オゾン発生・照明装置
【課題】紫外線ランプによるオゾン生成機能とブラックライト機能に着目して新規な使用態様、例えば鑑賞魚の育成や生花の長期保存を可能とするとともにこれらのディスプレィ効果の向上を図る構造簡易で小型軽量であり、取り扱いが簡便かつ廉価なオゾン発生・照明装置を提供する。
【解決手段】主面部4Aを照明光放射面として側面部に空気流入部9とオゾン化空気排出部10を設けて内部に空気流路空間部5を構成してなる筐体2内に、紫外線ランプ7と駆動回路部8からなる紫外線ランプユニット6を収納してなる。紫外線ランプ7から出射した照明光を主面部4Aを外部に放射するとともに、空気流入部9から流入して空気流路空間部5を流れる空気12をオゾン化して生成したオゾン化空気14をオゾン化空気排出部10から排出する。
【解決手段】主面部4Aを照明光放射面として側面部に空気流入部9とオゾン化空気排出部10を設けて内部に空気流路空間部5を構成してなる筐体2内に、紫外線ランプ7と駆動回路部8からなる紫外線ランプユニット6を収納してなる。紫外線ランプ7から出射した照明光を主面部4Aを外部に放射するとともに、空気流入部9から流入して空気流路空間部5を流れる空気12をオゾン化して生成したオゾン化空気14をオゾン化空気排出部10から排出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に紫外線ランプを有して、オゾンを発生するオゾン発生機能といわゆるブラックライト照明を行う紫外線照明機能との複合機能を有するオゾン発生・照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オゾン発生装置は、消臭、除菌作用を奏するとともに、時間経過にしたがい自己破壊により酸素に変化して無害化するオゾンを生成する装置である。オゾン発生方法としては、放電法、電解法、放射線照射法等の各種方法があるが、一般的には構造や操作が簡易である紫外線ランプを用いた光化学反応方法が採用されている。紫外線ランプオゾン発生装置は、紫外線ランプから放射する短波長の紫外線(UV−C。波長185nm)に空気を晒らすことにより、酸素を分解してオゾンに変える。光化学反応方法を採用したオゾン発生装置としては例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている。
【0003】
特許文献1には、冷蔵庫に付設されて貯蔵された野菜や果物から発生する鮮度を劣化させるエチレンを酸化して鮮度維持を図るとともに殺菌作用を奏するオゾン発生装置が記載されている。オゾン発生装置は、波長184.9nm及び波長253.7nmにピークを有する紫外線を出射する紫外線ランプを備える。オゾン発生装置は、空気吸込口から取り入れた空気を紫外線ランプから出射する紫外線に晒してオゾン化空気を生成し、このオゾン化空気を送風機を設けた空気吹出口から庫内へと吹き出しする。
【0004】
特許文献2には、ダクトの周壁に開口部を形成し、この開口部を介してダクト内に紫外線ランプを突出させるように取り付けるオゾン発生装置が記載されている。オゾン発生装置は、ダクト内を流れる空気に紫外線をあてることによりオゾン化空気を生成して各部へと供給されて脱臭、除菌が行われるようにする。
【0005】
ところで、紫外線ランプは、上述したオゾン化空気の生成源ばかりでなく、波長特性により様々な用途に使用されている。紫外線ランプは、出射する紫外線の波長特性が、例えば185nmでは上述したオゾン発生用として、200nm〜400nmではいわゆるUV硬化型樹脂やUV塗料等の硬化用光源用として、250nmではUV洗浄用として、さらに280nm〜315nmではいわゆるブラックライトとして水槽等の照明用や日焼け灯用に用いられる。紫外線ランプは、照明用として用いることにより、ブラックライトとして周囲に存在する蛍光物体を光らせて独自の雰囲気作りが行われるようにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−169504号公報
【特許文献2】特開2002−37608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように紫外線ランプは、波長特性により様々な用途に用いられているが、従来ではほとんどが特定目的のための使用態様であった。本発明は、紫外線ランプによるオゾン生成機能とブラックライト機能に着目して新規な使用態様、例えば鑑賞魚の育成や生花の長期保存を可能とするとともにこれらのディスプレィ効果の向上を図る構造簡易で小型軽量であり、取り扱いが簡便かつ廉価なオゾン発生・照明装置を提供することを目的に提案されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成する本発明に係るオゾン発生・照明装置は、少なくとも1つの主面部が光透過特性を有して照明光放射面部として構成されるとともに側面部に空気流入部とオゾン空気排出部を設け内部空間部に空気流路を構成した密閉箱体からなる筐体と、紫外線ランプと駆動回路部からなり少なくとも紫外線ランプを筐体の内部空間部に収納した紫外線ランプユニットとを備える。オゾン発生・照明装置は、紫外線ランプから出射された出射光を照明光放射面部から照明光として外部に放射するとともに、空気流入部から流入して空気流路空間部を流れる空気を紫外線により反応させてオゾン化し、生成したオゾン化空気をオゾン空気排出部から排出する。
【0009】
オゾン発生・照明装置は、いわゆるブラックライトとして周囲に存在する蛍光物体を光らせて独自の雰囲気作りが行われるようにするとともに、オゾン化空気を放出することにより周囲に存在する植物等を活性化するとともに、除菌作用も奏されるようにする。オゾン発生・照明装置は、オゾン化空気が時間経過に伴って自己分解により酸素に変わるために、環境汚染を生じさせることは無い。オゾン発生・照明装置は、使用形態として、例えば水槽の上部に設置して空気流入部に空気ポンプを接続して供給される空気をオゾン化してオゾン空気排出部から水中に放出することにより、水槽内の水質浄化を図るとともに熱帯魚や金魚等の飼育物の成長を促す働きを奏し、また照明光放射面部から放射する照明光により水槽内を照明する。また、オゾン発生・照明装置は、使用形態として、例えば花瓶等の置き台として用いられ、花瓶等を照明するとともに生けられた草花等にオゾンを供給する。
【0010】
オゾン発生・照明装置は、筐体の照明光放射面部に、所定波長領域の紫外線を透過させる紫外線波長選択透過体を設けてもよい。オゾン発生・照明装置は、紫外線波長選択透過体により主たる使用目的に応じて所定波長の紫外線を選択的に透過させることにより、目的外の紫外線放射による影響が低減されるようにする。
【0011】
オゾン発生・照明装置は、筐体の内部に構成される空気流路空間部を、空気流入部と連通されて流入した空気を紫外線ランプに直接晒して流すことによりオゾン化が行われるようにするオゾン化空気生成流路と、このオゾン化空気生成流路において生成したオゾン化空気を紫外線ランプに対して光学的に遮蔽した状態でオゾン化空気排出部に流すオゾン化空気流路とから構成してもよい。オゾン発生・照明装置は、初期段階でオゾン化されたオゾン化空気が、空気流路空間部内を紫外線ランプに晒されて流れることによる自己分解を低減し、効率的なオゾン化空気の排出が行われるようにする。
【0012】
オゾン発生・照明装置は、筐体を、内部空間部が、紫外線ランプを収納するランプ収納空間部と駆動回路部を収納する回路収納空間部とに区割りして構成する。オゾン発生・照明装置は、ランプ収納空間部がオゾン化空気生成流路を構成するために密閉性が必要であり、一方回路収納空間部が特に密閉性を必要とせず、保守性の向上やコスト低減を図ることが可能とされる。また、オゾン発生・照明装置は、ランプ収納空間部と回路収納空間部とを区割りすることにより、オゾンによる駆動回路部の電子部品等の損傷が防止可能となり、耐久性や信頼性の向上が図られる。
【0013】
オゾン発生・照明装置は、筐体が、上面部に載置体を載置する置き台を構成し、載置した載置体を下面側から照明する照明光放射面部を構成するとともに、載置体に対してオゾン空気排出部からオゾン化空気を供給する。オゾン発生・照明装置は、上面部に例えば草花をいけた花瓶等を載置してブラックライト照明することにより独自の雰囲気を醸し出すようにするとともに、オゾン空気排出部から排出したオゾン化空気を花瓶内に導いて草花にあてることにより長持ちさせる。オゾン発生・照明装置は、オゾン化空気により水を浄化することにより、頻繁な水交換を不要とし注ぎ水の手間で草花を長持ちさせる。
【0014】
また、上述した目的を達成する本発明に係るオゾン発生・照明装置は、上面部を載置体を載置する載置部とするとともに内部空間部を外周壁に沿った環状のランプ収納空間部とこのランプ収納空間部に囲まれた円形の回路収納空間部とに区割りした円形の置き台を構成する筐体と、この筐体のランプ収納空間部に収納される略環状の紫外線ランプと回路収納空間部に収納された駆動回路部とにより構成した紫外線ランプユニットと、照明光放射面部の内面に設けた紫外線カット体を備える。オゾン発生・照明装置は、筐体の上面部の少なくともランプ収納空間部に対応する環状領域部を光透過特性を有する照明光放射面部として構成するとともに、回路収納空間部に対応する円形の中央領域部を載置体を載置する載置部として構成する。オゾン発生・照明装置においては、照明光放射面部から放射する照明光により載置部上に載置した例えば花瓶等の載置体の外周部を下面側から照明するとともに、載置体に対して上記オゾン空気排出部から上記オゾン化空気を供給する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、少なくとも1つの主面部を照明光放射面部として構成するとともに側面部に空気流入部とオゾン空気排出部を設けて内部空間部に空気流路を構成した密閉箱体からなる筐体内に、紫外線ランプと駆動回路部からなる紫外線ランプユニットの少なくとも紫外線ランプを収納して構成され、紫外線ランプから出射された照明光を照明光放射面部から外部に放射するとともに、空気流入部から流入して空気流路空間部を流れる空気をオゾン化したオゾン化空気をオゾン空気排出部から排出する構造簡易で小型軽量かつ取り扱いが簡便で廉価なオゾン発生・照明装置を得ることが可能となる。本発明によれば、いわゆるブラックライトとして周囲に存在する蛍光物体を光らせて独自の雰囲気作りをする照明装置としての機能と、オゾン化空気を放出することにより周囲に存在する植物等を活性化するとともに除菌作用も奏するオゾン発生装置としての機能とを同時に奏し、花瓶等の置き台や水槽の照明装置等として新規な使用態様を創出する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るオゾン発生・照明装置の縦断面図である。
【図2】同オゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【図3】第2の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【図4】同オゾン発生・照明装置の横断面図である。
【図5】第3の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の一部切欠き平面図である。
【図6】同オゾン発生・照明装置の横断面図である。
【図7】オゾン発生・照明装置を水槽照明装置に適用した使用態様図である。
【図8】第4の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【図9】第5の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【図10】オゾン発生・照明装置を花瓶載置台に適用した使用態様図である。
【図11】第6の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の縦断面図である。
【図12】同オゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態として図面に示したオゾン発生・照明装置について、詳細に説明する。本発明の第1の実施の形態として図1及び図2に示したオゾン発生・照明装置1は、オゾン発生機能と照明光による照明機能を奏し、室内等に設置するとともに例えば熱帯魚や金魚等の鑑賞魚を飼育する水槽に設置し、或いは生花46をいけた花瓶45に付設して用いられる。
【0018】
オゾン発生・照明装置1は、基板3とカバー部材4とを組み合わせて内部に空気流路空間部5を構成した筐体2と、この筐体2内に収納した紫外線ランプ7と駆動回路部8からな紫外線ランプユニット6とを備える。オゾン発生・照明装置1には、カバー部材4に空気流路空間部5と連通する空気流入部9とオゾン化空気排出部10が設けられる。オゾン発生・照明装置1には、カバー部材4の内面に所定波長領域の紫外線を透過させる紫外線波長選択透過体11を設けてもよい。
【0019】
オゾン発生・照明装置1は、図1矢印で示すように、空気流入部9を介して外部より空気12を取り入れて空気流路空間部5内に流す。オゾン発生・照明装置1は、後述するように取り入れた空気に紫外線ランプ7から出射した紫外線を当てて空気流路空間部5内においてオゾン13を生成する。オゾン発生・照明装置1は、空気流路空間部5内で生成したオゾン13を含むオゾン化空気14をオゾン化空気排出部10から外部へと排出する。
【0020】
オゾン発生・照明装置1は、基板3が、例えば横長矩形の金属板や合成樹脂板により形成され、後述するようにカバー部材4の底板とともに、紫外線ランプユニット6の駆動回路部8の実装基板として機能する。基板3は、詳細を省略するが例えば壁面に取り付ける際の取付け板或いは水槽等に設置する際の設置板や載置板としても機能させてもよい。
【0021】
