説明

カイトサーフからの自動的解放

本発明は、風力の下で、ハンドルが、すばやく開放する顎部またはスナップフックに圧力を加えるときに、パワーカイトまたは“カイトサーフ”のラインを開放するように、自動的に使用される装置に関する。本発明によれば、バックラインは、ハンドルの両端部とウイングのリア端部に固定される。更に、顎部またはスナップフックは、装置を介して、ウイングと操縦者に順々に接続されている、フロントラインに接続されている。本発明の装置は、フロントライン(1)と、顎部またはスナップフックの顎部(2)と、顎部(2)またはスナップフックが周りを枢軸回転するシャックル(9)を具備する軸(3)と、顎部またはスナップフックの突起部(5)と、バネ(8)と、その両端部に取り付けられるバックライン(7)を有するハンドル(6)と、彼/彼女のハーネスによって、シャックル(9)と“カイトサーファー”(または操縦者)に接続された紐(4)と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スノーボードまたはサーフボードと、凧タイプまたはパラグライダー・タイプの少なくとも4ラインのウイングとからなる“カイトサーフ”(またはパワーカイト)のウイングのフロントラインを自動的にほどき、操縦者のハーネスによってフロントライン(“チキンループ”)につながれている“カイトサーファー”(または操縦者)を自由にするための装置に関する。本発明は、地上で操作するウイング、ランド・ヨットまたはスケートボードのタイプの車輪を有する滑走器具から操作するウイング、スノーボードまたはスキーのタイプの滑走器具から操作するウイングにも関する。
【背景技術】
【0002】
“カイトサーフ”(またはパワーカイト)のウイングの中には、手の届くところに位置するリングを操縦者が手で引っ張ることによってフロントラインを解放できる装置を備えているものがある。このシステムは自動化されていないため、ウイングから操縦者が開放されず、ウイングが強力であるために海岸の方向に引っ張られて障害物に衝突することで、これまでに何人もの人が命を落としたり、大怪我をしたりしている。手で解放するこのシステムは、操縦者が自らの手段を熟知していて完全に自分のものにしていることと、この装置が100%作動することを仮定している。手で解放するこのシステムは、リング状に互いに重なり合ったコードからなることがしばしばあり、そのコードは、引き紐で作動する金属棒によって保持されている。さらに、この装置は摩擦と砂のために常に機能するとは限らないことがしばしば確認されている。基本的な問題は、操縦者が4ラインのウイングにフロントラインで常に縛りつけられていることと、操縦者が落下したり平衡を失ったりしたとき、ウイングを操作できなくなってもウイングに縛りつけられたままになり、そのまま飛行を続けるウイングとともに操縦者が連れ去られることに起因する。しかしウインドサーフィンや水上スキーといった他のスポーツは別で、この危険がない。つまり、ウインドサーファーまたはスキーヤーがウィッシュボーンまたはハンドルを手放すと、単に水中に落ちるだけである。
【発明の開示】
【0003】
本発明の装置により、この大きな欠点を解決できる。実際、操縦者が、ウイングのバックラインが両端部につながれていてフロントラインが内部を滑るハンドルを手放すとすぐに、ウイングが受ける風のパワーによってハンドルがフロントラインに沿って引っ張られる。ハンドルは押されて解放装置にぶつかり、フロントラインが解放される。するとウイングは、ハンドルにつながれたバックラインによってしか留められていないため、ウイングはもはや飛ぶことができず、地面か海に落ち、操縦者はもはや引きずられなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
特別な実施態様によると、この装置は以下のようになっている。
【0005】
- この装置は、顎部を持つ留め具を備えることができ、その顎部には、フロントラインが固定されたリングが保持されている。この留め具の下方アーム部は、バネによって保持される。下方アーム部は、ハンドルがそのアーム部にぶつかるとすぐに互いに離れる。すると顎部が互いに離れるため、フロントラインが開放される。図1は、本発明による装置(A)の断面図である。図2は、ハンドル(6)を上から見た図である。図3は、顎部(2)とその下方突起部(5)を有する留め具(A)が半ば開いた状態の斜視図である。
【0006】
- 装置の変形例(A')は、力を受けて開く留め具(A)の代わりに、力を受けて開くスナップフック(A')を備えることができる。図4は、この変形例の装置(A')の断面図である。スナップフックの可動部(11)の引っ掛けシステム(12A)は、いろいろな形状にすることができる。
【0007】
これらの図面を参照して説明する。この装置は、以下のようになっている。
- 末端部がリングになったフロントライン(1)を備えている。
- このリングは、顎部(2)によって保持されている。
- 顎部は軸(3)を中心として回転できるように接続されている。
