説明

オントロジー構築支援装置、そのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】構築者の負担を軽減し、オントロジーの効率的な構築を支援することができるオントロジー構築支援装置、そのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【解決手段】オントロジー構築支援装置は、オントロジーに基づく手順分解木の構築を支援する装置であり、入力手段1と、記憶手段2と、手順ノード生成手段を含むノード生成手段3と、表示手段4と、を備える。入力手段1は、業務に関する全体手順と部分手順列との達成関係を記述した文章を入力する。記憶手段2は、入力された文章を記憶する。ノード生成手段3は、手順ノード生成手段を含み、手順ノード生成手段は、文章から行為を表す動詞を抽出し、それに対応するノードを手順ノードとして生成して、その手順ノードに抽出された動詞を付与する。表示手段4は、生成されたノードを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オントロジー構築支援装置、そのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。特に、全体手順と、その手順を達成する達成方式に基づいて細分化した部分手順列との関係をオントロジーに基づいて木構造で表現した手順分解木の構築を支援するオントロジー構築支援装置、そのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、製造分野や医療分野等の各種分野において、業務支援や知識共有等を目的としてガイドライン(手順書)といった文書化したものが利用されている。さらに最近では、業務知識をオントロジーに基づいて体系的に記述することで、業務支援や知識共有等に利用することが提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、機能分解木を用いることで、設計現場及び生産現場等において各個人が抱えていた知識及び暗黙的な知識等が体系的に整理され、知識の共有化を図り業務の改善及び設計支援等を実現できることが記載されている。機能分解木とは、機能をその機能を達成する部分機能に分解し、これを繰り返して、階層的な木構造で表現したものである。一方、非特許文献1には、設計分野で用いられているオントロジーに基づく機能的知識共有枠組みを医療分野へ水平展開し、医療関連プロセスを「医療関連プロセス分解木」として記述することが記載されている。
【0004】
上記したオントロジーに基づく機能分解木やプロセス分解木の構築(記述)を支援するツールとしては、例えば、国立大学法人大阪大学産業科学研究所によって開発された「法造‐オントロジーエディタ」や、株式会社MetaMoJiによって製品化された「OntoloGear(登録商標)」等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−213360号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】西村 悟史、外3名著、「意図明示化を指向した汎用的医療関連プロセス知識記述枠組み」、2010年度人工知能学会全国大会(第24回)論文集、1B3‐2、2010年6月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、オントロジーを構築する作業は、構築者によって手作業で行われることが多い。しかし、オントロジーの構築は、オントロジーに精通し、十分に経験を積んだ専門家でないと難しい。また、昨今では、技術革新や新しい手法の開発と共に、業務知識は膨大になり、その知識も多岐にわたる。そのため、オントロジーの構築には、多大な労力と時間を要する。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、構築者の負担を軽減し、オントロジーの効率的な構築を支援することができるオントロジー構築支援装置、そのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のオントロジー構築支援装置は、全体手順と、その手順を達成する達成方式に基づいて細分化した部分手順列とを、それぞれ親ノードと子ノードとして、これらの手順の達成関係をオントロジーに基づいて木構造で表現した手順分解木の構築を支援するオントロジー構築支援装置である。そして、本発明の装置は、入力手段と、記憶手段と、手順ノード生成手段と、表示手段と、を備えることを特徴とする。入力手段は、業務に関する全体手順と部分手順列との達成関係を記述した文章を入力する。記憶手段は、入力された文章を記憶する。手順ノード生成手段は、文章から行為を表す動詞を抽出し、それに対応するノードを手順ノードとして生成して、その手順ノードに抽出された動詞を付与する。表示手段は、生成されたノードを表示する。
【0010】
本発明のプログラムは、上記した本発明のオントロジー構築支援装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムであり、具体的には、コンピュータを、以下の手段として機能させるためのプログラムである。
業務に関する全体手順と部分手順列との達成関係を記述した文章を入力する入力手段。
入力された文章を記憶する記憶手段。
文章から行為を表す動詞を抽出し、それに対応するノードを手順ノードとして生成して、その手順ノードに抽出された動詞を付与する手順ノード生成手段。
生成されたノードを表示する表示手段。
【0011】
また、本発明の記録媒体は、上記した本発明のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0012】
上記した手順分解木は、オントロジーに基づいて、全体手順とその手順を細分化した部分手順列との関係を木構造で表現したものである。より具体的には、全体手順をその手順を達成する達成方式に基づいて部分手順の列に分解(以下、これを「手順分解」と称する場合がある)することを繰り返して得られ、全体手順を親ノード、部分手順を子ノードとして、木構造で表現したものである。部分手順を更に手順分解することが可能な場合は、部分手順を細分化した部分手順の列をそれぞれノードとして、それらを子ノードの子ノードとして接続(リンク)することで、複数の階層を持つ木構造となる。手順分解木において、手順(行為)を表すノードを手順ノードと呼び、下位の階層により詳細な部分手順が現れる。また、手順分解木では、ノードが表す概念の大きさを粒度(グレインサイズ)と呼び、上位の階層では粒度が大きく、下位の階層に向かって粒度が小さくなる。そして、手順分解木を用いることで、目的となる全体手順が、どのような達成方式に基づいて、どのような部分手順列によって達成できるか、を体系的に把握することができる。このような手順分解木は、業務に関する全体手順と部分手順列との達成関係を記述した文章(文書)、一般的には手順書に基づいて、構築することができる。
【0013】
本発明のオントロジー構築支援装置によれば、入力された文章から手順ノードを生成する手順ノード生成手段を備えることで、構築者が手作業で手順ノードを作成する必要がなく、半自動的に手順ノードが生成される。よって、構築者の負担を軽減し、手順分解木の効率的な構築を支援することができる。
【0014】
ここで、入力する文章は、構築者が手順書に基づいて手作業で直接入力してもよいし、電子化された手順書を読み込んで、読み込んだ電子文書から入力してもよい。
【0015】
また、本発明のプログラムによれば、コンピュータを、上記した本発明のオントロジー構築支援装置として機能させることができる。本発明の記録媒体によれば、上記した本発明のプログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより、コンピュータを、上記した本発明のオントロジー構築支援装置として機能させることができる。