オゾン発生・照明装置1は、カバー部材4が、例えば透明若しくは半透明なアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス板により底面部を開放した横長矩形の箱状に形成される。カバー部材4は、後述するように紫外線ランプ7から出射された照明光を透過させて外部へと放射させるようにする。カバー部材4は、基板3の主面上に底面部が閉塞されるようにして組み合わされることにより、基板3とにより内部に密閉空間部からなる空気流路空間部5を構成する。カバー部材4は、例えば石英ガラスにより形成し、外部に紫外線を直接放射するようにしてもよい。
【0022】
カバー部材4は、上述したように基板3に組み合わせて筐体2を構成するが、詳細を省略する適宜の構造により基板3に対して着脱自在として紫外線ランプ7の交換等が行われるようにする。カバー部材4は、基板3に対して着脱自在な組み合わせ構造により一体化するが、空気流路空間部5が密閉性を保持するように適宜の密閉構造を以って組み合わされる。
【0023】
なお、カバー部材4は、底面部を除く主面部4A及び主面部と直交する外周側面部を上述した素材により一体に形成し、各部位から照明光を四方へと放射するように構成したが、かかる構成に限定されないことは勿論である。カバー部材4は、例えば主面部4Aを透明若しくは半透明素材によって光透過特性を有して形成することにより照明光放射面部として構成するとともに、遮光素材により筒状の外周側面部を形成して主面部4Aと一体化するようにしてもよい。かかるカバー部材4は、主面部4Aからのみ照明光を外部へ放射する。
【0024】
オゾン発生・照明装置1は、上述したカバー部材4の長さ方向の一方外周側面部(第1外周側面部)4Bに空気流入部9を設けるとともに、相対する長さ方向の他方外周側面部(第2外周側面部)4Cにオゾン化空気排出部10を設ける。オゾン発生・照明装置1においては、図2に示すように空気流入部9とオゾン化空気排出部10が軸線をズラしてカバー部材4に形成することにより、空気流路空間部5内において空気12が蛇行して流れる。
【0025】
空気流入部9は、第1外周側面部4Bに形成した貫通孔に組み付けたバルブ内蔵接続管からなる。空気流入部9は、チューブ接続部9Aを外方に突出させるとともに空気排出部9Bを空気流路空間部5に臨ませて、カバー部材4の第1外周側面部4Bに取り付けられる。空気流入部9は、チューブ接続部9Aに図示しないポンプ、コンプレッサ等の空気供給源と接続される空気流入チューブ15が接続される。空気流入部9は、内蔵したバルブにより空気流路空間部5からのオゾン化空気の逆流を防止する。
【0026】
オゾン化空気排出部10も、第2外周側面部4Cに形成した貫通孔に組み付けたバルブ内蔵接続管からなる。オゾン化空気排出部10は、空気排出部10Bを空気流路空間部5に臨ませるとともにチューブ接続部10Aを外方に突出させて第2外周側面部4Cに取り付けられる。オゾン化空気排出部10は、チューブ接続部10Aに水槽40や花瓶45等の図示しないオゾン供給体へとオゾン化空気14を供給するオゾン化空気供給チューブ16が接続される。
【0027】
紫外線ランプユニット6は、駆動回路部8が、電源回路や安定化回路等を構成する電子部品等を実装した回路基板をシールドケース内に収納してなり、上述したように基板3の主面上に搭載される。紫外線ランプユニット6は、シールドケースの上面にランプ支持基板18を搭載し、このランプ支持基板18の長さ方向の一方側に位置して設けた板バネ部材からなるソケット端子17を介して紫外線ランプ7を取り付ける。なお、紫外線ランプユニット6には、図示を省略するが例えば排出するオゾンの濃度を検出するオゾン濃度センサ等を設け、またこのオゾン濃度センサの出力により駆動回路部8を介して紫外線ランプ7の点灯制御を行うようにしてもよい。
【0028】
紫外線ランプユニット6は、駆動回路部8に対して接続した電源コード19から電源が供給される。電源コード19は、空気流路空間部5の密閉性を保持した状態でカバー部材4から外部に引き出されて電源と接続される。なお、電源コード19には、図示を省略するが途中に例えば手動でオン・オフ操作を行う電源スイッチやタイマが設けられる。
【0029】
紫外線ランプユニット6は、紫外線ランプ7として例えば周知のU字型紫外線ランプを用いる。U字型紫外線ランプは、詳細な構成の説明を省略するが、内面に蛍光層を形成したガラス管をU字状に湾曲して両端開口部に口金を被せて封止したガラスバルブの内部に紫外線放射ガス、例えばアルゴンと水銀或いはキセノンを主体としたガスを充填し、このガラスバルブの両端に放電電極を設けてなる。紫外線ランプ7は、放電電極に駆動電圧を印加することによりガラスバルブの内部で放電が発生し、この放電により紫外線放射ガスから紫外線を放射する。紫外線ランプ7は、紫外線がガラスバルブを透過する際に蛍光層を光輝させることにより照明光を出射する。
【0030】
オゾン発生・照明装置1は、オゾン13を発生するオゾン発生機能と照明光を出射する照明機能を奏することから、紫外線ランプ7として比較的広帯域の紫外線出射特性を有するものを用いることが好ましい。紫外線ランプ7は、オゾン発生効率が大きい185nm帯域の紫外線を出射し、また照明光として280nm〜315nm帯域の照明光を出射する。紫外線ランプ7は、図1に示すように放電電極を相対するソケット端子17にはめ込むことによりランプ支持基板18に対して片持ち状態に支持される。紫外線ランプ7は、カバー部材4の主面部4Aの内面と平行状態で空気流路空間部5内において水平姿勢に保持される。紫外線ランプ7は、ランプ支持基板18を介して駆動回路部8との電気的接続が行われる。
【0031】
オゾン発生・照明装置1においては、空気12からオゾン13を生成する紫外線ランプ7によるオゾン発生機能がもっぱらカバー部材4の空気流路空間部5内において効率よく発揮されるとともに、照明機能が出射した照明光をカバー部材4を透過して外部へと効率よく放射されればよい。オゾン発生・照明装置1においては、カバー部材4の主面部4Aの内面に設けた紫外線波長選択透過体11により出射する紫外線を制御する。紫外線波長選択透過体11は、カバー部材4を透過して外部に照明光として出射される照明光について、185nm帯域の紫外線を遮蔽するとともに280nm〜315nm帯域の紫外線については透過させるように作用する。紫外線波長選択透過体11については、カバー部材4の内面に対してフィルタフィルムの貼着、或いは上述した特性を有する素材をコーティング等することにより設ける。
【0032】
オゾン発生・照明装置1においては、紫外線ランプ7から出射された照明光がカバー部材4を透過して外部へと放射する。オゾン発生・照明装置1においては、上述したようにカバー部材4の内面に設けた紫外線波長選択透過体11により、照明用の280nm〜315nm帯域の照明光を外部に放射して照明を行うとともに、照明用として不要な短波長紫外線を遮蔽する。オゾン発生・照明装置1においては、放射した照明光により周囲の蛍光体物質を光らせて独特な雰囲気作りが行われるようにする。
【0033】
オゾン発生・照明装置1においては、空気流入部9にコンプレッサ等に接続した空気流入チューブ15を接続するとともにオゾン化空気排出部10にオゾン化空気供給チューブ16を接続する。オゾン発生・照明装置1においては、空気流入チューブ15を介して空気流入部9から空気流路空間部5内に空気12が供給され、オゾン化空気排出部10からオゾン化空気供給チューブ16を介して外部へと排気される。オゾン発生・照明装置1においては、紫外線ランプ7がオフ状態において、オゾン化空気排出部10から空気12がそのまま排出される。
【0034】
オゾン発生・照明装置1においては、電源コード19を電源コンセットに接続して電源スイッチをオン操作することにより、紫外線ランプユニット6の駆動回路部8に電源が供給されて紫外線ランプ7が点灯する。オゾン発生・照明装置1においては、空気12が、空気流路空間部5内においてカバー部材4の内面と紫外線ランプユニット6との間に構成された空気流路を流れる途中で、点灯した紫外線ランプ7から出射された紫外線が存在する紫外線雰囲気中を通過する。オゾン発生・照明装置1においては、紫外線に晒された空気12が酸素成分を分解されてオゾン13に変わりオゾン化空気14が生成される。
【0035】
オゾン発生・照明装置1においては、オゾン化空気14を、空気流路空間部5内からオゾン化空気排出部10を介して外部へと放出し、オゾンの殺菌や脱臭作用によって衛生対策や快適環境が創成されるようにする。オゾン発生・照明装置1においては、オゾン化空気排出部10に接続したオゾン化空気供給チューブ16を図示しない水槽等に導いてオゾン化空気14を供給することにより、水槽内の殺菌や脱臭が行われるようにするとともに観賞魚の成長促進が図られるようにする。
【0036】
オゾン発生・照明装置1においては、上述したようにガラスバルブの内面に蛍光層を形成したU字型紫外線ランプ7を用いたが、かかるU字型紫外線ランプ7に限定されないことは勿論である。オゾン発生・照明装置1においては、後述するように様々な形状の紫外線ランプが用いられるとともに、所定の波長帯域の紫外線を出射する。オゾン発生・照明装置1においては、紫外線ランプがガラスバルブを石英ガラス管により形成し、空気流路空間部5内において効率的な紫外線放射を行ってオゾン生成機能が奏されるようにし、カバー部材4の内面に紫外線波長選択透過体とともに、或いはこれに変えて蛍光層を形成するようにしてもよい。
【0037】
オゾン発生・照明装置1においては、上述したようにカバー部材4の第1外周側面部4Bに空気流入部9を設けるとともに第2外周側面部4Cにオゾン化空気排出部10を設けて空気12が空気流路空間部5内を長さ方向に流れるように構成する。オゾン発生・照明装置1においては、空気流路空間部5内において空気12が紫外線ランプ7に沿って流れることにより、紫外線ランプ7から出射された紫外線に晒されてオゾン化空気14に変化する。オゾン発生・照明装置1においては、オゾン化空気14が紫外線ランプ7のほぼ全長に沿って流れることから、空気流入部9側の初期段階でオゾン化した分がオゾン化空気排出部10の近傍付近では紫外線に晒されて分解して酸素となるためにオゾン化率が低下する。
【0038】
第2の実施の形態として図3及び図4に示したオゾン発生・照明装置20は、空気流路空間部5内において後段位置においてもオゾン化空気14が保持されて効率的なオゾン排出が行われるように構成したことを特徴とする。オゾン発生・照明装置20は、基本的な構成を上述したオゾン発生・照明装置1と同等とすることから、対応する部位には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0039】
オゾン発生・照明装置20も、基板3にカバー部材4を組み合わすことにより内部に密閉された空気流路空間部21を構成する。オゾン発生・照明装置20は、空気流路空間部21内に後述する隔壁部材22を組み合わせることにより、空気流路空間部21を空気流路23とオゾン化空気生成流路24とオゾン化空気流路25に区割りしてなる。オゾン発生・照明装置20は、カバー部材4の第1外周側面部4Bに設ける空気流入部9を幅方向の一方外周側面部(第3外周側面部)4D側に寄った位置に設けるとともに、第2外周側面部4Cに設けるオゾン化空気排出部10を幅方向の他方外周側面部(第4外周側面部)4E側に寄った位置に設ける。
【0040】
オゾン発生・照明装置20は、図4に示すように隔壁部材22がカバー部材4の内部を上下空間に仕切る板状部材からなり、下部空間内に駆動回路部8を収納するとともに、ソケット端子17を貫通させて上部空間内に紫外線ランプ7を収納する。隔壁部材22は、例えば紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材により形成し、図3及び図4に示すように平行に対峙する長さ方向の第1隔壁部22Aと第2隔壁部22Bを一体に形成する。隔壁部材22は、第1隔壁部22Aと第2隔壁部22Bを、紫外線ランプ7を収納するに足る間隔を以って一体に立設する。
【0041】
隔壁部材22は、カバー部材4に組み合わされた状態において、第1隔壁部22Aと第2隔壁部22Bの上縁が主面部4Aの内面に突き当てられる。隔壁部材22は、第1隔壁部22Aがカバー部材4の第3外周側面部4Dと全長に亘って対向し、一方側に空気流入部9を臨ませる空気流路23を構成する。隔壁部材22は、第2隔壁部22Bがカバー部材4の第4外周側面部4Eと全長に亘って対向し、他方側にオゾン化空気排出部10を臨ませるオゾン化空気流路25を構成する。隔壁部材22は、第1隔壁部22Aと第2隔壁部22Bとの間に紫外線ランプ7を収納してオゾン化空気生成流路24を構成する。
【0042】
隔壁部材22は、第1隔壁部22Aの上縁に、ほぼ中央位置から第2外周側面部4C側の上縁に亘って段落ち22A1が形成されてカバー部材4と組み合わせた状態で、主面部4Aの内面との間に間隙が構成されるようにする。隔壁部材22は、この間隙を介して第1隔壁部22Aにより区割りする空気流路23とオゾン化空気生成流路24とを、第2外周側面部4C側、すなわち空気12の流れ方向の前方側において連通させる。
【0043】
隔壁部材22には、第2隔壁部22Bの下縁に、ほぼ中央位置からから第1外周側面部4B側において開口する長さ方向のスリット22B1を形成することにより、間隙が構成されている。隔壁部材22は、この間隙を介して第2隔壁部22Bにより区割りするオゾン化空気生成流路24とオゾン化空気流路25とを第1外周側面部4B側において連通させる。
【0044】
オゾン発生・照明装置20においては、空気流入部9を介して供給された空気12が空気流路23内を流れ、隔壁部材22の第1隔壁部22Aに形成した段差22A1によって構成された間隙を介してオゾン化空気生成流路24内へと流れ込む。オゾン発生・照明装置20においては、オゾン化空気生成流路24内に流れ込んだ空気12が、紫外線ランプ7から出射された紫外線によりオゾン化する。オゾン発生・照明装置20においては、オゾン化空気生成流路24内において生成されたオゾン13が、隔壁部材22の第2隔壁部22Bに形成したスリット22B1によって構成された間隙を介してオゾン化空気流路25内へと流れ込む。オゾン発生・照明装置20においては、オゾン化空気排出部10を介してオゾン化空気14が外部へと放出される。
【0045】
