しては、パンチングプレート56に限定する必要は無く、油吸着材57を布や金網の袋に収納してフィルターエレメント51に固定したり、他の方法で離脱を防止させるようなことも考えられるし、全くこれ以外の方法によるものでも構わない。
【0030】
そして、このフィルターエレメント51は、フィルター50を構成しているボディ52とケース53の間に配設されていて、ボディ52の雌ネジ52kとケース53の雄ネジ53yを螺合によって結合することで、ボディ52の段部52iとケース53の3ないし数箇所の座53zの間に位置するようになっている。 この場合、ボディ52とケース53の間にはパッキン55を配設して圧縮空気の漏洩を防止しているが、位置としては、ケース53の上端部側に配設しても構わない。 また、ボディ52とケース53の間のパッキン55は、Oリングや他のものでも構わない。
【0031】
ここで、フィルターエレメント51を構成している上部鍔51bの内側に配設したOリング54が、フィルター50を構成しているボディ52の上部鍔接触面52jに接触することによって、フィルターエレメント51の上部で、フィルターエレメント51内部とボディ52の間を、更に詳細に述べるなら上部鍔51bの内側とボディ52を形成している上部鍔接触面52jの間を、即ちフィルターエレメント51の内側と外側の間を圧縮空気が漏洩するのを防止している。
【0032】
また、フィルターエレメント51を構成している下部鍔51cは、フィルター50を構成しているケース53の内側に形成された3ないし数箇所の座53zに載置された状態となっている。
【0033】
更に、ボディ52は、流体流路zの一部である入口52xと流路52zと出口52yを形成している。 また、フィルターエレメント51を構成している下部鍔51cが、フィルター50を構成しているケース53の内側に形成された座53zに載置されることによって、フィルター50を構成しているケース53をフィルターエレメント51の外側と内側と下部の三つの部屋に分割している。
【0034】
そして、ボディ52の入口52xと、ボディ52の流路52zと、油吸着材57を含めてフィルターエレメント51の内側と、エレメント本体51aと、フィルターエレメント51の外側と、ボディ52の出口52yで、フィルター50としての流体流路zを形成している。
【0035】
加えて、ケース53の下部に形成している水排出口53xには、排水管58がケース53と螺合によって結合し、更に排水管58の途中には手動で流路を開閉することが出来る開閉弁59が配設してあって、必要に応じてケース53の下部に溜まった水を排出することが出来るようになっている。 この場合、フィルターエレメント51によって異物xが確実に除去されているので、開閉弁59が作動する際に作動不良等の異常を示すことは殆んど無い。
【0036】
本発明による、エアーフィルターは前述したように構成されており、以下にその動作についてその内容を説明する。
【0037】
先ず、何らかの装置の一部として圧縮空気を清浄なものにしようとする目的でフィルター50を配設して、開閉弁59を閉鎖している中で、その装置に圧縮空気を流す。 この場合、このフィルター50は、清浄にしようとする圧縮空気の中にオイルミストが多く含まれていても、油吸着材57を配設することによって、圧縮空気の中に含まれているオイルミストが吸着され、その上でエレメント本体51aを通過するように構成されていることで、フィルターエレメント51の寿命が格段に向上するように配慮されていると言うことが出来る。
【0038】
即ち、圧縮空気が、フィルター50を構成しているボディ52の入口52xと流路52zと、油吸着材離脱防止手段56であるパンチングプレート56を経由してフィルターエレメント51の内側に送り込まれる。 そして、フィルターエレメント51の内側では、油吸着材57によって油や水が吸着され除去されるようになっている。
【0039】
所で、何等かの理由によってボディ52を形成している入口52xに流入しようとする上流からの圧縮空気が、流入する前に大量に漏洩することによって圧力が急激に低下すると、フィルター50に流入しようとする圧縮空気がフィルター50より上流側に逆流しようとするが、同時にフィルターエレメント51の内側に配設している油吸着材57もフィルター50より上流側に離脱して流出しようとする。 しかしながら、フィルターエレメント51の入口側に油吸着材離脱防止手段56であるパンチングプレート56を位置させることによってその流出を防止しているのである。
【0040】
この場合、正常な形でフィルターエレメント51の内側に送り込まれた圧縮空気は、大半の油や水や異物xをフィルターエレメント51の内側に残留させながら、エレメント本体51aを通り、油や水や異物xが取り除かれた状態でフィルターエレメント51の外側を経由して、ボディ52の出口52yから送り出されるようになっている。 この様にして、このフィルター50によって油や水や異物xが吸着や除去され、特に油が油吸着材57によって吸着されることによってエレメント本体51aに油が付着する可能性も低減されることで、フィルターエレメント51の寿命が格段に向上したのである。
