説明

エレベータ

【課題】給油清掃部材を交換するなどのメンテナンスを長期にわたって実施することなく、ドアレールへの給油やドアレールの清掃を行うことのできるエレベータを得る。
【解決手段】出入り口11の上方に出入り口11の間口方向に延設されたドアレール12と、ドアレール12の上面に走行自在に掛けられたハンガローラ14が上部に連結されてドアレール12に吊り下げられ、ドアレール12に沿って移動して、出入り口11を開閉するドア13A,13Bと、油が含浸され、ドアレール12の上面に押し付けられながら、ドア13A,13Bとともに移動するようにドア13A,13Bに取り付けられたフェルト22と、を備えるエレベータにおいて、収納凹部12a,12bが、ドア13A,13Bの全閉時に、フェルト22を収納してフェルト22のドアレール12への押しつけ力を低減するようにドアレール12に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ドアレールへの給油及びドアレールの清掃を行う給油清掃部材を有するエレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
出入り口の上部に間口方向に延設されたドアレールと、上端側に取り付けられたハンガーローラをドアレールの上面に走行自在に掛けて吊り下げられたドアハンガープレートと、ドアハンガープレートの下端に固定され、ドアレールに案内されて出入り口を開閉するドアと、を備える従来のエレベータにおいては、ドアハンガープレートに取り付けられた保持具、及び油を含浸し、ドアレールの上面に接触するように保持具に取り付けられ、ドアの移動に連動してドアレールの上面を摺動するフェルトを有する従来のドアレール清掃給油装置を設けて、ドアレールへの給油及びドアレールの上面の清掃を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−278979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のドアレール清掃給油装置において、ドアレールへの給油やドアレールの清掃を効果的に行うためには、フェルトが所定以上の押しつけ力でドアレールを押しつけるように、フェルトを保持具に取り付ける必要がある。このとき、フェルトは弾性を有するので、ドアレールへの押付け方向の厚みが収縮された状態で、保持具に取り付けられる。
しかしながら、フェルトは、長期にわたって収縮した状態に置かれると、復元力が失われるため、フェルトのドアレールへの押しつけ力も失われる。この場合、ドアの移動に連動してフェルトが移動しても、フェルトからドアレールに給油されなくなったり、ドアレールがフェルトにより清掃されなくなったりする。このため、従来のドアレール清掃給油装置によるドアレールへの給油やドアレールの清掃効果を得るためには、フェルトを交換するなどのメンテナンスを頻繁に行わなければならなかった。
【0005】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、ドアの移動時には、給油清掃部材が収縮してドアレールを押し付けながら移動し、ドアの全閉時には、給油清掃部材のドアレールへの押しつけ力が緩和されるようにドアレールの形状を工夫し、給油清掃部材を交換するなどのメンテナンスを長期にわたって実施することなく、ドアレールへの給油やドアレールの清掃を行うことのできるエレベータを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のエレベータは、出入り口の上方に出入り口の間口方向に延設されたドアレールと、ドアレールの上面に走行自在に掛けられたハンガローラが上部に連結されてドアレールに吊り下げられ、ドアレールに沿って移動して、出入り口を開閉するドアと、油が含浸され、ドアレールの上面に押し付けられながら、ドアとともに移動するようにドアに取り付けられた給油清掃部材と、を備え、収納凹部が、ドアの全閉時に、給油清掃部材を収納して給油清掃部材のドアレールへの押しつけ力を低減するようにドアレールに形成されている。