- この軸は、操縦者のハーネスに接続された紐(1A)をつなぎ止めるためのシャックル(9)の一部を形成している。
- 2つの顎部(2)は、軸(3)とは反対側に延長されていて、広がった突起部(5)になっている。そしてその突起部は、開くべきでないときに開くことがないよう、数daNの張力に耐えるバネ(8)に接続されている。
- ハンドル(6)は、その両端部(6A)がウイングのバックライン(7)に接続され、中央部には開口部(17)を備えていて、フロントライン(1)の操縦者に接続された紐(1A)を通すこととガイドすることができるようになっている。フロントライン(1)は、留め具(A)に連結されたシャックル(9)に接続されている。留め具(A)は、顎部(2)とは反対側にあるアーム(13)に取り付けたバネ(8)の力を受け、顎部(2)の位置でウイングのフロントライン(1)を保持している。アーム(13)の後端部には、わずかに円錐台形になった幅広の突起部(5)が設けられており、その中央部(16)が穴になっていて、操縦者につながれた紐(4)を通せるようになっている。風によってウイングが膨らんだときに操縦者がハンドル(6)を手放すと、ハンドル(6)が突起部(5)にぶつかり、バネに逆らってその突起部(5)を互いに引き離すため、顎部(2)が互いに離れてフロントライン(1)を解放する。
【0008】
別の一実施態様によると、2つの顎部(2)を開かせるシステムは、その2つの顎部の一方から軸とは反対側に延びるアームで作動させることができる。このアームの端部は、紐(1A)に対して水平または垂直な位置、または紐(1A)に対してわずかに角度のある位置で紐(1A)を取り囲む閉じたリングまたは閉じていないリングになっている。リング(5、5'、5"、5'")が円形であるため、どのような角度やどのような方向からであれハンドル(6)がリング(5、5'、5"、5'")を押すことが可能になり、その結果として顎部(2)またはスナップフック(11)が開く。
【0009】
図示していない別の一実施態様によると、装置は、伸長ではなく圧縮によって作動して顎部(2)を開かせるバネを備えることができる。この場合、バネは、顎部(2)の一方と、反対側の顎部(2)の下方アーム(13)の間に固定することができる。
【0010】
図示していない別の一実施態様によると、装置は、バネ(8)の代わりに弾性部材を備えることができる。スナップフックを有する留め具(A')ではなく顎部を有する留め具(A)を用いる場合、顎部(2)は、縁部を接して閉じることにより、または端部から数ミリメートルが重なって閉じることにより、フロントライン(1)を中に閉じ込めることができる。
【0011】
図示していない別の一実施態様によると、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')は、アーム(13)(13A)の一方またはスナップフック(11)の下方顎部に接続されるとともに、操縦者にも接続された紐によって開かせることができる。帆が膨らんでその紐が引っ張られると、その紐に働く張力によって顎部またはアームが引っ張られ、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が回転によって開く。
【0012】
一例として、各顎部(2)は、幅が約1.25cm、高さが約3.5cm、厚さが約0.5cmというサイズになろう。軸(3)を挟んで反対側にあるアーム(13)は、直径が5cmの半円形をした平坦な斜め方向の突起部(5)を備えている。
【0013】
留め具(A)または(A')は、閉じたときに1000daNの負荷に耐えられる必要があり、突起部(5)の一方に数daNの圧力が加わったときにひとりでに開くことができねばならない。留め具(A)または(A')は、ステンレス鋼または複合材料(例えば炭素繊維、またはケブラー繊維、または強化プラスチック材料を含むタイプの複合材料)でできていることが好ましい。
【0014】
図示した上記の実施態様の変形例を以下に示す。
【0015】
- 図5は、スナップフックに関する図4の変形例である。このスナップフックは、2本のアーム(13)の代わりにアーム(13A)を1本だけ備えている。このアーム(13A)からは、環状の突起部が1つだけ延びている。他方のアーム(13)は延長部(14)になっていて突起部を持たず、バネ(8)がその延長部(14)に直接接続されている。突起部(5')は紐(1A)に対してほぼ垂直に位置しているため、紐(1A)を取り囲むとともに、紐(1A)でハンドル(6)を常にガイドすることができる。図5は、スナップフック(11)によって形成されるフック部(11A)(12A)とアーム(13)がいろいろな形状を取り得るという意味で、図4の変形例となっている。スナップフック(11)が留め具(A')の内部で枢軸回転しないようにするため、アームには、すなわちスナップフック(11)が軸(10)によって枢軸回転するアーム(2)には、スナップフック(11)のフック部(11A)が引っ掛かるストッパー(2A)を設けることができる。
