説明

オペレーティングシステムに可視的な割り込みハンドリングを用いてホットキー入力を処理する方法及び装置

実施形態は、アドバンスド・ コンフィグレーション・パワー・インタフェース(ACPI)及びACPIソース言語インフラストラクチャによる、メッセージシグナル割り込み又はプロセッサ間割り込みのような、1つのオペレーティングシステムに可視的な割り込みを生成する1つの割り込みハンドリングシステムを含む。割り込みハンドリングシステムは、ホットキーを提供すべく使用され得る。この割り込みハンドリングシステムは、ドライバを更新することによるシステム機能の容易な更新を可能にする。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、割り込みハンドリングに関する。特に、典型的な実施形態は、オペレーティングシステムに可視的な割り込みを用いる割り込みハンドリングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的なコンピュータシステムにおいて、ストレージデバイス、プリンタ、及びヒューマンインプットデバイスのような多くのデバイスが同時に動作している。割り込みシステムは、プロセッサ時間及びリソースを効率的に利用するために使用される。プロセッサによって処理されるべき情報をデバイスが持っているか、コンピュータシステムにおいて1つのイベントが発生した場合に、1つの割り込み信号が生成される。プロセッサによって割り込み信号が受信された場合に、プロセッサは現在動作しているプログラムの実行を停止し、割り込みシグナルを生成したデバイス又はイベントにサービスを提供すべく割り込みハンドラが実行される。デバイス又はイベントにサービスが提供されると、プロセッサは割り込みされたプログラムの実行に戻る。
【0003】
システム管理割り込み(SMI)は、オペレーティングシステム(OS)に透過的な割り込みであり、コンピュータシステム内のいくつかのデバイス又はシステムイベントによって生成される。SMIにサービスすることは、SMIを生成したデバイス又はシステムイベントに対応する割り込みハンドラを実行する間にいくらかの遅延を生成し得る。これは、割り込みハンドラから戻ったときにオペレーティングシステム(OS)にエラーをもたらす場合がある。なぜなら、OSは割り込みのサービスを知らないが、タイムログのギャップ及び同様の問題のような、CPUが割り込みハンドラを実行している間の、他のプログラムの処理における遅延によってもたらされたずれを検出するからである。
【0004】
典型的なコンピュータシステムは、しばしば電力状態(例えば、デバイスに提供又はデバイスによって消費される電力のレベル)及びシステムに取り付けられたデバイスの設定を管理する。コンピュータシステム上で動作しているオペレーティングシステムは、電力状態及びコンピュータシステム内のデバイスの設定を管理するアドバンスド・ コンフィグレーション・パワー・インタフェース(ACPI) のようなインタフェースを使用する。ACPIは、当該設定又は電力管理を実装するために必要な基本入出力システム(BIOS)及びメインボードハードウェアと連係する場合にオペレーティングシステムが利用するためのデータ構造及び方法のセットを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明の実施形態は、類似の参照番号が類似の構成要素を示す添付の図面の複数の図に、限定を目的としてではなく、例を目的として示される。この開示における”一”又は”1つの”実施形態への異なる参照は、必ずしも同一の実施形態である必要はなく、そのような参照は少なくとも1つを意味することに注意すべきである。
【0006】
【図1】改良された割り込みハンドリングシステムを実装するコンピュータシステムの一実施形態の図である。
【0007】
【図2】改良された割り込みハンドリングのための処理の一実施形態のフローチャートである。
【0008】
【図3】割り込みハンドリングテーブル及びデスクリプションブロックの一実施形態の図である。
【0009】
図1は、コンピュータシステムの一実施形態の図である。一実施形態において、コンピュータシステム101は、複数の命令を実行する中央処理装置(CPU)103を備える。他の実施形態において、コンピュータシステム101は複数のプロセッサを備えてよい。CPU103は1つのメインボード上に設けられるか、1つのメインボードに取り付けられてよい。複数のプロセッサを持つ一実施形態において、それぞれのプロセッサは、同一のメインボード上又は別個のメインボード上に備えられてよい。CPU103は、メモリハブ105又は類似のデバイスと通信してよい。
【0010】
