説明

オストミー器具

【課題】瘻孔デバイスの快適性、衛生、有効性および潜在的な侵襲性の影響を改善すること。
【解決手段】本発明は、オストミー器具を提供し、このオストミー器具は、以下:このオストミー器具を、瘻孔を有するヒトの皮膚に取り外し可能に接着するための、接着部材であって、この接着部材は、瘻孔開口部を備える、接着部材;およびこの瘻孔開口部の周囲で接着部材の内周をシールして、この接着部材を瘻孔排出物による接触から保護するための、エラストマーシーリング部材、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国特許出願第10/107998(2002年3月27日出願)の優先権の利益を主張し、これはその全体が本明細書中で参考として援用される。
【0002】
本発明は、瘻孔を有するヒトにより装着されるオストミー器具に関する。本発明は、収集パウチを瘻孔に固定するための取付けデバイス(例えば、フェースプレート)に適用され得るか、または瘻孔からの排出物を制御または制限するための制御された排出デバイスに適用され得る。特に、本発明は、瘻孔の領域における種々の形態のシールに関し得る。
【背景技術】
【0003】
内部的な瘻孔の閉鎖は、身体廃棄物の圧力に対する最も効果的なシールを生成するために必須であるようである。しかし、このような従来のデバイスは、瘻孔を有するヒトの間における有意な受入れまたは信頼を得ていない。制御された排出デバイスは、身体廃棄物の排出のより個人的な制御を、瘻孔を有するヒトに潜在的に与え、そして廃棄物収集パウチを装着する負担を軽減し得るが、内部に固定する瘻孔デバイスの快適性、衛生、有効性および潜在的な侵襲性の影響についての疑念が瘻孔を有するヒトに残ると考えられる。
【0004】
瘻孔に対するシールまたは瘻孔の周りのシールは困難である。瘻孔を有するヒトにとって装着が快適であることに加えて、いずれのシールも、瘻孔に高すぎる圧力を及ぼしてはならない。高すぎる圧力は、瘻孔を損傷し得、そして組織への血流を妨害する。様々な成形性シーリング部材および非成形性シーリング部材が、当該分野で提供されている。
【0005】
従来のオストミーフェースプレートは、バリア接着剤のパッド、シリコン発泡体の非成形性シーリングリング、およびこのパッドとシーリングリングとの間に配置されたブロッターリングを備える(例えば、特許文献1参照。)。このシーリングリングは、軟質エラストマードーナツ(または他の凸型断面の輪郭)によって提供され、このドーナツは、瘻孔の外側で横向き(半径方向)に配置されて、瘻孔に接触する穏やかに横向きに作用するOリング型のシールを提供する。このようなシールの潜在的な欠点は、このシール領域が比較的制限されることである。このシールは、長時間ヒトの廃棄物と接触した場合、またはかなりの廃棄物圧下(例えば、制御された排出デバイスにおいて)では、漏出に対して比較的弱く脆くあり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願第60/071268号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、瘻孔デバイスの快適性、衛生、有効性および潜在的な侵襲性の影響を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、オストミー器具を提供し、このオストミー器具は、以下:
このオストミー器具を、瘻孔を有するヒトの皮膚に取り外し可能に接着するための、接着部材であって、この接着部材は、瘻孔開口部を備える、接着部材;および
この瘻孔開口部の周囲で接着部材の内周をシールして、この接着部材を瘻孔排出物による接触から保護するための、エラストマーシーリング部材、
を備える。
【0009】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が、上記接着部材の縁部と少なくとも部分的に重なって、重なりシールを規定する。
【0010】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が、上記接着部材の上記内周から内向きに突出している。
【0011】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が、上記瘻孔を有するヒトの組織の一部に接触するための組織接触部分を備える。
【0012】
1つの実施形態において、上記組織接触部分が、瘻孔周囲皮膚接触部分を備える。
【0013】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が、上記瘻孔に接触しないように構成されている。
【0014】
1つの実施形態において、上記組織接触部分が、瘻孔接触部分を備える。
【0015】
1つの実施形態において、上記オストミー器具は、圧力付与部材をさらに備え、この圧力付与部材は、使用の際に、上記シーリング部材の、上記皮膚の逆に面する表面に、圧力を直接的または間接的に付与して、このシーリング部材を皮膚に向かう方向へと推進するためのものである。
【0016】
1つの実施形態において、上記圧力付与部材が、上記接着部材に直接的または間接的に圧力を付与するよう構成されている。
【0017】
1つの実施形態において、上記圧力付与部材が、上記接着部材の上記内周から半径方向内向きに突出する上記シーリング部材の領域に、直接的または間接的に圧力を付与するよう構成されている。
【0018】
1つの実施形態において、上記圧力付与部材が、弾性的に圧縮可能な部材を備える。
【0019】
1つの実施形態において、上記圧力付与部材が、弾性的に圧縮可能な発泡体を備える。
【0020】
1つの実施形態において、上記圧力付与部材が、膨張可能な部材または膨張した部材を備える。
【0021】
1つの実施形態において、上記オストミー器具が、制御された排出デバイスを備える。
【0022】
1つの実施形態において、上記オストミー器具が、収集パウチを備える。
【0023】
別の局面において、本発明は、瘻孔からの排出を制御するためのオストミー器具を提供し、この器具は、瘻孔内に非侵入性であり、そしてこの器具を瘻孔を有するヒトの皮膚に取り外し可能に接着するための接着部材、およびこの接着部材によって支持される閉じ込め部材を備え、この閉じ込め部材は、瘻孔から排出された少なくとも固体の廃棄物を瘻孔に隣接する閉じ込め領域に閉じ込めるためのものであり、そしてこの閉じ込め部材は、使用の際に、瘻孔に圧力を付与することなく、瘻孔周囲の組織に直接的または間接的に圧力を付与するように構成されている。
【0024】
1つの実施形態において、上記閉じ込め部材が、膨張した部材または膨張可能な部材を備える。
【0025】
1つの実施形態において、上記閉じ込め部材が、弾性的に圧縮可能な部材を備える。
【0026】
1つの実施形態において、上記閉じ込め部材が発泡体を備える。
【0027】
1つの実施形態において、上記閉じ込め部材が、上記接着部材から取り外し可能に分離可能である。
【0028】
1つの実施形態において、上記接着部材の瘻孔開口部の周囲をシールするための、エラストマーシーリング部材をさらに備える。
【0029】
別の局面において、本発明は、瘻孔からの排出を制御するためのオストミー器具を提供し、この器具は、膨張流体を含む、無ポートのシールされた膨張した部材を備え、この膨張した部材は、瘻孔を有するヒトの組織に対するシールを形成するために、組織に直接的または間接的にシール圧力を付与するよう構成されている。
【0030】
1つの実施形態において、上記膨張した部材が、上記瘻孔に圧力を付与するよう構成されている。
【0031】
1つの実施形態において、上記膨張した部材が、瘻孔周囲の皮膚に圧力を付与するよう構成されている。
【0032】
1つの実施形態において、上記膨張した部材が、上記瘻孔に圧力を付与することなく、瘻孔周囲の皮膚に圧力を付与するよう構成されている。
【0033】
別の局面において、本発明は、瘻孔からの排出を制御するためのオストミー器具を提供し、この器具は、以下:
瘻孔を外側から閉塞するための、非侵入性の瘻孔閉塞物;および
瘻孔の周囲にシールを形成するための、エラストマーシーリング部材、
を備える。
【0034】
1つの実施形態において、上記エラストマーシーリング部材は、上記瘻孔と接触して瘻孔に対してシールするための、瘻孔接触表面を備える。
【0035】
1つの実施形態において、上記非侵入性の瘻孔閉塞物は、瘻孔閉塞表面を備え、この瘻孔閉塞表面は、使用の際に、上記エラストマーシーリング部材に直接的または間接的に力を付与して、シールを形成する方向にシーリング部材を推進するよう構成されている。
【0036】
1つの実施形態において、上記エラストマーシーリング部材は、上記瘻孔と上記瘻孔閉塞表面との間に、ガスケットとして少なくとも部分的に挟まれるよう構成されている。
【0037】
1つの実施形態において、上記エラストマーシーリング部材は、上記瘻孔に部分的に重なって、瘻孔に対して少なくとも部分的に、軸方向シール力を付与する。
別の局面において、本発明は、オストミー器具を提供し、このオストミー器具は、以下:
このオストミー器具を、瘻孔を有するヒトの皮膚に取り外し可能に接着するための、接着部材であって、この接着部材は、瘻孔開口部を備える、接着部材;および
瘻孔開口部に位置する、実質的に非成形性のエラストマーシーリング部材であって、このエラストマーシーリング部材は、瘻孔に接触して接着部材の瘻孔開口部の内周をシールするためのものであり、このエラストマーシーリング部材は、瘻孔係合表面を有し、そして瘻孔に少なくとも部分的に重なって、この瘻孔に対して少なくとも部分的に軸方向シール力を付与するよう構成されている、エラストマーシーリング部材、を備える。
【0038】
1つの実施形態において、上記エラストマーシーリング部材の瘻孔係合表面が、少なくとも使用の際に、上記瘻孔を少なくとも部分的に覆うための、ほぼ閉ループの凹状配置を有するようにか、またはこの配置を呈するように構成されている。
【0039】
別の局面において、本発明は、オストミー器具を提供し、このオストミー器具は、以下:
このオストミー器具を、瘻孔を有するヒトの皮膚に取り外し可能に接着するための接着部材であって、この接着部材は、瘻孔開口部を備える、接着部材;および
瘻孔開口部に位置する、実質的に非成形性のエラストマーシーリング部材であって、このエラストマーシーリング部材は、瘻孔に接触して接着部材の瘻孔開口部の内周をシールするためのものであり、このシーリング部材は、瘻孔係合表面を備え、この瘻孔係合表面は、少なくとも使用の際に、瘻孔を少なくとも部分的に覆うように、ほぼ閉ループの凹状の配置を有するようにかまたはこの配置を呈するように構成されている、エラストマーシーリング部材、
を備える。
【0040】
1つの実施形態において、上記シーリング部材の上記瘻孔係合表面が、上記凹状配置を規定するように、テーパ状であるかまたはフレア状である。
【0041】
1つの実施形態において、上記シーリング部材の上記瘻孔係合表面が、ほぼ切頭円錐形である。
【0042】
1つの実施形態において、上記シーリング部材の少なくとも瘻孔周囲領域を介して上記瘻孔を有するヒトの瘻孔周囲皮膚へと、直接的または間接的に圧力を付与するための、形状規定部材をさらに備える。
【0043】
別の局面において、本発明は、オストミー器具を提供し、このオストミー器具は、以下:
このオストミー器具を、瘻孔を有するヒトの皮膚に取り外し可能に接着するための、接着部材であって、この接着部材は、瘻孔開口部を備える、接着部材;
瘻孔開口部に位置する、実質的に非成形性のエラストマーシーリング部材であって、この接着部材の瘻孔開口部の内周をシールするための、エラストマーシーリング部材;および
このシーリング部材の少なくとも瘻孔周囲領域を介して瘻孔を有するヒトの皮膚へと、直接的または間接的に圧力を付与するための、形状規定部材、
を備える。
【0044】
1つの実施形態において、上記エラストマーシーリング部材が、上記瘻孔に接触するための瘻孔係合表面を備える。
【0045】
1つの実施形態において、上記形状規定部材が、上記エラストマーシーリング部材の上記瘻孔係合表面に直接的に圧力を付与しないよう構成されている。
【0046】
1つの実施形態において、上記形状規定部材が、上記エラストマーシーリング部材の上記瘻孔係合表面に圧力を付与するよう構成されている。
【0047】
1つの実施形態において、上記形状規定部材が弾性部材を備える。
【0048】
1つの実施形態において、上記形状規定部材が、瘻孔周囲領域においてほぼ凹状の形状を規定するよう構成されている。
【0049】
1つの実施形態において、上記形状規定部材が、上記エラストマーシーリング部材と一体的に形成されている。
【0050】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が合成材料を含む。
【0051】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が発泡体を備える。
【0052】
1つの実施形態において、上記瘻孔閉塞物が膨張可能な部材を備える。
【0053】
別の局面において、本発明は、オストミー器具の瘻孔開口部の内周をシールするための、エラストマーシーリング部材を提供し、このエラストマーシーリング部材は、閉ループ配置を有し、そして外周取り付け部分、および内周瘻孔係合表面を備え、この瘻孔係合表面は、使用の際に瘻孔を少なくとも部分的に覆うために、ほぼ閉ループの凹状配置を有する。
【0054】
別の局面において、本発明は、瘻孔からの排出を制御するためのオストミー器具を提供し、この器具は、瘻孔内に非侵入性であり、そして少なくとも瘻孔周囲に配置されて、瘻孔から排出された任意の固体廃棄物を閉じ込めるための、閉じ込め領域を規定する、閉ループ配置の壁を備え、この壁は、この壁を通って腸内ガスが排気されることを可能にするための連続気泡発泡体を備える。
【0055】
1つの実施形態において、上記器具が、瘻孔を有するヒトの皮膚に直接的または間接的に取付け可能でありかつ瘻孔開口部を有する第1の部材、およびこの第1の部材に直接的または間接的に取り外し可能に固定可能であるカバーをさらに備える。
【0056】
1つの実施形態において、上記壁が、弾性的に圧縮可能な発泡体を備え、この発泡体は、上記カバーが上記第1の部材に固定される場合、圧縮されて、上記閉じ込め領域を、第1の部材とカバーとの間でシールする。
