説明

オンラインで粒子を添加する無菌充填システム

オンラインで粒子を添加する無菌充填システムは、充填サブシステムと、オンライン粒子添加サブシステムとを備える。充填サブシステムは、互いに連通された第1空気ポンプ(AP)バルブ群(11)と注入管(31)とを有する。オンライン粒子添加サブシステムは、同様に注入管(31)に連通された第2APバルブ群(21)を有する。本発明は、液相製品の製造中に粒子を添加することを実現するとともに、最終製品が無菌要件に適合するのを確実にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無菌充填システムに関し、特に、オンラインで粒子を添加する無菌充填システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の市場において要求されているものに、液体製品Aに粒子を添加することがある。テトラパック社の無菌包装技術といった既存の無菌充填システムは、主に、2つの部、すなわち充填部と洗浄部とを備える。しかしながら、現時点において、液体製品Aの充填製造中に、その液体製品Aに固体粒子を添加するための装置は存在しない。液体製品Aとしては、牛乳、フルーツジュース、豆乳、調整牛乳、飲料等、様々な液体食品が挙げられ、液体製品Bとしては、様々な栄養素や特別に風味づけられた液体製品が挙げられ、粒子は固体である。
【0003】
従って、液体製品Aの製造中に、その液体製品Aに粒子を充填することを可能にする装置が必要とされている。最終製品は無菌製品である必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、オンラインで液体製品Aに粒子を添加するとともに、固液混合製品Cが無菌状態に維持されるのを確実にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
充填システムを備える本発明に係るオンラインで粒子を添加する無菌充填システムは、オンラインで粒子を添加するためのシステムを更に備えることを特徴とする。
【0006】
充填システムは、第1APバルブ列と注入管とを備え、第1APバルブ列と注入管とが互いに接続されており、オンラインで粒子を添加するためのシステムは、第2APバルブ列を備え、この第2APバルブ列が注入管と接続されている。
【0007】
本発明に係る充填システムは、オンライン洗浄システムを更に備える。
【0008】
洗浄システムは、外部洗浄ステーションと複数のリバーシブル管とを備え、リバーシブル管が、充填システムの流路に取り外し可能に接続されているとともに、外部洗浄ステーション、充填システム、及びオンラインで粒子を添加するためのシステムに反転可能に接続されて連接洗浄パイプラインを形成可能である。
【0009】
本発明に係る充填システムを使用すると、注入管内で液体製品Aと液体製品Bとを集中的に混合することによって固液混合製品Cを調整することができ、最終的に、固液混合製品Cを、注入管を介して成形ユニットに充填することによって無菌包装製品を形成することができる。ここで、液体製品Aは、第1APバルブ列によって注入管に加えられ、液体製品Bは、第2APバルブ列によって注入管に加えられる。包装は、プロセス全体において、無菌条件下で完了させる必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の作用原理を表す概略図を示す。
【図2】本発明の製品の製造を表す概略図を示す。
【図3】本発明の配管の洗浄を表す概略図を示す。
【図4】混合ノズルの作用原理を表す概略図を示す。
【図5】実施例1における混合ノズルの上面図を示す。
【図6】実施例1における混合ノズルの側面図を示す。
【図7】実施例2における混合ノズルの上面図を示す。
【図8】実施例2における混合ノズルの側面図を示す。
【図9】実施例3における混合ノズルの上面図を示す。
【図10】実施例3における混合ノズルの側面図を示す。
【図11】実施例4における混合ノズルの上面図を示す。
【図12】実施例4における混合ノズルの側面図を示す。
【実施例1】
【0011】
液体製品Bは液体であり、液体製品Aと合流すると直ちに固化して固形粒子を形成する。従って、液体製品Aの製造中に液体製品Bを添加し、該2つの製品の混合特性を利用することによって、オンラインで固体粒子を液体製品に投入でき、それにより固体粒子を含む無菌の固液混合製品Cを最終製品として形成することができる。
【0012】
図1に示すように、本発明の原理は、液体製品A及び液体製品Bを無菌条件下で同時に送給し、そして無菌環境で混合することによって、固体粒子を含む混合製品Cを形成するものである。その混合製品Cを、無菌包装材料に充填して、無菌粒子パッケージを形成する。
