オートバイライダー用又は歩行用靴の換気システム
【目的】オートバイ走行時の走行風を活用して、オートバイライダー用靴の靴内の空気を環流させ、外部排気する。
【解決手段】オートバイライダー用靴1の甲の爪先部2に開閉式の開口部を備えた入気装置3と、靴のヒールカウンター側部4に開閉式の開口部を備えた排気装置5を取り付け、入気装置3を、靴の甲皮2に所定の手段で固着され甲皮2を貫通する開口部7が穿設された固定板6と、固定板6に滑動可能に固定されている滑動板9から構成し、滑動板9を滑動させて固定板6の開口部7と対向して甲皮2貫通する入気口を形成させ、排気装置を、ヒールカウンター側部4に所定の手段で固着されヒールカウンタ−側部4を貫通する開口部13が穿設された固定板12と、固定板12に摺動可能に固定された摺動部材14から構成し、摺動部材14を摺動させることにより固定板12の開口部13と合致してヒールカウンター4を貫通する排気口18を形成させる。
【解決手段】オートバイライダー用靴1の甲の爪先部2に開閉式の開口部を備えた入気装置3と、靴のヒールカウンター側部4に開閉式の開口部を備えた排気装置5を取り付け、入気装置3を、靴の甲皮2に所定の手段で固着され甲皮2を貫通する開口部7が穿設された固定板6と、固定板6に滑動可能に固定されている滑動板9から構成し、滑動板9を滑動させて固定板6の開口部7と対向して甲皮2貫通する入気口を形成させ、排気装置を、ヒールカウンター側部4に所定の手段で固着されヒールカウンタ−側部4を貫通する開口部13が穿設された固定板12と、固定板12に摺動可能に固定された摺動部材14から構成し、摺動部材14を摺動させることにより固定板12の開口部13と合致してヒールカウンター4を貫通する排気口18を形成させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オートバイライダー用靴及び歩行用靴の換気システムに関する。より詳細には、靴に入気口と排気口を設けることにより、靴の内部に滞留している空気を効率よく環流し新鮮な外気を取り込むオートバイライダー用靴及び歩行用靴の換気システムに関する。本発明の換気システムは、特に、オートバイライダー用靴に取り付けると、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から積極的に取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることができる。
【従来技術】
【0002】
靴内の通気性を高め湿気を除去することは、足を清潔にして快適な履き心地を付与するだけではなく、靴自体をできるだけ良好な状態に維持するためにも重要である。
【0003】
従来から、靴内の通気性を高める手段として、素材としてライニング材の開発がなされてきた。たとえば、ナイロン6、66等の不織布は、耐久性に優れ、且つ、通気性が優れた素材で、先裏、腰裏、ベロ裏、或いはインソールに使用されている。
【0004】
然しながら、オートバイライダー用靴や各種スポーツ靴等厳しい環境や、激しい運動に使用される靴の場合、靴の素材の改良だけで所要の通気性を得ることは難しい。
【0005】
そこで、物理的に換気する方法が提案されている。たとえば特開2002−125703号公報は、靴に、通気窓のある外気調整用の回転又はスライドする盤を設ける技術を開示している。
【0006】
然しながら、この従来技術では、靴の甲だけに、吸気と排気を兼用する外気調整用の回転又はスライドする盤を設けたものであるので、靴の爪先部から踵部全体に至る換気が十分行われないという欠点がある。
【特許文献1】特開2002−125703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させるオートバイライダー用靴の換気システムを提供することである。
【0008】
さらに本発明が解決しようとする課題は、靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させる靴の換気システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
オートバイの構造には多々あるが、一例として、エンジンの下方部前方にスポイラーがあり、エンジンと約45度の下部後方にフットレストがある。スポイラーの流体力学効果により、オートバイが走行するときの走行風の力は相当低減される筈であるが、それでも靴の甲、特に甲の爪先部には相当強い速度の走行風が当たる。
【0010】
従来、靴の換気システムという観点から、この走行風は全く活用されていなかった。本発明者は、オートバイが走行するときの走行風を、オートバイライダー用の靴の換気システムに積極的に活用することを検討した。
【0011】
従って、上記課題は、オートバイライダー用靴の甲の爪先部に、開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から積極的に取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることによって、解決される。
【0012】
さらに、上記課題は、オートバイライダー用靴の甲の爪先部に、開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から積極的に取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させるオートバイライダー用靴の換気システムにおいて、入気装置を、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板から構成し、滑動板を、滑動させることにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成することによって解決される。
【0013】
