説明

カスタマイズされた組織画像を担持する組織被覆材

【課題】カスタマイズされた組織画像を担持する組織被覆材を提供する。
【解決手段】下に重なる組織の画像でカスタマイズされた組織被覆材。創傷、不要な特徴、及び染みなどは、患者の下に重なる組織の写真画像を含むことができる組織被覆材によってカムフラージュするか又は隠すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている、2005年6月16日出願の「カスタマイズされた組織画像を担持する組織被覆材」という名称の米国特許仮出願第60/691,503号(代理人整理番号B19892PR)の恩典を主張する。
【背景技術】
【0002】
様々な接着構造体及び画像印刷装置は、当業技術に存在し、接着周囲領域及び中央に位置する無菌性、創傷接触包帯部分を有する創傷被覆器具を含む。創傷接触包帯部分から離れる方向に向くこのような構造体又は担持材料の表面は、色又は画像で印刷されている。担持材料に対する画像の用途の例は、米国特許第6,297,420号、第6,455,752号、及び第6,512,160号に開示されている。
【0003】
【特許文献1】米国特許仮出願第60/691,503号
【特許文献2】米国特許第6,297,420号
【特許文献3】米国特許第6,455,752号
【特許文献4】米国特許第6,512,160号
【特許文献5】米国特許第6,512,160号
【特許文献6】米国特許第5,586,971号
【非特許文献1】http://www.bandaid.com/kids prod.shtml
【発明の開示】
【0004】
本発明の実施形態は、組織のターゲット領域に接触又はカムフラージュする装置を含む。装置は、組織のターゲット領域の近くに付加され、かつ少なくとも部分的にターゲット領域を覆うように構成された担体を含むことができる。装置は、担体に連結されて組織のターゲット領域の画像で構成された表面を含むことができる。本発明の別の実施形態は、患者の皮膚の適用区域上の不要な形態を覆う装置を含む。装置は、適用区域の修正画像が配置されている第1の側面を有する担体シートで形成することができる。担体シートの第2の側面には、適用区域に接着されるようになった接着裏地を配置させることができる。
本発明は、組織のターゲット領域を覆う方法を更に含む。本方法の実施は、ソース画像を取り込む段階と、修正画像を作り出すためにソース画像の修正を生成する段階とを含む。修正画像は、組織のターゲット領域に転写される。
【0005】
本明細書に説明するあらゆる特徴又はその組合せは、あらゆるこのような組合せに含まれる特徴がその内容、この明細書、及び当業者の知識から明らかな時に相互に矛盾しない限り、本発明の範囲内に含まれる。更に、あらゆる特徴又はその組合せは、具体的に本発明のいかなる実施形態からも除外することができる。本発明をまとめる目的のために、本発明のある一定の態様、利点、及び新しい特徴が説明されている。勿論、必ずしも全てのこのような態様、利点、又は特徴は、本発明のあらゆる特定の実施において実施されることになるとは限らないことは理解されるものとする。本発明の付加的利点及び態様は、以下の詳細説明及び特許請求の範囲において明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
ここで現在本発明の好ましい実施形態に対して詳細に参照し、存在する範囲でその例は、添付図面に示すことができる。可能な限り、同じか又は類似の参照番号は、同じか又は同様の部品を意味する図面及び説明に用いられる。図示のあらゆる図面は、簡易化形態であり、正確なスケールではない点に注意すべきである。本明細書の開示内容を参照して、便宜及び明確さの目的でのみ、上部、下部、左、右、上方、下方、上方に、周囲に、下方に、下に、後方、及び前方のような方向を示す用語は、添付図面に対して用いられる。このような方向を示す用語は、あらゆる手法において本発明の範囲を限定すると解釈すべきではない。
【0007】
本明細書の開示内容は、ある一定の図示の実施形態を参照するが、これらの実施形態は、一例として示されるものであり、限定するものではない点は理解されるものとする。以下の詳細説明の意図は、例示的な実施形態を説明するものではないが、あらゆる添付の付加的開示内容によって定められるように(例えば、請求項形式において)本発明の精神及び範囲に属するだけであって、実施形態の全ての修正、代替物、及び均等物を包含すると解釈されることになる。引用により本明細書に説明されるか又は組み込まれた方法段階及び構造は、本明細書に説明した実施のための完全な処理の流れを包含しないことが理解かつ認められるものとする。本発明は、従来当業技術で用いられる様々な方法及び装置と併せて実施することができ、限られた普通に実施される方法段階及び構造は、本発明の理解をもたらすために必要であるように本明細書に含まれている。