【0057】
別の局面において、本発明は、瘻孔からの排出を制御するためのオストミー器具を提供し、この器具は、瘻孔内に非侵入性であり、そして瘻孔を有するヒトの皮膚に直接的または間接的に取付け可能であり、かつ瘻孔開口部を有する第1の部材、この第1の部材に直接的または間接的に取り外し可能に固定可能なカバー、および少なくとも瘻孔周囲に配置されて、瘻孔から排出される固体廃棄物を閉じ込めるための瘻孔周囲閉じ込め領域を規定するための閉ループ配置の壁を備え、この壁は、弾性的に圧縮可能な発泡体を備え、この発泡体は、カバーが第1の部材に固定される場合、第1の部材とカバーとの間で圧縮されて、閉じ込め領域をシールする。
【0058】
1つの実施形態において、上記器具が、上記第1の部材の瘻孔開口部の内周をシールするためのシーリング部材をさらに備え、そして上記壁が、弾性的に圧縮可能な発泡体を備え、この発泡体は、上記カバーが第1の部材に固定される場合、圧縮されてシーリング部材に少なくとも瘻孔周囲の力を付与する。
【0059】
別の局面において、本発明は、瘻孔からの排出を制御するためのオストミー器具を提供し、この器具は、瘻孔内に非侵入性であり、そして瘻孔を有するヒトの皮膚に直接的または間接的に取付け可能であり、かつ瘻孔開口部を有する、第1の部材、第1の部材に直接的または間接的に取り外し可能に取付け可能なカバー、第1の部材の瘻孔開口部の内周をシールするためのシーリング部材、および少なくとも瘻孔周囲に配置されて瘻孔から排出される任意の固体廃棄物を閉じ込めるための瘻孔周囲閉じ込め領域を規定する、閉ループ配置の壁を備え、この壁は、弾性的に圧縮可能であり、その結果、カバーが第1の部材に固定される場合、壁が圧縮されて、シーリング部材に直接的または間接的に、少なくとも瘻孔周囲の力を付与する。
【0060】
1つの実施形態において、上記壁が、弾性的に圧縮可能な発泡体を備える。
【0061】
1つの実施形態において、上記壁が、膨張した部材または膨張可能な部材を備える。
【0062】
1つの実施形態において、上記シーリング部材がエラストマーである。
【0063】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が、上記瘻孔と接触して瘻孔に対してシールするための、瘻孔係合表面を備える。
【0064】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が上記瘻孔に重なって、瘻孔に少なくとも部分的に軸方向の力を付与する。
【0065】
1つの実施形態において、上記シーリング部材の上記瘻孔係合表面が、上記瘻孔を少なくとも部分的に覆うための、ほぼ閉ループの凹状配置を有する。
【0066】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が発泡体を備える。
【0067】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が上記壁によって支えられる。
【0068】
1つの実施形態において、上記シーリング部材が上記第1の部材によって支えられる。
【0069】
1つの実施形態において、上記壁が、連続気泡発泡体の領域、および独立気泡発泡体の領域を含む。
【0070】
1つの実施形態において、上記壁が、比較的圧縮可能な領域、およびこの比較的圧縮可能な領域より大きな剛性の比較的剛性の領域を含む。
【0071】
1つの実施形態において、上記壁が、上記第1の部材および上記カバーの一方に固定されている。
【0072】
1つの実施形態において、上記壁が、ほぼ環状の形状を有する。
【0073】
1つの実施形態において、上記カバーが上記第1の部材に固定される場合、上記器具が、上記瘻孔から排出された任意の固体物質を、上記閉じ込め領域内に実質的に閉じ込めるよう作動可能であり、そしてカバーが第1の部材から分離される場合、この器具は、閉じ込め領域の外への固体物質の排出を可能にするよう作動可能である。
【0074】
1つの実施形態において、上記オストミー器具は、非侵入性瘻孔閉塞物をさらに備え、この閉塞物は、上記瘻孔に入らずに瘻孔を閉塞するための瘻孔閉塞表面を有し、上記壁が、この瘻孔閉塞表面を囲んでいる。
【0075】
1つの実施形態において、上記非侵入性瘻孔閉塞物が、膨張可能な部材を備える。
【0076】
1つの実施形態において、上記非侵入性瘻孔閉塞物が発泡体を備える。
【0077】
別の局面において、本発明は、瘻孔の排出物を制御および収集するためのオストミー器具を提供し、この器具は、以下:
瘻孔を有するヒトに直接的または間接的に取付け可能であり、そして瘻孔開口部を有する、第1の部材;
第1の部材に取り外し可能に固定されるか、または取り外し可能に固定可能である、第2のカバー部材;ならびに
第1の部材と第2の部材との間に接続された、つぶし可能な収集器であって、この収集器は、収容された状態へとつぶし可能であり、第1の部材および第2の部材を一緒に固定し得、そしてこの収集器は、第1の部材および第2の部材の分離によって拡張可能である、収集器、
を備え、第2の部材が第1の部材に固定される場合、この器具は、瘻孔からの固体廃棄物の排出を実質的に遮断するかまたは閉じ込めるように作動可能であり、そして第2の部材が第1の部材から取り外される場合、この器具は、拡張した収集器内への廃棄物の排出を可能にする。
【0078】
1つの実施形態において、上記収集器がつぶし可能なバッグを備える。
【0079】
1つの実施形態において、上記オストミー器具は、瘻孔を有するヒトの皮膚への接着取り付けのための、接着フェースプレートをさらに備え、上記第1の部材が、この接着フェースプレートに取り外し可能に固定可能である。
【0080】
1つの実施形態において、上記オストミー器具は、閉じ込め部材をさらに備え、この閉じ込め部材は、上記第2の部材が上記第1の部材に固定される場合、固体廃棄物を予め決定された閉じ込め領域に実質的に閉じ込めるためのものである。
【0081】
1つの実施形態において、上記閉じ込め部材が、上記瘻孔に入らずに瘻孔を閉塞するための、非侵入性瘻孔閉塞物を備える。
【0082】
1つの実施形態において、上記閉じ込め部材が、閉ループ形状でありそして瘻孔周囲に配置される壁を備える。
【0083】
1つの実施形態において、上記閉じ込め部材が腸内ガスの通過を可能にする。
【0084】
1つの実施形態において、上記瘻孔の周囲の領域をシールするための瘻孔周囲シーリング部材をさらに備える。
【0085】
別の局面において、本発明は、瘻孔を管理するためのオストミーシステムを提供し、このシステムは、以下:
瘻孔を有するヒトの皮膚に接着可能な接着フェースプレートであって、この接着フェースプレートは、瘻孔開口部を備える、接着フェースプレート;
このフェースプレートに取り外し可能に固定可能な制御された排出デバイスであって、瘻孔を通る身体廃棄物の排出を少なくとも部分的に制御するための、制御された排出機能を提供する、制御された排出デバイス;および
この制御された排出デバイスの代わりに、フェースプレートに取り外し可能に固定可能な収集パウチであって、この収集パウチは、瘻孔からの身体廃棄物の実質的に閉塞されていない排出を提供する、収集パウチ;
を備え、これによって、この制御された排出デバイスおよびこの収集パウチは、交換可能であり、そしてフェースプレートを使用して身体に固定され得る。
【0086】
1つの実施形態において、上記制御された排出デバイスが、上記瘻孔に入らずに瘻孔を閉塞するための、非侵入性瘻孔閉塞物を備える。
【0087】
1つの実施形態において、上記フェースプレートが、上記瘻孔に対してシールするためのエラストマーシールを備える。
【0088】
1つの実施形態において、上記制御された排出デバイスが、この制御された排出デバイスが上記フェースプレートに固定される場合に、上記シーリング部材に直接的または間接的にさらなるシール力を付与するよう構成されている。
【0089】
1つの実施形態において、上記制御された排出デバイスが、圧縮可能な発泡体部材を備える。
【0090】
1つの実施形態において、上記制御された排出デバイスが第2の収集パウチを備える。
【0091】
別の局面において、本発明は、瘻孔からの排出を制御するためのオストミー器具を提供し、この器具は、瘻孔の外側に配置される膨張可能なデバイスまたは膨張したデバイス、および体積調節デバイスを備え、この膨張可能なデバイスまたは膨張したデバイスは、シールを形成するために、ほぼ身体表面に向かう方向に圧力を付与するためのものであり、そしてこの体積調節デバイスは、膨張可能なデバイスまたは膨張したデバイスの内部の膨張流体の量を変化させずに、この膨張可能なデバイスまたは膨張したデバイスの体積を機械的に調節するためのものである。
【0092】
1つの実施形態において、上記体積調節デバイスは、上記膨張可能なデバイスまたは膨張したデバイスの内部の膨張流体の圧力を調節するよう作動可能である。
【発明の効果】
【0093】
本発明によって、瘻孔デバイスの快適性、衛生、有効性および潜在的な侵襲性の影響が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】図1は、本発明の選択された組み合わせ可能な特徴を示す、組み合わせ図であり、これらは、好ましい実施形態においてさらに説明される。
【図2】図2は、身体上に示されるオストミーフェースプレートの第1実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図3】図3は、身体上に示されるオストミーフェースプレートの第2実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図4】図4は、身体上に示されるオストミーフェースプレートの第3実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図5】図5は、身体上に示されるオストミーフェースプレートの第4実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図6】図6は、身体上に示されるオストミーフェースプレートの第5実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図7】図7は、単独で示される、図6の形状規定部材の概略的な斜視図である。
【図8】図8は、身体上に示されるオストミーフェースプレートの第6実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図9】図9は、身体上に示されるオストミーフェースプレートの第7実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図10】図10は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第9実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図11】図11は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第10実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図12】図12は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第11実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図13】図13は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第12実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図14】図14は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第13実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図15】図15は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第14実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図16】図16は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第15実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図17】図17は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第16実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図18】図18は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第17実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図19】図19は、身体上に示される制御されたオストミーフェースプレートの第8実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図20】図20は、身体上に示される制御されたオストミー排出デバイスの第18実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図21】図21は、身体上に示される制御された排出デバイスの第19実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図22】図22は、身体上に示される制御された排出デバイスの第20実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図23】図23は、制御された排出デバイスの第21実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図24】図24は、本発明の第21実施形態についての代替のシール構成を示す、概略的な部分図である。
【図25】図25は、本発明の第21実施形態についての代替のシール構成を示す、概略的な部分図である。