【0016】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、文章内に達成方式を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、その文言を達成方式のラベル候補として登録する方式ラベル候補登録手段を備える構成が挙げられる。
【0017】
この構成によれば、文章内に達成方式を示唆する文言が現れたときは、その文言を達成方式のラベル候補として登録する方式ラベル候補登録手段を備える。これにより、構築者が達成方式のラベルを付与する際に、登録された方式ラベル候補を表示し、候補から選択することで、構築者の負担を軽減して、効率的にラベル付与作業を行うことができる。ここで、達成方式を示唆する文言としては、例えば、「○○法」、「○○方法」、「○○式」、「○○方式」、「○○手段」、「○○原理」、「○○法則」、「○○で(により、によって、を用いて)」等のやり方(仕方)を表す文言(単語、用語、語句)が挙げられる。
【0018】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、文章内に手順を実施する際の阻害要因を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、それに対応するノードを阻害要因ノードとして生成して、その阻害要因ノードに抽出された文言を付与する阻害要因ノード生成手段を備える構成が挙げられる。
【0019】
この構成によれば、文章内に阻害要因を示唆する文言が現れたときは、それに対応する阻害要因ノードを生成する阻害要因ノード生成手段を備える。これにより、構築者が手作業で阻害要因ノードを作成する必要がなく、半自動的に阻害要因ノードが生成される。よって、構築者の負担を軽減し、手順分解木の効率的な構築を支援することができる。ここで、阻害要因を示唆する文言としては、例えば、「阻害要因としては○○」、「妨害事象としては○○」、「○○を阻害(妨害)」「○○する不具合」、「○○するリスク」、「○○の予防(防止)」、「○○に注意」、「○○の問題」、「○○の課題」、「○○の解決が必要」、「○○に対処する必要」等の阻害要因(リスク)を表す文言(単語、用語、語句)が挙げられる。
【0020】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、対処ノード生成手段と、予防ノード生成手段と、のうち少なくとも一方の手段を備える構成が挙げられる。対処ノード生成手段は、文章内に阻害要因に対する対処法を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、それに対応するノードを対処タスクノードとして生成して、その対処タスクノードに抽出された文言を付与する。予防ノード生成手段は、文章内に阻害要因に対する予防法を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、それに対応するノードを予防タスクノードとして生成して、その予防タスクノードに抽出された文言を付与する。
【0021】
この構成によれば、文章内に阻害要因に対する対処法又は予防法を示唆する文言が現れたときは、それに対応する対処タスクノード又は予防タスクノードを生成する対処ノード生成手段又は予防ノード生成手段を備える。これにより、構築者が手作業で対処タスクノード又は予防タスクノードを作成する必要がなく、半自動的に対処タスクノード又は予防タスクノードが生成される。よって、構築者の負担を軽減し、手順分解木の効率的な構築を支援することができる。ここで、対処法を示唆する文言としては、例えば、「○○によって対処(解決)」、「対処法(解決法)としては○○」、「○○で対応」、「○○を処理」、「〜場合は○○を選択(実施)」等の対処法(解決法)を表す文言(単語、用語、語句)が挙げられる。また、予防法を示唆する文言としては、例えば、「○○によって予防(防止)」、「予防法(防止法)としては○○」、「○○防止のために」、「安全に○○のために」、「予め○○を行い」、「念のため○○」等の予防法(防止法)を表す文言(単語、用語、語句)が挙げられる。
【0022】
なお、生成された上記各ノードは、仮のノードであり、構築者が手順書に基づいて、内容が重複する場合等は適宜削除してもよく、不足する場合等は適宜追加してもよい。また、上記した各ノードに付与された動詞や文言は、ノード生成後、適宜編集してもよい。
【0023】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、文章から目的を示唆する文言を検索し、その文言の出現位置を基準とする所定の範囲内から生成された各ノードをグループ化するノードグループ化手段を備える構成が挙げられる。
【0024】
手順分解木は、目的となる全体手順(ゴール行為)を目的達成指向で部分手順列(サブ行為列)に手順分解し、手順の達成関係を木構造で表現したものといえる。本発明者らが検討した結果、文章内において、目的を示唆する文言、例えば「目的」や「理由」という単語の近傍には、目的となる全体手順(ゴール行為)とその手順を達成するため部分手順列(サブ行為列)が記述されていることが多いことが分かった。つまり、「目的」や「理由」という単語の近傍には、1つの全体手順に対する達成方式に基づく部分手順列が記述されていることが多い。上記構成によれば、文章内の目的を示唆する文言の出現位置を基準として、所定の範囲内から生成された各ノードをグループ化するノードグループ化手段を備える。これにより、1つの全体手順とその部分手順列との達成関係を表す木構造の作成が容易になる。ここで、所定の範囲内とは、特に限定されるものではないが、例えば、目的を示唆する文言の出現位置から設定した語数の範囲(例、前後200語)としたり、目的を示唆する文言が含まれる章や段落の範囲としたりすることが挙げられる。また、目的を示唆する文言としては、「目的」や「理由」という上記単語の他、例えば「ために」、「ので」等の文言(単語、用語、語句)が挙げられる。
【0025】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、手順ノードに対し、その行為の対象物に関する対象物情報を付与する対象物情報付与手段を備え、表示手段において、対象物情報を手順ノードに対応付けて表示する構成が挙げられる。
【0026】
この構成によれば、手順ノードに対して対象物情報を付与して表示することができるので、構築者に対象物を含めて手順の流れを意識させることができる。これにより、構築者に対し、部分手順を表す手順ノード同士の粒度を一定に保つことを意識させ易い。部分手順を表す手順ノード同士の粒度を一定に保つことで、手順の一貫性が保たれ、また、部分的な手順分解木の再利用性が向上する。
【0027】
上記した対象物情報付与手段を備える形態において、さらに、複数の手順ノードに対して対象物情報が付与されている場合は、表示手段において、同一の対象物情報を同じ形態で表示することが好ましい。
【0028】
この構成によれば、同一の対象物情報を同じ形態で表示することで、構築者に同一の対象物を認識させ易く、対象物を含めて手順の流れをより意識させ易い。ここで、同一の対象物情報を同じ形態で表示する場合、例えば、同一の対象物情報を同じ色や模様で表示したり、同一の対象物情報を表示する枠の形状を同じにすることが挙げられる。
【0029】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、データベース接続手段と、検索画像表示手段と、を備える構成が挙げられる。データベース接続手段は、業務に関する画像が蓄積されたデータベースに接続する。検索画像表示手段は、手順ノードに対応する行為をデータベース上から検索し、検索された画像を表示手段に表示する。