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るエレベータによれば、収納凹部が、ドアの全閉時に、給油清掃部材を収納して給油清掃部材のドアレールへの押しつけ力を開放するようにドアレールに形成されているので、給油清掃部材が長期にわたってドアレールを押し続けることがなく、給油清掃部材の復元力が失われることが回避される。これにより、給油清掃部材を新規のものに交換したりするなどのメンテナンスを長期にわたって実施することなく、ドアレールへの給油やドアレールの清掃を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1に係るエレベータの出入り口を全閉した乗場のドアまわりを昇降路側から見た図である。
【図2】図1のII−II矢視断面図である。
【図3】図1のA部拡大図である。
【図4】図2のB部拡大図である。
【図5】図4のC部拡大図である。
【図6】図3のD方向から給油清掃装置を見た要部上面図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係るエレベータの給油清掃装置の斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係るエレベータのドアが開動作しているときの給油清掃部材の状態を説明する断面図である。
【図9】この発明の実施の形態2に係るエレベータの給油清掃装置まわりの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るエレベータの出入り口を全閉した乗場のドアまわりを昇降路側から見た図、図2は図1のII−II矢視断面図、図3は図1のA部拡大図、図4は図2のB部拡大図、図5は図4のC部拡大図、図6は図3のD方向から給油清掃装置を見た要部上面図、図7はこの発明の実施の形態1に係るエレベータの給油清掃装置の斜視図、図8はこの発明の実施の形態1に係るエレベータのドアが開動作しているときの給油清掃部材の状態を説明する断面図であり、図5に相当している。
【0010】
図1〜図6において、エレベータ1は、乗場10、及び昇降路(図示せず)を昇降するかご30を有する。
乗場10側には、昇降路に開口する出入り口11、出入り口11の上方に延設されるドアレール12と、出入り口11を開閉する横引き式の一対のドア13A,13Bと、ドアレール12の上面に給油するとともに、ドアレール12の上面を清掃するドアレール給油清掃装置20A,20Bと、が備えられている。
【0011】
ドアレールは、図1及び図3に示されるように、ドアレール12の長手方向を出入り口11の間口方向に一致させて出入り口11の上方の乗場10の壁16に支持されている。このとき、出入り口11の間口方向の中心の上方に、ドアレール12の長手中心が位置している。そして、ドアレール12の断面形状において、ドアレール12の上面は上に凸の曲面となっている。また、図3に示されるように、ドアレール12の上面に開口する収納凹部12a,12bが、ドアレール12の長手中心付近にドアレール12の長手方向に互いに間隔をあけて形成されている。
【0012】
収納凹部12a,12bのぞれぞれは、ドアレール12の長手方向に所定の長さを有している。そして、収納凹部12a,12bのそれぞれは、その長手方向の両側から中間部に向かって漸次深さが深くなるように傾斜する一対の第1底面12c,12dと、第1底面12c,12dを連結する第2底面12eと、で構成されている。なお、第1底面12c,12dのうち、ドアレール12の長手中心からより離れている第1底面を第1底面12cとする。ここで、ドアレール12の長手方向、及び収納凹部12a,12bの深さ方向に直交する方向をドアレール12の幅方向とする。そして、収納凹部12a,12bは、ドアレール12の上部側に、幅方向の一側から他側に至るように形成され、収納凹部12a,12bのドアレール12の幅方向両側に壁面は構成されていない。
【0013】
また、一対のドア13A,13Bのそれぞれは、所定の高さで所定の幅を有するドアパネル13a、ドアパネル13aの上端に固定されたドアハンガ13bを有している。そして、ドアハンガ13bには、ハンガローラ14がドアパネル13aの厚み方向に一致する軸周りに回転自在に連結されている。ハンガローラ14の外周面は、図4及び図6に示されるように、ハンガローラ14の径方向内側に凸となる曲面に構成されている。