さらに、上記課題は、オートバイライダー用靴の甲の爪先部に、開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から積極的に取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させるオートバイライダー用靴の換気システムにおいて、入気装置を、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板から構成し、滑動板を、滑動させることにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成し、排気装置を、靴のヒールカウンター側部に所定の手段で固着されヒールカウンター側部を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に摺動可能に固定されている摺動部材とから構成し、摺動部材を、摺動することにより前記固定板の開口部と合致してヒールカウンターを貫通する排気口を形成することによって解決される。
【0014】
さらに、本発明者は、入気装置と排気装置の協調作用を歩行用の靴に応用することを検討した。普通、人の足は1日で約30ccの汗をかくといわれている。その殆どは蒸散するが、一部は靴の中に残留し、素材の裏側、底材などの浸透し、靴内部を不衛生な状態にする。
【0015】
人が歩行する際の足の動きを、運動生理学或いは解剖学的に考察すると、先ず直立静止状態から踵を着地させる歩行第1期から、踵、及び母趾球と小趾球による着地、次いで、蹴上げ動作による歩行第2期を反復継続している。この際の体重移動は、最初に踵で接地し体重が足の外側に移動して、第5中足骨骨頭部を経て第1中足骨骨頭部に移行し、母趾の先端から抜けていく。
【0016】
靴を履いたとき、靴裏面と足の表面は全体が密着状態になり、空気が流通しないような構造になっているような印象を受けるが、靴は構造上、後足部、すなわち踵骨部周辺は足よりも靴の幅が広くゆとりがあり、前足部の足趾の付け根部分、すなわち中足趾節関節では足の実寸より狭くなっている。
【0017】
このような靴の構造と、前述した歩行時の足の体重移動の状態の複合的な効果により、歩行時の靴の内部は、一種のポンピング動作或いはピストン動作或いは圧縮膨張動作を反復継続していると言える。従って、歩行動作を繰り返すごとに、爪先部から踵部、或いは踵部から爪先部へ、暖かくて、湿った空気が靴内部を環流していることとなる。
【0018】
従って、本発明者は、前述した靴の構造と、歩行時の足の体重移動の状態の複合的な効果を積極的に活用することにより、靴の外部から新鮮な空気を取り入れ、靴内部を環流させ、靴内部に暖かくて、湿った空気を滞留させない換気システムを検討した。
【0019】
従って、上記課題は、歩行用靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることにより解決することができる。
【0020】
さらに上記課題は、靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させる靴の換気システムに、入気装置に、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板を設け、滑動板に、滑動することにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成する開口部を設けることによって解決される。
【0021】
さらに上記課題は、靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させる靴の換気システムにおいて、ヒールカウンター側部に所定の手段で固着されヒールカウンター側部を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動部材を設け、滑動部材に、滑動することにより前記固定板の開口部と合致してヒールカウンターを貫通する排気口を形成する開口部を設けることにより解決される。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載した発明により、オートバイライダー用靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付けたので、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を積極的に活用して、入気装置から取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることができる。
【0023】
請求項2に記載した発明により、歩行用靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴の歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作の一種のポンピング動作或いはピストン動作或いは圧縮膨張動作を利用して入気孔から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気口から排気させることができる。
【0024】
請求項3に記載した発明により、入気装置が、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板を備えていて、滑動板が、滑動することにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成する開口部を備えているので、滑動板の開閉度に応じて外部から取り入れる新鮮な空気量を調整することができる。
【0025】