【0030】
手順ノードに付与する文言(単語、用語、語句)は、意味を明確に定義した有限個の機能語彙で表すことが望まれる。これにより、手順分解木を共通語彙(概念)に基づいて表現することができるため、構築者間で共通の理解が得られ易く、再利用性が向上する。上記構成によれば、手順ノードに対応する行為に関する画像をデータベース上から検索し、その画像を表示することで、構築者に対し、手順(行為)を表す機能語彙を想起・連想することを支援できる。ここで、データベースは、装置内部の記憶手段に格納されたものでもよいし、外部ネットワーク(ローカル・エリア・ネットワークやインターネット等)上に置かれたものでもよい。また、上記した画像には、静止画の他、動画も含まれる。
【0031】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、リンク生成手段と、警告発生手段と、を備える構成が挙げられる。リンク生成手段は、指定されたノード間にリンクを生成する。警告発生手段は、全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超える場合、警告を発する。
【0032】
上記各ノード生成手段により生成された各ノードは、生成時点では、ノード間にリンクが張られておらず、独立している。そこで、構築者が手順書に基づいて、リンク生成手段によりノード間にリンクを生成することで、木構造を作成する。また、手順分解木は、全体手順と、その手順を達成方式に基づいて細分化した部分手順列との関係を木構造で表現したものであり、全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す複数の子ノードがリンクされる。ここで、手順分解木では、階層が深くなるほど得られる知識の有用性が高まり、また、暗黙的な知識を表出化させることが期待できることから、階層化(構造化)することが重要である。しかし、このことを意識せずに木構造を作成した場合、1つの階層において部分手順を表す子ノードの数が多くなる傾向があり、階層が深くならない。上記構成によれば、全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超える場合は、警告発生手段が警告を発することで、構築者に手順分解木の階層化を意識させることができる。部分手順(子ノード)の設定数は、3〜5の範囲とすることが好ましい。
【0033】
上記したリンク生成手段を備える形態において、さらに、業務に関する情報が蓄積されたサーバに接続するサーバ接続手段と、全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超える場合、子ノードから指定された2つ以上の子ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言と、目的又は理由という単語とをサーバ内でAND検索し、検索結果を表示手段に表示するAND検索表示手段と、を備える構成が好ましい。
【0034】
全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超える場合は、子ノード群の中から2つ以上の子ノードが表す部分手順を上位概念化して、階層を深くすることが望まれる。上記構成によれば、2つ以上の子ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言と、目的又は理由という単語とをサーバ内でAND検索し、その検索結果を表示することで、構築者が上位概念を想像・創作することを支援できる。ここで、サーバは、例えば、外部ネットワーク(ローカル・エリア・ネットワークやインターネット等)上に置かれている。
【0035】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表し、該部分手順ごとに区切られた一連の動画を記憶する動画記憶手段と、構築された手順分解木と動画のタイムラインとを表示して、タイムライン上の部分手順を表す部分動画を選択した場合、手順分解木中の全手順ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言のリストを表示し、そのリストの中から選択した文言を当該部分動画のタグとして付与するユーザインタフェース手段と、を備える構成が挙げられる。
【0036】
手順分解木を業務支援や知識共有等に利用する場合、業務従事者(作業者)に対し、手順分解木を表示することで、業務手順の確認や学習をすることができる。その場合、手順ノードに付与された行為を表す文言だけでは得られる情報(知識)が少ないことから、入力操作によって、手順ノードに付与された行為を表す画像(動画)を表示することが好ましい。そこで、オントロジー構築支援装置において、手順ノードに動画を対応付ける編集をするためのユーザインタフェース手段を備えることが望ましい。
【0037】
上記した動画は、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す一連の動画であり、部分手順ごとに予め区切られている。初期状態では、部分手順を表す部分動画にタグが付与されておらず、タグを付与する必要がある。上記構成によれば、タイムライン上の部分動画を選択した場合、全手順ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言のリストを表示し、そのリストの中から選択した文言を部分動画のタグとして付与することができる。よって、構築者が部分動画のタグを手作業で入力する必要がなく、効率的に部分動画のタグ付け作業を行うことができる。
【0038】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表し、該部分手順ごとに区切られた一連の動画を記憶する動画記憶手段と、構築された手順分解木と動画のタイムラインとを表示して、手順分解木中の手順ノードを選択し、タイムライン上の所定の部分手順を表す部分動画にドラッグ&ドロップすることで、その手順ノードに付与された行為を表す文言を当該部分動画のタグとして付与するユーザインタフェース手段と、を備える構成が挙げられる。
【0039】
全手順ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言のリストを表示する上記したユーザインタフェース手段を備える形態では、部分動画に付与するタグを、そのリストの中から選択する構成について説明した。この構成によれば、手順分解木の手順ノードをタイムライン上の所定の部分動画にドラッグ&ドロップすることで、その手順ノードに付与された行為を表す文言を当該部分動画のタグとして付与することができる。よって、構築者が部分動画のタグを手作業で入力する必要がなく、効率的に部分動画のタグ付け作業を行うことができる。
【0040】
本発明のオントロジー構築支援装置の一形態としては、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表し、該部分手順ごとに区切られた一連の動画を記憶する動画記憶手段と、構築された手順分解木と動画のタイムラインとを表示して、タイムライン上の部分手順を表す部分動画を選択し、手順分解木中の所定の手順ノードにドラッグ&ドロップすることで、その部分動画の情報を当該手順ノードに付与するユーザインタフェース手段と、を備える構成が挙げられる。
【0041】
