説明

オフセット印刷機

【課題】簡易な構成でカードの送り方向の見当精度を向上させたオフセット印刷機を提供する。
【解決手段】ブランケット27の印刷開始位置に合わせてシリンダー周面に突設され、カードKの幅方向両側に設けられた位置決め孔33に嵌合する位置決めピン35と、圧胴17の周面に設けられ、カードKに嵌合した位置決めピン35の先端が嵌まり込む位置決め凹部37とを具備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフセット印刷機に関する。
【背景技術】
【0002】
オフセット印刷機は、紙やプラスチック等のカードを積載したカード供給装置からカードを1枚ずつ供給して印刷機に送り込まれる。版胴に形成されたインキ像はブランケットに転写され、該インキ像とタイミングを合わせてカードが送り装置によりブランケット胴と圧胴とのニップ部へ送り込まれてインキ像が転写される。
【0003】
この送り装置は、カード後端にピンなどに突き当てたまま送り装置を前方へ押動してカード先端部をブランケットと圧胴とのニップ部へ送り込んでカードを加え込ませることにより、ブランケットからカードへインキ像を転写するようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
送り装置によりカードをブランケットとニップ部へ送り込む場合、カードの送り方向先端の見当精度が出し難いという課題がある。これは、ブランケットがゴム製で変形し易いのに加えてカードの寸法精度やカードの材質(紙かプラスチックかなど)や剛性(板厚など)などが影響しているものと思料される。カードの送り方向の寸法精度のばらつきは、画像位置のばらつきとなり易く、また送り爪による送り込みが強すぎるとカードが撓み、弱すぎるとニップ部へのくわえ込みが不十分となる。ちなみに、プラスチックカードの場合、送り爪による送り方向の見当精度のばらつきは±0.06〜0.08mmであり、印刷位置のばらつきが大きい。
また、送り爪を無端状のタイミングベルトに連繋して往復動する送り装置に代えて、送り爪をボールねじに連繋してサーボモータによる正逆回転駆動する送り装置を用いる場合には、部品コストや装置コストが高くなる。
【0005】
本発明は上述した課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、簡易な構成でカードの送り方向の見当精度を向上させたオフセット印刷機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
版胴に形成されたインキ像をブランケットに転写し、該インキ像とタイミングを合わせてブランケットと圧胴との間に送り込まれるカードにインキ像を転写するオフセット印刷機において、ブランケット胴の印刷開始位置に合わせてシリンダー周面に突設され、カードの幅方向両側に設けられた位置決め孔に嵌合する位置決めピンと、圧胴の周面に設けられ、カードに嵌合した位置決めピンの先端が嵌まり込む位置決め凹部とを具備したことを特徴とする。
また、ブランケットと圧胴とがニップ部を形成する位置で、カードの位置決め孔に位置決めピンが嵌合しピン先端部が位置決め凹部に嵌まり込んだまま搬送されて印刷が行なわれることを特徴とする。或いはブランケットと圧胴とがニップ部を形成する位置で、位置決めピンが位置決め凹部に嵌め込まれた当該位置決めピンにカード先端が突き当てられてから搬送されて印刷が行なわれることを特徴とする。
また、カード後端に突き当ててカード先端側をブランケットと圧胴とのニップ部へ送り込む送り爪を備えたカード送り装置が設けられ、該送り爪にはダンパーが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上述したオフセット印刷機を用いれば、ブランケット胴の印刷開始位置に合わせてシリンダー周面に突設され、カードの幅方向両側に設けられた位置決め孔に嵌合する位置決めピンと、圧胴の周面に設けられ、カードに嵌合した位置決めピンの先端が嵌まり込む位置決め凹部とを具備しているので、カードの幅方向両側に位置決め孔が形成されている場合にはブランケットと圧胴とが圧接するニップ部を形成する位置で、カードの位置決め孔に位置決めピンが嵌合しピン先端部が位置決め凹部に嵌まり込んだまま搬送されて印刷が行なわれる。或いは、ブランケットと圧胴とが圧接するニップ部を形成する位置で、位置決めピンが位置決め凹部に嵌め込まれた当該位置決めピンにカード先端が突き当てられてから搬送されて印刷が行なわれる。何れの場合にも、カードの寸法精度に左右されずに簡易な構成で送り方向の見当精度を改善できる。また、カードの種類によって位置決めピンとの嵌合か突き当てを選択できるので汎用性が向上する。