請求項4に記載した発明により、排気装置が、靴のヒールカウンター側部に所定の手段で固着されヒールカウンタ−側部を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板を備えていて、滑動板が、滑動することにより前記固定板の開口部と合致してヒールカウンターを貫通する排気口を形成する開口部を備えているので、滑動板の開閉度に応じて外部へ排気する空気量を調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、発明を実施するための最良の形態を添付図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、靴1の甲2に入気装置3を取付け、ヒールカウンターの側部4に排気装置5を取り付けたオートバイライダー用靴の側面図である。
【0028】
入気装置3及び/又は排気装置5の材料は特段に限定されないが、製造が容易なこと、同じ形状及びサイズが正確に表現できること、大量生産が可能なこと等を勘案すると、熱可塑性合成樹脂またはゴムで射出成形により製造することが好ましい。
【0029】
図1では、靴の一例としてハイカットタイプのオートバイライダー用靴の側面図を示してあるが、本発明は、ハイカットタイプのみならず、ショートカットタイプの靴にも適用可能である。
【0030】
図2、図3、図4及び図5は、入気装置3の固定板6と滑動板9の主要部材と、入気装置3の開閉状態を示す正面図である。図2は、入気装置3の固定板6の正面図である。図2では固定板6は楕円形、或いは卵型をしているが、その形状は特段に限定されない。固定板6には、甲皮2を貫通する開口部7が穿設されている。離隔された一対の突起片8,8が突設されていて、突起片8,8の底部には案内溝(図示せず)が形成されている。
【0031】
図3は、入気装置3の滑動板9の正面図である。本発明の例では、滑動板9は変形した楕円形、或いは卵型をしているが、その形状は特段に限定されない。滑動板9には、開口部10が穿設されていて、滑動板9を滑動させることにより、開口部10が固定板6の開口部7と対向して、甲皮2を貫通する入気口(図番なし)を形成するようになっている。
【0032】
滑動板9には、離隔された一対の突起片11,11が突設されていて、固定板6に穿設された離隔された一対の突起片8,8の底部の案内溝(図示せず)内に滑動可能に収納されるようになっている。
【0033】
図4は、入気装置3の開口状態を示す正面図である。滑動板9を滑動させて、滑動板9に突設された突起片11,11を、固定板6に穿設された突起片8、8の底部の案内溝(図示せず)内に納めることにより、固定定板6の開口部7と滑動板9の開口部10を一致させることにより甲皮2を貫通する入気口(図番なし)が形成されている。
【0034】
図5は、入気装置3の閉口状態を示す正面図である。滑動板9を滑動させて、滑動板9に突設された突起片11,11を、固定板6に穿設された突起片8,8の底部の案内溝(図示せず)からずらすことにより、固定定板6の開口部7と滑動板9の開口部10がずれて、甲皮2を貫通する入気口(図番なし)が閉鎖されている。
【0035】
図6は、図2及び図3で示した入気装置3の部品を組み立てた入気装置3の断面図で、固定板6が甲皮2に固着されていて、滑動板9を滑動させて固定板6の開口部7と滑動板9の開口部10が一致して、甲皮2を貫通する入気口が形成されている状態を示している。
【0036】
図7、図8、図9、図10、及び図11は、図1に示した排気装置5の固定板12と滑動板14の主要部材と、排気装置5の開閉状態を示す正面図である。図7は、排気装置5の固定板12の正面図である。図7では固定板12は変形楕円形、或いは卵型をしているが、その形状は特段に限定されない。固定板12には、甲皮2を貫通する開口部13が穿設されている。
【0037】
図8は、排気装置5の滑動部材14の正面図である。図9は、図8の面I−Iによる断面図である。本発明の例では、滑動部材14は変形した楕円形、或いは卵型をしているが、その形状は特段に限定されない。
【0038】
部品15と部品16は一体部品である。図9にその断面を示したように、部品15と部品16は段差がついていて、開口時のストッパーの役割をしている。17は突起で、排気装置5の滑動部材14を指で操作する際の滑り止めの役割をする。
【0039】
排気装置5の固定板12に滑動板14を滑動可能に嵌合すると、閉口時には滑動板14が開口部13全体を覆う状態になる(図10)。開口したいときは、滑動部材14の部品15に突設されている突起17を持って、部品15を、図10では左側に滑動させると、開口部13が一部開きヒールカウンターの側部4を貫通する排気口18が形成される(図11)。
【0040】
図12は、図7及び図8で示した排気装置5の部品を組み立てた排気装置5を、ヒールカウンター側部4に取り付けた断面図で、固定板12がヒールカウンター側部4に固着されていて、摺動部材14が固定板12に嵌入されている状態を示している。
【0041】
以上、本発明の靴の換気システムを一実施の態様に基づいて説明したが、本発明は本発明の精神と特許請求の範囲を逸脱しない限り、修飾・変更、改良ができることは当業者のよく理解するところである。たとえば、入気装置を甲の爪先部に1個設けたが、意匠を兼ねて、爪先部の両脇に設けてもよい。すなわち、入気装置の数、形状、取付け位置等は特段に限定されない。
【0042】
また、排気装置をヒールカウンターの側部に1個設けたが、意匠を兼ねて、ヒールカウンターの両側部に設けてもよい。すなわち、排気装置の数、形状、取付け位置等は特段に限定されない。
【0043】
また、添付図では、本発明をハイカットタイプの靴に取り付けた例を参照して説明したが、ショートカットタイプの靴に取り付けることも本発明の範囲に包含される。
【産業上の利用可能性】
【0044】