本明細書に説明するあらゆる特徴又はその組合せは、あらゆるこのような組合せに含まれる特徴がその内容、この明細書、及び当業者の知識から明らかな時に相互に矛盾しない限り、本発明の範囲内に含まれる。
【0008】
本発明は、下に重なる組織パッチの画像を担持する被覆材を有する組織パッチの被覆材(例えば、硬組織又は軟組織の領域)に関する。本発明によれば、組織被覆材の生成及び修正を容易にする方法及び装置(例えば、組織被覆材、担体シート、及びそれを作って付加するための構造体)を開示する。組織被覆材は、組織被覆材が配置される組織の下に重なるパッチの画像(例えば、カスタマイズされた組織画像)を担持することができる。画像は、コンピュータで作成することができ、1つの組織パッチ又は複数の組織パッチは、1つ又はそれよりも多くの不要な形態又は染みを含む可能性がある。更に、組織パッチの画像は、少なくとも1つの視覚的、微細構成的、又は組成的特徴によって覆われている組織パッチとは異なる可能性がある。典型的な実施では、組織パッチは、組織の画像上で弱められ、変更され、又は画像から除去された不要な形態又は染みを含む可能性がある。
【0009】
下に重なる組織の画像を担持する被覆材は、写真担持組織被覆材を含むことができる。このような写真担持組織(例えば、皮膚)被覆材又は他の生体適合性写真担持層、及びそれを生成して付加する方法は、本明細書に開示されている。写真担持層は、使用者の顔の染み領域のような使用者の表皮に適用するのに適切である。各写真担持層は、使用者の表皮上に塗られるか又は他の方法で転写される色の被覆材を含むことができる。他の方法で転写される1つの形態は、当業技術で広く定めるように、例えば、「BAND−AID(登録商標)」銘柄接着ストリップ又は他の被覆材、一時的又は恒久的、単一又は多層のような接着構造としての適用を含むことができる。他の方法で付加される別の形態は、完全(連続的)又は部分被覆材の形態で組織(例えば、皮膚)に対する1つ又はそれよりも多くの色(例えば、当業技術で広く定めるように、皮膚又は入墨、一時的又は恒久的、単一又は多層のような組織に付加されたあらゆる種類の色)の転写を含むことができ、写真担持層は、写真担持層が付加される使用者の組織を前に取り込んでいる画像と似るか又は調和するように着色される。
【0010】
本発明の写真担持組織被覆材は、少なくとも部分的に、組織(例えば、皮膚)のパッチの1つ又はそれよりも多くの画像又は類似物に基づくか又はそれから導出することができ、又は組織に類似するとすることができる。組織のパッチは、使用者、すなわち、写真担持組織(例えば、皮膚)被覆材の最終的な受け手に属してもよく、又は別の人に属してもよく、又は架空の又は疑似の組織のパッチを含むことができる。その上、組織のパッチは、写真担持組織被覆材が設けられることになる解剖学的場所又は領域に対応することができる。このような対応は、そのテクスチャ又は外観、組織(例えば、皮膚)のパッチの微細構成、パターン、色むら、又は他の視覚的特徴又は形態の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。
【0011】
組織のターゲット領域を処理する装置の実施形態のブロック図は、図1に示されている。図示の実施形態は、例示的な実施形態によればプロセッサ5に本発明による機能を果たさせることができる命令シーケンスを含むことができ、例えば、プロセッサ5、プロセッサ5によってアクセス可能な作業メモリ10、及び不揮発性メモリ15を含むコンピュータ装置を含むことができる。上述の要素の1つ又はそれよりも多くは、パーソナルコンピュータ(PC)で実施することができ、及び/又は走査ワンド45と共に又はその部品として売られているワンド充電及び/又はシート印刷ボックス・カウンタトップ装置のような独立型カウンタトップ装置で実施することができる。
【0012】
例示した実施形態は、担体プリンタ・インタフェース20のような画像出力インタフェース、及び走査ワンド・インタフェース25のような画像収集装置を更に含むことができる。上述の要素は、システムバス30によって及び/又は1つ又はそれよりも多くの無線プロトコル(例えば、「BlueTooth(登録商標)」無線技術)によって相互接続することができ、上述の要素間、場合によっては、例えば、担体プリンタ・インタフェースに転写する画像データが使用者によって生成され、編集され、又は見られることになる実施形態におけるような他の要素間の相互通信を容易にする。
【0013】