また、カード後端を押して先端部をブランケット胴と圧胴とのニップ部へ送り込む送り爪を備えた送り装置が設けられており、該送り爪にはダンパーが設けられているので、カードの材質や剛性のばらつきによるカード送り量の変化を吸収することができ、厳密な送り量の調整が不要になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係るオフセット印刷機の最良の実施形態について添付図面とともに詳細に説明する。本実施形態のオフセット印刷機は、1枚で複数のイメージ(画像)を印刷可能なカードを用いて印刷を行うオフセット印刷機について説明する。
【0009】
先ず、図9を参照してオフセット印刷機の概略構成について説明する。本実施例では水とインキとを各々供給する印刷部を備えたオフセット印刷機について説明する。カード供給部1にストックされたカードKは1枚ずつ分離され、カード送り装置2により所定のタイミングで印刷部3へ送り込まれる。
【0010】
印刷部3は、カードKにモノクロ印刷はもちろんカラー印刷が行えるようになっている。図示しないイメージスキャナにより各色毎に読み取られた刷版の画像データ或いはパーソナルコンピュータなどに描かれた刷版の画像データに基づいて各印刷部により各色毎に印刷が行われる。印刷後のカードKは排出部4へ排出される。図示しないが、装置本体には操作パネルが設けられており、印刷開始/印刷停止、印刷枚数、印刷速度、インキ濃度などを任意に入力設定できる。尚、印刷部3は水を使用せずインキのみ使用するタイプのオフセット印刷機であっても良い。
【0011】
次に、印刷部3の概略構成について説明する。
インキ壷5には、M(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、K(ブラック)のいずれか1色のインキを貯留している。また、インキフォンテンローラ6は、インキ壷5に貯留されているインキを下流側に配置されたインキディストリビュータ7に供給する。インキディストリビュータ7は、インキフォンテンローラ6とインキ送りローラ8との間を交互に接離動することにより、インキ量を調節して供給するようになっている。
【0012】
インキ送りローラ8に供給されたインキは下流側に配置され互いに圧接するインキ練りローラ群9により練られてインキが引き伸ばされてインキの偏りにより縞模様が発生するのを防止している。この練られたインキは、2箇所に設けられたインキ付けローラ10により、版胴11の版面へ供給される。また、水皿12に貯留された水は、汲み上げローラ13に汲み上げられて水送りローラ14により送られて水付けローラ15により版胴11の版面へ供給される。
【0013】
版胴11は金属製のシリンダーの周面に刷版が巻き付けられ、該刷版に塗付されたインキ像をブランケット胴16に転写するものである。刷版は例えば原画フィルムを露光してカードKに印刷される印刷画像が焼き付けられて形成されている。インキ付けローラ10及び水付けローラ15は、版胴11に対して接離動可能になっており、印刷が開始されると、所定のタイミングで版胴11に接動して刷版に水及びインキを供給してインキ像を形成する。
【0014】
ブランケット胴16は、金属製のシリンダー34の周面にゴム製のブランケット27が巻き付けられている。ブランケット27はシリンダー34の周面の一部を切り欠かれた開口部に取付冶具36により両側がねじ止めされてシリンダー周面に巻き付けられている(図1(a)参照)。ブランケット胴16には版胴11が接離動して刷版に形成されたインキ像がブランケット27に転写される。圧胴17は金属製のシリンダーが用いられる。この圧胴17はブランケット胴16に近接或いは離間し、該ブランケットに近接するとニップ部を形成して、カードKがニップ部を通過する際にブランケットよりインキ像が転写される。
【0015】
ブランケット胴16は固定されており、版胴11及び圧胴17が所定のタイミングで接離動するようになっている。本実施例の場合には、印刷が開始されると先ず版胴11がブランケット胴16に圧接され(版圧が入る)、次いで圧胴17がブランケット胴16へ近接し(印圧が入る)、装置稼動中は圧胴17がブランケット胴16へ近接したままで、印刷が終了するたびに版胴11がブランケット胴16より離間する(版圧を解除する)ようになっている。また、装置の稼動が停止すると、圧胴17がブランケット胴16より離間する(印圧を解除する)ようになっている。