初期状態では、手順ノードに部分動画の情報が付与されておらず、手順ノードとそれに対応する部分動画とを対応付け(関連付け)する必要がある。この構成によれば、タイムライン上の所定の部分動画を手順分解木の手順ノードにドラッグ&ドロップすることで、その部分動画の情報を当該手順ノードに付与することができる。よって、構築者が手順ノードに部分動画の情報を手作業で入力する必要がなく、効率的に手順ノードと部分動画との対応付け作業を行うことができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明のオントロジー構築支援装置は、入力された文章から手順ノードが半自動的に生成されるので、構築者の負担を軽減し、手順分解木の効率的な構築を支援することができる。
【0043】
本発明のプログラムは、コンピュータを、上記した本発明のオントロジー構築支援装置として機能させることができる。また、本発明の記録媒体は、上記した本発明のプログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより、コンピュータを、上記した本発明のオントロジー構築支援装置として機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】救命する手順の手順分解木を記述した例を示す図である。
【図2】気道確保する手順の手順分解木を記述した例を示す図である。
【図3】阻害要因を含む換気する手順の手順分解木を記述した例を示す図である。
【図4】阻害要因とその対処法を含む換気する手順の手順分解木を記述した例を示す図である。
【図5】本発明に係るオントロジー構築支援装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図6】実施例1に係る動作例を説明する図である。
【図7】実施例2に係る動作例を説明する図である。
【図8】実施例4に係る動作例を説明する図である。
【図9】実施例5に係る動作例を説明する図である。
【図10】実施例6に係る動作例を説明する図である。
【図11】実施例8に係るユーザインタフェースを説明する図であり、(A)は初期状態を示し、(B)はタグ付け操作を示す。
【図12】実施例9に係るユーザインタフェースのタグ付け操作を説明する図である。
【図13】実施例10に係るユーザインタフェースの手順ノードと部分動画との対応付け操作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本発明の実施例を図を参照して説明する。ここでは、まず、手順分解木について説明し、次いで、本発明のオントロジー構築支援装置について説明する。
【0046】
図1は、医療業務の手順書(ガイドライン)に基づいて、「救命する」手順の手順分解木を記述した例である。この手順分解木は、「救命する」という手順を、その手順を達成する達成方式に基づいて部分手順の列に分解することを繰り返して得られたものである。具体的には、「救命する」という手順は、「心肺蘇生方式」により達成され、この達成方式に基づいて「準備する」、「脳に酸素を与える」、「傷病者の体位を変える」という3つの部分手順に分解することができ、これら部分手順の列によって実現される。そして、これら手順(行為)を手順ノードとし、これら手順の達成関係を木構造で表現している。具体的には、全体手順の「救命する」を表す手順ノードを親ノードとし、部分手順列の「準備する」、「脳に酸素を与える」、「傷病者の体位を変える」を表す各手順ノードが子ノードとしてリンクされている。
【0047】
さらに、上記した3つの部分手順のうち「準備する」という手順は、「心肺蘇生準備方式」により達成され、この達成方式に基づいて「安全を確認する」、「感染防護する」、「意識を確認する」、「集める」、「呼吸と脈を確認する」という5つの部分手順に分解することができ、これら部分手順の列によって実現される。そして、全体手順の「準備する」を表す手順ノードを親ノードとし、部分手順列の「安全を確認する」、「感染防護する」、「意識を確認する」、「集める」、「呼吸と脈を確認する」を表す各手順ノードが子ノードとしてリンクされている。また、「脳に酸素を与える」という手順は、「脳に酸素を与える方式」により達成され、この達成方式に基づいて「換気する」、「肋骨上を押す」、「除細動する」という3つの部分手順に分解することができ、これら部分手順の列によって実現される。そして、全体手順の「脳に酸素を与える」を表す手順ノードを親ノードとし、部分手順列の「換気する」、「肋骨上を押す」、「除細動する」を表す各手順ノードが子ノードとしてリンクされている。
【0048】
図1に示す手順分解木において、「救命する」を表す手順ノードを根ノードとする部分木は、「救命する」手順を達成する達成方式と、その達成方式に基づいた部分手順列とを表現しており、下位の階層により詳細な部分手順を表す手順ノードが位置する。図1に示す手順分解木では、同じ階層の子ノードを部分手順の順に左から順に配置している。また、手順(行為)を表す手順ノードを楕円、達成方式を表す方式ノードを四角で示すと共に、手順ノード間のリンク上に方式ノードを配置している。
【0049】
手順を達成する達成方式(代替手順)が複数あるパターンの手順分解木について説明する。図2は、「気道確保する」手順の手順分解木を記述した例である。「気道を確保する」という手順は、「自然気道利用方式」、「人工気道挿入方式」、「自然気道切開人工気道設置方式」という3つの方式により達成可能であり、各達成方式について、その達成方式に基づいた部分手順の列が存在する。そして、図2に示すように、手順分解木において、各方式に応じて、「気道確保する」手順をその方式に基づいた部分手順の列で表す部分木が存在する。
【0050】
手順を実施する際の阻害要因を含むパターンの手順分解木について説明する。図3は、図1に示す「脳に酸素を与える方式」に基づいた部分手順の一部である「換気する」手順の手順分解木を記述した例である。「換気する」という手順は、「換気する方式」により達成され、この達成方式に基づいた部分手順の列によって実現される。また、「換気する」手順には、その手順を実施する際に、「胃に空気が入る」、「酸素濃度が低い」という阻害要因(リスク)がある。そして、その阻害要因を表す阻害要因ノードが「換気する」を表す手順ノードにリンクされている。
【0051】
阻害要因とその対処法を含むパターンの手順分解木について説明する。図4は、図3に示す「換気する」手順の手順分解木において、阻害要因とその対処法を含めて記述した例である。「換気する」手順には、その手順を実施する際の阻害要因として「酸素濃度が低い」があり、その阻害要因に対する対処法として「リザーバーありバッグバルブマスク方式」がある。そして、阻害要因の「酸素濃度が低い」を表す阻害要因ノードに、その阻害要因に対する対処法の「リザーバーありバッグバルブマスク方式」を表す対処タスクノードがリンクされている。なお、阻害要因に対する予防法がある場合は、対処タスクノードと同様に、予防法を表す予防タスクノードを阻害要因ノードにリンクする。
【0052】
[実施例1]
本発明に係るオントロジー構築支援装置の構成を図5に示す。本発明に係るオントロジー構築支援装置は、上述したような手順分解木の構築を支援する装置であり、入力手段1と、記憶手段2と、手順ノード生成手段を含むノード生成手段3と、表示手段4と、を備える。入力手段1は、業務に関する全体手順と部分手順列との達成関係を記述した文章を入力する。記憶手段2は、入力された文章を記憶する。ノード生成手段3は、手順ノード生成手段を含み、手順ノード生成手段は、文章から行為を表す動詞を抽出し、それに対応するノードを手順ノードとして生成して、その手順ノードに抽出された動詞を付与する。表示手段4は、生成されたノードを表示する。
【0053】