オゾン発生・照明装置20は、上述したように紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材やガラス等により隔壁部材22を一体に形成することにより、空気流路空間部21を構成する空気流路23とオゾン化空気生成流路24とオゾン化空気流路25が互いに紫外線遮蔽流路として構成される。オゾン発生・照明装置20においては、空気流路23から流れ込んだ空気12が充分な空間長を有するオゾン化空気生成流路24内を流れることにより、紫外線に対して晒されてオゾン13の生成を効率的に行うことを可能とする。オゾン発生・照明装置20においては、オゾン13がオゾン化空気生成流路24と平行なオゾン化空気流路25を流れて外部へと放出されるが、上述した紫外線遮蔽空間部の構成により生成されたオゾン13が紫外線により再び分解されてしまうことは無い。
【0046】
オゾン発生・照明装置20は、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材やガラス等により形成した隔壁部材22をカバー部材4に組み合わせて空気流路空間部21内に互いに連通する紫外線遮蔽流路の各流路23〜25を構成したが、かかる構成に限定されないことは勿論である。オゾン発生・照明装置20においては、上述した隔壁部材22の第1隔壁部22A及び第2隔壁部22Bと同等構造の隔壁部をカバー部材4の内面に一体に形成するようにしてもよい。また、オゾン発生・照明装置20は、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材により隔壁部材22を形成したが、少なくともオゾン化空気14が流れるオゾン化空気流路25を紫外線遮蔽流路として構成すればよく、第2隔壁部22Bに適宜の紫外線遮蔽体を形成してもよい。
【0047】
第3の実施の形態として図5及び図6に示したオゾン発生・照明装置30は、いわゆる壁掛け型の態様で使用される。オゾン発生・照明装置30も、基本的な構成を上述したオゾン発生・照明装置1やオゾン発生・照明装置20と同様とし、基板31に対してカバー部材32が組み合わされて筐体2を構成する。オゾン発生・照明装置30は、紫外線ランプ7として直管型紫外線ランプ7を用いるが、例えば上述したU字型紫外線ランプ7を用いてもよいことは勿論である。以下のオゾン発生・照明装置30の説明において、オゾン発生・照明装置1やオゾン発生・照明装置20の部位と対応する部位については同一符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
【0048】
オゾン発生・照明装置30は、幅広の基板31が幅方向に2つの領域に区割りされ、一方領域を紫外線ランプユニット6の駆動回路部8を搭載する駆動回路搭載領域31Aとするとともに、他方領域をカバー部材32を組み合わせるカバー部材組合せ領域31Bとする。オゾン発生・照明装置30は、カバー部材32を、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材やガラス等により形成することで、カバー部材32の外周壁が駆動回路搭載領域31Aとカバー部材組合せ領域31Bとを紫外線に対して遮蔽された領域として構成する。
【0049】
カバー部材32は、上述したオゾン発生・照明装置20のカバー部材4と隔壁部材22の機能を一体化した部材からなる。カバー部材32は、基板31に組み合わすことにより内部に紫外線ランプユニット6の紫外線ランプ7を収納する空気流路空間部33を構成する。空気流路空間部33は、上述したオゾン発生・照明装置20と同様に隔壁部材22により幅方向に並んで長さ方向の3つの流路に区割りされ、これら3つの流路が空気流路34と、オゾン化空気生成流路35と、オゾン化空気流路36を構成する。
【0050】
オゾン発生・照明装置30には、カバー部材32の長さ方向の一方外周側面部に、空気流路34に連通して空気流入部9が設けられるとともにオゾン化空気流路36に連通してオゾン化空気排出部10が設けられる。オゾン発生・照明装置30も、オゾン化空気生成流路35内に紫外線ランプユニット6の紫外線ランプ7が長さ方向に配置される。オゾン発生・照明装置30も、図示を省略するが隔壁部材22に形成した段落ち部を介して空気流路34とオゾン化空気生成流路35が連通するとともに、オゾン化空気生成流路35とオゾン化空気流路36が連通される。
【0051】
オゾン発生・照明装置30も、空気流入部9を介して空気流路34内に外部から空気12が供給されて、オゾン化空気生成流路35へと流れ込む。オゾン発生・照明装置30も、オゾン化空気生成流路35に流れ込んだ空気12が紫外線ランプ7から出射された紫外線に晒されてオゾン13へと変化し、オゾン化空気14としてオゾン化空気生成流路35からオゾン化空気流路36へと流し込む。オゾン発生・照明装置30も、オゾン化空気14を、オゾン化空気流路36からオゾン化空気排出部10を介して外部へと放出する。
【0052】
オゾン発生・照明装置30も、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材により形成した隔壁部材22により、オゾン化空気生成流路35とオゾン化空気流路36が紫外線遮蔽流路として構成される。オゾン発生・照明装置30も、空気流路34から流れ込んだ空気12が充分な空間長を有するオゾン化空気生成流路35内を通過することにより紫外線に対して効率的に晒されてオゾン13の生成が行われる。オゾン発生・照明装置30も、オゾン13がオゾン化空気生成流路35と平行なオゾン化空気流路36を流れて外部へと放出されるが、オゾン化空気生成流路35から漏れる紫外線により再び分解されてしまうことは無い。
【0053】
オゾン発生・照明装置30は、上述したように幅広の基板31を駆動回路搭載領域31Aとカバー部材組合せ領域31Bに区割りするとともに、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材によりカバー部材32を形成する。オゾン発生・照明装置30は、カバー部材32を組み合わせて構成する空気流路空間部33を密閉空間部として構成するが、発生熱の放熱等を考慮して紫外線ランプユニット6の駆動回路部8を開放空間部に搭載することが好ましい。
【0054】
オゾン発生・照明装置30においては、駆動回路部8を駆動回路搭載領域31Aにおいて開放構造を以って搭載することで放熱や保守性の向上が図られる。オゾン発生・照明装置30においては、駆動回路部8がカバー部材32の紫外線遮蔽特性により、紫外線やオゾン13による影響を排除されて電子部品等の損傷が防止可能となり、また耐久性や信頼性の向上が図られる。
【0055】
オゾン発生・照明装置30は、図5に示すように基板31を駆動回路搭載領域31Aに壁掛け用孔37A、37B(壁掛け用孔37)が設けられる。オゾン発生・照明装置30は、これら壁掛け用孔37に適宜の取付部材を取り付け、取付部材を介して図6に示すように壁面等に取り付ける。なお、オゾン発生・照明装置30は、基板31を載置板として据え置き形態で使用することも可能である。オゾン発生・照明装置30は、紫外線ランプ7としてU字型紫外線ランプを用いてもよいことは勿論である。
【0056】
上述したオゾン発生・照明装置1(オゾン発生・照明装置20、30)は、例えば図7に示すように熱帯魚や金魚等の観賞魚を飼育する水槽40に設置することにより、紫外線照明(ブラックライト照明)や紫外線カット照明を行うとともに水中にオゾン化空気14を供給する。オゾン発生・照明装置1は、同図に示すように水槽40の開口部に設置して照明装置や空気ポンプを取り付ける従来周知のブラケット枠部材41を用いて空気ポンプ42とともに設置される。なお、オゾン発生・照明装置1は、従来周知のブラケット枠部材41に限定されず、適宜の取付部材を介して水槽40に設置することが可能である。
【0057】
オゾン発生・照明装置1は、カバー部材4の第1主面部4Aを水面と対向させた姿勢でブラケット枠部材41に設置する。オゾン発生・照明装置1は、空気流入部9に空気ポンプ42と接続した空気流入チューブ15を接続して流圧を付与された空気12を空気流路空間部5内に取り入れる。オゾン発生・照明装置1は、オゾン化空気排出部10にオゾン化空気供給チューブ16を接続するとともに、このオゾン化空気供給チューブ16の先端側を水槽40内へと導く。
【0058】
オゾン発生・照明装置1においては、紫外線ランプ7から出射した照明光を第1主面部4Aから水面に向かって放出することにより、照明を行う。オゾン発生・照明装置1においては、水槽40内や周囲を照明することで蛍光物体を光らせて独自の雰囲気作りが行われるようにする。オゾン発生・照明装置1においては、取り入れた空気12を空気流路空間部5内においてオゾン化してオゾン化空気14を生成し、オゾン化空気供給チューブ16の先端に設けた空気分散玉43から水中に放出する。オゾン発生・照明装置1においては、水中に放出したオゾン化空気14により水の除菌や脱臭を行って水質浄化を図りまた熱帯魚等の発育促進を図る。
【0059】
ところで、オゾン13と紫外線は、水槽40内に発生するアオコに対してそれぞれ酸化処理作用を奏して分解させることにより、繁殖を抑制する。オゾン発生・照明装置1においては、上述したようにカバー部材4の内面に紫外線波長選択透過体11を設けて波長を選択して紫外線を放射するようにしたが、カバー部材4の主面部4Aからアオコの酸化処理作用を奏する紫外線を積極的に放射することによりオゾン13との相乗効果によって水槽40内における水質浄化の促進を図るようにしてもよい。
【0060】
オゾン発生・照明装置1は、カバー部材4を、紫外線の透過率が良好な石英ガラスにより形成してもよい。オゾン発生・照明装置1は、上述したように内部で生成したオゾン13を水中に放出するとともに、カバー部材4を透過した照明光により水槽40の照明を行う。オゾン発生・照明装置1においては、カバー部材4を透過した紫外線が水中のオゾン13に作用することにより、オゾン13をさらに酸化力を有するヒドロキシラジカルに変化させる。オゾン発生・照明装置1においては、これによりオゾン13でも分解しない物質も、オゾン13とヒドロキシラジカルによる促進酸化処理作用により分解する。
【0061】
上述したオゾン発生・照明装置1、20、30は、矩形基板に矩形カバー部材4を組み合わせて内部に空気流路空間部5を構成したが、本発明はかかる形態に限定されるものでは無いことは勿論である。第4の実施の形態として図8に示したオゾン発生・照明装置50は、全体をやや薄厚の円形体とし、例えば花瓶45等を設置する置き台機能も奏するように構成したことを特徴とする。オゾン発生・照明装置50も、基本的な構成を上述したオゾン発生・照明装置1、20、30と同様とすることから、対応する部位には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0062】
オゾン発生・照明装置50は、基板52とカバー部材53とを組み合わせて内部に空気流路空間部54を構成した筐体51と、この筐体51内に収納した紫外線ランプ7と駆動回路部8からな紫外線ランプユニット6とにより構成される。オゾン発生・照明装置50は、基板52が、例えば合成樹脂板によってやや大きな厚みを有する有底筒状体に形成されて、載置台として機能する。また、基板52は、カバー部材53の底板として機能するともに紫外線ランプユニット6の駆動回路部8の搭載基板として機能する。
【0063】
基板52には、外周部に第1の切欠きを形成して空気流入部9を構成するバルブ内蔵接続管が取り付けられ、第2の切欠きを形成してオゾン化空気排出部10を構成するバルブ内蔵接続管が取り付けられる。基板52には、外周部に第2の切欠きを形成して電源コード19を引き込む貫通孔が形成される。なお、基板52には、図示を省略するが、底面側に補強用のリブが例えば格子状に配列して形成されるとともに、滑止めゴムを装填した設置用筒部等が形成される。
【0064】
オゾン発生・照明装置50は、カバー部材53が、例えば透明若しくは半透明なアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス板により底面部を開放した天井付き円筒形に形成される。カバー部材53は、紫外線ランプ7から出射された照明光を天井面部や外周面部から透過させて外部へと放射させるようにする。カバー部材53は、基板52の主面上に底面部が閉塞されるようにして組み合わされることにより、基板52とにより内部に密閉空間部からなる空気流路空間部54を構成する。カバー部材53は、比較的大きな外径を有しており、天井部(上面部)が花瓶45等を載置する載置部を構成する。
【0065】
オゾン発生・照明装置50は、空気流路空間部54の中央領域54Aが紫外線ランプユニット6の紫外線ランプ7を収納するランプ収納空間部を構成し、この中央領域54Aに隣り合う外周側の一部領域54Bを駆動回路部8を収納する駆動回路部とする。オゾン発生・照明装置50は、中央領域54A内において紫外線ランプ7が、中心線上に位置するようにしてランプ支持基板18に設けたソケット端子17に片持ち支持の状態で支持されて配置される。
【0066】
オゾン発生・照明装置50においても、空気流入部9に空気ポンプ等に接続した空気流入チューブ15を接続するとともにオゾン化空気排出部10にオゾン化空気供給チューブ16を接続する。オゾン発生・照明装置50においても、空気流入チューブ15を介して空気流入部9から空気流路空間部54内に空気12が供給され、紫外線ランプ7から出射された紫外線に晒されることによりオゾン13に変化してオゾン化空気を生成する。オゾン発生・照明装置50においても、オゾン化空気排出部10からオゾン化空気供給チューブ16を介して外部へと排気される。
【0067】
なお、オゾン発生・照明装置50は、空気流路空間部54を螺旋状に区割りした空間部として構成し、例えば外周側に空気流入部9を設けるとともに中心側にオゾン化空気排出部10を設けるようにしてもよい。オゾン発生・照明装置50は、空気流入部9から取り入れられた空気12が螺旋状の空気流路内を流れるにしたがって紫外線ランプ7から出射された紫外線に晒されてオゾン13に変化するとともに、次第に流速を高めて中心側にオゾン化空気排出部10から外部へと放出される。オゾン発生・照明装置50は、流速の大きなオゾン化空気14が広範囲に亘って放出されるようにする。