【0016】
次に、図8のブロック図を参照してオフセット印刷機の制御系の構成について説明する。
コントローラ(制御部)18は、装置各部から入力された信号に基づいて装置各部へ制御指令を出力するCPU(図示せず)、各種動作プログラムが格納されたROM(図示せず)、入力されたデータやCPUのワークエリアとして使用されるRAM(図示せず)等を備えている。
【0017】
制御部18には、ブランケット胴16の回転軸に設けられたエンコーダ19よりエンコーダ出力信号(Z相、A相、B相出力信号)が入力される。また、後述する送り爪の原点位置を検出するため、爪原点センサ20から検出信号が入力される。また、印刷動作が開始されると圧胴とブランケット胴とが開口部どうしが対向する原点位置で印圧を加える印圧原点センサ21から原点位置検出信号が入力される。更には、図示しない操作部からテンキー、ファンクションキーを用いて、印刷枚数、印刷濃度、印刷速度、シートサイズなどの様々な設定データが入力される。
【0018】
ブランケット胴16は制御部18が駆動回路を兼用し、制御部18によりメインモータ22が回転駆動される。また、カード送り装置2は送り用モータドライバ23を通じて駆動源である送り用モータ24が回転駆動される。また、圧胴17の圧入れ/解除は、印圧モータドライバ25を通じて印圧モータ26を回転駆動して行なわれる。制御部18は、カード送り動作と印刷動作の同期を取るため送り用モータ24及びメインモータ22の駆動を制御する。
【0019】
ここで、カード送り装置2の構成及び動作について図5乃至図7を参照して説明する。
図5において、カード送り装置2は印刷部3のカード搬送方向上流側に設けられる。カード送り装置2は、カードKを印刷部3のブランケット27と圧胴17とのニップ部へ所定のタイミングで送り込む。印刷部3の上流側には見当装置28が設けられており、ブランケット27と圧胴17とのニップ部へ送り込まれるカードKを幅方向にガイドしている。
カード送り装置2は、例えば電磁駆動によりカード搬送面に進退可能な送り爪29が設けられている。この送り爪29のカード後端への突当て部分には、カードKの材質や剛性による送り量のばらつきを吸収するダンパー30が設けられている。ダンパー30としては、スポンジ材、ウレタン材、板バネ、コイルバネなどの弾性材が好適に用いられる。
【0020】
送り爪29は、図示しないタイミングベルトに連繋して往復動する移動体31に支持されている。送り爪29は移動体31が原点位置でカードKの後端に突き当てられるように設けられる。送り爪29の原点位置は、前述した爪原点センサ20により検出される。カードKは、カード供給部1より搬送ベルト32上へ1枚ずつ供給され該搬送ベルト32により下流側の所定位置へ搬送される。そして、カードKは、送り爪29のダンパー30をカード後端に突き当てたまま移動体31を移動させることで印刷部3へ送り込まれる。カードKの先端両側位置には、後述する位置決めピンと嵌合する位置決め孔33が各々穿孔されている。
【0021】
図6は移動体31を移動させてカード後端に送り爪29のダンパー30を突き当てたままカードKの先端をブランケット27と圧胴17とのニップ部へ送り込む動作を示す。図7は、カードKの後端が送り爪29を離れて、ブランケット胴16と圧胴17とで搬送される状態を示す。このときカードKは、ニップ部を通過する際にブランケット27に形成されたインキ像が転写される。移動体31は、次のカードKの送り動作に備えて、送り爪29をカード搬送面から下方へ退避させた状態で再び原点位置へ戻るようになっている。
【0022】
次に、ブランケット胴16及び圧胴17の送り方向の見当精度を向上させる機構について、図1乃至図4を参照して動作と共に説明する。図1(a)において、ブランケット胴16のブランケット27が巻き付けられたシリンダー34の長手方向(母線方向)両側には、ブランケット27の印刷開始位置に合わせて位置決めピン35が突設されている(図5参照)。具体的には、ブランケット27は両端部が取付治具36にてシリンダー開口部に固定されている。このブランケット27の一端側に対応するシリンダ周面に位置決めピン35が突設されている。位置決めピン35は、例えば先細りしたテーパーピンに形成されている。また、圧胴17のニップ部において位置決めピン35と対向する位置には、位置決めピン35の先端が嵌まり込む位置決め凹部37が形成されている。
【0023】