【0014】
また、ドアレール給油清掃装置20A,20Bのそれぞれは、図7に示されるように、給油清掃部材取付金具としてのフェルト取付金具21と、フェルト取付金具21に保持される給油清掃部材としてのフェルト22と、を備えている。
【0015】
フェルト取付金具21は、ドアハンガ13bに固定されるドア固定板部21aと、ドア固定板部21aの一面側に延出する保持部21bと、を有する。そして、貫通孔21cが、ドア固定板部21aの厚み方向に孔方向を一致させて形成されている。また、フェルト22は、獣毛の繊維を直方体状に圧縮成形して作製され、弾性を有するとともに、液体を含浸することができる。そして、フェルト22は、保持部21bに取り付けられ、油がフェルト22に含浸されている。
【0016】
そして、ドアハンガ13bに連結されたハンガローラ14が、ドアレール12の延設方向に走行自在となるように、ドアレール12に上方から掛けられている。これにより、ドア13A,13Bはドアレール12に吊り下げられ、ハンガローラ14の走行に連動して、ドアレール12に沿って走行する。
【0017】
そして、ドア13A,13Bは、相反する方向に移動して、出入り口11を開閉する二枚両引きドアに構成されている。このとき、ドア13A,13Bが互いの戸当たりを当接させて出入り口11を全閉しているとき、ドア13A,13Bのドアハンガ13bは出入り口11の間口方向に距離をあけて配置され、ハンガローラ14は、収納凹部12a,12bの出入り口11の間口方向の外側に位置している。つまり、収納凹部12a,12bは、ドア13A,13Bが開閉したときにハンガローラ14の転動しないドアレール12の上面の部位に開口するように形成されている。
【0018】
また、ドアレール給油清掃装置20Aは、一方のドア13Aに取り付けられ、ドアレール給油清掃装置20Bは、他方のドア13Bに取り付けられている。このとき、ドアレール給油清掃装置20A,20Bのそれぞれは、ドアハンガ13bの戸当たり側の部位に取り付けられている。
【0019】
次いで、ドアレール給油清掃装置20Aのドア13Aのドアハンガ13bへの取り付け状態について説明する。
ドアレール給油清掃装置20Aのフェルト取付金具21は、ドア13Aのドアハンガ13bよりドア13B側に位置するドアレール12の上方に保持部21bのフェルト22の取付部位が配置され、ドア固定板部21aがドアハンガ13bに接するように配置されている。そして、ドア固定板部21aの貫通孔21cに挿通されたねじ19がドアハンガ13bに締着されて、ドアレール給油清掃装置20Aがドア13Aに保持されている。
【0020】
このとき、フェルト22は、保持部21bからドアレール12の上面側に突出している。そして、図3及び図5に示されるように、ドア13A,13Bが出入り口11を全閉したときに、フェルト22の保持部21bからの突出端側が収納凹部12aに、第1底面12c,12d及び第2底面12eと隙間をあけて収納されるようになっている。また、ドア13A,13Bが開動作すると、図8に示されるように、フェルト22がドアレール12の上面に乗り上げられて収縮し、ドアレール12の上面を押し付けるようになっている。
【0021】
次いで、ドアレール給油清掃装置20Bのドア13Bのドアハンガ13bへの取り付け状態について説明する。
ドアレール給油清掃装置20Bのフェルト取付金具21は、保持部21bのフェルト22の取付部位がドア13Bのドアハンガ13bよりドア13A側に位置するドアレール12の上方に配置され、ドア固定板部21aがドアハンガ13bに接するように配置されている。そして、ドア固定板部21aの貫通孔21cに挿通されたねじ19がドアハンガ13bに螺合されて、ドアレール給油清掃装置20Bがドア13Bに保持されている。
【0022】