以上述べたように、本発明のオートバイライダー用靴の換気システムは、甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付けたので、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を積極的に活用して、入気装置から取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることができる。また、歩行用靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴の歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作の一種のポンピング動作或いはピストン動作或いは圧縮膨張動作を利用して入気孔から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気口から排気させることができるので、いずれの靴でも外部から新鮮な空気を取り入れ、靴内部を環流させ、靴内部に暖かくて湿った空気を滞留させない換気システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の側面図。
【図2】本発明の入気装置の固定板の正面図。
【図3】本発明の入気装置の滑動板の正面図。
【図4】本発明の入気装置の開口状態を示す正面図。
【図5】本発明の入気装置の閉口状態を示す正面図。
【図6】本発明の入気装置の断面図。
【図7】本発明の排気装置の固定板の正面図。
【図8】本発明の排気装置の摺動部材の正面図。
【図9】図8の面I−Iによる断面図。
【図10】本発明の排気装置の閉口状態を示す正面図。
【図11】本発明の排気装置の開口状態を示す正面図。
【図12】本発明の排気装置の断面図。
【符号の説明】
1 靴1
2 甲
3 入気装置
4 ヒールカウンター側部
5 排気装置
6 入気装置3の固定板
7 開口部
8 突起片
9 入気装置3の滑動板
10 開口部
11 突起片
12 排気装置5の固定板
13 開口部
14 排気装置5の滑動部材
15 部品(滑動部材14の摺動板)
16 部品(摺動板固定板)
17 突起
18 排気口
【技術分野】
【0001】
本発明は、オートバイライダー用靴及び歩行用靴の換気システムに関する。より詳細には、靴に入気口と排気口を設けることにより、靴の内部に滞留している空気を効率よく環流し新鮮な外気を取り込むオートバイライダー用靴及び歩行用靴の換気システムに関する。本発明の換気システムは、特に、オートバイライダー用靴に取り付けると、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から積極的に取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることができる。
【従来技術】
【0002】
靴内の通気性を高め湿気を除去することは、足を清潔にして快適な履き心地を付与するだけではなく、靴自体をできるだけ良好な状態に維持するためにも重要である。
【0003】
従来から、靴内の通気性を高める手段として、素材としてライニング材の開発がなされてきた。たとえば、ナイロン6、66等の不織布は、耐久性に優れ、且つ、通気性が優れた素材で、先裏、腰裏、ベロ裏、或いはインソールに使用されている。
【0004】
然しながら、オートバイライダー用靴や各種スポーツ靴等厳しい環境や、激しい運動に使用される靴の場合、靴の素材の改良だけで所要の通気性を得ることは難しい。
【0005】
そこで、物理的に換気する方法が提案されている。たとえば特開2002−125703号公報は、靴に、通気窓のある外気調整用の回転又はスライドする盤を設ける技術を開示している。
【0006】
然しながら、この従来技術では、靴の甲だけに、吸気と排気を兼用する外気調整用の回転又はスライドする盤を設けたものであるので、靴の爪先部から踵部全体に至る換気が十分行われないという欠点がある。
【特許文献1】特開2002−125703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させるオートバイライダー用靴の換気システムを提供することである。
【0008】
さらに本発明が解決しようとする課題は、靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させる靴の換気システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
オートバイの構造には多々あるが、一例として、エンジンの下方部前方にスポイラーがあり、エンジンと約45度の下部後方にフットレストがある。スポイラーの流体力学効果により、オートバイが走行するときの走行風の力は相当低減される筈であるが、それでも靴の甲、特に甲の爪先部には相当強い速度の走行風が当たる。
【0010】
従来、靴の換気システムという観点から、この走行風は全く活用されていなかった。本発明者は、オートバイが走行するときの走行風を、オートバイライダー用の靴の換気システムに積極的に活用することを検討した。
【0011】
従って、上記課題は、オートバイライダー用靴の甲の爪先部に、開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から積極的に取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることによって、解決される。
【0012】
さらに、上記課題は、オートバイライダー用靴の甲の爪先部に、開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から積極的に取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させるオートバイライダー用靴の換気システムにおいて、入気装置を、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板から構成し、滑動板を、滑動させることにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成することによって解決される。
【0013】
