説明

カセッテホルダー

【課題】放射線撮影用カセッテを収容するカセッテホルダーを、臥位状態等にある被検体に痛みを与えることなく、その被検体に沿って円滑に挿入可能なものとする。
【解決手段】シート状あるいは板状の放射線検出体を内部に納めたカセッテをその側端面から受け入れるカセッテ挿入開口15を有し、該カセッテを内部に収容するカセッテホルダー10において、例えばエアポンプ20による空気導入により膨張、収縮する空気導入部11を設けて、ホルダー厚さを、カセッテを収容可能な第1の厚さT1と、それよりも小さい第2の厚さとの間で変更自在とする。それによりカセッテ挿入開口15を、ホルダー厚さが第1の厚さT1に設定されたときはカセッテ受け入れ可能なサイズまで拡大させ、ホルダー厚さが前記第2の厚さに設定されたときはカセッテ受け入れ不能なサイズに縮小させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線検出体を内部に納めたカセッテを収容して、放射線撮影に使用されるカセッテホルダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、人体等の被検体の放射線画像を撮影する際には、X線フィルムや、特許文献1等に示される蓄積性蛍光体シート、さらには特許文献2等に示される放射線固体検出器等のシート状あるいは板状の放射線検出体を内部に納めたカセッテが広範に用いられている。そしてこのようなカセッテを用いて、寝たきりなどで腹臥位や背臥位等の臥位状態にある被検体(患者等)の放射線画像を撮影する場合は、特許文献3に示されるようなカセッテホルダーが使用されることが多い。より具体的にこのカセッテホルダーは、シート状あるいは板状の放射線検出体を内部に納めたカセッテをその側端面から受け入れるカセッテ挿入開口を有し、この開口から挿入されたカセッテを内部に収容するように構成されたものである。
【0003】
従来、この種のカセッテホルダーを使用する場合は、臥位状態にある被検体の下側に、カセッテを収容した状態でカセッテホルダーが挿入され、あるいはカセッテホルダーが挿入された後にカセッテが収容され、次に、被検体を間に置いてそのカセッテに対向するように配された放射線源が駆動される。それにより、該放射線源から被検体を通してカセッテ内の放射線検出体に放射線が照射されて、該放射線検出体に被検体の放射線画像が記録(撮影)されるようになっている。
【特許文献1】特開2005−091282号公報
【特許文献2】特開2005−308409号公報
【特許文献3】特開平10−282598号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように臥位状態にある患者(被検体)の下側にカセッテホルダーを挿入するに当たっては、多くの場合体力が乏しい患者への負担を軽くするために、カセッテホルダーが円滑に挿入可能であることが望まれる。そのような観点から上記特許文献3においては、カセッテホルダーの両側辺部に把手を設けて取扱い性を改善することにより、カセッテホルダーの挿入を容易化することが提案されている。
【0005】
しかし、そのようにしてカセッテホルダーが取扱いやすいものとなっていても、それを患者の下側に挿入する際には、カセッテホルダーの角の部分が患者の背中等に当たって、患者が痛みを感じることが多い。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、臥位状態等にある被検体に痛みを与えることなく、その被検体に沿って円滑に挿入することができるカセッテホルダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるカセッテホルダーは、患者の下側に挿入する際には薄い状態で挿入可能で、挿入した後にカセッテを収容できる厚さに変形するようにして、挿入時に角の部分が患者に当たることを極力回避するようにしたものである。
【0008】
すなわち本発明によるカセッテホルダーは、シート状あるいは板状の放射線検出体を内部に納めたカセッテをその側端面から受け入れるカセッテ挿入開口を有し、該カセッテを内部に収容するカセッテホルダーにおいて、
ホルダー厚さが、カセッテを収容可能な第1の厚さと、それよりも小さい第2の厚さとの間で変更自在とされ、
前記カセッテ挿入開口が、ホルダー厚さが前記第1の厚さに設定されたときはカセッテ受け入れ可能なサイズに拡大し、ホルダー厚さが前記第2の厚さに設定されたときはカセッテ受け入れ不能なサイズに縮小するように構成されたことを特徴とするものである。