【0016】
- 図6は、環状の突起部(5")を1つだけ持つアーム(13A)を1本だけ備えている図5の変形例であるが、リングが完全には閉じていない。
【0017】
- 図7は、環状の突起部を持つアームに関する図6の変形例であり、突起部を膨らませること、バナナの形状にすること、あるいは一般に平坦ではない形にすることができる。
【0018】
- 図8は、図7の変形例である。バネ(8')が、下方延長部にリング(5')を持つアーム(13A)と、そのアームの方に折り曲げられてS字状になった反対側のアーム(14)とに挟まれた位置に垂直方向に配置されて、これら2本のアームに接続されている。曲げられたアームはS字を形成し、その中心の位置で軸(3)のまわりを枢軸回転する。S字の上部は、軸(10)によってスナップフック(11)に接続されており、S字の下部は、バネ(8)によって他方のアーム(13A)に接続されている。
【0019】
- 図9は、図8の変形例である。スナップフックを有する留め具の中心軸にはシャックル(9)がもはや取り付けられておらず、紐(4)がS字状に折れ曲げられたアームの下部に直接接続されている。
【0020】
- 図10は、図9の変形例である。スナップフック(11)は、アーム(12'A)によって閉じた状態が維持されるフック部(11A')を備えている。スナップフック(11)は、縁部(11A')を下方の位置に備えており、スナップフックを有する留め具(A')の外側に膨張部を形成してアーム(12'A)が枢軸回転するときに上方に移動するのを妨げる。アーム(12'A)は、スナップフックの膨張部の下の位置で、外側からフック部を閉じる。バネ(8')は、中心軸(3)の下方で2本のアーム(13A)(14')に挟まれた位置に水平に位置する。接続点(15)によって前方の紐(1A)に接続された下方アームは、図10に示したように平坦な形にすること、またはS字状に折り曲げることができる。
【0021】
- 図11は、図10の変形例である。バネは、本体が折れ曲げられた板バネ(8")であり、スナップフック(11)と向かい合う顎部(2)の下部かつアーム(13A)の上部に配置されている。
【0022】
図示していない別の一実施態様では、自動車のダンパの原理で作動するピストンを板バネの代わりに設けることになろう。
【0023】
産業上の応用。本発明は、ウインドサーフィンのウィッシュボーンまたは船用のスナップフックと同じ強度と耐久性の基準に従って実現される必要がある。本発明は、一般に、地上の操縦者、または可動支持体(例えばサーフボード、ランド・ヨット、スノーボード、スケートボード)上の操縦者につながれている凧タイプまたはパラグライダー・タイプのウイングを引っ張るフロントラインまたは前側の紐を外すことのできる装置であって、操縦者はハンドルを握っており、そのハンドルの両端部にはウイングを引っ張るバックラインまたは後側の紐が接続されていて、操縦者の身体をフロントライン上に設置された解放可能な保持手段からなるタイプの手段に多少近づけることによってそのハンドルに引っ張り力を及ぼしてウイングの方向と強さを制御できる装置において、解放可能な保持手段(A)(A')が、フロントライン(1)上の引っ張るハンドル(6)よりも先の位置に設けられていて、留め具を形成する連結手段(A)またはスナップフックを有する連結手段(A')を備えており、この連結手段は弾性手段(8)(8')(8")によって閉じた状態に維持されていることを特徴とし、さらに、この連結手段は、枢軸回転する少なくとも1つのアーム(13)に接続されていて、そのアーム(13)は、ハンドル(6)と向かい合った自由端に突起部(5)(5')(5")(5'")を備えており、操縦者が事故などでそのハンドル(6)を手放したとき、少なくとも1つのそのアーム(13)がある角度枢軸回転してハンドル(6)にぶつかった状態で支持され、その結果として保持手段よりも先の位置にあるフロントライン(1)が自動的に解放されるため、ウイングはもはや本来の形状を維持できずに自由落下し、したがって操縦者が完全に解放されて安全な状態になることを特徴とする装置を目的とする。
【0024】
別の特徴によると、この装置の特徴は、ステンレス鋼でできた螺旋形のバネ(8)、ゴム製弾性部材、変形させた(金属またはプラスチックの)板によって、またはピストン、スナップ、ジャッキ、ダンパ、自動車用ダンパに似たダンパなどによって、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が閉じた状態を維持できることにある。
【0025】
別の特徴によると、この装置の特徴は、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')をゴム製弾性部材で構成することができることにある。
【0026】