【0068】
第5の実施の形態として図9に示したオゾン発生・照明装置60も、上述したオゾン発生・照明装置50と同様に上面に花瓶45等を設置する置き台機能も奏する円形構造
装置である。オゾン発生・照明装置60も、基本的な構成を上述したオゾン発生・照明装置1、20、30、50と同様とすることから、対応する部位には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0069】
オゾン発生・照明装置60は、紫外線ランプユニット6の紫外線ランプ7として、環状型紫外線ランプを用いたことを特徴とする。オゾン発生・照明装置60は、基板52とカバー部材53により構成する空気流路空間部61が外周側の環状領域部61Aと、この環状領域部61Aに囲まれた中央領域部61Bに区割りされる。オゾン発生・照明装置60は、環状領域部61A内にランプ支持基板18A、18Bを配置し、これらランプ支持基板18A、18Bに設けたソケット端子17A、17Bに両端部の口金を装着して環状型紫外線ランプ7を収納する。オゾン発生・照明装置60においては、空気流路空間部61内において紫外線ランプ7が、カバー部材4の内面に沿って延在した状態で収納される。
【0070】
オゾン発生・照明装置60においては、カバー部材4の主面部4A上に生け花46をいけた花瓶45等が載置される。オゾン発生・照明装置60においては、環状型の紫外線ランプ7を用いて外周側の環状領域部61A内に収納したことにより、紫外線ランプ7から出射された照明光が主面部4Aの中央部に位置される花瓶45により遮蔽されることなく、外部に効率よく放射される。オゾン発生・照明装置60においては、花瓶45の全周を効率よく照明して照明効果がより強調されるようにする。
【0071】
上述したオゾン発生・照明装置50(オゾン発生・照明装置60)は、例えば図10に示すように生け花46をいけた花瓶45をカバー部材4の主面部(上面部)4A上に載置することにより、紫外線照明(ブラックライト照明)や紫外線カット照明を行うとともに花瓶45内にオゾン化空気14を供給する。オゾン発生・照明装置50は、同図に示すように主面部4A上に花瓶45を載置するとともに、オゾン化空気排出部10に接続したオゾン化空気供給チューブ16の先端部を花瓶45内へと導く。なお、花瓶45は、底部が環状領域部61Aと同等若しくはやや小径であるものが好ましく、さらに蛍光物質を含有したものであればさらに照明効果が高まる。
【0072】
オゾン発生・照明装置50においては、環状の紫外線ランプ7から出射されてカバー部材4を透過して外部へと放射される照明光が、載置した花瓶45を取り囲む外周領域から外部へと放射されるようにする。オゾン発生・照明装置50においては、効率的な照明が行われるとともに花瓶45の全周を均一に照明し、周囲に存在する蛍光体物質を光らせて独自の雰囲気作りが行われるようにする。オゾン発生・照明装置50においては、蛍光物質を含有した花瓶45を用いた場合には照明効果のさらなる向上が図られる。
【0073】
オゾン発生・照明装置50においては、空気ポンプ42から空気流入部9を介して空気流路空間部61(54)内に取り入れた空気12をオゾン化してオゾン化空気14を生成する。オゾン発生・照明装置50においては、オゾン化空気14をオゾン化空気排出部10に接続されたオゾン化空気供給チューブ16を介してその先端に設けた空気分散玉43から水中へと放出する。オゾン発生・照明装置50においては、水中に放出したオゾン化空気14により花瓶45内の水の除菌や脱臭を行って水質浄化を図りまた生け花46を活性化させて長持ちさせる。オゾン発生・照明装置50においては、オゾン化空気14による水の浄化によって花瓶45内の頻繁な水交換を不要とし注ぎ水の手間で草花を長持ちさせる。
【0074】
オゾン発生・照明装置50においては、オゾン化空気排出部10に空気冷却器62を付設してオゾン化空気供給チューブ16を接続することにより、空気冷却器62を通過して冷却されたオゾン化空気14を花瓶45内に供給するようにしてもよい。空気冷却器62としては、例えばベルチェ素子を内蔵したベルチェ素子型冷却器が好適に用いられる。ベルチェ素子型冷却器は、2種類の金属接合部に電流を流すことにより金属間において熱移動が生じるベルチェ効果を利用した冷却器であり、可動部を有しないことで騒音の発生が無く、電流量の制御により温度管理が容易に行われる。
【0075】
空気冷却器62は、オゾン発生・照明装置50において適宜の位置に設置することが可能ではあるが、紫外線ランプユニット6によるオゾン13の生成効率を妨げずかつ効率的な空気冷却を行うためにオゾン化空気排出部10に付設し或いは外付け機器としてオゾン化空気供給チューブ16の途中に設けるようにしてもよい。オゾン発生・照明装置50においては、一般に空気冷却器62には冷却空気を送り出すファンが設けられていることから、空気流路空間部61内に空気12を送り込む空気ポンプ42を不要としてもよい。
【0076】
オゾン発生・照明装置50においては、空気冷却器62を通過させることにより冷却されたオゾン化空気14を花瓶45内に供給する。オゾン発生・照明装置50においては、冷却されたオゾン化空気14により、花瓶45内の水温を低下させるとともに生花46の周辺温度も低下させる。オゾン発生・照明装置50においては、上述したオゾン化空気14の供給による作用効果とともに、冷却したオゾン化空気14の供給により生花46をさらに長持ちさせることが可能である。
【0077】
第6の実施の形態として図11及び図12に示したオゾン発生・照明装置70は、紫外線ランプユニット6として、上述したオゾン発生・照明装置1等と同様にU字型の紫外線ランプ7が用いられる。オゾン発生・照明装置70は、紫外線ランプ7を縦型姿勢で用いることにより、全体が縦長のいわゆるランタン型照明装置を構成する。オゾン発生・照明装置70は、ベース部材72と、外筒カバー部材73と、蓋部材74により筐体71を構成する。オゾン発生・照明装置70は、筐体71の内部に縦型の密閉空間部である空気流路空間部71Aを構成する。
【0078】
オゾン発生・照明装置70は、ベース部材72が例えば合成樹脂板によってやや大きな厚みを有する円形或いは多角形のブロック体として形成されて、載置台として機能する。また、ベース部材72は、外筒カバー部材73の底板として機能するともに、電源コード19の引き出し部や空気流入部9やオゾン化空気排出部10を取り付ける部位として機能する。また、ベース部材72は、紫外線ランプユニット6を取り付ける紫外線ランプユニット取付基板75の支持部材として機能する。
【0079】
ベース部材72には、図11に示すように空気流入部9やオゾン化空気排出部10に連通する流路72Aが形成される。ベース部材72には、コネクタブッシュ76がはめ込まれ、電源コード19に設けたコネクタ77が空気流路空間部71Aの密閉特性を保持した状態で組み付けられる。
【0080】
オゾン発生・照明装置70は、外筒カバー部材73が、透明若しくは半透明なアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス板により円筒形或いは多角筒形に形成され、図11に示すように下端部をベース部材72の上面に形成した嵌合溝部に嵌合して組み合わされる。外筒カバー部材73も、紫外線ランプ7から出射された照明光を外部へと放射させる。なお、外筒カバー部材73は、ベース部材72に対して、着脱自在な組み合わせ構造により密閉空間部を構成して組み合わされ、また取り外して紫外線ランプユニット6の交換等の保守が行われるようにする。なお、外筒カバー部材73は、内面に紫外線波長選択透過体11を設けるようにしてもよい。
【0081】
オゾン発生・照明装置70は、蓋部材74が、透明若しくは半透明なアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス板により外筒カバー部材73の内径よりもやや大きな円盤状部材として形成される。蓋部材74は、図11に示すように天井開口部を閉塞して組み合わされる。なお、蓋部材74は、空気流入部9或いはオゾン化空気排出部10のいずれか一方を取り付けるようにしてもよい。
【0082】
オゾン発生・照明装置70は、空気流路空間部71A内に、紫外線ランプユニット6を搭載した紫外線ランプユニット取付基板75が取り付けられる。紫外線ランプユニット取付基板75は、図11に示すように下端部をベース部材72の上面に形成した嵌合溝内に嵌合することにより垂直状態に立設する。紫外線ランプユニット取付基板75は、ベース部材72に組み合わせた外筒カバー部材73により外周部を囲まれ、外筒カバー部材73に組み合わせた蓋部材74の内面に形成した嵌合溝に上端部を嵌合することにより、空気流路空間部71A内に取り付けられる。
【0083】
紫外線ランプユニット取付基板75は、図12に示すように平面部の両側部位が長さ方向の全長に亘ってやや折曲されている。紫外線ランプユニット取付基板75には、折曲部位により絞られた空間側に位置して紫外線ランプ7が長さ方向(高さ方向に)の姿勢で支持される。紫外線ランプユニット取付基板75には、紫外線ランプ7を取り付けた側の反対側に位置して駆動回路部8が搭載される。紫外線ランプユニット取付基板75は、上述した形状から、空気流路空間部71Aを2つの領域に区割りし、例えば駆動回路部8の搭載側を空気流路とし、紫外線ランプ7の搭載側をオゾン化空気流路とする。また、紫外線ランプユニット取付基板75は、両側に折曲部を形成したことにより、紫外線ランプ7から出射された照明光を一方側から効率よく出射されるようにする。
【0084】
オゾン発生・照明装置70においては、上述した外筒カバー部材73を石英ガラスにより形成して、オゾン13とともに促進酸化処理作用を奏する紫外線を直接放射するようにしてもよい。オゾン発生・照明装置70においては、全体を水密構造として、例えば水槽40内に直接設置することにより、オゾン放出と照明光による照明を水中から同時に行うようにしてもよい。オゾン発生・照明装置70においては、外筒カバー部材73から照明光の出射と同時に紫外線を放射することにより、水中に放出されたオゾン13と、このオゾン13に作用する紫外線により生成されたヒドロキシラジカルとによる促進酸化処理作用により水中の不純物質を分解する。
【0085】
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述した実施の形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及びその要旨を逸脱することなく、様々な変更、置換或いは同等に構成されることは当業者にとって明らかである。
【符号の説明】
【0086】
1,20,30,50,60,70 オゾン発生・照明装置、2,51,71 筐体、3,31,52 基板、4,32,53 カバー部材、5,21,33,54,61 空気流路空間部、6 紫外線ランプユニット、7 紫外線ランプ、8 駆動回路部、9 空気流入部、10 オゾン化空気排出部、11 紫外線波長選択透過体、12 空気、13 オゾン、14 オゾン化空気、22 隔壁部材、23,34 空気流路、24,35 オゾン化空気生成流路、25,36 オゾン化空気流路、40 水槽、42 空気ポンプ、45 花瓶、46 生け花、62 空気冷却部、72 ベース部材、73 外筒カバー部材、74 蓋部材、75 紫外線ランプユニット取付基板
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に紫外線ランプを有して、オゾンを発生するオゾン発生機能といわゆるブラックライト照明を行う紫外線照明機能との複合機能を有するオゾン発生・照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オゾン発生装置は、消臭、除菌作用を奏するとともに、時間経過にしたがい自己破壊により酸素に変化して無害化するオゾンを生成する装置である。オゾン発生方法としては、放電法、電解法、放射線照射法等の各種方法があるが、一般的には構造や操作が簡易である紫外線ランプを用いた光化学反応方法が採用されている。紫外線ランプオゾン発生装置は、紫外線ランプから放射する短波長の紫外線(UV−C。波長185nm)に空気を晒らすことにより、酸素を分解してオゾンに変える。光化学反応方法を採用したオゾン発生装置としては例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている。
【0003】
特許文献1には、冷蔵庫に付設されて貯蔵された野菜や果物から発生する鮮度を劣化させるエチレンを酸化して鮮度維持を図るとともに殺菌作用を奏するオゾン発生装置が記載されている。オゾン発生装置は、波長184.9nm及び波長253.7nmにピークを有する紫外線を出射する紫外線ランプを備える。オゾン発生装置は、空気吸込口から取り入れた空気を紫外線ランプから出射する紫外線に晒してオゾン化空気を生成し、このオゾン化空気を送風機を設けた空気吹出口から庫内へと吹き出しする。
【0004】
特許文献2には、ダクトの周壁に開口部を形成し、この開口部を介してダクト内に紫外線ランプを突出させるように取り付けるオゾン発生装置が記載されている。オゾン発生装置は、ダクト内を流れる空気に紫外線をあてることによりオゾン化空気を生成して各部へと供給されて脱臭、除菌が行われるようにする。
【0005】
ところで、紫外線ランプは、上述したオゾン化空気の生成源ばかりでなく、波長特性により様々な用途に使用されている。紫外線ランプは、出射する紫外線の波長特性が、例えば185nmでは上述したオゾン発生用として、200nm〜400nmではいわゆるUV硬化型樹脂やUV塗料等の硬化用光源用として、250nmではUV洗浄用として、さらに280nm〜315nmではいわゆるブラックライトとして水槽等の照明用や日焼け灯用に用いられる。紫外線ランプは、照明用として用いることにより、ブラックライトとして周囲に存在する蛍光物体を光らせて独自の雰囲気作りが行われるようにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−169504号公報