担体シート40上に画像を印刷することができる担体プリンタ35のような画像出力装置は、プロセッサ5が、印刷のための担体プリンタ35まで画像を転写することができるように、担体プリンタ・インタフェース20と作動可能に接続することができる。走査ワンド45のような画像収集装置は、走査ワンド45が、本明細書に説明するように画像を取り込むためにプロセッサ5によって制御することができるように、走査ワンド・インタフェース25に接続することができる。
本発明による組織を覆うか又はカムフラージュする方法の実施を示す流れ図は、図2に示されている。図示の実施によれば、ソース画像は、段階50で取り込まれる。
【0014】
A.ソース画像補捉(段階50)
例示的な実施は、組織(例えば、皮膚)のソース画像を取り込む段階を含むことができる。ソース画像は、例えば、患者のような処理される個体の軟組織(例えば、皮膚又は歯肉組織を含む口腔組織)又は硬組織(例えば、歯を含む口腔組織)の領域(例えば、パッチ)から取ることができる。本発明の典型的な実施では、領域は、創傷処理(例えば、包帯)、他の処理又は治療(例えば、静脈瘤、打撲、あざのような患者の皮膚に対して、又は歯の欠け又は変色、又は歯周の望ましくない特徴又は欠陥のような患者の口腔内)が適用され、実施され、又は観察されている例えば患者の身体のあらゆる場所の上、中、又は近くに位置することができる。
【0015】
ソース画像は、別の個体の皮膚の領域から取ることができ、又は他のソース画像又は他のソースに基づいて生成することができ、又は他の手段、コンピュータを使うか又は他の方法によって生成することができる。1つの実施によれば、ソース画像は、処理されている領域と異なる患者の身体の領域から取ることができる。例えば、患者の顔の右側の上などに位置する染みの処理において、患者の左側の対応する部分(例えば、染みのない)のソース画像を取り込むことができる。ソース画像の取り込みは、例えば、使用者の皮膚の比較的高解像度写真(1メガピクセルよりも大きい、又は4メガピクセルよりも更に大きいように当業技術で広く用いられて理解されているように)を取る段階を含むことができる。他の実施形態では、比較的低解像度(0.5又は1メガピクセルよりも小さいように当業技術で広く用いられて理解されるように)写真が取られ、更に他の実施形態では、例えば、ピクセルコンテントによって定められた他の解像度で実施することができる。写真は、使用者の皮膚の類似物を構成する1つ又はそれよりも多くの色調を含むことができる。例えば、写真は、写真担持皮膚被覆材が付加されることになる領域内の使用者の皮膚の類似物に似せるような方法で組み合わせた例えば4又は16のような2つ又はそれよりも多くの色を含むことができる。勿論、より典型的な実施形態は、使用者の皮膚のよりリアルな外観の画像を生成するために、2つ又は4つよりも多い色を含むことができる。別の実施形態では、例えば、256色、65,536色、又は16,777,216色のような何百もの色さえ含む2つ又はそれよりも多くの色をソース画像を生成するためにもたらされて用いることができる。デジタル画像の収集及び生成を容易にする方法及び装置は、当業技術で公知であり、相互に排他的ではない程度までのあらゆる修正を含む、あらゆる範囲かつあらゆる組合せで引用により本明細書に組込まれている。このような方法及び装置は、写真担持皮膚被覆材が付加されることになる使用者の皮膚のパッチに似ており、例えば、画像、好ましくはデジタル画像を生成するために適用することができる。
【0016】
B.染みを処理する画像生成(段階55)
図2に示す実施の段階55で、段階50で取り込まれたソース画像の修正は、被覆画像を形成するために生成される。本発明の典型的な実施では、使用者は、例えば、患者の皮膚のパッチ上に適用するためのソース画像を生成し、修正し、又は改良することができる。その結果、オペレータ(例えば、使用者)は、パーソナルホームコンピュータ上に又は接続した状態で、グラフィックソフトウエアプログラムを搭載し、又は実行することができる。グラフィックソフトウエアプログラムは、いずれを選択するかの機能を編集又は変更し、所定の数の予め記憶した(例えば、予め設計した)グラフィック画像及び/又は画像を含み、グラフィックライブラリを含むことができる。更に、グラフィックソフトウエアプログラムは、写真担持皮膚被覆材シートの大きさ、例えば、包帯シートのような担体(例えば、担体シート)上の写真担持皮膚被覆材の数及び形状に関してプロンプトを含むことができ、修正(又は修正なしに直接転写)及び刷り込み処理を通してオペレータを導くために、使用者に対して使いやすいプロンプト又はガイドを更に含むことができる。ソース画像の修正は、当業者に公知のあらゆる方法でソース画像のあらゆる編集又は変更を含むことができる。