一実施形態において、メモリハブ105は、CPU103及びシステムメモリ109、入出力(I/O)ハブ111及びグラフィクスプロセッサ107のような類似のデバイスの間の通信リンクを提供する。一実施形態において、メモリハブ105は”ノースブリッジ”チップセット又は類似のデバイスであってよい。
【0011】
一実施形態において、システムメモリ109はランダムアクセスメモリ(RAM)又はモジュールのセットであってよい。一実施形態において、システムメモリ109はシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダブルデータレート(DDR)RAM、又は類似のメモリストレージデバイスであってよい。システムメモリ109は、コンピュータシステム101によって、アプリケーションデータ、設定データ、及び類似のデータを記憶するために使用されてよい。システムメモリ109は、コンピュータシステム101が電源を切ったときにデータを失う揮発性メモリであってよい。
【0012】
一実施形態において、グラフィクスプロセッサ107のような他のデバイスはメモリハブ105に接続されてよい。グラフィクスプロセッサ107はメインボード上に直接設けられてよい。他の実施形態において、グラフィクスプロセッサ107は、相互接続又はポートを通じてメインボードに取り付けられる別個のボード上に設けられてよい。例えば、グラフィクスプロセッサ107は、アドバンスドグラフィクスポート(AGP)スロット又は類似の接続を通じてメインボードに取り付けられている周辺カードに設けられてよい。グラフィクスカード又はグラフィクスプロセッサ107は、ディスプレイデバイス123に接続されてよい。一実施形態において、ディスプレイデバイス123は陰極線管(CRT)装置、液晶表示装置(LCD)、プラズマ装置又は類似のディスプレイデバイスであってよい。
【0013】
一実施形態において、メモリハブ105はI/Oハブ111と通信してよい。I/Oハブは、I/Oデバイス及びストレージデバイス121、フラッシュメモリ115、エンベデッドコントローラ117、ネットワークデバイス113、及び同様のデバイスのような同種のデバイスのセットとの通信を提供する。一実施形態において、I/Oハブ111は”サウスブリッジ”チップセット又は類似のデバイスであってよい。他の実施形態において、メモリハブ105及びI/Oハブ111は単一のデバイスであってよい。
【0014】
一実施形態において、アドバンスドプログラマブル割り込みコントローラ(APIC)125はI/Oハブ111及びCPU103と通信してよい。APIC125は、複数のCPUからの及び複数のCPUへの複数の割り込みを処理する1つのデバイスである。APIC125は、割り込みの根源であり得る追加の複数のデバイスに接続されてよい。APIC125は、これらの割り込み要求を、I/Oハブ111に又は直接的にCPU103に渡してよい。
【0015】
一実施形態において、ストレージデバイス121は、固定ディスク、物理ドライブ、光ドライブ、磁気ドライブ、又は類似のデバイスのような、不揮発性ストレージデバイスである。ストレージデバイス121は、アプリケーションデータ、オペレーティングシステムデータ及び類似のシステムデータを記憶するために使用されてよい。一実施形態において、フラッシュメモリ115はシステム設定情報、BIOSデータ、及び類似の情報を記憶してよい。フラッシュメモリはEEPROM、CMOSのようなバッテリによりバックアップされたメモリデバイス、又は類似の不揮発性ストレージシステムであってよい。
【0016】
一実施形態において、エンベデッドコントローラはI/Oハブ111に接続されてよい。エンベデッドコントローラ117は、コンピュータシステム101における複雑な低レベルオペレーションを実行するマイクロコントローラの一種である。一実施形態において、エンベデッドコントローラ117は、コンピュータシステム101と入力デバイス119との間のインタフェースを提供する入力デバイスコントローラとして機能してよい。典型的な一実施形態において、エンベデッドコントローラは、キーボードコントローラとして機能してよく、キーボードから入力として複数のスキャンコードを受け取ってよい。
【0017】
一実施形態において、ネットワークデバイス113のような他の複数のデバイスは、I/Oハブ111と通信してよい。ネットワークデバイス113は、モデム、ネットワークカード、ワイヤレスデバイス、又は類似のデバイスであってよい。一実施形態において、ネットワークデバイス113はメインボードに組み込まれている。他の実施形態において、ネットワークデバイス113は、ペリフェラルカードインターコネクト(PCI)スロット又は類似の相互接続を通じてメインボードに接続された周辺カードである。
【0018】