【0009】
より具体的にこのカセッテホルダーは、内部に流体つまり気体あるいは液体を導入することにより、ホルダー厚さを前記第2の厚さから第1の厚さに増大させる構成を有することが望ましい。なお、そのような構成が採用される場合、本発明のカセッテホルダーは、前記流体を導入するためのポンプを内蔵していることが望ましい。
【0010】
また本発明のカセッテホルダーは、カセッテをその表面側、裏面側から挟む1対の部材を有し、それらの部材を互いに離間する方向に移動させることにより、ホルダー厚さを前記第2の厚さから第1の厚さに増大させるように構成されてもよい。
【0011】
また本発明のカセッテホルダーにおいては、放射線撮影がなされる被検体が接触する側のホルダー表面に、発泡性樹脂またはビスコエラスティック(粘弾性)フォームからなる層が形成されていることが望ましい。
【0012】
さらに、本発明のカセッテホルダーにおいては、放射線撮影がなされる被検体が接触する側と反対側のホルダー裏面に、補強材層が形成されていることが望ましい。そして、そのような補強材層が形成される場合は、その補強材層の放射線入射側の面に、放射線のバック散乱を防止する層が形成されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のカセッテホルダーは、ホルダー厚さが、カセッテを収容可能な第1の厚さと、それよりも小さい第2の厚さとの間で変更自在とされた上で、カセッテ挿入開口が、ホルダー厚さが前記第1の厚さに設定されたときはカセッテ受け入れ可能なサイズに拡大し、ホルダー厚さが前記第2の厚さに設定されたときはカセッテ受け入れ不能なサイズに縮小するように構成されたものであるので、このカセッテホルダーを臥位状態にある被検体の下に挿入する際には、比較的薄い第2の厚さに設定しておくことにより、角の部分に被検体が当たることを回避しながら円滑かつ容易に挿入させることが可能となる。そこで、患者に痛みを与えたり、カセッテホルダーが大きくずれてしまうような不具合を防止可能となる。
【0014】
そして、このカセッテホルダーが被検体の下に配置されたなら、ホルダー厚さを第1の厚さに設定してカセッテ挿入開口をカセッテ受け入れ可能なサイズに拡大させれば、その開口からカセッテをカセッテホルダー内に収容させることができるので、このカセッテを用いて放射線撮影を行うことができる。
【0015】
また特に本発明のカセッテホルダーにおいて、放射線撮影がなされる患者等の被検体が接触する側のホルダー表面に、発泡性樹脂またはビスコエラスティック(粘弾性)フォームからなる層が形成されている場合は、カセッテホルダーを被検体の下側に挿入する際や、その後カセッテホルダーの厚さを第1の厚さに増大させる際にホルダー表面が被検体に強く当たることを回避できるので、被検体に痛みを与えたり、カセッテホルダーが大きくずれてしまうような不具合をより確実に防止可能となる。
【0016】
さらに、特に本発明のカセッテホルダーにおいて、放射線撮影がなされる被検体が接触する側と反対側のホルダー裏面に、補強材層が形成されている場合は、その補強材層によって剛性を高めることができるので、比較的薄い第2の厚さとなっているカセッテホルダーを被検体に沿わせて挿入する作業がし易くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1および図2は、本発明の第1の実施形態によるカセッテホルダー10の斜視形状を示すものであり、それぞれ第1の厚さT1、第2の厚さT2にある状態を示している。
【0018】
このカセッテホルダー10は基本的に、バルーン状の空気導入部11と、この空気導入部11の図中上面に固定された概略薄い直方体状の低反発柔軟層12と、空気導入部11の図中下面に固定された薄板状の補強材層13と、空気導入部11の1つの側面に固定された把手部14とから構成されている。
【0019】
例えば合成樹脂から形成されたバルーン状の空気導入部11は、内部に後述するようにして空気が導入されるものであり、空気が導入された状態では図1に示す状態となって、中央部に直方体状のカセッテ挿入開口15を画成する。図3は、この空気導入部11の側断面形状を示すものであるが、ここに示される通り該空気導入部11はコ字状の断面形状を有するものであって、空気が導入される空間11Bを有している。カセッテ挿入開口15は、この空気導入部11の1つの側端面に開口している。
【0020】