【0013】
送給・充填プロセス中、確実に、第1APバルブ列11に達した液体製品Aを無菌とし、第2APバルブ列21に達した液体製品Bを無菌とする。固形粒子を含む無菌の固液混合製品Cは、混合ノズル25において、無菌の液体製品Aを無菌の液体製品Bと無菌状態で混合することによって形成される。固形粒子を含む無菌の固液混合製品Cを製造するための各プロセスは、無菌状態を実現するために滅菌される。滅菌方法としては、主に、乾熱滅菌法及び過酸化水素滅菌法が挙げられる。
【0014】
図2に示すように、本発明は、充填システムと、オンラインで粒子を添加するためのシステムとを備える。本発明は、注入管31と、第1APバルブ列11(無菌製品バルブ列)と、第2APバルブ列21(無菌製品バルブ列)とを備える。第1APバルブ列11は、第1流量制御バルブ12を介して注入管31と接続されている。第2APバルブ列21は、第2流量制御バルブ22を介して注入管31と接続されている。第2流量制御バルブ22は、第2連通管26を介して注入管31と接続されている。
【0015】
フロー・トランスデューサ23及び注液バルブ24が、第2連通管26に配置され、混合ノズル25が、第2連通管26の端部における該第2連通管26と注入管31との接続部に配置されている。混合ノズル25は、注入管31とも接続されている。
【0016】
第1APバルブ列11は、液体製品Aを注入管31に加えるために使用され、第2APバルブ列21は、液体製品Bを注入管31に加えるために使用される。液体製品Aは、混合ノズル25において液体製品Bと合流して注入管31内で粒子を形成し、該粒子を、無菌の固液混合製品Cの成形ユニット33においてパッケージに充填することができる。
【0017】
フロー・トランスデューサ23及び注液バルブ24を使用しない場合には、無菌の固液混合製品Cに含まれる固体粒子の含有率を、第1流量制御バルブ12及び第2流量制御バルブ22を制御することによって正確に制御できる。
【0018】
フロー・トランスデューサ23及び注液バルブ24を使用する場合には、無菌の固液混合製品Cに含まれる固体粒子の含有率を、第1流量制御バルブ12、第2流量制御バルブ22、フロー・トランスデューサ23、及び注液バルブ24を制御することによって正確に制御できる。
【0019】
フロー・トランスデューサ23は、第2連通管26内の液体製品Bの流量を監視するために使用される。
【0020】
図4に示すように、混合ノズル25の作用原理及び機能は、液体製品Bの製品圧力が液体製品Aのそれよりも高い時に液体製品Bを混合ノズル25の貫通孔250から噴出させることによって、液体製品Bを液体製品Aに合流させ、直ぐに固化させて固体粒子を形成できるという点である。従って、2つの製品の混合特性を利用することによって、オンラインで固体粒子を液体製品に投入でき、それにより固体粒子を含む無菌の固液混合製品Cを最終製品として形成することができる。
【0021】
本発明は、無菌状態で製造を行えるよう滅菌することが望ましい。滅菌方法としては、主に、乾熱滅菌法及び過酸化水素滅菌法が挙げられる。注入管31は、無菌タンク32内に配置される。
【0022】
図3に示すように、本発明の洗浄のために、連続洗浄方法を使用する。この方法のために、洗浄パイプラインを備え、該洗浄パイプラインは、第2APバルブ列21と、更に、第1APバルブ列11及び注入管31と接続されている。配管を洗浄する場合、洗浄液は、外部洗浄ステーション42からリバーシブル管43を介して第2APバルブ列21に流れ、更に、第2APバルブ列22、フロー・トランスデューサ23(任意の構成要素)、及び注液バルブ24(任意の構成要素)に流れ、そして、リバーシブル管45,44を介して第1APバルブ列11に流れ、そして更に、第1流量制御バルブ12及び注入管31に流れる。注入管31は、充填管41を介して外部洗浄ステーション42と接続されている。洗浄の循環は、洗浄液が注入管31から流出し充填管41を介して外部洗浄ステーション42に戻ることにより終了する。洗浄液は、外部洗浄ステーション42によって設けられる標準的な洗浄方法によって駆動される。洗浄中、混合ノズルは、手動で引き出されて洗浄される。これにより、製造後、システムを効果的且つ完全に洗浄することができる。洗浄パイプラインによって、本発明に係る製造用の既存の配管を利用することにより本システムの定置洗浄(CIP)機能が実現できる。
【0023】
ここで、充填管41は、洗浄時、洗浄回路に挿入することによって完全に洗浄でき、そして洗浄後取り出して注入管31に接続することにより、正確に制御された固液混合製品Cの充填液位を監視することができるように最終的に充填パイプラインを形成出来るような機能を有している。
