説明

エントランスユニットおよびエントランスユニットシステム

【課題】エントランスユニット1において、花台などの突出物を無くし、装飾物4の観賞用となる部分側だけをベースパネル10の前面側に膨出させ、これに照明部11の外灯光源を利用して、その周縁のベースパネル10面に対して光と影による演出効果を発揮でき、ドア枠3の袖部31に採用しても、倒れや落下が防止できるディスプレイ機能部15を設ける。
【解決手段】エントランスユニット1の各玄関先機能部に加えて設けられるディスプレイ機能部15を、照明部11の下面域となるベースパネル10に形成された開口部151の奥行き方向に設けた格納部152内に、装飾物4を着脱可能にセットし、この装飾物4を、照明部11による照光演出を可能とすべく開口部151からその外面側周縁空間に膨出させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明部、表札部、インターホン部、新聞受け部、郵便受け部等の玄関先機能部をベースパネルに任意に組み合せて構成されるエントランスユニットに係り、特に、ドア枠として備えられ、またはドア枠内に備えられる袖部に装備され、或いは建物又は門柱の袖壁面に取り付けて構成される一体型のエントランスユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般に、照明部、表札部、インターホン部、新聞受け部、郵便受け部等の玄関先機能部を組み合せて構成されるこの種エントランスユニットは、戸建て住宅の玄関先を装飾し演出する演出アイテムとして機能することから、マンションなどの集合住宅の各玄関ドアの袖壁面に単体品として採用されるが、近年におけるこのような集合住宅では、袖壁面に取り付けるものだけではなく、ドア枠として設けられ、またはドア枠内に設けられる袖部の袖パネル面に一体型のものとして装備させたものが普及している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、このようなドア枠の袖部に装備させたエントランスユニットでは、通常、袖部の形成面域が高さと幅方向に制約を受け、限られた袖部面域に各玄関先機能部を配設しなければならず、例えば、特許文献2に開示されたように、一般的に備えられる縦列に配置された各種玄関先機能部に、袖壁面を有効利用することで、観賞用植物を載置するための花台などの装飾機能部を横方向に拡大して配置することができず、結局、各種玄関先機能部を縦列に配置しなければならないという設計上の制約が生じるため、装飾物による装飾機能部を配置させて、玄関先を立体感をもって演出するバリエーション化の妨げ要因となる問題を有していた。
また、特許文献2のものでは、単に植木鉢や花瓶を載置できる花台が突設されているに過ぎないため、植物を育成するために定期的に植木鉢に水を与える作業性と観賞性を損なわないために、必要以上の高所位置に配設することができず、また、ドアに隣接配置され、ドアの戸当り片を有して錠前側縦枠として機能する袖部に装備されるエントランスユニットにおいては、水を与える際や、ドアを開閉して出入りする際に、謝って接触したり、閉戸振動によって植木鉢を倒したり落としてしまう危惧があり、あるいは、突設された花台に衣服や腕などを引っ掛けて負傷してしまう危険性もあり、更には、インターホン部や新聞受部などの各玄関先機能の妨げにもなってしまうことから、この様な花台を採用することが極めて困難であった。

【特許文献1】特開2007−32150号公報
【特許文献2】特開2009−45330号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、一体型のエントランスユニットにディスプレイ機能部を備えるものでありながら、花台などの突出物を設ける必要を無くし、装飾物となる植物などの観賞用となる部分側だけをベースパネルの前面側に膨出することができるばかりか、人の出入りの際などに、接触を回避できる高さ位置に、何ら観賞性を損なうことなく、かつ何ら各玄関先機能部を妨げることなく配置することができ、しかも、照明部の外灯光源を利用して、ベースパネルの前面側に膨出した装飾物を照らすことができるようにし、開口部周縁のベースパネル面に対しても光と影による演出効果を発揮することができ、玄関ドアの袖壁面だけでなく、ドア