【図26】図26は、制御された排出デバイスの第22実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図27】図27は、制御された排出デバイスの第23実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【図28】図28は、制御された排出デバイスの第24実施形態の部分を通る概略的な断面である。
【発明を実施するための形態】
【0095】
本発明の1つの局面は、瘻孔からの排出物を制御するかまたは少なくとも制限するための、制御された排出デバイスの形態のオストミー器具に関し得る。このようなデバイスはまた、オストミーまたは瘻孔「ポート」をいい得る。従来の制御された排出デバイスは、代表的に、瘻孔を内部的に閉鎖するための、瘻孔(または瘻孔内に受容されるソケット自体)に挿入可能なプラグまたは栓を備える。瘻孔を有するヒトが廃棄物を通すことを望む場合、このプラグまたは栓は手で除去される。この設計の変形物は、瘻孔に挿入された固定ソケットを備え、このソケットは、ソケットにおける廃棄物の通過を内部的に阻止するための膨張可能バルーンを備える。
【0096】
本発明の別の局面は、瘻孔の周りにシールを提供するためのシーリング部材に関し得る。本発明のこの局面は、実質的に非成形性のエラストマーシーリング部材に関し得る。用語「非成形性」とは、瘻孔を有するヒトによって使用中に手で成形することが意図された成形性シーリング部材とは対照的に、シーリング部材が、使用中に容易に可塑的に変形可能ではないことを意味し得る。
【0097】
図1の組み合わせ図を参照すると、本発明は、多数の特徴を提案し、その各々はそれ自体で新規であり有利である。これらの特徴は、異なる効果を達成するために、単独でかまたは組み合わせてのいずれかで、オストミー器具において使用され得る。これらの特徴としては、以下の1つ以上が挙げられる:
A:瘻孔の周りのシールまたは瘻孔に対するシールを提供するためのエラストマーシール;
B:瘻孔を外的に閉塞するための非侵入性瘻孔閉塞物。用語「非侵入性」および「外的」とは一般に、閉塞物が瘻孔を内的に通過しないことを意味し得る;
C:瘻孔周囲発泡体壁;
D:閉じ込め体積シール;
E:置換可能なオストミーパウチおよび制御された排出デバイス;および
F:収容された排出物収集器を組み込む制御された排出デバイス。
【0098】
(A:エラストマー瘻孔シール)
概して、本発明の第1の局面は、シーリング部材を提供し得、このシーリング部材の少なくとも一部は、弾性である。このシーリング部材は、瘻孔の周りのシールまたは瘻孔に対するシールのために構成され得る。このシーリング部材は、閉ループ形状を有し得る。
【0099】
シーリング部材(または少なくとも弾性部分)は、実質的に非成形性であり得る(例えば、このシーリング部材が、手で変形することによって可塑的に容易に再成形され得ないことを意味する)。実質的に非成形性のシーリング部材は、このシーリング部材が実質的に可塑的な変形によって(例えば、身体廃棄物が長時間または高圧でシーリング部材に押しつけられる場合)、シーリング力または完全性を損ない得る可能性を減少することが好ましい。
【0100】
シーリング部材は、装着者の皮膚にオストミー器具を固定するための接着ウェーハと組み合わせて使用され得る。このシーリング部材は、この接着ウェーハ内の瘻孔開口部の周囲をシールするように、構成され得る。このシーリング部材は、ウェーハの瘻孔開口部において接着剤と少なくとも部分的に重なり得、そして/またはこのシーリング部材は、この接着剤と瘻孔との間の溝部に少なくとも部分的に受容され得る。
【0101】
このシーリング部材は、接着ウェーハを瘻孔排出物への曝露から保護し得、そして/または接着剤と皮膚との間の瘻孔排出物の漏出を防止(または少なくとも妨害)し得る。このような保護は、オストミー器具が長期間装着されるか、または瘻孔排出物に高圧で供される場合(例えば、制御された排出デバイス)、特に有利であり得る。
【0102】
シーリング部材は、身体に接触して、この身体に対してシールを形成するように、構成され得る。このシーリング部材は、瘻孔の一部と接触し、そして/または瘻孔の周りの皮膚(例えば、瘻孔周囲の皮膚)と接触するように構成され得る。このシーリング部材は、瘻孔とは接触しないように構成され得る。あるいは、このシーリング部材は、瘻孔と接触するように構成され得る。
【0103】
このシーリング部材は、不透過性材料製であり得、そして/または不透過性表面を有し得る。
【0104】
1つの形態において、このシーリング部材は、少なくとも部分的に瘻孔と重なるために、ガスケットの形態であり得る。このシーリング部材は、シール圧を瘻孔に、少なくとも部分的に軸方向で(例えば、少なくとも部分的に皮膚表面に対して垂直の方向で)付与するように構成され得る。
【0105】
さらにまたはあるいは、このシーリング部材は、好ましくは、ほぼ閉ループ凹型構造を有する瘻孔係合表面を有し得る。用語「凹型」は、瘻孔係合表面がくぼんでいるか、あるいはテーパまたはフレアを有することを意味するように、広く使用され得、その結果、このシーリング部材は、瘻孔の表面を少なくとも部分的に覆い得る。このような配置は、シール領域および有効性を増加させ得る。このシーリング部材は、その本来の形状として凹型構造を有するような輪郭にされ得るか、またはこのシーリング部材は、異なる本来の形状を有し、そして使用中に凹型構造をとるように変形され得る。例えば、このシーリング部材の瘻孔係合部分は、応力をかけられていない状態で平坦または平面であり得るが、瘻孔にまたは瘻孔の周りに取り付けられる場合、変形して凹型構造を提供し得る。
【0106】
瘻孔係合表面(備えられる場合)は、使用中に、瘻孔の最高点(または突出高さ)の約3分の1までを係合するように、構成され得る。
【0107】
このシーリング部材は、瘻孔の周りの瘻孔周囲の皮膚にシール圧を付与するように、成形または支持され得る。快適性および瘻孔の損傷の同じ問題なく、瘻孔に付与され得るよりも大きなシール力が、瘻孔周囲に付与され得る。このような瘻孔周囲の圧力は、例えば、以下のうちの1つ以上によって、シールの性能を改善し得る:シールされ得る領域を増加すること;およびシール力を瘻孔の周りの瘻孔周囲の皮膚に付与すること。付与された圧力はまた、圧力が付与される皮膚の領域に対して少なくとも相対的に、瘻孔の隆起の程度を部分的に増加する傾向があり得る。シーリング部材が瘻孔接触表面を備える場合、瘻孔の隆起の増加は、シーリング部材により接触される(例えば、覆われる)、より大きな瘻孔面積を提供し得、そしてまた瘻孔を外向きにしてシーリング部材の瘻孔接触表面と係合させ得る。
【0108】
このシーリング部材に圧力を直接的または間接的に付与して、このシーリング部材を、瘻孔および/または瘻孔周囲の皮膚に押しつけるための手段が、設けられ得る。このような圧力付与手段は、例えば、以下のうちの1つ以上を備え得る:凸型規定部材;弾性圧力付与部材;膨張可能(または予め膨張された)部材;発泡体のような弾性圧縮性材料。この圧力付与手段は、皮膚から離れて面するシーリング部材の表面に直接的または間接的に圧力を付与し得る。
【0109】
このシーリング部材はまた、瘻孔表面自体よりも瘻孔の外側の周り(例えば、瘻孔周囲)により大きなシール力を付与するように、構成または支持され得る。このことは、瘻孔周囲に大きなシール力が使用されることを可能にしつつ、過剰な力から瘻孔を保護するのを助け得る。
【0110】
瘻孔周囲に作用するシーリング部材の代替として、瘻孔の周りの瘻孔周囲の皮膚に圧力を付与するためのオストミー器具の別の部分が、構成され得る。このような配置を用いて、このシーリング部材は、なお、上記の増加する瘻孔の隆起の効果から利益を受け得る。
【0111】
シーリング部材の弾性部分は、任意の適切な材料(例えば、天然ゴムもしくは合成ゴム、シリコーン、または発泡体)から作製され得る。このような材料は、良好な弾性的適合性(例えば、密接に適合されたシールを達成するため)と同時に、良好な緩衝特性(例えば、快適性のため)を提供し得る。
【0112】
1つの形態において、シーリング部材は、第1の材料および第2の材料を含む複合構成を有し得る。第1の材料は、瘻孔周囲の皮膚および/または瘻孔と接触するための不透過性エラストマーシーリング表面を提供して、瘻孔排出物の漏出を防止し得る。第2の材料は、例えば、連続気泡発泡体の発泡体リングを提供し得る。この発泡体材料は、固体および液体の排出物の放出を妨げ得るが、腸内ガスの排出を可能にし得る。この発泡体材料は、下記の瘻孔周囲発泡体壁の1つ以上の特性を有し得る。第1の材料および第2の材料は、単一のシーリング部材を形成し得るか、またはこの第1の材料および第2の材料は、分離可能な要素であり得る。
【0113】
このシーリング部材は、例えば、廃棄物質が瘻孔周囲の皮膚に接触するのを防止するか、または廃棄物質が器具を皮膚に接着する接着剤を腐食させるのを防止するために、瘻孔の周りをシールするための従来の瘻孔オストミーフェースプレートにおいて使用され得る。エラストマーシーリング部材の良好なシーリング性能はまた、瘻孔からの排出物を制御または制限するための制御された排出物オストミー器具において使用するために、特に適切であり得る。好ましくは、この制御された排出デバイスは、瘻孔に入らない非侵入性デバイスである。このシーリング部材は、瘻孔の周りの高い完全性のシールを達成して、このデバイスが瘻孔排出物を防止または制限するように作用する場合に、漏出を防止する際に、有意な利点を提供し得る。
【0114】
(B.非侵入性瘻孔閉塞物)
概して、本発明の第2の局面は、瘻孔自体に侵入することなく、外的に作用する瘻孔閉塞物を提供する。
【0115】
この瘻孔閉塞物は、例えば、少なくとも部分的に瘻孔を覆う膜またはドレープとして実施され得る。この膜またはドレープは、シートにより形成され得る。あるいは、この瘻孔閉塞物は、材料のブロック、パッドまたはワッドとして、実施され得る。
【0116】
瘻孔閉塞物は、瘻孔を外的に閉塞するためのシール力を提供するために、瘻孔に押しつけられ得る。一つの形態において、この瘻孔閉塞物は、膨張可能なデバイスまたは膨張されたデバイスとして実施され得るか、あるいはこのようなデバイスによって支持され得る。用語「膨張可能/膨張された」は、任意のデバイスが、流体圧によって拡大、支持または伸長され得る/されることを意味するように、広く使用され得る。この膨張可能/膨張されたデバイスは、任意の適切な膨張流体(例えば、液体(例えば、生理食塩水)または気体(例えば、空気))を使用して膨張され得る。瘻孔閉塞物は、膨張の圧力によって、瘻孔に押しつけられ得る。瘻孔閉塞物を膨張可能部材として実行することは、流体が圧力の実質的に均一な付与を提供し得るという利点を有する。なぜなら、この閉塞物は、瘻孔の形状または瘻孔の形状における非均一性にかかわらず、瘻孔の形状に適合するからである。
【0117】
膨張可能デバイスは、デバイスが膨張される膨張ポートを備え得る。さらにまたはあるいは、この膨張可能デバイスは、予め膨張され得(例えば、製造またはパッケージングの間)、そして膨張済みの物品として、使用者に供給され得る。膨張圧は、膨張可能デバイスの容量を決定する器具の特徴によって、調節され得る。例えば、この特徴は、瘻孔と、この膨張可能デバイスを支持または接触する器具の支持表面との間の距離であり得る。この距離は、1つ以上のスペーサーによって、または高さ調節機構によって、または器具の特徴的な寸法によって、制御され得る。異なる特徴的な寸法を有する複数の器具が、異なる膨張圧を提供するために、設けられ得る。瘻孔を有するヒトは、そのヒトの瘻孔に適切な特定の器具を選択するか、またはこれを指示され得る。
【0118】
代替の形態において、瘻孔閉塞物は、エラストマー部材として実行され得るか、またはエラストマー部材によって支持され得る。例えば、この閉塞物は、発泡体のような弾性圧縮性材料から作製され得るか、またはこのような材料により支持され得る。軟質発泡体は、快適な装着のための良好な緩衝特性を提供すると同時に、個体の瘻孔の形状に適合する良好な弾性適合性を提供し得る。
【0119】
膨張可能/膨張されたデバイスおよび発泡体部材の両方を備える複合閉塞物もまた、意図される。
【0120】
瘻孔閉塞物は、固体廃棄物(糞便)、液体廃棄物および気体廃棄物の成分に対する所望のバリア特性に依存して、不透過性であるか、部分的に透過性であるか、または実質的に透過性であり得る。
【0121】
瘻孔閉塞物は、ほぼ平面の平面を有し得るか、またはこの瘻孔閉塞物は、瘻孔に(おおよそまたは正確にのいずれかで)適合する輪郭であり得る。
【0122】
瘻孔閉塞物は、特に、しかし排他的ではなく、制御された排出デバイスのオストミー器具に適切である。
【0123】
(C:瘻孔周囲の発泡体壁)
概して、本発明の第3の局面は、瘻孔周囲で延び、そして発泡体を含む壁を提供し得る。
【0124】
好ましくは、この壁は、閉ループ構造を有する。この壁は、少なくとも部分的に、瘻孔から排泄された任意の固体廃棄物を閉じ込めるための閉じ込め領域を規定し得る。この壁は、発泡体材料から作製され得るか、または発泡体材料を含み得る。
【0125】
1つの形態において、この壁は、腸内ガスを発泡体を通して排出し得るための独立気泡発泡体を含み得る。この独立気泡発泡体は、固体および/または半固体および/または液体の身体廃棄物から腸内ガスを分離するための、セパレータとして作用し得る。固体の身体廃棄物は、一般に、この発泡体を透過し得ない。液体および/または半固体の廃棄物は、この発泡体にしみ込み得るが、一般に、この発泡体を通過する際に液体の表面張力によって妨害され得る。
【0126】
1つの形態において、この壁は、弾性圧縮性発泡体から作製され得る。使用中、この発泡体は、器具の第1の分離可能部品と第2の分離可能部品との間の密接なシールを生成するために、圧縮され得る。この圧縮された発泡体は、閉じ込め領域の周りの強力なシールを保証し得る。
【0127】
さらにまたはあるいは、弾性発泡体の圧縮は、シーリング部材に力を付与するために使用され得る。例えば、このシーリング部材は、瘻孔の周りのシールまたは瘻孔に対するシールのため、および/または器具の瘻孔開口部の内周のシールのために、構成され得る。このシーリング部材は、上記のエラストマー発泡体シールであり得る。1つの形態において、圧縮された発泡体壁は、このシーリング部材の少なくとも瘻孔周囲の領域に、直接的または間接的に圧力を付与し得る。この発泡体壁は、このシーリング部材と一体的であり得るか、またはこの2つは、別個の要素または分離可能な要素であり得る。