低反発柔軟層12は例えばウレタン等の発泡性樹脂から形成されて、空気導入部11の上表面を覆う状態に取り付けられている。この低反発柔軟層12の四隅部分は丸めた形状とされて、大きく角張った部分を持たないように形成されている。なおこの低反発柔軟層12は発泡性樹脂の他、「テンピュール」(登録商標)が代表的なものとして知られているビスコエラスティック(粘弾性)フォーム等を用いて形成されてもよい。一方薄板状の補強材層13は剛性の高い合成樹脂から形成されている。
【0021】
把手部14は人間が手で把持するのに適した形状とされ、その内部に空気導入用の小型エアポンプ20と、この小型エアポンプ20の空気吐出口に接続して空気導入部11の内部空間に連通する配管21と、小型エアポンプ20を駆動させる充電池22とを収容している。なお把手部14の表面には、患者の痛みの軽減と持ちやすさを実現するために、ビスコエラスティックフォーム等の柔軟層が形成されてもよい。またこの把手部14の側面には、小型エアポンプ20の吸入口に面した位置において複数の小さな空気導入孔23が設けられるとともに、小型エアポンプ20を作動させるスイッチ24および、上記配管21の一部に設けられて把手部14の外部に開口する弁(図示せず)を開閉させる弁開閉ボタン25が設けられている。
【0022】
以下、上記構成を有する本実施形態のカセッテホルダー10の作用について説明する。このカセッテホルダー10を用いて放射線画像の撮影を行う際、該カセッテホルダー10は後述する操作により、まず図2の状態つまり第2の厚さT2になっている状態とされる。そしてその状態で、図4に示すように例えば臥位状態にある患者(被検体)30の下側に、低反発柔軟層12が有る側の表面を上にして挿入される。このとき操作者は、把手部14を掴んでそれとは反対側からカセッテホルダー10を患者30の下側に挿し込むようにするが、カセッテホルダー10が比較的薄い状態にあるので、この挿入操作は容易に行われ得る。
【0023】
また、このカセッテホルダー10は前述の補強材層13が固定されていることにより、全体として十分な剛性を備えているので、その点からも、挿入操作は容易なものとなる。そして、このカセッテホルダー10は全体的に薄い状態になっていて、また、その患者30に接する側の表面には、前述した通りの低反発柔軟層12が形成されているので、挿入するときにホルダーの角部が患者30の背中などに当たって痛みを与えるようなことも防止される。
【0024】
以上のようにしてカセッテホルダー10が患者30の下側に挿入されたならば、次に把手部14に設けられているスイッチ24が押される。すると小型エアポンプ20が作動して空気導入孔23から空気を吸引し、その空気が配管21を通して空気導入部11の内部空間に送り込まれる。空気導入部11はこうして空気が導入されると膨張して、カセッテホルダー10全体が図1に示すように、第1の厚さT1の状態となる。この状態になると、それまで潰れていたカセッテ挿入開口15が所定のサイズまで拡大して、図4に示すように、該開口15から所定サイズのカセッテ40を収容できるようになる。
【0025】
ここで、空気導入部11のカセッテ挿入開口15の縁部には、図2の状態下では弾力的に屈曲して平らになり、その一方図1の状態では枠状に伸長して該開口15の大きさを所定サイズに規定する枠部材11aが取り付けられている。このような枠部材11aは、X線等の放射線の吸収が少ない合成樹脂や、カーボン板等から形成されるのが好ましい。
【0026】
なお、カセッテホルダー10が上記第1の厚さT1の状態となったことを操作者が目視で確認したら、スイッチ24から指を離して小型エアポンプ20を停止させるようにしてもよいし、あるいは、空気導入部11の内部空間の圧力を検出するセンサーを設けて、その圧力が所定圧に達したなら小型エアポンプ20を自動的に停止させるようにしてもよい。
【0027】
こうしてカセッテホルダー10内にカセッテ40を収容させた後、そのカセッテ40に患者30を挟んで対向するように図示外の放射線源が配置され、その放射線源が駆動されると、患者30を透過したX線等の放射線がカセッテ40内の放射線検出体に照射される。以上の操作により、カセッテ40内の放射線検出体に患者30の放射線画像が記録(撮影)される。
【0028】
以上説明した放射線撮影が完了すると、カセッテホルダー10からカセッテ40が取り出され、その後、弁開閉ボタン25が押し込まれる。すると、配管21の一部に設けられている前述の弁が開かれ、空気導入部11の内部空間に存在していた空気が配管21を通してこの弁から放出される。そして、空気導入部11が患者30の重みにより潰されるので、カセッテホルダー10は全体の厚さがT2である図2の状態に戻る。なお、弁開閉ボタン25の押し込みを止めると上記弁は閉じた状態に戻る。