【0024】
製造後、本発明に対して洗浄が必要な場合は、第1リバーシブル管43、第2リバーシブル管44、及び第3リバーシブル管45を図3に例示するように下(点線)から上(実線)に反転させて、対応する洗浄パイプラインと接続させるだけで、本発明の製造に使用した配管の接続を変更して新たな洗浄パイプラインを形成することができる。特に、図3に示すように、第1リバーシブル管43、第2リバーシブル管44、及び第3リバーシブル管45は製造パイプラインに取り外し可能に接続される。製造後、本発明に対して洗浄が必要な場合は、第1リバーシブル管43、第2リバーシブル管44、及び第3リバーシブル管45の一端を取り外し、反転させてそれぞれを洗浄パイプラインの対応する管継手に接続することによって、閉じた洗浄パイプラインが形成される。従って、本発明に係る洗浄は、独立した洗浄パイプラインを再接続することなく本発明に係る製造用の既存の配管を利用することによって実現できる。これにより、製造効率を向上し設備コストを削減することができる。
【0025】
上記した無菌のオンライン連続粒子形成・充填の工程の全ては、プロセス制御ソフトウェアによって制御される。
【0026】
図2に示すように、第2APバルブ列21は、混合ノズル25を介して注入管31と接続されており、また混合ノズル25を介して第1APバルブ列11とも接続されている。第2APバルブ列21は、第2連通管26と接続されており、第1APバルブ列11は、第1連通管13と接続されており、第2連通管26は、接続部Jにおいて第1連通管13と合流し、注入管31は、湾曲部において屈曲することにより、水平及び鉛直注入管31を備えている。混合ノズル25は、接続部J近傍において第2連通管26に配置されている。
【0027】
水平注入管は所定の長さを有している必要がある。これは、液体製品Bが、鉛直注入管内で液体製品Aと混合されてしまうと、重力等の影響により固体粒子が形成され難いためである。しかしながら、水平注入管の長さが長すぎると、製品の滅菌において不利となる。従って、湾曲部からの混合ノズル25の接続部近傍の端部までの距離は、1mから3mである。
【0028】
好ましくは、湾曲部からの混合ノズル25の接続部近傍の端部までの距離は、2mから2.5mである。
【0029】
好ましくは、湾曲部からの混合ノズル25の接続部近傍の端部までの距離は、1.5mから2mである。
【0030】
図5に示す実施例1によれば、混合ノズル25は、複数の貫通孔250を有する。これらの貫通孔250は、第2APバルブ列21及び注入管31と接続されており、更に、第2APバルブ列21及び第1APバルブ列11と接続されている。混合ノズル25における貫通孔250の数は16個から24個である。貫通孔250は、任意の等間隔で配置されるように配置される。
【0031】
図6に示すように、混合ノズル25の形状は、円筒形状、錐体形状、又は截頭円錐形状である。混合ノズル25の貫通孔の方向に沿う長さは、10mmから60mmである。混合ノズル25の長さは、その形状と、湾曲部からのその接続部J近傍の端部までの距離とによって決まる。
【実施例2】
【0032】
図7及び8に示す実施例2によれば、混合ノズル25は、それぞれが異なる径方向サイズを有する第1セグメント251及び第2セグメント252からなる2つのセグメントに構成されている。第1セグメント251が第2セグメント252と接続されていることによって、混合ノズル25全体が梯子形状を有する。第1セグメント251及び第2セグメント252は、8個から16個の貫通孔250を有するように構成されている。貫通孔250は、任意の等間隔で配置されるように配置される。第1セグメント251及び第2セグメント252の貫通孔の方向に沿う長さは、それぞれ、15mm/20mm,20mm/20mm,及び30mm/30mmからなる群から選択される。
【実施例3】
【0033】
図9及び10に示す実施例3によれば、混合ノズル25は、それぞれが異なる径方向サイズを有する第3セグメント253、第4セグメント254、及び第5セグメント255からなる3つのセグメントに構成されている。セグメント253〜255が順に接続されていることによって、混合ノズル25全体が梯子形状を有する。第3セグメント253、第4セグメント254、及び第5セグメント255は、16個から22個の貫通孔250を有するように構成されている。第3セグメント253、第4セグメント254、及び第5セグメント255の貫通孔方向に沿う長さは、それぞれ、15mm/15mm/20mm,15mm/20mm/20mm,及び20mm/20mm/20mmからなる群から選択される。混合ノズル25の各セグメントの形状は、円筒形状又は波形管形状である。例えば、第3セグメント253及び第4セグメント254を、波形管形状となるように構成する。いわゆる波形管形状は、図11に示すような歯車形状と同様である。貫通孔250は、歯車の厚い部分のそれぞれに配置される。