【0128】
この壁は、フェースプレートおよびカバーのうちの少なくとも1つに固定され得る。
【0129】
この壁は、瘻孔からの身体廃棄物の排出を制御するかまたは少なくとも妨げるための、制御された排出デバイスにおける使用に特に適し得る。この壁は、エラストマー瘻孔シール;非侵入性瘻孔閉塞物;および以下に記載される閉じ込め体積シールのうちの少なくとも1つ以上と組み合わせた際に特に有利であり得る。
【0130】
(D:閉じ込め体積シール)
大まかに言えば、本発明の第4の局面は、例えば、制御された排出デバイス内に、閉じ込め体積を少なくとも部分的に規定するためのシールを提供する。閉じ込め体積は、瘻孔の外側の体積であり、この中には、瘻孔排出物(腸内ガス以外)が、実質的に閉じ込められ得る。腸内ガスは、排気され得る。
【0131】
閉じ込め体積シールは、器具の第2の部分とこれに対して取り外し可能に取り付けされた器具の第1の部分との間で有効であり得る。閉じ込めシールは、第1の部分が第2の部分に対して取り付けられる場合に、閉じ込め体積を少なくとも部分的に規定し得る。閉じ込め体積シールは、第1の部分を第2の部分から取り外すことによって壊され得る。
【0132】
閉じ込め体積シールは、エラストマーシーリング部材、発泡体壁、および非侵入性瘻孔閉塞物のうちの1つ以上によって少なくとも部分的に形成され得るか、またはエラストマーシーリング部材、発泡体壁、および非侵入性瘻孔閉塞物のうちの1つ以上を含み得る。さらに、または代替として、閉ループ(例えば、円環状)閉じ込め部材が、皮膚に向かう方向に圧力を適用するために提供され得る。閉じ込め部材が、瘻孔に圧力を適用しないように構成され得る。代わりに、閉じ込め部材は、瘻孔の周囲でシーリング効果を増加させるために、発泡体壁および/またはエラストマーシーリング部材に圧力を適用するように、構成され得る。
【0133】
閉じ込め部材は、膨張可能な部材または膨張した部材であり得る。既に述べたように、用語「膨張可能な/膨張した」は、流体圧力によって、拡張され得るか支持され得るかまたは伸長され得る/拡張されているか支持されているかまたは伸長されている、任意のデバイスを意味するように幅広く使用され得る。閉じ込め部材は、膨張ポートを備え得、この膨張ポートを通って、そのデバイスが膨張される。さらに、または代替として、閉じ込めデバイスは、予め膨張され得(例えば、製造または包装の間に)、そして膨張済み品として使用者に供給され得る。膨張圧力は、閉じ込め部材の体積を決定する器具の特徴によって制御され得る。例えば、この特徴は、閉じ込め部材が支える表面と、閉じ込め部材を支持する器具の支持表面との間の距離であり得る。この距離は、1つ以上のスペーサーによって、または高さ調節機構によって、または器具の特徴的な寸法によって、制御され得る。異なる膨張圧力を提供するために、異なる特徴的な寸法を有する複数の器具が、提供され得る。瘻孔を有するヒトは、そのヒトの瘻孔に適するように特定の器具を選択し得るかまたはあつらえられ得る。
【0134】
別の形態において、閉じ込め部材は、シーリング圧力を提供するために、エラストマー材料を含み得る。あるいは、閉じ込め部材は、不浸透性材料によって囲まれたバネ要素(例えば、金属またはプラスチック製)を含む複合構成物であり得る。
【0135】
好ましい形態において、発泡体壁リングは、閉じ込め部材と瘻孔周囲の皮膚との間に配置され得る。発泡体壁リングは、上記瘻孔周囲発泡体壁の1つ以上の特性を有し得る。発泡体材料は、閉じ込め部材によって適用される圧力によって圧縮され得る。発泡体の特質および圧縮の量は、瘻孔排出物の固体成分および液体成分が逃れることを妨げるが、腸内ガスが発泡体を通って逃れ得るように、構成され得る。
【0136】
さらにまたは代替として、エラストマーシーリング部材は、瘻孔の周りおよび/または瘻孔をシールするために、配置され得る。エラストマーシーリング部材は、上記エラストマーシーリング部材の1つ以上の特質を有し得る。エラストマーシーリング部材は、瘻孔排出物に接着性ウェーハが曝露されることを妨げるために、瘻孔の基部に対してまたは瘻孔の基部の周りにシールを作製し得る、適合した弾性部材であり得る。
【0137】
(E.交換可能なオストミーパウチおよび制御された排出デバイス)
大まかに言えば、本発明の第5の局面は、一般的に、オストミーパウチまたは制御された排出デバイスのいずれかをユニバーサルフェースプレート(universal faceplate)に選択的に取り付けるための結合手段を備える、ユニバーサル接着性フェースプレートを提供する。
【0138】
制御された排出デバイスは、制御された排出デバイスが瘻孔に入らないように、非侵入性であり得る。
【0139】
フェースプレート上の結合手段は、フェースプレートに対してオストミーパウチまたは制御された排出デバイスを取り外し可能に取り付けることを可能にするように、構成され得る。フェースプレートは、装着者の皮膚にインサイチュのままであり得るが、一方、デバイスは、他のデバイスと交換される。これによって、瘻孔を有するヒトは、接着性フェースプレートを置き換える必要なしに、オストミーパウチと制御された排出デバイスとの間で交換し得る。従って、既存の接着性フェースプレートを除去する不便さ、および新たな接着性フェースプレートを不必要に適用する不便さが、避けられ得る。
【0140】
(F.収容された排出物収集器を組み込む制御された排出デバイス)
大まかに言えば、本発明の第6の局面は、一般的に、瘻孔排出物を収集するための収容された収集器を組み込む、制御された排出デバイスを提供する。
【0141】
制御された排出デバイスは、第1の部材、第1の部材に取り外し可能に固定された(または固定可能な)第2の部材、および第1の部材と第2の部材との間で結合されたつぶれ可能収集器を備え得る。瘻孔排出物を妨げる(または少なくとも制限する)ための第1の部材および第2の部材の操作(固定)位置において、その収集器は、収集器が小さな体積のみを占める収容された状態につぶれ得る。例えば、その収集器は、アコーディオン型につぶれ得るか、またはそれ自体の上に折り畳まれ得る。つぶれた収集器は、器具内に収容され得る。
【0142】
第2の部材が第1の部材から取り外される場合、収集器は、瘻孔から浸出液を回収するためのより大きな収集体積を規定するように、膨張され得る。これによって、身体廃棄物が、瘻孔を有するヒトによって望まれるときに排出され得、そして瘻孔の障害物を除いた直後に排出される身体廃棄物を収集するために、制御された排出デバイスに代えて収集パウチに交換する必要なしに、衛生的に収集され得る。
【0143】
本発明の特定の特徴および局面が、上で強調されているが、本発明は、これらの特徴に限定されない。本出願人は、強調がなされているかいないかに関わらず、本明細書に記載され、そして/または図面に示される、任意の新規な特徴および/または特徴の組合せ、または考えについての保護を請求する。
【0144】
非制限的な好ましい実施形態が、添付の概略的な図面を参照して、例示のみのために、ここで記載される。
【実施例】
【0145】
実施形態1〜8は、発泡体シーリングガスケットを使用するフェースプレートを備える、オストミー器具の好ましい構成を示す。このフェースプレートは、廃棄物収集パウチおよび/または制御された排出デバイスのための、取付けデバイスであり得る。このフェースプレートは、単一部品型器具の一部であっても、または(例えば、複数の別個の部分を含む)多部品型器具の一部であってもよい。実施形態9〜22は、制御されたオストミー排出デバイスの好ましい構成を示す。この排出デバイスは、実施形態1〜8のフェースプレート構成のいずれかを備え得る。
【0146】
断面図は、瘻孔および器具の瘻孔開口を通る中心線(CL)に対する半径に沿った部分図である。適切な場合、異なる実施形態における等価な特徴を示すために、同じ参照番号が使用される。
【0147】
(実施形態1)
図2を参照して、オストミーフェースプレート10は、一般的に、瘻孔22の周囲の皮膚20にオストミー器具を固定するための接着部材(またはウェーハ)を備え得る。この接着部材12は、閉ループ(例えば、円形)形状であり得、そして皮膚に優しい医学グレードの接着剤(例えば、ヒドロコロイドベースの接着剤)を含み得る。この接着部材12の接着表面は、保護剥離シート(示さず)により最初はカバーされ得、この保護剥離シートは、使用前にこの接着部材12から剥がされる。
【0148】
本実施形態において、この器具は、フェースプレート10にその器具を取り外し可能に固定するための結合を備える、2部品型である。しかし、同じ原理を、フェースプレートにいかなる形態の取り外し可能な結合も備えない、1部品型デバイスに適用し得る。本実施形態において、この取り外し可能な結合は、この器具上に補完的結合部材(示さず)を備える機械的噛み合いを形成するために、1つ以上のプラスチック成形品14、16を備える。この器具が収集パウチを備える場合、この補完的結合部材を、その収集パウチ上に取り付け得る。この器具がキャップを備える場合、その補完的結合部材を、そのキャップ上に取り付け得る。第1のプラスチック成形品14は、閉ループ形状であり得、そして一般的にフランジ24を備え得、このフランジ24から、補完的結合部材(示さず)との係合を導くための1つ以上の壁26が直立する。第2のプラスチック成形品16は、第1のプラスチック成形品14上に保有される、分割ロッキングリングを一般的に備え得る。この分割ロッキングリングは、複数のロッキングタブ28を備え得、このロッキングタブ28は、壁26のうちの1つにおける開口部30を通って突出する。これらの例示的プラスチック成形品14および16の構成、ならびに補完的結合部材と機械的噛み合いを形成するためのこれらのプラスチック成形品の作動様式は、EP−A−0737456(その内容は、参考として援用される)中に、より詳細に記載される。しかし、本発明は結合の型に限定されないことが理解され、そして他の機械的結合または接着結合を、使用し得る。あるいは、1部品型器具に関して、この結合を省略し得る。
【0149】
フェースプレート10は、瘻孔22の周辺をシールするための瘻孔シーリング部材18をさらに備える。このシーリング部材18は、閉ループ形状であり得、そして支持部分32および瘻孔係合部分34を含む薄いガスケットの形態を、一般的に採り得る。この支持部分32は、瘻孔係合部分34の半径方向外側にあり得、かつ瘻孔係合部分34と一体的であり得る。本実施形態において、この支持部分32は、ほぼ平面状であり得、かつ接着部材12において形成される凹部に受けられて、接着部材12とプラスチック成形品14の一方との間に挟まれ得る。この支持部分32を、適切な任意の手段によって(例えば、溶接によってかまたは接着剤によって)適所に固定し得る。
【0150】
瘻孔係合部分34は、瘻孔22に対してシールするために瘻孔22と重なるような構成であり得る。この瘻孔係合部分34は、開口部38を取り囲む、ほぼ閉ループの凹面構成の瘻孔接触表面36を有し得る。この凹面構成は、軸方向でほぼ曲がっており得る(例えば、フレア状であるかもしくはくぼんでいる)か、または軸方向でほぼ直線状(例えば、切頭円錐)であり得る。この凹面構成により、瘻孔接触表面36は、瘻孔22の表面を少なくとも部分的にカップ状にすることが可能である。このような凹面接触またはカップ状接触により、瘻孔表面から離れる円弧を描く凸面シーリング部材とは特に対照的に、比較的大きなシール面積が提供され得る。
【0151】
瘻孔係合部分34は、その自然な形状として凹面構成を有するような輪郭であり得るか、またはこの瘻孔係合部分34は、器具(またはより詳細にはシーリング部材18)が瘻孔の周囲に適合した場合に、凹面構成になるように変形可能であり得る。例えば、瘻孔係合部分34は、自然な状態で平面構成を有し得、かつ使用時に凹面構成になるように変形し得る。
【0152】
シーリング部材18は、一般的にエラストマー性であり得、かつ実質的に非成形性であり得る(例えば、このシーリング部材は、通常の使用時に、容易には可塑的に新形態になり得ない)。皮膚20上にフェースプレート10を押し付けることによって皮膚20にフェースプレート10を取り付ける場合、シーリング部材18の瘻孔接触表面36は、軸方向で少なくとも部分的に(例えば、皮膚表面に対してほぼ垂直に少なくとも部分的に)瘻孔22に耐え得る。このシーリング部材18は、少なくとも部分的に軸方向の圧力と;シーリング部材18を瘻孔22のテーパ状側面または丸い側面にさらに押し付けた場合に瘻孔22の周囲寸法に適合するように開口部38がわずかに拡張することによって生じるシーリング部材18中の輪状の応力と;のうちの一方または両方から生じる瘻孔22に対するシール力を発揮し得る。
【0153】
このシーリング部材18は、例えば、プラスチック発泡体または低デュロメーターエラストマー(例えば、シリコーンまたはウレタン)から作製され得る。これらの材料は、(例えば、快適さのための)優れたクッション特性および(例えば、緊密に適合したシールを達成するための)優れたエラストマー性適合を提供し得る。このシーリング部材18は、好ましくは不透性である。そしてこのシーリング部材18は、不透性の表面またはスキンを有する、独立気泡発泡体であってもまたは連続気泡発泡体であってもよい。このシーリング部材はまた、不透性底面および連続気泡上部要素を備えた、複合構造物でもあり得る。代表的には、このシーリング部材18は、約2mm未満の厚さ(例えば、約1mm厚)であり得る。しかし、厚さ1mmまたは2mmを超えるシーリング部材も同様に、使用し得る。2つ以上の材料からなる複合シーリング部材は、10mm〜13mm以上の厚さであり得る。
【0154】
シーリング部材18の下では、小さい隙間40が示され、これは、このシーリング部材18を収容するための接着部材12の段差形状から生じる。所望される場合、例えば、シーリング部材18が補完的な段差形状を有するような輪郭にすることによって、この隙間40を満たし得る。
【0155】
所望される場合、瘻孔を有するヒトは、そのヒトの瘻孔22に適合するような大きさに、そのシーリング部材18の瘻孔開口部38を切断し得る。これにより、あつらえたような適合が提供され得、そしてこのことは、不規則な瘻孔形状のために特に有用であり得る。あるいは、フェースプレート10は、予め大きさを決めたシーリング部材18に備えられ得る。
