説明

エンジン発電機

【課題】実使用に耐え得るコンパクトな無停電機能を備える蓄電装置を収納したエンジン発電機を提供することを課題とする。
【解決手段】エンジンE及び発電機Gを機器室3に収納するエンジン発電機1において、機器室3に前記エンジンEの排気消音器37・37を収納し、機器室3の一方側面を吸気フード4で覆い、他方側面を排気フード5で覆い、排気消音器37より下流の排気管38を排気フード5で覆われた機器室3の他方側面及び排気フード5に貫通させて設け、無停電機能を備える蓄電装置10を機器室3とは別個の筐体で構成された蓄電室2に収納し、蓄電室2を機器室3の上面に設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無停電機能を備えるエンジン発電機のパッケージ技術に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジン発電機は、エンジン駆動による発電機によって電力を生成する装置として公知である。
特許文献1は、無停電機能を備えたエンジン発電機システムを開示している。ここで、無停電機能とは、停電又は電圧の瞬間的な異常低下時において、エンジン発電機によって電力供給が可能となるまでの間を蓄電装置で賄う機能である。
また、特許文献2は、エンジン、発電機及び制御装置等をパッケージ化し、蓄電装置としてエンジンの始動用バッテリを他の機器から区画した収納箱に収めるエンジン発電機を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−374625号公報
【特許文献2】特開2002−242759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1が開示するエンジン発電機システムは、エンジン発電機と蓄電装置の電力系統での結線を記載しているが、エンジン発電にかかる吸排気およびエンジンや発電機等から発生する熱に起因するシステムの温度上昇を考慮した、実使用に耐え得る装置の具体的な配置構成については記載がなく、これらの点については何も考慮されていない。
また、特許文献2が開示するエンジン発電機のバッテリは、エンジン始動用の比較的小容量の蓄電装置であって、無停電機能を賄うまでの容量を有していない。このため、エンジン発電にかかる吸排気をスムーズに行いながらも、適切に温度管理可能な無停電機能を備えた蓄電装置を収納したエンジン発電機が要望されていた。しかも、無停電機能を備えた比較的大容量の蓄電装置を配置しながらも、占有面積が小さいコンパクトなエンジン発電機が必要とされていた。
【0005】
そこで、本発明においては、実使用に耐え得るコンパクトな無停電機能を備える蓄電装置を収納したエンジン発電機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、エンジン及び発電機を第一筐体に収納するエンジン発電機において、前記エンジンと繋がる排気管に排気消音器を介装するとともに、前記排気消音器を前記第一筐体に収納し、前記第一筐体の一方側面にエンジン発電用吸気口を設けるとともに、前記第一筐体の他方側面にエンジン発電用排気口を設け、前記第一筐体の一方側面を吸気フードで覆い、該一方側面に対向する他方側面を排気フードで覆い、前記排気消音器より下流側の排気管を前記排気フードで覆われた前記第一筐体の他方側面に貫通させるとともに前記排気フード内を通し、無停電機能を備える蓄電装置を前記第一筐体と別個に設けられた第二筐体に収納し、前記第二筐体を前記第一筐体の上面に設置するものである。
このような構成によれば、エンジン及び発電機を収納する第一筐体の一方側面に設けられたエンジン発電用吸気口を介して第一筐体内の吸気が行われ、第一筐体の他方側面に設けられたエンジン発電用排気口を介して第一筐体内の排気が行われる。さらに、エンジンからの排気は第一筐体内に収納された排気消音器を介装した排気管を介して行われる。ここで、第一筐体の一方側面は吸気フードに覆われる一方、該一方側面に対向する他方側面は排気フードに覆われ、上記排気管は第一筐体の他方側面を貫通するとともに排気フード内を通して設けられる。こうして、第一筐体内で吸排気をスムーズに行いながらもエンジン発電が行われる。その一方で、第一筐体と別個に設けられた第二筐体内に無停電機能を備える蓄電装置が収納されているので、蓄電装置は第一筐体内で行われるエンジン発電とは熱的にも独立した環境下で蓄電制御を行なうことができる。よって、エンジンの吸排気をスムーズに行いながらも、蓄電装置を適切に温度管理可能として無停電機能を好適に発揮することができる。しかも、第二筐体を第一筐体の上面に設置することにより、占有面積を小さくしてエンジン発電機をコンパクトに構成することができる。したがって、この発明によれば、実使用に耐え得るコンパクトな無停電機能を備える蓄電装置を収納したエンジン発電機を提供することができる。