別の特徴によると、この装置の特徴は、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')のアーム(13A)が下方に延長されて閉じたリング(5)(5')(5'")または閉じていないリング(5")になっており、このリングはフロントライン(1A)を取り囲んでいてそのフロントラインによってガイドすることができ、このリングは、そのフロントライン(1A)に対して水平または垂直な方向、またはフロントライン(1A)に対してわずかに角度のある方向を向いており;リング(5)(5')(5")(5'")が円形であるためにハンドル(6)が常にそのリングと接触することで、ハンドル(6)がリング(5)(5')(5")(5'")と接触するときにどの方向を向いていても、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')を開かせることができることにある。
【0027】
別の特徴によると、この装置の特徴は、バネ(8)が、設置されている位置(例えば2本のアーム(13)(13A)の間、1本のアーム(13)(13A)と顎部(2)の間、2つの顎部(2)の間、スナップフック(11)と顎部(2)の間)に応じ、伸長または収縮によって顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が開くのを妨げることができることにある。
【0028】
別の特徴によると、この装置の特徴は、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')の開口が、アーム(13)(13A)の下端と、装置の前方位置に接続されている操縦者またはフロントライン(1A)とに接続された紐によって補足的に、または代わりになされることにある。
【0029】
別の特徴によると、この装置の特徴は、リング(5)(5')が、アーム(13)(13A)に接続された位置で枢軸回転できることにある。
【0030】
別の特徴によると、この装置の特徴は、リング(5)(5')に接触するハンドル(6)の作用によって水平な回転軸のまわりを枢軸回転するようにアーム(13)(13A)を連結できることにある。
【0031】
別の特徴によると、リング(5)(5')は、ある程度長いチューブで置き換えることができる。このチューブは、アーム(13)(13A)と切り離すことさえ可能である。その場合には、チューブはアーム(13)(13A)にぶつかり、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')を開かせる。別の一実施態様によると、チューブはピストンの形状で作用を及ぼし、顎部を有する留め具(A)を開かせることができる。この留め具は、チューブ(5)(5')の圧力によって互いに離れた状態の受け具で構成された留め具が描かれている図1と比べ、上下が逆になっている。別の一実施態様によると、チューブは、ピストンにぶつかって止まることができる。このピストンは、斜めに切断されていて互いに逆向きになった2つのチューブを一体化した状態に維持する。なぜなら斜めに切断された2つの部分は2本のレールによって互いに嵌め込まれ、両者を貫通するピストンによって中央部が固定されるからである。チューブがピストンにぶつかって止まるとピストンは十分に持ち上がり、斜めに切断された2つの部分がレールのおかげで滑ることができるようになる。
【0032】
別の特徴によると、この装置の特徴は、シャックル(9)の軸が、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')に固定された水平方向の回転軸のまわりを枢軸回転できることにある。
【0033】
別の特徴によると、この装置の特徴は、スナップフック(11)のフック部(11A)の固定システムが、対向する顎部(2)、またはスナップフック(11)の下方顎部(12A)の膨張部、またはその両方とぶつかって止まることができることにある。
【0034】
別の特徴によると、この装置の特徴は、スナップフックの顎部(2)に固定されたリングを備えることができる。このリングは引き紐を固定するためのものであり、この引き紐の他端はフロントライン(1)に接続されていて、スナップフックが開いたときにそのフロントライン(1)を引っ張る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
(原文に記載なし)
【図1】

【図1A】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上の操縦者、または可動支持体(例えばサーフボード、ランド・ヨット、スノーボード、スケートボード)上の操縦者につながれている凧タイプまたはパラグライダー・タイプのウイングを引っ張るフロントラインまたは前側の紐を外すことのできる装置であって、操縦者はハンドルを握っており、そのハンドルの両端部にはウイングを引っ張るバックラインまたは後側の紐が接続されていて、操縦者の身体をフロントライン上に設置された解放可能な保持手段からなるタイプの手段に多少近づけることによってそのハンドルに引っ張り力を及ぼしてウイングの方向と強さを制御できる装置において、解放可能な保持手段(A)(A')が、フロントライン(1)上