【0156】
このシーリング部材18は、接着部材12の縁と瘻孔22との間の隙間をシールして、身体廃棄物が接着部材12と接触しそして接着部材12の下におそらく漏出するのを防ぐ。この接着部材12は、身体廃棄物と接触した場合に侵食され得、そして皮膚20に結合した接着剤もまた、弱まり得るか、または統合性を失い得る。シーリング部材18の弾性は、瘻孔周囲の快適であるがぴったりした適合を確実にし得、かつ廃棄物出口に対する信頼できるシールを提供し得る。瘻孔接触部分34の凹面構成は、大きなシール面積を提供する。
【0157】
(実施形態2)
図3を参照すると、2番目の実施形態のフェースプレート10は、シーリング部材18の位置決め以外は、1番目の実施形態と非常に類似する。2番目の実施形態において、接着部材12は、段差形状ではない。シーリング部材18は、接着部材12の上面と下を切り取ったラグ42との間に適合する。このラグ42は、連続した環状形状を有し得るか、または円周上で間隔を空けた(angularly spaced)ラグセグメントを含み得る。
【0158】
接着剤(例えば、低粘着性接着剤44)をシーリング部材18の上側にコートして、そのシーリング部材を接着部材12に固定し得る。
【0159】
接着剤44により、シーリング部材18の瘻孔接触表面36の上もまたコートして、シーリング部材18を瘻孔22に接着し得る。シーリング部材18と瘻孔22との間の接着剤結合は、さらにシーリング部材18と瘻孔22との間のシールをさらに改善し得る。
【0160】
図3に示されるように、2番目の実施形態のシーリング部材18は、1番目の実施形態においてよりも皮膚20からわずかに遠くに位置する。このことが、より小さい瘻孔接触表面36を生じる場合には、接着部材44は、減少したシール領域を補償し得る。
【0161】
本実施形態において、フェースプレート10の製造の間、または瘻孔を有するヒトによる使用の直前のいずれかに、シーリング部材18を適合させ得る。所望される場合、瘻孔を有するヒトの皮膚20にフェースプレートを固定する直前に、接着部材12の瘻孔開口部および/またはシーリング部材18の瘻孔開口部を、瘻孔22と一致する大きさに切って調整し得る。さらに、または、あるいは、その瘻孔を有するヒトは、一定範囲のシーリング部材の大きさから、予め大きさを決めたシーリング部材18を選択する能力を有し得る。
【0162】
(実施形態3)
図4を参照して、第3実施形態のフェースプレート10は、さらなる形状規定部材50が提供されることを除いて、前述の実施形態のフェースプレート10に類似する。形状規定部材50は、凸状の膨らみ51を規定するように形付けられ、瘻孔周辺で皮膚20に対して圧力を付与する。形状規定部材50は、好ましくは、少なくともシーリング部材18と比較して、比較的剛性である。形状規定部材50は、任意の適切な材料(例えば、プラスチック(例えば、ポリエチレン)または金属(例えば、ステンレス鋼))から作製され得る。形状規定部材50は、実質的に剛性であり得るか、または弾性を有し得る。本実施形態において、形状規定部材50は、バネ(アンダーカットラグ42(第2実施形態に記載される)の下に係合される支持部分52および凸状テーパ状(例えば、円錐状)部分54を有する、ダイヤフラムバネの形態で)を備える。バネは、好ましくは、異なる個体の瘻孔22に適応し得、そして快適な適合のために、ある程度の緩衝作用を提供し得る。
【0163】
凸状円錐状部分54は、部分的に接着部材12の内周部分58上を、そして部分的にシーリング部材18の瘻孔周辺部分60上を、押さえる。シーリング部材18は、接着部材12および/または形状規定部材50に固定され得るか、あるいはシーリング部材18は、別体であり得るが、形状規定部材50によって皮膚20に対して捕捉的に保持され得る。示されないが、シーリング部材18はまた、さらに外側に伸長して、接着部材12と形状規定部材50との間に挟まれ得る。
【0164】
本実施形態の形状規定部材50は、瘻孔22に対して直接押さえず、従って、形状規定部材50は、比較的剛性(少なくともシーリング部材18と比較して)であり得る。形状規定部材50は、瘻孔22に直ぐ隣接する皮膚20に圧力を付与するように作用する。これは、以下の利点の1以上を提供し得る:
(a)シーリング部材18と、瘻孔22および瘻孔周辺の皮膚20との間の、シーリング面積の増加。例えば、第1実施形態および第2実施形態と比較して、シーリング部材18のより多くの表面積が、皮膚および瘻孔とのシーリング接触をなし得る。
(b)瘻孔周辺への圧力の付与が、瘻孔22に対するシールだけでなく、周辺の皮膚20に対するシールをも生じる。皮膚20は、瘻孔22よりも感受性ではなく、そして合併症を伴わずにより高い圧力付与に耐え得る。従って、この配置は、瘻孔22に対して使用され得るよりも、皮膚20に対してより高いシーリング圧力が使用されるのを可能にし得る。
(c)瘻孔周辺への圧力の付与が、圧力が付与される皮膚20の領域と少なくとも比較して、瘻孔22の隆起を増加させる傾向にある。図面において、線20aは、通常の皮膚レベルを表す。隆起の程度の増加は、瘻孔接触表面36がシールし得る瘻孔22の表面積を増加し、そしてまた、シーリング部材18に対して瘻孔22をより強く推進する傾向にある。
【0165】
形状規定部材50および/またはシーリング部材18は、製造中にフェースプレート10にはめられ得るか、あるいは一方または両方が、瘻孔を有するヒトの皮膚にフェースプレート10を固定する直前に、その瘻孔を有するヒトによって手動ではめられ得る。前述の実施形態におけるように、シーリング部材18は、予めサイズ付けされ得るか、または瘻孔を有するヒトが、そのヒトの瘻孔に適合するようにシーリング部材18を調整し得る。
【0166】
(実施形態4)
図5を参照して、第4実施形態は、第3実施形態に類似する。主な差異は、形状規定部材50の構成に関する。形状規定部材50は、支持部分62および凸状突出部64を有する、成形プラスチック挿入体を備える。この凸状突出部64は、接着部材12と実質的に同じ広がりに伸長し得る。この支持部分62は、フェースプレート10のラグ42との噛み合い係合のための、ラッチプロフィール66を備える。このラッチプロフィール66は、テーパ状の引込み表面68を備え、形状規定部材50がパチッと配置されるのを可能にする。
【0167】
シーリング部材18は、接着部材12および凸状突出部64と重なり、そしてそれらの間に挟まれて、シーリング部材18が定位置に保持される。形状規定部材50は、第3実施形態に記載されるのと同じ様式で機能し、瘻孔22の周囲の瘻孔周辺の皮膚20に圧力を付与する。
【0168】
第3実施形態におけるように、形状規定部材50および/またはシーリング部材18は、製造中にフェースプレート10にはめられ得るか、あるいは一方または両方が、瘻孔を有するヒトの皮膚に対してフェースプレート10を固定する直前に、その瘻孔を有するヒトによって手動ではめられ得る。前述の実施形態におけるように、シーリング部材18は、予めサイズ付けされ得るか、または瘻孔を有するヒトが、そのヒトの瘻孔に適合するようにシーリング部材18を調整し得る。接着部材12もまた、所望の場合に、切り取られてサイズ付けされ得る。
【0169】
(実施形態5)
図6および7を参照して、第5実施形態は、第3実施形態および第4実施形態に類似する。主な差異は、形状規定部材50の構成に関する。第3実施形態および第4実施形態において、形状規定部材50は、瘻孔22に重ならず、そして瘻孔22に直接圧力を付与しなかった。第5実施形態において、形状規定部材50は、瘻孔22にさらに圧力を付与するように構成される。
【0170】
この実施形態において、形状規定部材50は、シーリング部材18を瘻孔22の形状に適合させるために少なくとも部分的に弾性を有することが好ましい。形状規定部材50は、好ましくは、リム部分72を有し、このリム部分72から、複数の内向きのバネフィンガー74が突出する。この例において、互いに実質的に等しい角度で広がった、7つのフィンガー74が提供される。
【0171】
しかし、他の実施形態において、フィンガーの数および配置は、所望されるように変更され得る。
【0172】
各バネフィンガー74は、実質的にV字状であり、第1の凸状部分76(第3実施形態の凸状部分54に類似する)および第2の戻り部分78を提供し得る。戻り部分78は、シーリング部材18の瘻孔係合部分34の凹状形状にほぼ適合し、瘻孔22に対して瘻孔係合部分34を押すように、形付けられ得る。バネフィンガー74のV字状の頂点79は、快適性の理由から、わずかに丸みを付けられ得る。V字状を図5に例示するが、バネフィンガー74は、任意の適切な凸状または膨らんだ形状を有し、瘻孔周辺の皮膚20に対して圧力を提供し得、そして瘻孔22に対してさらなる部分的な軸方向の圧力および/または部分的な横方向の圧力を提供し得る。
【0173】
この実施形態において、バネフィンガー74は、個体の瘻孔22の形状およびサイズに適合するように、互いに独立してたわみ得る。例えば、1つのバネフィンガー74のたわみが、他のバネフィンガー74のたわみに影響を及ぼさない。これは、形状規定部材50が、瘻孔表面に対してシーリング部材18を密接に押すのを可能にしながら、異なる瘻孔の形状およびサイズに適合するような高い程度の適合性をなお可能にする。
【0174】
形状規定部材50は、フェースプレート10のラグ42によって定位置に保持され得る。バネ部材50は、ラグ42に対する補完的形状を有する、円周状のラッチプロフィール73をさらに備え得る。このラッチプロフィール73もまた、リム部分72を補強するためのさらなる力を提供し得る。あるいは、ラッチプロフィール73が省略される場合、リム部分72は、(第3実施形態におけるように)ラグ42の下に配置され得る。
【0175】
第3実施形態におけるように、形状規定部材は、任意の適切な材料(例えば、プラスチックまたは金属(例えば、ステンレス鋼))から作製され得る。
【0176】
第4実施形態に類似の様式で、シーリング部材18は、接着部材12と重なり、接着部材12と形状規定部材50との間に挟まれ得る。代替的な形態において、シーリング部材18は、第3実施形態におけるように、接着部材12の内周縁と接するように寸法付けられ得る。
【0177】
また、第3実施形態におけるように、形状規定部材50および/またはシーリング部材18は、製造中にフェースプレート10にはめられ得るか、あるいは一方または両方が、瘻孔を有するヒトの皮膚に対してフェースプレート10を固定する直前に、その瘻孔を有するヒトによって手動ではめられ得る。前述の実施形態におけるように、シーリング部材18は、予めサイズ付けされ得るか、または瘻孔を有するヒトが、そのヒトの瘻孔に適合するようにシーリング部材18を調整し得る。
【0178】
(実施形態6)
図8を参照して、第6実施形態は、シーリング部材18および形状規定部材50が、単一部材80(本明細書中で、1部品の形状/シーリング部材80と呼ばれる)として一体形成されることを除いて、第5実施形態に類似する。この1部品の形状/シーリング部材80は、プラスチックの部材であり得、そして一体成形(例えば、マルチショット(multi−shot)成形)によって形成され得る。用語「一体成形」とは、2つの異なる部分を1部品の部材として一体的に成形するための任意の成形プロセスを意味するために、広く使用され得、そして例えば、異なるプラスチック材料の化学結合、2つの部分間の機械的キーイング、または両方の組み合わせに依存し得る。
【0179】
本実施形態において、1部品の形状/シーリング部材80は、第1の比較的軟性のエラストマープラスチックの第1部分18a、および第2の比較的剛性のプラスチックの1以上の第2部分50aを備える。第2部分50aは、実質的に剛性であり得るか、または堅さを有して弾性があり得る。第1部分18aは、前述の実施形態のシーリング部材18に等価的であり得る。1以上の第2部分50aは、第3、第4および第5実施形態の形状規定部材50に類似の様式で、第1部分18aを補強するよう作用し得る。好ましくは、複数の第2部分50aは、リブの形態で提供される。リブ50aは、第1部分18aの瘻孔周辺領域における、凸状プロフィールを規定し得る。リブ50aはまた、瘻孔22に対して少なくとも部分的に圧力を付与するように、形付けられ得る。第1部分18aが、第2部分50aよりもさらに内側に伸長することが好ましい。
【0180】
本実施形態において、第2部分50aは、独立(例えば、互いに直接連結されていない)していてもよい。これは、1部品の形状/シーリング部材80が、全ての方向にたわむのを可能にし得、そして1部品の形状/シーリング部材80が、個体の瘻孔22の形状およびサイズに適合するのを可能にする。
【0181】
第2部分50aは、フェースプレート10のリブ42との機械的噛み合いを形成し、1部品の形状/シーリング部材80を定位置に保持するための、ラッチプロフィール82を備えるように成形され得る。1部品の形状/シーリング部材80は、製造中にフェースプレート10にはめられ得るか、またはこれは、皮膚20にフェースプレート10を接着させる直前に、その瘻孔を有するヒトによってはめられ得る。所望の場合、瘻孔を有するヒトが、そのヒトの瘻孔の大きさに適合するように第1部分18aの内周を調整し得る。
【0182】
(実施形態7)
図9を参照して、第7実施形態は、第3〜第6実施形態に類似する。主な差異は、形状規定部材50および接着部材12の構成に関する。接着部材12は、第1ゾーン12aを備え得、この第1ゾーン12aは、よく規定された膨らんだ形状を有するように、形状規定部材50によって支持される。接着部材12は、第2ゾーン12bを備え得、この第2ゾーン12bは、形状規定部材50に支持されず、少なくともある程度の成形性を可能にする。第2ゾーン12bは、個体の瘻孔のサイズおよび形状に適合するように接着部材12を適合させるために、瘻孔を有するヒトによって形付けられることが可能であり得る。特に、瘻孔を有するヒトは、第2ゾーン12bにおける接着部材を、瘻孔22の周辺および/または瘻孔22に対するカスタム適合を形成するように形付け得る。
【0183】
