説明

エステル化木材小片及びその製造方法

【課題】
成形用樹脂に配合させるのに好適な木質材料として、価格が安く、優れた熱可塑的性質が付与されたエステル化木材小片、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】
カンナ屑やオガ屑等の木材小片を100〜200℃、圧力0.2MPa以上の二塩基酸無水物と水分、或いは二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物と水分からなる高圧蒸気中で加熱混練して、木材小片の粉砕化と同時に、木材小片に熱可塑性を付与させることを特徴とする成形用樹脂の充填材に適したエステル化木材小片の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カンナ屑やオガ屑等の廃木材を有効活用することを目的として成形用樹脂に配合させるのに好適な木質材料として、特に、価格が安く、優れた熱可塑的性質が付与されたエステル化木材小片及びこれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂に木粉を配合した組成物を成形加工することは従来から行われている。しかしながら、成形加工用として、熱可塑性樹脂に配合される木粉は粒径が小さい微粉砕物(細密な木片)が用いられていた。例えば、カンナ屑やオガ屑等の廃木材を、乾燥機で30分間前後乾燥させた後、破砕機で破砕及び磨砕を行って粗粉砕物(粗めの木片)を得る。次に、更に微粉砕機で細かい破砕及び磨砕を行って微粉砕物(細密な木片)を得る。このようにして得られた微粉砕物(細密な木片)は、上記のように生産が繁雑で、価格的に高く付き、廃木材を利用する付加価値が必ずしも高いものではなかった。又、木粉を熱可塑性樹脂に多量に混入すると流動性が大きく低下し、成形加工が困難となる等の問題があった。
【0003】
このような問題を解決する手段として、爆砕処理木粉を使用する方法がある。即ち、これまでに、プレーナー屑を気乾状態のまま直接爆砕し、その際に発生したものを篩で分級して使用する方法(例えば非特許文献1)が提案されている。又、爆砕処理した木質材とモノエポキシ化合物及び多塩基酸無水物を反応させて得られる熱可塑性木質材組成物(例えば特許文献1)が提案されている。これらは何れも、流動性が大きく、耐水性能を有した成形体が得られる。しかしながら、得られた成形体は、原料の樹種に関係なくどうしても黒っぽい色しか得られない。又、爆砕処理費用が高くついて、成形体の価格が高くなる難点があった。
【0004】
一方、化学修飾木粉を熱可塑性樹脂の充填材として使用する試みが行われている。例えば特許文献2には、木質材と、木質材中の水酸基と反応し得る化学物質とを、金属ハロゲン化物、又はハロゲン化アンモニウムを共存下、反応させて得られる熱流動性に優れた化学的変性木質材が開示されている。又、木質系材料を主原料とした熱可塑性樹脂の充填材に適した木質材系充填材及びその工業的に有利な製造方法(例えば特許文献3)が提案されている。しかしながら、これらの方法は、実施例の記載からも明らかなように、木粉の粒径が30〜60μm、又120μmの微粉砕物(細密な木片)が使用されている。公報には、木粉の粒径は微細に粉砕されたものが好ましく、更には使用前に乾燥されたものが好ましいと記載されている。従って、いずれも原料である木粉の価格が高くなり、それを充填材とした成形体の価格も高くなる欠点があった。
【特許文献1】特開平4−156302号公報
【特許文献2】特開平5−185405号公報
【特許文献3】特開平10−329109号公報
【非特許文献1】岸久雄、片山伸吾:三重県科学技術振興センター研究成果、林業研究部業務報告、2002、P.45
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した問題を解決して、成形用樹脂に配合させるのに好適な木質材料として、価格的に安く、優れた熱可塑的性質が付与されたエステル化木材小片、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、上記事情に鑑み鋭意検討を重ねた結果、気乾状態の含水率が10〜60%である木材小片を100〜200℃、圧力0.2MPa以上の二塩基酸無水物と水分、或いは二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物と水分からなる高圧蒸気中で加熱混練すると、優れた熱可塑的性質が付与されたエステル化木材小片が得られ、しかもそれが価格的に安く得られることを見出し本発明に至った。
【0007】
即ち、本発明は次のエステル化木材小片及びその製造方法である。
(1)気乾状態の含水率が10〜60%である木材小片を100〜200℃、圧力0.2MPa以上の二塩基酸無水物と水分、或いは二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物と水分からなる高圧蒸気中で加熱混練して、木材小片の非晶化を伴うエステル化反応によって得られるエステル化木材小片。