の引っ張るハンドル(6)よりも先の位置に設けられていて、留め具を形成する連結手段(A)またはスナップフックを有する連結手段(A')を備えており、この連結手段は弾性手段(8)(8')(8")によって閉じた状態に維持されていることを特徴とし、さらに、この連結手段は、枢軸回転する少なくとも1つのアーム(13)に接続されていて、そのアーム(13)は、ハンドル(6)と向かい合った自由端に突起部(5)(5')(5")(5'")を備えており、操縦者が事故などでそのハンドル(6)を手放したとき、少なくとも1つのそのアーム(13)がある角度枢軸回転してハンドル(6)にぶつかった状態で支持され、その結果として保持手段よりも先の位置にあるフロントライン(1)が自動的に解放されるため、ウイングはもはや本来の形状を維持できずに自由落下し、したがって操縦者が完全に解放されて安全な状態になることを特徴とする装置。
【請求項2】
ステンレス鋼でできた螺旋形のバネ(8)、ゴム製弾性部材、変形させた(金属またはプラスチックの)板によって、またはピストン、スナップ、ジャッキ、ダンパ、自動車用ダンパに似たダンパなどによって、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が閉じた状態を維持できることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')をゴム製弾性部材で構成することができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')のアーム(13A)が下方に延長されて閉じたリング(5)(5')(5'")または閉じていないリング(5")になっており、このリングはフロントライン(1A)を取り囲んでいてそのフロントラインによってガイドすることができ、このリングは、そのフロントライン(1A)に対して水平または垂直な方向、またはフロントライン(1A)に対してわずかに角度のある方向を向いており;リング(5)(5')(5")(5'")が円形であるためにハンドル(6)が常にそのリングと接触することで、ハンドル(6)がリング(5)(5')(5")(5'")と接触するときにどの方向を向いていても、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')を開かせることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
バネ(8)が、設置されている位置(例えば2本のアーム(13)(13A)の間、1本のアーム(13)(13A)と顎部(2)の間、2つの顎部(2)の間、スナップフック(11)と顎部(2)の間)に応じ、伸長または収縮によって顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が開くのを妨げることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
突起部(5)を、中実の円錐台形または中空の円錐台形にできることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')の開口が、アーム(13)(13A)の下端と、装置の前方位置に接続されている操縦者またはフロントライン(1A)とに接続された紐によって補足的に、または代わりになされる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
リング(5)(5')が、アーム(13)(13A)に接続された位置で枢軸回転できることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
シャックル(9)の軸が、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')に固定された水平方向の回転軸のまわりを枢軸回転できることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
スナップフック(11)のフック部(11A)の固定システムが、対向する顎部(2)、またはスナップフック(11)の下方顎部(12A)の膨張部、またはその両方とぶつかって止まることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
アーム(13)(13A)を回転軸によって連結することができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
リング(5)(5')をチューブの形態にできることと、そのチューブはフロントライン(1A)によってガイドされるためにアーム(13)(13A)とは切り離せることと、そのチューブがアーム(13)(13A)とぶつかって顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')を開かせることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