【0029】
こうしてカセッテホルダー10が全体的に薄くなった後、該カセッテホルダー10は把手部14を掴んで引き抜くことにより、患者30の下側から取り出される。このときも、カセッテホルダー10を挿入させる場合と同じ理由により、該カセッテホルダー10の角部が患者30の背中等に当たって痛みを与えるようなことが防止される。
【0030】
なお、本実施形態においては、カセッテホルダー10の一部に内蔵させた小型エアポンプ20によって空気導入部11内に空気を導入するようにしているが、空気供給手段をカセッテホルダー10とは別体に設けておき、それに接続したホース等を介して空気導入部11内に空気を導入するようにしてもよい。
【0031】
また空気導入部11にはカセッテ挿入開口15の他に、散乱した放射線を吸収するためのグリッドを挿入するための開口を設けて、その種のグリッドを適用可能としてもよい。あるいは、カセッテ挿入開口15そのものを、グリッド付きカセッテを収容できるサイズに形成して、その種のグリッド付きカセッテを適用可能としてもよい。
【0032】
また、上記空気導入部11のような構造の部分に、空気以外の気体や、ぬるま湯等の液体を導入することにより、カセッテホルダー10の厚さを拡大させることも可能である。ただし、放射線の吸収を抑えるという点では、液体より気体の方がより好ましい。また補強材層13の放射線入射側の面には、放射線のバック散乱を防止するために、鉛等からなる薄膜を形成しておいてもよい。
【0033】
以上説明した第1の実施形態のカセッテホルダー10は、流体導入により厚さを増大させるように形成されたものであるが、それ以外の手段によって厚さを変化させることも可能である。図5に示す本発明の第2実施形態によるカセッテホルダー50は、1対の板材を移動させることによって厚さを変えるように形成されたものである。以下、このカセッテホルダー50について詳しく説明する。
【0034】
図5に側面形状を示す通りこのカセッテホルダー50は、間にカセッテ40を受承する1対の板部材51、52と、これらの板部材51、52を互いに近接、離間する方向(図中の上下方向)に移動自在に連結するリンク機構53と、板部材51、52を互いに近接する方向に付勢する複数のバネ54と、一方の板部材51に軸55を中心に回動自在に取り付けられ、先端が他方の板部材52のカム溝52aに接しつつ矢印Rで示す範囲内で回動する楕円状のカム56と、以上の各要素51〜56を内部に収めて弾力的に変形可能なカバー57と、このカバー57の外側に配置されて上記軸55を回転させ、カム56を回動させる円形のツマミ58とを備えてなるものである。
【0035】
以下、このカセッテホルダー50の作用について説明する。ツマミ58の操作によりカム56がほぼ水平位置(その長軸が板部材51とほぼ平行になる状態)に設定されると、板部材51、52はバネ54の付勢力により互いに近接して、互いにほぼ接する状態となる。この状態下では、カセッテホルダー50の厚さは比較的小さいT2となり、両板部材51、52の間にカセッテ40を受承させることは不可能である。
【0036】
カセッテホルダー50はこの状態で、第1実施形態の場合と同様に、臥位状態にある患者の下側に挿入される。この場合も、カセッテホルダー50が比較的薄い状態にあるので、その挿入操作は容易に行われ得る。なお本実施形態においても、患者の背中等に接することになるカバー57の図中上面に、第1実施形態で適用されている低反発柔軟層12を形成して、患者に痛みを与えることをより確実に防止するようにしてもよい。
【0037】
以上のようにしてカセッテホルダー50が患者の下に挿入された後、ツマミ58が図中で時計方向に回転操作され、カム56が図示の位置まで回動させられる。この状態になると、カム56がバネ54の付勢力に抗して板部材52を下方に押し下げるので、カセッテホルダー50の厚さは比較的大きいT1となり、両板部材51、52の間にカセッテ40を受け入れる所定サイズのカセッテ挿入開口60が画成されることとなる。そこでこのカセッテ挿入開口60からカセッテ40を押し入れて、板部材51、52の間に受承させることができる。
【0038】
以上の通りにしてカセッテホルダー50内にカセッテ40を収容させ、そのカセッテ40を用いて放射線撮影を行うことができる。撮影が終了するとカセッテ40が該カセッテホルダー50から引き抜かれ、次いで前記ツマミ58が図中で反時計方向に回転操作されて、カム56が前記水平位置まで戻される。それにより板部材51、52はバネ54の付勢力により互いに近接して互いにほぼ接する状態となり、カセッテホルダー50の厚さは比較的小さいT2に戻る。こうして比較的薄くなった状態で、カセッテホルダー50は患者の下側から引き抜かれる。なおこの場合もカセッテホルダー50には、前述の把手部14と同様の把手部を設けて、患者に対する挿入、引き抜き操作を容易化することが望ましい。