【0017】
典型的な修正は、写真担持皮膚被覆材が付加されることになる使用者の皮膚のパッチに似ており(例えば、直接収集された又は写真又はリアルな再現である)、デジタル表現(例えば、デジタル高解像度写真)を含むことができ、ソース画像の使用者編集を含むことができる。代替的に、患者の顔の左側の一部分(例えば、染みのない)の画像が取り込まれる周囲に導入された実施例に対して、ソース画像の修正は、修正画像が患者の顔の右側の対応する部分に対応することができるように取り込み画像の鏡像を形成する段階を含むことができる。一般的に、使用者による典型的な編集は、染みを除去するために写真担持皮膚被覆材が付加されることになる使用者の皮膚のパッチのデジタル写真であり、ソース画像の使用者修正を含むことができる。染みは、使用者が視覚的に修正又は除去することを望む傷痕、あざ、にきび、又はそばかすのようなあらゆる視覚的特徴を含むことができる。
【0018】
例えば、ソースデジタル画像に修正を加えるか又はサイズを変更するようなあらゆる方法で、少し又は実質的な修正を容易にする方法及び装置は、当業技術で公知であり、相互に排他的でない程度までのあらゆる修正を含むあらゆる範囲かつあらゆる組合せで引用により本明細書に組込まれている。ソース画像に対する少し又は実質的な修正は、グラフィックソフトウエアプログラム内に組み込まれたグラフィックワークショッププログラムを利用して実施することができる。更に、ソース画像に対する修正は、ホームパーソナルコンピュータの使用者によって実施することができ、例えば、他のエンティティによって遠隔地において後の時点で実施することができる。
【0019】
ソース画像の編集及び/又は設計に続いて、得られた画像(例えば、写真担持皮膚被覆材が、例えば、体のあらゆる場所(例えば、創傷処理又は口腔硬組織又は軟組織処理のような包帯又は他の組織処理が適用されているあらゆる場所)に生じ、染みを例えば保護するか又は隠すために適用されることになる、使用者の皮膚のパッチに酷似している独特の又はカスタマイズされたグラフィック画像)は、印刷のための出力装置に記憶し、又は直接転写することができる。
【0020】
C.担持材料への画像の付加(段階60)
修正画像は、図2に示す本発明の方法の実施の段階60で、担持材料に付加することができる。例えば、オペレータ(例えば、使用者)は、ホームパーソナルコンピュータとデータ通信状態にあり、修正画像をシート上に印刷するプリンタ(例えば、ホームプリンタ)内へ適切な大きさにした担体(例えば、包帯)シートを搭載することができる。印刷は、全体的に又は部分的に写真担持皮膚被覆材を形成することができる当業技術で公知のあらゆる技術、構造、及び/又は担持材料を用いて促進又は実施することができる。オプションに関してあらゆる方法で限定されるものではない印刷技術、構造、及び材料のいくつかの例は、凹版(例えば、グラビア印刷)のようなエッチングプレート又はシリンダを有する印刷と、印刷されることになる画像が亜鉛又はアルミニウムシート上のように平面上にもたれされ、非画像領域がインクをはじくように処理されている間に(例えば、リソグラフィ)インクを保持するように処理される印刷処理と、設計が、空白領域が不透過性物質で覆われ、インクがメッシュを通って印刷面(例えば、スクリーン)上に押し付けられるシルク又は他の微細メッシュのスクリーン上に組み付けされる製版のステンシル法と、実施例としてプラスチック、紙、又は厚紙(例えば、フレキソ印刷)上の印刷画像のための水性インクを利用する輪転機上の印刷とを含むことができる。担持材料への画像の付加の例は、米国特許第6,297,420号、第6,455,752号、及び第6,512,160号に開示されている。例示的な実施によれば、使用者は、自分の顔の組織(例えば、皮膚のような軟組織又は1つ又はそれよりも多くの歯のような硬組織)のパッチのデジタル写真を取り、それによって使用者の組織のパッチは、写真担持組織(例えば、皮膚)被覆材が付加されることになる点に対応するソース画像を生成することができる。次に、ソース画像は、グラフィックソフトウエアプログラムにインポートされ(例えば、手動で又は自動的に、即座に又は後で)、又は単に保持される(例えば、ソース画像が最初に内に生成される実施形態にインポートすることなく)。グラフィックソフトウェプログラム及び/又は任意的なグラフィックワークショッププログラムは、ソース画像の修正を容易にするために使用者によって利用することができ、典型的な編集は、使用者が少なくとも部分的にソース画像内の染み(例えば、傷痕、創傷、あざ、にきび、又はそばかすのような不要な又は望ましくない視覚的特徴又は形態)を弱小化し、変更し、弱め、カムフラージュし、マスキングし、又は除去する段階を含むことができる。