図2は、改良された割り込みハンドリングのオペレーションのための処理の一実施形態のフローチャートである。一実施形態において、改良された割り込みハンドリングは、サービスされるべきシステムイベントが発生したときにトリガされる(ブロック201)。一実施形態において、システムイベントは、キーボード、マウス、又は類似の入力デバイスのようなヒューマンインプットデバイス(HID)からの入力の受信である。例えば、ユーザはキーボードを利用して1つの”ホットキー”又はホットキーのセットを入力する。一実施形態において、1つのホットキー又はホットキーのセットは、単一のキー入力又はキー入力のセットであってよい。複数のホットキーは、コンピュータシステムの特定の機能を開始するために使用され得る。例えば、いくつかのコンピュータシステムにおいて、コントロールキー(CTRL)、オルタネートキー(ALT)、シフトキー(SHIFT)、及びファンクション7キー(F7)の組み合わせは、ラップトップシステムにおいて、ディスプレイ出力を付属ディスプレイから外部ディスプレイに切り替えるために使用され得る。他の例のホットキーの組み合わせは、コンピュータシステムのためのサスペンド又はスタンバイ状態を開始するためのCTRL+ALT+SHIFT+F4、及びPCカードのようなデバイスのホットスワップ開始するためのCTRL+ALT+SHIFT+F3を含む。
【0019】
典型的な一実施形態において、ユーザは、キーボードのような入力デバイス119上のCTRL+ALT+SHIFT+F7キーを押すことによって、ディスプレイ切り替えを開始する。キーボードは、1つのスキャンコード又はスキャンコードのセットとして解釈されるシグナルのセットをエンベデッドコントローラ117に送信する。1つのスキャンコードは、キーストローク又はキーストロークのデジタル符号化である。
【0020】
一実施形態において、システムイベントが検出された後、検出又は生成デバイスによってシステム制御割り込み(SCI)が生成される(ブロック203)。複数のSCIは、オペレーティングシステムにシステムイベントを通知するために使用され得る。複数のSCIはアクティブな、低い、共有可能なレベルの割り込みである。典型的な一実施形態において、エンベデッドコントローラ117が、キーボード119から受け取った1つのホットキーについて1つのスキャンコード又はスキャンコードのセットを検出した場合、エンベデッドコントローラ117は1つのSCIを生成してよい。SCIはI/Oハブ111に送信されてよい。
【0021】
一実施形態において、I/Oハブ111は1つのSCIを検出し、メモリハブ105を通じてCPUに送信され得る1つの割り込み要求(IRQ)を生成してよい(ブロック205)。一実施形態において、15個の別個のIRQ指定(例えば、0から15)が存在し得る。1つの割り込みコントローラは、2以上のオペレーションモードをサポートし得る。第1モードは15個のIRQ指定をサポートしてよい。例えば、8259PICモードでのAPIC。第2モードは、255個のような、より多い数をサポートし得る。例えば、APICは255個のIRQ指定をサポートしてよい。典型的な一実施形態において、I/Oハブ111は、1つのSCIをエンベデッドコントローラ117から受信してよく、SCIの送信元に基づいて1つのIRQを生成してよい。例えば、キーボードが生成した複数のSCIはIRQ2に割り当てられ、1つのエンベデッドコントローラソースを含む1つのSCIはIRQ9に割り当てられてよい。
【0022】
一実施形態において、CPU103がIRQを受信した場合に、1つの割り込みハンドリングテーブルが、受信IRQについての1つの割り込みハンドラを特定するために使用され得る(ブロック207)。一実施形態において、1つの割り込みデスクリプタテーブル(IDT)は、IRQライン又は優先番号に関連する1つの第1割り込みハンドラの位置を指す。割り込みハンドラは、特定のタイプの割り込み、或いはキーボード又は他のデバイスのような特定の割り込みソースにサービスする1つのプログラムであってよい。
【0023】
一実施形態において、SCIは複数のレベルトリガ割り込みであってよい。複数のレベルトリガ割り込みは、1つのIRQを複数のデバイスで共有してよい。割り込みハンドラのチェーンは、サービスを要求している割り込みのタイプを特定するために使用されてよい。それぞれの割り込みハンドラは、そのソースタイプがサービスを必要としているか否かをチェックして、割り込みがクリアされるまでチェーン内の次の割り込みハンドラに制御を渡す。
【0024】