この例では、ノード生成手段3に、手順ノード生成手段の他、阻害要因ノード生成手段と、対処ノード生成手段と、予防ノード生成手段と、が含まれている。阻害要因ノード生成手段は、文章内に手順を実施する際の阻害要因を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、それに対応するノードを阻害要因ノードとして生成して、その阻害要因ノードに抽出された文言を付与する。対処ノード生成手段は、文章内に阻害要因に対する対処法を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、それに対応するノードを対処タスクノードとして生成して、その対処タスクノードに抽出された文言を付与する。予防ノード生成手段は、文章内に阻害要因に対する予防法を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、それに対応するノードを予防タスクノードとして生成して、その予防タスクノードに抽出された文言を付与する。上記した各ノード生成手段において、文章(文書)からの動詞や文言の抽出や検索は、公知の自然言語解析技術を用いることで実現できる。
【0054】
上記した本発明に係るオントロジー構築支援装置の動作例を説明する。図6に示すように、業務に関する全体手順と部分手順列との達成関係を記述した文章を、構築者Bが手順書(紙媒体)に基づいて手作業でオントロジー構築支援装置Sに入力、或いは、電子化された手順書(電子文書D)をオントロジー構築支援装置Sに入力し、入力された電子文書Dから読み込む。オントロジー構築支援装置Sは、上記した各ノード生成手段により、入力された文章から決められた動詞や文言を抽出し、それに対応するノードを生成すると共に、抽出された動詞や文言を当該ノードに付与する。そして、オントロジー構築支援装置Sは、図6の下方に示すように、生成された各ノードを表示する。例えば図6では、文章から行為(行為1〜5)を表す動詞が5つ抽出され、各行為に対応する5つの手順ノード101〜105と、阻害要因を示唆する文言が1つ抽出され、その阻害要因に対応する1つの阻害要因ノードとが、生成された状態を示している。また、この例では、手順ノードと阻害要因ノードとを見分け易くするため、両者を異なる色で表示している。
【0055】
この例の装置によれば、手順ノード生成手段等の各ノード生成手段を備えることで、入力された文章から手順ノード等の各ノードを半自動的に生成することができる。よって、構築者が手作業で各ノードを作成する必要がなく、構築者の負担を軽減し、手順分解木の効率的な構築を支援することができる。
【0056】
なお、生成された各ノードは、仮のノードであり、構築者が手順書に基づいて、内容が重複する場合等は適宜削除したり、不足する場合等は適宜追加したりすることができる。また、各ノードに付与された動詞や文言は、ノード生成後、適宜編集することができる。
【0057】
さらに、上記した本発明に係るオントロジー構築支援装置において、文章内に達成方式を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、その文言を達成方式のラベル候補として登録する方式ラベル候補登録手段を備える構成を追加してもよい。これにより、構築者が達成方式のラベルを付与する際に、登録された方式ラベル候補を表示し、候補から選択することで、構築者の負担を軽減して、効率的にラベル付与作業を行うことができる。
【0058】
[実施例2]
この例では、上記した本発明に係るオントロジー構築支援装置において、文章から目的を示唆する文言を検索し、その文言の出現位置を基準とする所定の範囲内から生成された各ノードをグループ化するノードグループ化手段を備える構成について説明する。
【0059】
この例の装置は、ノードグループ化手段により、入力された文章から目的を示唆する文言、具体的には「目的」又は「理由」という単語を検索し、その単語の出現位置を基準として、所定の範囲内から生成された各ノードをグループ化する(図7参照)。例えば図7では、文章内の1つ目の上記単語の出現位置から所定の範囲内にある動詞や文言を抽出して生成されたノード(ここでは、手順ノード101〜103)と、2つ目の上記単語の出現位置から所定の範囲内にある動詞や文言を抽出して生成されたノード(ここでは、手順ノード104、105及び阻害要因ノード201)とが、それぞれグループ化され、2つのノードグループが作成された状態を示している。また、この例では、ノードがどのグループに属するのか見分け易くするため、図7に示すように、同じグループに属するノードを枠で囲んで表示している。
【0060】
この例の装置によれば、文章内の「目的」や「理由」という単語の近傍から生成された各ノードを自動的にグループ化することができる。「目的」や「理由」という単語の近傍には、1つの全体手順に対する達成方式に基づく部分手順列が記述されていることが多いことから、グループ化することにより、1つの全体手順とその部分手順列との達成関係を表す木構造の作成が容易になる。
【0061】
[実施例3]
この例では、上記した本発明に係るオントロジー構築支援装置において、指定されたノード間にリンクを生成するリンク生成手段を備える構成について説明する。
【0062】
図6に示すように、各ノード生成手段により生成された各ノードは、生成された段階では、ノード間にリンクが張られておらず、独立している。この例の装置は、リンク生成手段を備えており、構築者が手順書に基づいてノード間にリンクを生成することができる。具体的には、全体手順を表す手順ノードと、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す各手順ノードとの間にリンクを生成し、これらのノード間の親子関係を定義することで、木構造を作成することができる。
【0063】
リンク生成手段において、リンクを生成する操作としては、例えば、表示されているノード間をドラッグすることで、そのノード間にリンクを生成することが挙げられる。また、リンクを切断する操作としては、例えば、表示されているリンク上を横切るようにドラッグすることで、リンクを切断することが挙げられる。これら操作は、直観的で分かり易い。
【0064】
さらに、変形例として、手順分解木のパターンのテンプレートを複数登録しておき、その中からテンプレート選択肢、生成された各ノードをテンプレートに当て嵌めることで木構造を作成してもよい。
【0065】
[実施例4]
この例では、上記した本発明に係るオントロジー構築支援装置において、手順ノードに対し、その行為の対象物に関する対象物情報を付与する対象物情報付与手段を備え、表示手段において、対象物情報を手順ノードに対応付けて表示する構成について説明する。
【0066】
この例の装置は、対象物情報付与手段を備えており、構築者が手順ノードに対してその行為の対象物に関する対象物情報を付与することができる。また、表示手段において、手順ノードに付与した対象物情報を手順ノードに対応付けて表示する。図8は、電気ショックを与える救命処置の手順分解木において、手順ノードに対象物情報を付与した例である。この例では、例えば「電気ショックを与える」を表す手順ノードにその行為の対象である「患者」や、「スイッチを入れる」を表す手順ノードにその行為の対象である「AED」という対象物情報を付与している。そして、図8に示すように、付与された対象物情報151、152を各手順ノード111〜114に対応付けて表示している。
【0067】
図8に示す手順分解木は、本発明に係るオントロジー構築支援装置に次のような文章を入力し、この文章に基づいて上記した手順ノード生成手段により手順ノードを半自動的に生成して、構築している。
(入力文章)
「電極パッドを傷病者(患者)の胸部に貼り付ける。ショックボタンを押す。電気ショックを与えた後、メッセージに従って、直ちに心肺蘇生を再開する。」
【0068】
ここで、図8に示す手順分解木中の手順ノードは、上記文章から行為を表す動詞を抽出して生成された手順ノードに対して付与された文言を意味が理解し易いように編集している。具体的には、文章中、「電極パッドを傷病者(患者)の胸部に貼り付ける」から生成された手順ノードの文言を「パッドを装着する」、「ショックボタンを押す」から生成された手順ノードの文言を「スイッチを入れる」、「電気ショックを与えた後」から生成された手順ノードの文言を「電気ショックを与える」、にそれぞれ編集している。
