説明

エントランスポール

【課題】居住者の趣味や価値観を映し出すことができ、なおかつ、限られたスペースでも対応可能なエントランスポールを提供すること。
【解決手段】表札11と郵便受け12とインターホン13とモニター14とを備えるエントランスポール1であって、モニター14では、予め保存された画像または映像が映し出されることを特徴とする。また、住宅内に備えた操作部を操作することにより、モニター14に画像または映像を映し出すことが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅などの玄関先や庭先などに配置されるエントランスポールに関する。
【背景技術】
【0002】
住宅などの玄関先や庭先などには、表札などを備えたエントランスポールが配置されている。また、表札の他に、インターホンや照明ランプ、郵便受けなどが配置されているエントランスポールが知られている。従来、上述のものの他に、プランターを設置することができるエントランスポールが提案されている(例えば、特許文献1など)。
【0003】
ところで、エントランスポールは、例えば一戸建て住宅のように、門柱や門扉、フェンスなどによって外構の周囲を囲っていない住宅の玄関先や庭先に設置するための建造物として適している。また、例えば集合住宅のように、外開きドアの開閉時における安全性の向上と居住者に一戸建て住宅の感覚とを与える目的などから、エントランスポールは用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−206534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、一般的にエントランスポールは外観上共通したものが多く、居住者の趣味や価値観を映し出すことが困難である。エントランスポールはいわゆる住宅の顔となるべきものであるため、居住者の趣味や価値観を映し出せるようなエントランスポールが要求されている。そこで、特許文献1ではプランターを設置することができるエントランスポールが提案されているものの、ガーデニングなどを趣味とする一部の者にとってのみに適用できる構成である。また、特許文献1の構成ではプランターを設置するスペースが必要となり、例えば、集合住宅のように玄関先のスペースが限られている場合に適用することが困難である。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、居住者の趣味や価値観を映し出すことができ、なおかつ、限られたスペースでも対応可能なエントランスポールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、表札と郵便受けとインターホンとモニターとを備えるエントランスポールであって、モニターでは、予め保存された画像または映像が映し出される構成とする。
【0008】
また、本発明のエントランスポールは、住宅内に備えた操作部を操作することにより、モニターに画像または映像を映し出されることが好ましい。
【0009】
また、本発明のエントランスポールは、インターホンにはカメラが搭載されており、カメラは来訪者を撮影し、モニターでは、カメラで撮影した来訪者がさらに映し出されることが好ましい。
【0010】
また、本発明のエントランスポールは、モニターでは、住宅に設置された太陽光発電システムの電力発電情報がさらに映し出されることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明のエントランスポールは、モニターを備え、モニターでは予め保存された画像または映像を映し出されるため、エントランスポールに居住者の趣味や価値観を映し出すことができる。また、モニターを用いているため省スペースが実現できる。
【0012】
また、住宅内に備えた操作部を操作することによりモニターに画像または映像を映し出される場合には、操作が簡単であり取り扱いが容易である。
【0013】
また、インターホンにはカメラが搭載されており、カメラは来訪者を撮影し、モニターではさらにカメラで撮影した来訪者が映し出される場合には、防犯対策となる。
【0014】
また、モニターではさらに住宅に設置された太陽光発電システムの電力発電情報が映し出される場合には、居住者の環境に対する貢献度合いや意識をエントランスポールによって表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエントランスポールの斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の他の例に係るエントランスポールに備わるモニターに映し出される画像の一例である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るエントランスポールの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態に係るエントランスポールを、図面を参照して説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るエントランスポール1を示す。エントランスポール1は、表札11と郵便受け12とインターホン13とモニター14とを備える。
【0018】
表札11はエントランスポール1の上方に配置されている。表札11の下方には、郵便受け12と連通した郵便投入口12aが配置されている。インターホン13は、表札11の隣に配置されている。また、インターホン13にはカメラ13aが搭載されており、呼び出しボタン13bを有している。
【0019】
モニター14は、郵便投入口12aの下方に配置されている。モニター14は、エントランスポール1の正面側で中程に配置されている。モニター14は、来訪者や通行人にとって見易い位置に配置されていればよい。また、モニター14の大きさは、エントランスポール1の幅方向いっぱいである。モニター14の大きさは、モニター14に映し出される画像または映像を来訪者や通行人が認識できる大きさであればよい。
【0020】
なお、モニター14の位置や大きさはこれらに限られず、例えば、モニター14がエントランスポール1の側面側に配置されていたり、郵便投入口12aの下方いっぱいの大きさのモニター14が配置されていたりしてもよい。モニター14の配置方法やモニター14の大きさは、来訪者や通行人にとって、モニター14に映し出される画像または映像が見易く認識できるものであればよい。
【0021】
また、モニター14の後方には、郵便受け12が配置されている。そして、モニター14と住宅内に備える操作部としてのパソコン15とが有線により繋げられている。
【0022】