枠の袖部にも採用することのできるエントランスユニットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明のエントランスユニットは、複数種類の玄関先機能部をベースパネルに任意に組み合せて構成されるエントランスユニットであって、該エントランスユニットは、前記各玄関先機能部に、さらにディスプレイ機能部を備えて構成されると共に、該ディスプレイ機能部は、照明部の下面域となるベースパネルに開口部を形成し、該開口部の奥行き方向に形成される格納部と、該格納部内に着脱可能にセットされる所定のホルダを有する装飾物とを備え、前記ホルダと共に格納部内にセットされた装飾物を、前記開口部からその外面側周縁空間に望ませて膨出せしめ、前記照明部による照光演出を可能とすべく構成されていることを特徴とするものである。
また、上記課題を解決するために本発明のエントランスユニットシステムは、複数種類の玄関先機能部をベースパネルに任意に組み合せて構成されるエントランスユニットを、ドア枠として備えられ、またはドア枠内に備えられる袖部に装備されるエントランスユニットシステムであって、前記玄関先機能部は、照明部にその光源としてLED照明を備え、該照明部が配置された下面域となるベースパネルに開口部を形成し、該開口部の奥行き方向に形成される格納部と、該格納部内に着脱可能にセットされる所定のホルダに設けられた植物により形成される装飾物とから構成されるディスプレイ機能部を備えると共に、前記ホルダと共に格納部内にセットされた装飾物を、前記開口部からその外面側周縁空間に望ませて膨出せしめ、前記照明部による照光演出と照射育成とを可能に構成し、かつ、前記格納部の上方に、室内側からの水供給を行うよう設けられた給水容器から、給水管を介して前記ホルダ内に水補給することで育成可能に構成せしめたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、上記のように構成したことにより、一体型のエントランスユニットにディスプレイ機能部を備えるものでありながら、従来、照明部の下面域に配置されていた表札部の専有領域に、その前面側に突設された花台などの突出物を何ら存在させることなく、装飾物となる植物などの観賞用となる部分側だけをベースパネルの前面側に膨出させた状態で、装飾物のホルダを格納部内に着脱自在にセット保持し得て、ドア枠の袖部に採用したとしても、開戸振動などによる倒れや落下が防止できるだけでなく、人の出入りの際などに、謝って接触してしまう危惧を確実に回避できる高さ位置に、表札部と共に、或いは表札部と並設してディスプレイ機能部を配置することができる。その結果、玄関ドアの袖壁面だけでなく、ドアに隣接される袖部の袖パネル面となるベースパネルの限られた面域内への装備を可能ならしめ、インターホン部などの各玄関先機能を何ら妨げることなく、訪問者が最も注視する表札部域の観賞性を高めることができるようになり、しかも、照明部の外灯用光源を利用して、ベースパネルの前面側に膨出した装飾物を直接的に照らすことができるので、装飾物自体の存在感を奥行き感をもたせて一層際立たせる態様で視認させることができ、かつ、開口部周縁や下面域に及ぶベースパネル面域に対しても装飾機能を拡張せしめて光と影による演出効果を発揮することができ、さらに、格納部内にセット可能な植物、造花、工芸品、絡繰り時計などの立体的な造形物や造作物を装飾物として任意に選択し、住居者の好みに応じた採用の自由度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を好適な実施の形態として例示するエントランスユニットを図面に基づいて詳細に説明する。図1は玄関ドアの袖部に装備されたエントランスユニットの全体正面図、図2はエントランスユニットの内部構成を示す全体縦断面図、図3は照明部とディスプレイ機能部の正面図、図4はディスプレイ機能部の内部構成を示す横断面図、図5は照明部とディスプレイ機能部の内部構成を示す縦断面図である。
【0008】