【0069】
また、この例では、各手順ノード111〜114に対応付けて表示している対象物情報151、152について、同一の対象物情報を同じ形態で表示しており、具体的には、同じ色で表示している。
【0070】
この例の装置によれば、手順ノードに対して対象物情報を付与して表示することで、構築者に対象物を含めて手順の流れを意識させることができる。これにより、構築者が、部分手順を表す手順ノードの粒度を確認でき、部分手順を表す手順ノード同士の粒度を一定に保つことを意識させ易い。また、同一の対象物情報を同じ形態で表示することで、同一の対象物情報が強調されることから、構築者に同一の対象物を認識させ易く、対象物を含めて手順の流れをより意識させ易い。
【0071】
さらに、図8では、達成方式を表す方式ノード301に方式ラベル351が付与されている。この例の装置は、上記した方式ラベル候補登録手段を備えており、方式ラベルの付与作業は、方式ラベル候補登録手段により登録されたラベル候補を表示し、そのラベル候補の中から選択することで、方式ラベルを付与することができるようになっている。
【0072】
[実施例5]
この例では、上記した本発明に係るオントロジー構築支援装置において、データベース接続手段と、検索画像表示手段と、を備える構成について説明する。データベース接続手段は、業務に関する画像が蓄積されたデータベースに接続する。検索画像表示手段は、手順ノードに対応する行為をデータベース上から検索し、検索された画像を表示手段に表示する。
【0073】
例えば図9の上方に示すように、手順分解木中の手順ノード104を選択(例えば、マウスの左クリック)すると、ノードの右側にメニューが表示され、そのメニュー項目から「画像検索」を選択すると、画像検索を開始するようになっている。この画像検索は、データベース接続手段により、例えば外部ネットワーク上のデータベースにアクセスし、検索画像表示手段により、選択された手順ノード(ここでは、手順ノード104)に対応する行為(行為4)をデータベース上から検索する。そして、検索画像表示手段により、図9の下方に示すように、検索された画像400を表示手段に表示する。
【0074】
この例の装置によれば、手順ノードに対応する行為に関する画像をデータベース上から検索し、その画像を表示することで、構築者に対し、手順(行為)を表す機能語彙を想起・連想することを支援できる。
【0075】
また、データベース上から検索した上記画像を選択した手順ノードに対応付けて付与しておき、作業者が手順分解木を利用する場合に、手順ノードに付与された画像を表示するようにしてもよい。これにより、その手順(行為)の内容について、言葉だけでなく関連付けられた画像を合わせてみることによって理解が容易になる。
【0076】
さらに、本発明に係る装置に、写真(静止画)又はビデオ(動画)の撮影機能を備えたカメラが搭載、或いは有線又は無線で接続されている場合は、オントロジー構築作業と並行してカメラで撮影した画像を逐次データベースに追加して検索対象として利用する他、その画像を手順ノードに対応付けて付与することも可能である。
【0077】
[実施例6]
この例では、上記した本発明に係るオントロジー構築支援装置において、リンク生成手段と、警告発生手段と、を備える構成について説明する。リンク生成手段は、指定されたノード間にリンクを生成する。警告発生手段は、全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超える場合、警告を発する。
【0078】
この例の装置は、ノード間にリンクを生成して木構造を作成している際、全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を越える場合、警告発生手段が警告を発する。例えば、部分手順(子ノード)の設定数を5とした場合、図10に示すように、全体手順を表す手順ノード101に対して、1つの達成方式に基づいて6つの部分手順を表す手順ノード102〜107を子ノードとしてリンクを生成した(又は生成しようとする)とき、警告を発する。図10では、5つの部分手順を表す手順ノード102〜106を子ノードとしてリンクを生成した後、6つ目の手順ノード107を子ノードとしてリンクを生成しようと際に、表示手段に警告メッセージ450を表示することで、警告を発した状態を示している。
【0079】
ここで、部分手順(子ノード)の設定数は、適宜変更してもよい。また、警告を発する時点は、設定数を越える部分手順を表す手順ノードを子ノードとしてリンクを生成した時点でもよいし、リンク生成後、任意の時点でもよい。
【0080】
この例の装置によれば、全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超える場合は、警告発生手段が警告を発することで、構築者に手順分解木の階層化を意識させることができる。警告の具体的な発し方としては、図10の画面表示の他、ブザー等の音声による警告でも構わない。
【0081】
[実施例7]
この例では、上記した実施例6に係る装置において、さらに、業務に関する情報が蓄積されたサーバに接続するサーバ接続手段と、全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超える場合、子ノードから指定された2つ以上の子ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言と、目的又は理由という単語とをサーバ内でAND検索し、検索結果を表示手段に表示するAND検索表示手段と、を備える構成について説明する。
【0082】
例えば図10に示すように、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超え、警告を発した場合、構築者が部分手順列を表す子ノード群の中から2つ以上の子ノードを選択し、それら子ノードに付与されたそれぞれの行為について、サーバから検索することができる。具体的には、サーバ接続手段により、例えば外部ネットワーク上のサーバにアクセスし、AND検索手段により、指定された2つ以上の子ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言と、目的又は理由という単語とをサーバ内でAND検索する。そして、AND検索手段により、検索結果を表示手段に表示する。
【0083】
この例の装置によれば、2つ以上の子ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言と、目的又は理由という単語とをサーバ内でAND検索し、その検索結果を表示することで、構築者が上位概念を想像・創作することを支援できる。よって、子ノード群の中から2つ以上の子ノードが表す部分手順を上位概念化して、階層を深くすることができる。
【0084】
以下の実施例8〜10では、オントロジー構築支援装置において、手順ノードに動画を対応付ける編集をするためのユーザインタフェース手段を備える構成について説明する。
【0085】
[実施例8]
この例では、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表し、該部分手順ごとに区切られた一連の動画を記憶する動画記憶手段と、構築された手順分解木と動画のタイムラインとを表示して、タイムライン上の部分手順を表す部分動画を選択した場合、手順分解木中の全手順ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言のリストを表示し、そのリストの中から選択した文言を当該部分動画のタグとして付与するユーザインタフェース手段と、を備える構成について説明する。
【0086】