【実施例4】
【0034】
図11及び12に示す実施例4によれば、混合ノズル25は、それぞれが異なる径方向サイズを有する第6セグメント256、第7セグメント257、第8セグメント258、及び第9セグメント259からなる4つのセグメントに構成されている。セグメント256〜259が順に接続されることによって、混合ノズル25全体が梯子形状となる。セグメント256〜259は、16個から22個の貫通孔250を有するように構成されている。混合ノズル25の全長は、45mmから80mmである。セグメント256〜259の貫通孔方向に沿う長さは、それぞれ、15mm/15mm/20mm/20mmである。混合ノズル25の各セグメントの形状は、円筒形状又は波形管形状である。
【0035】
上記複数の実施例に係る貫通孔の直径は、1.2mmから3.0mmである。上記混合ノズル25の貫通孔の数は、使用者の滅菌要件及び固体粒子の添加率によって決まる。混合ノズル25は、4つよりも多いセグメントに構成してもよく、混合ノズル25の各セグメント(第1セグメント251〜第9セグメント252)は、それぞれ、10mmから50mmである。本発明に係る「複数の」という表現は、2つ以上を指す。
【0036】
確実に製造を無菌状態で実行するためには、無菌充填システムを、製造を実行する前に滅菌する必要がある。滅菌工程は主に、乾燥工程、滅菌前工程、及び噴霧・乾燥工程等を含む。
【0037】
まず、乾燥工程を実行する。本システムのパイプラインに、空気を約6分間吹き付けて、パイプライン内部の残留水分を除去することによって、パイプラインを乾燥させる。
【0038】
第2に、滅菌前工程を実行する。本システムのパイプラインを、高温で滅菌する。
【0039】
滅菌前温度Kが、所定の値よりも低い場合、第2APバルブ列21BのBバルブを閉弁して、無菌空気を、第1APバルブ列11BのBバルブ、第1流量制御バルブ12、及び注入31を介して、無菌タンク32に流入させる。
【0040】
滅菌前温度Kが、ある範囲内で所定の値よりも高い場合、第1APバルブ列11BのBバルブを閉弁して、無菌空気を、第1リバーシブル管43、第2APバルブ列21BのBバルブ、第2流量制御バルブ22、フロー・トランスデューサ23、注液バルブ24、第3リバーシブル管45、混合ノズル25、及び注入31を介して、無菌タンク32に流入させる。
【0041】
滅菌前温度Kが所定の噴霧温度に達すると、数分後、第2APバルブ列21BのBバルブ及び第1APバルブ列11BのBバルブを同時に開弁する。
【0042】
第3に、噴霧工程を実行する。本システムは、2度噴霧する必要があり、本システムのパイプラインは、滅菌のために過酸化水素(H)を噴霧する必要がある。
【0043】
第1噴霧を実行する。第1噴霧の開始後、第2APバルブ列21BのBバルブを閉弁する。同時に、第1APバルブ列11BのBバルブを開弁する。液体製品Aのためのパイプラインを、霧化したHを第1APバルブ列11BのBバルブ、第1流量制御バルブ12、及び注入管31を介して無菌タンク32に流入させることによって滅菌する。
【0044】
第2APバルブ列21BのBバルブ及び第1APバルブ列11BのBバルブを、第1噴霧が終了する前の所定時間内に、同時に閉弁する。
【0045】
第2噴霧を実行する。滅菌前温度Kが上記所定の噴霧温度に達した後、所定時間後に第2噴霧を行う。
【0046】
第2噴霧の開始時、第2APバルブ列21BのBバルブを開弁し、同時に第1APバルブ列11BのBバルブを閉弁する。液体製品Bのためのパイプラインを、霧化したHを第1リバーシブル管43、第2APバルブ列21BのBバルブ、第2流量制御バルブ22、フロー・トランスデューサ23、注液バルブ24、第3リバーシブル管45、混合ノズル25、及び注入管31を介して無菌タンク32に流入させることによって滅菌する。
【0047】
第2APバルブ列21BのBバルブ及び第1APバルブ列11BのBバルブを、第2噴霧が終了する前の所定時間内に、同時に閉弁する。
【0048】
第2APバルブ列21BのBバルブは、第1噴霧の開始時5秒間開弁し、その後閉弁するのが望ましい。これにより、第1リバーシブル管43、第2APバルブ列21BのBバルブ、第2流量制御バルブ22、フロー・トランスデューサ23、注液バルブ24、第3リバーシブル管45、混合ノズル、及び追加の管を、第2噴霧前に確実に滅菌することができる。
【0049】
第4に、乾燥工程を実行する。システム内部の過酸化水素(H)を、2回の噴霧を実行した後に、乾燥させる必要がある。
【0050】