さらに、上記課題は、オートバイライダー用靴の甲の爪先部に、開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から積極的に取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させるオートバイライダー用靴の換気システムにおいて、入気装置を、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板から構成し、滑動板を、滑動させることにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成し、排気装置を、靴のヒールカウンター側部に所定の手段で固着されヒールカウンター側部を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に摺動可能に固定されている摺動部材とから構成し、摺動部材を、摺動することにより前記固定板の開口部と合致してヒールカウンターを貫通する排気口を形成することによって解決される。
【0014】
さらに、本発明者は、入気装置と排気装置の協調作用を歩行用の靴に応用することを検討した。普通、人の足は1日で約30ccの汗をかくといわれている。その殆どは蒸散するが、一部は靴の中に残留し、素材の裏側、底材などの浸透し、靴内部を不衛生な状態にする。
【0015】
人が歩行する際の足の動きを、運動生理学或いは解剖学的に考察すると、先ず直立静止状態から踵を着地させる歩行第1期から、踵、及び母趾球と小趾球による着地、次いで、蹴上げ動作による歩行第2期を反復継続している。この際の体重移動は、最初に踵で接地し体重が足の外側に移動して、第5中足骨骨頭部を経て第1中足骨骨頭部に移行し、母趾の先端から抜けていく。
【0016】
靴を履いたとき、靴裏面と足の表面は全体が密着状態になり、空気が流通しないような構造になっているような印象を受けるが、靴は構造上、後足部、すなわち踵骨部周辺は足よりも靴の幅が広くゆとりがあり、前足部の足趾の付け根部分、すなわち中足趾節関節では足の実寸より狭くなっている。
【0017】
このような靴の構造と、前述した歩行時の足の体重移動の状態の複合的な効果により、歩行時の靴の内部は、一種のポンピング動作或いはピストン動作或いは圧縮膨張動作を反復継続していると言える。従って、歩行動作を繰り返すごとに、爪先部から踵部、或いは踵部から爪先部へ、暖かくて、湿った空気が靴内部を環流していることとなる。
【0018】
従って、本発明者は、前述した靴の構造と、歩行時の足の体重移動の状態の複合的な効果を積極的に活用することにより、靴の外部から新鮮な空気を取り入れ、靴内部を環流させ、靴内部に暖かくて、湿った空気を滞留させない換気システムを検討した。
【0019】
従って、上記課題は、歩行用靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることにより解決することができる。
【0020】
さらに上記課題は、靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させる靴の換気システムに、入気装置に、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板を設け、滑動板に、滑動することにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成する開口部を設けることによって解決される。
【0021】
さらに上記課題は、靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させる靴の換気システムにおいて、ヒールカウンター側部に所定の手段で固着されヒールカウンター側部を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動部材を設け、滑動部材に、滑動することにより前記固定板の開口部と合致してヒールカウンターを貫通する排気口を形成する開口部を設けることにより解決される。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載した発明により、オートバイライダー用靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付けたので、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を積極的に活用して、入気装置から取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることができる。
【0023】
請求項2に記載した発明により、歩行用靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴の歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作の一種のポンピング動作或いはピストン動作或いは圧縮膨張動作を利用して入気孔から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気口から排気させることができる。
【0024】
請求項3に記載した発明により、入気装置が、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板を備えていて、滑動板が、滑動することにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成する開口部を備えているので、滑動板の開閉度に応じて外部から取り入れる新鮮な空気量を調整することができる。
【0025】