(2)二塩基酸無水物が無水コハク酸であることを特徴とする請求項1記載のエステル化木材小片。
(3)気乾状態の含水率が10〜60%である木材小片を100〜200℃、圧力0.2MPa以上の二塩基酸無水物と水分、或いは二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物と水分からなる高圧蒸気中で30秒〜60分間加熱混練して、木材小片の粉砕化と同時に、木材小片に熱可塑性を付与させることを特徴とする請求項1又は2記載のエステル化木材小片の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るエステル化木材小片及びその製造方法により以下に示す効果を奏する。
即ち、気乾状態の含水率が10〜60%である木材小片を100〜200℃、圧力0.2MPa以上の二塩基酸無水物と水分、或いは二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物と水分からなる高圧蒸気中で加熱混練して、木材小片の非晶化を伴うエステル化反応によって得られるエステル化木材小片は、驚くべきことには、原料の木材小片が微粉砕物(細密な木片)となり、その上優れた熱可塑的性質が付与されていることが明らかとなった。
【0009】
木材を構成する細胞膜の骨格物質はセルロースである。セルロースの長い鎖状分子が平行している部分が結晶領域で約70%、その間の分子間隔が広い部分及び配列の乱れた部分が非結晶領域で約30%である。この非結晶領域に水分が入り、木材を膨潤せしめ、その結果木材の機械的強度が変化する。従って、木材の機械的強度はセルロースの結晶領域が大きな役割を担っている。即ち、セルロースの結晶領域を非結晶領域化(非晶化)させることは、木材の機械的強度が低下して、木材の微粉砕化が促進されることになる。と同時に、木材のエステル化が顕著に促進されて、木材に熱可塑的性質が付与されることは明白である。
【0010】
最近、振動ボールミルなどで、蒸煮処理した木材の結晶性物質をたたくと結晶のひずみが起こり、その物性の特性に変化を与えることが知られている。即ち、木材の非晶化が促進されているものと考えられる。しかし、この場合、水が揮散すると水素結合が起こり、元の結晶性物質に変わってしまうという問題点があった。
【0011】
一方、木材に二塩基酸無水物を高温下で反応させると、付加エステル化反応を起こしてエステル化木材が得られること、及び木材に二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物を高温下で反応させると、二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物が交互に付加する、いわゆる交互付加エステル化反応を起こしてオリゴエステル化木材が得られることが知られている。
【0012】
本発明は、気乾状態の含水率が10〜60%であるカンナ屑やオガ屑等の廃木材に、二塩基酸無水物、或いは二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物を添加して、100〜200℃の温度で加熱することにより得られる圧力0.2MPa以上の高圧蒸気中で混練すると、廃木材中のセルロース結晶部分が非晶化され、廃木材の微粉砕化が促進されることが明らかとなった。
【0013】
又、本発明で得られた微粉砕物(細密な木片)は、セルロース結晶部分が非晶化されると同時に、その場所(位置)で、セルロースの水酸基に二塩基酸無水物がエステル化反応により付加されるために、水分が揮散しても結晶状態にもどることがなく、優れた熱可塑的性質を有するものであった。
【0014】
以上のように、本発明のエステル化木材小片は、気乾状態の廃木材がエステル化反応中に微粉砕化されるために、製造費が安くなる特徴を有する。
【0015】
一方、本発明のエステル化木材小片は、木材小片中の水酸基が二塩基酸無水物によりブロックされているために、木材小片の吸水能力が著しく小さくなり、優れた耐水性能を有するものである。と同時に、本発明のエステル化木材小片を充填材とした成形品は、水に対する寸法安定性に優れている。
【0016】
更に、本発明のエステル化木材小片は、熱可塑性を有しているために、成形加工がし易く、熱可塑性樹脂の充填材として好適なものである。又、得られた成形品は、焼却処分しても、燃焼熱や二酸化炭素の発生量を抑えるので、地球環境の保全に大きく貢献するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明において使用する木材小片としては、原木や樹種には特に制限はなく、木材を使用する工業において工業廃棄物として副生する木材小片、例えばカンナ屑、オガ屑が主として用いられる。その他、製材、間伐材、林地残廃材、木材工業廃材、建築解体材等から得られる端材、木材チップ、木材繊維、木粉が用いられる。更には、パーティクルボード、ファィバーボード等の製造工程中に排出される木質廃材やサンダー粉等も用いることができる。また、これらの木材小片は、熱風乾燥機や真空乾燥機等により乾燥する必要がなく、気乾状態のままで用いることができる。気乾状態の含水率は、10〜60%が好ましい。10%以下にすることは、気乾状態においては困難である。一方、60%以上の木材小片は、嵩密度が大きくなり、取り扱いが困難になるだけでなく、後処理において、水分を揮散させるのに大きな熱エネルギーが必要になり好ましくない。