ここでは、図11に示すように、「人工気道挿入方式による気道確保.mp4」という動画を動画記憶手段に記憶しており、ユーザインタフェース手段により、部分動画にタグを付与する場合を例に説明する。この「人工気道挿入方式による気道確保.mp4」という動画は、気道確保を達成するための人工気道挿入方式に基づいた部分手順列を表す一連の動画であり、部分手順ごとに予め区切られている。より具体的には、「口と肺の軸をまっすぐに揃える」、「分泌物を取り除く」、「人工気道を入れる」、「気道確保する」という4つの部分手順を表す部分動画から構成され、これらの部分動画が部分手順の順に記録されている。また、ユーザインタフェース手段は、図11(A)に示すような動画編集画面500を表示する。この動画編集画面500は、動画のファイル名を表示するファイル名表示ボックス510と、動画のタグを表示する動画タグ表示ボックス520と、動画のタイムライン530から構成されている。例えば、編集する動画として上記した「人工気道挿入方式による気道確保.mp4」を選択した場合、図11(A)に示すように、その動画のファイル名がファイル名表示ボックス510に表示される。また、タイムライン530上には、この動画の部分動画数に応じた部分動画のタグを表示する部分動画タグ表示ボックス531〜534が表示される。初期状態では、動画及び部分動画にタグが付与されておらず、動画タグ表示ボックス520及び部分動画タグ表示ボックス531〜534が空欄になっており、タグ付けする必要がある。
【0087】
ここで、上記した動画には3D動画を利用してもよく、この場合、手順を実施する際の行為者の立ち位置などを立体的に表示することができ、その行為内容の理解が深まる効果が期待される。
【0088】
この例の装置におけるタグ付け操作について説明する。図11(B)に示すように、タイムライン530上の部分動画(ここでは、部分動画タグ表示ボックス531)を選択すると、手順分解木中の全手順ノード121〜125に付与されたそれぞれの行為を表す文言のリスト550が表示される。そして、そのリスト550の中から文言(ここでは、「口と肺の軸をまっすぐに揃える」)を選択することによって、その文言が選択した部分動画のタグとして付与され、部分動画タグ表示ボックス531に表示される。また、動画タグ表示ボックス520を選択すると、手順分解木中の方式ノード302の方式ラベル352の文言がリスト表示され、動画に付与するタグを、このリストの中から選択することができるようになっている。動画に付与されたタグは、動画タグ表示ボックス520に表示される。
【0089】
この例の装置によれば、タイムライン上の部分動画を選択した場合、全手順ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言のリストを表示し、そのリストの中から選択した文言を部分動画のタグとして付与することができる。よって、構築者が部分動画のタグを手作業で入力する必要がなく、効率的に部分動画のタグ付け作業を行うことができる。
【0090】
[実施例9]
この例では、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表し、該部分手順ごとに区切られた一連の動画を記憶する動画記憶手段と、構築された手順分解木と動画のタイムラインとを表示して、手順分解木中の手順ノードを選択し、タイムライン上の所定の部分手順を表す部分動画にドラッグ&ドロップすることで、その手順ノードに付与された行為を表す文言を当該部分動画のタグとして付与するユーザインタフェース手段と、を備える構成について説明する。
【0091】
ここでは、上記した実施例8と同様に、「人工気道挿入方式による気道確保.mp4」という動画を動画記憶手段に記憶しており、ユーザインタフェース手段により、部分動画にタグを付与する場合を例に説明する。ユーザインタフェース手段は、実施例8と同様に、図11(A)に示すような動画編集画面500を表示し、その初期状態は実施例8で説明したのと同じであるので説明を省略する。
【0092】
この例の装置におけるタグ付け操作について説明する。図12に示すように、手順分解木中の手順ノードを選択し、タイムライン上の所定の部分動画(部分動画タグ表示ボックス)にドラッグ&ドロップすると(図中の二点鎖線の矢印線はドラッグ操作を示す)、選択した手順ノードに付与された行為を表す文言が当該部分動画のタグとして付与され、部分動画タグボックスに表示される。また、手順分解木中の方式ノード302を選択し、動画タグ表示ボックス520にドラッグ&ドロップすると、その方式ラベル352の文言が動画のタグとして付与され、動画タグ表示ボックス520に表示される。
【0093】
この例の装置によれば、手順分解木の手順ノードをタイムライン上の所定の部分動画にドラッグ&ドロップすることで、その手順ノードに付与された行為を表す文言を当該部分動画のタグとして付与することができる。よって、構築者が部分動画のタグを手作業で入力する必要がなく、効率的に部分動画のタグ付け作業を行うことができる。特に、ドラッグ&ドロップによる直観的な操作によってタグ付け操作を実現できるので、分かり易い。
【0094】
[実施例10]
上記した実施例8や実施例9では、部分手順を表す部分動画にタグを付与するユーザインタフェース手段の構成について説明した。この例では、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表し、該部分手順ごとに区切られた一連の動画を記憶する動画記憶手段と、構築された手順分解木と動画のタイムラインとを表示して、タイムライン上の部分手順を表す部分動画を選択し、手順分解木中の所定の手順ノードにドラッグ&ドロップすることで、その部分動画の情報を当該手順ノードに付与するユーザインタフェース手段と、を備える構成について説明する。
【0095】
ここでは、上記した実施例9の図12で説明したように動画及び部分動画にタグを付与した後、ユーザインタフェース手段により、手順ノードに部分動画の情報を付与する場合を例に説明する。図13に示すように、タイムライン上の部分動画(部分動画タグ表示ボックス)を選択し、手順分解木中の所定の手順ノードにドラッグ&ドロップすると(図中の二点鎖線の矢印線はドラッグ操作を示す)、対応する部分動画の情報(リンク先等)が当該手順ノードに付与される。また、動画タグ表示ボックス520を選択し、手順分解木中の方式ノード302にドラッグ&ドロップすると、対応する動画の情報が当該方式ノードに付与される。
【0096】
この例の装置によれば、タイムライン上の所定の部分動画を手順分解木の手順ノードにドラッグ&ドロップすることで、その部分動画の情報を当該手順ノードに付与することができる。よって、構築者が手順ノードに部分動画の情報を手作業で入力する必要がなく、効率的に手順ノードと部分動画との対応付け作業を行うことができる。
【0097】
以上説明した本発明のオントロジー構築支援装置は、CPU、メモリ、入力デバイス(キーボード、マウスやタッチパネル等)、ディスプレイ等を備える一般的なパーソナルコンピュータ(PC)により構成することができ、コンピュータを上記した各手段として機能させるためのプログラムを、コンピュータにインストールして実行することにより実現することができる。
【0098】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明のオントロジー構築支援装置、そのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、オントロジーに基づく手順分解木の構築に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0100】
1 入力手段
2 記憶手段
3 ノード生成手段
4 表示手段
B 構築者 D 電子文書
S オントロジー構築支援装置
101〜107,111〜114,121〜125 手順ノード
151,152 対象物情報
201 阻害要因ノード
301,302 方式ノード