請求項4に記載した発明により、排気装置が、靴のヒールカウンター側部に所定の手段で固着されヒールカウンタ−側部を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板を備えていて、滑動板が、滑動することにより前記固定板の開口部と合致してヒールカウンターを貫通する排気口を形成する開口部を備えているので、滑動板の開閉度に応じて外部へ排気する空気量を調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、発明を実施するための最良の形態を添付図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、靴1の甲2に入気装置3を取付け、ヒールカウンターの側部4に排気装置5を取り付けたオートバイライダー用靴の側面図である。
【0028】
入気装置3及び/又は排気装置5の材料は特段に限定されないが、製造が容易なこと、同じ形状及びサイズが正確に表現できること、大量生産が可能なこと等を勘案すると、熱可塑性合成樹脂またはゴムで射出成形により製造することが好ましい。
【0029】
図1では、靴の一例としてハイカットタイプのオートバイライダー用靴の側面図を示してあるが、本発明は、ハイカットタイプのみならず、ショートカットタイプの靴にも適用可能である。
【0030】
図2、図3、図4及び図5は、入気装置3の固定板6と滑動板9の主要部材と、入気装置3の開閉状態を示す正面図である。図2は、入気装置3の固定板6の正面図である。図2では固定板6は楕円形、或いは卵型をしているが、その形状は特段に限定されない。固定板6には、甲皮2を貫通する開口部7が穿設されている。離隔された一対の突起片8,8が突設されていて、突起片8,8の底部には案内溝(図示せず)が形成されている。
【0031】
図3は、入気装置3の滑動板9の正面図である。本発明の例では、滑動板9は変形した楕円形、或いは卵型をしているが、その形状は特段に限定されない。滑動板9には、開口部10が穿設されていて、滑動板9を滑動させることにより、開口部10が固定板6の開口部7と対向して、甲皮2を貫通する入気口(図番なし)を形成するようになっている。
【0032】
滑動板9には、離隔された一対の突起片11,11が突設されていて、固定板6に穿設された離隔された一対の突起片8,8の底部の案内溝(図示せず)内に滑動可能に収納されるようになっている。
【0033】
図4は、入気装置3の開口状態を示す正面図である。滑動板9を滑動させて、滑動板9に突設された突起片11,11を、固定板6に穿設された突起片8、8の底部の案内溝(図示せず)内に納めることにより、固定定板6の開口部7と滑動板9の開口部10を一致させることにより甲皮2を貫通する入気口(図番なし)が形成されている。
【0034】
図5は、入気装置3の閉口状態を示す正面図である。滑動板9を滑動させて、滑動板9に突設された突起片11,11を、固定板6に穿設された突起片8,8の底部の案内溝(図示せず)からずらすことにより、固定定板6の開口部7と滑動板9の開口部10がずれて、甲皮2を貫通する入気口(図番なし)が閉鎖されている。
【0035】
図6は、図2及び図3で示した入気装置3の部品を組み立てた入気装置3の断面図で、固定板6が甲皮2に固着されていて、滑動板9を滑動させて固定板6の開口部7と滑動板9の開口部10が一致して、甲皮2を貫通する入気口が形成されている状態を示している。
【0036】
図7、図8、図9、図10、及び図11は、図1に示した排気装置5の固定板12と滑動板14の主要部材と、排気装置5の開閉状態を示す正面図である。図7は、排気装置5の固定板12の正面図である。図7では固定板12は変形楕円形、或いは卵型をしているが、その形状は特段に限定されない。固定板12には、甲皮2を貫通する開口部13が穿設されている。
【0037】
図8は、排気装置5の滑動部材14の正面図である。図9は、図8の面I−Iによる断面図である。本発明の例では、滑動部材14は変形した楕円形、或いは卵型をしているが、その形状は特段に限定されない。
【0038】
部品15と部品16は一体部品である。図9にその断面を示したように、部品15と部品16は段差がついていて、開口時のストッパーの役割をしている。17は突起で、排気装置5の滑動部材14を指で操作する際の滑り止めの役割をする。
【0039】
排気装置5の固定板12に滑動板14を滑動可能に嵌合すると、閉口時には滑動板14が開口部13全体を覆う状態になる(図10)。開口したいときは、滑動部材14の部品15に突設されている突起17を持って、部品15を、図10では左側に滑動させると、開口部13が一部開きヒールカウンターの側部4を貫通する排気口18が形成される(図11)。
【0040】
図12は、図7及び図8で示した排気装置5の部品を組み立てた排気装置5を、ヒールカウンター側部4に取り付けた断面図で、固定板12がヒールカウンター側部4に固着されていて、摺動部材14が固定板12に嵌入されている状態を示している。
【0041】
以上、本発明の靴の換気システムを一実施の態様に基づいて説明したが、本発明は本発明の精神と特許請求の範囲を逸脱しない限り、修飾・変更、改良ができることは当業者のよく理解するところである。たとえば、入気装置を甲の爪先部に1個設けたが、意匠を兼ねて、爪先部の両脇に設けてもよい。すなわち、入気装置の数、形状、取付け位置等は特段に限定されない。
【0042】
また、排気装置をヒールカウンターの側部に1個設けたが、意匠を兼ねて、ヒールカウンターの両側部に設けてもよい。すなわち、排気装置の数、形状、取付け位置等は特段に限定されない。
【0043】
また、添付図では、本発明をハイカットタイプの靴に取り付けた例を参照して説明したが、ショートカットタイプの靴に取り付けることも本発明の範囲に包含される。
【産業上の利用可能性】
【0044】