図1(a)において、印刷動作が開始されると、印圧モータ26が作動して印圧が入り、ブランケット胴16と圧胴17が共に矢印方向へ回転する。また、カードKが搬送ベルト32により所定位置まで搬送され、爪原点センサ20が移動体31の原点位置を確認すると、送り爪29は、破線位置より実線位置へ移動し(矢印P参照)、ダンパー30がカード後端と同等の高さ位置まで上昇する。そして、ブランケット胴16の回転とタイミングを合わせて送り用モータ24を起動して移動体31を移動させ、ダンパー30をカード後端に突き当てたまま矢印F方向へ押動する。
【0024】
図1(b)において、カードKの先端部がブランケット27と圧胴17とでくわえ込まれるニップ部に到達すると、シリンダー34に突設された位置決めピン35が、カードKの位置決め孔33を挿通して圧胴17側の位置決め凹部37に嵌め込まれ、カードKの送り方向先端位置が固定されたままカードKが搬送される。このとき、送り爪29による送り量(押圧力)がばらついても、ダンパー30の変形により吸収される。
【0025】
図1(c)において、ブランケット胴16と圧胴17の回転が更に進行すると、シリンダー34の位置決めピン35は、位置決め凹部37及び位置決め孔33より抜け出して、カードKがブランケット27と圧胴17とのニップ部を通過する際にブランケット27よりインキ像の転写が行なわれる。
【0026】
図2(a)乃至図2(f)はブランケット胴16の位置決めピン35が、カードKの位置決め孔33を挿通して圧胴17の位置決め凹部37に嵌まり込むまでの経時的な印刷動作の推移を示す部分拡大図である。カードKの先端が圧胴17の周面に到達した時点で位置決め孔33と位置決め凹部37が位置合わせされ(図2(a)(b)参照)、位置決めピン35の先端が位置決め孔33から位置決め凹部37に向かって徐々に進入していく状態が分かる(図2(c)乃至図2(e)参照)。そして、位置決めピン35、位置決め孔33及び位置決め凹部37がニップ部へ移動した時点で、カードKがブランケット27及び圧胴17に加え込まれることが分かる(図2(f)参照)。よって、カードKの送り方向先端が位置決めピン35により規定されてニップ部を通過するので送り方向の見当精度を高度に維持したまま印刷が行なわれる。
【0027】
また、図3(a)乃至図3(c)は、位置決めピン35が、カードKの位置決め孔33を挿通して圧胴17の位置決め凹部37に嵌まり込んだ状態から、カードK及び位置決め凹部37から抜け出すまでの経時的な印刷動作の推移を示す部分拡大図である。位置決めピン35はニップ部(図3(a)参照)より下流側へ回転すると、先ずピン先端が位置決め凹部37から抜け出し(図3(b)参照)、次いでカードKの位置決め孔33から抜け出す(図3(c)参照)。位置決めピン35と位置決め孔33との嵌合が外れると、カードKはブランケット27と圧胴17とのニップ部に加え込まれて搬送されるので、カードKの送りが不安定になることはない。このように、位置決めピン35をカードKの位置決め孔33に嵌め込むことで、カードKの送り方向の見当精度が±0.02mm以下に改善できた。
【0028】
次に、他の実施形態について図4(a)乃至(c)を参照して説明する。
上記実施態様では、カードKに位置決めピン35を挿通するようにしていたが、カードKに孔が開いていない場合でも孔開けをすることなく送り方向の見当精度を向上させることができる。尚、図1(a)乃至(c)と同一部材には同一番号を付して説明を援用する。
【0029】
図4(a)において、印刷動作が開始されると、印圧モータ26が作動して印圧が入り、ブランケット胴16と圧胴17が共に矢印方向へ回転する。また、カードKが搬送ベルト32により所定位置まで搬送され、爪原点センサ20が移動体31の原点位置を確認すると、送り爪29は、破線位置より実線位置へ移動し(矢印P参照)、ダンパー30がカード後端と同等の高さ位置まで上昇する。そして、ブランケット胴16の回転とタイミングを合わせて送り用モータ24を起動して移動体31を移動させ、ダンパー30をカード後端に突き当てたまま矢印F方向へ押動する。
【0030】
図4(b)において、カードKの先端部がブランケット27と圧胴17とで加え込まれるニップ部に到達する前に、シリンダー34に突設された位置決めピン35が、圧胴17側の位置決め凹部37に嵌め込まれ、該位置決めピン35にカードkの先端を突き当てて位置出しされた状態でカードKが送り爪29に送り込まれる。このとき、送り爪29による送り量(押圧力)がばらついても、ダンパー30の変形により吸収される。即ち、図1(a)乃至(c)に比べて移動体31によるカードKのニップ部への送り込みのタイミングを送らせることで、カード先端を位置決めピン35に突き当てて位置出しができるようにすることができる。この印刷動作は制御部18によるメインモータ22と送り用モータ24との起動のタイミングを変更することにより行なわれる(図8参照)。