【0008】
ここで、蓄電装置が電力を貯蔵する蓄電本体と蓄電制御装置とを有するエンジン発電機においては、前記第二筐体の内部下方に蓄電本体を設置し、内部上方に前記蓄電制御装置を設置し、前記第二筐体を構成する4つの側面の1つであって、前記吸気フードで覆われる側面及び前記排気フードで覆われる側面を除く2つの側面のうち前記蓄電本体と対向する側面に蓄電用吸気口を設け、前記蓄電用吸気口が設けられた側面と対向する側面の上部に蓄電用排気口を設け、前記蓄電用吸気口又は前記蓄電用排気口にファンを設け、前記第二筐体内の温度が所定温度以上となった場合に前記ファンを駆動して蓄電本体周囲の強制換気を行なうものである。
このような構成によれば、第二筐体を構成する4つの側面の1つであって、吸気フード及び排気フードで覆われる側面を除く2つの側面のうち蓄電本体と対向する側面に蓄電用吸気口が設けられる一方、蓄電用吸気口が設けられた側面と対向する側面の上部に蓄電用排気口が設けられている。そして、第二筐体内の温度が所定温度以上となった場合に蓄電用吸気口又は蓄電用排気口に設けたファンを駆動して蓄電本体周囲の強制換気を行っているので、蓄電本体を効率良く冷却して蓄電本体の周囲温度が許容上限温度以上になるのを防止することができる。
【0009】
さらに、前記第二筐体の内部下方に前記蓄電本体を設置し、内部上方に蓄電制御装置を設置し、前記蓄電本体の下方にヒータを設け、前記第二筐体内の温度が所定温度以下となった場合に前記ヒータを作動して蓄電本体を加熱するものである。
このような構成によれば、第二筐体内の温度が所定温度以下となった場合にヒータが作動して蓄電本体を加熱するので、蓄電本体の周囲温度が許容下限温度を下回るのを防止することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のエンジン発電機によれば、実使用に耐え得るコンパクトな無停電機能を備えた蓄電装置を収納した収納したエンジン発電機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジン発電機の全体的な構成を示した正面図。
【図2】同じく背面図。
【図3】エンジン発電機の結線を示した単相結線図。
【図4】エンジン発電機の給電パターンを示した概略図。
【図5】エンジン発電機の内部構造を示した正面図。
【図6】蓄電室の通風構成を示した斜視図及びヒータの配置を示したAA´断面図。
【図7】同じく別の方向の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1及び2を用いて、本発明の実施形態であるエンジン発電機1の外観について説明する。
エンジン発電機1は、第一筐体としての機器室3と、機器室3とは別個に設けられ、機器室3の上部に配置される第二筐体としての蓄電室2と、機器室3の一方側面(以下、吸気側面3a)を覆う鉛直方向下方側に開口した吸気フード4と、吸気側面3aと対向する他方側面(以下、排気側面3b)を覆う鉛直方向下方側に開口した排気フード5と、を備えている。機器室3の上面と、蓄電室2の底面と、は同等の面積としている。なお、排気フード5の上部側方から突出している排気管38について、詳しくは後述する。
【0013】
図1に示すように、エンジン発電機1の正面側において、蓄電室2には観音扉25が設けられている。観音扉25の下方には、吸気口21・21(本願の「蓄電用吸気口」に相当)がそれぞれ設けられている。吸気口21・21の蓄電室2の室内側には、フィルター(図示略)がそれぞれ設けられている。また、エンジン発電機1の正面側において、機器室3には観音扉39が設けられている。
【0014】
図2に示すように、エンジン発電機1の背面側において、蓄電室2には観音扉26が設けられている。観音扉26の上方には、排気口22・22(本願の「蓄電用排気口」に相当)がそれぞれ設けられている。排気口22・22の蓄電室2の室内側には、ファン23・23がそれぞれ設けられている(図5及び6参照)。
【0015】
図3を用いて、エンジン発電機1の結線について説明する。