【0018】
又、二塩基酸無水物としては、ジカルボン酸無水物であり、具体的には、無水コハク酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水3,6ジクロルフタル酸、無水4,5ジクロルフタル酸、無水イタコン酸等が挙げられる。特に、木材小片中の水酸基と反応性が非常に高くて、水への溶解性がなく、又毒性もなく、工業的に有利で廉価な無水コハク酸が好ましい。
【0019】
木材小片と二塩基酸無水物とのエステル化反応は無触媒下でも充分に進行するが、反応を促進させるために炭酸ナトリウム、ジメチルベンジルアミン、ピリジン等の塩基性触媒を用いてもよい。ここでは無触媒下の例を記述する。密閉式加圧型ニーダーの中に、気乾状態の含水率が10〜60%である木材小片と二塩基酸無水物を添加し、100〜200℃に加熱することにより、二塩基酸無水物が昇華してできる蒸気と、木材小片中の水分が気化してできる水蒸気からなる圧力0.2MPa以上の高圧蒸気雰囲気を調製する。加熱温度が100℃以下では高圧蒸気雰囲気を調製するのに時間がかかり、又200℃以上になると木材小片の熱劣化が起こり好ましくない。又、高圧蒸気の圧力が、0.2MPa以下の場合には、木材小片のセルロース結晶部分を非晶化することができなく好ましくない。
【0020】
本発明は、高圧蒸気雰囲気中で30秒〜60分間、加熱混練することにより、エステル化反応が円滑に進み、木材小片に二塩基酸無水物が容易に付加して種々の付加率のエステル化木材小片を得ることができる。二塩基酸無水物の添加量は、木材小片に対して好ましくは0.5〜40重量%、より好ましくは1〜20重量%である。エステル化木材小片の二塩基酸無水物の付加率は木材小片を基準として好ましくは0.4〜36重量%、より好ましくは0.8〜18重量%である。反応時間が30秒以下では、エステル化反応が円滑に進むまでには至らない。又、60分間以上になると、エステル化木材小片の生産性が悪くなり、価格が高くなって好ましくない。
【0021】
混練装置としては、高圧蒸気に耐えられる装置が必要であり、密閉式加圧型ニーダーが好ましい。一般に使用されている連続式ニーダーや二軸押出機等の連続混練装置では、本発明のエステル化木材小片を製造することはできない。
【0022】
反応後、得られた反応生成物を洗浄しないで、そのまま本発明のエステル化木材小片として用いることができる。本発明のエステル化木材小片は、微粉砕物(細密な木片)であり、又熱可塑的性質が付与されていることが認められるものである。
【0023】
本発明において使用するモノエポキシ化合物としては、分子中に1個のエポキシ基を含む化合物であり、例えば、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、フエニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、オレフインオキサイド、オクチレンオキサイド、ブチルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル等が挙げられる。特に工業的に多量生産されており、かつ安価に入手できるアリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、フエニルグリシジルエーテル等が好ましい。
【0024】
木材小片中の水酸基に二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物を交互に付加エステル化させる反応は、無触媒下でも充分に進行するが、反応を促進させるために炭酸ナトリウム、ジメチルベンジルアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、ピリジン等の塩基性触媒を用いてもよい。ここでは無触媒下の例を記述する。密閉式加圧型ニーダーの中に、気乾状態の含水率が10〜60%である木材小片、二塩基酸無水物、及びモノエポキシ化合物を添加し、100〜200℃に加熱することにより、二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物が昇華してできる蒸気と、木材小片中の水分が気化してできる水蒸気からなる圧力0.2MPa以上の高圧蒸気雰囲気を調製する。
【0025】