【0031】
図4(c)において、ブランケット胴16と圧胴17の回転が更に進行すると、シリンダー34の位置決めピン35は、位置決め凹部37より抜け出して、カードKがブランケット27と圧胴17とのニップ部を通過する際にブランケット27よりインキ像の転写が行なわれる。このように、位置決めピン35にカードKの先端を突き当て、カード後端を送り爪29で押動することによっても、カードKの送り方向の見当精度が±0.04mm以下に改善できた。
【0032】
以上のように、本願発明に係るオフセット印刷機は、カードKの種類によって、送り方向の見当精度を向上できるので、汎用性が高く、画像の位置ずれや印刷不良が生じ難く、印刷品質や歩留まりの改善を図ることができる。
【0033】
上記実施例は、一枚で複数イメージを印刷するオフセット印刷機について説明したが、1枚ごとに1イメージを印刷する場合で合っても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】印刷動作の経時的推移を示す説明図である。
【図2】ニップ部周辺の拡大説明図である。
【図3】ニップ部周辺の拡大説明図である。
【図4】他例に係る印刷動作の経時的推移を示す説明図である。
【図5】カード送り装置の送り動作を示す説明図である。
【図6】カード送り装置の送り動作を示す説明図である。
【図7】カード送り装置の送り動作を示す説明図である。
【図8】印刷機の制御系の構成を示すブロック図である。
【図9】オフセット印刷機の概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0035】
K カード
1 カード供給部
2 カード送り装置
3 印刷部
4 カード排出部
5 インキ壷
6 インキフォンテンローラ
7 インキディストリビュータ
8 インキ送りローラ
9 インキ練りローラ
10 インキ付けローラ
11 版胴
12 水皿
13 汲み上げローラ
14 水送りローラ
15 水付けローラ
16 ブランケット胴
17 圧胴
18 制御部
19 エンコーダ
20 爪原点センサ
21 印圧原点センサ
22 メインモータ
23 送り用モータドライバ
24 送り用モータ
25 印圧モータドライバ
26 印圧モータ
27 ブランケット
28 見当装置
29 送り爪
30 ダンパー
31 移動体
32 搬送ベルト
33 位置決め孔
34 シリンダー
35 位置決めピン
36 取付治具
37 位置決め凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
版胴に形成されたインキ像をブランケットに転写し、該インキ像とタイミングを合わせてブランケットと圧胴との間に送り込まれるカードにインキ像を転写するオフセット印刷機において、
ブランケット胴の印刷開始位置に合わせてシリンダー周面に突設され、カードの幅方向両側に設けられた位置決め孔に嵌合する位置決めピンと、圧胴の周面に設けられ、カードに嵌合した位置決めピンの先端が嵌まり込む位置決め凹部とを具備したことを特徴とするオフセット印刷機。
【請求項2】
ブランケットと圧胴とがニップ部を形成する位置で、カードの位置決め孔に位置決めピンが嵌合しピン先端部が位置決め凹部に嵌まり込んだまま搬送されて印刷が行なわれることを特徴とする請求項1記載のオフセット印刷機。
【請求項3】
ブランケットと圧胴とがニップ部を形成する位置で、位置決めピンが位置決め凹部に嵌め込まれた当該位置決めピンにカード先端が突き当てられてから搬送されて印刷が行なわれることを特徴とする請求項1記載のオフセット印刷機。
【請求項4】
カード後端に突き当ててカード先端側をブランケットと圧胴とのニップ部へ送り込む送り爪を備えたカード送り装置が設けられ、該送り爪にはダンパーが設けられていることを特徴とする請求項1記載のオフセット印刷機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−7552(P2006−7552A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−187144(P2004−187144)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000106944)シナノケンシ株式会社 (316)
【Fターム(参考)】