次に、例えば、米国特許第6,512,160号の方法は、ソース画像(例えば、修正ソース画像)を組織のパッチまで転写するように実施することができる。担持材料への画像の付加の他の例は、例えば、http://www.bandaid.com/kids prod.shtmlで明示的に又は本質的に開示されている。担持材料に関して、不規則なエッジを有する包帯を開示する米国特許第5,586,971号は、化粧した状態で又は化粧しない状態で実施することができ、又は例えば別の材料(例えば、エッジによって囲まれた写真担持皮膚被覆材のより中央部分として類似の又は異なる材料又は組成物の写真担持皮膚被覆材の部分)で実施することができる。代替的に、修正画像は、担持材料を何も使用しないで又は使用を少なくして、例えば使用者の皮膚(下に)上に直接印刷することができる。全体的に又は部分的に、かつ修正されていても修正されてなくても、あらゆる上記実施の技術、構造、及び/又は担持材料は、適合するか又は相互に排他的でない程度まで又は適合するか又は相互に排他的ではない当業者によって修正可能な程度まで、あらゆる置換又は組合せで本明細書に説明したあらゆる開示内容に適用することができる。
【0021】
D.皮膚への画像の転写(段階65)
画像は、図2の実施の段階65で組織に転写することができる。代替の実施によれば、既に説明されているように段階60は、任意的段階である。別の代替実施では、段階60は、段階65の一部として実行される。すなわち、段階60は、段階65と同じ作動の一部とすることができ、及び/又は段階65の前、後、又は合わせて同時に実行することができる。上述のように、写真担持皮膚被覆材を付加することができる担体は、例えば、包帯シートのような担体シートを含むことができる。担体シートの主な機能は、多くの場合、例えば、包帯の従来の目的になり得るような創傷を覆って保護することではなく、硬組織又は軟組織の領域の視覚的、組成的、又はきめ特性を修正し、隠し、カムフラージュし、又は他の方法で変更することができる。その結果、担体シートが包帯シートの形態で実施される範囲で包帯シートは、薄型の形態、カスタマイズされた寸法(例えば、形状)、及び/又は吸収パッド又はあらゆるパッドなしで具体化することができる。典型的な実施では、担体シートは、一方側にシートの適用区域(例えば、組織のパッチ)で使用者の皮膚のソース画像又は修正画像(例えば、写真)を有し、他方側に(すなわち、反対側に)適用区域に接着されるための接着裏地を有する比較的小さな円形シートの形態を取る(例えば、約.25センチメートルから約1センチメートルの直径を有する)ことができる。担体シートの他の例示的な構成は、創傷処理(例えば、包帯)、他の処理、又は治療(例えば、静脈瘤、打撲、あざのような使用者の皮膚に対して、又は歯の欠け又は変色、又は歯周の望ましくない特徴又は欠陥のような患者の口腔内)が適用され、実施され、又は観察されている身体のあらゆる領域の形状又は大きさに対応する(例えば、一致するように構成される)ことができる例えばあらゆる好ましい形状、規則的又は不規則な及びあらゆる大きさを含むことができる。
【0022】
図3に示すようなフローシーケンスは、本発明の方法の別の実施形態を明らかにする。この実施によれば、組織の適用区域(例えば、ターゲット領域)のソース画像は、段階70で取り込まれ、ターゲット領域は、望ましくない視覚的特徴を含むことができる。走査ワンド45(図1)は、ソース画像を取り込むために使用することができる。図4Aは、例えば、図の幻像に示すターゲット領域105を含む患者の顔の皮膚の部分100の実施例を示している。図示の部分100は、小さな天然の公称円形そばかす110及び例えば比較的大きな正常そばかす115のような色の変化を含むことができる。大きな正常そばかす115は、図示の実施例のターゲット領域105の境界上に位置する。ターゲット領域の中央近くに示されている望ましくないそばかす120をカムフラージュ又はマスキングすることが望ましいであろう。
【0023】