図3は、割り込みハンドリングシステムの一実施形態の図である。典型的な割り込みハンドリングシステムにおいて、割り込みを受け取るCPUは、IDT301を用いて、受信するIRQライン又は優先番号に対応する1つのポインタ305を見つける。ポインタ305は、第1割り込みハンドラ303を示してよい。1つのIRQライン又は番号は、複数のデバイスによって使用されてよい。ライン又は番号を共有するそれぞれのメカニズムについての複数の割り込みハンドラは、互いにリンクされてよい。例えば、第1割り込みハンドラ303がデバイス又は割り込みのソースに対応していない場合、第2割り込みハンドラ307がコールされる。CPUは、リンクされたリスト又は割り込みハンドラのセットの中の第1割り込みハンドラで開始し、現在の割り込みハンドラが現在の割り込みタイプ又はソースにサービスしないことを判断した場合に、次の割り込みハンドラに進む。
【0025】
一実施形態において、1つの割り込みハンドラが割り込み要求にサービスすると判明する。割り込みハンドラは、デバイス又は割り込みのソースに対応する定義ブロック309への1つのポインタを含んでよい(ブロック209)。この定義ブロック309は、データ及び制御メソッドの形で、ハードウェア実装及び設定の詳細に関する情報を含んでよい。制御メソッドは、デバイスの速度、サイズ、電力状態、及び類似の設定の詳細のような複数のセッティングをオペレーティングシステムが管理することを可能にするACPIソース言語(ASL)コードの中にあってよい。
【0026】
典型的な一実施形態において、第2割り込みハンドラ307は、エンベデッドコントローラ117のためのデバイスドライバであってよい。エンベデッドコントローラ割り込みハンドラは、入力ソースを特定する。入力ソースに基づいて、定義ブロック309が利用されてよい。例えば、1つのホットキーが割り込みを生成した場合に、エンベデッドコントローラ割り込みハンドラは、キーボード入力、複数のホットキー、又は特定のホットキーを処理するための適切な定義ブロック309を特定する。定義ブロック309は、割り込み要求にサービスするためのデータ構造及びメソッドのセットを含んでよい。定義ブロック309は、ファームウェアレベルで実装されたソフトウェアであってよい。ここでファームウェアは、OSの制御の範囲外の低レベルソフトウェアである。定義ブロック309によって割り込みにサービスすることは、他の割り込みを生成することを含んでよい(ブロック211)。典型的な一実施形態において、定義ブロック309の取得は、アドバンスド・ コンフィグレーション・パワー・インタフェース(ACPI)ドライバを利用する。定義ブロック309は部分的に、差別化システム定義テーブル(DSDT)、セカンダリシステムデスクリプションテーブル(SSDT)、又は類似の構造であってよい。
【0027】
一実施形態において、メッセージシグナル割り込み(MSI)、プロセッサ間割り込み(IPI)、又は類似のOSに可視的な割り込みを用いて、定義ブロック309によって1つの割り込みが生成される。一実施形態において、定義ブロック309におけるACPIソース言語(ASL)コードは、OSに可視的な割り込みを生成してよい。システム管理割り込み(SMI)のようなOSに透過的な割り込みは、使用された場合にOSに課題をもたらす。SMIをサービスすることは、割り込みサービスルーチンを実行している間にいくらかの遅延を生み得る。これは、割り込みハンドラから戻ったときにエラーをひき起こす場合がある。なぜならOSは、SMIのサービスを知らないが、タイムログのギャップ及び同様の問題のような、割り込みサービスルーチンの実行における遅延によってもたらされるずれを検出するからである。
【0028】
一実施形態において、1つのMSIは、定義ブロック309による特定のメモリ領域への書き込みによってトリガされ得る。割り込みのタイプを識別するデータは、指定されたメモリアドレスに書き込まれる。MSIの使用はOSに可視であるという利点を持ち、MSIにサービスすることにおける遅延が一貫性問題を引き起こさない。他の実施形態において、プロセッサ間割り込み(IPI)が生成されてよい。IPIはマルチプロセッサ環境において使用され得る。IPIは、プロセッサが他のプロセッサ又はプロセッサのセットに割り込みを送信することを可能にする。
【0029】
典型的な一実施形態において、定義ブロック309は、MSI又はIPIが割り込みを引き起こすべく書き込むメモリマップされたアドレス及びシステムイベントデータが記憶される空間を定める。例えば、記憶されるデータはホットキーデータが集められたアドレスであってよい。ホットキー入力へのサービスでの使用のためのメモリ空間を定めるACPIソース言語(ASL)における典型的な実装は、以下であってよい。
OperationRegion(MSIS, SystemMemory, 0xFEC01000,0x8)
Field (MSIS, AnyAcc, Lock, Preserve)
{
Offset(0), // Dynamic Values
MSIA, 32, // Memory mapped address for MSI
// delivery