図1、2において、1は複数種類の玄関先機能部を組み合せて構成されるエントランスユニットであって、本実施形態のエントランスユニット1は、玄関ドア2のドア枠3として備えられ、またはドア枠3内に備えられる袖部31に袖パネル面として装備されるものであり、各玄関先機能部としては、ベースパネル10に、一般的な照明部11、表札部12、インターホン部13、新聞受け部14が備えられる他、郵便受け部等を予め用意し、これらの中から任意のものを選択して組み付けると共に、更に、これら各玄関先機能部に加え、ディスプレイ機能部15を備えて構成される。なお、エントランスユニット1には、少なくとも照明部11とディスプレイ機能部15を備えるものであり、玄関ドア2又は門柱の袖壁面に取り付けて構成しても良い。
【0009】
袖部31は、ドア枠3を形成する所定の幅間隔を存して、室外側に配設されるブラケット板311と、室内側に開閉可能に配設される戸板312とで構成され、ブラケット板311には、各玄関先機能部がセットできるよう所定の開口が形成されており、各玄関先機能部と共に人造大理石により化粧パネルとして形成されたベースパネル10が取着され、袖パネル面を形成すると共に、戸板312を開戸することで、ブラケット板311の裏面側から照明部11やインターホン部13の配線などの保守点検ができるようになっている。なお、ベースパネル10の材質は人造大理石に限定されず、任意の材質のものであっても良いことは勿論である。
【0010】
照明部11は、外灯用光源としてLED照明111が用いられ、LED照明111発光により玄関照明として機能するようになっており、ディスプレイ機能部15は、この照明部11の下面域となるベースパネル10に開口部151を形成し、この開口部151の奥行き方向に形成される格納部152と、該格納部152のスペース内に着脱可能にセットされる所定のホルダ41に設けられる装飾物4とを備え、ホルダ41と共に格納部152内にセットされた装飾物4を、開口部151からその外面側周縁空間に望ませて、或いは及ぶよう膨出させて、照明部11に設けられた反射板(図示しない)を介して照光される光源により、昼夜を問わずその存在を認識させ、光と影による演出効果が発揮できるよう構成される。格納部152の内周面には、ベースパネル10と同じ材質の人造大理石が用いられ、ベースパネル10の化粧表面と開口部151から奥行き方向に一体感をもって立体的に構成される。
【0011】
格納部152内の上部には、板材を側面視略し字状に折曲形成したフック片51が設けられ、装飾物4のホルダ41の上部には、板材を側面視略L字状に折曲形成した立上り部に係止孔が開孔された係止片52が設けられており、この係止片52がフック片51に対して係脱可能な係脱手段5として構成される。つまり、装飾物4を格納部152内にセットする際には、開口部151側からホルダ41を格納スペース内に入れて、係止片52をフック片51に係合させて装着セットし、また、一端セットされた装飾物4を取り替えたり、調整したい場合などには、ホルダ41を上方に持ち上げて、係止片52をフック片51から外し、下方を手前側に傾斜させるようにして取り出すことで、開口部151側から出し入れ操作できるようになっている。
【0012】
本実施例における装飾物4は、ホルダ41内に設けられる保水マット42に植栽される植物40により形成される。この保水マット42に植栽される植物40は、多種多様の草花などによる植栽パターンにより壁面に適用可能に造作された市販品であり、住居者の好みに応じて購入採用できる。また、格納部152の上方、即ち、袖部31の内部となる格納部152の上面ブラケット板311に、底部側に給水管431を有した給水容器43を載置して設け、給水管431の先端側を、格納部152の上方に穿設した挿入孔に挿通させ、ホルダ41の上部両側を開口形成させた水受け部411に望ませて配設してある。この様に構成すると、室内側から戸板312を開戸して、給水容器43に給水することにより、給水管431を介して格納部152にセットされたホルダ41内に供給して、植物40を育成することができる。なお、袖壁面に取り付けした場合には、開口部151側からホルダ41の水受け部411に直接給水すれば良く、装飾物4としては、造花、工芸品、絡繰り時計などの立体的な造形物や造作物であっても良い。
【0013】
表札部12は、開口部151の中間域となる上側と下側のそれぞれに帯状の板材よりなる室名札部12aと室番号札部12bを配置して構成される。室名札部12aと室番号札部12bは、それぞれ表札として機能する面がベースパネル10の表面から上面視略コ字状に突出するよう、開口部151と略同幅の表札面121とその両側に折曲する折曲片122により形成され、両折曲片122の基端側を段差状に折曲させた部分を格納部152の裏面側の側板にネジ止めして取付けられている。