シーリング部材18は、第2ゾーン12bにおいて接着部材と重なり得、そしてその接着部材に固定され得る。例えば、シーリング部材18は、接着部材12の接着表面によって固定され得るか、またはこのシーリング部材は、接着部材12に結合もしくは溶接され得る。前述の実施形態のように、シーリング部材18は、エラストマー性の凹状構成を備え、瘻孔22の表面を覆い得る。瘻孔22への接着部材の第2ゾーンの接着性付着は、エラストマーシーリング部材18に対するさらなる支持を提供し得る。接着部材12は、部分的に弾性であり得、ある程度のバネの戻りを提供し、その結果、接着部材が、瘻孔22に沿って弾性的に進む傾向を有し、そして/または、このような弾性は、シーリング部材18のエラストマー特性から生じ得る。
【0184】
(実施形態8)
図19を参照して、第8実施形態は、第1実施形態および第2実施形態に類似し得る。主な差異は、シーリング部材18の構成に関する。第8実施形態において、シーリング部材18は、瘻孔22と直接接触しないように構成される。代わりに、接着パッド12が、わずかに短くされ、接着パッド12の内縁12cと瘻孔22との間に隙間84を残し得る。シーリング部材18の内縁部分18cは、シーリング部材18の内縁と部分的に重複し、隙間84内に延びるように構成され得る。従って、シーリング部材18は、瘻孔排出物に対する曝露から接着パッドの内縁を保護し、そして/または、皮膚20と接着パッド12との間の瘻孔排出物の漏出を妨げる(または少なくとも塞ぐ)。シーリング部材18は、アンダーカット42によって、および/または、皮膚に対する向きでのこの器具の別の部分から適用される圧力によって、位置付けられ得る。
【0185】
圧力付与部材(86として想像線で示される)が、皮膚20から離れて面しているシーリング部材の側面(または表面)上に配置され得る。この圧力付与部材は、膨張可能なデバイスおよび/または圧縮可能な発泡体材料の部材を備え得る。発泡体材料は、固体、液体および気体の身体廃棄物について所望される透過性特性に依存して、独立気泡発泡体または連続気泡発泡体の発泡体材料であり得る。圧力付与部材86は、オストミー器具の別の部分(図示せず)がフェースプレート10に取り付けられた場合、その他の部分から皮膚に対する向きで圧力を付与し得る。例えば、この他の部分は、収集ポーチおよび/または制御された排出デバイスであり得る。圧力付与部材86は、隙間84および/または接着パッド12の内縁に、少なくとも部分的に重なり得る。この実施形態において、圧力付与部材86は、瘻孔22に直接重ならない。圧力付与部材86は、(複合部材として)シーリング部材18との単一体であり得るか、または圧力付与部材86は、シーリング部材18から離れていてもよく、または分離可能であってもよい。
【0186】
シーリング部材150および/または接着パッド12は、予めサイズ付けされ得るか、あるいはこれらの要素の一方または両方が、瘻孔を有するヒトによって所望の形状および/またはサイズに切り取られ得る。
【0187】
図19では明確に示されていないが、前述の1以上の実施形態の形状規定部材50/80を、この第8実施形態において使用して、シーリング部材18を介して及ぼされるシール力をさらに増強し得る。
【0188】
(実施形態9)
図10を参照して、第9実施形態は、制御された排出デバイス90に関し、このデバイスは、前述の任意の実施形態のフェースプレート10およびエラストマーシーリング部材18を備え得る。図10において、シーリング部材18は、瘻孔周辺の膨らみ18aおよび瘻孔接触表面を有することが概略的に示されているが、シーリング部材18および/または形状規定部材50/80(提供される場合)、ならびに接着部材12の特定の形状および構成が、例えば、前述の実施形態に例示されるように変化し得ることが理解される。
【0189】
制御された排出デバイスは、膨張可能なバルーン94の形態の非侵入性瘻孔閉塞物92をさらに備え得る。バルーン94は、任意の適切な膨張流体(例えば、液体(例えば、生理食塩水)または気体(例えば、空気))を使用して膨張され得る。膨張流体は、ポンプ(図示せず)から膨張ポートまたは導管96を介して供給され得る。膨張/収縮弁(図示せず)もまた、提供され得る。バルーン94は、キャップ98において支持され得、キャップ98は、例えば、プラスチック成形物14および16を介して、フェースプレート10に永久的または取り外し可能に固定される。バルーン94は、弾性材料または非弾性材料のバルーンであり得る。
【0190】
バルーン94が膨張された場合、バルーン94の瘻孔閉塞表面100は、瘻孔22に対して推進され得る。瘻孔閉塞表面100は、瘻孔22上を、そしてまた、エラストマーシーリング部材18の瘻孔係合部分34上もまた、覆い得る。瘻孔閉塞表面100は、非平面形状を有するように形付けられ得る(例えば、ひだ状化されるかまたは制限されるか、または成形される)。例えば、瘻孔閉塞表面は、瘻孔22の形状を補完するために全体的に自然な凹状形状を有し得る。あるいは、瘻孔閉塞表面100は、自然な平面形状を有し得、この形状は、瘻孔閉塞表面100が、突出している瘻孔22に対して押された場合に、その突出形状に適合するように、折り込まれ得るか、そして/または折り畳まれ得る。
【0191】
廃棄物収集器102は、この器具に組み込まれ得る。収集器102は、例えば、ベローのように、押し縮み可能であり得る。収集器102は、スリーブまたは管の形態であり得、これらは、瘻孔閉塞物92の半径方向外側のキャップ98に取り付けられる。キャップ98は、フェースプレート10への連結のための下部連結部分98a(第1部材)、およびその下部部分98aをカバーするための上部カバー部分98b(第2部材)からなり得る。この上部部分および下部部分98aおよび98bは、一緒に、取り外し可能に固定され得るか、または固定可能であり得る。例えば、取り外し可能な締付け具98cは、上部部分および下部部分98aおよび98bを一緒に固定するために使用され得る。取り外し可能な締付け具98cは、取り外した後に再度取り付け可能であり得るか、またはこれは、1回限りの取り外し可能なデバイスであり得る。収集器102は、2つのキャップ部分98aと98bとの間で伸長し得る。収集器102は、キャップ98の下部部分および上部部分98aおよび98bが一緒に固定される場合、収容された状態に押し縮み可能であり得る(図10に例示される)。
【0192】
収集器102は、閉塞物92の周辺の収集体積104を規定する。1以上の腸内ガス通気口106が、キャップ98または収集器102の壁に提供され、収集体積104から腸内ガスが抜けるのを可能にし得る。各腸内ガス通気口106は、脱臭フィルター(図示せず)を備え得る。脱臭フィルターは、オストミーポーチにおいて通常使用される従来の脱臭フィルターであり得る。
【0193】
使用において、瘻孔から廃棄物の排出を妨げるか、または少なくとも塞ぐことが所望される場合、キャップの下部部分および上部部分98aおよび98bが、一緒に固定され、そしてキャップ98が、フェースプレート10に固定される。バルーン94は、膨張され、瘻孔22を塞ぐ(図10に示されるように)。バルーン94中の圧力は、一般に、瘻孔22からの固体、半固体および液体の廃棄物の出口を塞ぐのに十分であり得る。腸内ガスは、バルーン94の瘻孔係合表面100を瘻孔22から部分的に離して持ち上げ、そして瘻孔係合表面100の下に小さい一時的なチャネルを作製し、周辺の収集体積104へ腸内ガスが逃れるのを可能にするのに十分な圧力を有し得る。収集体積104から、腸内ガスは、1以上の腸内ガス通気口106を介して周囲大気中に抜け得る。
【0194】
どんな固体廃棄物、半固体廃棄物、または液体廃棄物も、瘻孔閉塞物92を越えて瘻孔22から漏出しないように、エラストマーシーリング部材18は、瘻孔22の周囲に用心のためのシールを提供する。例えば、万一、いくらかの膨張液が漏出するかまたはバルーン体積が増加してバルーン94と瘻孔22との間の距離の変化に適合する場合に、バルーン94の内側の圧力低下に起因して、廃棄物の漏出が生じ得る。また、器具10が長期間装着されている場合、液体廃棄物または半固体廃棄物が、腸内ガスの通過とともに漏出し得る。このような場合、身体廃棄物が接着部材12と接触するのを妨げることが、重要であり得る。身体廃棄物は、接着部材12を腐食し得る(起こり得る接着の失敗を生じ得る)か、または身体廃棄物は、接着部材12と皮膚との間で漏出し得る。
【0195】
制御された排出デバイス内の環境は、通常のオストミーパウチにおける環境と完全に異なり得る。例えば、オストミーパウチにおいて、廃棄物は、瘻孔からそのパウチへと実質的に妨げられずに流れることが可能である。従って、オストミーパウチについての従来の瘻孔シールは、そのシールに作用する廃棄物のかなりの圧力に耐える必要がない。対照的に、図10に示されるような制御された排出デバイスにおいて、バルーン94の下で漏出するいかなる身体廃棄物も、つぶれた収集器102により規定されるつぶれた収集体積104に閉じ込められる。従って、身体廃棄物は、かなりの圧力下にあり得る。エラストマーシーリング部材18は、瘻孔22の周囲に強力なシールを提供して、そのような漏出したどんな廃棄物質が接着部材12に到達するのも防ぎ得る。万一その廃棄物質が圧力下にある場合、エラストマーシーリング部材18の形状は、瘻孔22に対するかまたは瘻孔22の周囲のシール力を増加するためにこの圧力を利用し得る。例えば、瘻孔22および/または瘻孔周囲の皮膚から離れて面するシーリング部材18の表面に作用する圧力は、瘻孔22に対するかまたは瘻孔22の周囲のシール力を増加して、より強力なシールを提供し得る。従って、エラストマーシーリング部材18は、外部に作用する制御された排出デバイスのために十分なシール強度を提供しないかもしれない従来の瘻孔シール(例えば、代表的にはオストミーパウチのために使用される)より、耐久性のシールが得られることを可能にし得る。
【0196】
瘻孔22からの廃棄物の排出を可能にすることが望ましい場合、バルーン94を、必要に応じて収縮し得、そしてその上部キャップ部分98bを、下部キャップ部分98aから離し得る。これにより、収集器102が伸長され(または収集器102の伸長が少なくとも可能になり)、収集体積104を拡張させる。瘻孔閉塞物92は、この際瘻孔22を閉塞しないので、身体廃棄物は、瘻孔22から収集器102中に自由に排出されることが可能である。従って、収集器102は、瘻孔22が一定期間閉塞された後で、廃棄物の衛生的排出を提供する。一旦この排出が完了すると、下部キャップ部分98aを、廃棄するためにフェースプレート10から離し得、そして新しいキャップアセンブリ98を、このフェースプレート10に取り付け得る。
【0197】
本実施形態は、置換可能なキャップアセンブリ98との使用のためにフェースプレート10が適所にあるままであることを可能にするが、収集器102およびキャップアセンブリ98とともに(単一部品型オストミーパウチと類似の様式で)フェースプレート10を廃棄するために、他の実施形態を構成し得る。例えば、下部キャップ部分98aを、フェースプレート10に永続的に固定し得るか、または下部キャップ部分98aを、省き得(そして収集器102を、上部キャップ部分98aおよびフェースプレート10に直接シールし得)る。
【0198】
(実施形態10)
図11を参照して、第10実施形態は、第9実施形態と非常に類似する。主要な差異は、バルーン94の瘻孔閉塞表面100の少なくとも前部に延びる、圧縮性の発泡体の層108が設けられていることである。この発泡体層108は、以下の機能のうちの1つ以上を提供し得る:
(a)発泡体層108は、瘻孔22に対して軟らかく快適なクッションを提供し得る;
(b)発泡体壁108は、連続気泡発泡体であり得るかまたは連続気泡発泡体を含み得る。連続気泡発泡体は、気体透過性であり得るが、固体の通過を妨げ得、そしてその発泡体材料に入る液体を吸い上げ得る。液体は、この発泡体気泡中の液体の表面張力によって気体から分離し得る。従って、この発泡体壁108は、固体廃棄産物、液体廃棄産物、および気体廃棄産物を分離するための分離器として作用し得、そして気体を通過させると同時に固体および液体に対する妨害を提供し得る。
【0199】
このような分離機能は、バルーンの瘻孔閉塞表面100が物理的に持ち上がって腸内ガスが通ることを回避するために、有利であり得る。この発泡体壁108は、瘻孔22に対してその発泡体壁自体のシール力を生成するような輪郭であり得、そして/またはそのシール力は、バルーン94中の内部圧力により提供され得る。
【0200】
発泡体層108が気体透過性であることが意図される場合、その発泡体層は、スキンを備えない状態にされ得るか、またはその発泡体層は、気体透過性スキン(図示せず)を備え得る。発泡体層が気体非透過性であることが意図される場合、非透過性スキン(図示せず)が使用され得、そして/または発泡体壁108が、独立気泡発泡体であり得る。
【0201】
(実施形態11)
図12を参照すると、第11実施形態は、第9実施形態と非常に類似する。主要な差異は、瘻孔22の周囲に発泡体壁110が設けられていることである。発泡体壁110は、ほぼ閉ループ形状(例えば、環状形状)を有し得る。本実施形態において、この発泡体壁110は、以下の効果のうちの1つ以上を提供し得る:
(a)発泡体壁110は、弾力的に圧縮性であり得、そして互いに結合された場合のキャップ98とフェースプレート10と間の距離より大きい自然な高さを有するような寸法であり得る。この発泡体壁110は、キャップ98がフェースプレート10に固定された場合に軸方向に圧縮され得、それにより、発泡体壁110と接触するフェースプレート10の領域112に直接にかまたは間接的に復元力を適用し得る。
【0202】
この領域112は、接着部材12の一部;エラストマーシーリング部材18の一部;形状規定部材50(存在する場合)の一部;単一形状/シーリング部材80(存在する場合)の一部のいずれかを含み得るか、またはこれらのうちのいずれかであり得る。従って、発泡体壁110は、瘻孔22および/または瘻孔周囲皮膚20に対するシーリング部材18のシール力を増加する方向に、さらなる力を提供し得る。
【0203】
(b)発泡体壁110は、連続気泡発泡体であってもよいし、または連続気泡発泡体を含んでもよい。連続気泡発泡体は、気体透過性であり得るが、固体の通過を妨げ得、そしてその発泡体材料に入る液体を吸い上げ得る。液体は、この発泡体気泡中の液体の表面張力によって気体から分離し得る。従って、この発泡体壁110は、固体廃棄産物、液体廃棄産物、および気体廃棄産物を分離するための分離器として作用し得る。
【0204】
(c)この発泡体壁は、固体瘻孔排出物および液体瘻孔排出物を閉じ込めるため、およびキャップ98の分離可能部分間のシールを確立するための、閉じ込め体積シールの少なくとも一部として作用し得る。