【特許文献2】特開2002−37608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように紫外線ランプは、波長特性により様々な用途に用いられているが、従来ではほとんどが特定目的のための使用態様であった。本発明は、紫外線ランプによるオゾン生成機能とブラックライト機能に着目して新規な使用態様、例えば鑑賞魚の育成や生花の長期保存を可能とするとともにこれらのディスプレィ効果の向上を図る構造簡易で小型軽量であり、取り扱いが簡便かつ廉価なオゾン発生・照明装置を提供することを目的に提案されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成する本発明に係るオゾン発生・照明装置は、少なくとも1つの主面部が光透過特性を有して照明光放射面部として構成されるとともに側面部に空気流入部とオゾン空気排出部を設け内部空間部に空気流路を構成した密閉箱体からなる筐体と、紫外線ランプと駆動回路部からなり少なくとも紫外線ランプを筐体の内部空間部に収納した紫外線ランプユニットとを備える。オゾン発生・照明装置は、紫外線ランプから出射された出射光を照明光放射面部から照明光として外部に放射するとともに、空気流入部から流入して空気流路空間部を流れる空気を紫外線により反応させてオゾン化し、生成したオゾン化空気をオゾン空気排出部から排出する。
【0009】
オゾン発生・照明装置は、いわゆるブラックライトとして周囲に存在する蛍光物体を光らせて独自の雰囲気作りが行われるようにするとともに、オゾン化空気を放出することにより周囲に存在する植物等を活性化するとともに、除菌作用も奏されるようにする。オゾン発生・照明装置は、オゾン化空気が時間経過に伴って自己分解により酸素に変わるために、環境汚染を生じさせることは無い。オゾン発生・照明装置は、使用形態として、例えば水槽の上部に設置して空気流入部に空気ポンプを接続して供給される空気をオゾン化してオゾン空気排出部から水中に放出することにより、水槽内の水質浄化を図るとともに熱帯魚や金魚等の飼育物の成長を促す働きを奏し、また照明光放射面部から放射する照明光により水槽内を照明する。また、オゾン発生・照明装置は、使用形態として、例えば花瓶等の置き台として用いられ、花瓶等を照明するとともに生けられた草花等にオゾンを供給する。
【0010】
オゾン発生・照明装置は、筐体の照明光放射面部に、所定波長領域の紫外線を透過させる紫外線波長選択透過体を設けてもよい。オゾン発生・照明装置は、紫外線波長選択透過体により主たる使用目的に応じて所定波長の紫外線を選択的に透過させることにより、目的外の紫外線放射による影響が低減されるようにする。
【0011】
オゾン発生・照明装置は、筐体の内部に構成される空気流路空間部を、空気流入部と連通されて流入した空気を紫外線ランプに直接晒して流すことによりオゾン化が行われるようにするオゾン化空気生成流路と、このオゾン化空気生成流路において生成したオゾン化空気を紫外線ランプに対して光学的に遮蔽した状態でオゾン化空気排出部に流すオゾン化空気流路とから構成してもよい。オゾン発生・照明装置は、初期段階でオゾン化されたオゾン化空気が、空気流路空間部内を紫外線ランプに晒されて流れることによる自己分解を低減し、効率的なオゾン化空気の排出が行われるようにする。
【0012】
オゾン発生・照明装置は、筐体を、内部空間部が、紫外線ランプを収納するランプ収納空間部と駆動回路部を収納する回路収納空間部とに区割りして構成する。オゾン発生・照明装置は、ランプ収納空間部がオゾン化空気生成流路を構成するために密閉性が必要であり、一方回路収納空間部が特に密閉性を必要とせず、保守性の向上やコスト低減を図ることが可能とされる。また、オゾン発生・照明装置は、ランプ収納空間部と回路収納空間部とを区割りすることにより、オゾンによる駆動回路部の電子部品等の損傷が防止可能となり、耐久性や信頼性の向上が図られる。
【0013】
オゾン発生・照明装置は、筐体が、上面部に載置体を載置する置き台を構成し、載置した載置体を下面側から照明する照明光放射面部を構成するとともに、載置体に対してオゾン空気排出部からオゾン化空気を供給する。オゾン発生・照明装置は、上面部に例えば草花をいけた花瓶等を載置してブラックライト照明することにより独自の雰囲気を醸し出すようにするとともに、オゾン空気排出部から排出したオゾン化空気を花瓶内に導いて草花にあてることにより長持ちさせる。オゾン発生・照明装置は、オゾン化空気により水を浄化することにより、頻繁な水交換を不要とし注ぎ水の手間で草花を長持ちさせる。
【0014】
また、上述した目的を達成する本発明に係るオゾン発生・照明装置は、上面部を載置体を載置する載置部とするとともに内部空間部を外周壁に沿った環状のランプ収納空間部とこのランプ収納空間部に囲まれた円形の回路収納空間部とに区割りした円形の置き台を構成する筐体と、この筐体のランプ収納空間部に収納される略環状の紫外線ランプと回路収納空間部に収納された駆動回路部とにより構成した紫外線ランプユニットと、照明光放射面部の内面に設けた紫外線カット体を備える。オゾン発生・照明装置は、筐体の上面部の少なくともランプ収納空間部に対応する環状領域部を光透過特性を有する照明光放射面部として構成するとともに、回路収納空間部に対応する円形の中央領域部を載置体を載置する載置部として構成する。オゾン発生・照明装置においては、照明光放射面部から放射する照明光により載置部上に載置した例えば花瓶等の載置体の外周部を下面側から照明するとともに、載置体に対して上記オゾン空気排出部から上記オゾン化空気を供給する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、少なくとも1つの主面部を照明光放射面部として構成するとともに側面部に空気流入部とオゾン空気排出部を設けて内部空間部に空気流路を構成した密閉箱体からなる筐体内に、紫外線ランプと駆動回路部からなる紫外線ランプユニットの少なくとも紫外線ランプを収納して構成され、紫外線ランプから出射された照明光を照明光放射面部から外部に放射するとともに、空気流入部から流入して空気流路空間部を流れる空気をオゾン化したオゾン化空気をオゾン空気排出部から排出する構造簡易で小型軽量かつ取り扱いが簡便で廉価なオゾン発生・照明装置を得ることが可能となる。本発明によれば、いわゆるブラックライトとして周囲に存在する蛍光物体を光らせて独自の雰囲気作りをする照明装置としての機能と、オゾン化空気を放出することにより周囲に存在する植物等を活性化するとともに除菌作用も奏するオゾン発生装置としての機能とを同時に奏し、花瓶等の置き台や水槽の照明装置等として新規な使用態様を創出する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るオゾン発生・照明装置の縦断面図である。
【図2】同オゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【図3】第2の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【図4】同オゾン発生・照明装置の横断面図である。
【図5】第3の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の一部切欠き平面図である。
【図6】同オゾン発生・照明装置の横断面図である。
【図7】オゾン発生・照明装置を水槽照明装置に適用した使用態様図である。
【図8】第4の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【図9】第5の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【図10】オゾン発生・照明装置を花瓶載置台に適用した使用態様図である。
【図11】第6の実施の形態として示すオゾン発生・照明装置の縦断面図である。
【図12】同オゾン発生・照明装置の水平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態として図面に示したオゾン発生・照明装置について、詳細に説明する。本発明の第1の実施の形態として図1及び図2に示したオゾン発生・照明装置1は、オゾン発生機能と照明光による照明機能を奏し、室内等に設置するとともに例えば熱帯魚や金魚等の鑑賞魚を飼育する水槽に設置し、或いは生花46をいけた花瓶45に付設して用いられる。
【0018】
オゾン発生・照明装置1は、基板3とカバー部材4とを組み合わせて内部に空気流路空間部5を構成した筐体2と、この筐体2内に収納した紫外線ランプ7と駆動回路部8からな紫外線ランプユニット6とを備える。オゾン発生・照明装置1には、カバー部材4に空気流路空間部5と連通する空気流入部9とオゾン化空気排出部10が設けられる。オゾン発生・照明装置1には、カバー部材4の内面に所定波長領域の紫外線を透過させる紫外線波長選択透過体11を設けてもよい。
【0019】
オゾン発生・照明装置1は、図1矢印で示すように、空気流入部9を介して外部より空気12を取り入れて空気流路空間部5内に流す。オゾン発生・照明装置1は、後述するように取り入れた空気に紫外線ランプ7から出射した紫外線を当てて空気流路空間部5内においてオゾン13を生成する。オゾン発生・照明装置1は、空気流路空間部5内で生成したオゾン13を含むオゾン化空気14をオゾン化空気排出部10から外部へと排出する。
【0020】
オゾン発生・照明装置1は、基板3が、例えば横長矩形の金属板や合成樹脂板により形成され、後述するようにカバー部材4の底板とともに、紫外線ランプユニット6の駆動回路部8の実装基板として機能する。基板3は、詳細を省略するが例えば壁面に取り付ける際の取付け板或いは水槽等に設置する際の設置板や載置板としても機能させてもよい。
【0021】
オゾン発生・照明装置1は、カバー部材4が、例えば透明若しくは半透明なアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス板により底面部を開放した横長矩形の箱状に形成される。カバー部材4は、後述するように紫外線ランプ7から出射された照明光を透過させて外部へと放射させるようにする。カバー部材4は、基板3の主面上に底面部が閉塞されるようにして組み合わされることにより、基板3とにより内部に密閉空間部からなる空気流路空間部5を構成する。カバー部材4は、例えば石英ガラスにより形成し、外部に紫外線を直接放射するようにしてもよい。
【0022】
カバー部材4は、上述したように基板3に組み合わせて筐体2を構成するが、詳細を省略する適宜の構造により基板3に対して着脱自在として紫外線ランプ7の交換等が行われるようにする。カバー部材4は、基板3に対して着脱自在な組み合わせ構造により一体化するが、空気流路空間部5が密閉性を保持するように適宜の密閉構造を以って組み合わされる。
【0023】
なお、カバー部材4は、底面部を除く主面部4A及び主面部と直交する外周側面部を上述した素材により一体に形成し、各部位から照明光を四方へと放射するように構成したが、かかる構成に限定されないことは勿論である。カバー部材4は、例えば主面部4Aを透明若しくは半透明素材によって光透過特性を有して形成することにより照明光放射面部として構成するとともに、遮光素材により筒状の外周側面部を形成して主面部4Aと一体化するようにしてもよい。かかるカバー部材4は、主面部4Aからのみ照明光を外部へ放射する。
【0024】
オゾン発生・照明装置1は、上述したカバー部材4の長さ方向の一方外周側面部(第1外周側面部)4Bに空気流入部9を設けるとともに、相対する長さ方向の他方外周側面部(第2外周側面部)4Cにオゾン化空気排出部10を設ける。オゾン発生・照明装置1においては、図2に示すように空気流入部9とオゾン化空気排出部10が軸線をズラしてカバー部材4に形成することにより、空気流路空間部5内において空気12が蛇行して流れる。
【0025】
空気流入部9は、第1外周側面部4Bに形成した貫通孔に組み付けたバルブ内蔵接続管からなる。空気流入部9は、チューブ接続部9Aを外方に突出させるとともに空気排出部9Bを空気流路空間部5に臨ませて、カバー部材4の第1外周側面部4Bに取り付けられる。空気流入部9は、チューブ接続部9Aに図示しないポンプ、コンプレッサ等の空気供給源と接続される空気流入チューブ15が接続される。空気流入部9は、内蔵したバルブにより空気流路空間部5からのオゾン化空気の逆流を防止する。
【0026】
オゾン化空気排出部10も、第2外周側面部4Cに形成した貫通孔に組み付けたバルブ内蔵接続管からなる。オゾン化空気排出部10は、空気排出部10Bを空気流路空間部5に臨ませるとともにチューブ接続部10Aを外方に突出させて第2外周側面部4Cに取り付けられる。オゾン化空気排出部10は、チューブ接続部10Aに水槽40や花瓶45等の図示しないオゾン供給体へとオゾン化空気14を供給するオゾン化空気供給チューブ16が接続される。
【0027】
紫外線ランプユニット6は、駆動回路部8が、電源回路や安定化回路等を構成する電子部品等を実装した回路基板をシールドケース内に収納してなり、上述したように基板3の主面上に搭載される。紫外線ランプユニット6は、シールドケースの上面にランプ支持基板18を搭載し、このランプ支持基板18の長さ方向の一方側に位置して設けた板バネ部材からなるソケット端子17を介して紫外線ランプ7を取り付ける。なお、紫外線ランプユニット6には、図示を省略するが例えば排出するオゾンの濃度を検出するオゾン濃度センサ等を設け、またこのオゾン濃度センサの出力により駆動回路部8を介して紫外線ランプ7の点灯制御を行うようにしてもよい。
【0028】
紫外線ランプユニット6は、駆動回路部8に対して接続した電源コード19から電源が供給される。電源コード19は、空気流路空間部5の密閉性を保持した状態でカバー部材4から外部に引き出されて電源と接続される。なお、電源コード19には、図示を省略するが途中に例えば手動でオン・オフ操作を行う電源スイッチやタイマが設けられる。
【0029】