第2APバルブ列21BのBバルブ及び第1APバルブ列11BのBバルブを、2本の配管を乾燥させるために交互に開閉する。
【0051】
バタフライバルブBFを、第2APバルブ列21BのBバルブ及び第1APバルブ列11BのBバルブの開弁状態に基づき、開閉する。
【0052】
乾燥工程、滅菌前工程、噴霧・乾燥工程等を行なった後、本システム周囲の無菌環境が確保され、それによって後続の製造の準備ができる。
【0053】
製造を実行する際には、第2APバルブ列21をまず開弁し、所定時間後、第1APバルブ列11を開弁して、固液混合製品Cを、注入管31を介して成形ユニット33に流入させることにより、最終の無菌包装製品を形成する。
【0054】
実施例を参照することによってのみ説明してきた本発明は、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。当業者にとって、特許請求の範囲から逸脱することなく様々な異なる交換、変更、及び均等的な方式の利用を実行することは容易であり、それらは全て本発明の範囲に包含されるものである。
【符号の説明】
【0055】
A 液体製品A
B 液体製品B
C 固液混合製品C
11 第1APバルブ列
12 第1流量制御バルブ
21 第2APバルブ列
22 第2流量制御バルブ
23 フロー・トランスデューサ
24 注液バルブ
25 混合ノズル
251 第1セグメント
252 第2セグメント
253 第3セグメント
254 第4セグメント
255 第5セグメント
256 第6セグメント
257 第7セグメント
258 第8セグメント
259 第9セグメント
250 貫通孔
11B 第1APバルブ列のBバルブ
26 第2連通管
31 注入管
311 湾曲部
32 無菌タンク
33 成形ユニット
41 充填管
42 外部洗浄ステーション
43 第1リバーシブル管
44 第2リバーシブル管
45 第3リバーシブル管
21B 第2APバルブ列のBバルブ
K 滅菌前温度
J 接続部
BF バタフライバルブ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填システムを備える、オンラインで粒子を添加する無菌充填システムにおいて、
オンラインで粒子を添加するためのシステムを更に備えることを特徴とする無菌充填システム。
【請求項2】
前記充填システムが、第1APバルブ列(11)と注入管(31)とを備え、前記第1APバルブ列(11)と前記注入管(31)とが互いに接続されており、
前記オンラインで粒子を添加するためのシステムが、第2APバルブ列(21)を備え、前記第2APバルブ列(21)が前記注入管(31)と接続されていることを特徴とする請求項1に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項3】
前記第2APバルブ列(21)が、第2流量制御バルブ(22)を介して前記注入管(31)と接続されていることを特徴とする請求項2に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項4】
前記第1APバルブ列(11)が、第1流量制御バルブ(12)を介して前記注入管(31)と接続されていることを特徴とする請求項2に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項5】
前記第1APバルブ列(11)及び前記第2APバルブ列(21)が、混合ノズル(25)を介して前記注入管(31)と接続されていることを特徴とする請求項2に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項6】
前記第2流量制御バルブ(22)が、第2連通管(26)を介して前記注入管(31)と接続されており、前記第2連通管(26)には、フロー・トランスデューサ(23)及び注液バルブ(24)が配置されていることを特徴とする請求項3に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項7】
オンライン洗浄システムを更に備えることを特徴とする請求項2に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項8】
前記洗浄システムが、外部洗浄ステーション(42)と複数のリバーシブル管(43,44,45)とを備え、前記リバーシブル管が、前記充填システムの流路に取り外し可能に接続されているとともに、前記外部洗浄ステーション(42)、前記充填システム、及び前記オンラインで粒子を添加するためのシステムに反転可能に接続されて連接洗浄パイプラインを形成可能であることを特徴とする請求項7に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項9】