エンジン発電機1は、商用電源Pと、非常用負荷Laと、瞬時電圧低下(以下、瞬低)補償負荷Lbと、に接続されている。また、エンジン発電機1は、エンジンEと、発電機Gと、無停電機能を備える蓄電装置10と、電磁接触器55・55と、停電検出器14と、を備えている。エンジン発電機1は、停電検出器14によって停電を検出した場合には、電磁接触器55・55の切り換えによって、商用電源Pから発電機Gに供給電源を切り換えて、非常用負荷La及び瞬低補償負荷Lbに電力を供給する。
【0016】
非常用負荷Laとは、10〜40秒程度の停電又は電圧低下が許容されている負荷である。非常用負荷Laとしては、照明器具、空調設備等が相当する。また、瞬低補償負荷Lbとは、瞬時の電圧低下すら許容されていない負荷である。瞬低補償負荷Lbとしては、パソコン、銀行のATM等が相当する。
【0017】
蓄電装置10は、商用電源P又は発電機Gである電源側から瞬低補償負荷Lbである負荷側に至る経路11と、経路11をバイパスする経路13と、蓄電本体としての電気二重層コンデンサ(以下、EDLC)41から経路11に至る経路12と、を備えている。経路11は、電源側から負荷側に向かって、遮断器52と、高速半導体スイッチ18と、遮断器53と、をこの順に直列に接続している。経路12は、EDLC41から負荷側に向かって、双方向電力変換器16と、トランス47と、遮断器54と、をこの順に直列に接続して、経路11の高速半導体スイッチ18と遮断器53との間に接続されている。経路13は、蓄電装置10の外部に設けられ、電源側から負荷側に向かって、遮断器51を介して、遮断器53よりも負荷側に接続される。
【0018】
蓄電装置10は、蓄電制御装置15を備え、蓄電制御装置15には、双方向電力変換器16と、高速半導体スイッチ18と、遮断器51〜54と、に接続されている。蓄電制御装置15は、高速半導体スイッチ18によって経路11の瞬時電力低下を検出した場合には、双方向電力変換器16によって経路12の電力供給方向をEDLC41から瞬低補償負荷Lbに給電するように切り換える機能を有する。
【0019】
図4を用いて、エンジン発電機1の給電方式について説明する。図4は、商用電力給電、EDLC給電、発電機給電、商用電力給電(メンテ時)という、エンジン発電機1の4つの給電方式を表している。
通常、給電方式は商用電力給電とされている。商用電力給電では、商用電源側の電磁接触器55が閉じてエンジン発電機1側の電磁接触器55が開いて(エンジンEおよび発電機Gと、非常用負荷Laとの接続は切り離され)、商用電源Pから非常用負荷Laに電力が供給される。また、蓄電制御装置15は、商用電力給電として、遮断器51・54を開いて、遮断器52・53を閉じ、商用電源Pから経路11を経由して瞬低補償負荷Lbに電力を供給する。このとき、蓄電装置10は、充電・給電動作を行なっていないが、遮断器54をONとして、商用電源Pから経路11・12を経由してEDLC41に充電する場合もある。
【0020】
停電が発生した場合または許容低電圧以下となった場合には、給電方式は商用電力給電からEDLC給電とされる。蓄電制御装置15は、EDLC給電として、高速半導体スイッチ18によって経路11の瞬時の電力低下を検出した場合には、双方向電力変換器16によって経路12の電力供給方向をEDLC41から瞬低補償負荷Lbに給電するために、遮断器52を開いて、遮断器53・54を閉じる。
【0021】
次に、高速半導体スイッチ18より遅れて、停電検出器14が電力低下を検出した場合には、給電方式はEDLC給電から発電機給電とされる。発電機給電では、商用電源側の電磁接触器55が開いてエンジン発電機1側の電磁接触器55が閉じてエンジンEおよび発電機Gと、非常用負荷Laとが接続され、エンジン発電機1から非常用負荷Laに電力が供給される。蓄電制御装置15は、発電機給電において、遮断器52・53・54を閉じて、エンジンEの駆動によって発電機Gから経路11を経由して瞬低補償負荷Lbに電力を供給する。また、蓄電制御装置15は、発電機Gから経路11・12を経由してEDLC41を充電する。
【0022】
なお、蓄電装置10をメンテナンスする場合には、給電方式は商用電力給電(メンテ時)とされる。商用電力給電(メンテ時)では、商用電源側の電磁接触器55が閉じてエンジン発電機1側の電磁接触器55が開いて、商用電源Pから非常用負荷Laに電力が供給される。蓄電制御装置15は、遮断器51を閉じて、遮断器52・53・54を開いて、経路13を経由して瞬低補償負荷Lbに商用電源から電力を供給し、蓄電装置10には電流が流れないようにする。