【0205】
図12において観察され得るように、発泡体壁110は、キャップ98中の任意の腸内ガス孔106の内側および/または収集器102の壁中に半径方向にあるように整列され得る。発泡体壁110は、腸内ガス孔106を通って液体廃棄物または半固体廃棄物が漏出するのをある程度防ぐことを提供し得(そして、存在する場合は、どの脱臭フィルターが汚れることも防ぎ得)る。この発泡体壁110を、フェースプレート10およびキャップ98のうちの1つまたは両方に固定し得る。この発泡体壁110を、永続的にかまたは取り外し可能に、固定し得る。
【0206】
図12において110aにて想像線で示されるように、発泡体壁110は、内側に延びるリップ110aを備え得る。このリップ110aは、バルーン94の内部圧力から軸方向シール力が移動することを可能にし得、それによりフェースプレート領域112中の発泡体壁110により発揮される軸方向の力が増加し得る。
【0207】
所望される場合、収集器102を、省略し得る。代わりに、発泡体壁110は、固体廃棄物、半固体廃棄物、および液体廃棄物の漏出に対する信頼できる障壁を提供し得る。蓄積したどんな身体廃棄物98も、キャップ98がフェースプレート10から離れる場合は、掃除される必要があり得る。
【0208】
(実施形態12)
図13を参照して、第12実施形態は、第11実施形態と非常に類似する。主要な差異は、発泡体壁110が、膨張可能なバルーン94の後ろに延びる部分122を含む発泡体部材120の一部であることである。この部分122は、キャップ98とバルーン94との間の圧縮性なバネとして作用し得、それによりバルーン94を瘻孔22に対して推進し得る。バルーン94を瘻孔22に対して推進することは、バルーン94の体積を減少することにおいて有利であり得、そしてまたそのバルーンの内側の膨張流体の圧力の低下の影響を減少することにおいても有利であり得る。発泡体部分122のバネ効果はまた、瘻孔22とキャップ98との間の距離の変化に適合することを補助し得る。
【0209】
(実施形態13)
図14を参照して、第13実施形態は、第11実施形態と類似するが、但し、膨張可能なバルーン94(閉塞物92)が省略される。代わりに、発泡体壁110が、(第10実施形態に記載されるように)瘻孔22を囲み、そして瘻孔22を出る身体廃棄物についての閉じ込め領域130を規定する。上記のように、発泡体壁110は、キャップ98の分離可能部分間をシールするための閉じ込め体積シールの少なくとも一部として作用する。本実施形態において、瘻孔22は直接閉塞されないが、廃棄物質は、小さい閉じ込め領域130に閉じ込められる。発泡体壁110は、固体廃棄物を閉じ込め、そして液体廃棄物または半固体廃棄物も閉じ込める、分離器として作用し得る。上記で説明されたように、液体廃棄物は、発泡体壁110中に部分的に浸漬し得るが、一般的には、この発泡体材料を通過しない。気体は、この発泡体壁110を通過し、腸内ガス孔106を通って抜け得る。
【0210】
発泡体壁は、第11実施形態において記載された機能(a)〜(c)のうちの1つ以上を提供し得る。機能(a)は、エラストマーシーリング部材18のシール特性を増強するために有利であり得る。なぜなら、シーリング部材18は、瘻孔22から浸出され得る身体廃棄物に、閉じ込め領域130が満たされるまで、直接曝されるからである。
【0211】
機能(b)は、有利であり得る。なぜなら、第11実施形態の閉塞物92は、瘻孔22内に固体および液体の廃棄物質を閉じ込めるためにはもはや存在しないからである。従って、発泡体壁110は、腸内ガスが逃げることを可能にする主要分離機能を提供し得る。
【0212】
機能(c)は、有利であり得る。なぜなら、第11実施形態の閉塞物92は、瘻孔22内に固体および液体の廃棄物を閉じ込めるためにはもはや存在しないからである。従って、発泡体壁110は、例えば、キャップ98の分離可能部分に対して、閉じ込め体積を規定するための主要シール機能を提供し得る。
【0213】
廃棄物を排出させることが望ましい場合、キャップ98の上部部分98bは、下部キャップ部分98aから離される。これは、収集器102を伸ばし(または収集器102の伸長を少なくとも許容し)、収集器体積104を拡張する。閉じ込め領域130中に蓄積した身体廃棄物は、収集器102中に自由に排出されることが可能である。従って、収集器102は、瘻孔排出物を一定期間妨げるために器具が使用された後、廃棄物の衛生的排出を提供する。一旦排出が完了すると、キャップアセンブリ98および収集器102が、廃棄するためにフェースプレート10から分離され得、そして新しいキャップアセンブリ98および収集器102を使用して置換され得る。
【0214】
(実施形態14)
図15を参照して、第14実施形態は、第13実施形態と非常に類似する。主要な差異は、吸収材料からなるかまたは吸収材料を含む、吸収部材132が、発泡体壁110により規定される閉じ込め領域130において提供されることである。この吸収材料は、例えば、高吸収性材料であり得る。適切な高吸収性材料は、例えば、アルカリ金属メチルメタクリレートである。この吸収部材132は、例えば、熱シールまたは接着剤によって、キャップ98の内側表面に固定され得る。
【0215】
この吸収部材132は、以下の(a)〜(b)のうちの1つまたは両方を提供し得る:
(a)瘻孔22から閉じ込め領域130中に排出された液体廃棄物質または半固体廃棄物質を吸収すること。このような廃棄物質の吸収は、発泡体壁110が過剰飽和され得る前の発泡体壁110が機能し得る期間を、延長し得る。
【0216】
(b)閉じ込め領域130において瘻孔22の外側に蓄積し得る固体の身体廃棄物の「ヘッド」または体積を減少するために、この閉じ込め領域130を少なくとも部分的に満たすこと。いくつかの場合、固体廃棄物のそのような外部蓄積を減少させて、瘻孔を有するヒトによる清潔さの知覚を増すことが、望ましくあり得る。
【0217】
吸収部材132が高吸収材料であるかまたは高吸収材料を含む場合、その吸収部材132は、液体を吸収するので、拡張する傾向があり得る。このような拡張は、その吸収部材132が閉じ込め領域130を満たすかまたはその閉じ込め領域を占める程度増加し得る。
【0218】
(実施形態15)
図16を参照して、第15実施形態は、第10実施形態と類似するが、但し、膨張可能バルーン94が、発泡体瘻孔閉塞物140で置換されている。この発泡体瘻孔閉塞物140は、(図16において示されるように)発泡体壁110とは別個の部材であり得るか、またはこの発泡体瘻孔閉塞物140および発泡体壁110は、単一部材として一体的に形成され得る。
【0219】
この発泡体瘻孔閉塞物140は、好ましくは弾性があり、そして連続気泡発泡体であり得、そして/または独立気泡発泡体であり得る。この発泡体瘻孔閉塞物140は、ほぼ平面状の瘻孔閉塞表面142を有し得るか、またはこの発泡体瘻孔閉塞物140は、非平面状瘻孔閉塞表面142を備えた輪郭であり得る。例えば、この発泡体瘻孔閉塞物140は、瘻孔22の形状とほぼ一致する凹型形状を有するような輪郭であり得る。
【0220】
発泡体瘻孔閉塞物142は、一般的には中空であり得、そして瘻孔閉塞表面142の後ろに開放領域144を規定し得る。
【0221】
発泡体瘻孔閉塞物140は、以下の機能のうちの1つまたは両方を実施し得る:
(a)発泡体瘻孔閉塞物140は、瘻孔22からの固体の身体廃棄物で開放領域144が満ちるのを少なくとも部分的に防ぎ得る。固体の身体廃棄物の自由な蓄積を防ぐことは、瘻孔を有するヒトに、より清潔な感銘を与え得る;
(b)発泡体瘻孔閉塞物は、腸内ガスを分離しそしてその通過を可能にすると同時に、固体、半固体、および液体の身体廃棄物の通過を少なくとも部分的に妨げるための、分離器として少なくとも部分的に機能し得る。この分離の原理は、第10実施形態および第11実施形態の特徴(b)において議論された原理と類似する。
【0222】
発泡体瘻孔閉塞物140について望ましい特性に依存して、その発泡体は、連続気泡発泡体であっても、または独立気泡発泡体であってもよい。発泡体瘻孔閉塞物140の表面の一方または両方が、スキン(示さず)を有し得、そして各スキンは、透過性であっても、または非透過性あってもよい。
【0223】
(実施形態16)
図17を参照すると、第16実施形態は、第15実施形態と類似する。主要な差異は、発泡体瘻孔閉塞物140の構成に存在する。本実施形態において、発泡体瘻孔閉塞物140は、第15実施形態のどの開放領域144も伴わない、中実部材である。
【0224】
発泡体瘻孔閉塞物140は、好ましくは、瘻孔22の形状に一致しかつその形状に密接な適合を形成するように、弾性的である。
【0225】
可撓性膜または可撓性囲み146は、発泡体瘻孔閉塞物140の少なくとも瘻孔閉塞表面142を取り囲み得る。第15実施形態においてのように、所望の特性に依存して、この可撓性囲み146および/または発泡体瘻孔閉塞物140は、ほぼ気体透過性またはほぼ気体非透過性であるように構成され得る。
【0226】
(実施形態17)
図18を参照して、第17実施形態は、第15実施形態および第16実施形態と非常に類似する。この主要な差異は、発泡体瘻孔閉塞物140の構成である。本実施形態において、発泡体瘻孔閉塞物は、ほぼ中実であり、そして連続気泡発泡体を含む。この閉塞物140は、環状伸長フランジ148を備え、この環状伸長フランジ148は、半径方向外側に突出し、かつ発泡体壁110の下部縁と、圧力が適用されるフェースプレートの領域112との間に収容される。発泡体壁110は、閉塞物140の発泡体材料と比較して、相対的に非圧縮性であり得るか、または固く圧縮性であり得る。
【0227】
キャップ98がフェースプレート10に固定される場合、発泡体壁110は、伸長フランジ148を圧縮して、このフェースプレート10の領域112に圧力を適用し得る。さらに、発泡体壁110によりこの伸長フランジ148に適用される力は、発泡体瘻孔閉塞物を瘻孔22の表面に対して推進する傾向があり得る。この発泡体瘻孔閉塞物は、好ましくは、瘻孔22に対する快適な適合を提供するように、軟らかい。
【0228】
この発泡体瘻孔閉塞物140は、腸内ガスが瘻孔22から閉塞物140を通って発泡体壁110に到達することを可能にする、連続気泡発泡体であり得る。この発泡体壁110はまた、その発泡体壁を通る気体の通過を許容し、その気体が収集体積104に到達し、そして1つ以上の腸内ガス孔106を通って抜けることを可能にする。
【0229】
(実施形態18)
図20を参照して、第18実施形態は、第13実施形態および第14実施形態と類似している。本実施形態において、瘻孔22は、接触している表面によって直接には閉塞されない。この器具は、第8実施形態のフェースプレートに類似するフェースプレートを使用し得る。発泡体壁110により規定される閉じ込め領域130は、必要に応じて吸収部材132を含んで、この閉じ込め領域を少なくとも部分的に満たし得、かつ/または液体の身体廃棄物を吸収し得る。
【0230】
本実施形態において、エラストマーシーリング部材18は、ガスケット150の形態をとり得る。このガスケット150は、発泡体であり得る。このガスケットは、好ましくは非浸透性である。例えば、このガスケット150は、独立気泡発泡体(closed−cell foam)を備え得、かつ/または不浸透性のスキン付きの表面を含み得る。このガスケット150は、発泡体壁110から分離されても、あるいはガスケット150が発泡体壁110に連接されても、または一体的に形成されてもよい。
【0231】
ガスケット150は、接着部材12の内周縁12cを、瘻孔22により排泄される身体廃棄物による接触に対してシールし、そして閉じ込め領域130に収集するように作用し得る。このガスケット150の少なくとも一部分150aは、瘻孔周囲皮膚20に接触し得る。ガスケット150は、(図19に図示されるように)接着部材12の縁12cに部分的に重なっても、またはこのガスケット150が瘻孔周囲皮膚20を全体的に圧迫してもよい。
【0232】
(実施形態19)
図21を参照して、第19実施形態は、閉じ込め体積シールの構成を除いて、第18実施形態に類似する。図21において、発泡体壁110は、キャップの全体の高さには及ばない。代わりに、膨張可能な閉じ込め部材160が、キャップの下側に配置されて発泡体壁110に乗りかかる。閉じ込め部材160は、ほぼ環状かまたは円環状であり得、そして、例示される実施例では、発泡体壁110の幅とほぼ等しい幅を有する。この閉じ込め部材160は、瘻孔22に直接力を加えないように構成される。第18実施形態のように、エラストマーシーリング部材は、接着パッド12の内部縁12cと重なるガスケット150の形態である。このガスケットの部分150cは、瘻孔周囲皮膚20を圧迫し得る。本実施形態において、ガスケット150は、シール圧を直接瘻孔22に加えないように構成され得る。
【0233】
閉じ込め部材160は、適切なポンプ(図示せず)により、膨張ポート96を介して膨張され得る。このポンプは、この器具に組み込まれ得るか、または別体の物品であり得る。閉じ込め部材160内の膨張圧が、キャップ98の部品98aおよび98bに対する閉じ込め体積シールの強度、ならびにガスケット150が、接着パッド12に対してかつ/または瘻孔周囲皮膚20に対して押圧される力を決定する。この圧力はまた、発泡体壁110が圧縮される程度を制御し得、この程度が、固体および液体の瘻孔排出物を含みながら腸内ガスを分離する際の発泡体部材110の特性に影響し得る。数字106で図示されるように、収集器102と発泡体壁110/閉じ込め部材160との間の領域は、通気されて、この発泡壁110を通過した腸内ガスを放出することが可能になり得る。脱臭フィルター(図示せず)を組み込んでこの腸内ガスを脱臭し得る。
【0234】
(実施形態20)
図22を参照して、第20実施形態は、第19実施形態と非常に類似している。主な相違は、閉じ込め部材160が膨張されている様式にある。先の実施形態では、膨張ポート96は、瘻孔を有するヒト(ostomate)がこの閉じ込め部材160を所望の圧まで膨張させることを可能にするように提供される。本実施形態において、この閉じ込め部材は、例えば、オストミー器具の製造の間に予め膨張されている。小さなポート162は、製造の間の膨張を可能にするようにキャップ98に備えられ得る。このポート162は、栓(図示せず)によりシールされて膨張流体の放出を防止し得る。