前記注入管(31)が、充填管(41)を介して前記外部洗浄ステーション(42)と接続されていることを特徴とする請求項8に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項10】
前記第2APバルブ列(21)が、前記混合ノズル(25)を介して前記注入管(31)と接続されているとともに、前記混合ノズル(25)を介して前記第1APバルブ列(11)と接続されていることを特徴とする請求項2に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項11】
前記第2APバルブ列(21)が前記第2連通管(26)と接続されており、前記第1APバルブ列(11)が第1連通管(13)と接続されており、前記第2連通管(26)が接続部(J)において前記第1連通管(13)と合流し、前記注入管(31)が湾曲部において屈曲していることを特徴とする請求項10に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項12】
前記混合ノズル(25)が、前記接続部(J)近傍において前記第2連通管(26)に配置されており、前記湾曲部からの前記混合ノズル(25)の前記接続部近傍の端部までの距離が、1mから3mであることを特徴とする請求項11に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項13】
前記湾曲部からの前記混合ノズル(25)の前記接続部近傍の端部までの距離が、2mから2.5mであることを特徴とする請求項12に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項14】
前記湾曲部からの前記混合ノズル(25)の前記接続部近傍の端部までの距離が、1.5mから2mであることを特徴とする請求項12に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項15】
前記混合ノズル(25)が複数の貫通孔(250)を有し、該複数の貫通孔(250)が、前記第2APバルブ列(21)及び前記注入管(31)と接続されており、更に前記第2APバルブ列(21)及び前記第1APバルブ列(11)と接続されていることを特徴とする請求項12に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項16】
前記混合ノズル(25)の形状が、円筒形状、錐体形状、又は截頭円錐形状であることを特徴とする請求項15に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項17】
前記混合ノズル(25)の前記貫通孔の方向に沿う長さが、10mmから60mmであることを特徴とする請求項16に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項18】
前記混合ノズル(25)における前記貫通孔(250)の数が、16個から24個であることを特徴とする請求項17に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項19】
前記混合ノズル(25)が、それぞれが異なる径方向サイズを有する第1セグメント(251)及び第2セグメント(252)からなる2つのセグメントに構成され、前記第1セグメント(251)が前記第2セグメント(252)と接続されていることによって、前記混合ノズル(25)全体が梯子形状を有することを特徴とする請求項17に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項20】
前記第1セグメント(251)及び前記第2セグメント(252)が、前記貫通孔(250)を8個から16個有するように構成されていることを特徴とする請求項19に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項21】
前記第1セグメント(251)及び前記第2セグメント(252)の前記貫通孔の方向に沿う長さが、それぞれ、10mmから50mmであることを特徴とする請求項20に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項22】
前記第1セグメント(251)及び前記第2セグメント(252)の前記貫通孔の方向に沿う長さが、それぞれ、15mm/20mm,20mm/20mm,及び30mm/30mmからなる群から選択されることを特徴とする請求項21に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項23】