【0014】
つまり、表札面121は、ベースパネル10の表面から突出する折曲片122の所定の長さ幅をもって離間配置され、格納部152のホルダ41の収容スペースと共に植物40を膨出させることのできる空間として機能し、装飾物4の不用意な落下を防止する機能も兼ね備え、植物40の育成を阻害することが無く、植物40が表札面121を覆い隠すことなく視認でき表札機能部の存在を阻害することもない。なお、表札部12は、コ字状に折曲形成したが湾曲状に形成しても良く、また、開口部151の中間域となる上下に配置したが、開口部151の近傍上側域または下側域に従来と同様の態様で設けても良い。
【0015】
インターホン部13は、図示しないインターホン装置(子機)が内装される箱状のインターホンベース131と、該インターホンベース131の前面を覆う前パネル132とを備えて構成されている。前パネル132には、インターホン装置のボタン操作用の孔133や、音声伝達用の孔134が穿設されており、孔133を介したインターホン装置の操作により、室内側に設置される親機との通話が可能になる。
【0016】
新聞受け部14は、格納部152と同様、その内周面に、ベースパネル10と同じ材質の人造大理石が用いられ、ベースパネル10の化粧表面と開口部141から奥行き方向に立体感をもって一体的に構成される。開口部141の中間域には、ベースパネル10表面と同面位置に新聞受けバー142が懸架して設けられており、上部から投入された新聞を、新聞受けバー142で受け止めて、新聞受けスペースに収容できるようになっている。
【0017】
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、玄関ドア2の袖部31或いは袖壁面に装備されるエントランスユニット1を、照明部11を備えたベースパネル10に対して、表札部12、インターホン部13、新聞受け部14等の各種玄関先機能部を任意に組み合せて構成されたものに、更にディスプレイ機能部15を組み合せて構成するのであるが、ディスプレイ機能部15は、照明部11の下面域となるベースパネル10に開口部151を形成し、該開口部151の奥行き方向に形成される格納部152と、該格納部152内に着脱可能にセットされる所定のホルダ41を有する装飾物4とを備え、ホルダ41と共に格納部内にセットされた装飾物4を、開口部151からその外面側周縁空間に望ませて、或いは及ぶよう膨出せしめ、照明部11による照光演出を可能とすべく構成されている。
【0018】
そのため、玄関ドア2の袖部31や袖壁面に装備される一体型のエントランスユニット1にディスプレイ機能部を備えるものでありながら、従来、照明部11の下面域に配置されていた表札部12の専有領域に、その前面側に突設された花台などの突出物を何ら存在させることなく、装飾物4となる植物40などの観賞用となる部分側だけをベースパネル10の前面側に膨出させた状態で、装飾物4のホルダ41を格納部152内に着脱自在にセット保持し得て、ドア枠3の袖部31に採用したとしても、開戸振動などによる倒れや落下が防止できるようになるだけでなく、人の出入りの際などに、謝って接触してしまう危惧を確実に回避できる高さ位置に、表札部12と共に、或いは表札部12と並設してディスプレイ機能部15を配置することができる。その結果、玄関ドアの袖壁面だけでなく、ドア2に隣接される袖部31の袖パネル面となるベースパネル10の限られた面域内への装備を可能ならしめ、インターホン部13などの各玄関先機能を何ら妨げることなく、訪問者が最も注視する表札部12域やその周縁の観賞性を高めることができるようになり、しかも、照明部11の外灯用光源を利用して、ベースパネル10の前面側に膨出した装飾物4を直接的に照らすことができるので、装飾物4自体の存在感を奥行き感をもたせて一層際立たせる態様で視認させることができ、かつ、開口部151の周縁や下面域に及ぶベースパネル10面域に対しても装飾機能を拡張せしめて光と影による演出効果を発揮することができ、さらに、格納部152内にセット可能な植物、造花、工芸品、絡繰り時計などの立体的な造形物や造作物を装飾物4として任意に選択し、住居者の好みに応じた採用の自由度を高めることができる。