紫外線ランプユニット6は、紫外線ランプ7として例えば周知のU字型紫外線ランプを用いる。U字型紫外線ランプは、詳細な構成の説明を省略するが、内面に蛍光層を形成したガラス管をU字状に湾曲して両端開口部に口金を被せて封止したガラスバルブの内部に紫外線放射ガス、例えばアルゴンと水銀或いはキセノンを主体としたガスを充填し、このガラスバルブの両端に放電電極を設けてなる。紫外線ランプ7は、放電電極に駆動電圧を印加することによりガラスバルブの内部で放電が発生し、この放電により紫外線放射ガスから紫外線を放射する。紫外線ランプ7は、紫外線がガラスバルブを透過する際に蛍光層を光輝させることにより照明光を出射する。
【0030】
オゾン発生・照明装置1は、オゾン13を発生するオゾン発生機能と照明光を出射する照明機能を奏することから、紫外線ランプ7として比較的広帯域の紫外線出射特性を有するものを用いることが好ましい。紫外線ランプ7は、オゾン発生効率が大きい185nm帯域の紫外線を出射し、また照明光として280nm〜315nm帯域の照明光を出射する。紫外線ランプ7は、図1に示すように放電電極を相対するソケット端子17にはめ込むことによりランプ支持基板18に対して片持ち状態に支持される。紫外線ランプ7は、カバー部材4の主面部4Aの内面と平行状態で空気流路空間部5内において水平姿勢に保持される。紫外線ランプ7は、ランプ支持基板18を介して駆動回路部8との電気的接続が行われる。
【0031】
オゾン発生・照明装置1においては、空気12からオゾン13を生成する紫外線ランプ7によるオゾン発生機能がもっぱらカバー部材4の空気流路空間部5内において効率よく発揮されるとともに、照明機能が出射した照明光をカバー部材4を透過して外部へと効率よく放射されればよい。オゾン発生・照明装置1においては、カバー部材4の主面部4Aの内面に設けた紫外線波長選択透過体11により出射する紫外線を制御する。紫外線波長選択透過体11は、カバー部材4を透過して外部に照明光として出射される照明光について、185nm帯域の紫外線を遮蔽するとともに280nm〜315nm帯域の紫外線については透過させるように作用する。紫外線波長選択透過体11については、カバー部材4の内面に対してフィルタフィルムの貼着、或いは上述した特性を有する素材をコーティング等することにより設ける。
【0032】
オゾン発生・照明装置1においては、紫外線ランプ7から出射された照明光がカバー部材4を透過して外部へと放射する。オゾン発生・照明装置1においては、上述したようにカバー部材4の内面に設けた紫外線波長選択透過体11により、照明用の280nm〜315nm帯域の照明光を外部に放射して照明を行うとともに、照明用として不要な短波長紫外線を遮蔽する。オゾン発生・照明装置1においては、放射した照明光により周囲の蛍光体物質を光らせて独特な雰囲気作りが行われるようにする。
【0033】
オゾン発生・照明装置1においては、空気流入部9にコンプレッサ等に接続した空気流入チューブ15を接続するとともにオゾン化空気排出部10にオゾン化空気供給チューブ16を接続する。オゾン発生・照明装置1においては、空気流入チューブ15を介して空気流入部9から空気流路空間部5内に空気12が供給され、オゾン化空気排出部10からオゾン化空気供給チューブ16を介して外部へと排気される。オゾン発生・照明装置1においては、紫外線ランプ7がオフ状態において、オゾン化空気排出部10から空気12がそのまま排出される。
【0034】
オゾン発生・照明装置1においては、電源コード19を電源コンセットに接続して電源スイッチをオン操作することにより、紫外線ランプユニット6の駆動回路部8に電源が供給されて紫外線ランプ7が点灯する。オゾン発生・照明装置1においては、空気12が、空気流路空間部5内においてカバー部材4の内面と紫外線ランプユニット6との間に構成された空気流路を流れる途中で、点灯した紫外線ランプ7から出射された紫外線が存在する紫外線雰囲気中を通過する。オゾン発生・照明装置1においては、紫外線に晒された空気12が酸素成分を分解されてオゾン13に変わりオゾン化空気14が生成される。
【0035】
オゾン発生・照明装置1においては、オゾン化空気14を、空気流路空間部5内からオゾン化空気排出部10を介して外部へと放出し、オゾンの殺菌や脱臭作用によって衛生対策や快適環境が創成されるようにする。オゾン発生・照明装置1においては、オゾン化空気排出部10に接続したオゾン化空気供給チューブ16を図示しない水槽等に導いてオゾン化空気14を供給することにより、水槽内の殺菌や脱臭が行われるようにするとともに観賞魚の成長促進が図られるようにする。
【0036】
オゾン発生・照明装置1においては、上述したようにガラスバルブの内面に蛍光層を形成したU字型紫外線ランプ7を用いたが、かかるU字型紫外線ランプ7に限定されないことは勿論である。オゾン発生・照明装置1においては、後述するように様々な形状の紫外線ランプが用いられるとともに、所定の波長帯域の紫外線を出射する。オゾン発生・照明装置1においては、紫外線ランプがガラスバルブを石英ガラス管により形成し、空気流路空間部5内において効率的な紫外線放射を行ってオゾン生成機能が奏されるようにし、カバー部材4の内面に紫外線波長選択透過体とともに、或いはこれに変えて蛍光層を形成するようにしてもよい。
【0037】
オゾン発生・照明装置1においては、上述したようにカバー部材4の第1外周側面部4Bに空気流入部9を設けるとともに第2外周側面部4Cにオゾン化空気排出部10を設けて空気12が空気流路空間部5内を長さ方向に流れるように構成する。オゾン発生・照明装置1においては、空気流路空間部5内において空気12が紫外線ランプ7に沿って流れることにより、紫外線ランプ7から出射された紫外線に晒されてオゾン化空気14に変化する。オゾン発生・照明装置1においては、オゾン化空気14が紫外線ランプ7のほぼ全長に沿って流れることから、空気流入部9側の初期段階でオゾン化した分がオゾン化空気排出部10の近傍付近では紫外線に晒されて分解して酸素となるためにオゾン化率が低下する。
【0038】
第2の実施の形態として図3及び図4に示したオゾン発生・照明装置20は、空気流路空間部5内において後段位置においてもオゾン化空気14が保持されて効率的なオゾン排出が行われるように構成したことを特徴とする。オゾン発生・照明装置20は、基本的な構成を上述したオゾン発生・照明装置1と同等とすることから、対応する部位には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0039】
オゾン発生・照明装置20も、基板3にカバー部材4を組み合わすことにより内部に密閉された空気流路空間部21を構成する。オゾン発生・照明装置20は、空気流路空間部21内に後述する隔壁部材22を組み合わせることにより、空気流路空間部21を空気流路23とオゾン化空気生成流路24とオゾン化空気流路25に区割りしてなる。オゾン発生・照明装置20は、カバー部材4の第1外周側面部4Bに設ける空気流入部9を幅方向の一方外周側面部(第3外周側面部)4D側に寄った位置に設けるとともに、第2外周側面部4Cに設けるオゾン化空気排出部10を幅方向の他方外周側面部(第4外周側面部)4E側に寄った位置に設ける。
【0040】
オゾン発生・照明装置20は、図4に示すように隔壁部材22がカバー部材4の内部を上下空間に仕切る板状部材からなり、下部空間内に駆動回路部8を収納するとともに、ソケット端子17を貫通させて上部空間内に紫外線ランプ7を収納する。隔壁部材22は、例えば紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材により形成し、図3及び図4に示すように平行に対峙する長さ方向の第1隔壁部22Aと第2隔壁部22Bを一体に形成する。隔壁部材22は、第1隔壁部22Aと第2隔壁部22Bを、紫外線ランプ7を収納するに足る間隔を以って一体に立設する。
【0041】
隔壁部材22は、カバー部材4に組み合わされた状態において、第1隔壁部22Aと第2隔壁部22Bの上縁が主面部4Aの内面に突き当てられる。隔壁部材22は、第1隔壁部22Aがカバー部材4の第3外周側面部4Dと全長に亘って対向し、一方側に空気流入部9を臨ませる空気流路23を構成する。隔壁部材22は、第2隔壁部22Bがカバー部材4の第4外周側面部4Eと全長に亘って対向し、他方側にオゾン化空気排出部10を臨ませるオゾン化空気流路25を構成する。隔壁部材22は、第1隔壁部22Aと第2隔壁部22Bとの間に紫外線ランプ7を収納してオゾン化空気生成流路24を構成する。
【0042】
隔壁部材22は、第1隔壁部22Aの上縁に、ほぼ中央位置から第2外周側面部4C側の上縁に亘って段落ち22A1が形成されてカバー部材4と組み合わせた状態で、主面部4Aの内面との間に間隙が構成されるようにする。隔壁部材22は、この間隙を介して第1隔壁部22Aにより区割りする空気流路23とオゾン化空気生成流路24とを、第2外周側面部4C側、すなわち空気12の流れ方向の前方側において連通させる。
【0043】
隔壁部材22には、第2隔壁部22Bの下縁に、ほぼ中央位置からから第1外周側面部4B側において開口する長さ方向のスリット22B1を形成することにより、間隙が構成されている。隔壁部材22は、この間隙を介して第2隔壁部22Bにより区割りするオゾン化空気生成流路24とオゾン化空気流路25とを第1外周側面部4B側において連通させる。
【0044】
オゾン発生・照明装置20においては、空気流入部9を介して供給された空気12が空気流路23内を流れ、隔壁部材22の第1隔壁部22Aに形成した段差22A1によって構成された間隙を介してオゾン化空気生成流路24内へと流れ込む。オゾン発生・照明装置20においては、オゾン化空気生成流路24内に流れ込んだ空気12が、紫外線ランプ7から出射された紫外線によりオゾン化する。オゾン発生・照明装置20においては、オゾン化空気生成流路24内において生成されたオゾン13が、隔壁部材22の第2隔壁部22Bに形成したスリット22B1によって構成された間隙を介してオゾン化空気流路25内へと流れ込む。オゾン発生・照明装置20においては、オゾン化空気排出部10を介してオゾン化空気14が外部へと放出される。
【0045】
オゾン発生・照明装置20は、上述したように紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材やガラス等により隔壁部材22を一体に形成することにより、空気流路空間部21を構成する空気流路23とオゾン化空気生成流路24とオゾン化空気流路25が互いに紫外線遮蔽流路として構成される。オゾン発生・照明装置20においては、空気流路23から流れ込んだ空気12が充分な空間長を有するオゾン化空気生成流路24内を流れることにより、紫外線に対して晒されてオゾン13の生成を効率的に行うことを可能とする。オゾン発生・照明装置20においては、オゾン13がオゾン化空気生成流路24と平行なオゾン化空気流路25を流れて外部へと放出されるが、上述した紫外線遮蔽空間部の構成により生成されたオゾン13が紫外線により再び分解されてしまうことは無い。
【0046】
オゾン発生・照明装置20は、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材やガラス等により形成した隔壁部材22をカバー部材4に組み合わせて空気流路空間部21内に互いに連通する紫外線遮蔽流路の各流路23〜25を構成したが、かかる構成に限定されないことは勿論である。オゾン発生・照明装置20においては、上述した隔壁部材22の第1隔壁部22A及び第2隔壁部22Bと同等構造の隔壁部をカバー部材4の内面に一体に形成するようにしてもよい。また、オゾン発生・照明装置20は、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材により隔壁部材22を形成したが、少なくともオゾン化空気14が流れるオゾン化空気流路25を紫外線遮蔽流路として構成すればよく、第2隔壁部22Bに適宜の紫外線遮蔽体を形成してもよい。
【0047】
第3の実施の形態として図5及び図6に示したオゾン発生・照明装置30は、いわゆる壁掛け型の態様で使用される。オゾン発生・照明装置30も、基本的な構成を上述したオゾン発生・照明装置1やオゾン発生・照明装置20と同様とし、基板31に対してカバー部材32が組み合わされて筐体2を構成する。オゾン発生・照明装置30は、紫外線ランプ7として直管型紫外線ランプ7を用いるが、例えば上述したU字型紫外線ランプ7を用いてもよいことは勿論である。以下のオゾン発生・照明装置30の説明において、オゾン発生・照明装置1やオゾン発生・照明装置20の部位と対応する部位については同一符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
【0048】
オゾン発生・照明装置30は、幅広の基板31が幅方向に2つの領域に区割りされ、一方領域を紫外線ランプユニット6の駆動回路部8を搭載する駆動回路搭載領域31Aとするとともに、他方領域をカバー部材32を組み合わせるカバー部材組合せ領域31Bとする。オゾン発生・照明装置30は、カバー部材32を、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材やガラス等により形成することで、カバー部材32の外周壁が駆動回路搭載領域31Aとカバー部材組合せ領域31Bとを紫外線に対して遮蔽された領域として構成する。
【0049】
カバー部材32は、上述したオゾン発生・照明装置20のカバー部材4と隔壁部材22の機能を一体化した部材からなる。カバー部材32は、基板31に組み合わすことにより内部に紫外線ランプユニット6の紫外線ランプ7を収納する空気流路空間部33を構成する。空気流路空間部33は、上述したオゾン発生・照明装置20と同様に隔壁部材22により幅方向に並んで長さ方向の3つの流路に区割りされ、これら3つの流路が空気流路34と、オゾン化空気生成流路35と、オゾン化空気流路36を構成する。
【0050】