パソコン15を操作することにより、パソコン15内に予め保存されている画像または映像をモニター14に映し出すことができる。
【0023】
また、インターホン13に備えた呼び出しボタン13bを来訪者が押した場合には、インターホン13に搭載されたカメラ13aにより来訪者が撮影される。そして、モニター14に映し出されていた画像または映像と来訪者の撮影映像とが自動的に切り替えられ、モニター14に来訪者の撮影映像が映し出される。映し出された撮影映像は、タイマーにより所定の時間だけモニター14に映し出される。また、来訪者の撮影映像は、モニター14に映し出されると同時に住宅内のインターホン親機に備わった親機モニターにも映し出される。
【0024】
このように、モニター14では、住宅内のパソコン15に予め保存されている画像または映像を映し出すことができるため、エントランスポール1に居住者の趣味や価値観を映し出すことができる。よって、エントランスポール1により居住者の個性を表現することができる。また、モニター14を用いているため省スペースが実現できる。よって、例えば集合住宅のように玄関先のスペースが限られている場合にでも適用することが可能となる。
【0025】
また、モニター14が来訪者や通行人にとって見易い位置に配置され、モニター14の大きさが来訪者や通行人にとって認識しやすいものであるため、来訪者や通行人に向けて効果的に居住者の趣味や価値観を映し出すことができる。
【0026】
また、モニター14に映し出す画像または映像を住宅内にある操作部としてのパソコン15により操作することができることで、例えばモニター14に映し出す画像または映像を簡単に切り替えることができるため取り扱いが容易である。また、来訪者が現れた場合にはモニター14に来訪者が映し出されることにより、防犯対策となる。
【0027】
また、郵便受け12の後方に位置するようにモニター14が配置されていることにより、省スペースとなりエントランスポール1が大型となることを防ぐことができる。
【0028】
なお、住宅に太陽光発電システムが設置されている場合には、住宅内に備えられた太陽光発電用屋内モニターとエントランスポール1に備えられたモニター14とが繋げられることにより、図2に示すような電力発電情報をモニター14に映し出すことができる。このときは、太陽光発電用屋内モニターを操作部として操作すればよい。
【0029】
モニター14に映し出す画像または映像として、住宅に設置された太陽光発電システムによる電力発電情報を映し出すことにより、居住者の環境に対する貢献度合いや意識をエントランスポール1によって表現することができる。よって、エントランスポール1により居住者の個性を表現することができる。
【0030】
なお、上記の実施形態では、モニター14と住宅内の操作部としてのパソコン15とが有線により繋げられているが、これに限られることはなく、例えば無線により繋げられていてもよい。
【0031】
(第2の実施形態)
以下に述べる第2の実施形態では、上述した第1の実施形態と同様の構成については同一符号を付して詳しい説明を省略し、相違する構成について詳述する。
【0032】
図3は第2の実施形態に係るエントランスポール1を示す。エントランスポール1は、表札11と郵便受け12とインターホン13とモニター14とを備える。
【0033】
エントランスポール1には記録メディア差込口21が備わっている。また、モニター14はタッチパネル機能を備えている。
【0034】
記録メディア差込口21に記録メディアが差し込まれると、記録メディア内に保存されている画像または映像の情報を読み込みモニター14に映し出される。モニター14はタッチパネル機能を備えているため、保存されたどの画像または映像をモニター14に映し出すかをモニター14上で選択することができる。そして、記録メディア内に保存された画像または映像はモニター14に映し出される。
【0035】
このように、モニター14では記録メディア内に予め保存されている画像または映像を映し出すことができるため、エントランスポール1に居住者の趣味や価値観を映し出すことができる。よって、エントランスポール1により居住者の個性を表現することができる。また、モニター14を用いているため省スペースが実現できる。よって、例えば集合住宅のように玄関先のスペースが限られている場合にでも適用することが可能となる。
【0036】
また、記録メディア内に保存された画像または映像をモニター14にて映し出すことができるため、例えばパソコンなどの映像を保存しておく機器を別途必要としないため、簡単な構成とすることができる。また、例えば有線によりモニター14と住宅内の操作部とを繋げることが困難な場合であっても適用することができる。
【0037】
以上、各実施形態を説明したが、本発明は、上述の構成に限られることなく発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上述した各実施形態の構成を互いに組み合わせた構成とすることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 エントランスポール
11 表札
12 郵便受け
12a 郵便投入口
13 インターホン
13a カメラ
13b 呼び出しボタン
14 モニター
15 操作部(パソコン)
21 記録メディア差込口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表札と郵便受けとインターホンとモニターとを備えるエントランスポールであって、
前記モニターでは、予め保存された画像または映像が映し出されることを特徴とするエントランスポール。
【請求項2】
住宅内に備えた操作部を操作することにより、前記モニターに画像または映像を映し出されることを特徴とする請求項1に記載のエントランスポール。
【請求項3】
前記インターホンにはカメラが搭載されており、前記カメラは来訪者を撮影し、
前記モニターでは、前記カメラで撮影した来訪者がさらに映し出されることを特徴とする請求項1に記載のエントランスポール。
【請求項4】
前記モニターでは、住宅に設置された太陽光発電システムによる電力発電情報がさらに映し出されることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれかに記載のエントランスポール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−281071(P2010−281071A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−134069(P2009−134069)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)