【0019】
また、前記開口部151の中間域となる上側と下側のそれぞれに、帯状の板材よりなる室名札部12aと室番号札部12bとからなる表札部12が装飾物4の膨出を可能とすべく設けられているので、表札機能と共に装飾物4の不用意な落下を防止する機能も兼ね備えることができる。
しかも、室名札部12aと室番号札部12bは、その表札面121を、ベースパネル10の表面から突出する折曲片122の所定の長さ幅をもって離間配置させて構成してあるので、格納部152のホルダ41の収容スペースと共に装飾物4を膨出させることのできる空間として、装飾物4を保護する帯板として機能し、装飾物4が表札面121を覆い隠すことなく視認でき表札機能部の存在を阻害することもない。装飾物4として植物40が採用された際に、植物40の成長に伴って、表札面121を覆い隠してしまうことも回避され、開口部151の下方域となるベースパネル10面域を育成面域として利用でき、装飾機能を拡張する育成を行うことができる。
【0020】
また、前記ホルダ41は、開口部151側からの出し入れ操作で格納部152のスペース内にセット可能に構成されているので、格納部152内にセット可能な植物、造花、工芸品、絡繰り時計などの立体的な造形物や造作物であれば、住居者の好みに応じた装飾物4を選択してセットでき、植物40が枯れた際に取り替えてディスプレイ機能を、常に最善な形態で維持することができ、外観を損なうことがない。
【0021】
また、前記格納部152内には、ホルダ41を支持する係止手段としてのフック片51が設けられ、ホルダ41は、このフック片51に対して係脱可能に構成されているので、格納部152内にセットされたホルダ41を確実に保持して、装飾物4が倒れたり、脱落したりすることがない。しかも、ホルダ41側に設けられる係止片52は、金具によらず紐体であっても良く、ホルダ41に予め係止片52が設けられていない場合であっても、簡単に取設することができる。
【0022】
また、前記照明部11は、その光源としてLED照明111を備える一方、装飾物4を、ホルダ41内に設けられる保水マット42に植栽される植物40で形成し、該植物40を、LED照明111の照射により育成可能に構成してあるので、照明部11の外灯用光源を、袖部31の前面側に膨出した植物40に照射させて、照明部11による照光演出と共に、植物40を育成するための光源として利用することができるので、マンションなどの日光の当たらない玄関先であっても、ディスプレイ機能部15に植物40を採用することができる。
【0023】
しかも、ベースパネル10を、ドア枠3として備えられ、またはドア枠3内に備えられる袖部31の袖パネル面として装備すれば、格納部152の上方には給水容器43が設けられており、この給水容器43内の水を、給水管431を介して格納部152内にセットされたホルダ41内に供給して、保水マット42に含水させ、植物40を育成することができる。
これにより、ディスプレイ機能部15に植物40を採用した際に、開口部151からその外面側周縁空間に望ませて、或いは及ぶよう膨出せしめた植物40に対して、照明部11のLED照明111による照光演出と照射育成とを可能にし、かつ、給水管431を介してホルダ41内に水補給することで植物40の育成をも可能に構成されたエントランスユニットシステムを構築することができる。
さらに、袖部31の室内側裏面板312が開閉可能に構成され、給水容器43内への水供給作業が室内側から行えるよう構成されているので、踏み台などを持参してわざわざ屋外に出て給水作業を行う煩わしさが解消され、給水作業を何時でも安易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】玄関ドアの袖部に装備されたエントランスユニットの全体正面図である。
【図2】エントランスユニットの内部構成を示す全体縦断面図である。
【図3】照明部とディスプレイ機能部の正面図である。
【図4】ディスプレイ機能部の内部構成を示す横断面図である。
【図5】照明部とディスプレイ機能部の内部構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0025】
1 エントランスユニット