IPIM, 32, // Memory mapped address for IPI delivery
SCAN, 8 // Scan code for hot key
}
【0030】
典型的な一実施形態において、ホットキー入力にサービスするためのコントロールメソッドのためのASLは、以下のように実装され得る。
Method(_Q52) // Hot key event
{
if(LEqual(SCAN, 0x41)) { // Test if scan code is
// CTRL+ALT+SHIFT+F7
// Additional codes may be covered as well
if(MSIM) { // Test if MSI are used
Store(0x20,MSIA) // Make memory write at MSI address
// to initiate the execution of an
// 'interrupt type 20' handler
}
else {
Store(Data1,IPIM) // Make memory write that causes
// IPI and execution of appropriate
// interrupt handler
}}}
【0031】
一実施形態において、MSI又はIPIが生成された後、適切なドライバがOSによって決定され得る(ブロック213)。ドライバはその後、元のシステムイベントを処理することによって割り込みのサービスを完了してよい。本明細書で使用されたように、ドライバは、OSレベルでコンピュータシステムコンポーネントを制御及び管理するためのソフトウェアであってよい。OSレベルでのソフトウェアはOSによって管理される。例えば、ホットキーのためのデバイスドライバは、グラフィクスカード107に、付属のディスプレイデバイス123への出力をディセーブルし、外部のディスプレイデバイスへの出力をイネーブルするよう命令してよい。
【0032】
一実施形態において、MSI又はIPIはエッジトリガされ、割り込みハンドリングテーブル内にそれ自身のエントリをそれぞれが持つので、改良された割り込みハンドリングシステムは、システムイベントへの改善された応答性を提供し得る。追加の機能を提供するドライバが更新又は新たにインストールされ得るので、コンピュータシステム101の機能はより容易に更新可能となり得る。例えばSMIハンドリングを更新するための、BIOS又はファームウェアの更新は必要でなくなり得る。OSに可視的な割り込み及びドライバの使用は、一般的なドライバ機能、及びファームウェア及びBIOSに依存しない機能の標準化の構築を可能にする。例えば、新たなホットキー機能又は組み合わせが、ホットキードライバの更新によって実装され得る。改良された割り込みハンドリングシステムは、SMIのようなOSに透過的な割り込みの使用が禁止又は制限されるコンピュータシステムにおいて使用され得る。
【0033】
一実施形態において、改良された割り込みハンドリングシステムは、ソフトウェアに実装され、機械可読メディアに記憶又は伝送されてよい。本明細書で使用されたように、機械可読メディアは、固定ディスク、物理ディスク、光ディスク、CDROM、DVD、フレキシブルディスク、磁気ディスク、ワイヤレスデバイス、赤外線デバイス、及び類似のストレージ及び伝送技術のような、データを記憶又は伝送することができるメディアである。
【0034】
前述の明細書において、発明がその特定の実施形態を参照して説明された。しかしながら、添付の請求項に記載された発明の広範な意義及び範囲から逸脱することなく、種々の変形及び変更がそれらになされ得ることが明らかである。明細書及び図面は従って、限定的ではなく説明的な意味で評価されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つのシステムイベントにサービスするために1つの割り込みを生成する1つのデバイスと、
前記デバイスからの前記システムイベントにサービスする1つのデバイスドライバによって処理される1つのオペレーティングシステムに可視的な割り込みを生成すべく、前記割り込みのための1つの割り込みハンドラを実行する1つのプロセッサと、
記憶された前記デバイスドライバを有する1つのストレージデバイスと
を備える装置。
【請求項2】
前記デバイスは、1つの周辺入力デバイスに接続された1つのエンベデッドコントローラを有する
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記割り込みハンドラをトリガする1つの割り込みを生成する1つの割り込みコントローラ
をさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記割り込みハンドラは、1つの定義ブロック及び1つのアドバンスド・コンフィグレーション・パワー・インタフェース・メソッドを有する