オゾン発生・照明装置30には、カバー部材32の長さ方向の一方外周側面部に、空気流路34に連通して空気流入部9が設けられるとともにオゾン化空気流路36に連通してオゾン化空気排出部10が設けられる。オゾン発生・照明装置30も、オゾン化空気生成流路35内に紫外線ランプユニット6の紫外線ランプ7が長さ方向に配置される。オゾン発生・照明装置30も、図示を省略するが隔壁部材22に形成した段落ち部を介して空気流路34とオゾン化空気生成流路35が連通するとともに、オゾン化空気生成流路35とオゾン化空気流路36が連通される。
【0051】
オゾン発生・照明装置30も、空気流入部9を介して空気流路34内に外部から空気12が供給されて、オゾン化空気生成流路35へと流れ込む。オゾン発生・照明装置30も、オゾン化空気生成流路35に流れ込んだ空気12が紫外線ランプ7から出射された紫外線に晒されてオゾン13へと変化し、オゾン化空気14としてオゾン化空気生成流路35からオゾン化空気流路36へと流し込む。オゾン発生・照明装置30も、オゾン化空気14を、オゾン化空気流路36からオゾン化空気排出部10を介して外部へと放出する。
【0052】
オゾン発生・照明装置30も、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材により形成した隔壁部材22により、オゾン化空気生成流路35とオゾン化空気流路36が紫外線遮蔽流路として構成される。オゾン発生・照明装置30も、空気流路34から流れ込んだ空気12が充分な空間長を有するオゾン化空気生成流路35内を通過することにより紫外線に対して効率的に晒されてオゾン13の生成が行われる。オゾン発生・照明装置30も、オゾン13がオゾン化空気生成流路35と平行なオゾン化空気流路36を流れて外部へと放出されるが、オゾン化空気生成流路35から漏れる紫外線により再び分解されてしまうことは無い。
【0053】
オゾン発生・照明装置30は、上述したように幅広の基板31を駆動回路搭載領域31Aとカバー部材組合せ領域31Bに区割りするとともに、紫外線遮蔽特性を有する合成樹脂材によりカバー部材32を形成する。オゾン発生・照明装置30は、カバー部材32を組み合わせて構成する空気流路空間部33を密閉空間部として構成するが、発生熱の放熱等を考慮して紫外線ランプユニット6の駆動回路部8を開放空間部に搭載することが好ましい。
【0054】
オゾン発生・照明装置30においては、駆動回路部8を駆動回路搭載領域31Aにおいて開放構造を以って搭載することで放熱や保守性の向上が図られる。オゾン発生・照明装置30においては、駆動回路部8がカバー部材32の紫外線遮蔽特性により、紫外線やオゾン13による影響を排除されて電子部品等の損傷が防止可能となり、また耐久性や信頼性の向上が図られる。
【0055】
オゾン発生・照明装置30は、図5に示すように基板31を駆動回路搭載領域31Aに壁掛け用孔37A、37B(壁掛け用孔37)が設けられる。オゾン発生・照明装置30は、これら壁掛け用孔37に適宜の取付部材を取り付け、取付部材を介して図6に示すように壁面等に取り付ける。なお、オゾン発生・照明装置30は、基板31を載置板として据え置き形態で使用することも可能である。オゾン発生・照明装置30は、紫外線ランプ7としてU字型紫外線ランプを用いてもよいことは勿論である。
【0056】
上述したオゾン発生・照明装置1(オゾン発生・照明装置20、30)は、例えば図7に示すように熱帯魚や金魚等の観賞魚を飼育する水槽40に設置することにより、紫外線照明(ブラックライト照明)や紫外線カット照明を行うとともに水中にオゾン化空気14を供給する。オゾン発生・照明装置1は、同図に示すように水槽40の開口部に設置して照明装置や空気ポンプを取り付ける従来周知のブラケット枠部材41を用いて空気ポンプ42とともに設置される。なお、オゾン発生・照明装置1は、従来周知のブラケット枠部材41に限定されず、適宜の取付部材を介して水槽40に設置することが可能である。
【0057】
オゾン発生・照明装置1は、カバー部材4の第1主面部4Aを水面と対向させた姿勢でブラケット枠部材41に設置する。オゾン発生・照明装置1は、空気流入部9に空気ポンプ42と接続した空気流入チューブ15を接続して流圧を付与された空気12を空気流路空間部5内に取り入れる。オゾン発生・照明装置1は、オゾン化空気排出部10にオゾン化空気供給チューブ16を接続するとともに、このオゾン化空気供給チューブ16の先端側を水槽40内へと導く。
【0058】
オゾン発生・照明装置1においては、紫外線ランプ7から出射した照明光を第1主面部4Aから水面に向かって放出することにより、照明を行う。オゾン発生・照明装置1においては、水槽40内や周囲を照明することで蛍光物体を光らせて独自の雰囲気作りが行われるようにする。オゾン発生・照明装置1においては、取り入れた空気12を空気流路空間部5内においてオゾン化してオゾン化空気14を生成し、オゾン化空気供給チューブ16の先端に設けた空気分散玉43から水中に放出する。オゾン発生・照明装置1においては、水中に放出したオゾン化空気14により水の除菌や脱臭を行って水質浄化を図りまた熱帯魚等の発育促進を図る。
【0059】
ところで、オゾン13と紫外線は、水槽40内に発生するアオコに対してそれぞれ酸化処理作用を奏して分解させることにより、繁殖を抑制する。オゾン発生・照明装置1においては、上述したようにカバー部材4の内面に紫外線波長選択透過体11を設けて波長を選択して紫外線を放射するようにしたが、カバー部材4の主面部4Aからアオコの酸化処理作用を奏する紫外線を積極的に放射することによりオゾン13との相乗効果によって水槽40内における水質浄化の促進を図るようにしてもよい。
【0060】
オゾン発生・照明装置1は、カバー部材4を、紫外線の透過率が良好な石英ガラスにより形成してもよい。オゾン発生・照明装置1は、上述したように内部で生成したオゾン13を水中に放出するとともに、カバー部材4を透過した照明光により水槽40の照明を行う。オゾン発生・照明装置1においては、カバー部材4を透過した紫外線が水中のオゾン13に作用することにより、オゾン13をさらに酸化力を有するヒドロキシラジカルに変化させる。オゾン発生・照明装置1においては、これによりオゾン13でも分解しない物質も、オゾン13とヒドロキシラジカルによる促進酸化処理作用により分解する。
【0061】
上述したオゾン発生・照明装置1、20、30は、矩形基板に矩形カバー部材4を組み合わせて内部に空気流路空間部5を構成したが、本発明はかかる形態に限定されるものでは無いことは勿論である。第4の実施の形態として図8に示したオゾン発生・照明装置50は、全体をやや薄厚の円形体とし、例えば花瓶45等を設置する置き台機能も奏するように構成したことを特徴とする。オゾン発生・照明装置50も、基本的な構成を上述したオゾン発生・照明装置1、20、30と同様とすることから、対応する部位には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0062】
オゾン発生・照明装置50は、基板52とカバー部材53とを組み合わせて内部に空気流路空間部54を構成した筐体51と、この筐体51内に収納した紫外線ランプ7と駆動回路部8からな紫外線ランプユニット6とにより構成される。オゾン発生・照明装置50は、基板52が、例えば合成樹脂板によってやや大きな厚みを有する有底筒状体に形成されて、載置台として機能する。また、基板52は、カバー部材53の底板として機能するともに紫外線ランプユニット6の駆動回路部8の搭載基板として機能する。
【0063】
基板52には、外周部に第1の切欠きを形成して空気流入部9を構成するバルブ内蔵接続管が取り付けられ、第2の切欠きを形成してオゾン化空気排出部10を構成するバルブ内蔵接続管が取り付けられる。基板52には、外周部に第2の切欠きを形成して電源コード19を引き込む貫通孔が形成される。なお、基板52には、図示を省略するが、底面側に補強用のリブが例えば格子状に配列して形成されるとともに、滑止めゴムを装填した設置用筒部等が形成される。
【0064】
オゾン発生・照明装置50は、カバー部材53が、例えば透明若しくは半透明なアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス板により底面部を開放した天井付き円筒形に形成される。カバー部材53は、紫外線ランプ7から出射された照明光を天井面部や外周面部から透過させて外部へと放射させるようにする。カバー部材53は、基板52の主面上に底面部が閉塞されるようにして組み合わされることにより、基板52とにより内部に密閉空間部からなる空気流路空間部54を構成する。カバー部材53は、比較的大きな外径を有しており、天井部(上面部)が花瓶45等を載置する載置部を構成する。
【0065】
オゾン発生・照明装置50は、空気流路空間部54の中央領域54Aが紫外線ランプユニット6の紫外線ランプ7を収納するランプ収納空間部を構成し、この中央領域54Aに隣り合う外周側の一部領域54Bを駆動回路部8を収納する駆動回路部とする。オゾン発生・照明装置50は、中央領域54A内において紫外線ランプ7が、中心線上に位置するようにしてランプ支持基板18に設けたソケット端子17に片持ち支持の状態で支持されて配置される。
【0066】
オゾン発生・照明装置50においても、空気流入部9に空気ポンプ等に接続した空気流入チューブ15を接続するとともにオゾン化空気排出部10にオゾン化空気供給チューブ16を接続する。オゾン発生・照明装置50においても、空気流入チューブ15を介して空気流入部9から空気流路空間部54内に空気12が供給され、紫外線ランプ7から出射された紫外線に晒されることによりオゾン13に変化してオゾン化空気を生成する。オゾン発生・照明装置50においても、オゾン化空気排出部10からオゾン化空気供給チューブ16を介して外部へと排気される。
【0067】
なお、オゾン発生・照明装置50は、空気流路空間部54を螺旋状に区割りした空間部として構成し、例えば外周側に空気流入部9を設けるとともに中心側にオゾン化空気排出部10を設けるようにしてもよい。オゾン発生・照明装置50は、空気流入部9から取り入れられた空気12が螺旋状の空気流路内を流れるにしたがって紫外線ランプ7から出射された紫外線に晒されてオゾン13に変化するとともに、次第に流速を高めて中心側にオゾン化空気排出部10から外部へと放出される。オゾン発生・照明装置50は、流速の大きなオゾン化空気14が広範囲に亘って放出されるようにする。
【0068】
第5の実施の形態として図9に示したオゾン発生・照明装置60も、上述したオゾン発生・照明装置50と同様に上面に花瓶45等を設置する置き台機能も奏する円形構造
装置である。オゾン発生・照明装置60も、基本的な構成を上述したオゾン発生・照明装置1、20、30、50と同様とすることから、対応する部位には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0069】
オゾン発生・照明装置60は、紫外線ランプユニット6の紫外線ランプ7として、環状型紫外線ランプを用いたことを特徴とする。オゾン発生・照明装置60は、基板52とカバー部材53により構成する空気流路空間部61が外周側の環状領域部61Aと、この環状領域部61Aに囲まれた中央領域部61Bに区割りされる。オゾン発生・照明装置60は、環状領域部61A内にランプ支持基板18A、18Bを配置し、これらランプ支持基板18A、18Bに設けたソケット端子17A、17Bに両端部の口金を装着して環状型紫外線ランプ7を収納する。オゾン発生・照明装置60においては、空気流路空間部61内において紫外線ランプ7が、カバー部材4の内面に沿って延在した状態で収納される。
【0070】
オゾン発生・照明装置60においては、カバー部材4の主面部4A上に生け花46をいけた花瓶45等が載置される。オゾン発生・照明装置60においては、環状型の紫外線ランプ7を用いて外周側の環状領域部61A内に収納したことにより、紫外線ランプ7から出射された照明光が主面部4Aの中央部に位置される花瓶45により遮蔽されることなく、外部に効率よく放射される。オゾン発生・照明装置60においては、花瓶45の全周を効率よく照明して照明効果がより強調されるようにする。
【0071】
上述したオゾン発生・照明装置50(オゾン発生・照明装置60)は、例えば図10に示すように生け花46をいけた花瓶45をカバー部材4の主面部(上面部)4A上に載置することにより、紫外線照明(ブラックライト照明)や紫外線カット照明を行うとともに花瓶45内にオゾン化空気14を供給する。オゾン発生・照明装置50は、同図に示すように主面部4A上に花瓶45を載置するとともに、オゾン化空気排出部10に接続したオゾン化空気供給チューブ16の先端部を花瓶45内へと導く。なお、花瓶45は、底部が環状領域部61Aと同等若しくはやや小径であるものが好ましく、さらに蛍光物質を含有したものであればさらに照明効果が高まる。
【0072】
オゾン発生・照明装置50においては、環状の紫外線ランプ7から出射されてカバー部材4を透過して外部へと放射される照明光が、載置した花瓶45を取り囲む外周領域から外部へと放射されるようにする。オゾン発生・照明装置50においては、効率的な照明が行われるとともに花瓶45の全周を均一に照明し、周囲に存在する蛍光体物質を光らせて独自の雰囲気作りが行われるようにする。オゾン発生・照明装置50においては、蛍光物質を含有した花瓶45を用いた場合には照明効果のさらなる向上が図られる。
【0073】
オゾン発生・照明装置50においては、空気ポンプ42から空気流入部9を介して空気流路空間部61(54)内に取り入れた空気12をオゾン化してオゾン化空気14を生成する。オゾン発生・照明装置50においては、オゾン化空気14をオゾン化空気排出部10に接続されたオゾン化空気供給チューブ16を介してその先端に設けた空気分散玉43から水中へと放出する。オゾン発生・照明装置50においては、水中に放出したオゾン化空気14により花瓶45内の水の除菌や脱臭を行って水質浄化を図りまた生け花46を活性化させて長持ちさせる。オゾン発生・照明装置50においては、オゾン化空気14による水の浄化によって花瓶45内の頻繁な水交換を不要とし注ぎ水の手間で草花を長持ちさせる。
【0074】