本発明は、このような高圧蒸気雰囲気中で加熱混練することにより、交互付加エステル化反応が円滑に進み、木材小片に二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物が容易に交互に付加して種々の付加率の交互付加エステル化木材小片を得ることができる。二塩基酸無水物の添加量は、木材小片に対して好ましくは0.3〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%である。エステル化木材小片の二塩基酸無水物の付加率は木材小片を基準として好ましくは0.2〜18重量%、より好ましくは0.4〜9重量%である。一方、モノエポキシ化合物の使用量は反応によって異なるが、一般的には、無水酸基1当量に対して、エポキシ基が1.0〜1.5当量にするのが好ましい。反応後、得られた反応生成物を洗浄しないで、そのまま本発明において使用するエステル化木材小片として用いることができる。
【実施例】
【0026】
次に本発明の実施例について説明する。使用した原材料、エステル化木材小片の製造方法、その成形品の成形方法、エステル化木材小片及び成形品の評価方法は以下の通りである。
【0027】
<原材料>
木材小片:鳥取県産のスギ製材から得られたカンナ屑、気乾含水率は35%、平均粒径は3000μm、嵩密度は0.03であった。
二塩基酸無水物:無水コハク酸(新日本製薬(株)製、顆粒状)
モノエポキシ化合物:アリルグリシジルエーテル(昭和電工(株)製、液体)
【0028】
<エステル化木材小片の製造方法>
所定のカンナ屑と無水コハク酸、或いは所定のカンナ屑と無水コハク酸とアリルグリシジルエーテルを混練装置のホッパーに投入し、加熱温度120℃、混練時間は5分間の条件で加熱混練してエステル化木材小片を得た。尚、混練装置としては、実施例は密閉式加圧型ニーダーを使用した。又、比較例は連続式ニーダーを使用した。この場合の原料供給は、それぞれ時間当たりの供給重量で制御したフィーダーにより、連続式ニーダーのホッパーに投入した。
【0029】
<成形品の成形方法>
上記加熱混練して得られたエステル化木材小片をポリプロピレンの充填材として検討した。即ち、ポリプロピレン50重量部、エステル化木材小片50重量部、及び有機過酸化物0.1重量部の配合割合でペレットを作成し、そのペレットを用いて、射出成形機で成形品を調製した。
【0030】
<物性評価のための測定方法>
嵩密度:500リットルのメスシリンダーを用いて、重量法で測定した。
【0031】
表1は、表に記載された配合割合において、密閉式加圧型ニーダーを用いて、蒸気圧力が0.2MPa以上の条件下での本発明の実施例の結果と、連続式ニーダーを用いて、蒸気圧力が0.2MPa以下の条件下での比較例の結果をまとめたものである。評価は、実施例、及び比較例で得られたエステル化木材小片の平均粒径と嵩密度で示した。又、それぞれ得られたエステル化木材小片をポリプロピレンの充填材として使用し、射出成形品を調製して、その外観を観察した。それらの結果を表1に示した。
【0032】
【表1】

【0033】
表1からも明らかなように、実施例1及び2の本発明に係る圧力0.2MPa以上の高圧蒸気中で加熱混練して得られたエステル化木材小片は、比較例の圧力0.1MPa(1気圧)の大気圧蒸気中で加熱混練して得られたエステル化木材小片に比べて、明らかに、原料の木材小片が微粉砕化されていることが分かる。一般に、平均粒径が150〜250μmのスギ木粉(含水率10%)の嵩密度は、0.18〜0.20である。それに比べて本発明のエステル化木材小片の嵩密度は0.28〜0.30と高い値を示している。これは、本発明であるエステル化木材小片のセルロース結晶領域が非晶化されて、木材の機械的強度が低下し、木材中の空隙率が小さくなったためと考えられる。一方、エステル化木材小片をポリプロピレンの充填材として使用した場合、得られた射出成形品の外観(表面平滑性)を観察した。その結果、実施例1及び2で得られた成形品は表面平滑性が非常に優れているのに対して、比較例のそれは、表面の平滑性が無く、流動不足の問題を有するものであった。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のエステル化木材小片は、成形用樹脂に配合させるのに好適な木質材料であり、価格が安く、優れた熱可塑的性質が付与されている。従って、熱可塑性樹脂用の木質材系充填材として、安価に提供することが可能となり、熱圧成形、射出成形、押出成形等の従来の成形方法を利用して各種の成形品を製造することが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気乾状態の含水率が10〜60%である木材小片を100〜200℃、圧力0.2MPa以上の二塩基酸無水物と水分、或いは二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物と水分からなる高圧蒸気中で加熱混練して、木材小片の非晶化を伴うエステル化反応によって得られるエステル化木材小片。
【請求項2】
二塩基酸無水物が無水コハク酸であることを特徴とする請求項1記載のエステル化木材小片。
【請求項3】
気乾状態の含水率が10〜60%である木材小片を100〜200℃、圧力0.2MPa以上の二塩基酸無水物と水分、或いは二塩基酸無水物とモノエポキシ化合物と水分からなる高圧蒸気中で30秒〜60分間加熱混練して、木材小片の粉砕化と同時に、木材小片に熱可塑性を付与させることを特徴とするエステル化木材小片の製造方法。