スナップフックの顎部(2)が、コードを引っ掛けるリングを備えることができ、そのコードの他端はフロントライン(1)に接続されることになることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
バネ(8)がピストンとして機能し、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')の代わりに突起部または受け具を互いに引き離すことによってフロントライン(1)を自由な状態にすることを特徴とする、請求項1と2に記載の装置。
【請求項15】
バネ(8)が圧縮されることにより、そのバネ(8)が圧縮されていないときには通常は一体化された状態に維持されている2つの部材が滑ってフロントライン(1)が自由な状態になることを特徴とする、請求項1と2に記載の装置。
【請求項16】
リングまたはチューブ(5)(5')を保持し、したがってリングまたはチューブ(5)(5')が滑るのを妨げることを目的として、リングまたはチューブ(5)(5')が、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')の下部(14')を貫通するストッパーまたは留めピンを備えることができ、その結果としてラインの解放が妨げられることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
フロントライン(1)(1A)または顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')のそれぞれが、好ましくは鮮やかな色彩の小型フロートを備えることができ、その結果としてフロントライン(1)が解放されてウイングがもはや空中にないとき、そのフロントライン(1)(1A)または顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が沈まないようにすることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が、その顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が開くときの硬さを制御できる締めつけシステムを備えることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
ハンドル(6)が、そのハンドル(6)の開口部(17)の周囲にダンパまたは弾性部材を備えることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
圧縮または伸長によってアーム(13)(13A)を作動させることにより、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')を開くことができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')を操縦者とフロントライン(1A)の間、またはフロントライン(1A)の途中に配置して、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')がリングまたはチューブ(5)(5')を備えないようにすることができ、その場合には、顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が、アーム(13)(13A)を作動させることによって開くことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')が、追加の1本または複数本のラインを接続できる穴またはリングを備えることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項23】
フロントライン(1)とバックライン(7)を、ウイングまたはハンドル(6)に固定する位置で逆転させるか、ハンドル(6)に接続された2本のバックラインを延長して顎部を有する留め具(A)またはスナップフックを有する留め具(A')の位置まで戻し、バックライン(7)またはフロントライン(1)のどちらかによってウイングを解放できるようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の装置。

【公表番号】特表2007−502951(P2007−502951A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523647(P2006−523647)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【国際出願番号】PCT/FR2004/002087
【国際公開番号】WO2005/018768
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(506056826)
【Fターム(参考)】