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プロセッサに結合され、1つの定義ブロックを記憶する1つのメモリデバイス
をさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項6】
1つのシステムイベントを検出する段階と、
1つの割り込みソースについての1つの定義ブロックの中の1つのメソッドによって、オペレーティングシステムに可視的な1つの割り込みを生成する段階と、
1つのドライバで前記割り込みにサービスする段階と
を備える方法。
【請求項7】
前記割り込みは、メッセージシグナル割り込み(MSI)及び1つのプロセッサ間割り込み(IPI)のうちの1つである
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
1つのシステム制御割り込み(SCI)を生成する段階
をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記システム制御割り込みソースは、1つのエンベデッドコントローラである
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記システムイベントについての1つの割り込みハンドラを決定する段階
をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記システムイベントは1つのホットキー入力である
請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記オペレーティングシステムに可視的な割り込みを生成すべく1つの定義ブロックを実行する段階
をさらに備える請求項10に記載の方法。
【請求項13】
1つの第1割り込みを生成する手段と、
前記第1割り込みに基づいて1つの第2割り込みを生成する手段と、
前記第2割り込みにサービスすべく1つのドライバを実行する手段と
を備える装置。
【請求項14】
前記ドライバを記憶する手段
をさらに備える請求項13に記載の装置。
【請求項15】
1つの定義ブロックを記憶する手段
をさらに備える請求項13に記載の装置。
【請求項16】
1つの定義ブロックを取得する手段
をさらに備える請求項13に記載の装置。
【請求項17】
1つのドライバを実行する1つのプロセッサと、
前記プロセッサに結合された1つのバスと、
前記バスに結合され、1つのドライバを記憶する1つの第1メモリデバイスと、
前記バスに結合され、前記ドライバをトリガする1つの定義ブロックを記憶する1つの第2メモリデバイスと、
1つの入力デバイスと、
1つのネットワークインタフェースコントローラと
を備えるシステム。
【請求項18】
前記入力デバイスから入力が受信された場合に、1つの第1割り込みを生成する1つのコントローラ
をさらに備える請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
1つの割り込みを生成する1つの第2プロセッサ
をさらに備える請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
実行された場合に、1つの機械に、
ファームウェアレベルでサービスされるべき1つのシステムイベントのための1つの第1割り込みを生成することと、
オペレーティングシステムレベルでサービスされるべく、1つの第2割り込みを前記ファームウェアレベルで生成することと
前記システムイベントに前記オペレーティングシステムレベルでサービスすることと
を含むオペレーションのセットを実行させる複数の命令
を備える機械可読メディア。
【請求項21】
実行された場合に、1つの機械に、
1つのドライバを実行させることを含むオペレーションのセットを実行させるさらなる複数の命令
を備える請求項20に記載の機械可読メディア。
【請求項22】
1つの定義ブロックが前記ファームウェアレベルで前記第1割り込みを処理する
請求項20に記載の機械可読メディア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−516536(P2007−516536A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547198(P2006−547198)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/042680
【国際公開番号】WO2005/064465
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)