351,352 方式ラベル
400 画像
450 警告メッセージ
500 動画編集画面
510 ファイル名表示ボックス
520 動画タグ表示ボックス
530 タイムライン
531〜534 部分動画タグ表示ボックス
550 リスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全体手順と、その手順を達成する達成方式に基づいて細分化した部分手順列とを、それぞれ親ノードと子ノードとして、これらの手順の達成関係をオントロジーに基づいて木構造で表現した手順分解木の構築を支援するオントロジー構築支援装置であって、
業務に関する全体手順と部分手順列との達成関係を記述した文章を入力する入力手段と、
入力された前記文章を記憶する記憶手段と、
前記文章から行為を表す動詞を抽出し、それに対応するノードを手順ノードとして生成して、その手順ノードに抽出された前記動詞を付与する手順ノード生成手段と、
生成されたノードを表示する表示手段と、
を備えることを特徴とするオントロジー構築支援装置。
【請求項2】
前記文章内に達成方式を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、その文言を達成方式のラベル候補として登録する方式ラベル候補登録手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項3】
前記文章内に手順を実施する際の阻害要因を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、それに対応するノードを阻害要因ノードとして生成して、その阻害要因ノードに抽出された前記文言を付与する阻害要因ノード生成手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項4】
前記文章内に前記阻害要因に対する対処法を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、それに対応するノードを対処タスクノードとして生成して、その対処タスクノードに抽出された前記文言を付与する対処ノード生成手段と、
前記文章内に前記阻害要因に対する予防法を示唆する文言が現れたときは、その文言を抽出し、それに対応するノードを予防タスクノードとして生成して、その予防タスクノードに抽出された前記文言を付与する予防ノード生成手段と、
のうち少なくとも一方の手段を備えることを特徴とする請求項3に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項5】
前記文章から目的を示唆する文言を検索し、その文言の出現位置を基準とする所定の範囲内から生成された前記各ノードをグループ化するノードグループ化手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項6】
前記手順ノードに対し、その行為の対象物に関する対象物情報を付与する対象物情報付与手段を備え、
前記表示手段において、前記対象物情報を前記手順ノードに対応付けて表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項7】
さらに、複数の前記手順ノードに対して前記対象物情報が付与されている場合、前記表示手段において、同一の前記対象物情報を同じ形態で表示することを特徴とする請求項6に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項8】
前記業務に関する画像が蓄積されたデータベースに接続するデータベース接続手段と、
前記手順ノードに対応する行為を前記データベース上から検索し、検索された画像を前記表示手段に表示する検索画像表示手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項9】
指定されたノード間にリンクを生成するリンク生成手段と、
全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超える場合、警告を発する警告発生手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項10】
さらに、前記業務に関する情報が蓄積されたサーバに接続するサーバ接続手段と、
全体手順を表す親ノードに対して、1つの達成方式に基づいた部分手順列を表す子ノードの数が設定数を超える場合、前記子ノードから指定された2つ以上の子ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言と、目的又は理由という単語とを前記サーバ内でAND検索し、検索結果を前記表示手段に表示するAND検索表示手段と、
を備えることを特徴とする請求項9に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項11】
1つの達成方式に基づいた部分手順列を表し、該部分手順ごとに区切られた一連の動画を記憶する動画記憶手段と、
構築された手順分解木と前記動画のタイムラインとを表示して、前記タイムライン上の前記部分手順を表す部分動画を選択した場合、前記手順分解木中の全手順ノードに付与されたそれぞれの行為を表す文言のリストを表示し、そのリストの中から選択した文言を当該部分動画のタグとして付与するユーザインタフェース手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項12】
1つの達成方式に基づいた部分手順列を表し、該部分手順ごとに区切られた一連の動画を記憶する動画記憶手段と、
構築された手順分解木と前記動画のタイムラインとを表示して、前記手順分解木中の手順ノードを選択し、前記タイムライン上の所定の前記部分手順を表す部分動画にドラッグ&ドロップすることで、その手順ノードに付与された行為を表す文言を当該部分動画のタグとして付与するユーザインタフェース手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項13】
1つの達成方式に基づいた部分手順列を表し、該部分手順ごとに区切られた一連の動画を記憶する動画記憶手段と、
構築された手順分解木と前記動画のタイムラインとを表示して、前記タイムライン上の前記部分手順を表す部分動画を選択し、前記手順分解木中の所定の手順ノードにドラッグ&ドロップすることで、その部分動画の情報を当該手順ノードに付与するユーザインタフェース手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のオントロジー構築支援装置。
【請求項14】
全体手順と、その手順を達成する達成方式に基づいて細分化した部分手順列とを、それぞれ親ノードと子ノードとして、これらの手順の達成関係をオントロジーに基づいて木構造で表現した手順分解木の構築を支援するオントロジー構築支援装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
業務に関する全体手順と部分手順列との達成関係を記述した文章を入力する入力手段と、
入力された前記文章を記憶する記憶手段と、
前記文章から行為を表す動詞を抽出し、それに対応するノードを手順ノードとして生成して、その手順ノードに抽出された前記動詞を付与する手順ノード生成手段と、
生成されたノードを表示する表示手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−105401(P2013−105401A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250105(P2011−250105)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000220882)株式会社エネゲート (42)