【0235】
本実施形態において、閉じ込め部材160の膨張圧は、製造者により予め決定され得る。このことは、瘻孔を有するヒトによる閉じ込め部材160の過小膨張または過剰膨張により引き起こされる性能の差異を避けることに役立ち得る。また、瘻孔を有するヒトが閉じ込め部材160を膨張させなければならないという不便さも避けられ、そして使用者が専用の膨張ポンプを供給されるという不便さおよび支出も避けられる。
【0236】
本実施形態において、閉じ込め部材160の体積は、一般的にキャップ98の設計により固定され得る。この閉じ込め部材160は、瘻孔22を圧迫しないので、閉じ込め部材160の体積は、瘻孔22の大きさおよび形状により影響されないかもしれない。この体積は、一般的には固定され得るので、この閉じ込め部材160内の膨張圧は、この器具が身体に付けられた場合に予測可能であり得る。膨張圧の調節が所望される場合、この圧力は、発泡体部材110および/もしくはガスケット150の厚さ、またはいくつかのその他の寸法を変更することにより変化され得る。ある範囲のオストミー器具が、異なる膨張圧まで膨張された異なる型式で製造され得る。瘻孔を有するヒトは、そのヒトの個人的特徴に適した膨張圧を有する、それぞれの型式を選択し得る(またはあつらえられ得る)。
【0237】
(実施形態21)
図23を参照して、第21実施形態は、第8実施形態と非常に類似している。1つの相違は、膨張可能なバルーン94が膨張される様式にある。第8実施形態において、膨張ポート96は、瘻孔を有するヒトが、膨張可能なバルーン94を所望の圧力に膨張することを可能にするために提供される。本実施形態において、この膨張可能なバルーン94は、例えば、このオストミー器具の製造の間に、予め膨張されている。小さなポート(図示せず)は、製造の間の膨張を可能にするようにキャップ98に提供され得る。このポートは、栓(図示せず)でシールされて膨張流体の放出を防止し得る。
【0238】
第20実施形態と同様の様式で、バルーン94の予備膨張は、使用の単純さおよび簡便さにおける利点を提供し、そして使用者またはこの器具が専用の膨張ポンプを運ぶ必要性を回避する。
【0239】
本実施形態において、このバルーン94は、瘻孔22に接触するように構成され得る。従って、このバルーン94の形状および体積は、個人の瘻孔22の形状および大きさに依存して、使用の際に変化し得る。体積のこのようなバリエーションは、バルーン94内の圧力に影響し得、それゆえ瘻孔22に対するバルーン94のシール圧に影響し得る。
【0240】
異なる初期膨張圧を有する、ある種の器具が製造され得る。瘻孔を有するヒトは、そのヒトの瘻孔に適する特定の初期膨張圧を有する型式を選択し得る(またはあつらえられ得る)。さらに、またあるいは、バルーン94の体積は、キャプ98の特徴により制御され得る。例えば、この特徴は、フェースプレート10(またはキャップ98の第1の部品98a)と、このバルーン94が支持される後方表面(98b/98d)との間の距離であり得る。この距離は、キャップ98の寸法により制御され得る。バルーン94の体積を制御するための異なる特徴の寸法を有するある範囲のキャップ98が、製造され得、そして、瘻孔を有するヒトは、そのヒトの瘻孔に適切な型式を選択し得る(またはあつらえられ得る)。
【0241】
例示される実施例において、このバルーン94は、第2キャップ部品98bにより支持されており、この部品98bは、収集器102に連結される。この第2キャップ部品98bは、外部キャップカバー98dから垂れ下がるようにカバー98dに連結される。このカバー98dは、フェースプレート10に向かって延びるスカートまたは側壁98eを有し、そして解放可能な接続98cにより第1のキャップ部品98aに解放可能に固定される。この実施例において、この解放可能な接続98cは、機械式留め具である。この側壁98eの高さは、フェースプレート10の上の第2キャップ部品98bの高さを決定し得、そしてバルーン94が瘻孔22に対して押圧される程度を制御し得る。異なる側壁高さ98eを有するある範囲の外部カバー98dが製造され得る。瘻孔を有するヒトは、そのヒトの瘻孔に適する特定の側壁高さを有する器具を選択し得る(またはあつらえられ得る)。
【0242】
さらに、またあるいは、キャップ98は、フェースプレート10に対して第2のキャップ部品98bの高さを調節するための調節機構を備え得る。例えば、このような調節機構は、外部キャップカバー98dに対する第2のキャップ部品98bの位置、および/または第1のキャップ部品98aに対する外部キャップカバー98dの位置を調節し得る。例えば、ねじ山付き接続またはランプ(ramp)接続を使用して、回転位置に従って軸方向移動を制御し得る。ねじ山付きの実施例は、実施例23に例示される。
【0243】
さらに、またあるいは、1つ以上のスペーサー(図示せず)が、バルーン94またはこのバルーン94に隣接するかもしくはバルーン94を支持する表面の相対位置決めの調節のために提供され得る。
【0244】
さらに、またあるいは、シーリング部材18の(および/または提供される場合に、発泡体壁(図示せず)の)厚さ(例えば、高さ)は、バルーン94の体積に影響を及ぼすように、そしてバルーン94の膨張圧に影響を及ぼすように変化され得る。例えば、異なる厚さのある範囲のシーリング部材、および/または異なる厚さ(例えば、高さ)のある範囲の発泡体壁は、瘻孔を有するヒトがそのヒトの瘻孔に適する適切な大きさを選択することが可能となるように提供され得る。このようなシーリング部材または発泡体壁は、ある範囲の異なるキャップ98に予め設置されるか、または彼もしくは彼女の瘻孔に適するようにキャップ98をカスタマイズするように、標準キャップ98で瘻孔を有するヒトにより設置可能であり得るかのいずれかである。
【0245】
腸内ガスは、第2キャップ部品98bと外部キャップカバー98dとの間の1つ以上の排気チャネル170を通過することにより、バルーン94と収集器102との間の領域104から排気され得る。これらのチャネルは、例えば、第2キャップ部品98bの上部表面および/または外部キャップカバー98dの下部表面1つ以上の輪郭により規定され得る。これらのチャネル170は、一般的に少なくとも1つの次元が狭く、チャネル170における固体瘻孔排出物の通路を閉塞し得る。脱臭フィルター172は、キャップ98の排気開口部174に提供され得、キャップ98からの腸内ガス排気が、外側の環境へ出るために脱臭フィルター172を通過するように、チャネル170と連絡している。
【0246】
図23に示される例では、バルーン94は、瘻孔のおよその形状に輪郭をあわせた、周辺環状突出部100aおよび中央のくぼみまたは凹部100bを含む輪郭プロフィールを有し得る。
【0247】
(実施形態22)
図26を参照して、第22実施形態は、第21実施形態と非常に類似している。主な相違は、外部キャップカバー98dの側壁98eの実施、および第1のキャップ部品98aに対する解放可能な接続98cの実施にある。本実施形態において、側壁98eおよび取外し可能な接続98cは、環状スペーサーまたは環状部分98fにより形成され得、この環状スペーサーまたは環状部分は、外部キャップカバー98dの上部と、第1のキャップ部品98aとの間に配置される。この環状部分98fは、外部キャップカバー98dまたは第1のキャップ部品98aのうちの1つまたは両方への解放可能な接続(例えば、もろい接続)を備え得る。環状部分98fの長さ(または「高さ」)は、第1のキャップ部品98aに対する外部キャップカバー98dおよび第2キャップ部品98bの高さを決定し得、したがってバルーン94の体積を制御し得る。
【0248】
瘻孔を有するヒトが瘻孔から排出することを所望する場合、この瘻孔を有するヒトは、外部カバー部品98dを取り外し(これは、バルーン94をシーリング係合部から取り外す)、そして収集器102を拡張させる。
【0249】
(実施形態23)
図27を参照して、第23実施形態は、第21実施形態に類似する。主な相違は、外部キャップカバー98dと第1キャップ部品98aとの間の解放可能な接続98cの実施にある。本実施形態において、第1キャップ部品98a上の第1ねじ山180と、外部キャップカバー98dの側壁98e上の第2のねじ山182との間に、ねじ山接続が形成される。瘻孔を有するヒトは、バルーン94の体積(および圧力)を、第1キャップ部品98aに対する外部キャップカバー98dの回転により調節し得る。一方向の回転(例えば、反時計回り)は、第1のキャップ部品98aからの外部キャップカバー98d(および第2のキャップ部品98b)の距離を増加し得る。他方向の回転(時計回り)は、第1のキャップ部品98aから外部キャップカバー98d(および第2のキャップ部品98b)の距離を減少し得る。
【0250】
瘻孔を有するヒトが瘻孔からの排出を所望する場合、この瘻孔を有するヒトは、外部キャップカバー98dを完全に回して外し、この外部キャップカバー98dを第1のキャップ部品98aから分離する。
【0251】
第2のキャップ部品98bは、外部キャップカバー98dと共に回転するために、外部キャップカバー98dに固定され得る。あるいは、外部キャップカバー98dは、第2キャップ部品98bに対して回転可能であり得る。第2のキャップ部品98bは、第1のキャップ部品98aに対して固定された回転方向のままであり得る。
【0252】
改変した形態では、ねじ山接続は、外部キャップカバー98dと第2キャップ部品98bとの間であり得る。次いで、外部キャップカバー98dの回転は、外部キャップカバー98dに向かってかまた外部キャップカバー98dから離れるかのいずれかで、第2のキャップ部品98bの相対移動を生じ得る。
【0253】
(実施形態24)
図28を参照して、第24実施形態は、第21実施形態と類似である。主な相違は、調整器突出部184の付加である。この調整器突出部184は、第2のキャップ部品98bおよび/または外部キャップカバー98dから内側に突出する。この調整器突出部184は、バルーン94を押圧して、バルーン94に占められる体積を減少させることにより、バルーン94の圧力を増加し得る。
【0254】
本実施形態において、調整器突出部184は、ねじ切りされて、この突出物184の突出の程度が変更され得る。この調整器突出部184は、第2キャップ部品98bおよび/または外部キャップカバー98dを通って伸び、外部調整を可能にし得る。
【0255】
調整器突出部184の先端は、滑らかなプロフィールを有するような形状にされ得る。このプロフィールは、バルーン94を損傷する危険性を低減し得る。さらに、またあるいは、1つ以上の保護部材(図示せず)が、調整器突出部184の周囲または付近に配置されて、バルーン94を突出部184から保護し得る。
【0256】
(実施形態25)
図24および25は、第21実施形態〜第24実施形態のシーリング部材18/150の代替の構成を例示する。図24は、第8実施形態および第18実施形態により詳細に記載されるようなガスケット150の形態のシーリング部材を例示する。図24において、バルーン94は、予め膨張され得るか、またはこのバルーン94は、適切な膨張ポンプを使用して瘻孔を有するヒトにより膨張可能であり得る。
【0257】
図25は、図24に類似するが、ガスケット150の頂部上に配置される環状発泡体壁110を備える。この発泡体壁110は、固体または液体の身体廃棄物の通路を閉塞したまま、腸内ガスをその発泡体壁110を通過させ得るように浸透性である。この発泡体壁110は、第11実施形態〜第21実施形態のいずれかに記載されるとおりであり得る。発泡体壁110およびガスケット150は、固定され得るかまたは複合部材として一緒に形成され得、あるいは発泡体壁110およびガスケット150は、別体であり得るかまたは分離可能な要素であり得る。
【0258】
実施形態9〜25の個々の制御排出デバイスの特徴の組合せもまた考えられる。
【0259】
瘻孔からの排出を制御するための制御された排出デバイスの形態、および/または排出された廃棄物を収集するためのオストミーパウチの形態の、オストミー器具が記載される。この器具は、以下のうちの1つ以上を備え得る:瘻孔の周囲のシールまたは直接瘻孔に対するシールを提供するための、エラストマー瘻孔シール;瘻孔内を通過せずに瘻孔を閉塞するための、瘻孔閉塞物;瘻孔周囲の発泡体壁;少なくとも固体の排出物を瘻孔に隣接する閉じ込め領域に閉じ込めるための、閉じ込めシール;収容可能な収集器バッグ;ならびに交換可能な制御された排出デバイスおよびオストミーパウチ。この発泡体壁は、糞便に対する障壁を提供し得るが、腸内ガスが抜けること可能にする。この発泡体壁および/または瘻孔閉塞物および/または閉じ込めシールは、瘻孔シールに対するシール力を増加させる方向に、力を付与し得る。
【0260】
前述の記載は、本発明の好ましい形態の単なる例示であること、ならびに多くの改変物、改良物および等価物が、本発明の範囲および/または原理から逸脱することなく使用され得ることもまた、理解される。したがって、特許請求の範囲は、このような改変物、改良物、および等価物の全てを包含すると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0261】
18 エラストマーシーリング部材
22 瘻孔
90 制御された排出デバイス
92 閉塞物
108、110 発泡体壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載された発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−106027(P2012−106027A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−36976(P2012−36976)
【出願日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【分割の表示】特願2008−125345(P2008−125345)の分割
【原出願日】平成15年3月27日(2003.3.27)
【出願人】(509146126)コンバテック・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (13)
【氏名又は名称原語表記】CONVATEC TECHNOLOGIES INC
【Fターム(参考)】