このとき、フェルト22は、保持部21bからドアレール12の上面側に突出している。そして、ドア13A,13Bが出入り口11を全閉したときに、フェルト22の保持部21bからの突出端側が収納凹部12bに、第1底面12c,12d及び第2底面12eと隙間をあけて収納されるようになっている。また、ドア13A,13Bが開動作すると、フェルト22がドアレール12の上面に乗り上げられて収縮し、ドアレール12の上面を押し付けるようになっている。
【0023】
また、かご30には、図2及び図4に示されるように、着床した階床の乗場10の出入り口11と相対する出入り口31と、出入り口31の上方に出入り口31の間口方向に延設されたドアレール32と、出入り口31を開閉する横引き式の二枚両引きドアに構成された一対のドア33と、ドアレール32の上面に給油するとともに、ドアレール32の上面を清掃する一対のドアレール給油清掃装置20Cと、が備えられている。
【0024】
そして、ドアレール12と同様に、一対の収納凹部32aがドアレール32に形成されている。また、一対のドア33、及び一対のドアレール給油清掃装置20Cは、乗場10側のドア13A,13B、及びドアレール給油清掃装置20A,20Bと同様に構成されている。そして、ドア33は、ドア13A,13Bの出入り口11の開閉動作に連動して出入り口31を開閉するようにドアレール32に吊り下げられている。また、ドアレール給油清掃装置20A,20Bと同様に、一対のドアレール給油清掃装置20Cは、ドア33が出入り口31を全閉したときに、フェルト22が収納凹部32aに収納されるように、ドア33のドアハンガ13bに取り付けられている。
【0025】
次いで、エレベータ1の乗場10側の動作について説明する。
初期状態はドア13A,13Bが出入り口11を全閉した状態にあるものとする。
初期状態では、フェルト22は、収納凹部12a,12bの壁面から隙間をあけて配置されており、フェルト22には力がかかっていない。
【0026】
そして、ドア13A,13Bの開動作に連動してフェルト22が移動すると、フェルト22は第1底面12cに当接し、第1底面12cの傾斜に沿って移動する。フェルト22が、第1底面12c上を移動してドアレール12の上面に達すると、図8に示されるように、ドアレール12と相対する方向のフェルト22の厚みが収縮し、ドアレール12の上面を押しつける。以降、ドア13A,13Bが開いてから、再度ドア13A,13Bが全閉される直前まで、フェルト22は収縮した状態でドアレール12の上面を押しつけながら移動し、油がドアレール12の上面に安定して供給され、ドアレール12の上面が効果的に清掃される。
【0027】
次いで、ドア13A,13Bが再度全閉されると、フェルト22は収納凹部12a,12bに収納されてフェルト22のドアレール12への押しつけ力が消失し、復元して元の状態にもどる。
なお、エレベータ1の乗場10側の動作について説明したが、かご30側の動作も同様であるので説明を省略する。
【0028】
この実施の形態1のエレベータ1は、出入り口11,31の上方に出入り口11,31の間口方向に延設されたドアレール12,32と、ドアレール12,32に吊り下げられ、ドアレール12,32に沿って移動して、出入り口11,31を開閉するドア13A,13B,33と、油が含浸され、ドアレール12,32の上面に押し付けられながら、ドア13A,13B,33とともに移動するようにドア13A,13B,33に取り付けられたフェルト22と、を備え、収納凹部12a,12b,32aが、ドア13A,13B,33の全閉時に、フェルト22を収納してフェルト22のドアレール12への押しつけ力が解放されるようにドアレール12に形成されている。
【0029】
これにより、フェルト22が、長期にわたって収縮した状態に置かれて復元力が失われることがなくなり、ドア13A,13Bが開閉動作しているときのフェルト22のドアレール12,32への押しつけ力が失われることが回避される。即ち、フェルト22を新規のものに交換したり、復元力の失われたフェルト22の保持部21bへの取り付け位置を、フェルト22がドアレールを押しつけるように再調整したりするなどのドアレール給油清掃装置20A〜20Cのメンテナンスを長期にわたって実施することなく、ドアレール12,32への給油やドアレール12,32の清掃を行うことができる。
【0030】
実施の形態2.