【0039】
次に図6を参照して、本発明のさらに別の実施形態について説明する。同図の(1)および(2)はそれぞれ、本発明の第3の実施形態によるカセッテホルダー70の平面形状、側面形状を示すものである。なおこの図6において、図4および図5中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要の無い限り省略する。また同図(2)には、このカセッテホルダー70の主要な機構部のみを示してある。
【0040】
このカセッテホルダー70においては、両板部材51、52の間にカセッテ40を受け入れるカセッテ挿入開口60が、同図(1)の上方側および左方側のそれぞれに画成されている。それによりカセッテホルダー70は、カセッテ40を2つの方向から、つまり上方側および左方側のいずれからも受承可能とされ、使い勝手が良いものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1実施形態によるカセッテホルダーを示す斜視図
【図2】図1のカセッテホルダーが、図1とは異なる厚さにある状態を示す斜視図
【図3】図1のカセッテホルダーの一部を示す側断面図
【図4】図1のカセッテホルダーの使用状態を示す概略平面図
【図5】本発明の第2実施形態によるカセッテホルダーを示す側面図
【図6】本発明の第3実施形態によるカセッテホルダーを示す平面図(1)と側面図(2)
【符号の説明】
【0042】
10、50、70 カセッテホルダー
11 空気導入部
12 低反発柔軟層
13 補強材層
14 把手部
15、60 カセッテ挿入開口
20 小型エアポンプ
21 配管
22 充電池
40 カセッテ
51、52 板部材
53 リンク機構
54 バネ
55 軸
56 カム
57 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状あるいは板状の放射線検出体を内部に納めたカセッテをその側端面から受け入れるカセッテ挿入開口を有し、該カセッテを内部に収容するカセッテホルダーにおいて、
ホルダー厚さが、カセッテを収容可能な第1の厚さと、それよりも小さい第2の厚さとの間で変更自在とされ、
前記カセッテ挿入開口が、ホルダー厚さが前記第1の厚さに設定されたときはカセッテ受け入れ可能なサイズに拡大し、ホルダー厚さが前記第2の厚さに設定されたときはカセッテ受け入れ不能なサイズに縮小するように構成されたことを特徴とするカセッテホルダー。
【請求項2】
内部に流体を導入することにより、ホルダー厚さを前記第2の厚さから第1の厚さに増大させる構成を有することを特徴とする請求項1記載のカセッテホルダー。
【請求項3】
前記流体を導入するためのポンプを内蔵していることを特徴とする請求項2記載のカセッテホルダー。
【請求項4】
前記カセッテをその表面側、裏面側から挟む1対の部材を有し、それらの部材を互いに離間する方向に移動させることにより、ホルダー厚さを前記第2の厚さから第1の厚さに増大させる構成を有することを特徴とする請求項1記載のカセッテホルダー。
【請求項5】
放射線撮影がなされる被検体が接触する側のホルダー表面に、発泡性樹脂またはビスコエラスティック(粘弾性)フォームからなる層が形成されていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載のカセッテホルダー。
【請求項6】
放射線撮影がなされる被検体が接触する側と反対側のホルダー裏面に、補強材層が形成されていることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載のカセッテホルダー。
【請求項7】
前記補強材層の放射線入射側の面に、放射線のバック散乱を防止する層が形成されていることを特徴とする請求項6記載のカセッテホルダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−102382(P2008−102382A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−285736(P2006−285736)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】