【0023】
このような構成とすることで、エンジン発電機1は、停電があった場合でも、無停電機能として、発電機給電の前にEDLC給電を行なうことで、停電検出器14が停電を検出してエンジンEが起動する間については、蓄電装置10によって瞬低補償負荷Lbに電力を供給できる。このようにして、停電があった場合でも、瞬低補償負荷Lbには、常時電力供給が行なわれる。
さらに、蓄電装置10には遮断器52より負荷側で高速半導体18および経路11と経路12との合流点をバイパスして遮断器53より電源側に接続する経路(図示省略)も設けられ、蓄電装置10の故障時や商用電力の過電圧時の電力供給路となる。
【0024】
図5を用いて、エンジン発電機1の機器室3について説明する。図5は、エンジン発電機1を正面からみて透過した状態を図示している。
エンジン発電機1の機器室3には、エンジン発電機1の制御を行なうエンジン発電機制御装置等の電装品を収納する電装品箱31と、発電機Gと、エンジンEと、燃料を貯溜する燃料タンク33と、エンジン冷却水を冷却するラジエータ34と、機器室3内を換気するラジエータファン32と、エンジンEに繋がる排気管38と、排気管38に介装される排気消音器37・37と、が配置されている。また、エンジン発電機1の機器室3には、吸気側面3aに吸気口35(本願の「エンジン発電用吸気口」に相当)が設けられ、排気側面3bに排気口36(本願の「エンジン発電用排気口」に相当)が設けられている。
【0025】
図5の実線矢印に示すように、ラジエータファン32の駆動によって、機器室3内を換気する通風構成が形成される。すなわち、吸気フード4の底面の開口部から吸込まれた空気は、機器室3の吸気口35から機器室3に進入し、発電機G及びエンジンE等を冷却し、ラジエータ34を冷却し、機器室3の排気口36から排気フード5に進入し、排気フード5の底面の開口部から外部に排気される。
【0026】
排気管38は、エンジンEの上部から鉛直方向上方に延出し、機器室3の上面に支持される排気消音器37を介して、排気側面3bに向かって水平方向に延出し、さらに排気消音器37を介して、排気側面3bを貫通して、排気フード5内を鉛直上方に立ち上がった後、水平方向に曲がって排気フード5を貫通して、外部に突出している。
【0027】
従来、エンジン発電機は、排気管及び排気消音器を機器室上面に配置する構成とされていた。ここで、本実施形態のように、排気消音器37・37及び排気官38を機器室3内部に収納する構成とすることで、機器室3の上面を平らに構成できる。そのため、無停電機能を備える蓄電装置10を機器室3の上面に安定して配置することができる。
【0028】
図5乃至図7を用いて、エンジン発電機1の蓄電室2について説明する。図5及び図6は、蓄電室2の側板、観音扉26を省略し、取り付けフレーム40を支持フレーム29から離して図示している。
エンジン発電機1の蓄電室2には、支持フレーム29・29・29と、支持フレーム29・29・29上に設置される格子状の取り付けフレーム40と、ヒータ60と、が配置されている。
【0029】
取り付けフレーム40は、補強部材によって、上部と下部に区画されている。取り付けフレーム40の下部には、EDLC41・41が下方に隙間を設けて配置されている。取り付けフレーム40の上部には、正面側と背面側を仕切る取り付け板45が前後中央部に左右方向(吸気側面3aおよび排気側面3bの垂線方向)に延設して設けられている。取り付け板45の正面側には、蓄電制御装置15の電装品を収納する電装品箱42と、遮断器51・52・53・54と、が取り付けられている。そして、EDLC41・41が蓄電室2の内部下方に設置される一方、蓄電制御装置15が蓄電室2の内部上方に設置される。取り付け板45の背面側には、電装品箱42に収納される電装品の冷却フィン43と、トランス47と、が取り付けられている。
【0030】
また、ファン23・23と、ヒータ60と、EDLC41・41の周囲温度を検出する温度センサーと、が設けられ、ファン23・23およびヒータ60は、温度センサーの検出温度に基づいて電装品箱31の制御装置により制御される。
【0031】
上述したように、エンジン発電機1の蓄電室2を構成する4つの側面の1つであって、吸気側面3aおよび排気側面3bを除く2つの側面のうちEDLC41・41と対向する側面(正面)の下部には吸気口21・21が形成され、吸気口21・21が形成された側面と対向する側面(背面)の上部には排気口22・22が形成されている。また、排気口22・22の蓄電室2の室内側には、ファン23・23がそれぞれ設けられている。