図9はこの発明の実施の形態2に係るエレベータの給油清掃装置まわりの断面図であり、図5に相当している。
なお、図9において、上記実施の形態1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図9において、収納凹部12fが、収納凹部12a,12bに代えてドアレール12に形成されている。他のエレベータの構成は、上記実施の形態1と同様である。
収納凹部12fの壁面は、第1底面12c,12d、第2底面12e、及びドアレール12の幅方向に関し、収納凹部12fの両側に形成された側壁面12g,12hにより構成されている。
【0031】
ここで、エレベータ1の運転において、油がフェルト22からドアレール12に滴り落ちることがある。特に、ドア13A,13Bの全閉状態がしばらく維持されることがあるが、この場合、油がフェルト22と相対するドアレール12の同じ場所に滴り落ちる。
【0032】
この実施の形態2によれば、ドアレール12の長手方向かつ収納凹部12fの深さ方向に直交する方向に関し、側壁面12g,12hが、収納凹部12fの両側に形成されているので、油は収納凹部12fに溜められ、油がドアレール12の下方に滴り落ちることが防止できる。
【0033】
なお、各実施の形態では、収納凹部12a,12b,12f,32aの壁面は、一対の第1底面12c,12dと、第2底面12eを有するものとして説明したが、収納凹部の形状はこのものに限定されない。例えば、収納凹部の壁面は、第2底面を省略し、一対の第1底面の隣接する端部を連結させて構成してもよい。また、第2底面12eの第1底面の12cと反対側の端部に連結される収納凹部の壁面形状はどのようなものでもよい。
【0034】
また、フェルト22が、収納凹部からドアレール12の最上面に向けて移行するときに、フェルト22を損傷させたり、フェルト22のスムーズな移動を阻害したりするものでなければ、収納凹部はステップ状にその深さが深くなるように形成してもよい。
【0035】
また、フェルト22は、ドア13A,13B,33の全閉時に収納凹部12a,12b,12f,32aの壁面から所定の隙間をあけて収納凹部12a,12b,12f,32aに収納されるように配置するものとして説明したが、フェルト22は収納凹部12a,12b,12f,32aの壁面と隙間をあけて配置するものに限定されない。
ドア13A,13B,33の移動中にフェルト22が収縮してドアレール12の上面を押し付けている状態に比べて、ドア13A,13B,33の全閉時にフェルト22のドアレール12の上面への押し付け力が緩和されるものであれば、フェルト22は、収納凹部12a,12b,12f,32aの壁面と接していてもよい。
また、ドアレール給油清掃装置20A〜20Cは、ドア13B,13B,33のドアハンガ13bに取り付けられるものとして説明したが、ドアパネル13aに取り付けられるものでもよい。
【0036】
また、ドアレール給油清掃装置20A,20Bまたは一対のドアレール給油清掃装置20Cに対応する収納凹部を別々に形成するものとして説明したが、ドアレール12の長手方向に連続する一つの収納凹部を、ドアレール給油清掃装置20A,20Bまたは一対のドアレール給油清掃装置20Cのフェルト22と相対するようにドアレール12に形成してもよい。
また、給油清掃部材はフェルト22であるものとして説明したが、フェルト22に限定されず、給油清掃部材には、例えば、ウレタンなど、油を含浸可能で、かつ油による変形や劣化などが発生しない弾性部材により作製されたものを用いてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 エレベータ、11 出入り口、12 ドアレール、12a,12b,12f 収納凹部、13A,13B ドア、14 ハンガローラ、22 フェルト(給油清掃部材)、31 出入り口、32 ドアレール、32a 収納凹部、33 ドア、12g,12h 側壁面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出入り口の上方に上記出入り口の間口方向に延設されたドアレールと、上記ドアレールの上面に走行自在に掛けられたハンガローラが上部に連結されて上記ドアレールに吊り下げられ、上記ドアレールに沿って移動して、上記出入り口を開閉するドアと、油が含浸され、上記ドアレールの上面に押し付けられながら、上記ドアとともに移動するように上記ドアに取り付けられた給油清掃部材と、を備えるエレベータにおいて、
収納凹部が、上記ドアの全閉時に、上記給油清掃部材を収納して上記給油清掃部材の上記ドアレールへの押しつけ力を低減するようにドアレールに形成されていることを特徴とするエレベータ。
【請求項2】
側壁面が、上記ドアレールの幅方向に関し、上記収納凹部の両側に形成されていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−208818(P2010−208818A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−57796(P2009−57796)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】