前記混合ノズル(25)が、それぞれ異なる径方向サイズを有する第3セグメント(253)、第4セグメント(254)、及び第5セグメント(255)からなる3つのセグメントに構成され、これらのセグメント(253)〜(255)が順に接続されていることによって、前記混合ノズル(25)全体が梯子形状を有することを特徴とする請求項15に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項24】
前記第3セグメント(253)、前記第4セグメント(254)、及び前記第5セグメント(255)が、前記貫通孔(250)を16個から22個有するように構成されていることを特徴とする請求項23に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項25】
前記第3セグメント(253)、前記第4セグメント(254)、及び前記第5セグメント(255)の前記貫通孔の方向に沿う長さが、それぞれ、10mmから50mmであることを特徴とする請求項24に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項26】
前記第3セグメント(253)、前記第4セグメント(254)、及び前記第5セグメント(255)の貫通孔方向に沿う長さが、それぞれ、15mm/15mm/20mm,15mm/20mm/20mm,及び20mm/20mm/20mmからなる群から選択されることを特徴とする請求項25に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項27】
前記混合ノズル(25)が、それぞれ異なる径方向サイズを有する第6セグメント(256)、第7セグメント(257)、第8セグメント(258)、及び第9セグメント(259)からなる4つのセグメントに構成され、これらのセグメント(256)〜(259)が順に接続されていることによって、前記混合ノズル(25)全体が梯子形状を有することを特徴とする請求項15に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項28】
前記セグメント(256)〜(259)が、前記貫通孔(250)を16個から22個有するように構成されていることを特徴とする請求項27に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項29】
前記混合ノズル(25)の全長が45mmから80mmであることを特徴とする請求項28に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項30】
前記セグメント(256)〜(259)の前記貫通孔の方向に沿う長さが、それぞれ、10mmから50mmであることを特徴とする請求項29に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項31】
前記セグメント(256)〜(259)の貫通孔方向に沿う長さが、それぞれ、15mm/15mm/20mm/20mmであることを特徴とする請求項30に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項32】
前記混合ノズル(25)の各セグメントの形状が、円筒形状又は波形管形状であることを特徴とする請求項19〜31のいずれか一項に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。
【請求項33】
前記貫通孔(250)の直径が、1.2mmから3.0mmであることを特徴とする請求項15〜32のいずれか一項に記載のオンラインで粒子を添加する無菌充填システム。

【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図1】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−520373(P2013−520373A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554207(P2012−554207)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/CN2011/071206
【国際公開番号】WO2011/103802
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(591007424)テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム (190)
【Fターム(参考)】