【0032】
図6及び図7の実線矢印に示すように、ファン23・23の駆動によって、蓄電室2内部を換気する通風構成が形成される。すなわち、吸気口21・21から吸込まれた空気は、取り付けフレーム40の下部においてEDLC41・41の正面、両側面、上面、底面を通過することでEDLC41・41を冷却し、取り付けフレーム40の上部を通過し、排気口22・22から外部に排気される。
【0033】
ヒータ60は、EDLC41・41の下方で機器室3の天板との隙間に配置されている。このような構成とすることで、ヒータ60の発熱によって、EDLC41・41の下方において温められた空気は、蓄電室2内を上昇し、EDLC41・41を加熱することができる。
【0034】
ここで、本実施形態のEDLC41・41の許容温度は例えば−5℃〜40℃とされている。この場合、蓄電制御装置15は、EDLC周囲温度が、40℃以上である場合は、ファン23・23の駆動によって蓄電室2を換気することでEDLC41・41の周囲を強制換気し、―5℃以下である場合は、ヒータ60の発熱によってEDLC41・41を加熱する。
【0035】
このようにして、EDLC41・41の周囲温度が許容上限温度以上又は許容下限温度以下となることを防止して、EDLC41・41の機器としての信頼性を確保できる。
【符号の説明】
【0036】
1 エンジン発電機
2 蓄電室(第二筐体)
3 機器室(第一筐体)
4 吸気フード
5 排気フード
10 蓄電装置
21 吸気口(蓄電用吸気口)
22 排気口(蓄電用排気口)
23 ファン
35 吸気口(エンジン発電用吸気口)
36 排気口(エンジン発電用排気口)
37 排気消音器
38 排気管
60 ヒータ
G 発電機
E エンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン及び発電機を第一筐体に収納するエンジン発電機において、
前記エンジンと繋がる排気管に排気消音器を介装するとともに、前記排気消音器を前記第一筐体に収納し、
前記第一筐体の一方側面にエンジン発電用吸気口を設けるとともに、前記第一筐体の他方側面にエンジン発電用排気口を設け、
前記第一筐体の一方側面を吸気フードで覆い、
該一方側面に対向する他方側面を排気フードで覆い、
前記排気消音器より下流側の排気管を前記排気フードで覆われた前記第一筐体の他方側面に貫通させるとともに前記排気フード内を通し、
無停電機能を備える蓄電装置を前記第一筐体と別個に設けられた第二筐体に収納し、
前記第二筐体を前記第一筐体の上面に設置することを特徴とするエンジン発電機。
【請求項2】
前記蓄電装置が電力を貯蔵する蓄電本体と蓄電制御装置とを有する請求項1記載のエンジン発電機であって、
前記第二筐体の内部下方に前記蓄電本体を設置し、内部上方に前記蓄電制御装置を設置し、
前記第二筐体を構成する4つの側面の1つであって、前記吸気フードで覆われる側面及び前記排気フードで覆われる側面を除く2つの側面のうち前記蓄電本体と対向する側面に蓄電用吸気口を設け、
前記蓄電用吸気口が設けられた側面と対向する側面の上部に蓄電用排気口を設け、
前記蓄電用吸気口又は前記蓄電用排気口にファンを設け、
前記第二筐体内の温度が所定温度以上となった場合に前記ファンを駆動して蓄電本体周囲の強制換気を行なうことを特徴とするエンジン発電機。
【請求項3】
前記蓄電装置が電力を貯蔵する蓄電本体と蓄電制御装置とを有する請求項1または2に記載のエンジン発電機であって、
前記第二筐体の内部下方に前記蓄電本体を設置し、
内部上方に蓄電制御装置を設置し、
前記蓄電本体の下方にヒータを設け、
前記第二筐体内の温度が所定温度以下となった場合に前記ヒータを作動して蓄電本体を加熱することを特徴とするエンジン発電機

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−209684(P2010−209684A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−53445(P2009−53445)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【出願人】(000004606)ニチコン株式会社 (656)