図3を参照すると、ソース画像は、段階75で望ましくない視覚的特徴の外観を変更する(例えば、除去する)ために、本明細書に説明するように自動的に又は手動で修正することができる。図4Aを参照すると、取り込み画像は、図4Bに提供されたソース画像の修正版に示すようにメロン性そばかす120を除去するために自動的に又は手動で編集することができる。天然そばかす110は、図示の実施例によれば修正画像で保持されるが、必要ではないことに注目することができる。更に、付加的正常外観のそばかす111は、天然外観の効果を高めるために修正画像に加えることができる。修正画像はまた、修正画像の境界106で一致する皮膚特徴(例えば、着色)を容易にするために、比較的大きな正常そばかす115の一部分116(修正画像の境界106内にない大きな正常そばかす115の一部分は、図4Bの幻像に示されている)を含むことができる。望ましくない視覚的特徴のないソース画像の外観を維持する正面画像は、段階80で生成することができる。修正実施形態では、1つ又はそれよりも多くの付加的な望ましくない特徴は、変更又は除去することができる。この実施形態の実施例によれば、付加的特徴は、比較的大きな正常そばかす115の一部分116とすることができる。
【0024】
図1に示す実施形態によれば、例えば、正面画像は、上述のように段階85で画像をターゲット領域まで転写することができる担体シート40上にプリンタ35で画像を印刷させる(例えば、プロセッサ5の制御下で)ことによって生成することができる。担体シートは、部分的に又は同一に図4Aに示す取り込み画像の大きさ及び/又は形状に対応することができ、図4Bに示す修正画像の着色(及び/又は大きさ、又は形状)に更に対応することができる。
【0025】
担体シートの例示的な構成の形状又は大きさは、例えば、硬組織又は軟組織の下に重なる領域の視覚的、組成的、又はきめ特性を修正し、隠し、カムフラージュし、又は他の方法で変更するように当業者に公知のあらゆる技術又は装置を用いて選択又は変更することができる。その結果、本発明の担体シートの寸法及び/又は表面特性は、多くの場合、覆われている下に重なる硬組織又は軟組織領域の寸法及び/又は表面特性に対応する(例えば、一致する)ことになる。ソース画像又は修正画像は、一般的に、硬組織又は軟組織領域の下に重なるパッチの特徴の1つ又はそれよりも多く又は全てに対応する(例えば、一致する)ことになる。他の実施では、ソース画像又は修正画像の境界(例えば、周囲)は、一般的に、硬組織又は軟組織領域の下に重なるパッチの境界(例えば、周囲)の特徴の1つ又はそれよりも多く又は全てに対応する(例えば、調和する又は一致する)ことになる。
【0026】
上記説明は、本発明の特定的な実施形態を参照したが、本発明の精神から逸脱することなく多くの修正を行うことができることが理解されるであろう。本発明の態様は、上述の実施形態の組合せを有することができるが、これらの組合せは明確に説明していない場合がある。請求項形式のあらゆる付随の開示内容は、本発明の真の範囲及び精神に含まれると考えられる実施形態を包含するように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】組織のターゲット領域を処理する装置の実施形態のブロック図である。
【図2】本発明による組織を覆うか又はカムフラージュする方法の実施の流れ図である。
【図3】本発明による組織を覆うか又はカムフラージュする方法の別の実施の流れ図である。
【図4A】不要な視覚的特徴を含む患者の顔の皮膚の一部分の絵図である。
【図4B】不要な視覚的特徴を除いた図4Aに示す皮膚の一部分の修正画像の絵図である。
【符号の説明】
【0028】
5 プロセッサ
10 作業メモリ
15 不揮発性メモリ
45 走査ワンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織のターゲット領域を処理するための装置であって、
組織のターゲット領域の近くに適用され、かつそれを少なくとも部分的に覆うように構成された担体と、
前記担体に連結され、かつ組織の前記ターゲット領域の画像で構成された表面と、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
口腔組織を処理するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
歯を処理するようになっていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
歯肉組織を含む口腔組織を処理するようになっていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
皮膚を含む軟組織を処理するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
組織の前記ターゲット領域の前記画像は、組織の該ターゲット領域の修正画像を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
組織の前記ターゲット領域の前記画像は、組織の該ターゲット領域の修正デジタル写真を含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