オゾン発生・照明装置50においては、オゾン化空気排出部10に空気冷却器62を付設してオゾン化空気供給チューブ16を接続することにより、空気冷却器62を通過して冷却されたオゾン化空気14を花瓶45内に供給するようにしてもよい。空気冷却器62としては、例えばベルチェ素子を内蔵したベルチェ素子型冷却器が好適に用いられる。ベルチェ素子型冷却器は、2種類の金属接合部に電流を流すことにより金属間において熱移動が生じるベルチェ効果を利用した冷却器であり、可動部を有しないことで騒音の発生が無く、電流量の制御により温度管理が容易に行われる。
【0075】
空気冷却器62は、オゾン発生・照明装置50において適宜の位置に設置することが可能ではあるが、紫外線ランプユニット6によるオゾン13の生成効率を妨げずかつ効率的な空気冷却を行うためにオゾン化空気排出部10に付設し或いは外付け機器としてオゾン化空気供給チューブ16の途中に設けるようにしてもよい。オゾン発生・照明装置50においては、一般に空気冷却器62には冷却空気を送り出すファンが設けられていることから、空気流路空間部61内に空気12を送り込む空気ポンプ42を不要としてもよい。
【0076】
オゾン発生・照明装置50においては、空気冷却器62を通過させることにより冷却されたオゾン化空気14を花瓶45内に供給する。オゾン発生・照明装置50においては、冷却されたオゾン化空気14により、花瓶45内の水温を低下させるとともに生花46の周辺温度も低下させる。オゾン発生・照明装置50においては、上述したオゾン化空気14の供給による作用効果とともに、冷却したオゾン化空気14の供給により生花46をさらに長持ちさせることが可能である。
【0077】
第6の実施の形態として図11及び図12に示したオゾン発生・照明装置70は、紫外線ランプユニット6として、上述したオゾン発生・照明装置1等と同様にU字型の紫外線ランプ7が用いられる。オゾン発生・照明装置70は、紫外線ランプ7を縦型姿勢で用いることにより、全体が縦長のいわゆるランタン型照明装置を構成する。オゾン発生・照明装置70は、ベース部材72と、外筒カバー部材73と、蓋部材74により筐体71を構成する。オゾン発生・照明装置70は、筐体71の内部に縦型の密閉空間部である空気流路空間部71Aを構成する。
【0078】
オゾン発生・照明装置70は、ベース部材72が例えば合成樹脂板によってやや大きな厚みを有する円形或いは多角形のブロック体として形成されて、載置台として機能する。また、ベース部材72は、外筒カバー部材73の底板として機能するともに、電源コード19の引き出し部や空気流入部9やオゾン化空気排出部10を取り付ける部位として機能する。また、ベース部材72は、紫外線ランプユニット6を取り付ける紫外線ランプユニット取付基板75の支持部材として機能する。
【0079】
ベース部材72には、図11に示すように空気流入部9やオゾン化空気排出部10に連通する流路72Aが形成される。ベース部材72には、コネクタブッシュ76がはめ込まれ、電源コード19に設けたコネクタ77が空気流路空間部71Aの密閉特性を保持した状態で組み付けられる。
【0080】
オゾン発生・照明装置70は、外筒カバー部材73が、透明若しくは半透明なアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス板により円筒形或いは多角筒形に形成され、図11に示すように下端部をベース部材72の上面に形成した嵌合溝部に嵌合して組み合わされる。外筒カバー部材73も、紫外線ランプ7から出射された照明光を外部へと放射させる。なお、外筒カバー部材73は、ベース部材72に対して、着脱自在な組み合わせ構造により密閉空間部を構成して組み合わされ、また取り外して紫外線ランプユニット6の交換等の保守が行われるようにする。なお、外筒カバー部材73は、内面に紫外線波長選択透過体11を設けるようにしてもよい。
【0081】
オゾン発生・照明装置70は、蓋部材74が、透明若しくは半透明なアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス板により外筒カバー部材73の内径よりもやや大きな円盤状部材として形成される。蓋部材74は、図11に示すように天井開口部を閉塞して組み合わされる。なお、蓋部材74は、空気流入部9或いはオゾン化空気排出部10のいずれか一方を取り付けるようにしてもよい。
【0082】
オゾン発生・照明装置70は、空気流路空間部71A内に、紫外線ランプユニット6を搭載した紫外線ランプユニット取付基板75が取り付けられる。紫外線ランプユニット取付基板75は、図11に示すように下端部をベース部材72の上面に形成した嵌合溝内に嵌合することにより垂直状態に立設する。紫外線ランプユニット取付基板75は、ベース部材72に組み合わせた外筒カバー部材73により外周部を囲まれ、外筒カバー部材73に組み合わせた蓋部材74の内面に形成した嵌合溝に上端部を嵌合することにより、空気流路空間部71A内に取り付けられる。
【0083】
紫外線ランプユニット取付基板75は、図12に示すように平面部の両側部位が長さ方向の全長に亘ってやや折曲されている。紫外線ランプユニット取付基板75には、折曲部位により絞られた空間側に位置して紫外線ランプ7が長さ方向(高さ方向に)の姿勢で支持される。紫外線ランプユニット取付基板75には、紫外線ランプ7を取り付けた側の反対側に位置して駆動回路部8が搭載される。紫外線ランプユニット取付基板75は、上述した形状から、空気流路空間部71Aを2つの領域に区割りし、例えば駆動回路部8の搭載側を空気流路とし、紫外線ランプ7の搭載側をオゾン化空気流路とする。また、紫外線ランプユニット取付基板75は、両側に折曲部を形成したことにより、紫外線ランプ7から出射された照明光を一方側から効率よく出射されるようにする。
【0084】
オゾン発生・照明装置70においては、上述した外筒カバー部材73を石英ガラスにより形成して、オゾン13とともに促進酸化処理作用を奏する紫外線を直接放射するようにしてもよい。オゾン発生・照明装置70においては、全体を水密構造として、例えば水槽40内に直接設置することにより、オゾン放出と照明光による照明を水中から同時に行うようにしてもよい。オゾン発生・照明装置70においては、外筒カバー部材73から照明光の出射と同時に紫外線を放射することにより、水中に放出されたオゾン13と、このオゾン13に作用する紫外線により生成されたヒドロキシラジカルとによる促進酸化処理作用により水中の不純物質を分解する。
【0085】
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述した実施の形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及びその要旨を逸脱することなく、様々な変更、置換或いは同等に構成されることは当業者にとって明らかである。
【符号の説明】
【0086】
1,20,30,50,60,70 オゾン発生・照明装置、2,51,71 筐体、3,31,52 基板、4,32,53 カバー部材、5,21,33,54,61 空気流路空間部、6 紫外線ランプユニット、7 紫外線ランプ、8 駆動回路部、9 空気流入部、10 オゾン化空気排出部、11 紫外線波長選択透過体、12 空気、13 オゾン、14 オゾン化空気、22 隔壁部材、23,34 空気流路、24,35 オゾン化空気生成流路、25,36 オゾン化空気流路、40 水槽、42 空気ポンプ、45 花瓶、46 生け花、62 空気冷却部、72 ベース部材、73 外筒カバー部材、74 蓋部材、75 紫外線ランプユニット取付基板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの主面部が光透過特性を有して照明光放射面部として構成されるとともに、側面部に空気流入部とオゾン空気排出部を設け内部空間部に空気流路を構成した密閉箱体からなる筐体と、
紫外線ランプと駆動回路部からなり、少なくとも上記紫外線ランプを上記筐体の上記内部空間部に収納した紫外線ランプユニットと、
上記紫外線ランプから出射された出射光を上記照明光放射面部から照明光として外部に放射するとともに、上記空気流路空間部内において上記空気流入部から流入した空気を紫外線雰囲気で通過させてオゾン化してオゾン化空気を生成し、上記オゾン化空気を上記オゾン空気排出部から排出するオゾン発生・照明装置。
【請求項2】
上記照明光放射面部には、所定波長領域の紫外線を透過させる紫外線波長選択透過体が設けられる請求項1に記載のオゾン発生・照明装置。
【請求項3】
上記筐体の内部に構成される上記空気流路空間部は、上記空気流入部と連通されて流入した空気を上記紫外線ランプに直接晒して流すことによりオゾン化が行われるようにするオゾン化空気生成流路と、このオゾン化空気生成流路において生成された上記オゾン化空気を上記紫外線ランプに対して光学的に遮蔽した状態で上記オゾン化空気排出部に流すオゾン化空気流路とから構成される請求項1又は請求項2に記載のオゾン発生・照明装置。
【請求項4】
上記筐体は、上記内部空間部が、上記紫外線ランプを収納するランプ収納空間部と上記駆動回路部を収納する回路収納空間部とに区割りされる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のオゾン発生・照明装置。
【請求項5】
上記筐体は、上面部に載置体を載置する置き台を構成し、上記上面部が載置した上記載置体を下面側から照明する上記照明光放射面部を構成するとともに、上記載置体に対して上記オゾン空気排出部から上記オゾン化空気を供給する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のオゾン発生・照明装置。
【請求項6】
上面部が載置体を載置する載置部を構成し、上記内部空間部が外周壁に沿った環状のランプ収納空間部とこのランプ収納空間部に囲まれた円形の回路収納空間部とに区割りされてなり、円形の置き台を構成する筐体と、
上記筐体の上記ランプ収納空間部に収納される略環状の上記紫外線ランプと、上記回路収納空間部に収納された駆動回路部からなる上記紫外線ランプユニットと、
上記筐体の上記上面部の少なくとも上記ランプ収納空間部に対応する環状領域部を光透過特性を有する照明光放射面部として構成するとともに上記回路収納空間部に対応する円形の中央領域部を上記載置体を載置する載置部として構成し、上記照明光放射面部から放射する照明光により上記載置部上に載置した上記載置体の外周部を下面側から照明するとともに、上記載置体に対して上記オゾン空気排出部から上記オゾン化空気を供給するオゾン発生・照明装置。
【請求項1】
少なくとも1つの主面部が光透過特性を有して照明光放射面部として構成されるとともに、側面部に空気流入部とオゾン空気排出部を設け内部空間部に空気流路を構成した密閉箱体からなる筐体と、
紫外線ランプと駆動回路部からなり、少なくとも上記紫外線ランプを上記筐体の上記内部空間部に収納した紫外線ランプユニットと、
上記紫外線ランプから出射された出射光を上記照明光放射面部から照明光として外部に放射するとともに、上記空気流路空間部内において上記空気流入部から流入した空気を紫外線雰囲気で通過させてオゾン化してオゾン化空気を生成し、上記オゾン化空気を上記オゾン空気排出部から排出するオゾン発生・照明装置。
【請求項2】
上記照明光放射面部には、所定波長領域の紫外線を透過させる紫外線波長選択透過体が設けられる請求項1に記載のオゾン発生・照明装置。
【請求項3】
上記筐体の内部に構成される上記空気流路空間部は、上記空気流入部と連通されて流入した空気を上記紫外線ランプに直接晒して流すことによりオゾン化が行われるようにするオゾン化空気生成流路と、このオゾン化空気生成流路において生成された上記オゾン化空気を上記紫外線ランプに対して光学的に遮蔽した状態で上記オゾン化空気排出部に流すオゾン化空気流路とから構成される請求項1又は請求項2に記載のオゾン発生・照明装置。
【請求項4】
上記筐体は、上記内部空間部が、上記紫外線ランプを収納するランプ収納空間部と上記駆動回路部を収納する回路収納空間部とに区割りされる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のオゾン発生・照明装置。
【請求項5】
上記筐体は、上面部に載置体を載置する置き台を構成し、上記上面部が載置した上記載置体を下面側から照明する上記照明光放射面部を構成するとともに、上記載置体に対して上記オゾン空気排出部から上記オゾン化空気を供給する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のオゾン発生・照明装置。
【請求項6】
上面部が載置体を載置する載置部を構成し、上記内部空間部が外周壁に沿った環状のランプ収納空間部とこのランプ収納空間部に囲まれた円形の回路収納空間部とに区割りされてなり、円形の置き台を構成する筐体と、
上記筐体の上記ランプ収納空間部に収納される略環状の上記紫外線ランプと、上記回路収納空間部に収納された駆動回路部からなる上記紫外線ランプユニットと、
上記筐体の上記上面部の少なくとも上記ランプ収納空間部に対応する環状領域部を光透過特性を有する照明光放射面部として構成するとともに上記回路収納空間部に対応する円形の中央領域部を上記載置体を載置する載置部として構成し、上記照明光放射面部から放射する照明光により上記載置部上に載置した上記載置体の外周部を下面側から照明するとともに、上記載置体に対して上記オゾン空気排出部から上記オゾン化空気を供給するオゾン発生・照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−38620(P2012−38620A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−178716(P2010−178716)
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【出願人】(599165234)東洋精機株式会社 (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【出願人】(599165234)東洋精機株式会社 (6)
【Fターム(参考)】
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