10 ベースパネル
11 照明部
111 LED照明
12 表札部
12a 室名札部
12b 室番号札部
121 表札面
122 折曲片
13 インターホン部
131 インターホンベース
132 前パネル
133 ボタン操作用の孔
134 音声伝達用の孔
14 新聞受け部
141 開口部
142 新聞受けバー
15 ディスプレイ機能部
151 開口部
152 格納部
2 ドア
21 ドアハンドル
3 ドア枠
31 袖部
311 ブラケット板
312 室内側裏面板
312 戸板
4 装飾物
40 植物
41 ホルダ
411 水受け部
42 保水マット
43 給水容器
431 給水管
51 フック片
52 係止片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の玄関先機能部をベースパネルに任意に組み合せて構成されるエントランスユニットであって、
該エントランスユニットは、前記各玄関先機能部に、さらにディスプレイ機能部を備えて構成されると共に、
該ディスプレイ機能部は、照明部の下面域となるベースパネルに開口部を形成し、該開口部の奥行き方向に形成される格納部と、該格納部内に着脱可能にセットされる所定のホルダを有する装飾物とを備え、
前記ホルダと共に格納部内にセットされた装飾物を、前記開口部からその外面側周縁空間に望ませて膨出せしめ、前記照明部による照光演出を可能とすべく構成されていることを特徴とするエントランスユニット。
【請求項2】
前記開口部の中間域に、前記装飾物の膨出を可能とすべく表札部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のエントランスユニット。
【請求項3】
前記ホルダは、前記開口部側から出し入れ操作されて格納部のスペース内にセットされることを特徴とする請求項1または2に記載のエントランスユニット。
【請求項4】
前記格納部内には、前記ホルダを支持するフック片が設けられ、前記ホルダは、前記フック片に対して係脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のエントランスユニット。
【請求項5】
前記照明部は、その光源としてLED照明を備える一方、前記装飾物を、前記ホルダ内に設けられる保水マットに植栽される植物で形成し、該植物を、前記LED照明の照射により育成可能に構成してあることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のエントランスユニット。
【請求項6】
前記格納部の上方に給水容器を設け、該給水容器内の水を、給水管を介して格納部内にセットされた前記ホルダ内に供給することを特徴とする請求項5に記載のエントランスユニット。
【請求項7】
前記ベースパネルを、ドア枠として備えられ、またはドア枠内に備えられる袖部に装備せしめて袖パネル面として構成すると共に、前記袖部は、室内側となる裏面板が開閉可能に構成され、前記給水容器内への水供給を、室内側から行えるよう構成されていることを特徴とする請求項6に記載のエントランスユニット。
【請求項8】
複数種類の玄関先機能部をベースパネルに任意に組み合せて構成されるエントランスユニットを、ドア枠として備えられ、またはドア枠内に備えられる袖部に装備されるエントランスユニットシステムであって、
前記玄関先機能部は、照明部にその光源としてLED照明を備え、該照明部が配置された下面域となるベースパネルに開口部を形成し、該開口部の奥行き方向に形成される格納部と、該格納部内に着脱可能にセットされる所定のホルダに設けられた植物により形成される装飾物とから構成されるディスプレイ機能部を備えると共に、
前記ホルダと共に格納部内にセットされた装飾物を、
前記開口部からその外面側周縁空間に望ませて膨出せしめ、前記照明部による照光演出と照射育成とを可能に構成し、
かつ、前記格納部の上方に、室内側からの水供給を行うよう設けられた給水容器から、給水管を介して前記ホルダ内に水補給することで育成可能に構成せしめたことを特徴とするエントランスユニットシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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