組織の前記ターゲット領域の前記画像は、少なくとも1つの不要な特徴が除去された組織の該ターゲット領域の画像を含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記担体は、接着構造体を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
患者の組織の適用区域の不要な特徴を覆うための装置であって、
適用区域の修正画像を配置させた第1の側面と、
前記適用区域の近くに接着されるようになった接着裏地を配置させた第2の側面と、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項11】
前記修正画像は、前記不要な特徴が弱められ、変更され、又は除去された前記適用区域のデジタル写真を含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
接着ストリップを含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記担体シートは、約0.25センチメートルから約1センチメートルの範囲の直径を有する円形形状を含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記担体シートは、前記不要な特徴の形状に対応する不規則な形状を含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項15】
組織のターゲット領域を覆う方法であって、
ソース画像を取り込む段階と、
外観上前記ソース画像に似ている正面画像を作り出すために該ソース画像の修正を作成する段階と、
前記正面画像を組織の前記ターゲット領域に転写する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記転写する段階は、
前記正面画像を担持材料に転写する段階と、
前記担持材料を組織の前記ターゲット領域に付加する段階と、
を含む、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記取り込む段階は、デジタル写真を形成する段階を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記取り込む段階は、組織の前記ターゲット領域のデジタル写真を形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記デジタル写真は、組織の前記ターゲット領域に存在する少なくとも1つの染みを含み、
前記作成する段階は、前記少なくとも1つの染みの弱小化、変更、及び除去のうちの少なくとも1つを達成するために前記ソース画像を修正する段階を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記正面画像を担持材料に前記転写する段階は、該正面画像を該担持材料上に印刷する段階を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記担持材料は、接着構造体を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記ソース画像は、少なくとも1つの望ましくない視覚的特徴を有し、
前記作成する段階は、前記望ましくない視覚的特徴を取り囲む適用区域の全体的な外観を維持しながら、該望ましくない視覚的特徴を少なくとも部分的に弱め、カムフラージュし、隠し、又は除去するために該望ましくない視覚的特徴に対応する前記ソース画像の一部を修正する段階を含む、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記作成する段階は、前記ソース画面及び該ソース画面の前記修正部分を用いて前記正面画像を作り出す段階を更に含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公表番号】特表2008−543450(P2008−543450A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−517216(P2008−517216)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/023825
【国際公開番号】WO2006/138723
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(507283078)バイオレーズ テクノロジー インコーポレイテッド (7)