以上述べたように、本発明のオートバイライダー用靴の換気システムは、甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口部を備えた排気装置を取り付けたので、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を積極的に活用して、入気装置から取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることができる。また、歩行用靴の甲の爪先部に開閉式の開口部を備えた入気装置と、靴の歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作の一種のポンピング動作或いはピストン動作或いは圧縮膨張動作を利用して入気孔から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気口から排気させることができるので、いずれの靴でも外部から新鮮な空気を取り入れ、靴内部を環流させ、靴内部に暖かくて湿った空気を滞留させない換気システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の側面図。
【図2】本発明の入気装置の固定板の正面図。
【図3】本発明の入気装置の滑動板の正面図。
【図4】本発明の入気装置の開口状態を示す正面図。
【図5】本発明の入気装置の閉口状態を示す正面図。
【図6】本発明の入気装置の断面図。
【図7】本発明の排気装置の固定板の正面図。
【図8】本発明の排気装置の摺動部材の正面図。
【図9】図8の面I−Iによる断面図。
【図10】本発明の排気装置の閉口状態を示す正面図。
【図11】本発明の排気装置の開口状態を示す正面図。
【図12】本発明の排気装置の断面図。
【符号の説明】
1 靴1
2 甲
3 入気装置
4 ヒールカウンター側部
5 排気装置
6 入気装置3の固定板
7 開口部
8 突起片
9 入気装置3の滑動板
10 開口部
11 突起片
12 排気装置5の固定板
13 開口部
14 排気装置5の滑動部材
15 部品(滑動部材14の摺動板)
16 部品(摺動板固定板)
17 突起
18 排気口
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オートバイライダー用靴の換気システムであって、靴の甲の爪先部に開閉式の開口を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることを特徴とするオートバイライダー用靴の換気システム。
【請求項2】
歩行用靴の換気システムであって、靴の甲の爪先部に開閉式の開口を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることを特徴とする歩行用靴の換気システム。
【請求項3】
入気装置が、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板を備えていて、滑動板が、滑動することにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の靴の換気システム。
【請求項4】
排気装置が、靴のヒールカウンター側部に所定の手段で固着されヒールカウンタ−側部を貫通する開口が穿設された固定板と、前記固定板に摺動可能に固定されている摺動部材を備えていて、摺動部材が、摺動することにより前記固定板の開口と合致してヒールカウンターを貫通する排気口を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の靴の換気システム。
【請求項1】
オートバイライダー用靴の換気システムであって、靴の甲の爪先部に開閉式の開口を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口を備えた排気装置を取り付け、オートバイによる走行時に甲に当たる走行風を入気装置から取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることを特徴とするオートバイライダー用靴の換気システム。
【請求項2】
歩行用靴の換気システムであって、靴の甲の爪先部に開閉式の開口を備えた入気装置と、靴のヒールカウンター側部に開閉式の開口を備えた排気装置を取り付け、歩行時の踵の着地、踵と母趾球及び小趾球による着地、同蹴上げ動作を利用して入気装置から新鮮な外気を取り込み、靴内を環流させ、排気装置から排気させることを特徴とする歩行用靴の換気システム。
【請求項3】
入気装置が、靴の甲皮に所定の手段で固着され甲皮を貫通する開口部が穿設された固定板と、前記固定板に滑動可能に固定されている滑動板を備えていて、滑動板が、滑動することにより前記固定板の開口部と対向して甲皮を貫通する入気口を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の靴の換気システム。
【請求項4】
排気装置が、靴のヒールカウンター側部に所定の手段で固着されヒールカウンタ−側部を貫通する開口が穿設された固定板と、前記固定板に摺動可能に固定されている摺動部材を備えていて、摺動部材が、摺動することにより前記固定板の開口と合致してヒールカウンターを貫通する排気口を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の靴の換気システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−149998(P2006−149998A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−372297(P2004−372297)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000167820)広島化成株式会社 (65)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000167820)広島化成株式会社 (65)
【Fターム(参考)】
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