【0041】
尚、エレメント本体51aを通ってフィルターエレメント51の外側に圧縮空気が流れる過程で発生した水滴yは、フィルターエレメント51の外側からケース53の下部に滴下するようになっている。 従って、ケース53の下部に水が溜まってくるのが目視によって確認されると、手動によって開閉弁59を開くことで溜まった水を外部に排出することになる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
この発明は、エアーフィルターに関する技術であって、更に詳細に述べるならば、油を多く含んだ圧縮空気に対応することが可能なエアーフィルターの寿命を向上させる技術について述べたものである。 この事によって、交換サイクルが長くなった、結果としてメンテナンス費用の安くなったフィルターエレメント51を使用することが可能となったのである。
【符号の説明】
【0043】
50・・・・・・フィルター
51・・・・・・フィルターエレメント
51a・・・・・エレメント本体
51b・・・・・上部鍔
51c・・・・・下部鍔
52・・・・・・ボディ
52i・・・・・段部
52j・・・・・上部鍔接触面
52k・・・・・雌ネジ
52x・・・・・入口
52y・・・・・出口
52z・・・・・流路
53・・・・・・ケース
53x・・・・・水排出口
53y・・・・・雄ネジ
53z・・・・・座
54・・・・・・Oリング
55・・・・・・パッキン
56・・・・・・油吸着材離脱防止手段(パンチングプレート)
57・・・・・・油吸着材(糸)
58・・・・・・排水管
59・・・・・・開閉弁
x・・・・・・・異物
y・・・・・・・水滴
z・・・・・・・流体流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮空気から異物を捕捉する目的でフィルターエレメントを配設したフィルターがある中で、流体流路が前記フィルターを構成しているボディから前記フィルターエレメントの内側と前記フィルターエレメントの外側に形成され、前記フィルターエレメントで捕捉された前記異物は前記フィルターエレメントの内側に保持され、前記フィルターエレメントの寿命を延長させる目的で、前記フィルターエレメントの内側に油を吸着する油吸着材を配設していることを特徴とするエアーフィルター。
【請求項2】
前記油吸着材が圧縮空気の流入側の方に逆流して前記フィルターより離脱するのを防止する目的で、前記フィルターエレメントの入口の側に油吸着材離脱防止手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のエアーフィルター。
【請求項3】
前記油吸着材離脱防止手段は、ステンレス、または黄銅、または鉄にメッキをしたもの、または真鍮によるパンチングプレートであることを特徴とする請求項2に記載のエアーフィルター。
【請求項4】
前記油吸着材は、ポリプロピレンやポリスチレンであることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のエアーフィルター。
【請求項5】
前記油吸着材は、数十本〜数百本の糸を束にしたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のエアーフィルター。
【請求項6】
前記油吸着材は、不織布を0.25〜30平方センチメートルの小片に切断したものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のエアーフィルター。
【請求項7】
前記フィルターエレメントは前記ボディとケースの間に位置するものであり、前記ボディの下部で前記フィルターエレメントを上部鍔の内側に位置させたOリングによって装着し、その後に前記ボディに前記ケースを螺合によって締結すると同時に前記フィルターエレメントを確実に固定する構成になっているものであることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のエアーフィルター。

【図1】
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【公開番号】特開2012−11367(P2012−11367A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−164313(P2010−164313)
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【出願人】(000154521)株式会社フクハラ (87)
【Fターム(参考)】